以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、薄膜トランジスタの作製方法の一例について説明する。
まず図1(A)に示すように、絶縁表面を有する基板100上に下地膜101を形成する。基板100には、例えばバリウムホウケイ酸ガラスや、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、石英基板、ステンレス基板等を用いることができる。また、ポリエチレン-テレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)に代表されるプラスチックや、アクリル等の可撓性を有する合成樹脂からなる基板は、一般的に他の基板と比較して耐熱温度が低い傾向にあるが、作製工程における処理温度に耐え得るのであれば用いることが可能である。
下地膜101は基板100中に含まれるNaなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属が、半導体膜中に拡散し、半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐために設ける。よってアルカリ金属やアルカリ土類金属の半導体膜への拡散を抑えることができる酸化珪素や、窒化珪素、窒化酸化珪素などの絶縁膜を用いて形成する。なお下地膜101は単層構造又は積層構造を有してもよい。本実施の形態ではプラズマCVD法を用いて、第1の下地膜として、プラズマCVD法を用い、原料ガスにSiH4、N2O、NH3、H2、圧力が0.3Torr、RFパワーが50W、RF周波数が60MHz、基板温度が400℃として形成する酸化窒化珪素膜を10〜200nm(好ましくは50〜200nm)、第2の下地膜として、プラズマCVD法を用い、原料ガスにSiH4、N2O、圧力が0.3Torr、RFパワーが150W、RF周波数が60MHz、基板温度が400℃として形成する酸化窒化珪素膜を50〜200nm(好ましくは200〜150nm)の順に積層する。
ガラス基板、ステンレス基板またはプラスチック基板のように、アルカリ金属やアルカリ土類金属が多少なりとも含まれている基板を用いる場合、不純物の拡散を防ぐという観点から下地膜を設けることは有効であるが、石英基板など不純物の拡散がさして問題とならない場合は、必ずしも設ける必要はない。
下地膜上に導電膜102を膜厚5nm〜500nmで形成する。導電膜は、単層構造及び積層構造のいずれを有してもよい。導電膜102として、アルミニウム、チタン、モリブデン、タングステンもしくはシリコンの元素からなる膜又はこれらの元素を用いた合金膜を用いればよい。また導電膜はインクジェット法、CVD法及びスパッタリング法のいずれかを用いて形成することができる。本実施の形態では、スパッタリング法によりタングステン膜を形成する。
導電膜102上にN型を有する半導体膜103を形成する。N型を有する半導体膜は、プラズマCVD法又はスパッタリング法等を用いて形成することができる。なおN型を有する半導体膜は必要に応じて設ければよく、設ける場合コンタクト抵抗等の抵抗が低くなり好ましい。
図1(B)に示すように、インクジェット法によりマスク105を形成すると好ましいが、フォトリソグラフィー法によりマスクを形成してもよい。マスク材料として、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジストまたはベンゾシクロブテン)を用いることができる。本実施の形態では、ポリイミドを用いてインクジェット法によりマスクを形成する。所望箇所にインクジェット法によりポリイミドを吐出した後、150〜300℃で加熱処理を行うとよい。このように形成されたマスクを用いて、N型を有する半導体膜及び導電膜をパターニングする。パターニングされた導電膜は、ソース電極及びドレイン電極として機能する。
図1(C)に示すように、マスクの除去工程を行わず、半導体膜106を形成する。半導体膜の膜厚は25〜200nm(好ましくは30〜60nm)とする。また非晶質半導体は珪素だけではなくシリコンゲルマニウムも用いることができ、シリコンゲルマニウムを用いる場合、ゲルマニウムの濃度は0.01〜4.5atomic%程度であることが好ましい。また非晶質半導体の中に結晶粒が分散するように存在しているセミアモルファス半導体、及び非晶質半導体中に0.5nm〜20nmの結晶を粒観察することができる微結晶半導体から選ばれたいずれの半導体膜を用いてもよい。また0.5nm〜20nmの結晶粒を観察することができる微結晶はいわゆるマイクロクリスタル(μc)とも呼ばれている。セミアモルファス半導体であるセミアモルファスシリコン(SASとも表記する)は、珪化物気体をグロー放電分解することにより得ることができる。代表的な珪化物気体としては、SiH4であり、その他にもSi2H6、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiF4などを用いることができる。この珪化物気体を水素、水素とヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈して用いることでSASの形成を容易なものとすることができる。希釈率は10倍〜1000倍の範囲で珪化物気体を希釈することが好ましい。勿論、グロー放電分解による被膜の反応生成は減圧下で行うが、圧力は概略0.1Pa〜133Paの範囲で行えば良い。グロー放電を形成するための電力は1MHz〜120MHz、好ましくは13MHz〜60MHzの高周波電力を供給すれば良い。基板加熱温度は300度以下が好ましく、100〜200度の基板加熱温度が推奨される。
本実施の形態では、プラズマCVD法を用いて、珪素を主成分とする非晶質半導体膜(非晶質珪素膜、アモルファスシリコンとも表記する)を形成する。その後、非晶質半導体膜を所望の形状にパターニングする。なお、インクジェット法により半導体膜を形成してもよい。
半導体膜106を覆って、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜107を形成する。絶縁膜は積層構造又は単層構造を有することができる。絶縁膜として、プラズマCVD法により酸化珪素、又は窒化酸化珪素等の絶縁体を形成することができる。なおインクジェット法により絶縁膜を形成してもよい。
図1(D)に示すように、ゲート電極として機能する導電膜108を形成する。導電膜108として、タンタル、タングステン、チタン、モリブデン、アルミニウム、銅から選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成すればよい。また導電膜として、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜や、AgPdCu合金を用いてもよい。特に、ソース電極及びドレイン電極の膜厚が大きいと、ゲート電極を形成するアライメントとして使用することができ好ましい。導電膜は、スパッタリング法、プラズマCVD法、又はインクジェット法により形成することができる。
以上のように、ゲート電極まで設けられた薄膜トランジスタが完成する。本実施の形態の薄膜トランジスタは、半導体膜より上方にゲート電極が設けられる、いわゆるトップゲート型の薄膜トランジスタである。このような薄膜トランジスタが複数設けられた基板をTFT基板と表記する。
またこのようにして形成される薄膜トランジスタは、導電膜をパターニングするために用いられたマスクを有することを特徴とする。本実施の形態では、ソース電極及びドレイン電極、また、必要に応じて設けられたN型を有する半導体膜をパターニングするときに設けられたマスクを有し、導電膜上にマスクを介して設けられた半導体膜を有する薄膜トランジスタである。もちろん本発明の薄膜トランジスタは、他のパターニング工程で用いるマスクを有していてもよい。
以上のように、マスク材の剥離工程を不要とする簡便な方法により薄膜トランジスタを形成することができる。
さらにインクジェット法によりマスクを形成する場合、マスク材の露光、現像といったフォトリソグラフィー工程を省略することができる。またスピンコーティング法等に比べ、インクジェット法はマスク材を有効に使用できるため、材料コストを低減することができる。
また非晶質半導体膜を有する薄膜トランジスタを形成する低温プロセスの場合、マスクの耐熱性が問題とならない。一方、高温プロセスを強いられるLSIの分野では、マスクの耐熱性が問題となる。そのため、本実施の形態のように非晶質半導体膜を形成する低温プロセスに、マスクを除去せずに残す工程を用いることは好ましい。
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる薄膜トランジスタの作製方法について説明する。本実施の形態において、上記実施の形態と異なる点は、インクジェット法により導電膜を形成し、さらにマスクを用いて導電膜をパターニングする点である。そのため、その他の作製工程は上記実施の形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
インクジェット法により形成される導電膜は所望の幅より大きく形成されてしまう場合、マスクを用いて該導電膜をパターニングすると好ましい。特に画素が微細化するにつれ、インクジェット法により形成される配線に微細な線幅が要求される。そのため、インクジェット法により形成される導電膜は、必要に応じてマスクを用いパターニングするとよい。
図2(A)に示すように、上記実施の形態と同様に、基板100上に下地膜101を形成する。次いで、本実施の形態ではインクジェット法により導電膜102を形成する。具体的には、インクジェット法により溶媒に導電体が混入したものを吐出する。導電体として、金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、鉛、インジウム、錫、亜鉛、チタン、若しくはアルミニウム、これらからなる合金、これらの分散性ナノ粒子、又はハロゲン化銀の微粒子を用いることができる。特に低抵抗な銀、銅を用いるとよい。但し銅を用いる場合、半導体膜中等に銅が拡散することを防止するため、窒素を有する絶縁膜をバリア膜として形成する。本実施の形態において、インクジェット法によりテトラデカンに銀が混入された組成物を吐出する。
組成物を吐出する吐出手段等は、上記実施の形態と同様である。すなわち、吐出する材料を上記導電膜材料に変更すればよい。
このように吐出された組成物を150℃〜400℃に加熱し、ソース電極及びドレイン電極を形成する。
その後、上記実施の形態と同様に、必要に応じてN型を有する半導体膜を形成する。
図2(B)に示すように、上記実施の形態と同様に、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法によりマスク105を形成する。マスク105を用いて、ソース電極及びドレイン電極、更に必要に応じて設けられたN型を有する半導体膜をパターニングする。その結果、さらに微細化されたソース電極及びドレイン電極を形成することができる。
図2(C)に示すように、上記実施の形態と同様に、半導体膜106、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜107及びゲート電極として機能する導電膜108を形成する。
以上のように、ゲート電極まで設けられた薄膜トランジスタが完成する。本実施の形態の薄膜トランジスタは、半導体膜より上方にゲート電極が設けられる、いわゆるトップゲート型の薄膜トランジスタである。このような薄膜トランジスタが複数設けられた基板をTFT基板と表記する。
また本実施の形態では、インクジェット法によりソース電極及びドレイン電極となる導電膜を形成するため、導電膜を有効に使用することができる。さらにマスクを用いてパターニングすることにより、微細化されたソース電極及びドレイン電極を形成することができる。
またこのようにして形成される薄膜トランジスタは、導電膜をパターニングするために用いられたマスクを有することを特徴とする。本実施の形態では、ソース電極及びドレイン電極、また、必要に応じて設けられたN型を有する半導体膜をパターニングするときに設けられたマスクを有する薄膜トランジスタである。もちろん本発明の薄膜トランジスタは、他のパターニング工程で用いるマスクを有していてもよい。
以上のように、マスク材の剥離工程を不要とする簡便な方法により薄膜トランジスタを形成することができる。
さらにインクジェット法によりマスクを形成する場合、マスク材の露光、現像といったフォトリソグラフィー工程を省略することができる。またスピンコーティング法等に比べ、インクジェット法はマスク材を有効に使用できるため、材料コストを低減することができる。
また非晶質半導体膜を有する薄膜トランジスタを形成する低温プロセスの場合、マスクの耐熱性が問題とならない。一方、高温プロセスを強いられるLSIの分野では、マスクの耐熱性が問題となる。そのため、本実施の形態のように非晶質半導体膜を形成する低温プロセスに、マスクを除去せずに残す工程を用いることは好ましい。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる薄膜トランジスタの作製方法について説明する。本実施の形態において、上記実施の形態と異なる点は、ゲート電極として機能する導電膜を、マスクを用いてパターニングする点である。そのため、その他の作製工程は上記実施の形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
図3(A)に示すように、上記実施の形態と同様に、基板100上に下地膜101を形成する。その後、上記実施の形態と同様に、ソース電極及びドレイン電極として機能する導電膜102、必要に応じてN型を有する半導体膜103を形成する。インクジェット法又はフォトリソグラフィー法により形成されるマスク105を用いて、導電膜及びN型を有する半導体膜をパターニングする。そして半導体膜106、ゲート絶縁膜として機能する絶縁膜107を形成する。
その後、上記実施の形態と同様な材料を用いて、スパッタリング法、プラズマCVD法、又はインクジェット法により導電膜108を全体に形成する。次いでインクジェット法又はフォトリソグラフィー法により導電膜上にマスクを形成する。例えば、ポリイミドやポリビニルアルコール等をインクジェット法により吐出する。
図3(B)に示すように、マスクを用いて導電膜をパターニングする。また上記実施の形態と同様に、インクジェット法で導電膜を形成し、更にマスクを用いてパターニングし微細化してもよい。
このように本実施の形態では、導電膜102及び108をパターニングするためのマスクを除去することなく、ゲート電極まで設けられた薄膜トランジスタを完成させる。本実施の形態の薄膜トランジスタは、半導体膜より上方にゲート電極が設けられる、いわゆるトップゲート型の薄膜トランジスタである。このような薄膜トランジスタが複数設けられた基板をTFT基板と表記する。
またこのようにして形成される薄膜トランジスタは、導電膜102及び108をパターニングするために用いられたマスクを有することを特徴とする。本実施の形態では、ソース電極及びドレイン電極、また、必要に応じて設けられたN型を有する半導体膜をパターニングするときに設けられたマスク、及びゲート電極をパターニングするときに設けられたマスクを有する薄膜トランジスタである。もちろん本発明の薄膜トランジスタは、他のパターニング工程で用いるマスクを有していてもよい。
以上のように、マスク材の剥離工程、つまり洗浄工程を不要とする簡便な方法により薄膜トランジスタを形成することができる。
さらにインクジェット法によりマスクを形成する場合、マスク材の露光、現像といったフォトリソグラフィー工程を省略することができる。またスピンコーティング法等に比べ、インクジェット法はマスク材を有効に使用できるため、材料コストを低減することができる。
また非晶質半導体膜を有する薄膜トランジスタを形成する低温プロセスの場合、マスクの耐熱性が問題とならない。一方、高温プロセスを強いられるLSIの分野では、マスクの耐熱性が問題となる。そのため、本実施の形態のように非晶質半導体膜を形成する低温プロセスに、マスクを除去せずに残す工程を用いることは好ましい。
(実施の形態4)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる薄膜トランジスタの作製方法例について説明する。本実施の形態において、上記実施の形態と異なる点は、半導体膜をパターニングするマスクをゲート絶縁膜に用いる点である。そのため、その他の作製工程は上記実施の形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
図4(A)に示すように、絶縁表面を有する基板100上に下地膜101を形成する。スパッタリング法により、下地膜上に導電膜102、必要に応じてN型を有する半導体膜103を順に形成する。図示しないが、本実施の形態では、N型を有する半導体膜上に、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法によりマスクを形成する。マスクは例えば、ポリイミドやポリビニルアルコール等をインクジェット法により吐出して形成することができる。そして該マスクを用いて導電膜102、N型を有する半導体膜103をパターニングする。その後マスクを除去する。N型を有する半導体膜上に、半導体膜106を形成する。半導体膜106を覆って、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法によりマスク107を形成する。その後、該マスクを用いて半導体膜をパターニングする。更に本実施の形態では、該マスクを除去せずに、ゲート絶縁膜として使用することを特徴とする。そのため、マスクは、ポリイミド、ポリビニルアルコール以外に、いわゆるシロキサンやポリシラザン等を用いて形成するとよい。その後、ゲート電極として機能する導電膜108を形成する。
図4(B)には、上記実施の形態に基づき、ソース電極及びドレイン電極をパターニングするためのマスクを残す場合を示す。その他の構成は、図4(A)と同様であり、詳細な説明は省略する。
図4(B)に示すように、絶縁表面を有する基板100上に下地膜101を形成し、スパッタリング法により、下地膜上に導電膜102、必要に応じてN型を有する半導体膜103を順に形成する。本実施の形態では、N型を有する半導体膜上に、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法によりマスク105を形成する。そして、該マスクを用いて導電膜102、及びN型を有する半導体膜103をパターニングする。
その後マスク105を除去することなく、半導体膜106を形成する。半導体膜106を覆って、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法によりマスクを形成する。その後、該マスクを用いて半導体膜をパターニングする。更に本実施の形態では、該マスクを除去せずに、ゲート絶縁膜107として使用することを特徴とする。その後、ゲート電極として機能する導電膜108を形成する。
図4(A)(B)において、上記実施の形態に基づき、インクジェット法によりソース電極及びドレイン電極として機能する導電膜を形成してもよい。そして、半導体膜をパターニングするマスクを除去せずに、ゲート絶縁膜として使用することを特徴とする。
このようにして形成される薄膜トランジスタは、少なくとも半導体膜をパターニングするために用いられたマスクを有することを特徴とする。さらに本実施の形態では、半導体膜をパターニングするために用いられたマスクをゲート絶縁膜として用いる薄膜トランジスタを形成することができる。もちろん本発明の薄膜トランジスタは、他のパターニング工程で用いるマスクを有していてもよい。このような薄膜トランジスタが複数設けられた基板をTFT基板と表記する。
以上のように、半導体膜及び導電膜をパターニングするためのマスク材の剥離工程、つまり洗浄工程を不要とする簡便な方法により薄膜トランジスタを形成することができる。
さらにインクジェット法によりマスクを形成する場合、マスク材の露光、現像といったフォトリソグラフィー工程を省略することができる。またスピンコーティング法等に比べ、インクジェット法はマスク材を有効に使用できるため、材料コストを低減することができる。
また非晶質半導体膜を有する薄膜トランジスタを形成する低温プロセスの場合、マスクの耐熱性が問題とならない。一方、高温プロセスを強いられるLSIの分野では、マスクの耐熱性が問題となる。そのため、本実施の形態のように非晶質半導体膜を形成する低温プロセスに、マスクを除去せずに残す工程を用いることは好ましい。もちろん、結晶性半導体膜を形成する低温プロセス、例えば非晶質半導体膜を加熱して結晶性半導体膜を形成するプロセスにおいて、本実施の形態のように半導体膜をパターニングするマスクを除去せずにゲート絶縁膜として用いてもよい。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した薄膜トランジスタを有する画素の上面図を説明する。
図5に示す画素は、Nチャネル型のスイッチング用のTFT(スイッチング用TFT)200を有する。
まず、スパッタリング法又はインクジェット法により電極111を形成する。例えば、スパッタリング法により全体に形成し、所望の形状となるようにパターニングする。電極111を、透光性を有する導電膜から形成すると、透過型表示装置を形成し、非透光性を有する導電膜から形成すると、反射型表示装置を形成することができる。
次いで、スイッチング用TFTのソース配線及びドレイン配線となる導電膜102は、信号線201と同一層となるようにスパッタリング法又はインクジェット法により形成する。ソース配線及びドレイン配線を所望の形状とするため、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法により形成されたマスク102を用いてパターニングを行う。上記実施の形態に示したように、マスクはポリイミド、ポリビニルアルコール等を用いて形成することができる。そして該マスクを用いてソース配線及びドレイン配線をパターニングする。このときソース配線及びドレイン配線の一部が、スイッチング用TFTのソース電極及びドレイン電極となる。このとき、ソース配線及びドレイン配線は、電極111と接続するように形成する。例えば、スイッチング用TFTのソース電極を電極111と重なるように形成すればよい。
また上記実施の形態で示したように、ソース配線及びドレイン配線となる導電膜上に、N型を有する半導体膜を形成してもよい。N型を有する半導体膜は、該マスク102を用いて、ソース配線及びドレイン配線と同時にパターニングする。
その後、該マスクを除去せずに、半導体膜106を形成する。図5では、便宜上、マスク105をソース配線及びドレイン配線102の幅より狭くして記載しているが、ソース配線及びドレイン配線上に重なってマスクが形成されている。また上記実施の形態で示したように、半導体膜はプラズマCVD法等により形成する。半導体膜上に、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法によりマスクを形成し、該マスクを用いて半導体膜をパターニングする。例えば、ポリイミドやポリビニルアルコール等をインクジェット法により吐出する。上記実施の形態で示したように、半導体膜をパターニングするためのマスクを除去せずに、ゲート絶縁膜として使用してもよい。
次いで、スイッチング用TFTのゲート配線を形成する。ゲート配線は、スパッタリング法又はインクジェット法により、走査線202と同一層となるように形成されている。ゲート配線の一部が、スイッチング用TFTのゲート電極となる。インクジェット法によりゲート配線を形成する場合、膜厚の高いソース電極及びドレイン電極をアライメントとして利用し、セルフアライメントによりゲート電極を形成することができる。
スイッチング用TFTは非晶質半導体膜を有するため、スイッチングTFTのチャネル幅(W)が広くなるようにすると好ましい。
図5では、ソース配線及びドレイン配線をパターニングするためのマスクを除去せずに設けているが、その他の膜をパターニングするためのマスクを除去せずに残してもよい。
また半導体膜をパターニングするためのマスクを除去せずに、ゲート絶縁膜として使用し、その他のマスクを除去してもよい。
すなわち、少なくとも一部にマスクを有する薄膜トランジスタを特徴としており、マスクを残す箇所には限定されない。
このような上面図において、A−A’の切断面が上記実施の形態の断面図に相当する。
またB−B’に相当する断面図例を、図6に示す。
図6(A)に示すように、絶縁表面を有する基板100上に下地膜101を形成する。スパッタリング法等により、基板100に形成された下地膜上に電極111を形成する。次いで、導電膜102、N型を有する半導体膜103を順に形成し、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法により形成されたマスク105を用いてパターニングする。このとき、ソース電極又はドレイン電極は、電極111と接続するように形成する。すなわち、ソース電極又はドレイン電極は、電極111と重なるように形成する。
その後の工程は、上記実施の形態と同様であるため説明を省略する。
以上のように、少なくともソース配線及びドレイン配線をパターニングするためのマスクを有する薄膜トランジスタを形成することができる。
図6(B)には、上記実施の形態で示したように、インクジェット法によりソース配線及びドレイン配線を形成し、さらにマスクでパターニングする断面図を示す。また図6(A)と同様に、ソース電極又はドレイン電極は、電極111と重なるように形成する。その他の構成は、上記実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
図6(C)には、上記実施の形態で示したように、半導体膜をパターニングするためのマスクを、ゲート絶縁膜に使用する断面図を示す。また図6(A)と同様に、ソース電極又はドレイン電極は、電極111と重なるように形成する。その他の構成は、上記実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
(実施の形態6)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した薄膜トランジスタを有する液晶モジュールを有する表示装置(液晶表示装置)について説明する。
図7には、上記実施で示したように形成されたTFT基板に形成された薄膜トランジスタ120と、電極111とを有する液晶表示装置の断面を示す。なお電極111は、インクジェット法又はスパッタリング法により形成することができる。電極111に透光性を有する導電膜(例えば、ITOやITSO)を用いると透過型液晶表示装置となり、非透過性、つまり反射性の高い導電膜(例えアルミニウムl)を用いると反射型液晶表示装置を形成することができる。
薄膜トランジスタ120及び電極111を覆うように、保護膜112を形成する。保護膜は、例えばインクジェット法又はフォトリソグラフィー法によりポリイミド又はポリビニルアルコール等を吐出すればよい。またプラズマCVD法又はスパッタリング法等により、酸化珪素膜や窒化珪素膜を形成することもできる。このように保護膜を形成することにより、薄膜トランジスタを外部から守ることができる。この状態のTFT基板を液晶モジュール用TFT基板と表記する。
その後、保護膜112を覆って配向膜121を形成する。
また対向基板125を用意し、カラーフィルター124、対向電極123、配向膜121を順に形成する。カラーフィルター、対向電極、又は配向膜はインクジェット法により形成することができる。また図示していないが、ブラックマトリクスもインクジェット法により形成することができる。
その後基板100と対向基板125とを、シール剤を用いて張り合わせ、その間に液晶を注入して液晶層126を形成し、液晶モジュールが完成する。なお液晶は、滴下して形成してもよい。液晶を滴下する手段に、インクジェット法を用いてもよい。
その後、異方性導電膜を用いてFPC(フレキシブルプリントサーキット:Flexible Printed Circuit)を接着して外部端子とすればよい。
本実施の形態の薄膜トランジスタは、層間絶縁膜を形成しないため非常に薄く形成することができる。
また本実施の形態において、層間絶縁膜を形成して平坦性を高めてもよい。平坦性を高めると、液晶層へ均一に電圧を印加することができるため好ましい。また配向膜を均一に形成することができるため好ましい。層間絶縁膜には、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性又は非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン)、シロキサン、ポリシラザン、及びそれらの積層構造を用いることができる。有機材料として、ポジ型感光性有機樹脂又はネガ型感光性有機樹脂を用いることができる。
なおインクジェット法により、配線を先に積層させ、その後粘性の高い絶縁膜を形成して層間絶縁膜を形成してもよい。またインクジェット法により、絶縁膜と配線を適宜交互に滴下してもよい。すなわち、絶縁膜材料と配線材料を順に滴下すればよい。このとき表面の平坦性が問題となる場合は、CMP(Chemical Mechanical Polishing、化学的・機械的ポリッシング)、エッチバック等の平坦化工程を施すとよい。以上のように、コンタクトホールを開口するためのフォトマスク形成工程、該マスクを用いたエッチング工程、該マスクを除去する洗浄工程等のフォトリソグラフィー工程を削減することもできる。
更にインクジェット法により保護膜を形成する場合、フォトマスクの露光工程、該マスクを用いたエッチング工程、該マスクの除去工程等のフォトリソグラフィー工程を省略することができ好ましい。
このように液晶表示装置を形成することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる画素の上面図を説明する。またTFTはゲート、ソース、ドレインの3端子を有するが、ソース端子(ソース電極)、ドレイン端子(ドレイン電極)に関しては、トランジスタの構造上、明確に区別が出来ない。よって、素子間の接続について説明する際は、ソース電極、ドレイン電極のうち一方を第1の電極、他方を第2の電極と表記する。
図8には、発光素子を有する発光モジュールを有する表示装置(発光装置)の画素部の等価回路図を示す。一画素は、スイッチング用のTFT(スイッチ用TFT)800、駆動用のTFT(駆動用TFT)801、電流制御用のTFT(電流制御用TFT)802を有し、これらTFTはNチャネル型を有する。スイッチング用TFT800の一方の電極及びゲート電極は、それぞれ信号線803及び走査線805に接続されている。電流制御用TFT802の一方の電極は第1の電源線804に接続され、ゲート電極はスイッチング用TFTの他方の電極に接続されている。
容量素子808は、電流制御用TFTのゲート・ソース間の電圧を保持するように設ければよい。本実施の形態において、例えば第1の電源線の電位を低電位とし、発光素子を高電位とすると、電流制御用TFTはNチャネル型を有するため、ソース電極と第1の電源線とが接続する。そのため、容量素子は電流制御用TFTのゲート電極と、ソース電極、つまり第1の電源線との間に設けることができる。なお、スイッチング用TFT、駆動用TFT、又は電流制御用TFTのゲート容量が大きく、各TFTからのリーク電流が許容範囲である場合、容量素子808は設ける必要はない。
駆動用TFT801の一方の電極は、電流制御用TFTの他方の電極に接続され、ゲート電極は第2の電源線806に接続されている。第2の電源線806は、固定電位を有する。そのため、駆動用TFTのゲート電位を固定電位とすることができ、寄生容量や配線容量によるゲート・ソース間の電圧Vgsが変化しないように動作させることができる。
そして駆動用TFTの他方の電極に発光素子807が接続されている。本実施の形態において、例えば第1の電源線の電位を低電位とし、発光素子を高電位とすると、駆動用TFTのドレイン電極に発光素子の陰極が接続される。そのため、陰極、電界発光層、陽極の順に積層すると好ましい。このとき、第2の電極形成時のスパッタリング法によるダメージを低減するため、酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物が電界発光層の最上面に形成されると好ましい。そのため、HIL等として機能する酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物を電界発光層の最上面に形成するとさらに好ましい。このように、非晶質半導体膜を有するTFTであって、Nチャネル型を有する場合、TFTのドレイン電極と陰極とを接続し、EIL、ETL、EML、HTL、HIL、陽極の順に積層すると好適である。
以下に、このような画素回路の動作について説明する。
走査線805が選択されるとき、スイッチング用TFTがオンとなると、容量素子808に電荷が蓄積されはじめる。容量素子808の電荷は、電流制御用TFTのゲート・ソース間電圧と等しくなるまで蓄積される。等しくなると、電流制御用TFTがオンとなり、直列に接続された駆動用TFTがオンとなる。このとき、駆動用TFTのゲート電位が固定電位となっているため、発光素子へ寄生容量や配線容量によらない一定のゲート・ソース間電圧Vgsを印加する、つまり一定のゲート・ソース間電圧Vgs分の電流を供給することができる。
このように、発光素子は電流駆動型の素子であるため、画素内のTFTの特性バラツキ、特にVthバラツキが少ない場合アナログ駆動を用いることが好適である。本実施の形態のように、非晶質半導体膜を有するTFTは、特性バラツキが低いため、アナログ駆動を用いることができる。一方デジタル駆動でも、駆動用TFTを飽和領域(|Vgs−Vth|<|Vds|を満たす領域)で動作させることで、一定の電流値を発光素子に供給することができる。
図8(B)には、上記等価回路を有する発光装置の上面図の一例を示す。
まず、発光素子807の電極810を形成する。電極は、インクジェット法又はスパッタリング法等により形成することができる。
その後、ソース配線及びドレイン配線、信号線並びに第1の電源線を、同一導電膜をパターニングして形成する。ソース電極、ドレイン電極、信号線及び第1の電源線は、インクジェット法、又はスパッタリング法等により形成することができる。導電膜をパターニングするためのマスクを形成する。マスクは、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法により形成することができる。図8(B)では、便宜上、マスク105をソース配線及びドレイン配線102の幅より狭くして記載しているが、ソース配線及びドレイン配線上に重なってマスクが形成されている。
そして各TFTの半導体膜を形成する。本実施の形態ではプラズマCVD法により全面に半導体膜を形成し、マスクを用いて各TFTの半導体膜とする。図示しないが、その後ゲート絶縁膜を形成する。
その後インクジェット法又はスパッタリング法により、各TFTのゲート電極、走査線、及び第2の電源線を同一導電膜から形成する。
本実施の形態において、容量素子808は、ゲート絶縁膜を介して設けられたゲート配線、及びソース・ドレイン配線により形成されている。
本実施の形態において、駆動用TFTは非晶質半導体膜を有するため、駆動用TFTのチャネル幅(W)が広くなるように設計する。
このようにして、発光装置の画素部を形成することができる。
本実施の形態では、一画素に各TFTが設けられるアクティブマトリクス型の発光装置について説明したが、一列毎にTFTが設けられるパッシブマトリクス型の発光装置を形成することもできる。パッシブマトリクス型の発光装置は、各画素にTFTが設けられていないため、高開口率となる。そのため、光が電界発光層の両側へ射出する発光装置の場合、パッシブマトリクス型の表示装置を用いるとよい。また画素密度が増えた場合、アクティブマトリクス型の発光装置は、各画素にTFTが設けられているため低電圧駆動でき有利であると考えられている。
図9には、図8のC−C’に相当する発光装置の断面図を示す。
上記実施の形態に示したように形成された薄膜トランジスタ120及び電極111を形成する。このとき、ゲート電極を覆って、保護膜112を形成してもよい。保護膜は、例えばインクジェット法又はフォトリソグラフィー法によりポリイミド又はポリビニルアルコール等を吐出すればよい。またプラズマCVD法又はスパッタリング法等により、酸化珪素膜や窒化珪素膜を形成することもできる。このように保護膜を形成することにより、薄膜トランジスタを外部から守ることができる。
また本実施の形態において、層間絶縁膜を形成して平坦性を高めてもよい。平坦性を高めると、液晶層へ均一に電圧を印加することができるため好ましい。また配向膜を均一に形成することができるため好ましい。層間絶縁膜には、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性又は非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン)、シロキサン、ポリシラザン、及びそれらの積層構造を用いることができる。有機材料として、ポジ型感光性有機樹脂又はネガ型感光性有機樹脂を用いることができる。
なおインクジェット法により、配線を先に積層させ、その後粘性の高い絶縁膜を形成して層間絶縁膜を形成してもよい。またインクジェット法により、絶縁膜と配線を適宜交互に滴下してもよい。すなわち、絶縁膜材料と配線材料を順に滴下すればよい。このとき表面の平坦性が問題となる場合は、CMP(Chemical Mechanical Polishing、化学的・機械的ポリッシング)、エッチバック等の平坦化工程を施すとよい。以上のように、コンタクトホールを開口するためのフォトマスク形成工程、該マスクを用いたエッチング工程、該マスクを除去する洗浄工程等のフォトリソグラフィー工程を削減することもできる。
その後、土手又は隔壁として機能する絶縁膜113を形成する。絶縁膜には、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性又は非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン)、シロキサン、ポリシラザン、及びそれらの積層構造を用いることができる。有機材料として、ポジ型感光性有機樹脂又はネガ型感光性有機樹脂を用いることができる。例えば、有機材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、露光処理により感光性有機樹脂をエッチングすると上端部に曲率を有する開口部を形成することができる。そのため、後に形成する電界発光層等の段切れを防止することができる。
この状態のTFT基板を発光モジュール用TFT基板と表記する。
電極111上に設けられた絶縁膜113の開口部に、電界発光層114を形成する。電極11は、発光素子の第1の電極として機能する。その後、電界発光層114及び絶縁膜113を覆うように発光素子の第2の電極304を形成する。
なお電界発光層が形成する分子励起子の種類としては一重項励起状態と三重項励起状態が可能であり、基底状態は通常一重項状態であるため、一重項励起状態からの発光は蛍光、三重項励起状態からの発光は燐光と呼ばれる。電界発光層からの発光とは、どちらの励起状態が寄与する場合も含まれる。更には、蛍光と燐光を組み合わせて用いてもよく、各RGBの発光特性(発光輝度や寿命等)により選択することができる。
電界発光層114は、第1の電極111側から順に、HIL(ホール注入層)、HTL(ホール輸送層)、EML(発光層)、ETL(電子輸送層)、EIL(電子注入層)の順に積層されている。なお電界発光層は、積層構造以外に単層構造、又は混合構造をとることができる。
また、電界発光層114として、フルカラー表示とする場合、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す材料を、それぞれ蒸着マスクを用いた蒸着法、又はインクジェット法などによって選択的に形成する。インクジェット法により形成すると、マスクを用いずとも、RGBの塗り分けを行うことができるため好ましい。もちろん、インクジェット法により単色の電界発光層を形成してもよい。
具体的には、HILとしてCuPcやPEDOT、HTLとしてα−NPD、ETLとしてBCPやAlq3、EILとしてBCP:LiやCaF2をそれぞれ用いる。また例えばEMLは、R、G、Bのそれぞれの発光色に対応したドーパント(Rの場合DCM等、Gの場合DMQD等)をドープしたAlq3を用いればよい。なお、電界発光層は上記積層構造の材料に限定されない。例えば、CuPcやPEDOTの代わりに酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物とα−NPDやルブレンを共蒸着して形成し、ホール注入性を向上させることもできる。このような材料は、有機材料(低分子又は高分子を含む)、又は有機材料と無機材料の複合材料を用いることができる。
さらに各RGBの電界発光層を形成する場合、カラーフィルターを用いて、高精細な表示を行うこともできる。
また白色の発光を示す電界発光層を形成する場合、カラーフィルター、又はカラーフィルター及び色変換層などを別途設けることによってフルカラー表示を行うことができる。カラーフィルターや色変換層は、例えば第2の基板(封止基板)に形成し、基板へ張り合わせればよい。カラーフィルターや色変換層はインクジェット法により形成することができる。勿論、白色以外の発光を示す電界発光層を形成して単色の発光装置を形成したり、さらにカラーフィルター、又はカラーフィルター及び色変換層などを別途設けることによってフルカラー表示を行ってもよい。また単色表示が可能なエリアカラータイプの表示装置を形成してもよい。エリアカラータイプは、パッシブマトリクス型の表示部が適しており、主に文字や記号を表示することができる。
また第1の電極111及び第2の電極115は仕事関数を考慮して材料を選択する必要がある。但し第1の電極及び第2の電極は、画素構成によりいずれも陽極、又は陰極となりうる。本実施の形態では、駆動用TFTの極性がNチャネル型であるため、第1の電極を陰極、第2の電極を陽極とすると好ましい。また駆動用TFTの極性がpチャネル型である場合、第1の電極を陽極、第2の電極を陰極とするとよい。
以下に、陽極及び陰極に用いる電極材料について説明する。
陽極として用いる電極材料としては、仕事関数の大きい(仕事関数4.0eV)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体例な材料としては、ITO(indium tin oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化珪素(SiO2)を混合したITSO、金、白金、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、又は金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン等)を用いることができる。
一方、陰極として用いる電極材料としては、仕事関数の小さい(仕事関数3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、及びこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的な材料としては、元素周期律の1族又は2族に属する元素、すなわちリチウムやセシウム等のアルカリ金属、及びマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属、及びこれらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li)や化合物(LiF、CsF、CaF2)の他、希土類金属を含む遷移金属を用いて形成することができる。但し、本実施の形態において第2の電極は透光性を有するため、これら金属、又はこれら金属を含む合金を非常に薄く形成し、ITO、IZO、ITSO又はその他の金属(合金を含む)との積層により形成することができる。
これら第1の電極及び第2の電極は蒸着法、スパッタリング法、又はインクジェット法等により形成することができる。
特に第2の電極としてスパッタリング法による導電膜、ITO若しくはITSO、又はそれらの積層体を形成する場合、スパッタリング法で形成するとき電界発光層にダメージが入る恐れがある。スパッタリング法によるダメージを低減するため、酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物が電界発光層の最上面に形成されると好ましい。そのため、HIL等として機能する酸化モリブデン(MoOx:x=2〜3)等の酸化物を電界発光層の最上面に形成し、第1の電極側から順に、EIL(電子注入層)、ETL(電子輸送層)、EML(発光層)、HTL(ホール輸送層)、HIL(ホール注入層)、第2の電極の順に積層するとよい。このとき第1の電極は陰極として機能し、第2の電極は陽極として機能する。
特に本実施の形態では、駆動用TFTの極性がNチャネル型であるため、電子の移動方向を考慮すると、第1の電極を陰極、EIL(電子注入層)、ETL(電子輸送層)、EML(発光層)、HTL(ホール輸送層)、HIL(ホール注入層)、第2の電極を陽極とすると好ましい。
その後、窒素を含むパッシベーション膜又はDLC等をスパッタリング法やCVD法により形成するとよい。その結果、水分や酸素の侵入を防止することができる。また第1の電極、第2の電極、その他の電極により、表示手段の側面を覆って酸素や水分の侵入を防ぐこともできる。次いで、封止基板を張り合わせる。封止基板により形成される空間には、窒素を封入したり、乾燥剤を配置してもよい。また透光性を有し、吸水性の高い樹脂を充填してもよい。
またコントラストを高めるため、偏光板又は円偏光板を設けてもよい。例えば、表示面の一面又は両面に偏光板、若しくは円偏光板を設けることができる。
このように形成された構造を有する発光モジュールにおいて、第1の電極及び第2の電極が透光性を有するように形成すると、信号線から入力されるビデオ信号に応じた輝度で電界発光層から光が両矢印方向130、131に出射する。また第1の電極が透光性を有し、第2の電極が非透光性を有するように形成すると、矢印方向131のみに射出する。また第1の電極が非透光性を有し、第2の電極が透光性を有するように形成すると、矢印方向130のみに射出する。このとき、光の出射方向とならない側に設けられた非透光性の電極に、反射性の高い導電膜を用いることにより光を有効利用することができる。
本実施の形態において、透光性を有する導電膜を得るためには、非透光性を有する導電膜を、透光性を有するように薄く形成し、その上に透光性を有する導電膜を積層してもよい。
このように発光装置を形成することができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、上記実施の形態と異なる薄膜トランジスタの作製方法例について説明する。本実施の形態において、上記実施の形態と異なる点は、先にゲート電極を形成し、半導体膜よりも下方にゲート電極が設けられる点である。そのため、その他の作製工程は上記実施の形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
まず図10(A)に示すように、絶縁表面を有する基板100上に、ゲート電極108となる導電膜を形成する。導電膜は、インクジェット法又はスパッタリング法により形成することができる。その後、マスク109を形成し、導電膜をパターニングする。マスク109は、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法により形成することができる。例えば、ポリイミド又はポリビニルアルコール等をインクジェット法により吐出する。なお本実施の形態において、半導体膜と基板との間には、少なくともゲート電極及びゲート絶縁膜が設けられているため、下地膜の形成を省略することができる。
図10(B)に示すように、マスク109を除去せずに、ゲート絶縁膜107として機能する絶縁膜を形成する。このとき、マスク109をゲート絶縁膜の一部として使用することができる。そしてゲート絶縁膜上に半導体膜106を形成し、マスク112を用いてパターニングする。マスク112は、インクジェット法又はフォトリソグラフィー法により形成することができる。例えば、ポリイミド又はポリビニルアルコール等をインクジェット法により吐出する。
マスク112を除去後、図10(C)に示すように、必要に応じてN型を有する半導体膜103を形成する。N型を有する半導体膜は、プラズマCVD法により形成することができる。N型を有する半導体膜上にソース電極及びドレイン電極102となる導電膜を形成する。導電膜は、インクジェット法又はスパッタリング法により形成することができる。その後、マスクを用いて、ソース電極及びドレイン電極102となる導電膜、及びN型を有する半導体膜103をパターニングする。
以上のように、ソース電極及びドレイン電極まで設けられた薄膜トランジスタが完成する。本実施の形態の薄膜トランジスタは、半導体膜より下方にゲート電極が設けられる、いわゆるボトムゲート型の薄膜トランジスタである。
またこのようにして形成される薄膜トランジスタは、導電膜をパターニングするために用いられたマスクを有することを特徴とする。本実施の形態では、ゲート電極をパターニングするときに設けられたマスクを有し、導電膜上にマスクを介して設けられた半導体膜を有する薄膜トランジスタである。もちろん本発明の薄膜トランジスタは、他のパターニング工程で用いるマスクを有していてもよい。
以上のように、マスク材の剥離工程、つまり洗浄工程を不要とする簡便な方法により薄膜トランジスタを形成することができる。
さらにインクジェット法によりマスク材を形成する場合、マスク材の露光、現像といったフォトリソグラフィー工程を省略することができる。またスピンコーティング法等に比べ、インクジェット法はマスク材を有効に使用できるため、材料コストを低減することができる。
図16には、図10に示した薄膜トランジスタの斜視図であって、半導体膜106及びソース電極及びドレイン電極102を示す。図16をみると、半導体膜はゲート電極を覆う山状となっているため、キャリアは半導体膜の側面も流れることができる。すなわち、キャリアが流れるチャネル幅(W)は、半導体膜の側面を含めることができ、大きく形成することができる。このようなチャネル幅の大きい薄膜トランジスタを、上述した駆動用TFTに用いると好ましい。
また非晶質半導体膜を有する薄膜トランジスタを形成する低温プロセスの場合、マスクの耐熱性が問題とならない。一方、高温プロセスを強いられるLSIの分野では、マスクの耐熱性が問題となる。そのため、本実施の形態のように非晶質半導体膜を形成する低温プロセスに、マスクを除去せずに残す工程を用いることは好ましい。
(実施の形態9)
本実施の形態では、実施の形態8に示した薄膜トランジスタを有する液晶表示装置について説明する。
図11に示すように、実施の形態8に示した薄膜トランジスタ120を形成する。薄膜トランジスタ120のソース電極又はドレイン電極と接続するように電極111を形成する。電極111は、インクジェット法又はスパッタリング法により形成することができる。さらに薄膜トランジスタ120及び電極111を覆うように、保護膜を形成してもよい。
また本実施の形態において、層間絶縁膜を形成して平坦性を高めてもよい。平坦性を高めると、液晶層へ均一に電圧を印加することができるため好ましい。また配向膜を均一に形成することができるため好ましい。層間絶縁膜には、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性又は非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン)、シロキサン、ポリシラザン、及びそれらの積層構造を用いることができる。有機材料として、ポジ型感光性有機樹脂又はネガ型感光性有機樹脂を用いることができる。
なおインクジェット法により、配線を先に積層させ、その後粘性の高い絶縁膜を形成して層間絶縁膜を形成してもよい。またインクジェット法により、絶縁膜と配線を適宜交互に滴下してもよい。すなわち、絶縁膜材料と配線材料を順に滴下すればよい。このとき表面の平坦性が問題となる場合は、CMP(Chemical Mechanical Polishing、化学的・機械的ポリッシング)、エッチバック等の平坦化工程を施すとよい。以上のように、コンタクトホールを開口するためのフォトマスク形成工程、該マスクを用いたエッチング工程、該マスクを除去する洗浄工程等のフォトリソグラフィー工程を削減することもできる。
その後、薄膜トランジスタ120及び電極111を覆って配向膜121を形成する。
また対向基板125を用意し、カラーフィルター124、対向電極123、配向膜121を順に形成する。カラーフィルター、対向電極、又は配向膜はインクジェット法により形成することができる。また図示していないが、ブラックマトリクスもインクジェット法により形成することができる。
その後基板100と対向基板125とを、シール剤を用いて張り合わせ、その間に液晶を注入して液晶層126を形成する。なお液晶は、滴下して形成してもよい。液晶を滴下する手段に、インクジェット法を用いてもよい。
その後、異方性導電膜を用いてFPC(フレキシブルプリントサーキット:Flexible Printed Circuit)を接着して外部端子とすればよい。
(実施の形態10)
本実施の形態では、実施の形態8に示した薄膜トランジスタを有する発光装置について説明する。なお本実施の形態において、実施の形態7で示した発光装置と薄膜トランジスタの構成が異なる。そのため、その他の構成の詳細な説明は省略する。
図12に示すように、実施の形態8に示した薄膜トランジスタ120を形成する。薄膜トランジスタ120のソース電極又はドレイン電極と接続するように電極111を形成する。電極111は、インクジェット法又はスパッタリング法により形成することができる。さらに薄膜トランジスタ120及び電極111を覆うように、保護膜を形成してもよい。
また本実施の形態において、層間絶縁膜を形成して平坦性を高めてもよい。平坦性を高めると、液晶層へ均一に電圧を印加することができるため好ましい。また配向膜を均一に形成することができるため好ましい。層間絶縁膜には、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性又は非感光性の有機材料(ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン)、シロキサン、ポリシラザン、及びそれらの積層構造を用いることができる。有機材料として、ポジ型感光性有機樹脂又はネガ型感光性有機樹脂を用いることができる。
なおインクジェット法により、配線を先に積層させ、その後粘性の高い絶縁膜を形成して層間絶縁膜を形成してもよい。またインクジェット法により、絶縁膜と配線を適宜交互に滴下してもよい。すなわち、絶縁膜材料と配線材料を順に滴下すればよい。このとき表面の平坦性が問題となる場合は、CMP(Chemical Mechanical Polishing、化学的・機械的ポリッシング)、エッチバック等の平坦化工程を施すとよい。以上のように、コンタクトホールを開口するためのフォトマスク形成工程、該マスクを用いたエッチング工程、該マスクを除去する洗浄工程等のフォトリソグラフィー工程を削減することもできる。
その後、土手又は隔壁として機能する絶縁膜113を形成する。
電極111上に設けられた絶縁膜113の開口部に、電界発光層114を形成する。電極11は、発光素子の第1の電極として機能する。その後、電界発光層114及び絶縁膜113を覆うように発光素子の第2の電極304を形成する。
その後、窒素を含むパッシベーション膜又はDLC等をスパッタリング法やCVD法により形成するとよい。次いで、封止基板を張り合わせる。封止基板により形成される空間には、窒素を封入したり、乾燥剤を配置してもよい。また透光性を有し、吸水性の高い樹脂を充填してもよい。
またコントラストを高めるため、偏光板又は円偏光板を設けてもよい。例えば、表示面の一面又は両面に偏光板、若しくは円偏光板を設けることができる。
このように形成された構造を有する発光装置において、第1の電極及び第2の電極が透光性を有するように形成すると、信号線から入力されるビデオ信号に応じた輝度で電界発光層から光が両矢印方向130、131に出射する。また第1の電極が透光性を有し、第2の電極が非透光性を有するように形成すると、矢印方向131のみに射出する。また第1の電極が非透光性を有し、第2の電極が透光性を有するように形成すると、矢印方向130のみに射出する。このとき、光の出射方向とならない側に設けられた非透光性の電極に、反射性の高い導電膜を用いることにより光を有効利用することができる。
本実施の形態において、透光性を有する導電膜を得るためには、非透光性を有する導電膜を、透光性を有するように薄く形成し、その上に透光性を有する導電膜を積層してもよい。
(実施の形態11)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した発光装置や液晶表示装置等のモジュール形態を説明する。
図13には、コントロール回路901及び電源回路902が実装されたモジュールの外観図を示す。基板900上には、発光素子又は液晶素子が各画素に設けられた画素部903が設けられている。画素部903が有する薄膜トランジスタは、上記実施の形態のようにマスクを残すように形成することができる。画素部903が有する画素を選択する走査線駆動回路904と、選択された画素にビデオ信号を供給する信号線駆動回路905とはICチップにより実装されている。また実装するICの長辺、短辺の長さやその個数は、本実施の形態に限定されない。
またプリント基板907にはコントロール回路901、電源回路902が設けられており、コントロール回路901または電源回路902から出力された各種信号及び電源電圧は、FPC906を介して走査線駆動回路904、信号線駆動回路905に供給され、さらに画素部903へ供給される。
プリント基板907の電源電圧及び各種信号は、複数の入力端子が配置されたインターフェース(I/F)部908を介して供給される。
なお、本実施の形態ではプリント基板907がFPC906を用いて実装されているが、必ずしもこの構成に限定されない。COG(Chip on Glass)方式を用い、コントロール回路901、電源回路902を直接基板上に実装させるようにしてもよい。また信号線駆動回路や走査線駆動回路等のICチップの実装方法は、本実施の形態に限定されず、基板上に形成されたICチップをワイヤボンディング法により、画素部の配線と接続してもよい。
また、プリント基板907において、引きまわしの配線間に形成される容量や配線自体が有する抵抗等によって、電源電圧や信号にノイズがのったり、信号の立ち上がりが鈍ったりすることがある。そこで、プリント基板907にコンデンサ、バッファ等の各種素子を設けて、電源電圧や信号にノイズがのったり、信号の立ち上がりが鈍ったりするのを防ぐようにしてもよい。
以上のように、半導体膜及び導電膜をパターニングするためのマスク材の剥離工程、つまり洗浄工程を不要とする簡便な方法により薄膜トランジスタを有するモジュールを形成することができる。
(実施の形態12)
本実施の形態では、上記実施の形態で示した発光装置や液晶表示装置の封止状態を説明する。
図14(A)は、封止された発光装置の断面図を示す。画素部903は、基板(便宜上第1の基板と表記する)911上に、下地膜912を介して、Nチャネル型を有する駆動用TFT914が設けられている。駆動用TFTは上記実施の形態で示した方法により形成される。駆動用TFTが有するソース電極又はドレイン電極として機能する配線に陽極915が接続されている。陽極上には電界発光層916、陰極917の順に形成されている。
さらに陰極を覆って保護膜918が設けられている。保護膜は、スパッタ法(DC方式やRF方式)により得られる窒化珪素または窒化酸化珪素を主成分とする絶縁膜、または水素を含むDLC膜(Diamond Like Carbon)を有するように形成されている。また保護膜は、上記膜の単層構造又は積層構造を有することができる。保護膜により、水分や酸素等による電界発光層の劣化を防止することができる。
陰極及び保護膜は、第1の接続領域920まで設けられている。接続領域920において陰極は、接続配線919と接続している。
封止領域923では、シール材921を介して、第1の基板911と対向基板(便宜上第2の基板と表記する)922とが張り合わせられている。シール材は、熱硬化樹脂又は紫外線硬化樹脂からなり、圧力を加えながら加熱したり、紫外線を照射して第1の基板と第2の基板とを接着、固定させる。例えば、シール材としてエポキシ系樹脂を用いることができる。シール材には、スペーサーが混入されており、第1の基板と第2の基板の間隔、いわゆるギャップを保持している。スペーサーとしては、球状又は柱状の形状を有しているものが使用され、本実施の形態では、円柱状のスペーサーを使用し、円の直径がギャップとなる。
第2の接続領域926では、接続配線919がICチップ927により形成される信号線駆動回路と異方性導電膜924を介して接続している。なおICチップは、FPC925上に設けられている。また加圧や加熱により異方性導電膜を接着するときに、フィルム基板のフレキシブル性や加熱による軟化のため、クラックが生じないように注意する。例えば、接着領域に硬性の高い基板を補助として配置したりすればよい。このようにして接続されたICチップから、ビデオ信号やクロック信号を受け取る。
第2の基板922で封止すると、保護膜918との間に空間が形成される。空間には、不活性ガス、例えば窒素ガスを充填したり、吸水性の高い材料を形成して、水分や酸素の侵入を防止する。また透光性を有し、吸水性の高い樹脂を形成してもよい。透光性を有する樹脂により、発光素子からの光が第2の基板側へ出射される場合であっても、透過率を低減することなく形成することができる。
図14(B)には、図14(A)と異なり、第2の基板を用いず封止する場合を示す。その他の構成は同様であるため、説明を省略する。
図14(B)には、保護膜918を覆って、第2の保護膜930が設けられている。第2の保護膜として、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、又はシリコーン樹脂等の有機材料を用いることができる。本実施の形態では、ディスペンサを用いてエポキシ樹脂を吐出し、乾燥させる。
水分や酸素等による電界発光層の劣化が問題とならない場合は、保護膜918を設けなくともよい。さらに第2の保護膜上に、第2の基板を設けて封止してもよい。
このように第2の基板を用いず封止すると、表示装置の軽量化、小型化、薄膜化を向上させることができる。
(実施の形態13)
本実施の形態では、マスクや配線を形成する液滴吐出装置(インクジェット装置)が有する吐出手段について説明する。組成物を吐出する吐出手段は、1つ又は複数の溶液注入口や、1つ又は複数のノズルを具備するヘッドを有する。該溶液注入口から導電膜の原料となる組成物を注入し、該ノズルから組成物が吐出される。
ノズルの径は、0.02μm〜100μm(好ましくは30μm以下)に設定し、該ノズルから吐出される組成物の吐出量は0.001pl〜100pl(好ましくは10pl以下)に設定するとよい。この吐出量は、ノズルの径の大きさにより制御することができる。 そのためノズルの径は、所望のマスクサイズや配線幅に基づいて決定することができる。
また、被処理物表面とノズルの吐出口との距離は、所望の箇所に吐出するため近づけるとよい。好ましくは、0.1mm〜3mm(好ましくは0.5mm〜2mm)とする。
吐出口から吐出する組成物は、溶媒にマスク材料や導電体が混入したものを用いる。
マスク材料としては、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)、感光性または非感光性の有機材料(ポリイミド、ポリビニルアルコール、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジストまたはベンゾシクロブテン)を用いることができる。
導電体として、金、銀、銅、白金、パラジウム、タングステン、ニッケル、タンタル、ビスマス、鉛、インジウム、錫、亜鉛、チタン、若しくはアルミニウム、これらからなる合金、これらの分散性ナノ粒子、又はハロゲン化銀の微粒子を用いることができる。特に低抵抗な銀、銅を用いるとよい。但し銅を用いる場合、半導体膜中等に銅が拡散することを防止するため、窒素を有する絶縁膜をバリア膜として形成する。また透明導電体として、インジウム錫酸化物(ITO、Indium Tin Oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに2〜20%の酸化珪素(SiO2)を混合したITSO、有機インジウム、有機スズ、窒化チタン(TiN)等を用いることもできる。
マスク材料や導電体に用いられる粒子の径は、各ノズルの径や所望のパターン幅などにより決定することができる。ノズルの目詰まり防止や高精細なパターンの作製のため、小さい方が好ましく、粒径0.1μm以下がよい。
溶媒として、水系、又は油(アルコール)系の溶媒を用いることができる。水系の溶媒を用いる場合、ノズルからスムーズに組成物が吐出するように界面活性剤を添加しておくとよい。
油(アルコール)系の溶媒は、非極性溶剤又は低極性溶剤を用いることができる。例えば、テルピネオール、ミネラルスピリット、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、メシチレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、シクロヘキサン、またはシクロオクタンを用いることができる。
組成物を吐出する工程は、減圧下で行うと好ましい。組成物を吐出して被処理物に着弾するまでの間に、該組成物の溶媒が蒸発し、組成物の乾燥と焼成の工程を省略することができる。また、減圧下で行うと、導電体の表面に酸化膜などが形成されないため好ましい。
なおインクジェット法を用いる場合、組成物の乾燥や焼成を行うため、必要に応じて加熱処理を行う。例えば、乾燥は100度で3分間、焼成は200〜350度で15分間〜30分間で行う。乾燥と焼成の工程は、常圧下又は減圧下で、レーザー光の照射や瞬間熱アニール、加熱炉などにより行う。
乾燥と焼成の工程を効率的に行うためには、基板を加熱しておいてもよい。そのとき基板の温度は、基板等の材質に依存するが、一般的には100〜800度(好ましくは200〜350度)とする。本工程により、組成物中の溶媒や溶液の蒸発、又は化学的に分散剤を除去するとともに、硬化収縮することで、ナノ粒子間を接触させる融合を加速することができる。
このような吐出手段を有する液滴吐出装置を用いたインクジェット法によりマスクや配線を形成することができる。すなわち本実施の形態のインクジェット法は、上記実施の形態におけるインクジェット法として用いることができる。
(実施の形態14)
上記実施の形態で示した表示装置を用いた電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。特に、大型画面を有する大型テレビ等に上記実施の形態で示したインクジェット法を用いることが望ましい。それら電子機器の具体例を図15に示す。
図15(A)は大型の表示装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。表示部2003は、画素部及び駆動回路部を有するモジュールが設けられている。画素部は、発光素子又は液晶素子を有し、上記実施の形態で示したインクジェット法より形成されたTFTを有する。なお、表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図15(B)は携帯端末のうちの携帯電話機であり、本体2101、筐体2102、表示部2103、音声入力部2104、音声出力部2105、操作キー2106、アンテナ2107等を含む。表示部2103は、画素部及び駆動回路部を有するモジュールが設けられている。画素部は、発光素子又は液晶素子を有し、上記実施の形態で示したインクジェット法より形成されたTFTを有する。またさらに表示部2103を多面取りにより形成することにより、携帯電話機のコストを低減することができる。
図15(C)はシート型の携帯電話機であり、本体2301、表示部2303、音声入力部2304、音声出力部2305、スイッチ2306、外部接続ポート2307等を含む。外部接続ポート2307を介して、別途用意したイヤホン2308を接続することができる。表示部2303には、センサを備えたタッチパネル式の表示画面が用いられており、表示部2303に表示されたタッチパネル式操作キー2309に触れることで、一連の操作を行うことができる。表示部2303は、画素部及び駆動回路部を有するモジュールが設けられている。画素部は、発光素子又は液晶素子を有し、上記実施の形態で示したインクジェット法より形成されたTFTを有する。またさらに表示部2303を多面取りにより形成することにより、シート型の携帯電話機のコストを低減することができる。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。また本実施例の電子機器は、上記実施の形態に示したいずれの構成を用いることができる。