JP4657243B2 - 車体内のケーブル固定構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車輪速センサからの引き出されたケーブル等を車体に取付固定した車体内のケーブル固定構造に関する。
例えば、自動車にABS(アンチロック・ブレーキ・システム)を装備するには、その自動車の車輪速を測定する必要がある。その測定には車輪速センサが使用され、その車輪速センサは駆動車輪軸等の車輪軸周りに取り付けられ、この車輪速センサからケーブルでもってその制御器に検出信号を伝達する(特許文献1図1、特許文献2参照)。
特開2004−9996号公報 特開2005−170207号公報
このABSの装備において、車輪速センサから引き出されたケーブルは、その所要位置において車体に支持固定する(特許文献1図1参照)。そのケーブルの支持固定の一手段(構造)として、図6に示すように、車輪速センサPから引き出されたケーブルAの適宜位置(所要位置)にプロテクタとしてのスペーサ10を介在して固定具20を取付け、この固定具20をその孔21でもって車体の適宜位置にねじ止め等によって固定し、この固定具20によりケーブルAを車体に支持固定するものがある。図中、CはケーブルAの端末に取付けたコネクタである。
その固定具20は、図6、図7に示すように、ケーブル挟持部20cが、当て片22と、その当て片22の先端から円弧状に折り返されて前記当て片22に並行の挟持片23とからなるものが一般的であり、当て片22と挟持片23の間にケーブルAをそのケーブルAに挿通したスペーサ10を介在して嵌め込み、挟持片23をケーブルA及びスペーサ10を介在して当て片22側にカシメてその挟持片23と当て片22でケーブルAをスペーサ10を介して挟持固定する。
この固定具20によるケーブルAの挟持固定時、図7に示すように、挟持片23を当て片22側に近づけカシメるにつれてケーブルA(スペーサ10)が前側(当て片22と挟持片23の間の開口側)に移動して、ケーブルA(スペーサ10)が挟持片23の先端縁と当て片22の間に噛み込む場合がある(同図(b)参照)。
ケーブルAが噛み込めば、ケーブルAの損傷を招いて信号伝達などに支障が生じると共に、挟持固定力が低下し、経年によって、固定具20からケーブルAが外れる等の恐れがある。
この発明は、以上の実情に鑑み、上記ケーブルの噛み込み、スペーサを介在した場合にはそのスペーサの噛み込みも無くすことを課題とする。
上記の課題を達成するために、この発明は、上記当て片が連続する上記固定具の基部に突起を設け、この突起により、カシメ時のケーブルの移動を防止することとしたのである。
カシメ時のケーブルの移動が防止されれば、上記ケーブルの噛み込みは無くなる。スペーサを介在した場合も、同様に、上記突起により、カシメ時のスペーサの移動を防止するので、そのスペーサの噛み込みも無くなる。
この手段をなす発明の構成としては、車体に固定の固定具のケーブル挟持部が、当て片と、その当て片の先端から円弧状に折り返されて前記当て片に並行の挟持片とからなり、前記当て片と挟持片の間にケーブルを嵌め込み、前記挟持片を当て片側にカシメてその挟持片と当て片でケーブルを挟持固定した車体内のケーブル固定構造において、前記当て片が連続する固定具の基部に突起を設け、この突起は、前記挟持片をカシメてケーブルが挟持固定された際、前記ケーブルに当接してそのケーブルの前記挟持片と当て片の間からの飛び出しを防止している構成を採用する。
この構成は、ケーブルがそのケーブルに挿通したスペーサを介在して挟持片と当て片で挟持固定されるものにおいても採用できる。このものでは、突起はスペーサに当接してケーブルの挟持片と当て片の間からの飛び出しを防止する。このとき、スペーサのみが噛み込んだ場合でも、その噛み込みによって、カシメ高さが低くなってケーブル保持力が弱くなり、固定具からケーブルが脱落する恐れが高くなる。また、その噛み込みによってスペーサが破損する、又は破損し易くなり、破損すれば、固定具がケーブルに直接に触れることとなり、その接触状態は、固定具に対してケーブルが移動し易い状態のため、その移動によってケーブルがダメージを受け、最悪の場合には、断線する恐れがある。
上記突起は、上記挟持片をカシメてケーブルが挟持固定された際、前記ケーブル又はスペーサに当接してケーブルの前記挟持片と当て片の間からの飛び出しを防止し、かつ、ケーブルを当て片と挟持片の間に嵌める際の邪魔とならない限りにおいて、その位置、大きさ、高さ等を実験などによって適宜に設定する。
ケーブルがそのケーブルに挿通したスペーサを介在して挟持片と当て片で挟持固定されるものにあっては、例えば、上記スペーサが円筒状をしてその両端に鍔を有したものであり、上記当て片と挟持片を前記スペーサ両端の鍔の間に嵌る幅の片状とするものとした場合、上記突起は、前記スペーサ両端の鍔の間より外側に位置するものとする。このように外側に突起が位置すれば、前記挟持片をカシメてケーブルが挟持固定された際、その突起が前記鍔に当接してケーブルの前記挟持片と当て片の間からの飛び出しを防止する態様とすることができる。
このとき、上記当て片を、上記固定具のフラット片状基部から同一平面状に延びた平板片状とし、その突起は、前記基部から前記当て片に至る首部で形成されているものとすれば、その基部、当て片、挟持片を一枚の板から打ち抜きによって作ることができる。この突起は、基部の一方でも良いが(図3参照)、両端に設けることもできる(図1参照)。
また、上記固定具の基部の幅方向の中程に切り起しによって突片を形成して、その突片を上記突起とすることもできる(図4参照)。
この発明は、以上のように構成して、カシメ時のケーブル又はスペーサの移動を防止するようにしたので、ケーブル又はスペーサの噛み込みは無くなくなり、噛み込みによるケーブル又はスペーサの損傷の恐れがなくなるとともに、経年による挟持固定力の低下を招く恐れもない。
この実施形態は、図6に示したABSの装備において、図1に示すように、車輪速センサPから引き出されたケーブルAの所要位置にスペーサ10を介在して固定具20を取付け、この固定具20をその孔21でもって車体の適宜位置にねじ止め等によって固定し、この固定具20によりケーブルAを車体に支持固定するものである。
スペーサ10は、エチレン−プロピレンゴム(EPDM)からなるゴムプロテクタの一部により構成された円筒状スリーブからなり、その両端に鍔11を有する。
固定具20は、取付孔21を有するコ字状の基部20aの両端にケーブル支持部20b、20cを形成したものであり、下側のケーブル支持部20bは、基部20aの先端を延ばしてコ字状に折り曲げて筒状にしたものであり、その筒状部にケーブルAを挿通して支持する。この固定具20におけるケーブル支持部20cの当て片22は、コ字状の基部20aの一方端のフラット片20a’から同一平面状に延びている。
上側のケーブル支持部20cは、後述のようにケーブルAを挟持して支持するため、ケーブル挟持部となり、従来と同様に、当て片22と、その当て片22の先端から円弧状に折り返されて当て片22に並行の挟持片23とからなる。
その当て片22は、上記フラット片状基部(端片)20aから内側に括れた後、同一平面状に延びた平板片状を呈し、さらに、挟持片23はその当て片22から同一幅に形成されており、この当て片22と挟持片23の幅は上記スペーサ10の両端の鍔11、11の間に嵌るようになっている(図2(b)参照)。
上記当て片22の固定具基部20aから括れた首部がこの発明で言う突起24を構成し、この突起24,24は、上記当て片22と挟持片23の幅より外側に位置してスペーサ10の鍔11、11に対応する。
この実施形態の固定具20は以上の構成であり、図2(a)に示すように、一方のケーブル支持部20bにケーブルAを挿通した後、同図(b)に示すように、ケーブルAを反転させて他方のケーブル支持部(ケーブル挟持部)20cの当て片22と挟持片23の間に嵌め込み(挿通し)、その挟持片23をケーブルA及びスペーサ10を介在して当て片22側にカシメてその挟持片23と当て片22でケーブルAをスペーサ10を介して挟持する(図1)。
このカシメ時、首部(突起)24にスペーサ10の鍔11が当接し、そのカシメにつれてスペーサ10(ケーブルA)が当て片22と挟持片23の間からはみ出そうとしても(図2(b)の前側に移動しようとしても)、その鍔11の首部24への当接によってその移動が阻止される。このため、図1に示すように、ケーブルA(スペーサ10)は挟持片23に噛み込まれることなく当て片22と挟持片23の間に挟持される。
ケーブルAが固定具20に支持固定されれば、従来と同様に、この固定具20をその孔21でもって車体の適宜位置にねじ止め等によって固定し、この固定具20によりケーブルAを車体に支持固定する。この固定具20の車体への固定は、固定具20へのケーブルAの挟持固定の都度、行っても良いが、所要数の固定具20へのケーブルAの挟持固定の都度、又は、ケーブルAへの全ての固定具20の挟持固定が終わった後に行う等と自由である。
上記首部(突起)24は、図3に示すように、一方のみでも良い。この場合、スペーサ10の一方の鍔11は省略するとよい。
また、突起24は、上記首部によらずとも、カシメ時のケーブルAの移動を阻止し得るものであれば、任意であり、例えば、図4に示すように、切り起しによってその突起24を形成することもできる。この場合の突起24の大きさ・位置等も、例えば、同図鎖線のように任意である。このとき、突起24と当て片22先端縁との間から、ケーブルAが当て片22と挟持片23の間に入り得るように、突起24の向き等を適宜に設定する。
固定具20は、上記形状のものに限らず、図7に示す形状等のケーブル挟持部20cが、当て片22と、その当て片22の先端から円弧状に折り返されて前記当て片22に並行の挟持片23とからなるものであれば、何れでも良いことは明らかである。例えば、図5に示すような態様等でもこの発明を採用できる。
また、以上の実施形態は、スペーサ10を介在したものであったが、スペーサ10を介在しないものにおいても、この発明を採用することができ、さらに、車輪速センサPからの引き出しケーブルAの固定構造であったが、車体内の各種電装品からのケーブルAの車体内への固定にこの発明を採用できることも勿論である。
このように、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
一実施形態の要部斜視図 同実施形態の作用図 他の実施形態の作用図 他の実施形態の作用図 他の実施形態の要部斜視図 車輪速センサの引き出しケーブルの取付け説明図 従来例の要部を示し、(a)は斜視図、(b)は切断側面図
符号の説明
10 スペーサ
11 鍔
20 固定具
20a 固定具の基部
20b 固定具の一方のケーブル支持部
20c 固定具の他方のケーブル支持部(ケーブル挟持部)
21 固定具の取付孔
22 当て片
23 挟持片
24 突起(首部)
A ケーブル
P 車輪速センサ

Claims (1)

  1. 車体に固定の固定具(20)のケーブル挟持部(20c)が、当て片(22)と、その当て片(22)の先端から円弧状に折り返されて前記当て片(22)に並行の挟持片(23)とからなり、前記当て片(22)と挟持片(23)の間にケーブル(A)を嵌め込み、前記挟持片(23)を前記ケーブル(A)を介在して当て片(22)側にカシメてその挟持片(23)と当て片(22)でケーブル(A)を挟持固定し、前記当て片(22)が連続する上記固定具の基部(20a)に突起(24)を設けた車体内のケーブル固定構造において、
    上記ケーブル(A)がそのケーブル(A)に挿通されたスペーサ(10)を介して挟持片(23)と当て片(22)で挟持固定され、そのスペーサ(10)は円筒状をしてその両端に鍔(11、11)を有したものとし、上記当て片(22)は上記固定具(20)のフラット片状基部(20a)から同一平面状に延びた平板片状であって、上記突起(24)は、前記基部(20a)から前記当て片(22)に至る首部(24)で形成されており、
    記当て片(22)と挟持片(23)を上記スペーサ(10)両端の鍔(11、11)の間に嵌る幅の片状とするとともに、上記突起(24)は、上記スペーサ両端の鍔(11、11)の間より外側に位置して、前記挟持片(23)をカシメてケーブル(A)が挟持固定された際、前記鍔(11)に当接してケーブル(A)の前記挟持片(23)と当て片(22)の間からの飛び出しを防止していることを特徴とする車体内のケーブル固定構造。
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