JP4627746B2 - 位相検出回路及びこれを用いたレゾルバ/デジタル変換器並びに制御システム - Google Patents

位相検出回路及びこれを用いたレゾルバ/デジタル変換器並びに制御システム Download PDF

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Description

本発明はレゾルバ/デジタル変換器に係り、特に、小型・低コストで耐ノイズ性を備えたレゾルバ/デジタル変換器に関する。
サーボ制御系では、回転角を検出しフィードバック制御を実施するために、回転角度センサが必要である。また、ブラシレスモータ制御においては、モータの回転角に応じてモータのコイルに電流を通電させる必要があるために、サーボ制御系に限らず回転角度センサが必要である。回転角度センサとして、従来からレゾルバが、その単純な構成に起因する堅牢さ,耐環境性から広く用いられている。
レゾルバからの信号に基づき回転角に変換し、デジタルデータとしてマイクロコンピュータ等に入力するためのレゾルバ/デジタル変換器が開発されている。
特開2000−353957号公報 特開平9−126809号公報 特開平7−131972号公報 特開平9−133718号公報 特開平9−145757号公報 特開2005−3530号公報
上記従来技術のうち、特許文献1による方法は、IC化する際の小型化,低コスト化の観点でさらなる考慮が望ましい。該従来技術では、マルチプライヤ(制御偏差演算部)
200で演算するため、正確なSIN及びCOSの値を求めなければならない。このため、SINROM60,COSROM61に詳細な数表を格納しなければならず、また、数表を小さくするために補間するにしても、補間に多くの演算量が必要となり、演算時間が長くなるか、高速動作可能な回路が必要となる。また、マルチプライヤ(制御偏差演算部)200の主要部に乗算型D/A変換器51,52を必要としている点も回路規模が大きくなる要因である。従って、特許文献1の方法では、小型,低コストのレゾルバ/デジタル変換器を提供することができない。
また、特許文献2による方法は、特許文献1による方法と比べて回路規模が小さくなり、IC化する最の小型化,低コスト化が可能となる利点がある。しかし、特許文献2の方法では、ノイズの影響を受けやすいため、レゾルバ/デジタル変換動作の耐ノイズ性について、さらなる考慮が望ましい。
該従来技術では、信号Y1,Y2の位相を求めるのにゼロクロス検出器17,18で検出したゼロクロス点でカウンタ12の値をラッチ回路19,20でラッチしているため、ゼロクロスの時点でノイズが信号に混入した場合には位相を求める動作、ひいてはレゾルバ/デジタル変換動作に大きな影響を与え、変換した回転角に誤差を生じる可能性がある。また、レゾルバ信号の中心電圧、すなわちバイアス値が変動した場合にはゼロクロス点がずれるため変換した回転角に誤差を生じる可能性がある。
位相検出器に関しては、特許文献3乃至6に開示されているような従来技術がある。これらに開示されている技術では、2つの波形発生回路が必要であり、かつ、サイン波を発生しなければならないため、波形発生回路の回路規模が大きくなるという課題がある。また、特許文献1も同じ原理を利用して回転角を推定しているため、同様な課題を有している。
本発明の位相検出回路の代表的な一つは、入力信号と参照信号とを乗算して第1信号を出力する乗算器と、第1信号を積分して第2信号を出力する積分回路と、第2信号に基づいて位相情報を推定する位相推定回路と、位相情報に基づいて参照信号を生成する参照信号生成回路とを有する位相検出回路であって、位相情報は、位相検出回路の出力信号であることを特徴とする

好ましくは、本発明の位相検出回路は、入力信号の波形全体の情報に基づいて、位相情報を求めるものである。
また、本発明のデジタル/レゾルバ変換器の代表的な一つは、回転検出器から得た回転検出信号sinθ・f(t)及びcosθ・f(t)(但し、f(t)は励磁成分)に基づいてデジタル角度出力(φ)を得るようにしたアナログ信号のデジタル変換を行うものであって、回転検出信号sinθ・f(t)及びcosθ・f(t)をマルチプライヤに導入し、デジタル角度出力(φ)から得られるsinφ 及びcosφ と相互演算することにより第1出力信号sin(θ−φ)・f(t)を求め、第1出力信号sin(θ−φ)・f(t)を同期検波して励磁成分f(t)を除去することにより第2出力信号sin(θ−φ) を制御偏差εとして求め、制御偏差εの正負判定により前記デジタル角度出力(φ)を求めるものであり、sinφ及びcosφは、ΔΣ変調信号である。
本発明を採用すれば、小型・低コストで、耐ノイズ性を有し、レゾルバ信号の中心電圧、すなわちバイアス値の変動の影響を受けにくいレゾルバ/デジタル変換器を提供することができる。
以下、図を参照しながら、本発明の実施例について詳細に説明する。
図1は本発明の全体を示す構成図である。励磁回路200は励磁信号230をレゾルバ100に出力する。レゾルバ100のSIN出力110,COS出力120はレゾルバ/デジタル変換器10に入力される。移相回路300でSIN出力110の位相を90°遅れさせ、減算回路400でCOS出力120と減算される。位相検出回路500は、減算結果の位相を検出して回転角θの推定値φを出力する。
ここで、レゾルバ100のSIN出力110,COS出力120は、それぞれ、
sinθsinωt,cosθsinωt(θ:レゾルバの回転角(電気角),ω:レゾルバ励磁信号の角速度(2πf,f:レゾルバ励磁信号の周波数),t:時刻)と表される。
SIN出力110を移相回路300で位相を90°進めた信号は、sinθcosωtとなる。続いて、減算回路で減算すると、
cosθsinωt−sinθcosωt=sin(ωt−θ)
となる。従って、位相検出回路500で減算結果の位相を検出すれば回転角θの推定値φを求めることができる。
また、SIN出力110を移相回路300で位相を90°遅延させた信号は、
−sinθcosωtとなり、符号を反転させて演算し、位相を検出すれば同様に回転角θの推定値φを求めることができる。
図2は位相検出回路500の実施例である。乗算器510により参照信号546と入力信号inは掛け合わされ、積分回路520に入力された後、位相推定回路530に入力される。位相推定回路530で推定された位相差φはθの推定値として出力されるとともに、参照信号生成回路540に入力され、参照信号生成回路540は図3に示すように励磁信号230よりφだけ位相のずれた参照信号546を出力する。
乗算器510により参照信号546と入力信号inとを乗じ、積分回路520で積分することにより入力信号inと参照信号546との相関関数値を求めることが出来る。本方式は図4に示すように、入力信号inと参照信号546とが同一周波数の場合、その位相差により相関関数値が変化し、位相が一致した場合に相関関数値が最大となる性質を利用したものである。即ち、相関関数値が最大となるφを位相推定回路530で探索しながら収束させれば、その値が求めるべき位相θの推定値である。また、ノイズ成分は参照信号あるいは励磁信号と周期が異なるため、相関関数はほぼ0となり収束動作に影響を及ぼさないため、ノイズによる位相検出結果φへの影響は激減させることができる。同様に、レゾルバ信号の中心電圧、即ちバイアス電圧のずれも直流成分で参照信号あるいは励磁信号と周期が異なるため、相関関数はほぼ0となり、収束動作に影響を及ぼさない。このため、レゾルバ信号の中心電圧、即ちバイアス電圧のずれによる位相検出結果φへの影響は激減させることができる。
また、入力信号はサイン波であるが、参照信号546は必ずしもサイン波である必要はなく、図5に示すように矩形波でもよい。また、図6に示すような120°の幅の矩形波でもよい。
図7に図2〜図4に示す実施例における参照信号が図5に示すように矩形波である場合のθとφの位相差が−90°,0°,90°の時の各信号を示す。図の左の実線がそれぞれの位相差のときの入力信号、破線が参照信号546、図中央が乗算器510出力、図右が相関値(積分回路520出力)である。
参照信号546を矩形波とした場合の、サイン波である場合との耐ノイズ性の差異は以下に示すとおり僅かであるのに対して、参照信号生成回路540,乗算器510は大幅に簡略化でき、回路の小型化,コスト低減につながる。
参照信号546を120°の幅の矩形波とした場合には、矩形波とした場合と比べて、参照信号生成回路540,乗算器510が僅かに複雑になるが、それに伴って僅かながら耐ノイズ性が向上する。
以下、参照信号をサイン波とした場合と矩形波とした場合、そして120°の幅の矩形波とした場合の耐ノイズ性、即ちS/N改善効果を比較する。
入力信号のS/Nをkとし、簡単のために信号の振幅を1、雑音の振幅を1/kとする。このときの相関関数値に含まれるS/Nを見積もる。
(1)参照信号がサイン波の場合
ノイズを含まない目的とする信号成分即ち、同期信号成分の積分値(n周期分)は次式で示される。
Figure 0004627746
これに対するノイズ成分即ち、非同期成分積分値(n周期分)は、統計的にランダムと仮定すると次式で示される。
Figure 0004627746
式(1)を式(2)で割ることにより、以下の通りS/Nは求められる。
Figure 0004627746
従って、S/Nの改善効果は1.772/SQRT(n)である。
(2)参照信号が矩形波の場合
ノイズを含まない目的とする信号成分即ち、同期信号成分の積分値(n周期分)は同様にして次式で示される。
Figure 0004627746
これに対するノイズ成分即ち、非同期成分積分値(n周期分)は同様に次式で示される。
Figure 0004627746
式(4)を式(5)で割ることにより、以下の通りS/Nは求められる。
Figure 0004627746
従って、S/Nの改善効果は1.596/SQRT(n)である。
(3)参照信号が幅120°の矩形波の場合
ノイズを含まない目的とする信号成分即ち、同期信号成分の積分値(n周期分)は同様にして次式で示される。
Figure 0004627746
これに対するノイズ成分即ち、非同期成分積分値(n周期分)は同様に次式で示される。
Figure 0004627746
式(7)を式(8)で割ることにより、以下の通りS/Nは求められる。
Figure 0004627746
従って、S/Nの改善効果は1.692/SQRT(n)である。
以上を鑑みると、参照信号にサイン波を用いた場合のS/Nの改善効果は矩形波に比べて1.11倍,+0.9dBに過ぎない。従って、回路の簡単化及びコスト低減を考慮すると、矩形波を用いることがより望ましい。
同じ周期の信号の相関を採ること、即ち同期検波によるS/Nの向上は周波数領域での考察でも説明することができる。入力信号と参照信号とを掛け合わせるという操作は、周波数領域で見るとヘテロダインによる周波数変換と考えることができる。入力信号の内、参照信号と同じ周波数成分が差のヘテロダイン(同じ周波数同士なので特にホモダインと呼ぶこともある。)されて直流成分となる。積分回路を通す過程がこの直流成分のみを取り出す操作に相当する。従って、参照信号が高調波を含まないサイン波の場合には、励磁信号の基本波に相当する信号及びノイズ成分が直流成分に変換されるが、参照信号に高調波成分を含む場合には、励磁信号の高調波に相当する周波数のノイズ成分も直流成分に変換されるため、S/Nの面で不利になる。
以上の考察に従うと、参照信号に矩形波を用いた場合のS/Nの劣化は、入力信号のうち目的信号の高調波成分に相当するノイズの影響で、このノイズ成分と矩形波の高調波成分との相関成分が相関器の出力に含まれるからである。したがって、入力信号に適切なフィルタを挿入し、目的信号の高調波成分に相当する成分を除去すれば、S/Nの劣化を抑えることができる。たとえば、目的信号(励磁信号)の周波数を20kHzとすると、矩形波の周波数も20kHzとなる。上下対称な矩形波は偶数次の高調波成分は持たず、奇数次の高調波成分のみを持つ。従って、最も支配的な、つまり周波数が最も低く、エネルギが最も大きい高調波成分は3倍高調波、即ち、60kHzとなる。従って、60kHz以上の成分を除去するフィルタを入力信号に挿入すれば、参照信号を矩形波としたことによるS/Nの劣化は防ぐことができる。
また、参照信号に幅120°の矩形波を用いた場合、わずかな回路規模の増加と引き換えに、S/Nの改善効果は矩形波に比べて1.06倍,+0.5dB向上する。
この幅120°の矩形波は3次高調波を持たない特徴があり、最も支配的な−周波数が最も低く、エネルギが最も大きい−高調波成分は5次高調波即ち、100kHzとなる。従って100kHz以上の成分を除去するフィルタを入力信号に挿入すれば、参照信号を矩形波としたことによるS/Nの劣化は防ぐことができる。つまり、参照信号に矩形波を用いた場合よりもより遮断周波数が2倍程度高く、より簡単なフィルタでS/Nの劣化を防ぐことができる。
積分回路520は全ての周波数領域で積分動作をする完全型積分回路では過去の履歴の影響を受けるため、リセット機能を必要とする。特定の周波数以上の領域で積分動作をする不完全型積分回路、即ち低域通過フィルタ(ローパスフィルタ)を用いれば過去の履歴の影響は時間の経過と共に軽減されるためリセット機能を必要とせず、回路の簡略化につながるので望ましい。また、乗算回路510の出力は励磁信号230の2倍の周波数成分が特に強く含まれるため、励磁信号230の2倍の周波数を減衰させるノッチフィルタを使用するのが特に有効である。
また、A/D変換器でデジタル信号に変換した後、デジタル回路によリ信号処理をする際には、上記周波数成分を減衰させるために櫛型フィルタ(移動平均フィルタ)を使用するのが特に有効でかつ実現が容易である。サンプリング周波数をfsとすると、mサンプリング分の移動平均をとる櫛型フィルタ(移動平均フィルタ)はfs/mの整数倍の周波数にゲインが鋭く低下する部分(ノッチ)を有する。従って、fsが励磁信号230の周波数のn倍のとき、n/m=2のときに励磁信号230の2倍の周波数に最も周波数の低いノッチがある周波数特性を実現することができる。
図8は、参照信号546が+1,−1の2値である場合の乗算器510の実施例である。入力信号inは反転増幅器511に入力され、スイッチ512はref端子に入力された参照信号546により、入力信号inと反転増幅器511の出力とを切り替えて端子
outに出力する。ここでスイッチ512は参照信号546が+1の場合には入力信号
inを端子outに出力し、参照信号546が−1の時には反転増幅器511の出力を端子outに出力する。以上の動作により、入力信号inと参照信号546とを乗じた値を端子outに出力することができる。
図9は、参照信号546が図6に示す幅120°の矩形波即ち、+1,0,−1の3値である場合の乗算器510の実施例である。入力信号inは反転増幅器511に入力され、スイッチ512はref端子に入力された参照信号546により、入力信号inと反転増幅器511の出力、そして0に相当する信号レベルとを切り替えて端子outに出力する。ここでスイッチ512は参照信号546が+1の場合には入力信号inを端子outに出力し、参照信号546が−1の時には反転増幅器511の出力を端子outに出力し、参照信号546が−1の時には0に相当する信号レベルを出力する。以上の動作により、入力信号inと参照信号546とを乗じた値を端子outに出力することができる。
図10は参照信号546が+1,−1の2値である場合の乗算器510の更に詳細な実施例である。演算増幅器OpAmp、及び抵抗器R1,R2は反転増幅器511を構成している。なおVbは信号の中心電圧、即ちバイアス電圧である。インバータinv,アナログスイッチSW1,SW2はスイッチ512を構成している。ref端子に入力された参照信号546がH(+1)の場合にはSW1がON、SW2がOFFとなり入力信号inを反転せずに端子outに出力する。参照信号546がL(−1)の場合にはSW1がOFF、SW2がONとなり入力信号inを反転増幅器511を介して反転して端子outに出力する。
図11は参照信号546が図6に示す幅120°の矩形波即ち、+1,0,−1の3値である場合の乗算器510の更に詳細な実施例である。ref端子に入力された参照信号546が+1の場合にはSW1がON、SW2がOFF、SW3がOFFとなり入力信号inを反転せずに端子outに出力する。参照信号546が−1の場合にはSW1がOFF、SW2がON、SW3がOFFとなり入力信号inを反転増幅器511を介して反転して端子outに出力する。参照信号546が0の場合にはSW1がOFF、SW2がOFF、SW3がONとなり信号の中心電圧、即ちバイアスVbを端子outに出力する。
図12は励磁回路200と参照信号生成回路540の実施例である。カウンタ210はクロックにより一定時間ごとにカウント値211を増加させ、カウント値211が励磁信号230の1周期に相当する値になったときにカウント値211がリセットされて、再び0からカウントを開始する。励磁回路200ではカウンタ210のカウント値211に基づいて、波形生成回路220で励磁信号230を生成する。励磁信号230はsinωt と時間tの関数であるので、時間tを表すカウント値211に基づいてsinωt の値の励磁信号230を生成する。低域通過フィルタを通ることにより量子化ノイズは除去することができるので、sinωt の値の分解能はさほど要求されない。また波形生成回路220にΔΣ型のA/D変換器を用いれば、ノイズシェーピングにより量子化ノイズをより高い周波数領域に分布させることが可能であるので、量子化ノイズの影響をさらに軽減させることができる。
参照信号生成回路540でも同様にカウンタ542のカウント値に基づいて、波形生成回路545で参照信号546を生成する。カウンタ542は、比較回路541によりカウンタ210のカウント値211がφに相当する値となったときにリセットが掛けられる。従って、カウンタ542はカウンタ210よりもφだけ遅れて動作することになり、参照信号546は励磁信号230に対してφだけ遅れた位相となる。
図13,図14に参照信号生成回路540の動作例を示す。参照信号546が励磁信号230より遅れている場合の動作例を図13に示す。図13では励磁信号230を生成するためのカウンタ210のカウント値211が位相φに相当する値のときに参照信号546を生成するためのカウンタ542をリセットする。以上の動作により、カウンタ542をカウンタ210よりも位相φに相当する時間だけ遅らせて動作させることができ、参照信号546を励磁信号230よりも位相φだけ遅らせることが可能である。
参照信号546が励磁信号230より進んでいる場合の動作例を図14に示す。図14では励磁信号230を生成するためのカウンタ210のカウント値211が励磁信号230の1周期に相当する値よりも位相φに相当するだけ小さいときに参照信号546を生成するためのカウンタ542をリセットする。以上の動作により、カウンタ542をカウンタ210よりも位相φに相当する時間だけ進ませて動作させることができ、参照信号546を励磁信号230よりも位相φだけ進ませることが可能である。
図15は参照信号生成回路540の第2の実施例である。参照信号生成回路540ではカウンタ210のカウント値211から減算機能544でφだけ減算したカウント値543に基づいて、波形生成回路545で参照信号546を生成する。従って、カウンタ542はカウンタ210よりもφだけ遅れて動作することになり、参照信号546は励磁信号
230に対してφだけ遅れた位相となる。図12の実施例ではカウンタ542は、比較回路541によりカウンタ210のカウント値211がφに相当する値となったときにリセットが掛けられるため、励磁信号230の1周期ごとにしか参照信号546の位相差は更新されないのに比べ、本実施例ではφを更新すれば参照信号546の位相差が即時に更新される。つまり、φのフィードバックループの無駄時間遅れを減らし、フィードバックループの応答性を向上させることができる。
なお、図4に示すように参照信号546と入力信号inとの位相差が0の時に相関関数値が最大となる場合、位相差が0でない場合にφの値を増加すべきか、減少させるべきか、方向性が相関関数値から判断できない。そのため位相推定回路530で相関関数値が最大となるφを探索するのに、山登り法,最急降下(上昇)法等の比較的複雑なアルゴリズムによる必要がある。
それに対して、図16に示すように参照信号生成回路540の生成する参照信号に予め90°の位相オフセットを持たせておくと、参照信号546と入力信号inとの位相差と相関関数値の関係は図17に示すようになる。参照信号546と入力信号inとの位相差が0の時に相関関数値が0となり、位相差(θ−φ)が正の場合には相関関数値が正となり、位相差(θ−φ)が負の場合には相関関数値が負となる。つまり、位相差が0でない場合にφの値を増加すべきか、減少させるべきか相関関数値の正負から判断でき、相関関数値が正の場合にはφを増加させ、相関関数値が負の場合にはφを減少させれば、位相差が0に近づけられることがわかる。従って、相関関数値の極性に応じて位相推定回路530でφの値を増減させる動作を繰り返せば、位相差が一致するまで収束動作をする。
図18に図16,図17に示す実施例におけるθとφの位相差が−90°,0°,90°の時の各信号を示す。図の左の実線がそれぞれの位相差のときの入力信号、破線が参照信号546、図中央が乗算器510出力、図右が相関値(積分回路520出力)である。
図19,図20は図16〜図18に示す位相差対相関関数値の関係を実現するための位相検出回路500の実施例である。図19では位相推定回路530の出力したφから減算回路531でπ/2だけ減算して参照信号生成回路540に入力することにより90°の位相オフセットを実現している。また図20に示すように位相推定回路530で予めオフセットを持たせた値φ−π/2を出力させ、加算回路532でオフセットを除いた値φを位相検出回路500の出力とする方法も考えられる。
図19,図20の回路では位相推定回路530は積分回路520出力が正であれば位相の推定値φを増加させ、負であれば減じる動作、つまり積分回路520出力を積分する動作をすればよい。また、回転運動のときにフィードバックによる制御偏差をなくすためには位相推定回路530を2重積分型に、加速運動のときにフィードバックによる制御偏差をなくすためには位相推定回路530を3重積分型にすればよい。また位相推定回路530に適宜非線形要素を含ませることによりフィードバックによる収束動作が改善する。
以上述べた実施例においても、ノイズ成分は参照信号あるいは励磁信号と周期が異なるため、相関関数はほぼ0となり収束動作に影響を及ぼさないため、ノイズによる位相検出結果φへの影響は激減させることができる。同様に、レゾルバ信号の中心電圧、即ちバイアス電圧のずれも直流成分で参照信号あるいは励磁信号と周期が異なるため、相関関数はほぼ0となり収束動作に影響を及ぼさないため、ノイズによる位相検出結果φへの影響は激減させることができる。
図21〜図24は異常検出機能を有する位相検出回路500の実施例である。図21〜図24は共に積分回路520の出力を比較回路550で予め定められたしきい値と比較し、所定の範囲内である場合には正常とし、所定の範囲を逸脱している場合には異常と判断して、異常検出信号11をONにする実施例である。
図21の実施例では正常時には積分回路520の出力は所定の値をとるため、異常を検出するためのしきい値は該所定の値を中心として一定の幅で上下に設定すればよい。本実施例によれば、参照信号546の位相が入力信号に追従できているかをチェックするため、位相検出回路500の動作が正常かどうか、レゾルバ100からの信号110,120の相対的な振幅比などの関係が正常かどうかを検出することができる。たとえば、レゾルバ100の巻線のレアショートによる信号の異常などを検出することができる。
さらに積分回路520の出力はレゾルバ100からの信号110,120の振幅が反映されるため、レゾルバ100からの信号110,120の絶対的な振幅が正常かどうかを検出することができる。例えば励磁回路200の異常による励磁信号230の振幅変動などを検出することができる。
図22,図23の実施例では正常時には積分回路520の出力は0となるため、異常を検出するためのしきい値は0を中心として一定の幅で上下に設定すればよい。本実施例によれば、参照信号546の位相が入力信号に追従できているかをチェックするため、位相検出回路500の動作が正常かどうか、レゾルバ100からの信号110,120の相対的な振幅比が正常かどうかを検出することができる。たとえば、レゾルバ100の巻線のレアショートによる信号の異常などを検出することができる。
さらに積分回路520の出力はレゾルバ100からの信号110,120に混入するノイズ成分などの本来含まれるべきでない信号成分の振幅が反映されるため、レゾルバ100からの信号110,120のS/Nの悪化を検出することができる。
さらに図24に示すように図21と図22を組み合わせれば、レゾルバ100からの信号110,120の絶対的な振幅とレゾルバ100からの信号110,120のS/Nの両方についての異常を検出することができる。本実施例では、回転角度の推定値φを推定するのに図19に示す参照信号の位相を位相推定回路530で推定する推定値φから90°ずらして相関をとるループを用いている。これにより、相関関数値の符号が位相推定回路530で推定する推定値φの修正の方向を表すために位相推定回路530を簡単にすることができる。
これに対して、図示していないが回転角度の推定値φを推定するのに図2に示す参照信号の位相を位相推定回路530で推定する推定値φとするループを用いることも可能である。ただしこの場合には、相関関数値の符号が位相推定回路530で推定する推定値φの修正の方向をあらわさないため、位相推定回路530では位相推定回路530で相関関数値が最大となるφを探索するのに、山登り法,最急降下(上昇)法などの比較的複雑なアルゴリズムによる必要があるため構成が複雑になる。
なお、図示していないが、図21と図23を組み合わせることも可能であることはいうまでもない。この場合にも回転角度の推定値φを推定するのに図19に示す参照信号の位相を位相推定回路530で推定する推定値φから90°ずらして相関をとるループを用いる方法と、図2に示す参照信号の位相を位相推定回路530で推定する推定値φとするループを用いる方法とがある。この場合も同様に前者の方法の方が位相推定回路530を簡単にすることができる。
レゾルバ信号(SIN信号)とレゾルバ信号(COS信号)とをそれぞれ横軸,縦軸にしてプロットすると、レゾルバが正常なときにはプロットの軌跡は真円上になり、異常なときには真円からずれる。ここで、図21,図24に示すように90°のオフセットを持たせずに得た相関値は図25に示すようにレゾルバ信号(SIN信号)とレゾルバ信号
(COS信号)をそれぞれ横軸,縦軸にしてプロットしたときの原点からの距離を表す。従って、相関値が所定の値からずれたことを検出することにより、プロットの軌跡が真円からずれたこと、即ちレゾルバの異常を検出することができる。
また、図26に示すように、所定の範囲を一定時間以上継続して逸脱している場合には異常と判断することにより、一時的なノイズなどの影響による誤検出を防ぐことも可能である。またさらに図26に示すように、検出のための範囲を多段階とし、それぞれの段階ごとに異常と判断する逸脱継続時間を定めることも可能である。図26では検出のための範囲として範囲1,範囲2を設定し、それぞれの範囲ごとの異常と判断する逸脱継続時間をT1,T2を設定している。図26のイベント1では範囲1を時間T1以上逸脱した場合に異常として検出し、イベント2では範囲2を時間T2以上逸脱した場合に異常として検出している。広い範囲ほど対応する異常と判断する逸脱継続時間を短く設定するのが望ましく、図26の実施例にあるようにT1<T2とするのが望ましい。また図26では範囲1,範囲2と2段階の範囲を有する実施例を示したが、さらに多い段階とすることも可能であることは当然のことである。
以上、図21〜図24に示す実施例によれば、レゾルバ及び、レゾルバ/デジタル変換器の異常を検出することが可能となる。異常を検出した場合のシステムの動作は用途により異なるが、多くの場合には図示しないメインリレーまたはモータへを駆動する各相の出力に直列に挿入されたリレーをオフにし、モータ駆動電流を遮断してフェイルセーフ動作をする。
また、さらにこのときに所定の機械的ばね機構により、モータの出力軸の回転角を所定の角度にすることが多い。例えば、電子制御スロットルではモータの出力軸の回転角をエンジンが1200rpm 程度の回転数になるスロットル開度になるようにする。また電動ブレーキでは、モータの出力軸の回転角を全くブレーキがかかっていない状態にする。一方電動パワーステアリングではメインリレーまたはモータへを駆動する各相の出力に直列に挿入されたリレーをオフにしてモータを不動作状態にして、手動操作可能としてフェイルセーフ性を確保すればよい。電気駆動自動車においては、メインリレーまたはモータへを駆動する各相の出力に直列に挿入されたリレーをオフにしてモータを不動作状態にして惰性走行させればよい。
また、推定角度出力φの初期値と実際の角度θとの差が180°付近の場合には、信号波形の周期性から相関値が小さい値にあるため、フィードバックゲインが小さくなり収束に時間がかかる。このときには相関値は−1.0 にあるので、このときには図27に示すように推定角度出力φの初期値を角度θ±90°の範囲に強制的に設定すれば収束動作を速めることができる。図27では相関値が−1.0 近くにあることを比較回路550−3で検出し、位相推定回路530での推定角度出力φの初期値を角度θ±90°の範囲に設定することで収束動作を速める。
図28〜図30は本発明の提供する位相検出回路500を用いたレゾルバ/デジタル変換器10の実施例である。
図28は、特許文献2にあるように、レゾルバのSIN信号の位相を遅らせた信号と、レゾルバのCOS信号との和と差をとって位相変動誤差を除去するレゾルバ/デジタル変換器の方式に本発明を適用した実施例である。レゾルバ信号の和と差を採るために、減算回路400に加えて加算回路450を備え、位相検出回路500−1,500−2で減算回路400,加算回路450の出力の位相を検出し、平均値回路460でそれらの平均をとることで位相変動誤差を算出し、減算回路410で位相検出回路500−1の出力から減算することにより位相変動誤差をキャンセルする。
この位相検出回路500−1,500−2に本発明の図2,図19,図20にあるような位相検出回路500を用いれば、回路規模が小さく、かつ耐ノイズ性の優れたレゾルバ/デジタル変換器10を実現することができる。また図21〜図24にあるような位相検出回路500を用いれば、異常検出機能を備えたレゾルバ/デジタル変換器10を実現することができる。
またさらに、図29のように平均値回路460の出力である位相変動誤差を比較回路
600で予め定められたしきい値と比較してこれを上回るときには異常として検出することも可能である。
また、図30は、移相回路を2分して、移相回路の故障により90°以上の位相誤差が一気に生じないようにしたレゾルバ/デジタル変換器の方式に本発明を適用した実施例である。
移相回路300−1,300−2で、レゾルバ100のSIN信号110,COS信号120の位相をずらし、望ましくは両者の位相差を90°として、減算回路400,加算回路450に入力し、位相検出回路500−1,500−2で減算回路400,加算回路450の出力の位相を検出し、平均値回路460でそれらの平均をとることで位相変動誤差を算出し、減算回路410で位相検出回路500−1の出力から減算することにより位相変動誤差をキャンセルする。またさらに平均値回路460の出力である位相変動誤差を比較回路600で予め定められたしきい値と比較してこれを上回るときには異常として検出する。
この位相検出回路500−1,500−2に本発明の図2,図19,図20にあるような位相検出回路500を用いれば、回路規模が小さく、かつ耐ノイズ性の優れたレゾルバ/デジタル変換器10を実現することができる。また図21〜図24にあるような位相検出回路500を用いれば、異常検出機能を備えたレゾルバ/デジタル変換器10を実現することができる。
図31は特許文献1の方式に本発明の提供する乗算器を適用した実施例である。
SINROM60,COSROM61に基づいて生成するcosφ,sinφの波形をΔΣ型波形生成回路で生成する。cosφ,sinφの波形をΔΣ変調(オーバーサンプリング)で表すと、アナログ信号をN値の値を持つ高い周波数のパルス列となる。例えば、+1,−1の2値、または+1,0,−1の3値のパルス列となる。以上のようにしてΔΣ変調により
cosφ,sinφの波形が2値または3値で表されるようになると、入力されたレゾルバ信号とcosφ,sinφとの乗算を図7または図9に示す乗算器510(図31では510−1,510−2)で実現でき、特許文献1のように乗算型D/A変換器51,52を用いる必要がなく、回路規模を大幅に小さくすることができる。
図32は、特許文献1のレゾルバ/デジタル変換器の初段に本発明の提供する乗算器
510−1,510−2と積分回路11−1,11−2を挿入し、いわゆる同期検波を施した実施例である。特許文献1の方法では回路の最終段まで励磁信号の周波数で操作しなければならないが、本実施例では乗算器510−1,510−2と積分回路11−1,
11−2のあとはレゾルバ信号のエンベロープのみの低い周波数成分のみの信号となる。従って、積分回路11−1,11−2の動作は低速化できるので、デジタル化すれば回路規模を削減することができる。
図33は、本発明の提供するレゾルバ/デジタル変換器10をモータ制御器1及びモータ制御システムに適用した実施例である。励磁回路200から出力された励磁信号230はレゾルバ100に入力される。レゾルバ100はモータ600と回転軸を共有し、モータの回転角θに応じた信号を出力し、レゾルバ/デジタル変換器10に入力される。レゾルバ/デジタル変換器10は入力された信号に基づき、回転角θを推定しその推定値φを出力する。マイクロプロセッシングユニット(MPU)20は推定値φを元にして、適切な位相の3相交流を生成するための指令をインバータ30に出し、インバータ30はマイクロプロセッシングユニット20からの指令に基づき3相交流を出力してモータ600を駆動する。マイクロプロセッシングユニット20内での制御はベクトル制御である場合が多く、マイクロプロセッシングユニット20からの3相交流を生成するための指令は各相の出力のデューティを示すPWM(パルス幅変調)波であることが多い。
さらに、本発明の提供するレゾルバ/デジタル変換器10からの異常検出信号11を用いてフェイルセーフな動作を実現するための実施例を図34に示す。異常検出信号11をMPU20に入力し、異常発生時にはインバータ30への駆動信号を停止することも可能である。さらに異常検出信号11を論理回路40に入力し、異常発生時にはインバータ
30への駆動信号を停止することも可能である。
またインバータ30への電源線に挿入されたスイッチまたはリレー50を制御し、異常発生時にはスイッチまたはリレー50を遮断してインバータ30への電源供給を停止することも可能である。
またさらに、インバータ30の駆動出力線に挿入されたスイッチまたはリレー60を制御し、異常発生時にはスイッチまたはリレー60を遮断してモータ600への駆動出力を停止することも可能である。以上述べた手段のうちすくなくとも1つ、または2以上の手段を組み合わせることにより、レゾルバ100またはレゾルバ/デジタル変換器10で異常が発生した場合にはモータ600の動作を停止させ、制御対象をフェイルセーフな状態にすることができる。
また、図示していないが、レゾルバ/デジタル変換器10を複数個、冗長に持つことによりレゾルバ/デジタル変換器10自身の異常を検出することが可能となる。さらに冗長に持たせたレゾルバ/デジタル変換器10は異なる方式のものを組み合わせると、デザインダイバーシティ(設計多様化)により方式上の弱点を補うことができ、さらに安全性の高い制御システムを実現することができる。
図35は、本発明の提供するレゾルバ/デジタル変換器10を電動パワーステアリングに適用した実施例である。図33のモータ制御器1及びモータ制御システムに加えて、モータ600の出力軸には減速機構4を介して、ステアリングホィール2,トルクセンサ3,舵取り機構5が機械的に結合されている。運転者の操作力はトルクセンサ3で検出され操作力に応じたアシストトルクをモータ600が出力するようにモータ制御器1が制御する。
以上、電動パワーステアリングの実施例を示したが、舵取り機構5の替わりにモータ
600の出力軸に減速機構4を介してブレーキを動作させる機構を結合させれば電動ブレーキ装置を実現することができる。
以上、本明細書では、レゾルバが励磁巻線とレゾルバ信号巻線とを有し、鉄心の回転に伴ってレゾルバ信号巻線の信号振幅が変化するバリアブルリラクタンス型レゾルバの場合を図示したが、鉄心の回転に伴ってレゾルバ巻線のインダクタンスが変化し、ブリッジ回路により信号の電圧変化として取り出すバリアブルインダクタンス型レゾルバの場合でも同様に適用が可能である。
本発明の全体を示す構成図。 位相検出回路500の実施例。 励磁信号230と参照信号生成回路540の位相関係の実施例。 位相差と相関関数値の実施例。 参照信号546を矩形波とした実施例。 参照信号546を幅120°の矩形波とした実施例。 入力信号,参照信号,乗算器出力,相関値波形の実施例。 参照信号546が2値の場合の乗算器510の実施例。 参照信号546が3値の場合の乗算器510の実施例。 乗算器510のさらに詳細な実施例。 乗算器510のさらに詳細な実施例。 励磁回路200と参照信号生成回路540の実施例。 参照信号生成回路540の動作例。 参照信号生成回路540の動作例。 励磁回路200と参照信号生成回路540の実施例。 励磁信号230と参照信号生成回路540の位相関係の実施例。 位相差と相関関数値の実施例。 入力信号,参照信号,乗算器出力,相関値波形の実施例。 位相検出回路500の実施例。 位相検出回路500の実施例。 異常検出機能を有する位相検出回路500の実施例。 異常検出機能を有する位相検出回路500の実施例。 異常検出機能を有する位相検出回路500の実施例。 異常検出機能を有する位相検出回路500の実施例。 入力信号の軌跡(リサージュ図形)の実施例。 異常検出機能の動作例。 異常検出機能を有する位相検出回路500の実施例。 本発明を適用したレゾルバ/デジタル変換器の実施例。 本発明を適用したレゾルバ/デジタル変換器の実施例。 本発明を適用したレゾルバ/デジタル変換器の実施例。 本発明を適用したレゾルバ/デジタル変換器の実施例。 本発明を適用したレゾルバ/デジタル変換器の実施例。 本発明を適用したモータ制御器及びシステムの実施例。 本発明を適用したモータ制御器及びシステムの実施例。 本発明を適用した電動パワーステアリングの実施例。
符号の説明
1…モータ制御器、2…ステアリングホィール、3…トルクセンサ、4…減速機構、5…舵取り機構、10…レゾルバ/デジタル変換器、20…マイクロプロセッシングユニット、100…レゾルバ、200…励磁回路、300…移相回路、400…減算回路、500…位相検出回路、510…乗算器、520…積分回路、530…位相推定回路、540…参照信号生成回路、550…比較回路。

Claims (18)

  1. 入力信号と第1参照信号とを乗算して第1信号を出力する第1乗算器と、
    前記第1信号を積分して第2信号を出力する第1積分回路と、
    前記第2信号に基づいて位相情報を推定する位相推定回路と、
    前記位相情報に基づいて前記第1参照信号を生成する第1参照信号生成回路と、を有する位相検出回路であって、
    前記位相情報は、前記位相検出回路の出力信号であることを特徴とする位相検出回路。
  2. 請求項1記載の位相検出回路において、
    前記位相検出回路は、前記入力信号の波形全体の情報に基づいて、前記位相情報を求めることを特徴とする位相検出回路。
  3. 請求項1記載の位相検出回路において、
    前記第1参照信号生成回路により生成される前記第1参照信号は、離散的値を有することを特徴とする位相検出回路。
  4. 請求項記載の位相検出回路において、
    前記第1参照信号生成回路により生成される前記第1参照信号は、2値の値を有することを特徴とする位相検出回路。
  5. 請求項記載の位相検出回路において、
    前記第1参照信号生成回路により生成される前記第1参照信号は、3値の値を有することを特徴とする位相検出回路。
  6. 請求項記載の位相検出回路において、
    前記第1参照信号生成回路により生成される前記第1参照信号は、位相角の幅120°の第1範囲において+1、それに続く位相角の幅60°の第2範囲において0、それに続く位相角の幅120°の第3範囲において−1、それに続く位相角の幅60°の第4範囲において0であることを特徴とする位相検出回路。
  7. 請求項1記載の位相検出回路において、
    前記位相推定回路により出力される前記位相情報の位相と前記第1参照信号の位相との間には、90°の位相差があることを特徴とする位相検出回路。
  8. 請求項記載の位相検出回路において、
    前記位相推定回路は、前記第1積分回路から出力される前記第2信号の極性によって、前記位相情報を増減させることを特徴とする位相検出回路。
  9. 請求項1記載の位相検出回路において、
    前記位相検出回路は、さらに第1比較回路を備え、
    前記第1比較回路は、所定値と前記第1積分回路から出力された前記第2信号の値とを比較して、該第2信号の値が所定範囲を逸脱した場合に、異常状態であると判定することを特徴とする位相検出回路。
  10. 請求項記載の位相検出回路において、
    前記第1比較回路は、前記第2信号の値が予め定められた継続時間以上の間、所定範囲を逸脱した場合に、異常状態であると判定することを特徴とする位相検出回路。
  11. 請求項10記載の位相検出回路において、
    前記所定範囲は複数設定されており、
    前記予め定められた継続時間は、複数設定された前記所定範囲ごとに定められていることを特徴とする位相検出回路。
  12. 請求項記載の位相検出回路において、
    さらに、前記位相情報に基づいて第2参照信号を生成する第2参照信号生成回路と、
    前記入力信号と前記第2参照信号とを乗算して第3信号を出力する第2乗算器と、
    前記第3信号を積分して第4信号を出力する第2積分回路と、
    前記第4信号が所定の範囲にあるか否かを比較し、該第4信号が所定の範囲を逸脱している場合に異常状態であると判定する第2比較回路とを有することを特徴とする位相検出回路。
  13. 請求項12記載の位相検出回路において、
    前記第1参照信号生成回路により出力された前記第1参照信号の位相と前記位相推定回路により出力された前記位相情報が示す位相との間には、90°の差があることを特徴とする位相検出回路。
  14. 請求項13記載の位相検出回路において、
    前記第2積分回路の出力値が負である場合に、前記位相推定回路が出力する前記位相情
    報を90°増加させることを特徴とする位相検出回路。
  15. レゾルバから少なくとも2つの信号を入力し、
    移相回路と、減算回路と、位相検出回路とを有し、
    前記レゾルバからの一方の信号を前記移相回路に入力して位相をずらして、
    前記移相回路の出力と、前記レゾルバからの他方の信号とを前記減算回路で減算し、
    前記減算回路の出力を前記位相検出回路に入力し、該位相検出回路で位相を検出して、
    前記レゾルバの回転角情報として出力するレゾルバ/デジタル変換器であって、
    前記位相検出回路は、請求項1記載の位相検出回路であることを特徴とするレゾルバ/デジタル変換器。
  16. レゾルバと、励磁回路と、モータと、レゾルバ/デジタル変換器と、インバータを有し、
    前記励磁回路は、前記レゾルバに励磁信号を出力し、
    前記モータは前記レゾルバと回転軸で接続され、
    前記レゾルバ/デジタル変換器は、前記レゾルバからの信号を受け、該レゾルバの回転角情報を出力し、
    前記インバータは、前記モータを駆動する制御システムであって、
    前記レゾルバ/デジタル変換器は、請求項15記載のレゾルバ/デジタル変換器であることを特徴とする制御システム。
  17. 請求項16記載の制御システムにおいて、
    前記制御システムは、前記レゾルバ/デジタル変換器を複数有することを特徴とする制御システム。
  18. 請求項16記載の制御システムと、ステアリングホィールと、トルクセンサと、舵取り機構とを有し、
    前記モータは、前記舵取り機構に機械的に接続されていることを特徴とする電動パワーステアリング。
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