JP4650967B2 - 増粘、粘性調整剤を含有する水系メタリックベース塗料組成物 - Google Patents
増粘、粘性調整剤を含有する水系メタリックベース塗料組成物 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、増粘、粘性調整剤を含有した水系メタリックベース塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、増粘、粘性調整剤としては天然系、半合成系、合成系のものがあり、合成系のいわゆるウレタン系増粘剤(ウレタン会合型増粘剤)は、イソシアネート系化合物とポリオール系化合物を反応させた非イオン型増粘剤である。
【0003】
各種コーティング材においては塗液の粘性が作業性、仕上がり性等に影響し、粘性の制御が非常に重要なポイントとなっている。天然系(セルロース系)の粘性は一般にチクソトロピック性であり、合成系のウレタン系増粘剤は一般にニュートニアン性に近い粘性である。ウレタン系増粘剤はセルロース系に比べて耐水性が良好等のメリットがあるが、得られる粘性がニュートニアン性に近い粘性の周辺に限られており粘性調整のためにはセルロース系等の増粘剤と併用する必要があった(特開平8−10690号公報等)。しかしながらセルロース系等においては、充分な耐水性が得られず、耐水性に優れたウレタン系でチクソトロピック性を有するものが待望されていた。
【0004】
また近年、環境問題、安全性等の観点から国内の自動車塗料において水系化の動きが盛んである。自動車塗料においては下塗り(電着塗料)は100%水系化されているものの、中塗り塗料、上塗り塗料においては溶剤系が主流であり、特に現在、ベースコートが多量の有機溶剤を含有していることからベースコートの水系化が強く望まれている。
【0005】
一般にベースコートは霧化塗装(スプレー)によって塗装され、仕上がり性(タレ、ムラ、メタリック感等)を向上させるためには塗料の微粒子化とタレの防止が必要である。このため塗料の粘性としてはハイシェアで粘度が低下するいわゆるチクソトロピック性が必要である。
【0006】
従来、ベースコートの増粘、粘性調整剤としてはセルロース系、アルカリ増粘系、ウレタン会合型系、無機層状ケイ酸塩系(モンモリロナイト等)、有機ベントナイト等が使用されてきたが、仕上がり性を十分に満足させるものはなく、特にウレタン会合型においては、粘性はニュートニアン性を示し、スプレー塗装には適さないという問題があった(特開平9−176559号公報、特開平11−76937号公報、特開平7−53913号公報、特開平8−10690号公報等)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は優れた増粘性とチクソトロピック性を示す増粘、粘性調整剤を含有した水系メタリックベース塗料組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、式中、R 7、R10、R13が、平均炭素数18以上36以下の炭化水素基である下記ウレタン系増粘剤が、増粘性とチクソトロピック性に優れた増粘、粘度調整剤となることを見出し、上記のような従来の課題を解決することができた。
【0009】
すなわち本発明は、一般式(1)、(4)又は(5)で示される化合物であり、R 7 、R10、R13の、平均炭素数が18以上36以下の炭化水素基であることを特徴とする増粘、粘性調整剤を含有する水系メタリックベース塗料組成物を提供するものである。
【0010】
【化5】
【0011】
(式中、R1及びR2は同一でも異なってもよい炭化水素基を表し、R3は炭化水素基またはウレタン結合を有する炭化水素基を表し、Xは下記一般式(3)で表される基をあらわし、nは2以上の数を表し、lは0又は1以上の数を表し、mは1以上の数を表す。)
【0012】
【化6】
【0013】
(式中、R6は炭化水素基を表し、tは0又は1以上の数を表す。)
【0014】
【化7】
【0015】
(式中、R8及びR9は同一でも異なってもよい炭化水素基を表し、xは1以上の数を表し、yは1以上の数を表す。)
【0016】
【化8】
【0017】
(式中、R11及びR12は同一でも異なってもよい炭化水素基を表し、aは2以上の数を表し、bは1以上の数を表す。)
【0018】
また本発明は、R 7 、R10、R13が、分岐又は2級の炭化水素基である前記増粘、粘性調整剤を含有する水系メタリックベース塗料組成物を提供するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明に係る増粘、粘性調整剤は、上記一般式(1)、(4)又は(5)で示される特定の構造を有する化合物である。以下、これらの化合物について説明する。
【0020】
本発明に係る1の増粘、粘性調整剤は、一般式(1)で示される化合物であり、式中、R1及びR2は互いに異なっても同一でもよい炭化水素基を表し、R3は炭化水素基又はウレタン結合を有する炭化水素基を表し、Xは上記一般式(3)で表される基を表し、nは2以上の数を表し、lは0又は1以上の数を表し、mは1以上の数を表す。ここで一般式(3)において、R6は炭化水素基を表し、tは0又は1以上の数を表す。R7は炭化水素基であり、特に分岐又は2級の炭化水素であることが好ましい。R7の平均炭素数は18以上36以下である。
【0021】
このような一般式(1)で表される化合物は、下記一般式(A)で表される1種または2種以上のポリエーテルポリオール化合物と、下記一般式(B)で表される1種または2種以上のポリイソシアネート化合物と、下記一般式(D)で表されるポリエーテルモノオール化合物とを通常のウレタン−ウレア反応で反応させれば得ることができる。
【0022】
【化9】
【0023】
(R1、R2、l及びnは、前記と同様の意味を表す。)
【0024】
【化10】
【0025】
(R3、mは、前記と同様の意味を表す。)
【0026】
【化11】
【0027】
(式中、R6は炭化水素基を表す。R7は炭化水素基を表し、その平均炭素数は18以上36以下である。tは、0又は1以上の数を表す)
【0028】
上記一般式(1)で表される化合物を得るのに好ましく用いられる上記一般式(A)で表されるポリエーテルポリオール化合物は、例えばR1(−OH)n(式中、R1およびnは、前記と同様の意味を表す。)で表されるポリオールとアルキレンオキサイド又はスチレンオキサイド等とを付加重合することにより得ることができるものである。
【0029】
なかでもポリオールとしては、2〜8価(式中、nが2〜8の数である)のアルコールが好ましい。
【0030】
2価アルコールとしては例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、ソルバイト、水添ビスフェノールA等が挙げられる。
【0031】
3価アルコールとしては例えば、グリセリン、トリオキシイソブタン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、ペンタメチルグリセリン、ペンタグリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0032】
4価アルコールとしては例えば、ペンタエリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ソルビタン等が挙げられる。
【0033】
5価アルコールとしては例えば、アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリン、等が挙げられる。6価アルコールとしては例えば、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロース等が挙げられる。8価アルコールとしては例えば、蔗糖等が挙げられる。その他の3価以上のアルコールとしては、ポリグリセリン等が挙げられる。
【0034】
これらのポリオールのうち工業的に入手しやすいため好ましいのは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、ソルバイト、(ポリ)グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタン、ジペンタエリスリトール、ソルビトール等である。
【0035】
上記一般式(A)の化合物中の(O−R2)lは、上記R1(−OH)nで表されるポリオールとアルキレンオキサイド、又はスチレンオキサイド等とを付加重合させることにより決定される。R2の炭化水素基が、好ましくはアルキレン基又はアリーレン基であり、より好ましくは炭素原子数2〜4のアルキレン基である。したがって、好適に用いられ得るアルキレンオキサイド、またはスチレンオキサイド等は、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン等が挙げられる。なかでも炭素原子数2〜4のアルキレンオキサイドが好ましい。
【0036】
上記R1(−OH)nで表されるポリオールとアルキレンオキサイド又はスチレンオキサイド等との付加重合反応は、単独重合、2種類以上のランダム重合、ブロック重合又はランダム/ブロック共重合であってよい。また上記重合度であるlは、0又は1以上の数を表し、好ましくは1〜1000、より好ましくは10〜800、最も好ましくは50〜700である。またR2に占めるエチレン基の割合が、好ましくは全R2の50〜100重量%、さらに65〜100重量%がより好ましい。
【0037】
上記一般式(A)で表されるポリエーテルポリオール化合物を具体的に例示すれば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、ポリエチレン/ポリプロピレングリコール、(好ましくはエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブロック共重合物)、グリセリン−アルキレンオキサイド付加物、ネオペンチルグリコール−アルキレンオキサイド付加物、トリメチロールエタン−アルキレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン−アルキレンオキサイド付加物、ペンタエリスリトール−アルキレンオキサイド付加物、ジペンタエリスリトール−アルキレンオキサイド付加物、ソルビトール−アルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。これらは分子量が500〜5万のものが好ましく、1000〜30000のものが特に好ましい。あまりに分子量が大きいと粘度が高くなり製造時に使用しづらくなるからである。
【0038】
上記一般式(1)で表される化合物を得るのに好ましく用いることができる上記一般式(B)で表されるポリイソシアネート化合物は、分子中に2個以上のイソシアネート基(式中、mが1以上の場合)を有するものであればとくに限定されない。式中、R3は炭化水素基又はウレタン結合を有する炭化水素基を表す。好適なポリイソシアネート化合物としては、例えば、脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、フェニルメタンのジイソシアネート、およびトリイソシアネート等が挙げられる。
【0039】
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、ジメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジプロピルエーテルジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、3−メトキシヘキサンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルペンタンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、3−ブトキシヘキサンジイソシアネート、1,4−ブチレングリコールジプロピルエーテルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、パラキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0040】
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、メタフェニレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジメチルベンゼンジイソシアネート、エチルベンゼンジイソシアネート、イソプロピルベンゼンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネート、2,7−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0041】
脂環族イソシアネートとしては、例えば、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
【0042】
ビフェニルジイソシアネートとしては、例えば、ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメトキシビフェニルジイソシアネート等が挙げられる。
【0043】
フェニルメタンのジイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタン−4,4’−ジイソシアネート、2,5,2’,5’−テトラメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、シクロヘキシルビス(4−イソシアントフェニル)メタン、3,3’−ジメトキシジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジメトキシジフェニルメタン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−ジエトキシジフェニルメタン−3,3’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチル−5,5’−ジメトキシジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジクロロジフェニルジメチルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ベンゾフェノン−3,3’−ジイソシアネート等が挙げられる。
【0044】
トリイソシアネートとしては、例えば、1−メチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,7−ナフタレントリイソシアネート、ビフェニル2,4,4’−トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,6,4’−トリイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等が挙げられる。
【0045】
これらの中でも、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート等が好ましい。
【0046】
また、これらのポリイソシアネート化合物はダイマー、トリマー(イソシアヌレート結合)で用いられてもよく、また、アミンと反応させてビウレットとして用いてもよい。
【0047】
更に、これらのポリイソシアネート化合物とポリオールを反応させたウレタン結合を有するポリイソシアネートも用いることができる。ポリオールとしては、前述の2〜8価のアルコールが好ましい。具体的にはグリセリン−トリレンジイソシアネート反応物、グリセリン−ヘキサメチレンジイソシアネート反応物等が挙げられる。3価以上のポリイソシアネートを使用する場合は、ジイソシアネートとポリオールを反応させたウレタン結合含有ポリイソシアネートを使用することが好ましい。
【0048】
上記一般式(1)に示されるXは、上記一般式(3)で表される基である。
【0049】
Xは上記一般式(3)で表される基であり、一般式(3)において、R6は、前記R2と同様であり、好ましくはアルキレン基又はアリーレン基であり、より好ましくは炭素原子数2〜4のアルキレン基である。またtは0〜500が好ましく、0〜300がより好ましく、0〜200が最も好ましい。R7は炭化水素基であり、特に分岐又は2級の炭化水素であることが好ましい。R7の平均炭素数は18以上36以下である。
【0050】
このような一般式(3)で表される基を与える化合物としては、上記一般式(D)で表されるポリエーテルモノオール化合物が挙げられる。このポリエーテルモノオール化合物は、ヒドロキシ化合物のポリエーテルであり、ここで、R7は炭化水素基であり、特に分岐又は2級の炭化水素であることがより好ましい。またR7の炭化水素基の平均炭素数が18以上36以下である。さらにこのような化合物は、R7−OHで表される1価のヒドロキシ化合物と、アルキレンオキサイド、又はスチレンオキサイド等とを付加重合させて得ることができる。また、付加させるアルキレンオキサイド、スチレンオキサイド等によりR6が決定される。
【0051】
R7−OHで表される1価のヒドロキシ化合物は、直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和、脂肪族、脂環族、芳香族等の炭化水素の1個の水素原子が水酸基で置換されているものであり、R 7 の平均炭素数は18以上36以下である。またR7の炭化水素基は、さらに分岐鎖又は2級の炭化水素基であることが好ましい。
【0052】
その例を挙げると、ステアリルアルコール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、ミリシルアルコール、ラッセロール、テトラトリアコンタノール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の1価アルコール、ドデシルフェノール等の1価フェノール等が挙げられる。
【0053】
また、上記R7−OHで表される1価のヒドロキシ化合物と付加重合するのに好適なアルキレンオキサイド、スチレンオキサイド等は例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、スチオレンオキサイド等が挙げられる。なかでも炭素原子数2〜4のアルキレンオキサイド(式中R6は、炭素原子数2〜4のアルキレン基の場合)が好ましく、その入手も容易である。
【0054】
上記R7−OHで表されるヒドロキシ化合物とアルキレンオキサイド又はスチレンオキサイド等の付加重合反応は、単独重合、2種類以上のランダム重合あるいはブロック重合であってよく、付加の方法は通常の方法であってよい。また上記重合度tは0〜500が好ましく、より好ましくは0〜300、さらに好ましくは0〜200がよい。また、R6に占めるエチレン鎖の割合は、好ましくは全R6の50〜100重量%、さらに好ましくは65〜100重量%である。
【0055】
一般式(1)におけるXは、一般式(3)で表される基である。
【0056】
一般式(1)で表される化合物を製造する方法は特に限定されないが、一般式(A)のポリエーテルポリオール化合物と、一般式(B)のポリイソシアネート化合物と、一般式(D)のポリエーテルモノオール化合物とを、公知のウレタン−ウレア反応方法用いて反応を行なうことで得ることができる。
【0057】
なお、上記一般式(A)で表されるポリエーテルポリオール化合物と上記一般式(B)で表されるポリイソシアネート化合物と、一般式(D)で表されるポリエーテルモノオール化合物とを反応させた場合は、一般式(1)の構造以外の化合物も副生することがある。例えば、ポリエーテルポリオール化合物(A)としてポリエーテルジオールを、ポリイソシアネート化合物としてジイソシアネートを用いた場合に、主生成物としては一般式(1)で表されるD−B−A−B−D型の化合物が生成するが、その他、D−A−D型、D−B−(A−B)x−A−B−D型等の化合物が副生することがある。この場合は、特に一般式(1)型の化合物を分離することなく、一般式(1)型の化合物を含む混合物の状態で、増粘、粘性調整剤として使用することができる。
【0058】
本発明に係る他の増粘、粘性調整剤は、一般式(4)で示される化合物であり、式中、R8及びR9は同一でも異なっていてもよい炭化水素基を表し、xは1以上の数を表し、yは1以上の数を表す。R10は、炭化水素基を表し、さらに分岐又は2級の炭化水素基であることがより好ましい。その平均炭素数は18以上36以下である。
【0059】
このような一般式(4)で表される化合物は、例えば、下記一般式(E)で表される1種又は2種以上のモノイソシアネート化合物、及び下記一般式(F)で表される1種又は2種以上の、ポリエーテルモノオール化合物又はポリエーテルポリオール化合物を反応させることにより好ましく得られるものである。
【0060】
【化12】
【0061】
(式中、R10は、炭化水素基を表し、その平均炭素数は18以上36以下である)
【0062】
【化13】
【0063】
(R8及びR9は同一でも異なってもよい炭化水素基を表し、xは1以上の数であり、yは1以上の数である)
【0064】
この場合一般式(4)中のR8、R9、R10は、用いる上記一般式(E)で表されるモノイソシアネート化合物、及び上記一般式(F)で表されるポリエーテルモノオール化合物又はポリエーテルポリオール化合物によって決定される。
【0065】
上記一般式(4)で表される化合物を得るのに用いることができる一般式(E)で表されるモノイソシアネート化合物は、分子中に1個のイソシアネート基を有し、R10の炭化水素基の平均炭素数が18以上36以下である。また、R10の炭化水素基は、分岐又は2級の炭化水素が好ましい。具体例としては、脂肪族モノイソシアネート、芳香族モノイソシアネート、脂環族モノイソシアネート等が挙げられる。
【0066】
前記脂肪族モノイソシアネートとしては、例えばステアリルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート等が挙げられる。
【0067】
また、上記一般式(4)で表される化合物を得るのに用いられる上記一般式(F)で表される、ポリエーテルモノオール化合物又はポリエーテルポリオール化合物は、1価以上のヒドロキシ化合物のポリエーテルであれば特に限定されない。このような化合物はR8(−OH)x(式中R8は炭化水素基を表し、xは1以上の数を表す)で表される1価以上のヒドロキシ化合物と、アルキレンオキサイド又はスチレンオキサイド等とを付加重合することにより得ることができる。
【0068】
前記R8(−OH)xで表される1価以上のヒドロキシ化合物は、直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和、脂肪族、脂環族、芳香族等の炭化水素の1個以上の水素原子が水酸基で置換されているものであれば限定されず、1価のアルコール、フェノール等のモノオール、2価以上のアルコール、フェノール等のポリオールが挙げられる。
【0069】
ここで1価のアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、トリデカノール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、ミリシルアルコール、ラッセロール、テトラトリアコンタノール、アリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール等が挙げられる。
【0070】
更に1価のフェノールとしては、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、ターシャリーブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデシルフェノール、スチレン化フェノール、パラクミルフェノール等が挙げられる。
【0071】
またポリオールとしては、2〜8価(式中、xが2〜8の数である)のアルコール又はフェノールが好ましい。
【0072】
2価アルコール又はフェノールとしては例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、ソルバイト、水添ビスフェノールA、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン等が挙げられる。
【0073】
3価アルコールとしては例えば、グリセリン、トリオキシイソブタン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、ペンタメチルグリセリン、ペンタグリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0074】
4価アルコールとしては例えば、ペンタエリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ソルビタン等が挙げられる。
【0075】
5価アルコールとしては例えば、アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリン、等が挙げられる。6価アルコールとしては例えば、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロース等が挙げられる。8価アルコールとしては例えば、蔗糖等が挙げられる。その他の3価以上のアルコールとしては、ポリグリセリン等が挙げられる。
【0076】
これらのポリオールのうち工業的に入手しやすいため好ましいのは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、ソルバイト、(ポリ)グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタン、ジペンタエリスリトール、ソルビトール等である。
【0077】
また付加されるアルキレンオキサイド、スチレンオキサイド等により、R9が決定され、上記R8(−OH)xで表されるヒドロキシ化合物と付加重合するのに好適なアルキレンオキサイド、スチレンオキサイド等は例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、スチオレンオキサイド等が挙げられる。なかでも炭素原子数2〜4のアルキレンオキサイド(式中R9は、炭素原子数2〜4のアルキレン基の場合)が好ましく、その入手も容易である。
【0078】
上記R8(−OH)xで表されるヒドロキシ化合物とアルキレンオキサイド又はスチレンオキサイド等の付加重合反応は、単独重合、2種類以上のランダム重合あるいはブロック重合であってよく、付加の方法は通常の方法であってよい。また上記重合度yは1〜1000が好ましく、より好ましくは5〜800、さらに好ましくは20〜500がよい。また、R9に占めるエチレン鎖の割合が、好ましくは全R9の50〜100重量%、さらに65〜100重量%であるとより好ましい。
【0079】
本発明の一般式(4)で表される化合物を製造する方法は特に限定されないが、上記一般式(E)で表されるモノイソシアネート化合物と上記(F)で表されるポリエーテルモノオール化合物又はポリエーテルポリオール化合物とを公知のポリエーテルとイソシアネートの反応方法と同様に反応させて得ることができる。
【0080】
本発明に係るさらに他の増粘、粘性調整剤は、上記一般式(5)で表される化合物であり、式中、R11及びR12は、同一でも異なっていてもよい炭化水素基を表し、aは2以上の数を表し、bは1以上の数を表す。R13は、炭化水素基を表し、分枝又は2級の炭化水素であることがより好ましい。R13の炭化水素基の平均炭素数は18以上36以下である。
【0081】
このような一般式(5)で表される化合物は、例えば下記一般式(G)で表される1種又は2種以上のポリイソシアネート化合物及び下記一般式(H)で表される1種又は2種以上の1価のヒドロキシル化合物にアルキレンオキサイド、スチレンオキサイド等を反応させたポリエーテルモノオール化合物を反応させることにより得られるものである。
【0082】
【化14】
(式中、R11、及びaは、前記と同様の意味を表す)
【0083】
【化15】
【0084】
(式中、R12は同一でも異なっていてもよい炭化水素基を表し、bは2以上の数を表し、R13は、炭化水素基を表し、その平均炭素数は18以上36以下である)
【0085】
この場合、上記一般式(5)中のR11、R12、R13は、用いる上記一般式(G)および(H)により決定される。
【0086】
上記一般式(5)の化合物を得るために用いることができる上記一般式(G)で表されるポリイソシアネート化合物は、分子中に2個以上の(aが2以上の場合)イソシアネート基を有するものであればとくに限定されない。例えば脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、フェニルメタンのジイソシアネート、トリイソシアネート、およびテトライソシアネート等が挙げられる。
【0087】
ここで、脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、ジメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジプロピルエーテルジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、3−メトキシヘキサンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルペンタンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、3−ブトキシヘキサンジイソシアネート、1,4−ブチレングリコールジプロピルエーテルジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、パラキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0088】
さらに、芳香族ジイソシアネートとしては、例えばメタフェニレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジメチルベンゼンジイソシアネート、エチルベンゼンジイソシアネート、イソプロピルベンゼンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネート、2,7−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0089】
さらに、脂環族ジイソシアネートとしては、例えば、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
【0090】
また、ビフェニルジイソシアネートとしては、例えば、ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメトキシビフェニルジイソシアネート等が挙げられる。
【0091】
さらにフェニルメタンのジイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタン−4,4’−ジイソシアネート、2,5,2’,5’−テトラメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、シクロヘキシルビス(4−イソシアントフェニル)メタン、3,3’−ジメトキシジフェニルメタン−4,4’−ジイソシネート、4,4’−ジメトキシジフェニルメタン−3,3’−ジイソシネート、4,4’−ジエトキシジフェニルメタン−3,3’−ジイソシネート、2,2’−ジメチル−5,5’−ジメトキシジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジクロロジフェニルジメチルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ベンゾフェノン−3,3’−ジイソシアネート等が挙げられる。
【0092】
またトリイソシアネートとしては、例えば、1−メチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,7−ナフタレントリイソシアネート、ビフェニル−2,4,4’−トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,6,4’−トリイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等が挙げられる。
【0093】
またこれらのポリイソシアネート化合物のダイマー、トリマー(イソシアヌレート結合)で用いられてもよく、また、アミンを反応させてビウレットとして用いてもよい。
【0094】
上記一般式(5)の化合物を得るのに用いることができる上記一般式(H)で表されるポリエーテルモノオール化合物は、ヒドロキシ化合物のポリエーテルであり、R13は炭化水素基であり、特に分岐又は2級の炭化水素であることがより好ましい。またR13の炭化水素基の平均炭素数が18以上36以下である。さらにこのような化合物は、R13−OHで表される1価のヒドロキシ化合物と、アルキレンオキサイド、又はスチレンオキサイド等とを付加重合させて得ることができる。また、付加させるアルキレンオキサイド、スチレンオキサイド等によりR12が決定される。
【0095】
R13−OHで表される1価のヒドロキシ化合物は、直鎖、分岐鎖、飽和、不飽和、脂肪族、脂環族、芳香族等の炭化水素の1個の水素原子が水酸基で置換されているものであり、R13の平均炭素数が18以上36以下である。またR13の炭化水素基は、さらに分岐鎖又は2級の炭化水素基であることが好ましい。
【0096】
その例を挙げると、ステアリルアルコール、エイコサノール、ドコサノール、テトラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、ミリシルアルコール、ラッセロール、テトラトリアコンタノール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の1価アルコール、ドデシルフェノール等の1価フェノール等が挙げられる。
【0097】
また、上記R13−OHで表される1価のヒドロキシ化合物と付加重合するのに好適なアルキレンオキサイド、スチレンオキサイド等は例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、スチオレンオキサイド等が挙げられる。なかでも炭素原子数2〜4のアルキレンオキサイド(式中R12は、炭素原子数2〜4のアルキレン基の場合)が好ましく、その入手も容易である。
【0098】
上記R13−OHで表されるヒドロキシ化合物とアルキレンオキサイド又はスチレンオキサイド等の付加重合反応は、単独重合、2種類以上のランダム重合あるいはブロック重合であってよく、付加の方法は通常の方法であってよい。また上記重合度bは1〜1000が好ましく、より好ましくは5〜800、さらに好ましくは20〜500がよい。また、R12に占めるエチレン鎖の割合は、好ましくは全R12の50〜100重量%、さらに好ましくは65〜100重量%である。
【0099】
本発明の一般式(5)で表される化合物を製造する方法は特に限定されないが、上記一般式(G)で表されるポリイソシアネート化合物と上記一般式(H)で表されるポリエーテルモノオール化合物とを、公知のポリエーテルとイソシアネートとの反応方法と同様にして反応させ得ることができる。
【0100】
本発明の増粘、粘性調整剤は、増粘性と優れたチクソトロピック性を付与することができ、また優れた耐水性を示す。
【0101】
本発明の増粘、粘性調整剤は水に溶解あるいは分散して増粘、粘性調整効果を示すので、通常、添加量は固形分全体に対して、好ましくは0.01〜10重量%、更に好ましくは0.01〜5重量%である。使用方法としては、直接配合しても良く、また配合前に適当な粘度になるよう水や溶剤で希釈してから配合することもできる。
【0102】
本発明の増粘、粘性調整剤は、水系メタリックベース塗料組成物に用いる。増粘、粘性調整剤は、単独で用いても良く、上記用途に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、従来から公知の成分を配合することができる。配合できる成分は、顔料、樹脂、添加剤、溶剤等が挙げられる。
【0103】
顔料としては、アルミニウムフレーク、アルミニウム粉、アルミニウムペースト、銅フレーク、亜酸化銅、雲母状酸化鉄、雲母、金属酸化物で被覆した雲母等の鱗片状粉末等のメタリック顔料を使用する。その他の顔料として、チタン白、亜鉛華、カーボンブラック、モリブデートオレンジ、パーマネントレッド、べんがら、黄鉛、黄土、クロムグリーン、シアニングリーン、キナクリドンレッド、フタロシアニンブルー、紺青、群青等の着色顔料;亜鉛末、鉛丹、亜酸化鉛、シアナミド鉛、鉛酸カルシウム、ジンククロメート、MIO等のさび止め顔料;炭酸カルシウム、クレー、タルク、硫酸バリウム等の体質顔料;ガラスビーズ等の特殊機能顔料等が挙げられる。
【0104】
樹脂の例としては、あまに油、大豆油、サフラワー油、きり油、トール油、ひまし油、やし油等の油類;松脂、セラック、エステルガム、クマロン樹脂、タールピッチ等の天然樹脂及びその加工品;アルキド樹脂、アクリル樹脂、アミノ樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ふっ素樹脂、アクリルシリコン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂、酢ビエマルション、アクリルエマルション、石油樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等の合成樹脂;ニトロセルロース、アセチルセルロース、エチルシリケート、スチレン、トリレンジイソシアネート、パーオキサイド等の繊維素誘導体・架橋剤・硬化剤等が挙げられる。
【0105】
添加剤の例としては、可塑剤、沈降防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、耐水化剤、防腐防菌剤、殺虫殺菌剤、消臭剤、香料、増量剤、染料、レベリング剤、消泡剤、顔料分散剤、改質剤等が挙げられ、具体的には、アルキルアミン、ジブチルフタレート、ジエチルフタレート、ステアリン酸アルミニウム、ベントナイト、メチルセルロース、シリコーン、各種界面活性剤、ナフテン酸金属塩等が挙げられる。
【0106】
溶剤の例としては、水、石油系混合溶剤、ミネラルスピリット、トルエン、キシレン、エタノール、ブタノール、IPA、メチルセロソルブ、ケトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、酢酸エチル等が挙げられる。
【0107】
本発明の水系メタリックベース塗料組成物の被塗物の素材は特に限定されず、セメント、金属、プラスチック、木材、紙等が挙げられる。
【0108】
本発明の水系メタリックベース塗料組成物の対象分野としては、特に限定されないが、建物、建築資材、構造物、船舶、道路車両、電気機械、機械、金属製品、木工製品、家庭用品、路面表示用途等に用いられ、特に、その優れたチクソトロピック性と、良好な肌仕上がり性とメタリック感から、自動車用の水性ベースコートに好ましく用いることができる。
【0109】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例中の部は、重量部を表す。
【0110】
<製造例>
温度計、窒素導入管及び攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラスコにポリエチレングリコール(PEG)20000(分子量20000)を878.0部、分岐炭素数16(iC16)アルコールのエチレンオキサイド(EO)20モル付加物を98.5部仕込み、イソシアネートとして、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI、別名;水添ジフェニルメタンジイソシアネート)23.0部を加え常法で反応した。イソシアネート含量が0%であることを確認し、常温で淡黄色固体の反応生成物を得た。さらにこの反応生成物40部に水60部を加えて水溶液を調整し、本発明品1を得た。本発明品2〜10及び比較例1、2も表1及び2の配合比で同様に製造し、調整した。また表3の物質を比較例3、4とした。
【0111】
【表1】
なお、本発明品1、3、7−10は参考品である。
【0112】
【表2】
【0113】
【表3】
【0114】
<評価1> 建築用グロス塗料用エマルションでの評価(参考)
本発明品及び比較例の化合物を用いて下記の配合で、増粘、粘性調整剤を配合した樹脂エマルションを配合し、25℃に2時間保った後粘度を測定した。粘度はBM型粘度型(No.4ローター)で25℃で測定した。6rpm/60rpmの粘度比を求め、評価した。粘度比が高い方が、よりチクソトロピック性を示しているといえる。
【0115】
また、増粘、粘性調整剤を配合した樹脂エマルションをガラス板にアプリケーターで2mil(0.051mm)の塗膜を作製し、50℃の温水に24時間浸漬して、塗膜の状態を目視で確認し、耐水性を評価した。結果を表6に示す。
【0116】
【表4】
【0117】
アクリル酸エステル系樹脂は市販品を用いた。なお、比較例3、4はそれぞれ3重量%水溶液を調整し、純分で本発明品と同じ配合部数となる量を添加した。
【0118】
<評価2> 水性ベースコート組成物での評価
本発明品及び比較例の化合物を用いて下記の配合で水性ベースコート組成物を調整した。得られた水性ベースコート組成物にイオン交換水を加えて20重量%固形分となるように調整し、自動車外板用鋼板に膜厚20μmとなるようにエアースプレー塗装し、続いて市販のクリアコート組成物を30μmとなるように塗装して140℃で30分乾燥して硬化させた。なお、鋼板は予めカチオン電着処理及び中塗り塗装したものを用いた。評価は塗装後のタレ、肌仕上がり性、メタリック感を目視で確認し下記の基準で評価した。結果を表7に示す。
【0119】
【表5】
【0120】
メラミン樹脂、アクリルエステル系樹脂エマルション、ポリエステル樹脂、アルミニウムペーストは市販品を用いた。なお、比較例3、4はそれぞれ3重量%水溶液を調整し、純分で本発明品と同じ配合部数となる量を添加した。
評価項目
タレ:塗装後の塗料のタレ
仕上がり性:塗装後の平滑性
メタリック感:光沢感、明るさ
評価基準
良好を○、不良を×で表し、その中間を△で表した。
<評価結果>
【0121】
【表6】
【0122】
【表7】
【0123】
【発明の効果】
本発明によれば、優れた増粘性とチクソトロピック性を付与する増粘、粘性調整剤を含有した水系メタリックベース塗料組成物が提供される。
Claims (2)
- 一般式(1)、(4)又は(5)で示される化合物であり、R 7、R10、R13の、平均炭素数が18以上36以下の炭化水素基であることを特徴とする増粘、粘性調整剤および鱗片状粉末であるメタリック顔料を含有する水系メタリックベース塗料組成物。
(式中、R1及びR2は同一でも異なってもよい炭化水素基を表し、R3は炭化水素基またはウレタン結合を有する炭化水素基を表し、Xは下記一般式(3)で表される基をあらわし、nは2以上の数を表し、lは0又は1以上の数を表し、mは1以上の数を表す。)
(式中、R6は炭化水素基を表し、tは0又は1以上の数を表す。)
(式中、R8及びR9は同一でも異なってもよい炭化水素基を表し、xは1以上の数を表し、yは1以上の数を表す。)
(式中、R11及びR12は同一でも異なってもよい炭化水素基を表し、aは2以上の数を表し、bは1以上の数を表す。) - R 7、R10、R13が、分岐又は2級の炭化水素基である請求項1に記載の水系メタリックベース塗料組成物。
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