JP4600537B2 - リザーブタンク - Google Patents

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Description

本発明は、冷却対象を冷却するための冷却システムに用いられるリザーブタンクの技術に関する。
ハイブリッド自動車、電気自動車等の車輌に設けられるエンジン、モータージェネレータ、インバータ、エアコンプレッサ、エアコンユニット等の補機類は、駆動時に発熱する。ハイブリッド自動車、電気自動車等の車輌等には、発熱する補機類(冷却対象)の温度を適正に保つために、冷却液によって冷却する冷却システムが設けられる。
図5は、一般的な冷却システムの構成を示す模式図である。図5に示すように、冷却システム2は、冷却水を循環させるポンプ58と、インバータ60(冷却対象)と、冷却水と外気との熱交換を行う熱交換器としてのラジエータ62と、リザーブタンク64と、循環路66a,66b,66c,66dとを備える。
冷却システムの詳細については後述するが、ポンプ58を稼動させることにより、循環路66a,66b,66c,66dを循環する冷却水(冷却水の流れは、図5に示す矢印で表している)が、インバータ60と熱交換することによって、冷却対象であるインバータ60を冷却させることができる。
上記のように冷却システム2を稼働させると、冷却液中に気体が混入する場合がある。冷却液中に気体が混入すると、冷却システム(実質的にはラジエータ62)の熱交換率の低下、ポンプ58からの異音及び損傷の原因となる。そのため、従来から、冷却液中の気体を分離させるために、気液分離性能を有するリザーブタンク64が使用されている。
図6は、一般的なリザーブタンクの構成を示す側面模式断面図である。図6に示すようにリザーブタンク64は、タンク本体70と、入口管72と、出口管74と、タンク本体70内の空気圧を調整する加圧キャップ76と、を有する。タンク本体70には、隔壁78により区画された複数の室を有しており、冷却液をタンク本体70に流入させる流入口80が設けられた第1の室82と、タンク本体70から冷却液を流出させる流出口84が設けられた第2の室86とを有する。第1の室82には、冷却液を第2の室86へ流入させる連通部88が形成されている。連通部88は、隔壁78に形成された貫通孔でもある。そして、流入口80から流入した冷却液が、連通部88を通過する際に、冷却液中の気体を分離させることができる。
また、例えば、特許文献1には、リザーブタンクの気液分離性能を向上させるために、隔壁の後面に隔壁に形成された貫通孔に隣接して、冷却液の渦の発生を抑制する渦発生抑制手段を設けたリザーブタンクが提案されている。
また、例えば、特許文献2には、リザーブタンクの気液分離性能を向上させるために、流入口よりも低く、かつ、流出口の上端よりも高い位置までの高さ範囲でタンク内を流入口側と流出口側とに区画する隔壁を設け、該隔壁には、流出口の少なくとも上端を含む高さ以上で流入口側と流出口側とを連通する流路を設けたリザーブタンクが提案されている。
特開2005−120906号公報 特開2004−301084号公報
冷却システムにおいて、近年では、冷却対象(インバータ等)の高出力化により、冷却対象の発熱温度が高くなっているため、冷却液の流量を増加させる必要がある。また、冷却システムにおいて、従来の機械式ポンプより性能面(性能、制御性、静粛性)に優れる電動ポンプが採用されることが多くなっている。そのため、冷却システムの動作時には、冷却液中へ多量に気体が混入する虞がある。
また、車両の急発進、急停止等の走行状態、登坂路、降坂路等の路面状態により、リザーブタンク内の冷却液の液面(図6に示す液面90)が傾斜する場合がある。その際に、リザーブタンク内の冷却液の液面が流入口等より低くなると、冷却液中に存在した流入口等がリザーブタンク内の空気中に露出し、冷却液に気体が混入する場合がある。
そこで、本発明の目的は、冷却液に気体が混入することを抑制することができるリザーブタンクを提供することにある。
本発明は、隔壁により区画された複数の室を有するタンク本体と、前記タンク本体へ冷却液を流入させる流入口と、前記タンク本体から冷却液を流出させる流出口と、を有するリザーブタンクであって、前記複数の室には、前記隔壁により区画された第1の室、第2の室及び前記流入口から前記第1の室に流入すべき冷却液を貯留する第3の室があり、前記第1の室には冷却液を前記第2の室へ流入させる第1連通部が形成され、前記第3の室には、前記貯留した冷却液を前記第1の室へ流入させる第2連通部が形成され、前記第2連通部を通る冷却液の流量は、前記第1連通部を通る冷却液の流量より小さい。
また、前記リザーブタンクにおいて、前記第3の室の容積は、前記第1の室の容積より小さいことが好ましい。
また、前記リザーブタンクにおいて、前記第2連通部は、前記第1の室と前記第3の室とを区画する隔壁と前記タンク本体の側壁との間に形成されることがタンクの成型上好ましい。
本発明によれば、車両の走行状態、路面状態等により冷却液の液面が傾斜しても、冷却液に気体が混入することを抑制することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る冷却システムの構成の一例を示す模式断面図である。図1に示すように冷却システム1は、冷却液を循環させるポンプ10と、冷却対象としてのインバータ12と、冷却液と外気との熱交換を行う熱交換器としてのラジエータ14と、冷却液を収容するリザーブタンク16と、循環路18a,18b,18c,18dとを備える。
循環路18aは、ラジエータ14の排出口(不図示)とリザーブタンク16の入口管20とを接続し、循環路18bは、リザーブタンク16の出口管22とポンプ10の吸引側(不図示)とを接続し、循環路18cは、ポンプ10の吐出側(不図示)とインバータ12の供給口(不図示)とを接続し、循環路18dは、インバータ12の排出口(不図示)とラジエータ14の供給口(不図示)とを接続するものである。
図1に示す冷却システム1の動作について説明する。リザーブタンク16内に収容された冷却液は、ポンプ10の稼動により、リザーブタンク16の出口管22から循環路18b、循環路18cを通り、インバータ12に供給される。インバータ12に供給された冷却液は、発熱したインバータ12と熱交換して、インバータ12を冷却し、排出される。排出された冷却液は、循環路18dを通り、ラジエータ14に供給される。供給された冷却液は、ラジエータ14により外気と熱交換して冷却され、ラジエータ14から排出される。排出された冷却液は、循環路18aを通り、リザーブタンク16の入口管20からリザーブタンク16内に供給される。このように冷却液を循環させることにより、冷却対象(例えば、インバータ12)が冷却される。
図2(A)は、本実施形態に係るリザーブタンクの上面模式断面図であり、図2(B)は、本実施形態に係るリザーブタンクの側面模式断面図である。図2(A),(B)に示すように、リザーブタンク16は、タンク本体24と、入口管20と、出口管22と、加圧キャップ26と、を有する。加圧キャップ26は、タンク本体24内の空気圧を調節するものである。
また、タンク本体24は、隔壁28a,28bにより区画された複数の室を備えるものである。複数の室には、第1の室32、第2の室36及び第3の室42があり、第1の室32と第2の室36とは隔壁28aにより区画され、第1の室32と第3の室42とは隔壁28bにより区画されている。第3の室42には、タンク本体24から冷却液を流入させる流入口30が設けられ、流入口30から第1の室32に流入すべき冷却液が貯留される。また、第2の室36にはタンク本体24から冷却液を流出させる流出口34が設けられている。図2(A),(B)に示すように、入口管20は流入口30と連通し、出口管22は流出口34と連通している。
また、本実施形態では、第1の室32と第2の室36との間又は第2の室36以降に複数の室が形成されるように、さらに隔壁をタンク本体に設けても良い。
第1の室32には、冷却液を第2の室36へ流入させる第1連通部38が形成されている。第1連通部38は、隔壁28aに形成された貫通孔でもある。第1の室32内の冷却液は、第1連通部38を通り、第2の室36へ移動する。第1連通部38の位置、大きさ等は、リザーブタンク16の大きさ等により適宜設定される。
また、本実施形態において、第3の室42には、貯留した冷却液を第1の室32へ流入させる第2連通部44が形成されている。そして、第2連通部44を通る冷却液の流量が第1連通部38を通る冷却液の流量より小さくなるように、第2連通部44の大きさが規定される。上記構成によって、第1の室32内の冷却液の圧損と第3の室42内の冷却液の圧損との差が生じるため、流入口30からタンク本体24へ冷却液が流入する際には、第3の室42の冷却液の水位を他の室の冷却液の水位より上昇させることができる。
上記構成を有するリザーブタンク16内に、流入口30を介して導入された冷却液は、隔壁28bにより区画された第3の室42、第2連通部44を通過し、第1の室32へ移動する(図2(B)に示す矢印A)。ここで、隔壁28bにより区画された第3の室42が存在せず、流入口30から導入された冷却液が、直接第1の室32に供給されると、第1の室32内の液面が波立ち、気体の巻き込みが発生して、冷却液中に気体が混入し易くなる。しかし、本実施形態では、冷却液は、まず、上記説明した第3の室42に供給される。冷却液が第3の室42に供給されると、図2(B)に示すように、第3の室42の冷却液の水位は他の室の冷却液の水位より上昇するため、液面46を安定化させる。その結果、気体の巻き込みを抑制し、冷却液中への気体の混入を抑えることができる。また、車両の急発進、急停止等の走行状態、登坂路、降坂路等の路面状態等により、リザーブタンク16内の冷却液の液面46が傾斜しても、第3の室42内の水位は上昇しているため、流入口30が第3の室42内の空気中に露出することを抑制し、冷却液中への気体の混入を抑えることができる。冷却液中への気体の混入を抑えることにより、冷却システムの熱交換率の低下、ポンプ10からの異音の発生を防止することができる。
第2連通部44を通る冷却液の流量が第1連通部38を通る冷却液の流量より小さければ、第3の室42の容積は特に制限されるものではないが、他室の水位に影響を与えることなく速やかに第3の室42の水位を上昇させることができる点で、第1の室32の容積より小さくすることが好ましい。第3の室42の容積は、例えば、第1の室32の容積の1/3〜1/5の範囲が好ましい。第3の室42の容積が、上記範囲より大きいと、他室の水位を低下させ、十分な気液分離性能が発揮されない場合がある。また、上記範囲より小さいと、第3の室42の水位が急激に上昇し、液面が波立ち、気体の巻き込みが発生する場合がある。さらに、第3の室42では、第3の室42内の冷却液の流れの一部が、第3の室42内の空気中に向かう流れ(図2(B)に示す矢印B)になるため、気液分離性能を向上させることができる。
第3の室42から第1の室32に流れた冷却液は、第1連通部38、第2の室36を通り、流出口34から排出される。なお、第1の室32内の冷却液の流れの一部は、第3の室42ほどではないが、第1の室32内の空気中に向かう流れとなる。
以下に、本発明の他の実施形態について説明する。
図3は、本実施形態に係るリザーブタンクの構成の他の一例を示す上面模式断面図である。図3に示すリザーブタンク48において、図2に示すリザーブタンク16と同様の構成については同一の符合を付し、その説明を省略する。
本実施形態において、第3の室42には、貯留した冷却液を第1の室32へ流入させる第2連通部52が形成されており、第2連通部52は、隔壁28bとタンク本体24の側壁との間に形成されている。第2連通部52は、隔壁28bとタンク本体24との間の一部に形成されるものであってもよいが、製造が容易である点で、隔壁28bとタンク本体24との間全体に形成されていることが好ましい。上記同様に、第2連通部52を通る冷却液の流量が第1連通部38を通る冷却液の流量より小さくなるように、第2連通部52の大きさが規定される。
図4(A),(B)は、本実施形態に係るリザーブタンクの構成の他の一例を示す上面模式断面図である。図4(A)に示すリザーブタンク54aにおいて、図3に示すリザーブタンク48と同様の構成については同一の符合を付し、図4(B)に示すリザーブタンク54bにおいて、図2に示すリザーブタンク16と同様の構成については同一の符合を付し、その説明を省略する。
図4(A)に示すように、第1の室32と第3の室42とを区画する隔壁28bは、第2連通部52から第1の室32側に、円弧状に曲げられたR形状部56を有する。また、図4(B)に示すように、第2連通部44の両側から第1の室32側に一対の上記R形状部56が設けられてもよい。このようなR形状部56を設けることにより、第2連通部(44,52)を通過した冷却液が層流となり、渦の発生を抑制することができる。このため、渦の発生による気体の巻き込みを抑制することができる。なお、同様に隔壁28aにも、第1連通部38から第2の室36側に、円弧状に曲げられたR形状部を設けてもよい。
本実施形態のリザーブタンクは、冷却対象であるインバータの冷却システムを例として説明をしたが、上記に限定されるものではなく、例えば、エンジン、モータージェネレータ、エアコンプレッサ、エアコンユニット等の補機類の温度を適正に保つための冷却システムに用いられるものであってもよい。本実施形態のポンプ10は、機械式ポンプ、電動式ポンプ等特に制限されるものではあいない。
以上のように、本実施形態のリザーブタンクにおいて、流入口から第1の室に流入すべき冷却液を貯留する第3の室に、該貯留した冷却液を第1の室へ流入させる第2連通部を形成し、第2連通部を通る冷却液の流量を第1連通部(冷却液を第1の室から第2の室へ流入させるもの)を通る冷却液の流量より小さくすることにより、流入口からタンク本体へ冷却液が流入される際には、第3の室の冷却液の水位を他の室の冷却液の水位より上昇させることができる。その結果、液面を安定化させ、気体の巻き込みを抑制することができる。また、車両の急発進、急停止等の走行状態、登坂路、降坂路等の路面状態等により、リザーブタンク内の冷却液の液面が傾斜しても、第3の室内の冷却液の水位は上昇しているため、流入口が空気中に露出することを抑制し、気体の混入を抑えることができる。さらに、第3の室の容積を第1の室の容積より小さくすることにより、他室の水位に影響を与えることなく速やかに第3の室42の水位を上昇させることができる。
本発明の実施形態に係る冷却システムの構成の一例を示す模式断面図である。 (A)は、本実施形態に係るリザーブタンクの上面模式断面図であり、(B)は、本実施形態に係るリザーブタンクの側面模式断面図である。 本実施形態に係るリザーブタンクの構成の他の一例を示す上面模式断面図である。 (A),(B)は、本実施形態に係るリザーブタンクの構成の他の一例を示す上面模式断面図である。 一般的な冷却システムの構成を示す模式図である。 一般的なリザーブタンクの構成を示す側面模式断面図である。
符号の説明
1,2 冷却システム、10,58 ポンプ、12,60 インバータ、14,62 ラジエータ、16,48,54a,54b,64 リザーブタンク、18a,18b,18c,18d,66a,66b,66c,66d 循環路、20,72 入口管、22,74 出口管、24,70 タンク本体、26,76 加圧キャップ、28a,28b,78 隔壁、30,80 流入口、32,82 第1の室、34,84 流出口、36,86 第2の室、38 第1連通部、42 第3の室、44,52 第2連通部、46,90 液面、56 R形状部、88 連通部。

Claims (4)

  1. 隔壁により区画された複数の室を有するタンク本体と、前記タンク本体へ冷却液を流入させる流入口と、前記タンク本体から冷却液を流出させる流出口と、を有するリザーブタンクであって、
    前記複数の室には、前記隔壁により区画された第1の室、第2の室及び前記流入口から前記第1の室に流入すべき冷却液を貯留する第3の室があり、
    前記第1の室には冷却液を前記第2の室へ流入させる第1連通部が形成され、前記第3の室には、前記貯留した冷却液を前記第1の室へ流入させる第2連通部が形成され、
    前記第2連通部を通る冷却液の流量は、前記第1連通部を通る冷却液の流量より小さいことを特徴とするリザーブタンク。
  2. 請求項1記載のリザーブタンクであって、前記第3の室の容積は、前記第1の室の容積より小さいことを特徴とするリザーブタンク。
  3. 請求項1又は2記載のリザーブタンクであって、前記第2連通部は、前記第1の室と前記第3の室とを区画する隔壁と前記タンク本体の側壁との間に形成されることを特徴とするリザーブタンク。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のリザーブタンクであって、前記第1の室と前記第3の室とを区画する隔壁には、前記第2連通部から前記第1の室側に、円弧状に曲げられたR形状部が形成されていることを特徴とするリザーブタンク。
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