JP4522355B2 - ダイカストマシン - Google Patents

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Description

本発明は、電動式のダイカストマシンに係り、特に、可動側金型を搭載した可動ダイプレートを前後進させるためのダイカストマシンの型開閉装置にかかわる技術に関する。
従来のダイカストマシンは油圧式の構成をとることが多かったが、油圧式のダイカストマシンは油による汚損があり、また、高精度の動作制御にも一定の限界があったため、油圧式に比べてクリーンなイメージであり、また、高精度の動作制御も容易である、電動サーボモータを駆動源とした電動式のダイカストマシンが普及しつつある。
このような電動式のダイカストマシンの型開閉装置においては、電動サーボモータ(型開閉用モータ)の回転を直線運動に変換するボールネジ機構を設けて、ボールネジ機構の軸方向移動部とトグルリンク機構のクロスヘッドとを連結することで、型開閉用モータの回転を直線運動に変換してトグルリンク機構の力の入力端であるクロスヘッドに伝え、伸張/折り畳み駆動されるトグルリンク機構によって、可動ダイプレートを前後進させるようになっている。また、ボールネジ機構の回転受動部には、型開閉モータの回転が、プーリ(歯付きプーリ)とベルト(タイミングベル)とからなる回転伝達系を介して、伝達されるようになっている。そして、上記の回転伝達系やボールネジ機構は、通常はカバー等のないむき出しの状態をとるようになっていた。
ところで、上記したように、型開閉用モータの回転をボールネジ機構に伝達する回転伝達系や、ボールネジ機構がむき出しであると、ダイカストマシンにおいては、アルミなどの金属材料の細かいバリや、金型の離型面に吹き付けられる離型材による霧状液が飛び交うので、バリや霧状液が、型開閉装置の上記した回転伝達系やボールネジ機構に付着し易く、これらの寿命を短命化させるという問題がある。また、上記した回転伝達系やボールネジ機構がむき出しであると、騒音が大きく、メンテナンス時などにベルトに手を巻き込まれる虞もある。さらに、従来のダイカストマシンの型開閉装置は、メンテナンス性についてもさほどの考慮が払われておらず、メンテナンス時の作業性が悪いという指摘もあった。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、型開閉用モータの回転をボールネジ機構に伝達する回転伝達系や、ボールネジ機構に、金属材料のバリや霧状液などが付着する虞をなくし、かつ、低騒音を達成可能とすることにある。また、本発明の他の目的とするところは、型開閉装置のメンテナンス性に優れたマシンを実現可能とすることにある。
上記した目的を達成するため、本願によるダイカストマシンの代表的な1つの発明では、テールストックと可動ダイプレートとを連結し、伸張駆動または折り畳み駆動されることで前記可動ダイプレートを前進または後退させるトグルリンク機構と、前記可動ダイプレートを前後進させる駆動源である型開閉用モータと、前記型開閉用モータの回転を直線運動に変換して前記トグルリンク機構の力の入力端であるクロスヘッドに伝達するボールネジ機構とを、備えたダイカストマシンにおいて、
前記テールストックにその一端側を固定された保持筒体と、
その外側に前記型開閉用モータが取り付けられると共に、前記保持筒体の他端側に固定された密閉構造のプーリ収納ブラケットと、
前記プーリ収納ブラケット内に位置付けられた前記型開閉用モータの出力軸と、
前記出力軸に固定されて前記プーリ収納ブラケット内に位置する駆動プーリと、
前記プーリ収納ブラケット内に位置して前記駆動プーリの回転をベルトを介して伝達される被動プーリと、
前記被動プーリをその端部に固定すると共に、前記保持筒体の一端側に回転可能に保持されて前記保持筒体内に位置する前記ボールネジのネジ軸と、
前記ネジ軸に螺合されてこのネジ軸の回転で前記保持筒体内を直線移送される前記ボールネジ機構のナット体と、
前記ナット体にその一端側を固定され、前記クロスヘッドにその他端側を固定されて、前記保持筒体の一端側と気密状態を保ちながら前記保持筒体を出没可能な連結筒体とを、
備えた構成をとる。
また、前記テールストックに対する前記保持筒体の固定を解除すると共に、前記クロスヘッドに対する前記連結筒体の固定を解除することにより、前記保持筒体、前記プーリ収納ブラケット、前記型開閉用モータ、前記プーリ収納ブラケット内に収納された回転伝達系、前記ボールネジ機構、前記連結筒体を含んでユニット化されたユニット部材を、取り外し可能とした、構成をとる。
本発明によれば、型開閉用モータの回転を、トグルリンク機構のクロスヘッドを前後進させるボールネジ機構に伝える回転伝達系である、駆動プーリ、ベルト、被動プーリを、密閉構造をとるプーリ収納ブラケット内に収納し、また、保持筒体の一端側に回転可能に保持されたボールネジ機構のネジ軸を、保持筒体内に位置付けると共に、ネジ軸に螺合されてネジ軸の回転で直線移動するボールネジ機構のナット体を、保持筒体内で直線移動させるようにし、かつ、ナット体にその一端側を固定されクロスヘッドにその他端側を固定されて、保持筒体の一端側と気密状態を保ちながら保持筒体を出没可能な連結筒体を設けて、ボールネジ機構も密閉構造をとるようにしているので、型開閉用モータの回転をボールネジ機構に伝達する回転伝達系や、ボールネジ機構に、金属材料のバリや霧状液などが付着する虞がなくなり、回転伝達系やボールネジ機構の長寿命化を達成でき、かつ、回転伝達系やボールネジ機構の発する音が低減できるので、低騒音化も達成できる。また、ベルトに手を巻き込まれる虞もなく、安全性にも優れたものとなる。さらに、ボールネジ機構を密閉構造体内に収納しているので、ボールネジ機構の潤滑油が周囲に飛散して周囲を汚損する虞もなくなる。
また、テールストックに対する保持筒体の固定を解除すると共に、クロスヘッドに対する連結筒体の固定を解除することにより、保持筒体、プーリ収納ブラケット、型開閉用モータ、プーリ収納ブラケット内に収納された回転伝達系、ボールネジ機構、連結筒体を含んでユニット化されたユニット部材を、マシン本体側から取り外すことが可能なので、メンテナンスの作業性にも優れたものとなる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。図1、図2は、本発明の一実施形態(以下、本実施形態と記す)によるダイカストマシンに係り、図1は、本実施形態のダイカストマシンにおける、型開閉用モータからトグルリンク機構までの型開閉力の伝達系を示す一部を破断した要部正面図、図2は、本実施形態のダイカストマシンにおける、図1の左側面に対応する要部左側面図である。なお、図2においては、後記する密閉構造をとるプーリ収納ブラケットのカバーを取り外した状態が描かれている。
図1、図2において、1は、鋳造運転状態では固定状態を維持されるテールストックで、このテールストック1の4隅と図示せぬ固設された固定ダイプレートの4隅との間には、4本のタイバー2(図2にのみ描いてある)が架け渡らされており、テールストック1と固定ダイプレートとの間には、タイバー2に挿通・案内されて前後進可能な図示せぬ可動ダイプレートが配設されている。3は、テールストック1と可動ダイプレートとを連結したトグルリンク機構で(図1では、トグルリンク機構の一部のみが描かれている)、トグルリンク機構3の力の入力端であるクロスヘッド3aが、後記するように前進駆動または後退駆動されることで、トグルリンク機構3は伸張駆動または後退駆動されて、これにより、図示せぬ可動ダイプレートが前進駆動または後退駆動されるようになっている。そして、クロスヘッド3aの前進で可動ダイプレートが前進駆動されて、可動ダイプレートに搭載された図示せぬ可動側金型が、図示せぬ固定ダイプレートに搭載された図示せぬ固定側金型と当接することで、型閉じが行われ、型閉じ後に、さらにクロスヘッド3aが所定量だけ前進駆動されることで、金型に所定の型締め力が付与されるようになっている。型締め完了後には、図示せぬ金属溶湯注入装置から金型内に金属溶湯が射出・充填され、金型内の鋳造品が固化・冷却後に、クロスヘッド3aの後退で可動ダイプレートが後退駆動されることで、型開きが行われるようになっている。このような、ダイカストマシンにおける、トグルリンク機構を用いた型開閉メカニズムや、金属溶湯注入装置の構成は、公知である。
4は、テールストック1の左側面の中央部に水平に植設されて、その一端側を取付ボルト5によってテールストック1に固定された保持筒体で、該保持筒体4は十分な機械的強度をもつように構成されている。6は、保持筒体4の他端側に取付ボルト7によって固定された密閉構造のプーリ収納ブラケットで、ブラケット本体6aとブラケット本体6aに固定されたカバー6bとからなっており、ブラケット本体6aは十分な機械的強度をもつように構成されている。
7は、プーリ収納ブラケット6の外側に取り付けられた型開閉用モータ(型開閉用の電動サーボモータ)で、型開閉用モータ7の出力軸7aは、プーリ格納ブラケット6内において回転可能となっている。8は、型開閉用モータ7の出力軸7aに固定されて、プーリ格納ブラケット6内に位置する駆動プーリ(歯付きプーリであるタイミングプーリ)、9は、プーリ格納ブラケット6内に位置し、駆動プーリ8の回転を図示せぬベルト(プーリ格納ブラケット6内に位置する歯付きベルトであるタイミングベルト)を介して伝達される、被動プーリ(歯付きプーリであるタイミングプーリ)である。
10は、ネジ軸11と該ネジ軸11に螺合されたナット体12とからなるボールネジ機構で、ネジ軸11は、その端部を保持筒体4の他端側に回転可能に保持されると共に、保持筒体4内に位置付けられている。13は、保持筒体4の他端側にボルト止めにより固定されたベアリング保持体で、該ベアリング保持体13に保持されたベアリング14を介して、ネジ軸11の端部が回転可能に保持されている。また、ネジ軸11の最端部はプーリ格納ブラケット6内に位置しており、このネジ軸11の最端部に被動プーリ9が固定されていて、型開閉用モータ7の回転は、駆動プーリ8、図示せぬベルト、被動プーリ9を介して、ネジ軸11(ボールネジ機構10)に伝達されるようになっている。ネジ軸11に螺合されたボールネジ機構10のナット体12は、ネジ軸11の回転で保持筒体4内を直線移送される。
15は、ボールネジ機構10のナット体12に、その一端側をボルト止めによって固定され、トグルリンク機構3のクロスヘッド3aに、その他端側を取付ボルト16によって固定された連結筒体で、ボールネジ機構10の直線運動は、連結筒体15を介してクロスヘッド3aに伝えられるようになっている。17は、保持筒体4の一端側にボルト止めにより固定され、その内面に摺動案内ブッシュ18を固着した摺動ガイド体で、連結筒体15は、保持筒体4の一端側と気密状態を保ちながら、保持筒体4を出没可能となっている。なお、連結筒体15のクロスヘッド3a側の開口は、クロスヘッド3aによって閉塞されるようになっている。
本実施形態では、上記したように、型開閉用モータ7の回転をボールネジ機構10に伝える回転伝達系(駆動プーリ8、図示せぬベルト、被動プーリ9)を、密閉構造をとるプーリ格納ブラケット6の内部に配設してあり、これにより、型開閉用モータ7の回転をボールネジ機構10に伝達する回転伝達系に、金属材料のバリや霧状液などが付着する虞がなくなり、回転伝達系の長寿命化を達成でき、かつ、回転伝達系の発する音が低減できるので、低騒音化も達成できるようになっている。また、ベルトに手を巻き込まれる虞もなく、安全性にも優れたものとなっている。また、ボールネジ機構10も、密閉構造体内に収納するようにしているので、ボールネジ機構10に、金属材料のバリや霧状液などが付着する虞がなくなり、ボールネジ機構の長寿命化を達成でき、かつ、ボールネジ機構の発する音が低減できるので、低騒音化も達成できるようになっている。また、ボールネジ機構10を密閉構造体内に収納しているので、ボールネジ機構10の潤滑油が周囲に飛散して周囲を汚損する虞もないものとなっている。
また、本実施形態では、保持筒体4をテールストック1に固定している取付ボルト5を取り外すと共に、連結筒体15をクロスヘッド3aに固定している取付ボルト16を取り外すことによって、保持筒体4、プーリ収納ブラケット6、型開閉用モータ7、プーリ収納ブラケット6内に収納された回転伝達系、ボールネジ機構10、連結筒体15を含んでユニット化されたユニット部材を、マシン本体側から取り外すことが可能となっている。したがって、メンテナンス時には、上記のユニット部材をマシン本体側から取り外して、ユニット部材の点検・部品交換などを行うことができるので、メンテナンスの作業性に優れたものとなる。
本発明の一実施形態に係るダイカストマシンにおける、型開閉用モータからトグルリンク機構までの型開閉力の伝達系を示す一部を破断した要部正面図である。 本発明の一実施形態に係るダイカストマシンにおける、図1の左側面に対応する要部左側面図である。
符号の説明
1 テールストック
2 タイバー
3 トグルリンク機構
3a クロスヘッド
4 保持筒体
5 取付ボルト
6 プーリ収納ブラケット
6a ブラケット本体
6b カバー
7 型開閉用モータ
8 駆動プーリ
9 被動プーリ
10 ボールネジ機構
11 ネジ軸
12 ナット体
13 ベアリング保持体
14 ベアリング
15 連結筒体
16 取付ボルト
17 摺動ガイド体
18 摺動案内ブッシュ

Claims (4)

  1. テールストックと可動ダイプレートとを連結し、伸張駆動または折り畳み駆動されることで前記可動ダイプレートを前進または後退させるトグルリンク機構と、前記可動ダイプレートを前後進させる駆動源である型開閉用モータと、前記型開閉用モータの回転を直線運動に変換して前記トグルリンク機構の力の入力端であるクロスヘッドに伝達するボールネジ機構と、前記型開閉用モータの回転を前記ボールネジ機構に伝える回転伝達系とを、備えたダイカストマシンであって、
    前記テールストックにその一端側を固定され、その他端側に前記ボールネジ機構のネジ軸を回転可能に保持した保持筒体と、
    前記ネジ軸に螺合されてこのネジ軸の回転で前記保持筒体内を直線移送される前記ボールネジ機構のナット体と、
    前記ナット体にその一端側を固定され、前記クロスヘッドにその他端側を固定されて、前記保持筒体の一端側と気密状態を保ちながら前記保持筒体を出没可能な連結筒体と、
    その内部に前記回転伝達系が収納され、その外側に前記型開閉用モータが取り付けられる共に、前記保持筒体の他端側に固定された密閉構造のプーリ収納ブラケットとを、備えたことを特徴とするダイカストマシン。
  2. 請求項1に記載のダイカストマシンにおいて、
    前記テールストックに対する前記保持筒体の固定を解除すると共に、前記クロスヘッドに対する前記連結筒体の固定を解除することにより、前記保持筒体、前記プーリ収納ブラケット、前記型開閉用モータ、前記回転伝達系、前記ボールネジ機構、前記連結筒体を含んでユニット化されたユニット部材を、取り外し可能としたことを特徴とするダイカストマシン。
  3. テールストックと可動ダイプレートとを連結し、伸張駆動または折り畳み駆動されることで前記可動ダイプレートを前進または後退させるトグルリンク機構と、前記可動ダイプレートを前後進させる駆動源である型開閉用モータと、前記型開閉用モータの回転を直線運動に変換して前記トグルリンク機構の力の入力端であるクロスヘッドに伝達するボールネジ機構とを、備えたダイカストマシンであって、
    前記テールストックにその一端側を固定された保持筒体と、
    その外側に前記型開閉用モータが取り付けられると共に、前記保持筒体の他端側に固定された密閉構造のプーリ収納ブラケットと、
    前記プーリ収納ブラケット内に位置付けられた前記型開閉用モータの出力軸と、
    前記出力軸に固定されて前記プーリ収納ブラケット内に位置する駆動プーリと、
    前記プーリ収納ブラケット内に位置して前記駆動プーリの回転をベルトを介して伝達される被動プーリと、
    前記被動プーリをその端部に固定すると共に、前記保持筒体の一端側に回転可能に保持されて前記保持筒体内に位置する前記ボールネジのネジ軸と、
    前記ネジ軸に螺合されてこのネジ軸の回転で前記保持筒体内を直線移送される前記ボールネジ機構のナット体と、
    前記ナット体にその一端側を固定され、前記クロスヘッドにその他端側を固定されて、前記保持筒体の一端側と気密状態を保ちながら前記保持筒体を出没可能な連結筒体とを、備えたことを特徴とするダイカストマシン。
  4. 請求項3に記載のダイカストマシンにおいて、
    前記テールストックに対する前記保持筒体の固定を解除すると共に、前記クロスヘッドに対する前記連結筒体の固定を解除することにより、前記保持筒体、前記プーリ収納ブラケット、前記型開閉用モータ、前記プーリ収納ブラケット内に収納された回転伝達系、前記ボールネジ機構、前記連結筒体を含んでユニット化されたユニット部材を、取り外し可能としたことを特徴とするダイカストマシン。
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