JP4640960B2 - 薄膜ガスセンサ - Google Patents
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Description
図12は、従来技術の薄膜ガスセンサを概略的に示す縦断面図である。図13は、薄膜ガスセンサの回路ブロック図である。
この従来技術の薄膜ガスセンサは、シリコン基板(以下Si基板)1、熱絶縁支持層2、ヒーター層3、電気絶縁層4、ガス感知層5を備える。熱絶縁支持層2は、詳しくは、熱酸化SiO2層2a、CVD−Si3N4層2b、CVD−SiO2層2cの三層構造となっている。また、ガス感知層5は、詳しくは、接合層5a、感知層電極5b、感知層5c、第一ガス選択燃焼層5dを備える。この感知層5cはアンチモンが添加された二酸化スズ層(以下、Sb−doped SnO2層)であり、第一ガス選択燃焼層5dはパラジウム(Pd)または白金(Pt)を触媒として担持したアルミナ焼結材(以下、触媒担持Al2O3焼結材)である。そして、図13で示すように、ヒーター層3およびガス感知層5(詳しくは感知層電極5bを介して感知層5c)は、駆動・処理部6に接続されている。同様な先行技術が出願されていることが本発明者によって確認されている。
そこでガス感知層5は、電気絶縁層4、接合層5a、一対の感知層電極5b,5b、および、Sb−doped SnO2層である感知層5cの表面を、触媒担持Al2O3焼結材で構成された第一ガス選択燃焼層5dが覆う構造としている。
このようにガス感知層5は、感知層5cの全体を触媒を担持した焼結材で構成された第一ガス選択燃焼層5dで覆うように構成したため、検知する目的ガスよりも酸化活性の強いガスを燃焼させ、検知する目的ガス(特にメタンやプロパン)のみの感度を向上させるとともに、そのセンサ部の大きさや膜厚、ダイヤフラム径との比などを工夫することで、検知したい目的ガスのガス選択性を高め、消費電力の低減化を可能とする。
同様な先行技術が、特許文献1(特開2003−270185号公報)が開示されている。
図16で示すHigh+Low方式では、可燃性ガス濃度と不完全燃焼時に発生するCOの濃度の検出とを行う機能を有するものであり、ヒーター層3に図16で示すような電流による駆動信号を流してヒーター層3のヒーター温度を一定期間(例えば0.05〜0.5s)にわたり、高温状態(High状態:400〜500℃)に保持して触媒の酸化作用により、感知層5cの表面に付着したガスを一旦燃焼させてクリーニングしつつ不活性なCH4,C3H8等の可燃性ガスを検知し、その後一定期間(数秒から数10秒)にわたり低温状態(Low状態:50〜150℃)に保持して感知層5cの表面にCOを十分に付着させてこのCOと感知層5cのSnO2との反応によって、SnO2の抵抗値が変化することを利用してガス機器などの不完全燃焼時に発生するCOの濃度を検出する。
同様な先行技術が、特許文献2(特開2000−193623号公報)に開示されている。
このため、特許文献4では、センサLow温度を高温、中温、低温にしたときの感知層抵抗値の測定結果から、CO,CH4,H2のうち、どのガスが存在するかを認識するアルゴリズムを提案しているが、このままでは検出したガスの濃度を推定するまでに至らない、というものであった。
薄膜ガスセンサの駆動方式はこのようなものである。
貫通孔を有するSi基板と、
この貫通孔の開口部に張られるダイアフラム様の熱絶縁支持層と、
熱絶縁支持層上に設けられるヒーター層と、
熱絶縁支持層およびヒーター層を覆うように設けられる電気絶縁層と、
電気絶縁層上に設けられる一対の感知層電極と、一対の感知層電極を渡されるように設けられる感知層と、感知層の表面に設けられ、第一の触媒を担持した焼結材の第一ガス選択燃焼層と、感知層と第一ガス選択燃焼層との間に設けられ、第二の触媒を含む薄膜半導体の第二ガス選択燃焼層と、を有するガス感知層と、
ヒーター層に接続される駆動部と、
ガス感知層に接続される処理部と、
を備え、駆動部は、
ガス感知層が目的ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する目的ガス検知駆動手段と、
ガス感知層が一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する一酸化炭素ガス検知駆動手段として機能し、
処理部は、
目的ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して目的ガス濃度を算出する目的ガス濃度算出手段と、
一酸化炭素ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する一酸化炭素ガス濃度算出手段として機能するものであり、
目的ガス検知駆動手段ではHigh+Medium1+Medium2+Off(常温)駆動し、続いて一酸化炭素ガス検知駆動手段ではLow+Off駆動することで、目的ガス検知駆動手段と一酸化炭素ガス検知駆動手段とが連続して全体をHigh+Medium1+Medium2+Off+Low+Off駆動とし、
High駆動時にガス感知層がクリーニング温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動し、Medium1駆動時にガス感知層が可燃性ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動し、Medium2駆動時にガス感知層が水素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動し、Low駆動時にガス感知層が一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する手段であることを特徴とする。
請求項1に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
一酸化炭素ガス検知駆動手段は、多段ステップ波形状の一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する手段であり、
一酸化炭素ガス濃度算出手段は、一酸化炭素ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する手段であることを特徴とする。
請求項1に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
一酸化炭素ガス検知駆動手段は、ランプ波形状の一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する手段であり、
一酸化炭素ガス濃度算出手段は、一酸化炭素ガス検知温度駆動により所定期間毎にガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する手段であることを特徴とする。
貫通孔を有するSi基板と、
この貫通孔の開口部に張られるダイアフラム様の熱絶縁支持層と、
熱絶縁支持層上に設けられるヒーター層と、
熱絶縁支持層およびヒーター層を覆うように設けられる電気絶縁層と、
電気絶縁層上に設けられる一対の感知層電極と、一対の感知層電極を渡されるように設けられる感知層と、感知層の表面に設けられ、第一の触媒を担持した焼結材の第一ガス選択燃焼層と、感知層と第一ガス選択燃焼層との間に設けられ、第二の触媒を含む薄膜半導体の第二ガス選択燃焼層と、を有するガス感知層と、
ヒーター層に接続される駆動部と、
ガス感知層に接続される処理部と、
を備え、駆動部は、
ガス感知層が目的ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する目的ガス検知駆動手段と、
ガス感知層が一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する一酸化炭素ガス検知駆動手段として機能し、
処理部は、
目的ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して目的ガス濃度を算出する目的ガス濃度算出手段と、
一酸化炭素ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する一酸化炭素ガス濃度算出手段として機能するものであり、
一酸化炭素ガス検知駆動手段は、多段ステップ波形状の一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する手段であり、
一酸化炭素ガス濃度算出手段は、一酸化炭素ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する手段であることを特徴とする。
貫通孔を有するSi基板と、
この貫通孔の開口部に張られるダイアフラム様の熱絶縁支持層と、
熱絶縁支持層上に設けられるヒーター層と、
熱絶縁支持層およびヒーター層を覆うように設けられる電気絶縁層と、
電気絶縁層上に設けられる一対の感知層電極と、一対の感知層電極を渡されるように設けられる感知層と、感知層の表面に設けられ、第一の触媒を担持した焼結材の第一ガス選択燃焼層と、感知層と第一ガス選択燃焼層との間に設けられ、第二の触媒を含む薄膜半導体の第二ガス選択燃焼層と、を有するガス感知層と、
ヒーター層に接続される駆動部と、
ガス感知層に接続される処理部と、
を備え、駆動部は、
ガス感知層が目的ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する目的ガス検知駆動手段と、
ガス感知層が一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する一酸化炭素ガス検知駆動手段として機能し、
処理部は、
目的ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して目的ガス濃度を算出する目的ガス濃度算出手段と、
一酸化炭素ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する一酸化炭素ガス濃度算出手段として機能するものであり、
一酸化炭素ガス検知駆動手段は、ランプ波形状の一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する手段であり、
一酸化炭素ガス濃度算出手段は、一酸化炭素ガス検知温度駆動により所定期間毎にガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する手段であることを特徴とする。
請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記駆動部は、目的ガス検知駆動手段としてn回連続して機能した後に、一酸化炭素ガス検知駆動手段として機能することを特徴とする。
請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記感知層は、Sb(アンチモン)を添加したSnO 2 による層であることを特徴とする。
請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記第一ガス選択燃焼層は、Pd(パラジウム)を触媒として担持したAl 2 O 3 焼結材による層であることを特徴とする。
請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記第二ガス選択燃焼層は、Pt(白金)を添加したSnO 2 による層であることを特徴とする。
本形態の薄膜ガスセンサは、シリコン基板(以下Si基板)1、熱絶縁支持層2、ヒーター層3、電気絶縁層4、ガス感知層5を備える。熱絶縁支持層2は、詳しくは、熱酸化SiO2層2a、CVD−Si3N4層2b、CVD−SiO2層2cの三層構造となっている。また、ガス感知層5は、詳しくは、接合層5a、感知層電極5b、感知層5c、第一ガス選択燃焼層5d、第二ガス選択燃焼層5eを備える。この感知層5cはアンチモンが添加された二酸化スズ層(以下、Sb−doped SnO2層)であり、第一ガス選択燃焼層5dはパラジウム(Pd)を触媒として担持したアルミナ焼結材(以下、Pd担持Al2O3焼結材)であり、第二ガス選択燃焼層5eは白金が添加された二酸化スズ層(以下、Pt−doped SnO2層)である。そして、図2で示すように、ヒーター層3およびガス感知層5(詳しくは感知層電極5bを介して感知層5c)は、駆動・処理部6に接続されている。駆動・処理部6は、本発明の駆動部と処理部とを一体に構成したものであり、例えばCPU(Central Proccessing Unit)である。
本発明は、以上に述べた図1の薄膜ガスセンサを用いて、1つの薄膜ガスセンサでガス漏れと不完全燃焼を同時に検出するようなヒータ駆動方法を採用した薄膜ガスセンサを提供しようとするものである。
Si基板1はシリコン(Si)により形成され、貫通孔を有するように形成される。
熱絶縁支持層2はこの貫通孔の開口部に張られてダイアフラム様に形成されており、Si基板1の上に設けられる。
熱酸化SiO2層2aは熱絶縁層として形成され、ヒーター層3で発生する熱をSi基板1側へ熱伝導しないようにして熱容量を小さくする機能を有する。また、この熱酸化SiO2層2aはプラズマエッチングに対して高い抵抗力を示し、後述するがプラズマエッチングによるSi基板1への貫通孔の形成を容易にする。
CVD−Si3N4層2bは、熱酸化SiO2層2aの上側に形成される。
CVD−SiO2層2cは、ヒーター層3との密着性を向上させるとともに電気的絶縁を確保する。CVD(化学気相成長法)によるSiO2層は内部応力が小さい。
電気絶縁層4は、電気的に絶縁を確保するスパッタSiO2層からなり、熱絶縁支持層2およびヒーター層3を覆うように設けられる。ヒーター層3と感知層電極5bとの間に電気的な絶縁を確保し、また、電気絶縁層4は感知層5cとの密着性を向上させる。
感知層電極5bは、例えば、Pt膜(白金膜)またはAu膜(金膜)からなり、感知層5cの感知電極となるように左右一対に設けられる。
ガス感知層5cは、Sb−doped SnO2層からなり、一対の感知層電極5b,5bを渡されるように電気絶縁層4の上に形成される。
第二ガス選択燃焼層5eは、第二の触媒である白金を含む薄膜半導体であり、先に説明したようにPt−doped SnO2層である。
そして、第二ガス選択燃焼層5eは、感知層5cの表面に設けられ、さらに第一ガス選択燃焼層5dは、電気絶縁層4、接合層5a、一対の感知層電極5b,5b、感知層5cおよび第二ガス選択燃焼層5eの表面を覆うように設けられる。
このような薄膜ガスセンサはダイアフラム構造により高断熱,低熱容量の構造としている。
薄膜ガスセンサの構成はこのようなものである。
まず、板状のシリコンウェハー(図示せず)に対して熱酸化法によりその片面(または表裏両面)に熱酸化を施して熱酸化SiO2膜たる熱酸化SiO2層2aを形成する。
そして、熱酸化SiO2層2aを形成した面にCVD−Si3N4膜をプラズマCVD法にて堆積してCVD−Si3N4層2bを形成する。そして、このCVD−Si3N4層2bの上面にCVD−SiO2膜をプラズマCVD法にて堆積してCVD−SiO2層2cを形成する。
成膜はRFマグネトロンスパッタリング装置を用い、反応性スパッタリング法によって行う。ターゲットにはSbを0.5wt%含有するSnO2を用いる。成膜条件はAr+O2ガス圧力2Pa、基板温度150〜300℃、RFパワー2W/cm2である。感知層5cの大きさは、50ないし200μm角程度、厚さは0.2ないし1.6μm程度が望ましい。
絶縁層4、接合層5a、一対の感知層電極5b,5b、感知層5cおよび第二ガス選択燃焼層5eを覆うように、第一ガス選択燃焼層5dが形成される。この第一ガス選択燃焼層5dは、Pd触媒を担持したアルミナ粉末(Pd/アルミナ )、シリカゾルバインダまたはアルミゾルバインダの何れかおよび有機溶剤を混合調製した印刷ペーストをスクリーン印刷で印刷し、室温で乾燥後、500℃で1時間焼き付けして形成している。第一ガス選択燃焼層5dの大きさは、感知層5cおよび第二ガス選択燃焼層5eを十分に覆えるようにする。このようにスクリーン印刷により厚みを薄くしている。
薄膜ガスセンサの製造方法はこのようになる。
図2で示す駆動・処理部6は、ヒーター層3を駆動する場合に、図6のような駆動信号を供給して駆動する。すると、ヒーター層3のヒーター温度も追従して図6で示すようなヒーター温度となる。
駆動・処理部6は、パルス状に高温になる期間の後端部(図6中の白丸〇)で感知層5cの感知層抵抗を測定してCH4濃度を検出する目的ガス濃度算出手段として機能する。なお、期間の後端部で測定するのは、温度が安定化してから計測するというものであり、以後の説明においても同様に期間の後端部で計測するときは安定化を図るためである。
駆動・処理部6は、一定時間の休止間隔となるOff駆動を行った後に、ガス感知層5が一酸化炭素ガス検知温度(CO濃度検出温度)となるように所定期間にわたりヒーター層3をLow駆動する一酸化炭素ガス検知駆動手段として機能する。
駆動・処理部6は、また、前記の温度より低温になる期間の後端部(図6中の白丸〇)で感知層の抵抗値を測定してCO濃度を検出する一酸化炭素ガス濃度算出手段として機能する。
駆動・処理部6は目的ガス検知駆動手段および目的ガス濃度算出手段として連続n回(図6の場合は5回)機能する。そして、上記のような一酸化炭素ガス検知駆動手段および一酸化炭素ガス濃度算出手段として機能し、以下このようなサイクルを繰り返す。
これらの値は使用する薄膜ガスセンサの特性に依存して決められることは言うまでもない。図1の構造の薄膜ガスセンサで特に好適な値である。
また、一酸化炭素検出(CO検出)は前述のHigh+Off+Low+Off方式で駆動して検出した場合と同様になり、図4のセンサLow温度=90℃付近でCO濃度を確実に検出することができる。
図2で示す駆動・処理部6は、ヒーター層3を駆動する場合に、図7のような駆動信号を供給して駆動する。すると、ヒーター層3のヒーター温度も追従して図7で示すようなヒーター温度となる。
駆動・処理部6は、ガス感知層5が可燃性ガス検知温度(CH4濃度検出温度)となるように所定期間にわたりヒーター層3をHigh駆動する可燃性ガス検知駆動手段として機能する。
駆動・処理部6は、ヒーター温度が安定しているHigh状態となる期間の後端部(図7中の白丸〇)でCH4濃度を算出する可燃性ガス濃度算出手段として機能する。
駆動・処理部6は、ガス感知層5が水素ガス検知温度(H2検知温度)となるように所定期間にわたりヒーター層3をMedium駆動する水素ガス検知駆動手段として機能する。
駆動・処理部6は、ヒーター温度が安定しているMedium状態となる期間の後端部(図7中の白丸〇)でH2の存在を検出する水素ガス検出手段として機能する。
駆動・処理部6は、一定期間のOff駆動し、さらにガス感知層5が一酸化炭素ガス検知温度(CO濃度検出温度)となるように所定期間にわたりヒーター層3をLow駆動する一酸化炭素ガス検知駆動手段として機能する。
駆動・処理部6は、ヒーター温度が安定しているLow状態となる期間の後端部(図7中の白丸〇)でCO濃度を算出する一酸化炭素ガス濃度算出手段として機能する。
なお、これらの温度と継続時間は薄膜ガスセンサの特性により、消費電力が最小で検出感度が最大になるように選定することは言うまでもない。
図2で示す駆動・処理部6は、ヒーター層3を駆動する場合に、図8のような駆動信号を供給して駆動する。すると、ヒーター層3のヒーター温度も追従して図8で示すようなヒーター温度となる。
駆動・処理部6は、ガス感知層5がクリーニング温度となるように所定期間にわたりヒーター層3をHigh駆動するクリーニング駆動手段として機能する。
駆動・処理部6は、ガス感知層5が可燃性ガス検知温度(CH4濃度検出温度)となるように所定期間にわたりヒーター層3をMedium1駆動する可燃性ガス検知駆動手段として機能する。
駆動・処理部6は、ヒーター温度が安定しているMedium1状態となる期間の後端部(図8中の白丸〇)でCH4濃度を算出する可燃性ガス濃度算出手段として機能する。
駆動・処理部6は、ガス感知層5が水素ガス検知温度(H2検知温度)となるように所定期間にわたりヒーター層3をMedium2駆動する水素ガス検知駆動手段として機能する。
駆動・処理部6は、ヒーター温度が安定しているMedium2状態となる期間の後端部(図8中の白丸〇)でH2の存在を検出する水素ガス検知手段として機能する。
駆動・処理部6は、一定期間のOff駆動し、さらにガス感知層5が一酸化炭素ガス検知温度(CO濃度検出温度)となるように所定期間にわたりヒーター層3をLow駆動する一酸化炭素ガス検知駆動手段として機能する。
駆動・処理部6は、ヒーター温度が安定しているLow状態となる期間の後端部(図8中の白丸〇)でCO濃度を検出する一酸化炭素ガス濃度算出手段として機能する。
なお、これらの温度と継続時間は薄膜ガスセンサの特性により、消費電力が最小で検出感度が最大になるように選定することは言うまでもない。
可燃ガス検出(CH4検出)は前周期のOff後の、medium1期間の最終時点でCH4濃度の検出をしているので、前述のHigh+Low+Off駆動方式で検出した場合と同等になり、図5のセンサLow温度=400℃の場合で説明したようにCH4濃度を確実に検出することができる。
薄膜ガスセンサのCOに対する特性が、図3のように少ないながらも温度依存性があるため、温度依存性が完全に除去できないような場合、すなわち、CO濃度が一定でもセンサLow温度の変化に伴って感知層抵抗値が変化する場合には、ヒーター層3に同じ電力を与えても外部雰囲気温度の影響でヒーター温度が変化し、その結果CO濃度が一定でも感知層抵抗値が変化するためCO濃度を正確に測定することができない。これは図18に示す従来技術のセンサLow温度−感知層抵抗特性でも同様であり、従来より問題となっていた点である。そこで、外部雰囲気温度を検出し、この外部雰囲気温度により補正を行う。これは上記した一酸化炭素ガス検知駆動(CO濃度検出駆動)のみ改良する形態である。
図9で示す本形態の回路ブロックでは、図2で示した回路ブロックに加え、外部雰囲気温度を検出する温度センサ7を備えるようにした。そして、COの濃度検出精度を高めるため、Low状態としてヒーター温度が複数(図10の例では3段)のステップ状に変化するように制御し、それぞれのステップで温度が一定になった時点でガス感知層の抵抗値を測定する。
続いて、駆動・処理部6は、ヒーター層3を駆動する場合に、図10のような駆動信号を供給して駆動する駆動手段として機能する。すると、ヒーター層3のヒーター温度も追従して図10で示すようなヒーター温度となる。
この場合、外部雰囲気温度と検出温度との差を取り、差に応じたステップでのCO検出値を採用すれば良い。
COの濃度検出精度を高めるため、Low状態としてヒーター温度が直線ランプ状に上昇するように制御し、所定期間が経過するごとにガス感知層の抵抗値を測定する。
続いて、駆動・処理部6は、ヒーター層3を駆動する場合に、図11のような駆動信号を供給して駆動する駆動手段として機能する。すると、ヒーター層3のヒーター温度も追従して図11で示すようなヒーター温度となる。
詳しくは、駆動・処理部6は、ヒーター層3のヒーター温度がランプ状に変化するように制御し、所定期間経過時にガス感知層5の感知層抵抗を測定してCO濃度検出(1)を行う手段として機能する。そして、ヒーター層3に与える電力を加増し続け、所定期間経過時にガス感知層5の感知層抵抗を測定してCO濃度検出(2)を行う手段として機能する。そして、ヒーター層3に与える電力を加増し続け、所定期間経過時にガス感知層5の感知層抵抗を測定してCO濃度検出(3)を行う手段として機能する。
本発明によれば、図1に示した構造の薄膜ガスセンサのガス感知層5の温度特性を十分に生かしたヒータ駆動パターンでヒーター層3を駆動し、検出ガスとガス感知層5のSnO2との反応が十分に安定してからSnO2の抵抗値を測定するようにしたので、1つの薄膜ガスセンサでCOとCH4の濃度を検出することができ、さらにH2が存在する場合でもそれを検知することができるようになった。
さらに、ヒーター層3が、パルス状に高温になる期間の後端部で感知層の抵抗値を測定してCH4濃度を検出し、前記の温度より低温になる期間での後端部で感知層の抵抗値を測定してCO濃度を検出する。このため、1つのセンサで、CH4とCOの濃度を同時に測定することが可能になる。
2:絶縁支持層
2a:熱酸化SiO2層
2b:CVD−Si3N4層
2c:CVD−SiO2層
3:ヒーター層
4:電気絶縁層
5:ガス感知層
5a:接合層
5b:感知層電極
5c:感知層(Sb−doped SnO2層)
5d:第一ガス選択燃焼層(Sb−doped SnO2層)
5e:第二ガス選択燃焼層(Pd担持Al2O3焼結材)
6:駆動・処理部
7:温度センサ
Claims (9)
- 貫通孔を有するSi基板と、
この貫通孔の開口部に張られるダイアフラム様の熱絶縁支持層と、
熱絶縁支持層上に設けられるヒーター層と、
熱絶縁支持層およびヒーター層を覆うように設けられる電気絶縁層と、
電気絶縁層上に設けられる一対の感知層電極と、一対の感知層電極を渡されるように設けられる感知層と、感知層の表面に設けられ、第一の触媒を担持した焼結材の第一ガス選択燃焼層と、感知層と第一ガス選択燃焼層との間に設けられ、第二の触媒を含む薄膜半導体の第二ガス選択燃焼層と、を有するガス感知層と、
ヒーター層に接続される駆動部と、
ガス感知層に接続される処理部と、
を備え、駆動部は、
ガス感知層が目的ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する目的ガス検知駆動手段と、
ガス感知層が一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する一酸化炭素ガス検知駆動手段として機能し、
処理部は、
目的ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して目的ガス濃度を算出する目的ガス濃度算出手段と、
一酸化炭素ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する一酸化炭素ガス濃度算出手段として機能するものであり、
目的ガス検知駆動手段ではHigh+Medium1+Medium2+Off(常温)駆動し、続いて一酸化炭素ガス検知駆動手段ではLow+Off駆動することで、目的ガス検知駆動手段と一酸化炭素ガス検知駆動手段とが連続して全体をHigh+Medium1+Medium2+Off+Low+Off駆動とし、
High駆動時にガス感知層がクリーニング温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動し、Medium1駆動時にガス感知層が可燃性ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動し、Medium2駆動時にガス感知層が水素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動し、Low駆動時にガス感知層が一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する手段であることを特徴とする薄膜ガスセンサ。 - 請求項1に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
一酸化炭素ガス検知駆動手段は、多段ステップ波形状の一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する手段であり、
一酸化炭素ガス濃度算出手段は、一酸化炭素ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する手段であることを特徴とする薄膜ガスセンサ。 - 請求項1に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
一酸化炭素ガス検知駆動手段は、ランプ波形状の一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する手段であり、
一酸化炭素ガス濃度算出手段は、一酸化炭素ガス検知温度駆動により所定期間毎にガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する手段であることを特徴とする薄膜ガスセンサ。 - 貫通孔を有するSi基板と、
この貫通孔の開口部に張られるダイアフラム様の熱絶縁支持層と、
熱絶縁支持層上に設けられるヒーター層と、
熱絶縁支持層およびヒーター層を覆うように設けられる電気絶縁層と、
電気絶縁層上に設けられる一対の感知層電極と、一対の感知層電極を渡されるように設けられる感知層と、感知層の表面に設けられ、第一の触媒を担持した焼結材の第一ガス選択燃焼層と、感知層と第一ガス選択燃焼層との間に設けられ、第二の触媒を含む薄膜半導体の第二ガス選択燃焼層と、を有するガス感知層と、
ヒーター層に接続される駆動部と、
ガス感知層に接続される処理部と、
を備え、駆動部は、
ガス感知層が目的ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する目的ガス検知駆動手段と、
ガス感知層が一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する一酸化炭素ガス検知駆動手段として機能し、
処理部は、
目的ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して目的ガス濃度を算出する目的ガス濃度算出手段と、
一酸化炭素ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する一酸化炭素ガス濃度算出手段として機能するものであり、
一酸化炭素ガス検知駆動手段は、多段ステップ波形状の一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する手段であり、
一酸化炭素ガス濃度算出手段は、一酸化炭素ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する手段であることを特徴とする薄膜ガスセンサ。 - 貫通孔を有するSi基板と、
この貫通孔の開口部に張られるダイアフラム様の熱絶縁支持層と、
熱絶縁支持層上に設けられるヒーター層と、
熱絶縁支持層およびヒーター層を覆うように設けられる電気絶縁層と、
電気絶縁層上に設けられる一対の感知層電極と、一対の感知層電極を渡されるように設けられる感知層と、感知層の表面に設けられ、第一の触媒を担持した焼結材の第一ガス選択燃焼層と、感知層と第一ガス選択燃焼層との間に設けられ、第二の触媒を含む薄膜半導体の第二ガス選択燃焼層と、を有するガス感知層と、
ヒーター層に接続される駆動部と、
ガス感知層に接続される処理部と、
を備え、駆動部は、
ガス感知層が目的ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する目的ガス検知駆動手段と、
ガス感知層が一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する一酸化炭素ガス検知駆動手段として機能し、
処理部は、
目的ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して目的ガス濃度を算出する目的ガス濃度算出手段と、
一酸化炭素ガス検知温度駆動により温度が安定してからガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する一酸化炭素ガス濃度算出手段として機能するものであり、
一酸化炭素ガス検知駆動手段は、ランプ波形状の一酸化炭素ガス検知温度となるように所定期間にわたりヒーター層を駆動する手段であり、
一酸化炭素ガス濃度算出手段は、一酸化炭素ガス検知温度駆動により所定期間毎にガス感知層の感知層抵抗の値を算出して一酸化炭素ガス濃度を算出する手段であることを特徴とする薄膜ガスセンサ。 - 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記駆動部は、目的ガス検知駆動手段としてn回連続して機能した後に、一酸化炭素ガス検知駆動手段として機能することを特徴とする薄膜ガスセンサ。 - 請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記感知層は、Sb(アンチモン)を添加したSnO 2 による層であることを特徴とする薄膜ガスセンサ。 - 請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記第一ガス選択燃焼層は、Pd(パラジウム)を触媒として担持したAl 2 O 3 焼結材による層であることを特徴とする薄膜ガスセンサ。 - 請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の薄膜ガスセンサにおいて、
前記第二ガス選択燃焼層は、Pt(白金)を添加したSnO 2 による層であることを特徴とする薄膜ガスセンサ。
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