JP4655801B2 - エピタキシャル成長装置及びエピタキシャルウェーハ製造方法 - Google Patents

エピタキシャル成長装置及びエピタキシャルウェーハ製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、気相成長法を用いた枚葉式のエピタキシャル成長装置に関し、特に、成長させるエピタキシャル層の膜厚分布の均一性を向上させることができるエピタキシャル成長装置及びエピタキシャルウェーハ製造方法に関する。
シリコンウェーハ等の半導体ウェーハの製造分野において、基板の表面にシリコンエピタキシャル層を形成したいわゆるエピタキシャルウェーハが知られている。エピタキシャルウェーハは、ウェーハ上に任意の厚さや抵抗率の単結晶シリコン層(エピタキシャル層、エピタキシャル膜)を形成することができ、また、デバイス製造上の障害となるgrow−in欠陥の問題も解消できるため、近年、その使用範囲は広がっている。
シリコンウェーハのエピタキシャル成長においては、気相成長が広く使用されている。その際、原料ガスとしてはシラン系ガス(SiH4 ,SiHC13,SiH2C12 ,SiC14)が、キャリアガスとしてH2 が広く使用されている。
ところで、近年、半導体デバイスに対する高集積化の要望が強くなっており、その製造工程においてはパターンの微細化が要求されている。それに伴い、エピタキシャルウェーハにおいても品質の向上が求められており、エピタキシャルウェーハにおいては、ウェーハ表面の平坦度を確保するためにエピタキシャル膜の厚さを均一にすることが要求されている。特に、歩留りを向上させたいという要望、すなわち、1枚のウェーハから多数のデバイスを製造したいという要望から、ウェーハの広い範囲において、換言すればウェーハの外周から数mmの範囲まで、膜厚の均一性を含む品質の向上、維持が求められている。
しかしながら、通常エピタキシャル成長は、ウェーハを高温に熱し供給律速条件下で実施されるため、形成されるエピタキシャル層の厚さはウェーハ上を流れるガス流速の影響を受け易い。そのため、従来のエピタキシャル成長装置では、ウェーハ上部空間を流れるガス流の不均一性から、膜厚の均一性が十分に確保できない場合があった。
ガスの流れを均一化する方法としては、多孔バッフルを用いた整流部材を介してガスをチャンバーに供給する方法が従来より知られている。
また、独立した衝突壁を備えた整流部材、及び、傾斜のついた接合部材を通過させてガスをチャンバー内に供給することにより、均一な速度及び濃度でガスをウェーハ上部空間に供給する方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−72118号公報
また、図12に示すように炉形状に沿って湾曲した衝突壁121を用いて拡散効果によりガスの分布を均一化する方法も知られている。
図12においては、チャンバー10を構成するチャンバー側壁部材12の整流部材23との接続部に、階段状の段差部120を設け、この段差部120の鉛直面121を衝突壁として構成したものである。このような構成において整流部材23を介して給気される反応ガスは、衝突壁121により拡散されながら、チャンバー10内のウェーハW上方に流される。
しかしながら、そのような従来の方法によりガスの流れを均一にするようにしたエピタキシャル成長装置を用いたとしても、成長させたエピタキシャル膜の膜厚の均一性は十分ではなく、より一層高精度に均一な膜厚のエピタキシャル層を形成することが望まれている。
特に近年の半導体デバイスの高集積化は目覚しく、デバイス製造工程においては、例えばフォトリソグラフィー工程における露光装置の焦点深度等をも考慮して微細な加工が行われている。そのためには、デバイス材料となるシリコンウェーハの平坦度が高いことが要求されているが、エピタキシャル層の膜厚均一性が十分でないと、スライシングからポリッシングまでの加工精度を上げて下地ウェーハの平坦度をいくら向上させたとしても、結果的にウェーハ表面の平坦度が悪くなる。その結果、ウェーハへの微細な加工を精度よく高い歩留りで行うことができなくなり、デバイス性能やデバイスの生産性に悪影響をもたらすことになる。
具体的には、例えば従来の多孔バッフルを用いた整流部材によりガスをチャンバーに供給する方法では、バッフル孔の影響でガス流速の強弱ができてしまうという問題がある。
また、図12を参照して例示した湾曲した壁面121にガスを衝突させて拡散効果によりガスの分布を均一化する方法では、図13に示すように、その湾曲部121の段差部側壁122が、ガスをウェーハ上に案内するようにウェーハの中心方向に延伸する形態で形成されているため、ウェーハの中心付近を流れるガスの流量は増えて成長速度は増加するものの、ウェーハの周縁付近、すなわち炉内側壁近傍ではガス流量の低下が起こり、エピタキシャル成長速度の低下が引き起こされるという問題がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ウェーハ上に流されるガス流の流路、流量及び流速等をウェーハ上の各位置において均一にすることにより、成長されるエピタキシャル膜の膜厚分布の均一性を向上させることができるエピタキシャル成長装置及びエピタキシャルウェーハ製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するために、本願発明者は、エピタキシャル成長装置のチャンバー内に供給されウェーハ上を流れるガスの流路、流量及び流速等について鋭意検討を行った。その結果、チャンバーに反応ガスを給気する給気開口部の端部形状に依存してウェーハの周縁部に供給される反応ガスの流量が変化し、これによりエピタキシャル成長の成長速度が影響を受けること、及び、ウェーハの反応ガスの流量を均一にするのに適切な給気開口部の端部形状とできることを見出した。
従って、本発明に係るエピタキシャル成長装置は、ウェーハを収容するチャンバーと、反応ガスを前記チャンバーに供給する給気部材と、前記チャンバーの前記給気部材との接続部に設けられ、前記給気部材から供給される前記反応ガスを、前記チャンバーに収容された前記ウェーハの径方向を長手方向として形成された通過開口部を介して前記ウェーハの上方に供給する給気接続部とを有し、前記給気接続部の前記通過開口部の前記長手方向の両端部に、当該通過開口部の側壁を形成し、当該端部近傍を通過する前記反応ガスを前記ウェーハの周縁部方向に誘導する側壁面を有する側壁部材が配置されており、前記側壁部材は、鉛直上方になるに従って前記反応ガスの前記通過開口部の幅が広くなるように、前記側壁面が鉛直方向において傾斜して形成されている。
好適には、前記給気接続部は、前記通過開口部の前記長手方向において両端部から中央部にかけて前記反応ガスが供給されてくる方向に対して湾曲して突出した壁面であって、当該反応ガスが衝突することにより当該反応ガスを拡散させる湾曲衝突壁面を有する。
また好適には、前記側壁部材の前記側壁面は、前記チャンバーに収容された前記ウェーハ方向への当該側壁面の延伸方向が、前記給気部材から供給される前記反応ガスの流れる方向に対して、前記通過開口部の端部から前記チャンバー内に配置された前記ウェーハの中心への方向よりも浅くなるように形成されている。
好ましくは、前記側壁部材の前記側壁面は、鉛直面に対して、0°より大きく60°以下の範囲で傾斜している。
また好適には、前記側壁部材は着脱可能な部材である。
また、本発明に係るエピタキシャルウェーハ製造方法は、上述のいずれかに記載のエピタキシャル成長装置を用いて、エピタキシャルウェーハを製造するものである。
本発明によれば、ウェーハ上に流されるガス流の流路、流量及び流速等をウェーハ上の各位置において均一にすることにより、成長されるエピタキシャル膜の膜厚分布の均一性を向上させることができるエピタキシャル成長装置及びエピタキシャルウェーハ製造方法を提供することができる。
本発明の一実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。
図1は、本発明に係るエピタキシャル成長装置の概略構成を示す垂直方向断面図であり、図2は、図1のA−A’における平面方向断面図である。
エピタキシャル成長装置1は、図1に示すように、上部チャンバー部材11、チャンバー側壁部材12及び下部チャンバー部材13を有し、これらにより囲まれた空間がエピタキシャル膜形成室を構成する。なお、上部チャンバー部材11、チャンバー側壁部材12及び下部チャンバー部材13は、各々石英等の透明な材料により構成される。
エピタキシャル膜形成室の内部には、ウェーハWが載置されるサセプター26が配置されている。サセプター26は、例えば炭素基材の表面にSiC被膜をコーティングした材料により形成され、ウエーハWの裏面全面を面支持するように構成される。エピタキシャル成長処理時には、ウェーハWが載置されたサセプター26は、サセプター支持具30により一定の回転数で回転される。
エピタキシャル膜形成室は、エピタキシャル成長処理時において、その処理位置に配置されたサセプター26及びウェーハWを境界として、エピタキシャル膜形成室上部14及びエピタキシャル膜形成室下部15に区分けされる。
また、サセプター26の周囲には、エピタキシャル膜形成室内に導入される常温ガスを加熱するための余熱リング25が配置されいている。
また、チャンバー10の上方及び下方には、各々、複数の加熱ランプ29(例えば赤外線ランプ)が配置される。
また、エピタキシャル成長装置1は、図2に示すように、配管33,34,35、流量調節器31及び32、inlet部材21(図1参照)、バッフル22及び整流部材23を有する給気系と、排気側整流部材27及び排気口28(図1参照)とを有する排気系を有する。
原料ガスとなるシラン系ガス(SiH4 ,SiC12H2 ,SiHC13,SiC14)及びキャリアガスH2 (以下、これらを単にガスと称する。)は、配管33を介してエピタキシャル成長装置1に導入され、配管34及び35に分岐された後、流量調節器31及び32によりそのガス流量が調整される。その後ガスは、inlet部材21(図1参照)、バッフル22、整流部材23を通り、チャンバー側壁部材12に形成された流路120(後述する給気側段差部120)を通過してエピタキシャル膜形成室上部14へと案内される。
整流部材23及びチャンバー側壁部材12の給気側段差部120には、図2に示すように、仕切り板24及び125が設けられている。これら仕切り板24及び125は、ともにガスの流路方向を延伸面として整流部材23中のガスの流路及びチャンバー側壁部材12に形成された流路(段差部)120を仕切る部材である。
エピタキシャル膜形成室上部14へ導入されたガスは、ウェーハW上を通過する。これにより、原料ガスがウェーハWへのエピタキシャル膜の形成に供される。ウェーハW上を通過したガスは、排気側整流部材13及び排気口28を介してエピタキシャル成長装置1から排出される。
チャンバー側壁部材12の給気口付近及び排気口付近は、図1及び図2に示すように、その上外側が周縁に沿って切り欠かれたような段差形状120及び129(以下、給気側段差部120及び排気側段差部129と称する。)に加工されている。これにより、これらの段差部120又は129と上部チャンバー部材11との間にガスを案内する流路が形成され、給気口側においてはエピタキシャル膜形成室上部14にガスを案内する流路として、排気口側においてはエピタキシャル膜形成室上部14からガスを排出する流路として用いられる。
給気側のチャンバー側壁部材12の給気側段差部120において、その垂直方向の壁面121は、整流部材23を介してチャンバー10に導入されるガスが衝突する衝突壁として構成される。チャンバー10に導入するガスをこのような衝突壁121に衝突させてチャンバー10内に導入することにより、ガスが拡散される。
給気側の給気側段差部120は、図2に示すように、整流部材23の幅よりも十分長い幅、換言すればチャンバー10に至る直前のガスの流路の幅よりも十分長い幅で、チャンバー側壁部材12に形成されている。そしてその両端部には、給気側段差部120の端部を埋めるような形状の側壁部材126が配置されている。側壁部材126は、取り外し可能な石英ブロックであって、エピタキシャル膜形成室上部14に流入されるガスの流路を規定する側壁127を所望の姿勢で構成するための部材である。
側壁部材126は、一方の側が給気側段差部120の端部に勘合あるいは掛止されるような給気側段差部120の端部の形状に対応した形状に形成されており、この部分が給気側段差部120の端部に合わせて設置される。そしてこのように配置した時に、側壁部材126の他方の側の側壁127がガスの流路の側面を規定する面となるように、その他方の側の形状が規定されている。
なお、側壁127の形態(姿勢)は、図3に示すように、整流部材23を通過して流れるガスの流路方向と側壁部材126の側壁127の成す第1の角度θ1と、図4に示すように、側壁127の鉛直平面との成す角度θ2とにより規定される。なお、図3及び図4においては、給気側段差部120の右側端部に配置される側壁部材126を例示して説明を行う。給気側段差部120の左側端部に配置される側壁部材は、図3及び図4に示す側壁部材126と対称な形状となる。
図3において、面ABCDは、整流部材23の側壁をそのまま直線状に延伸させた場合の側壁に相当する面であって、整流部材23を通過して供給されるガスの流れる方向と同一の方向に延伸した面である。また、面ABOO’は、サセプター26に載置されるウェーハWの中心O(O’)と整流部材23の側壁端部ABとを結んで規定される面であって、図13に示したような従来のチャンバー側壁部材12の給気側段差部120の段差部側壁122に対応する面である。そして、面ABGHが、側壁部材126の側壁127により形成される面であり、本実施形態のエピタキシャル成長装置1において、チャンバー10に供給されるガスの流路を規定する面である。
従って、側壁部材126の側壁127の姿勢を示す第1の角度θ1は、面ABGH(側壁127)と面ABCD(供給されるガスの流れる方向)との成す角度となる。
そして、本実施形態のエピタキシャル成長装置1のチャンバー10において、この角度θ1は、0≦θ1<角度OACに規定される。すなわち、側壁部材126の側壁127は、水平面内における角度が、面ABCDの成す角度から面ABOO’の成す角度の範囲内(面ABCDと平行な場合を含む。面ABOO’と平行な場合を含まない)になるように形成される。
また、図4において、面ABOO’は、図3と同じくサセプター26に載置されるウェーハWの中心O(O’)と整流部材23の側壁端部ABとを結んで規定される面であって、図13に示したような従来のチャンバー側壁部材12の給気側段差部120の段差部側壁122に対応する面である。そして、面JBKMが、側壁部材126の側壁127により形成される面であり、本実施形態のエピタキシャル成長装置1において、チャンバー10に供給されるガスの流路を規定する面である。
図4に示すように、側壁部材126の側壁127の姿勢を示す第2の角度θ2は、面JBKM(側壁127)の鉛直面からの傾きを示す。
本実施形態のエピタキシャル成長装置1のチャンバー10において、この角度θ2は、0°≦θ2≦60°に規定される。
これら側壁127の形態、すなわち側壁部材126の側壁127の姿勢を規定する角度θ1及びθ2は、エピタキシャル成長条件に応じて各々適切な値に設定されるものである。エピタキシャル成長処理時には、そのエピタキシャル成長条件に応じた適切な角度θ1及びθ2を実現する側壁部材126がチャンバー側壁部材12の給気側段差部120の両脇部に設置されて、エピタキシャル成長が行われる。
以下、その側壁部材126の具体的な形態の例を、実施例1〜実施例3として示す。
実施例1としての側壁部材126aについて図5及び図6を参照して説明する。
図5は、側壁部材126aを配置したエピタキシャル成長装置1のチャンバー10の給気部近傍の構成を模式的に示す図であり、図6は、その給気部におけるガスの流れを説明するための図である。
側壁部材126aは、図5及び図6に示すように、ガスの流れる方向に対する水平面内の角度θ1及び鉛直平面に対する角度θ2がともに0°の側壁127aを有する側壁部材である。側壁127aのガスの流れる方向に対する角度θ1=0°ということは、図5に示すように、側壁127aがガスの流路に沿って形成されることを意味する。
このような形状の側壁部材126aをチャンバー側壁部材12の給気側段差部120に配置した時、チャンバー10に導入されるガスの流れは、図6に示すようになる。すなわち、仕切り板24により仕切られた整流部材23の各領域に導入されたガスは、チャンバー側壁部材12の給気側段差部120の衝突壁121に衝突するものの、平面的にはほぼその方向を変えずに元のガス流の方向にそのまま流れる。整流部材23の両端の領域においても、側壁部材126aの側壁127aが整流部材23の側壁と同じく鉛直なガス流に沿った面として形成されているので、この領域を流れるガス流42は平面的にはそのまま直線的に流れてエピタキシャル膜形成室上部14に案内される。その結果、図12及び図13を例示して前述した従来のエピタキシャル成長装置と比較して、ウェーハ周縁部に流れるガスの流量が増え、その部分での成長速度が促進されることになる。
このように、図5及び図6に示した側壁部材126aにおいては、側壁127aのガスの流れる方向に対する水平面内の角度θ1は0°であるのに対して、図12及び図13に示す従来の構成では、側壁127はウェーハの中心方向に延伸した面となっており、ガスの流れる方向に対する角度θ1は角度OAC(図3参照)である。従って、この角度θ1が角度OACよりも少しでも小さければ、すなわち側壁127aとガスの流路との成す角度が従来より少しでも小さければ、チャンバー10内のウェーハの周縁部に流れるガスの流量は従来より増加し、エピタキシャル成長の成長速度の増進という効果が得られる。
従って、側壁127aの鉛直面との角度θ2=0°という条件の下において、側壁127aのガスの流れる方向に対する水平面内の角度θ1は、0≦θ1<角度OACであればよく、図5及び図6に示したようなθ1=0°の場合に限定されるものではない。
実施例2としての側壁部材126bについて図7及び図8を参照して説明する。
図7は、そのような側壁部材126bを配置したエピタキシャル成長装置1のチャンバー10の給気部近傍の構成を模式的に示す図であり、図8は、その給気部におけるガスの流れを説明するための図である。
側壁部材126bは、図7及び図8に示すように、ガスの流れる方向に対する水平面内の角度θ1が従来と同じく角度OACで(図3参照)、鉛直平面に対する角度θ2を45°とした側壁127bを有する側壁部材である。側壁127bのガスの流れる方向に対する角度θ2が0°より大きい(θ2>0°)ということは、図7に示すように、側壁127bがガスの流路に沿って傾斜して形成されることを意味する。
このような形状の側壁部材126bをチャンバー側壁部材12の給気側段差部120に配置した時、チャンバー10に導入されるガスの流れは、図8に示すようになる。すなわち、仕切り板24により仕切られた整流部材23の内部の領域に導入されたガス流41は、チャンバー側壁部材12の給気側段差部120の衝突壁121に衝突するものの、平面的にはほぼその方向を変えずに元のガス流の方向にそのまま流れる。一方、整流部材23の仕切り板24の両端の領域に導入されたガス流のさらに整流部材23の端部のガス流は、傾斜した側壁127bの上方の方が流露幅が広がり流路抵抗が少ないため、同じく図8に示すように、側壁127bの傾斜の方向に流れる方向が変えられてエピタキシャル膜形成室上部14内に導入される。その結果、図12及び図13を例示して前述した従来の構成と比較してウェーハ周縁部に流れるガスの量が増える。また、図5及び図6に示した実施例1の構成よりもさらにウェーハの周縁部に流れるガスの量が増えることになり、いずれにしてもウェーハ周縁部でのエピタキシャル成長の成長速度が促進されることになる。
なお、図7及び図8に示した側壁部材126bにおいては、側壁127bの鉛直面に対する角度θ2は45°であるが、図12及び図13に示す従来の構成では、側壁127は鉛直面に平行な面となっており、鉛直面に対する角度θ2は0°(図4参照)である。従って、この角度θ2が0°よりも少しでも大きければ、すなわち側壁127bが鉛直面に対して少しでも傾斜していれば、ウェーハの周縁部に流れるガスの流量は従来より増加し、エピタキシャル成長の成長速度の増進という効果が得られる。
従って、側壁127bの鉛直面との角度θ2は、0≦θ1<角度OACであればよく、図5及び図6に示したようなθ1=0°の場合に限定されるものではない。
実施例3としての側壁部材126cについて図9及び図10を参照して説明する。
図9は、そのような側壁部材126cを配置したエピタキシャル成長装置1のチャンバー10の給気部近傍の構成を模式的に示す図であり、図10は、その給気部におけるガスの流れを説明するための図である。
側壁部材126cは、図9に示すように、ガスの流れる方向に対する水平面内の角度θ1が0°で、鉛直平面に対する角度θ2が45°である側壁127cを有する側壁部材であり、前述した実施例1のθ1と実施例2のθ2とを組合せた形態の側壁部材である。
側壁127cのガスの流れる方向に対する角度θ1が0°で形成されるということは、図10に示すように水平面内において側壁127cがガスの流路に沿って形成されることを意味し、側壁127cのガスの流れる方向に対する角度θ2が0°より大きく形成されるということは、図9に示すように側壁127cがガスの流路に沿って傾斜して形成されることを意味する。
このような形状の側壁部材126cをチャンバー側壁部材12の給気側段差部120に配置した時、チャンバー10に導入されるガスの流れは、図10に示すようになる。すなわち、仕切り板24により仕切られた整流部材23の内部の領域に導入されたガス流41は、チャンバー側壁部材12の給気側段差部120の衝突壁121に衝突するものの、平面的にはほぼその方向を変えずに元のガス流の方向にそのまま流れる。また、整流部材23の仕切り板24の両端の領域に導入されたガス流も、側壁部材126cの側壁127cが整流部材23の側壁と同じく鉛直なガス流に沿った面として形成されているので、ダイブ部分のガス流はそのまま流れてエピタキシャル膜形成室上部14に案内される。そしてさらにこの形態の側壁部材126cにおいては、整流部材23の仕切り板24の両端の領域に導入されたガス流のさらに整流部材23の端部のガス流が、側壁127cの傾斜により流れる方向が変えられてエピタキシャル膜形成室上部14内に導入される。その結果、図12及び図13を例示して前述した従来の構成と比較してウェーハ周縁部に流れるガスの流量が増える。また、図5〜図8に示した実施例1及び実施例2の構成よりもさらにウェーハの周縁部にガスが案内されることになる。これにより、ウェーハ周縁部でのエピタキシャル成長の成長速度が一層促進されることになる。
以上説明したようなエピタキシャル成長装置1においては、原料ガスとなるシラン系ガス(SiH4 ,SiC12H2 ,SiHC13,SiC14)及びキャリアガスH2 を含むガスが、配管33を介してエピタキシャル成長装置1に導入され、配管34及び35に分岐され、流量調節器31及び32によりそのガス流量が調整され、inlet部材21(図1参照)、バッフル22、整流部材23を介してチャンバー10に導入される。その際、ガスは、チャンバー側壁部材12の衝突壁121で拡散してエピタキシャル膜形成室上部14へと案内される。また特に、整流部材23の周辺部を流れるガス流42は、給気側段差部120に配置された側壁部材126の側壁127の作用により、ウェーハの周縁部にもある程度の量が流れる。その結果、ウェーハの周縁部にもある程度の流量が確保される状態で、チャンバー10内にガスが導入される。
チャンバー10内において、ウェーハWは、サセプター26上に配置され、サセプター支持具16の回転によりサセプター26とともに一定の回転数で回転している。また、赤外線ランプ29により、ウェーハW、サセプター26、余熱リング25は加熱されている。そして、このようなウェーハWの上方空間14、チャンバー10に導入されたガスが通過することにより、ウェーハW上でエピタキシャル成長が起こり、ウェーハ上にエピタキシャル層が形成される。
ウェーハ上を通過したガスは、排気側整流部材13及び排気口28を回して排気される。
このような構成のエピタキシャル成長装置1により実際にエピタキシャル成長を行った結果の膜厚均一性について説明する。
ここでは、図5〜図10に示した実施例1〜実施例3の側壁部材126、及び、図12及び図13に示した従来構成の側壁部材126を各々配置したエピタキシャル成長装置1でエピタキシャル成長を行い、エピタキシャル膜が形成された各ウェーハについて、ウェーハのガス流路に垂直な直径方向におけるエピタキシャル膜の厚さの分布を測定した。
以下、各例における、膜厚分布について、図11を参照して説明する。
図11は、その測定結果を示す図である。
図11に示すように、従来構成の側壁部材126を有するエピタキシャル成長装置1でエピタキシャル成長を行った場合、ウェーハの周縁部(中心から80mm以上の辺り)においてエピタキシャル膜の厚さの低下が観測される。また、エピタキシャル膜の最も厚い部分(ウェーハの中心から30〜40mm辺り)のエピタキシャル膜の厚さと、最も薄い部分(ウェーハの周縁部)との膜厚との差が大きく、エピタキシャル膜の膜厚の均一性が低いことがわかる。
一方、前述した実施例1〜実施例3の側壁部材126を有するエピタキシャル成長装置1でエピタキシャル成長を行ったウェーハについては、ウェーハの周縁部におけるエピタキシャル膜の厚さは、いずれも従来例の厚さを上回っており、ウェーハの周縁部におけるエピタキシャル成長が促進されたことが観察される。また、エピタキシャル膜の最も厚い部分(実施例1においては、ウェーハ最周縁部。実施例2及び実施例3についてはウェーハの中心から30〜40mm辺り。)のエピタキシャル膜の厚さと、最も薄い部分(いずれもウェーハの中心部)との膜厚との差も、従来例と比較して小さく、エピタキシャル膜の膜厚の均一性が向上していることがわかる。特に、実施例2及び実施例3について、膜厚の均一性の向上が顕著であることがわかる。
このように、本実施形態の側壁部材126を有するエピタキシャル成長装置1では、整流部材23の周辺部を通過するガス流42がチャンバー側壁部材12の給気側段差部120に配置された側壁部材126の側壁127の影響を受けることにより、エピタキシャル膜形成室上部14内においてウェーハWの周縁部に流れるガスの流量が増えている。その結果、ウェーハの周縁部においてSi膜の成長速度が促進されることになり、従来生じていたウェーハ周縁部でのSi層膜厚低下が低減され、均一性の高いウェーハを製作することができる。
なお、本実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって本発明を何ら限定するものではない。本実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含み、また任意好適な種々の改変が可能である。
例えば、側壁部材126の側壁127の形態は前述した実施例1〜実施例3の形態に限られない。側壁127とガス流れ方向とのなす角θ1は0°≦θ1≦角度OACの範囲、側壁127と鉛直平面とのなす角θ2は0°≦θ2≦60°の範囲であれば、エピタキシャル成長条件に応じて任意の角度値で構成してよい。
図1は、本発明の一実施形態のエピタキシャル成長装置の構成を示す垂直方向断面図である。 図2は、図1に示すエピタキシャル成長装置の構成を示す水平方向断面図であり、図1のA−Aにおける断面図である。 図3は、図1及び図2に示すエピタキシャル成長装置の側壁部材の側壁の形態を規定する側壁のガス流の方向に対する角度θ1を説明するための図である。 図4は、図1及び図2に示すエピタキシャル成長装置の側壁部材の側壁の形態を規定する側壁の鉛直面に対する角度θ2を説明するための図である。 図5は、図1及び図2に示すエピタキシャル成長装置の側壁部材の第1の実施例の構成を示す図である。 図6は、図5に示す側壁部材を配置した場合のガス流の状態を示す図である。 図7は、図1及び図2に示すエピタキシャル成長装置の側壁部材の第2の実施例の構成を示す図である。 図8は、図7に示す側壁部材を配置した場合のガス流の状態を示す図である。 図9は、図1及び図2に示すエピタキシャル成長装置の側壁部材の第3の実施例の構成を示す図である。 図10は、図9に示す側壁部材を配置した場合のガス流の状態を示す図である。 図11は、図5〜図10、図12及び図13に示す各側壁部材を配置したエピタキシャル成長装置によりエピタキシャル成長を行った場合の、エピタキシャル膜の膜厚分布を示す図である。 図12は、従来のエピタキシャル成長装置の側壁部材の構成を示す図である。 図13は、図12に示す側壁部材を配置した場合のガス流の状態を示す図である。
符号の説明
1…エピタキシャル成長装置
10…チャンバー
11…上部チャンバー部材
12…チャンバー側壁部材
120…給気側段差部
121…衝突壁
122…段差部側壁
125…仕切り板
126…側壁部材
127…側壁
129…排気側段差部
13…下部チャンバー部材
14…エピタキシャル膜形成室上部
15…エピタキシャル膜形成室下部
21…inlet部材
22…バッフル
23…整流部材
24…仕切り板
25…余熱リング
26…サセプター
27…排気側整流部材
28…排気口
29…加熱ランプ
30…サセプター支持具
31,32…流量調節器
33〜35…配管
W…ウェーハ
42,41…ガス流

Claims (6)

  1. ウェーハを収容するチャンバーと、
    反応ガスを前記チャンバーに供給する給気部材と、
    前記チャンバーの前記給気部材との接続部に設けられ、前記給気部材から供給される前記反応ガスを、前記チャンバーに収容された前記ウェーハの径方向を長手方向として形成された通過開口部を介して前記ウェーハの上方に供給する給気接続部とを有し、
    前記給気接続部の前記通過開口部の前記長手方向の両端部に、当該通過開口部の側壁を形成し、当該端部近傍を通過する前記反応ガスを前記ウェーハの周縁部方向に誘導する側壁面を有する側壁部材が配置されており、
    前記側壁部材は、鉛直上方になるに従って前記反応ガスの前記通過開口部の幅が広くなるように、前記側壁面が鉛直方向において傾斜して形成されていることを特徴とするエピタキシャル成長装置。
  2. 前記給気接続部は、前記反応ガスが供給されてくる方向に対して前記通過開口部の前記長手方向において両端部から中央部にかけて湾曲して突出した壁面であって、当該反応ガスが衝突することにより当該反応ガスを拡散させる湾曲衝突壁面を有することを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャル成長装置。
  3. 前記側壁部材の前記側壁面は、前記チャンバーに収容された前記ウェーハ方向への当該側壁面の延伸方向が、前記給気部材から供給される前記反応ガスの流れる方向に対して、前記通過開口部の端部から前記チャンバー内に配置された前記ウェーハの中心への方向よりも浅くなるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエピタキシャル成長装置。
  4. 前記側壁部材の前記側壁面は、鉛直面に対して、0°より大きく60°以下の範囲で傾斜していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエピタキシャル成長装置。
  5. 前記側壁部材は着脱可能な部材であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のエピタキシャル成長装置。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載のエピタキシャル成長装置を用いて、エピタキシャルウェーハを製造することを特徴とするエピタキシャルウェーハ製造方法。
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