JP4648366B2 - 車両用ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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本発明は、パーキングブレーキケーブルを備えた車両用ディスクブレーキ装置に関するものである。
ディスクブレーキ装置は、車輪とともに回転するディスクロータを油圧を用いて挟みつけることで車輪を制動する。また、後輪に用いたものは、一般的にパーキングブレーキ装置を備えている(例えば、特許文献1参照。)。
実公平6−50677号公報(第5頁、図2)
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図8は、従来の技術を説明する図であり、従来の機械式車両用ディスクブレーキ201は、ディスクロータ202を押圧するための作動液がキャリパ203の作用部(シリンダ)204にインレットポート205から供給される。また、パーキングブレーキ装置を有し、パーキングブレーキ装置のブレーキワイヤ206がワイヤアーム207を介してキャリパ203の取付け腕208に支持されている。
しかし、特許文献1の機械式車両用ディスクブレーキ201では、キャリパ203から突起した取付け腕208にワイヤアーム207をボルト209で締結しているので、寒冷地の条件下で、ボルト209の頭やボルト209近傍のキャリパ203の外面に雪や氷や泥が付着することがあり、結果的に、ワイヤアーム207に雪や氷や泥が付着するという問題があり、ブレーキワイヤ206の機能を損なったり、ブレーキワイヤ206を損傷させてしまう可能性がある。
本発明は、パーキングブレーキ装置のパーキングブレーキケーブルとキャリパとの間に雪や氷や泥が付着するのを防止する車両用ディスクブレーキ装置を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車輪とともに回転するディスクロータの両面を押圧するパッドが接続していて、コ字状のキャリパに設けられた油圧ブレーキ機構と、パーキングブレーキ装置を備え、パーキングブレーキ装置が、パーキングブレーキケーブルと、パーキングブレーキケーブルの端部を先端部に掛止しているカムレバーと、パーキングブレーキケーブルを保持しているケーブル支持部材と、ケーブル支持部材をボルトで締結して且つ、キャリパから膨出した締結ボス部と、を備えた車両用ディスクブレーキ装置において、カムレバーの先端部からケーブル支持部材の保持部までの間で、パーキングブレーキケーブルに向いているキャリパの外面がパーキングブレーキケーブルの軸線と平行で、且つ、ボルトの頭の位置とほぼ一致する高さのフラット面に形成されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、車輪とともに回転するディスクロータの両面を押圧するパッドが接続していて、コ字状のキャリパに設けられた油圧ブレーキ機構と、パーキングブレーキ装置を備え、パーキングブレーキ装置が、パーキングブレーキケーブルと、パーキングブレーキケーブルの端部を先端部に掛止しているカムレバーと、パーキングブレーキケーブルを保持しているケーブル支持部材と、ケーブル支持部材を締結してキャリパから膨出した締結ボス部と、を備えた車両用ディスクブレーキ装置において、パーキングブレーキケーブルに向いているシリンダの外周面を覆うように、パーキングブレーキケーブルの軸線と平行で、且つ、ボルトの頭の位置とほぼ一致する高さのフラット面が形成されて、ボルトで締結されているカバー部材を備えていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、カムレバーの先端部からケーブル支持部材の保持部までの間で、パーキングブレーキケーブルに向いているキャリパの外面がパーキングブレーキケーブルの軸線と平行で、且つ、ボルトの頭の位置とほぼ一致する高さのフラット面に形成されているので、キャリパの外面とボルトの頭までの間が略フラット面となり、キャリパの外面とボルトの頭との間が狭くなり、この間の隙間に詰まる雪の厚さや塊は薄く、吹き溜まりは崩れやすくなる。従って、パーキングブレーキ装置のパーキングブレーキケーブルとキャリパとの間に雪や氷や泥が付着するのを防止することができるという利点がある。
請求項2に係る発明では、パーキングブレーキケーブルに向いているシリンダの外周面を覆うように、パーキングブレーキケーブルの軸線と平行で、且つ、ボルトの頭の位置とほぼ一致する高さのフラット面が形成されて、ボルトで締結されているカバー部材を備えているので、キャリパの外面とボルトの頭までの間が略フラット面となり、キャリパの外面とボルトの頭との間が狭くなり、この間の隙間に詰まる雪の厚さや塊は薄く、吹き溜まりは崩れやすくなる。従って、パーキングブレーキ装置のパーキングブレーキケーブルとキャリパとの間に雪や氷や泥が付着するのを防止することができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明の車両用ディスクブレーキ装置(第1実施の形態)の斜視図である。
図2は、図1の2矢視図であり、車両用ディスクブレーキ装置の底面を示している。
ディスクブレーキ装置11は、後輪12に採用され、例えば右の後輪12とともに回転するディスクロータ13を両面から押し付けることで、右の後輪12を制動するものであり、パーキングブレーキ装置14を有する。
また、ディスクブレーキ装置11は、後サスペンション装置21に接続している接続部材22と、接続部材22に取付けられているキャリパ23と、キャリパ23に設けた油圧ブレーキ機構25と、油圧ブレーキ機構25に接続されて作動液を油圧ホース26で供給することで、ディスクロータ13の両面を押圧するパッド27(図3も参照)と、を備えている。
図3は、図1の3−3線断面図であり、ディスクブレーキ装置11が備えている油圧ブレーキ機構25の断面及びパーキングブレーキ装置14の断面を示している。図1、図2を併用して説明する。
油圧ブレーキ機構25は、キャリパ23に連なるシリンダ31と、シリンダ31内に摺動自在に嵌合したピストン32と、を備える。
シリンダ31は、ディスクロータ13側を開口(開口部33)し、ディスクロータ13の軸線Crの方向(矢印a1の方向)に長さを設定して形成されている。開口部33に対向している後端35に軸嵌合穴部36が形成されている。
ピストン32には、パッド27が接続されている。
パーキングブレーキ装置14は、車室に設けた図に示していないパーキングブレーキレバーに接続しているパーキングブレーキケーブル38と、パーキングブレーキケーブル38を先端(一端)41に支持しているケーブル支持部材42と、ケーブル支持部材42の固定部(他端)43を締結するためにシリンダ31の外周面45に形成した締結ボス部46と、を備える。
なお、シリンダ31の外周面45は、上位概念ではキャリパ23の外面47に含める。
また、パーキングブレーキ装置14は、パーキングブレーキケーブル38が有する端部であるところの連結端部51を掛止しているカムレバー52と、カムレバー52に一体的に嵌合してナット54で固定されているカムシャフト55と、ナット54の外面に嵌めた復帰ばね56と、カムシャフト55に当接している押しロッド機構57と、を備え、押しロッド機構57にピストン32が接続している。
カムシャフト55は、軸嵌合穴部36に軸受け58を介して取付けられている。そして、パーキングブレーキケーブル38の引き力(矢印a2の方向)によって回動すると、ピストン32をディスクロータ13へ向けて前進させるので、パッド27をディスクロータ13に押し付ける。
また、カムシャフト55は、軸嵌合穴部36から突出(ナット54の高さに相当する長さだけ)している突出端部61にカムレバー52の基端部62を嵌合固定している。
図4は、図2の4−4線断面図である。
ケーブル支持部材42は、シリンダ31の外方に膨出した締結ボス部46にボルト64で取付けた固定部43が一端側に形成され、固定部43に連ねて略直角に曲げて他端が成形され、他端にガイド孔65が開けられ、ガイド孔65にパーキングブレーキケーブル38のアウターチューブ66が固定されることで、パーキングブレーキケーブル38を保持している。
ケーブル支持部材42の板厚はtである。
なお、ディスクブレーキ装置(第1実施の形態)11は、図4に示しているディスクロータ13の中心に対して、車両の前方に向けて(矢印a3の方向)横(9時の位置)の位置に配置され、パーキングブレーキケーブル38の連結端部51からケーブル支持部材42までの間の部位の上方にケーブル支持部材42が配置され、ケーブル支持部材42の板面67が斜め前方下方(矢印a4の方向)に向いている。
図5(a)、(b)は、本発明の車両用ディスクブレーキ装置(第1実施の形態)が備えるシリンダの外面形状の説明であり、(a)は平面図、(b)は斜視図である。図2、図4を併用して説明する。
シリンダ31は、詳しくは、外周面45に一体に、締結ボス部46の座面部68から締結状態のナット54までの高さに達するように盛り上げ平坦部71((a)の破線の斜線模様で示している範囲)が形成されている。また、盛り上げ平坦部71のパーキングブレーキケーブル38に向いているフラット面72が、ケーブル支持部材42の固定部43や板面67にほぼ平行に盛られている。
フラット面72の高さはHで、締結ボス部46の座面部68からの高さであり、ボルト64の頭76の位置に略一致する距離でもある。
フラット面72は、カムレバー52の先端部74からケーブル支持部材42の保持部75までの間のパーキングブレーキケーブル38の軸線Cbに平行である。
すなわち、フラット面72は、カムレバー52の先端部74からケーブル支持部材42の保持部75までの間(距離Lc)に位置している、パーキングブレーキケーブル38に向いているキャリパ23の外面47に形成され、パーキングブレーキケーブル38の軸線Cbと平行な部位である。
「平行」とは、公差を含み、略平行を含む。
締結ボス部46は、カムレバー52の先端部74からケーブル支持部材42の保持部75までの間のパーキングブレーキケーブル38の軸線Cbに平行で、且つ、シリンダ31の内径の半径方向の外方(矢印a5の方向)に凸状に形成された部位である。
図6は、本発明の車両用ディスクブレーキ装置(第1実施の形態)と雪の付着との関係を説明する図である。図1、図4を併用して説明する。
寒冷地の条件下で、車両の前輪の回転や車両の底を流れる走行風によって路上の雪Sが巻き上げられると、巻き上げられた雪Sが、飛散して、後輪に用いた車両用ディスクブレーキ装置11にも達する。特に、車両の斜め前方下方(矢印a4の方向)に向いているキャリパ23やケーブル支持部材42に雪Sが矢印b1のように当接する。そして、キャリパ23とケーブル支持部材42並びにボルト64の頭76との間の凹部78の隙間に雪が吹き込み、詰まり始めるが、詰まる雪の厚さや雪の塊81の厚さtsが薄く、吹き溜まりは矢印b2のように崩れ落ちやすい。その結果、パーキングブレーキ装置14のパーキングブレーキケーブル38とキャリパ23との間に雪や氷や泥が付着するのを防止することができるという利点がある。
このように、車両用ディスクブレーキ装置(第1実施の形態)では、カムレバー52の先端部74からケーブル支持部材42の保持部75までの間で、パーキングブレーキケーブル38に向いているキャリパ23の外面47がパーキングブレーキケーブル38の軸線Cbと平行で、且つ、ボルト64の頭76の位置とほぼ一致する高さのフラット面72に形成されているので、キャリパ23の外面47とボルト64の頭76やケーブル支持部材42との間の凹部78は狭くなり、凹部78に雪の塊が形成され難く、パーキングブレーキケーブル38とキャリパ23との間に雪や氷や泥が付着するのを防止することができる。
次に、車両用ディスクブレーキ装置の別の実施の形態を説明する。
図7は、第2実施の形態図であり、図4に対応する図である。上記図1〜図6に示す実施の形態と同様の構成については、同一符号を付し説明を省略する。
第2実施の形態のディスクブレーキ装置11Bは、キャリパ23に連なるシリンダ31Bと、ケーブル支持部材42に締結したカバー部材81と、を備えていることを特徴とする。
シリンダ31Bは、パーキングブレーキケーブル38に向いている外周面45が略一定の肉厚tsである。
カバー部材81は、パーキングブレーキケーブル38に向いている外周面45を覆うものである。具体的には、カムレバー52の先端部74からケーブル支持部材42の保持部75までの間(距離Lc)に位置している、パーキングブレーキケーブル38に向いているキャリパ23の外面47をカバーするもので、ボルト64の締め付け力が加わる締め付け板部82が形成され、締め付け板部82に連ねてボルト64の頭に沿って延ばした張り出し板部83が形成され、張り出し板部83に連ねてフラット板部84が形成されたものである。
フラット板部84は、ボルト64の頭76の位置とほぼ一致する高さに形成されているとともに、パーキングブレーキケーブル38に略平行で、且つ、シリンダ31Bの外周面45に接線のように接するまで延ばしたもので、フラット面72を有する。
なお、カバー部材81は、ケーブル支持部材42に締結されているが、ケーブル支持部材42に溶接で固定してもよく、ケーブル支持部材42と一体に形成したものでもよい。一体に形成することで、カバー部材81の組み付け時間を省くことができる。
第2実施の形態のディスクブレーキ装置11Bは、第1実施の形態のディスクブレーキ装置11と同様の効果を発揮する。つまり、パーキングブレーキ装置14のパーキングブレーキケーブル38とキャリパ23との間に雪や氷や泥が付着するのを防止することができるという利点がある。
本発明の車両用ディスクブレーキ装置は、後輪に好適である。
本発明の車両用ディスクブレーキ装置(第1実施の形態)の斜視図である。 図1の2矢視図である。 図1の3−3線断面図である。 図2の4−4線断面図である。 本発明の車両用ディスクブレーキ装置(第1実施の形態)が備えるシリンダの外面形状の説明である。 本発明の車両用ディスクブレーキ装置(第1実施の形態)と雪の付着との関係を説明する図である。 第2実施の形態図である。 従来の技術を説明する図である。
符号の説明
11…車両用ディスクブレーキ装置、13…ディスクロータ、14…パーキングブレーキ装置、23…キャリパ、25…油圧ブレーキ機構、38…パーキングブレーキケーブル、42…ケーブル支持部材、46…締結ボス部、47…キャリパの外面、51…パーキングブレーキケーブルの端部(連結端部)、52…カムレバー、64…ボルト、72…フラット面、74…先端部、75…保持部、76…頭。

Claims (2)

  1. 車輪とともに回転するディスクロータの両面を押圧するパッドが接続していて、コ字状のキャリパに設けられた油圧ブレーキ機構と、パーキングブレーキ装置を備え、
    前記パーキングブレーキ装置が、パーキングブレーキケーブルと、該パーキングブレーキケーブルの端部を先端部に掛止しているカムレバーと、パーキングブレーキケーブルを保持しているケーブル支持部材と、ケーブル支持部材をボルトで締結して且つ、前記キャリパから膨出した締結ボス部と、を備えた車両用ディスクブレーキ装置において、
    前記カムレバーの先端部から前記ケーブル支持部材の保持部までの間で、前記パーキングブレーキケーブルに向いている前記キャリパの外面が前記パーキングブレーキケーブルの軸線と平行で、且つ、前記ボルトの頭の位置とほぼ一致する高さのフラット面に形成されていることを特徴とする車両用ディスクブレーキ装置。
  2. 車輪とともに回転するディスクロータの両面を押圧するパッドが接続していて、コ字状のキャリパに設けられた油圧ブレーキ機構と、パーキングブレーキ装置を備え、
    前記パーキングブレーキ装置が、パーキングブレーキケーブルと、該パーキングブレーキケーブルの端部を先端部に掛止しているカムレバーと、パーキングブレーキケーブルを保持しているケーブル支持部材と、ケーブル支持部材を締結して前記キャリパから膨出した締結ボス部と、を備えた車両用ディスクブレーキ装置において、
    前記パーキングブレーキケーブルに向いている前記シリンダの外周面を覆うように、前記パーキングブレーキケーブルの軸線と平行で、且つ、前記ボルトの頭の位置とほぼ一致する高さのフラット面が形成されて、前記ボルトで締結されているカバー部材を備えていることを特徴とする車両用ディスクブレーキ装置。
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