JP4541973B2 - 運転支援装置および運転支援方法 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の運転操作を支援する運転支援装置および運転支援方法に関し、多様な状況に対応して適切な挙動制御を提案・実行する運転支援装置および運転支援方法に関する。
近年、車両の運転に関する各種情報を取得し、運転者への情報提供や運転操作の補助、車両動作への介入を行なう運転支援装置が考案されている。
例えば特許文献1は、一時停止が義務づけられた交差点や踏み切りの手前における車両の停止を促進すべく、画像認識などを用いて交差点や踏切を検出するとともに、測距手段によって停止位置までの距離を算出し、運転者に対する警告や運転への介入をおこなう車両安全装置を開示している。
また、特許文献2は、路面の傾斜度を測定し、測定した傾斜度に基づいてスロットルバルブを制御する技術を開示している。
特開平11−339197号公報 特開2002−254957号公報
しかしながら、従来の技術では「一旦停止の確実な実行」、「坂道の速度変化防止」など、それぞれ固有の目的を達成するために必要な制御を行なっていた。そのため、状況によっては互いに競合する判断がなされる場合があった。
例えば上り坂の途中に一旦停止線がある場合、一旦停止を支援するサービスは、停止線に正確に停止するために減速が必要であると判断するが、坂道の速度変化を防止するサービスは速度低下を防ぐためにスロットルバルブを開くべきであると判断する。
このように相反する判断の発生を防ぐためには、全ての状況に対応した統合的なサービスを設ける方法が考えられる。しかしながら、車種によって搭載されるサービスの数や種類に差があるため、全車種にそれぞれ専用の統合サービスを設計することは現実的ではなく、また、車両購入後の機能向上(サービスの追加など)の点でも望ましくない。
そこで、各サービスに独自に判断をさせつつ、その判断結果を調停し、統合的なサービスを実現する運転支援装置の実現が重要な課題となっていた。
本発明は、上述した従来技術における問題点を解消し、課題を解決するためになされたものであり、多様な状況に対応して適切な挙動制御を提案・実行する運転支援装置および運転支援方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、車両の運転操作を支援する運転支援装置であって、自車両の走行に関する情報を収集して状況を判定する状況判定手段と、前記状況判定手段による判定結果に基づき、それぞれの目的を達成するために自車両が取るべき動作を判断する複数の動作判断サービス提供手段と、前記複数の動作判断サービス提供手段による複数の判断結果を調停する動作調停手段と、を備え、前記動作調停手段は、前記複数の動作判断サービス提供手段がそれぞれ出力する複数の判断結果を用いて自車両の理想的な走行モデルを算出することを特徴とする。
本発明によれば、自車両の走行に関する情報を収集して状況を判定し、その判定結果に基づいて自車両が取るべき動作を判断する複数の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果を調停し、自車両が取るべき動作である自車両の理想的な走行モデルを算出する。
ここで、前記複数の動作判断サービス提供手段は、カーブにおける走行を支援するカーブ走行支援サービス提供手段、交差点における走行を支援する交差点走行支援サービス提供手段、登降坂路における走行を支援する坂路走行支援サービス提供手段のうち、少なくともいずれか一つを含む構成とすることができる
かかる構成によれば、状況判定の結果に応じて、カーブにおける走行を支援するカーブ走行支援サービス、交差点における走行を支援する交差点走行支援サービス、登降坂路における走行を支援する坂路走行支援サービスなどのサービスを提供し、各サービスによる判断結果が競合する場合には判断結果を調停して自車両が取るべき動作の競合を解消する。
また、本発明は、前記動作調停手段は、自車両の走行予定経路、前記走行予定経路の形状および/または傾斜、走行予定時刻の天候、交通状態のうち、少なくともいずれか一つを用いて前記理想的な走行モデルを事前に算出することを特徴とする。
本発明によれば、自車両の走行予定経路、走行予定経路の形状および/または傾斜、走行予定時刻の天候、交通状態のうち、少なくともいずれか一つを用いて理想的な走行モデルを事前に算出する。
また、本発明は、自車両が現に迎えた状況に応じて前記走行モデルを修正することを特徴とする。
本発明によれば、状況判定の結果に応じて各種の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果から自車両の理想的な走行モデルを算出し、自車両が現に迎えた状況に応じて走行モデルを修正する。
また、本発明は、前記動作調停手段は、路面状況、他車両の状態、歩行者の状態、交通状態のうち、少なくともいずれか一つを用いて前記走行モデルを修正することを特徴とする。
本発明によれば、状況判定の結果に応じて各種の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果から自車両の理想的な走行モデルを算出し、路面状況、他車両の状態、歩行者の状態、交通状態などに応じて走行モデルを修正する。
また、本発明は、前記動作調停手段は、自車両の道路上の位置と速度との関係を示す速度変化モデルを少なくとも算出することを特徴とする。
本発明によれば、状況判定の結果に応じて各種の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果から自車両の道路上の位置と速度との関係を示す速度変化モデルを少なくとも算出する。
また、本発明は、前記動作調停手段は、前記複数の動作判断サービス提供手段が共通して遵守すべき制御方針に従って前記走行モデルを算出することを特徴とする。
本発明によれば、状況判定の結果に応じて各種の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果と、各サービスが共通して遵守すべき制御方針から自車両の理想的な走行モデルを算出する。
また、本発明は、前記動作調停手段は、前記速度変化モデルを算出する際に、前記制御方針として加速度の最大値を定めることを特徴とする。
本発明によれば、状況判定の結果に応じて各種の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果と、各サービスが共通して遵守すべき加速度の最大値から自車両の理想的な速度変化モデルを算出する。
また、本発明は、前記動作調停手段による動作調停に対応し、運転者へ通知すべき内容を調停する通知調停手段をさらに備えたことを特徴とする。
本発明によれば、状況判定の結果に基づいて自車両が取るべき動作を判断する複数の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果の調停と運転者へ通知すべき内容の調停を行なう。
また、本発明は、前記動作調停手段は、前記状況判定手段による判定の結果、危険回避の必要性がある場合に、当該危険回避に必要な動作制御を前記動作判断サービス提供手段による判断結果に対して優先することを特徴とする。
本発明によれば、状況判定の結果に基づいて自車両が取るべき動作を判断する複数の動作判断サービスを提供するとともに、危険回避の必要性がある場合には危険回避に必要な動作制御を各動作判断サービスに対して優先する。
また、本発明は、車両の運転操作を支援する運転支援方法であって、自車両の走行に関する情報を収集して状況を判定する状況判定ステップと、前記状況判定ステップによる判定結果に基づき、それぞれの目的を達成するために自車両が取るべき動作を判断する複数の動作判断サービス提供ステップと、前記複数の動作判断サービス提供ステップによる複数の判断結果を調停する動作調停ステップと、を含み、前記動作調停ステップは、前記複数の動作判断サービス提供ステップがそれぞれ出力する複数の判断結果を用いて自車両の理想的な走行モデルを算出することを特徴とする。
本発明によれば、自車両の走行に関する情報を収集して状況を判定し、その判定結果に基づいて自車両が取るべき動作を判断する複数の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果を調停し、自車両が取るべき動作として自車両の理想的な走行モデルを算出する。
本発明によれば、自車両の走行に関する情報を収集して状況を判定し、その判定結果に基づいて自車両が取るべき動作を判断する複数の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果を調停し、自車両が取るべき動作である自車両の理想的な走行モデルを算出するので、多様な状況に対応して適切な挙動制御を提案・実行する運転支援装置を得ることができるという効果を奏する。
また、状況判定の結果に応じて、カーブにおける走行を支援するカーブ走行支援サービス、交差点における走行を支援する交差点走行支援サービス、登降坂路における走行を支援する坂路走行支援サービスなどのサービスを提供し、各サービスによる判断結果が競合する場合には判断結果を調停して自車両が取るべき動作の競合を解消するので、カーブや交差点、坂路などの組み合わせに柔軟に対応して適切な挙動制御を提案・実行する運転支援装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、自車両の走行予定経路、走行予定経路の形状および/または傾斜、走行予定時刻の天候、交通状態のうち、少なくともいずれか一つを用いて理想的な走行モデルを事前に算出するので、多様な状況に対応して適切な走行モデルを事前に算出し、走行モデルに沿った提案や動作制御を行なう運転支援装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、状況判定の結果に応じて各種の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果から自車両の理想的な走行モデルを算出し、自車両が現に迎えた状況に応じて走行モデルを修正するので、現状に即した適切な走行モデルを算出し、走行モデルに沿った提案や動作制御を行なう運転支援装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、状況判定の結果に応じて各種の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果から自車両の理想的な走行モデルを算出し、路面状況、他車両の状態、歩行者の状態、交通状態などに応じて走行モデルを修正するので、路面状況や他車両の状態、歩行者の状態、交通状態に即した適切な走行モデルを算出し、走行モデルに沿った提案や動作制御を行なう運転支援装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、状況判定の結果に応じて各種の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果から自車両の道路上の位置と速度との関係を示す速度変化モデルを少なくとも算出するので、多様な状況に対応した適切な速度変化モデルを算出し、加減速に関する提案や動作制御を行なう運転支援装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、状況判定の結果に応じて各種の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果と、各サービスが共通して遵守すべき制御方針から自車両の理想的な走行モデルを算出するので、多様な状況に対応し、かつ制御方針に則った適切な走行モデルを算出し、走行モデルに沿った提案や動作制御を行なう運転支援装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、状況判定の結果に応じて各種の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果と、各サービスが共通して遵守すべき加速度の最大値から自車両の理想的な速度変化モデルを算出するので、予め定めた加速度の範囲内で適切な速度変化モデルを算出することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、状況判定の結果に基づいて自車両が取るべき動作を判断する複数の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果を調停と運転者へ通知すべき内容の調停を行なうので、多様な状況に対応して適切な挙動制御と通知制御を実行する運転支援装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、状況判定の結果に基づいて自車両が取るべき動作を判断する複数の動作判断サービスを提供するとともに、危険回避の必要性がある場合には危険回避に必要な動作制御を各動作判断サービスに対して優先するので、危険回避を優先しつつ多様な状況に対応して適切な挙動制御を提案・実行する運転支援装置を得ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、自車両の走行に関する情報を収集して状況を判定し、その判定結果に基づいて自車両が取るべき動作を判断する複数の動作判断サービスを提供するとともに、複数の動作判断サービスによる判断結果を調停し、自車両が取るべき動作である自車両の理想的な走行モデルを算出するので、多様な状況に対応して適切な挙動制御を提案・実行する運転支援方法を得ることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る運転支援装置の好適な実施例について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態である運転支援装置1の概要構成を示す概要構成図である。同図に示すように運転支援装置1は、ナビゲーション装置2、道路情報収集装置31、速度センサ32、加速度センサ33、カメラ34、車両間通信装置35、レーダ36、車内通知系40、および車両制御系50に接続する。
ナビゲーション装置2は、GPS(Global Positioning System)人工衛星と通信して特定した自車両の位置と地図データ21とを利用して走行経路の設定および誘導を行なう車載装置である。この経路の誘導は具体的には車内通知系40を用いて行なう。また、ナビゲーション装置2は、道路情報収集装置31が取得した道路情報を経路設定や経路誘導に利用する。さらに、ナビゲーション装置2は運転支援装置1に対して自車両の位置情報や道路形状、路幅、傾斜に関する情報を供給する。
道路情報収集装置31は、VICS(Vehicle Information and Communication System)による道路交通情報の受信や路側に設置された路側通信装置との通信によって道路の形状、他車両の走行状況、渋滞の発生状況、工事や事故の有無、天候、路面状況などの情報を収集する。そして、道路情報収集装置31は、収集した情報をナビゲーション装置2および運転支援装置1に提供する。
速度センサ32は自車両の走行速度を測定する測定手段であり、加速度センサ33は自車両にかかる加速度を測定する測定手段である。また、カメラ34は自車両の周囲を撮影する撮影手段である。
さらに、車両間通信装置35は、自車両周辺の他車両と通信する通信装置であり、レーダ36は、ミリ波やマイクロ波を用いて自車両周辺の物体を検出する検知手段である。
車内通知系40は、自車両の乗員に対して通知を行なう装置群であり、表示による通知を行なうディスプレイ41や音声による通知を行なうスピーカ42などを含む。この車内通知系40は、運転支援装置1、ナビゲーション装置2の他、車載オーディオ装置など各種車載装置で共用することができる。
車両制御系50は、車両の動作制御を行なう装置群であり、アクセル操作に基づいてエンジンの動作を制御するエンジン制御機構51、ブレーキペダルの操作に基づいて車両の制動を行なうブレーキ制御機構52、ハンドル操作に基づいて車両の舵角を制御する舵角制御機構53などを含む。
そして車両制御系50はその動作状態(運転者による操作状態を含む)を運転支援装置1に出力するとともに、運転支援装置1からの制御を受ける。
運転支援装置1は、その内部に状況判定部11、サービス管理部12、カーブ快適走行サービス12a、交差点快適走行サービス12b、坂路快適走行サービス12c、通知調停部13および動作調停部14を有する。
状況判定部11は、ナビゲーション装置2、道路情報収集装置31、速度センサ32、加速度センサ33、カメラ34、車両間通信装置35、レーダ36および車両制御系50の出力を用いて自車両の状況を判定する。
サービス管理部12は、状況判定部11の判定結果に基づいて、必要なサービスを起動する処理を行なう。例えば、自車両の走行経路上にカーブが存在する場合には、サービス管理部12は、カーブ快適走行サービス12aを起動する。そして、自車両の走行経路上に交差点が存在する場合には、サービス管理部12は、交差点快適走行サービス12bを起動する。同様に、自車両の走行経路上に傾斜が存在する場合には、サービス管理部12は坂路快適走行サービス12cを起動する。
カーブ快適走行サービス12aは、カーブの曲率や長さ、制限速度、自車両の性能や車体形状、積載重量などから、自車両が安定して円滑にカーブを通過するために自車両が取るべき動作を判断し、運転者への通知および車両の挙動制御を実行するサービスを提供する。
また、交差点快適走行サービス12bは、減速や一旦停止など、交差点を安全に通過するために自車両が取るべき動作を判断し、運転者への通知および車両の挙動制御を実行するサービスを提供する。
同様に、坂路快適走行サービス12cは、上り坂による速度低下や下り坂による速度上昇を防止して定速走行するために自車両が取るべき動作を判断し、車両の挙動制御を実行するサービスを提供する。
このように、各サービスはそれぞれ所定の目的を達成するために自車両が取るべき動作を判断する。また、図1に示したカーブ快適走行サービス12a、交差点快適走行サービス12b、坂路快適走行サービス12cの他にも、先行車両との車間距離を一定に保つ追従走行サービスなど、任意のサービスを使用することができる。
この各サービスは、それぞれ独自に自車両が取るべき動作を判断するので、状況によっては各サービスの判断結果が競合する場合がある。そこで、動作調停部14が各サービスの判断結果を調停して競合を解消し、車両の取るべき動作を決定する。その際、動作調停部14は、各サービスに共通して遵守すべき制御方針である制御ポリシー14aに従って調停を行なう。また、競合していない場合は、順番に処理(優先度がある場合は優先度の高い順に処理)を行なう。
動作調停部14は、この調停結果に基づいて運転者への通知と車両の制御を実行する。ここで、運転者への通知内容については、通知調停部13によって調停(取捨選択および矛盾の解消)を行なう。
なお、状況判定部11の結果、危険回避の必要性がある場合には、危険回避に必要な動作制御を各サービスの判断結果に対して優先する。しかしながら、かかる回避行動においてもカーブの状態やステアリングの状態など、自車両の状態に合わせて動作制御の内容を決定することが求められる。そこで、危険回避時を優先すべき状況が発生した場合における車両の挙動制御の内容は、動作調停部14が決定する。
なお、ここでは運転支援装置1とナビゲーション装置2が別体である例を示しているが、一体型(統合型)など任意の構成で実施することができ、本実施例に示した構成と同様の動作を実行させることができる。
つづいて図2を参照し、動作調停部14の処理動作についてさらに説明する。動作調停部14は、同図に示すように、「サービス要求の重ね合わせ」、「理想的な走行モデルの算出」、「現状に即した走行モデルの補正」、「車両挙動の走行モデルへのフィードバック」の4つのステップを経て車両制御系50の制御値を算出する。
「サービス要求の重ね合わせ」のステップでは、動作調停部14は、各サービスが出力するサービス要求、すなわちカーブ快適走行サービス12a、交差点快適走行サービス12b、坂路快適走行サービス12cなどのそれぞれの判断結果を受け付け、その内容を重ね合わせる。なお、このサービス要求の重ね合わせは、要求調停の手法の一つを例示したものであり、これに限定されず任意の手法を用いればよい。
つぎに、「理想的な走行モデルの算出」のステップでは、動作調停部14は、重ね合わせたサービス要求から、自車両の理想的な走行モデルを作成する。この理想的な走行モデルは、各サービス要求を統合し、かつ制御ポリシー14aに従って走行する場合に、自車両が理想的にはどのように走行すべきかを示すものであり、自車両がその場所を走行する前に、予め作成する。
なお、作成のタイミングは任意に定めればよい。たとえば、ナビゲーション装置2が目的地までの走行予定経路を設定したタイミングで、走行する予定の道路、形状、周辺状況、走行予定の時刻、天候などから走行モデルを算出することができる。また、走行中に自車両の進行方向の交通情報などを取得し、その地点に到達する以前に算出しておいてもよい。
つづいて「現状に即した走行モデルの補正」のステップでは、自車両が現に迎えた状況に応じて事前に算出した走行モデルを修正する。具体的には、動作調停部14は、路面状況、他車両の状態、歩行者の状態、交通状態などを応じて走行モデルを修正する。
さらに「車両挙動の走行モデルへのフィードバック」では、自車両の挙動を走行モデルにフィードバックして自車両の取るべき動作を最終的に判断し、その動作を実現するために必要な車両制御系50の制御値を算出する。
ここで「現状に即した走行モデルの補正」および「車両挙動の走行モデルへのフィードバック」においても、動作調停部14は、制御ポリシー14aを遵守する範囲内で走行モデルの修正を行う。
この動作調停部14の処理動作の具体例を図3〜5を参照して説明する。図3に示す状況において自車両C1は、道路R1を走行中である。そして、道路R1は、一定の曲率でカーブするとともに、自車両の前方で道路R2と交差している。さらに道路R2は優先道路であり、道路R1には一旦停止線が引かれている。なお、道路R1は平坦な道路である。
この状況下では、サービス管理部12は、カーブ快適走行サービス12aおよび交差点快適走行サービス12bを起動する。そして図4に示すように、カーブ快適走行サービス12aは自車両が一定の速度でカーブを通過する(具体的には図3に示した位置L1およびL2をそれぞれ理想速度V1で走行する)ことをサービス要求として出力し、交差点快適走行サービス12bは停止線の引かれた位置L3に停止することをサービス要求として出力する。
動作調停部14は、「サービス要求の重ね合わせ」のステップでこれらの要求(位置L1,L2で速度V1、位置L3で速度0)を重ね合わせる。そして、「理想的な走行モデルの算出」のステップにおいて、各サービス要求を統合し、かつ制御ポリシー14aに従って理想的な走行モデルを作成する。
同図では、まず、位置L1において速度V1とし、そこから減速して位置L3で停止し、再び加速して位置L2において速度をV1に回復させる走行モデルを作成している。しかし、この走行モデルでは、位置L1から位置L3に至るまでの減速によって制御ポリシーに定められた最大加速度を上回る。そこで、位置L1における速度を「V1」から「V1´」に落とすことで、制御ポリシー14aを遵守した理想的な走行モデルを得ることができる。
その後、動作調停部14は、図5に示すように「現状に即した走行モデルの補正」のステップで自車両の現在位置や自車両の速度を加えて走行モデルを補正し、さらに「車両挙動の走行モデルへのフィードバック」のステップを経て自車両の取るべき動作、ここでは速度変化の走行モデルを最終的に判断している。
このように各サービスに独自に判断をさせつつ、その判断結果を調停し、統合して最終的な判断を行なうことで、多様な状況に対応して適切な挙動制御を提案・実行することができる。
つぎに、通知調停部13による運転者への通知内容の調停について、図6を参照して説明する。同図に示すように、カーブ快適走行サービス12a、交差点快適走行サービス12b、坂路快適走行サービス12cなど各サービスは、それぞれ自車両の現在の状況についての通知(現状通知)の要求を行なう。
また、「理想的な走行モデルの算出」のステップでは、算出した理想的な走行モデルの運転者への提示(理想走行モデル提示)の要求が発生し、「現状に即した走行モデルの補正」では運転者への行動(運転操作)への提案(行動提案)の要求が発生し、「車両挙動の走行モデルへのフィードバック」では、動作制御部14による車両制御系50の制御、即ち車両動作への介入や運転操作のサポートについて報告(介入・サポートの報告)を行なう要求が発生する。
通知調停部13は、これらの要求をうけ、運転者に通知すべき内容の取捨選択や矛盾の解消を行なう。具体的には、通知調停部13は、「介入・サポートの報告」を最優先とし、「行動提案」、「理想走行モデル提示」、「現状通知」の順で優先して通知内容の調停を行なう。
上述してきたように、本実施例にかかる運転支援装置1は、サービス管理部12が自車両の状況に対応した複数のサービスを起動し、各サービスが独自にそれぞれの目的を達成するために自車両が取るべき動作を判断して動作調停部14がその内容を調停するので、多様な状況に対応して適切な挙動制御を提案・実行することができる。
なお、本実施例では、カーブ快適走行サービス12aのサービス要求と交差点快適走行サービス12bとのサービス要求を調停して速度変化モデルを算出する場合を例に説明を行なったが、本発明の利用はこれに限定されるものではなく、他の任意のサービスを利用することができ、またステアリング操作モデルやシフトチェンジモデルなど任意のモデルを作成することができる。
加えて、本実施例では制御ポリシーとして加速度の最大値を使用する場合を例に説明を行なったが、本発明の利用はこれに限定されるものではなく、任意の条件を制御ポリシーとして使用することができる。
以上のように、本発明にかかる運転支援装置は、車両の運転の支援に有用であり、特に最適な挙動制御の提案・実行に適している。
本発明の実施例にかかる運転支援装置の概要構成を示す概要構成図である。 図1に示した動作調停部の処理について説明する説明図である。 自車両の状況の具体例を説明する説明図である。 図3に示した状況における事前予測について説明する説明図である。 図3に示した状況におけるリアルタイム制御について説明する説明図である。 図1に示した通知調停部の処理動作について説明する説明図である。
符号の説明
1 運転支援装置
2 ナビゲーション装置
11 状況判定部
12 サービス管理部
12a カーブ快適走行サービス
12b 交差点快適走行サービス
12c 坂路快適走行サービス
13 通知調停部
14 動作調停判定部
31 道路情報収集装置
32 速度センサ
33 加速度センサ
34 カメラ
35 車両間通信装置
36 レーダ
40 車内通知系
41 ディスプレイ
42 スピーカ
50 車両制御系
51 エンジン制御機構
52 ブレーキ制御機構
53 舵角制御機構

Claims (10)

  1. 車両の運転操作を支援する運転支援装置であって、
    自車両の走行に関する情報を収集して状況を判定する状況判定手段と、
    前記状況判定手段による判定結果に基づき、それぞれの目的を達成するために自車両が取るべき動作を判断する複数の動作判断サービス提供手段と、
    前記複数の動作判断サービス提供手段による複数の判断結果を調停する動作調停手段と、
    を備え、
    前記動作調停手段は、前記複数の動作判断サービス提供手段がそれぞれ出力する複数の判断結果を重ね合わせたうえで自車両の理想的な走行モデルを算出し、該理想的な走行モデルを現状に即した走行モデルへ修正し、修正後の走行モデルに対して自車両の挙動をフィードバックすることで自車両のとるべき動作を判断し、該動作の実現に必要な制御値を車両制御系へ出力することを特徴とする運転支援装置。
  2. 前記動作調停手段は、自車両の走行予定経路、前記走行予定経路の形状および/または傾斜、走行予定時刻の天候、交通状態のうち、少なくともいずれか一つを用いて前記理想的な走行モデルを事前に算出することを特徴とする請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記動作調停手段は、自車両が現に迎えた状況に応じて前記理想的な走行モデルを修正することを特徴とする請求項1または2に記載の運転支援装置。
  4. 前記動作調停手段は、路面状況、他車両の状態、歩行者の状態、交通状態のうち、少なくともいずれか一つを用いて前記理想的な走行モデルを修正することを特徴とする請求項3に記載の運転支援装置。
  5. 前記動作調停手段は、自車両の道路上の位置と速度との関係を示す速度変化モデルを前記理想的な走行モデルとして少なくとも算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の運転支援装置。
  6. 前記動作調停手段は、前記複数の動作判断サービス提供手段が共通して遵守すべき制御方針に従って前記理想的な走行モデルを算出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の運転支援装置。
  7. 前記動作調停手段は、前記速度変化モデルを算出する際に、前記制御方針として加速度の最大値を定めることを特徴とする請求項5に記載の運転支援装置。
  8. 前記動作調停手段による動作調停に対応し、運転者へ通知すべき内容を調停する通知調停手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の運転支援装置。
  9. 前記動作調停手段は、前記状況判定手段による判定の結果、危険回避の必要性がある場合に、当該危険回避に必要な動作制御を前記動作判断サービス提供手段による判断結果に対して優先することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の運転支援装置。
  10. 車両の運転操作を支援する運転支援方法であって、
    自車両の走行に関する情報を収集して状況を判定する状況判定ステップと、
    前記状況判定ステップによる判定結果に基づき、それぞれの目的を達成するために自車両が取るべき動作を判断する複数の動作判断サービス提供ステップと、
    前記複数の動作判断サービス提供ステップによる複数の判断結果を調停する動作調停ステップと、を含み、
    前記動作調停ステップは、前記複数の動作判断サービス提供ステップがそれぞれ出力する複数の判断結果を重ね合わせたうえで自車両の理想的な走行モデルを算出し、該理想的な走行モデルを現状に即した走行モデルへ修正し、修正後の走行モデルに対して自車両の挙動をフィードバックすることで自車両のとるべき動作を判断し、該動作の実現に必要な制御値を車両制御系へ出力することを特徴とする運転支援方法。
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