JP4662480B2 - アンダーサンプリングにおけるサンプリング周波数決定方法及びプログラム - Google Patents

アンダーサンプリングにおけるサンプリング周波数決定方法及びプログラム Download PDF

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本発明は、アンダーサンプリングにおけるサンプリング周波数決定方法及びプログラムに関する。特に、2つ以上の所望信号を一括して周波数変換をすることができる、A/D変換器のサンプリング周波数を決定する技術に関する。
アンダーサンプリングとは、受信信号をナイキスト周波数よりも低い周波数でサンプリングすることにより、意図的に周波数のダウンコンバートイメージを発生させて周波数変換をする方法をいう(例えば非特許文献1参照)。ダウンコンバートとは、高周波信号又は中間周波数帯のイメージを低い周波数のイメージへ折り返させることをいう。これにより、1つのサンプリング周波数で、2つ以上の所望信号を一括して周波数変換をすることができる。
図1は、アンダーサンプリングによってダウンコンバートされた周波数成分のイメージ図である。
図1によれば、fLとfHとの間に表された所望信号は、所定のアンダーサンプリング周波数Fsを用いることによって、周波数Fs/2以下の低い周波数にダウンコンバートイメージを発生させる。
図2は、サンプリング周波数に基づいた偶数/奇数の折り返し周波数成分のイメージ図である。
fix(Fc/(Fs/2)) 式(1)
偶数:FIF=rem(Fc,Fs) 式(2)
奇数:FIF=Fs−rem(Fc,Fs) 式(3)
Fc:所望信号の中心周波数
IF:ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数
fix(a):aの小数点以下が切り捨てられた値を得る関数
rem(a,b):aをbで割った余りを得る関数
周波数信号の折り返しは、サンプリング周波数Fsの半分(Fs/2)毎に生じる。従って、式(1)によって、所望信号の中心周波数Fcが折り返される回数を算出する。fix()によって、小数点以下が切り捨てられる。図2(a)は、式(1)の値の偶数/奇数を表す。図2(b)は、式(1)の値が偶数であった場合、Fs/2以下に折り返されたダウンコンバートイメージを表す。図2(c)は、式(1)の値が奇数であった場合、Fs/2以下に折り返されたダウンコンバートイメージを表す。
Dennis M. Akos, Michael Stockmaster, James B. Y.Tsui and Joe Caschera 「Direct Bandpass Sampling of Multiple Distinct RF Signals」、IEEETransactions on communications、vol.47、No.7、July 1999、pp.983-988
しかしながら、複数の所望信号をA/D変換器で一括してサンプリングする場合、そのサンプリング周波数Fsによっては、ダウンコンバートイメージの2つの所望信号の距離が短くなる場合がある。この場合、所望信号の帯域幅を超えた部分が互いに干渉し合って、ビット誤り率が高くなることがある。
従って、本発明は、アンダーサンプリングを用いて、複数の所望信号を一括して周波数変換する際に、干渉による受信品質の劣化を少なくすることができるサンプリング周波数決定方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明によれば、アンダーサンプリングを用いて、複数の所望信号を一括して周波数変換をするためのサンプリング周波数Fsを決定するサンプリング周波数決定方法であって、
初期化された最大周波数間隔変数MAX及び最大化サンプリング周波数変数FS_MAXを有し、複数の所望信号の帯域幅に応じたサンプリング周波数Fsの上限値から下限値に向かって、以下の第1から第4のステップを繰り返すものであり、
サンプリング周波数Fsについて、ダウンコンバートイメージの全ての所望信号の帯域幅が、サンプリング周波数0〜Fs/2以内に収容されるか否かを判定する第1のステップと、
第1のステップについて真と判定された場合、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔が、最大周波数間隔変数MAXよりも大きいか否かを判定する第2のステップと、
第2のステップについて真と判定された場合、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔を、最大周波数間隔変数MAXとして設定し、サンプリング周波数Fsを、最大化サンプリング周波数変数FS_MAXとして設定する第3のステップと、
サンプリング周波数Fsを減分する第4のステップと
を有し、最終的に最大周波数間隔及び最大化サンプリング周波数を得ることを特徴とする。
本発明のサンプリング周波数決定方法における他の実施形態によれば、
サンプリング周波数Fsの上限値は、複数の所望信号の帯域の最低周波数よりも小さい値とし、
サンプリング周波数Fsの下限値は、複数の所望信号の帯域幅の和よりも大きい値とすることも好ましい。
本発明によれば、アンダーサンプリングを用いて、複数の所望信号を一括して周波数変換をするためのサンプリング周波数Fsを決定するサンプリング周波数決定方法であって、
初期化された最大周波数間隔変数MAX、最大化サンプリング周波数変数FS_MAX及び初期サンプリング周波数変数INI_FSを有し、複数の所望信号の帯域幅に応じたサンプリング周波数Fsの下限値から上限値に向かって、以下の第1から第5のステップを繰り返すものであり、
サンプリング周波数Fsについて、ダウンコンバートイメージの全ての所望信号の帯域幅が、サンプリング周波数0〜Fs/2以内に収容されるか否かを判定する第1のステップと、
第1のステップについて真と判定された場合、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔が、最大周波数間隔変数MAXよりも大きいか否かを判定する第2のステップと、
第2のステップについて真と判定された場合であって、且つ、初期サンプリング周波数変数が初期値である場合、サンプリング周波数Fsを、初期サンプリング周波数変数に設定する第3のステップと、
ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔を、最大周波数間隔変数MAXとして設定し、サンプリング周波数Fsを、最大化サンプリング周波数変数FS_MAXとして設定する第4のステップと、
サンプリング周波数Fsを所定値だけ増分する第5のステップと
を有し、
初期サンプリング周波数変数から上限値までの間で、最終的に最大周波数間隔及び最大化サンプリング周波数を得ることを特徴とする。
本発明のサンプリング周波数決定方法における他の実施形態によれば、
サンプリング周波数Fsの下限値は、所望信号の帯域幅BW及びBWを用いて、2×(BW+BW)とし、
サンプリング周波数Fsの上限値は、所望信号の中心周波数Fcを用いて、
前記サンプリング周波数Fsの上限値は、第3のステップによって設定された前記初期サンプリング周波数変数INI_FSと、所望信号の中心周波数Fcを用いて、
INI_FS+2×Fc/{fix(2×Fc/INI_FS)
×(fix(2×Fc/INI_FS)+1)}
fix():小数点以下が切り捨てられた値を得る関数
とすることも好ましい。
本発明によれば、アンダーサンプリングを用いて、複数の所望信号を一括して周波数変換をするためのサンプリング周波数Fsを決定するように、受信装置に搭載されたコンピュータを実行させるサンプリング周波数決定プログラムであって、
初期化された最大周波数間隔変数MAX及び最大化サンプリング周波数変数FS_MAXを有し、複数の所望信号の帯域幅に応じたサンプリング周波数Fsの上限値から下限値に向かって、以下の第1から第4のステップを繰り返すものであり、
サンプリング周波数Fsについて、ダウンコンバートイメージの全ての所望信号の帯域幅が、サンプリング周波数0〜Fs/2以内に収容されるか否かを判定する第1のステップと、
第1のステップについて真と判定された場合、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔が、最大周波数間隔変数MAXよりも大きいか否かを判定する第2のステップと、
第2のステップについて真と判定された場合、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔を、最大周波数間隔変数MAXとして設定し、サンプリング周波数Fsを、最大化サンプリング周波数変数FS_MAXとして設定する第3のステップと、
サンプリング周波数Fsを減分する第4のステップと
を有し、最終的に最大周波数間隔及び最大化サンプリング周波数を得るように、コンピュータを実行させることを特徴とする
本発明のサンプリング周波数決定プログラムにおける他の実施形態によれば、
サンプリング周波数Fsの上限値は、複数の所望信号の帯域の最低周波数よりも小さい値とし、
サンプリング周波数Fsの下限値は、複数の所望信号の帯域幅の和よりも大きい値とするように、コンピュータを実行させることも好ましい。
本発明によれば、アンダーサンプリングを用いて、複数の所望信号を一括して周波数変換をするためのサンプリング周波数Fsを決定するように、受信装置に搭載されたコンピュータを実行させるサンプリング周波数決定プログラムであって、
初期化された最大周波数間隔変数MAX、最大化サンプリング周波数変数FS_MAX及び初期サンプリング周波数変数INI_FSを有し、複数の所望信号の帯域幅に応じたサンプリング周波数Fsの下限値から上限値に向かって、以下の第1から第5のステップを繰り返すものであり、
サンプリング周波数Fsについて、ダウンコンバートイメージの全ての所望信号の帯域幅が、サンプリング周波数0〜Fs/2以内に収容されるか否かを判定する第1のステップと、
第1のステップについて真と判定された場合、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔が、最大周波数間隔変数MAXよりも大きいか否かを判定する第2のステップと、
第2のステップについて真と判定された場合であって、且つ、初期サンプリング周波数変数が初期値である場合、サンプリング周波数Fsを、初期サンプリング周波数変数に設定する第3のステップと、
ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔を、最大周波数間隔変数MAXとして設定し、サンプリング周波数Fsを、最大化サンプリング周波数変数FS_MAXとして設定する第4のステップと、
サンプリング周波数Fsを所定値だけ増分する第5のステップと
を有し、
初期サンプリング周波数変数から上限値までの間で、最終的に最大周波数間隔及び最大化サンプリング周波数を得るように、コンピュータを実行させることを特徴とする。
本発明のサンプリング周波数決定プログラムにおける他の実施形態によれば、
サンプリング周波数Fsの下限値は、所望信号の帯域幅BW及びBWを用いて、2×(BW+BW)とし、
前記サンプリング周波数Fsの上限値は、第3のステップによって設定された前記初期サンプリング周波数変数INI_FSと、所望信号の中心周波数Fcを用いて、
INI_FS+2×Fc/{fix(2×Fc/INI_FS)
×(fix(2×Fc/INI_FS)+1)}
fix():小数点以下が切り捨てられた値を得る関数
とするように、コンピュータを実行させることも好ましい。
本発明によれば、受信装置であって、
前述したサンプリング周波数決定プログラムを実行する演算処理手段と、
演算処理手段によって導出されたサンプリング周波数Fsに基づいてアンダーサンプリングをし、複数の所望信号を一括して周波数変換をするA/D変換手段と
を有することを特徴とする。
本発明のサンプリング周波数決定方法及びプログラムによれば、ダウンコンバートイメージの複数の所望信号の距離ができる限り離れるようなサンプリング周波数を決定することができるので、干渉による受信品質の劣化を少なくすることができる。また、本発明によれば、そのような効果を考慮しつつ、サンプリング周波数をできる限り低くすることもできる。
以下では、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図3は、本発明におけるアンダーサンプリングを用いた受信装置の機能構成図である。
図3によれば、受信装置1は、アンテナ101と、低雑音増幅器LNA(Low Noise Amplifier)102と、帯域通過フィルタBPF(Band Path Filter)103と、A/D変換器104と、直交復調器105と、低域通過フィルタLPF(low Path Filter)106と、復調器107と、シンセサイザ108と、CPU109とを有する。尚、簡単化のために、2つの所望信号に対応したものを表す。
アンテナ101によって受信された信号は、低雑音増幅器102によって増幅され、所望信号毎の帯域通過フィルタ103によって所望信号が取り出される。それら所望信号は、A/D変換器104によって、アンダーサンプリングを用いて一括して周波数変換がなされる。周波数変換がなされた信号は、直交復調器105へ入力される。
本発明によれば、A/D変換器104のサンプリング周波数Fsが、シンセサイザ108から供給される。サンプリング周波数Fsは、複数の所望信号に対して、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFと、その帯域幅BWとに基づいて、CPU109によって決定される。
直交復調器105は、乗算器によって、周波数変換がなされた信号と、数値制御発振器NCO(Numerical Controlled Oscillator)から出力された正弦波信号とを乗算する。数値制御発振器の発振周波数は、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFと同じである。乗算器は、所望信号のベースバンド信号のIチャネル及びQチャネルを出力する。Qチャネルは、移相器によってπ/2ラジアンだけ位相の遅れた正弦波が乗算されたものである。
直交復調器105から出力されたベースバンド信号は、低域通過フィルタLPF106によって、直交復調により生じた高周波成分が除去され、復調器107によって復調される。
図4は、ダウンコンバートされた1つの所望信号の帯域幅の収容を表す周波数成分のイメージ図である。
サンプリング周波数Fsは、周波数信号の折り返しによって自分自身の信号に影響を受けないようにするために、以下の式(4)及び(5)の条件を満たす必要がある。
BW:所望信号の帯域幅
IF+BW/2 < Fs/2 式(4)
0 < FIF−BW/2 式(5)
式(4)は、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFに所望信号の帯域幅の半分BW/2を加算した周波数が、サンプリング周波数の半分Fs/2よりも低いことを表す。式(5)は、所望信号の中心周波数FIFから、所望信号の帯域幅の半分BW/2を減算した周波数が、周波数0よりも高いこと表す。
これにより、1つの所望信号を周波数変換するために、ダウンコンバートイメージの所望信号が、周波数0〜Fs/2に収容されることが確保され、アンダーサンプリングが可能となる。
図5は、ダウンコンバートされた2つの所望信号の帯域幅の収容を表す周波数成分のイメージ図である。
2つの所望信号を一括してサンプリングするためには、更に、2つの所望信号が重ならないようなサンプリング周波数Fsを選択する。
IF1:ダウンコンバートイメージの所望信号1の中心周波数
IF2:ダウンコンバートイメージの所望信号2の中心周波数
BW:所望信号1の帯域幅
BW:所望信号2の帯域幅
|FIF1−FIF2| ≧ (BW+BW)/2 式(6)
本発明によれば、ダウンコンバートイメージの所望信号1の中心周波数FIF1と、ダウンコンバートイメージの所望信号2の中心周波数FIF2とが、できるだけ離れるように、サンプリング周波数Fsを決定する。これにより、所望信号の帯域幅を越えた部分における干渉によって生じる、受信品質の劣化を少なくすることができる。
図6は、1つの所望信号に対するサンプリング周波数Fsの適否を判定するフローチャートである。
図6によれば、ダウンコンバートイメージの全ての所望信号の帯域幅が、サンプリング周波数0〜Fs/2以内に収容されるサンプリング周波数Fsを選択する。入力されたサンプリング周波数Fsが、式(4)(5)の条件を満たすか否かを判定する。
(S601)周波数成分の折り返しは、サンプリング周波数Fs/2毎に生じる。従って、式(1)によって、所望信号の中心周波数Fcが折り返される回数を算出する。
(S602)式(1)の値が偶数であった場合、式(2)によってFs/2以下に折り返されたダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFを算出する。
(S603)式(1)の値が奇数であった場合、式(3)によってFs/2以下に折り返されたダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFを算出する。
(S604)ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFが、式(4)を満たすか否か判定する。満たさない場合、NGフラグ=1にして(S607)、終了する。
(S605)ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFが、式(4)を満たす場合、更に、式(5)を満たすか否か判定する。満たさない場合、NGフラグ=1にして(S607)、終了する。
(S606)ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFが、式(5)を満たす場合、NGフラグ=0にして、終了する。
これにより、NG=0の場合、サンプリング周波数Fsは、ダウンコンバートイメージが0〜Fs/2に収まることを意味する。
図7は、2つの所望信号に対するサンプリング周波数Fsを決定する第1のフローチャートである。
選択されたサンプリング周波数Fsの中で、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔が、最大となるサンプリング周波数Fsを選択する。図7によれば、複数の所望信号の帯域幅に応じたサンプリング周波数Fsの上限値から下限値に向かって、サンプリング周波数Fsを探索する。
(S701)最初に、上限値となる仮のサンプリング周波数Fsを決定する。添字nは、所望信号毎の番号を示す。
Fs=MIN(Fc−BW/2,Fc−BW/2) 式(7)
MIN(a,b):a及びbのうち小さい値を得る関数
式(7)は、仮のサンプリング周波数Fsを、2つの所望信号を帯域幅の最低周波数が小さい方の周波数とする。
MAX=0
MAX:ダウンコンバートイメージの2つの所望信号の中心周波数における最大周波数間隔変数
FS_MAX=0
FS_MAX:MAXを実現する最大化サンプリング周波数変数
(S702)所望信号n=1について、図6で表したサンプリング周波数チェック処理をする。これにより、所望信号n=1について、Fsが、アンダーサンプリング可能なサンプリング周波数であるか否かが判定される。
(S703)S702の判定が、NG=1であれば、S708へ移行する。
(S704)S702の判定が、NG=0であれば、所望信号n=2について、Fsが、アンダーサンプリング可能なサンプリング周波数であるか否かが判定される。
(S705)S704の判定が、NG=1であれば、S708へ移行する。
(S706)S704の判定が、NG=0であれば、ダウンコンバートイメージの2つの所望信号の中心周波数の間隔|FIF1−FIF2|が、最大間隔MAXよりも大きいか否かを判定する。|FIF1−FIF2|がMAXよりも大きくなければ、S708へ移行する。
(S707)|FIF1−FIF2|がMAXよりも大きければ、|FIF1−FIF2|を、MAXへ代入する。また、そのサンプリング周波数Fsを、FS_MAXへ代入する。
(S708)サンプリング周波数Fsを、ΔFsだけ減分する。
(S709)Fs/2が、所望信号1の帯域幅BWと、所望信号2の帯域幅BWとの和よりも小さいか否かを判定する。小さくなければ、再度、S702へ移行し、更に低いサンプリング周波数Fsを使うことができるかどうかをチェックする。
(S710)BW+BWがFs/2よりも小さければ、2つの所望信号の帯域幅が重なるほど接近しており、Fsの限界に達したことを意味する。従って、FS_MAXをFsへ代入し、処理を終了する。
最終的に得られたFS_MAXによれば、ダウンコンバートイメージの所望信号が0〜Fs/2に収まり、2つの所望信号が重なることがなく、且つ、ダウンコンバートイメージの2つの所望信号の中心周波数が、できる限り離れるようになる。
3つ以上の所望信号に対するサンプリング周波数Fsを決定するためには、各所望信号についてS702及びS703をする。また、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数を総当たり的に2つずつ比較し、中心周波数の距離が離れるようにする。即ち、本発明は、所望信号の数によって制限されるものではない。
図8は、2つの所望信号に対するサンプリング周波数Fsを決定する第2のフローチャートである。
図8によれば、複数の所望信号の帯域幅に応じたサンプリング周波数Fsの下限値から上限値に向かって、サンプリング周波数Fsを探索する。
(S801)最初に、下限値となる仮のサンプリング周波数Fsを決定する。
Fs=2×(BW+BW) 式(8)
MAX=0
MAX:ダウンコンバートイメージの2つの所望信号の中心周波数における最大周波数間隔の変数
FS_MAX=0
FS_MAX:MAXを実現する最大化サンプリング周波数の変数
INI_FS=0
INI_FS:下限値から最初に選択された初期サンプリング周波数の変数
(S802)所望信号n=1について、図6で表したサンプリング周波数チェック処理をする。これにより、所望信号n=1について、Fsが、アンダーサンプリング可能なサンプリング周波数であるか否かが判定される。
(S803)S802の判定が、NG=1であれば、S810へ移行する。
(S804)S802の判定が、NG=0であれば、所望信号n=2について、Fsが、アンダーサンプリング可能なサンプリング周波数であるか否かが判定される。
(S805)S804の判定が、NG=1であれば、S810へ移行する。
(S806)S804の判定が、NG=0であれば、ダウンコンバートイメージの2つの所望信号の中心周波数の間隔|FIF1−FIF2|が、最大間隔MAXよりも大きいか否かを判定する。|FIF1−FIF2|がMAXよりも大きくなければ、S810へ移行する。
(S807)|FIF1−FIF2|がMAXよりも大きければ、初期サンプリング周波数変数INI_FSが初期値0であるか否かを判定する。INI_FSが初期値でなければ、S809へ移行する。
(S808)初期サンプリング周波数変数INI_FSが初期値0である場合、サンプリング周波数Fsを、初期サンプリング周波数変数INI_FSに設定する。
(S809)|FIF1−FIF2|を、MAXへ代入する。また、そのサンプリング周波数Fsを、FS_MAXへ代入する。
(S810)サンプリング周波数Fsを、ΔFsだけ増分する。
(S811)初期サンプリング周波数INI_FSが見つかっているか否かを判定する。
(S812)初期サンプリング周波数INI_FSが見つかっている場合には、サンプリング周波数Fsの上限値は、第3のステップによって設定された初期サンプリング周波数変数INI_FSと、所望信号の中心周波数Fcを用いて、
INI_FS+2×Fc/{fix(2×Fc/INI_FS)
×(fix(2×Fc/INI_FS)+1)}式(9)
とする。上限値に達していなければ、再度、S802へ移行する。
(S813)初期サンプリング周波数INI_FSが見つかっていない場合には、サンプリング周波数Fsの上限値は、
MIN(Fc−BW/2,Fc−BW/2) 式(10)
とする。上限値に達していなければ、再度、S802へ移行する。
(S814)サンプリング周波数Fsが、式(9)又は式(10)の上限値に達したならば、FS_MAXをFsへ代入し、処理を終了する。
最終的に得られたFS_MAXによれば、図7のフローチャートと比較して、更に、サンプリング周波数Fsが低くなるようにすることができる。
最後に、本発明における測定結果を説明する。
表1は、2つ所望信号の諸元を示す。
Figure 0004662480
表2は、表1に基づいた、サンプリング周波数Fsと、周波数間隔|FIF1−FIF2|との関係を表す。サンプリング周波数Fsは、所望信号1及び所望信号2を一括して周波数変換をすることができるものである。
Figure 0004662480
表2によれば、サンプリング周波数Fsが最も低い場合(0.912MHz)、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数の間隔(0.090MHz)も短い。これに対し、本発明によれば、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数の間隔が最も長い(0.450MHz)、サンプリング周波数Fs(1.092MHz)を選択することになる。サンプリング周波数Fsが、幾分高くても、中心周波数の間隔を長くすることによって、干渉による受信品質の劣化を少なくすることができる。
図9は、サンプリング周波数Fsに対するダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数の対応グラフである。
四角印は、所望信号1のダウンコンバートイメージの中心周波数を表し、丸印は、所望信号2のダウンコンバートイメージの中心周波数を表す。本発明によれば、四角印と丸印との間の距離ができる限り離れるようなサンプリング周波数を探索する。
以上、詳細に説明したように、本発明のサンプリング周波数決定方法及びプログラムによれば、アンダーサンプリングを用いて、複数の所望信号を一括して周波数変換する際に、干渉による受信品質の劣化を少なくすることができる。
図10は、ダウンコンバートイメージの中心周波数の間隔に応じたビット誤り率を表すグラフである。
図10によれば、ダウンコンバートイメージの中心周波数の間隔が最も短いΔF=0.090(+印)の場合、信号対ノイズ比が極めて良好であっても、ビット誤り率が一定以上は良好にはならない。これに対し、ダウンコンバートイメージの中心周波数の間隔が最も長いΔF=0.450(△印)の場合、信号対ノイズ比が極めて良好な場合、ビット誤り率も極めて良好となる。
図11は、ダウンコンバートイメージの2つの所望信号を表す周波数対信号レベルのグラフである。図11によれば、ダウンコンバートイメージの2つの所望信号の間隔が短いと、互いに干渉していることがわかる。一方で、ダウンコンバートイメージの2つの所望信号の間隔が長いと、互いに干渉することが少なくなる。
前述した本発明における種々の実施形態によれば、当業者は、本発明の技術思想及び見地の範囲における種々の変更、修正及び省略を容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
アンダーサンプリングによってダウンコンバートされた周波数成分のイメージ図である。 サンプリング周波数に基づいた偶数/奇数の折り返し周波数成分のイメージ図である。 本発明におけるアンダーサンプリングを用いた受信装置の機能構成図である。 ダウンコンバートされた1つの所望信号の帯域幅の収容を表す周波数成分のイメージ図である。 ダウンコンバートされた2つの所望信号の帯域幅の収容を表す周波数成分のイメージ図である。 1つの所望信号に対するサンプリング周波数Fsの適否を判定するフローチャートである。 2つの所望信号に対するサンプリング周波数Fsを決定する第1のフローチャートである。 2つの所望信号に対するサンプリング周波数Fsを決定する第2のフローチャートである。 サンプリング周波数Fsに対するダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数の対応グラフである。 ダウンコンバートイメージの中心周波数の間隔に応じたビット誤り率を表すグラフである。 ダウンコンバートイメージの2つの所望信号を表す周波数対信号レベルのグラフである。
符号の説明
1 受信装置
101 アンテナ
102 低雑音増幅器LNA
103 帯域通過フィルタBPF
104 A/D変換器
105 直交復調器
106 低域通過フィルタLPF
107 復調器
108 シンセサイザ
109 CPU

Claims (9)

  1. アンダーサンプリングを用いて、複数の所望信号を一括して周波数変換をするためのサンプリング周波数Fsを決定するサンプリング周波数決定方法であって、
    初期化された最大周波数間隔変数MAX及び最大化サンプリング周波数変数FS_MAXを有し、複数の所望信号の帯域幅に応じたサンプリング周波数Fsの上限値から下限値に向かって、以下の第1から第4のステップを繰り返すものであり、
    サンプリング周波数Fsについて、ダウンコンバートイメージの全ての所望信号の帯域幅が、サンプリング周波数0〜Fs/2以内に収容されるか否かを判定する第1のステップと、
    第1のステップについて真と判定された場合、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔が、最大周波数間隔変数MAXよりも大きいか否かを判定する第2のステップと、
    第2のステップについて真と判定された場合、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔を、最大周波数間隔変数MAXとして設定し、サンプリング周波数Fsを、最大化サンプリング周波数変数FS_MAXとして設定する第3のステップと、
    前記サンプリング周波数Fsを所定値だけ減分する第4のステップと
    を有し、最終的に最大周波数間隔及び最大化サンプリング周波数を得ることを特徴とするサンプリング周波数決定方法。
  2. 前記サンプリング周波数Fsの上限値は、複数の所望信号の帯域の最低周波数よりも小さい値とし、
    前記サンプリング周波数Fsの下限値は、複数の所望信号の帯域幅の和よりも大きい値とすることを特徴とする請求項に記載のサンプリング周波数決定方法。
  3. アンダーサンプリングを用いて、複数の所望信号を一括して周波数変換をするためのサンプリング周波数Fsを決定するサンプリング周波数決定方法であって、
    初期化された最大周波数間隔変数MAX、最大化サンプリング周波数変数FS_MAX及び初期サンプリング周波数変数INI_FSを有し、複数の所望信号の帯域幅に応じたサンプリング周波数Fsの下限値から上限値に向かって、以下の第1から第5のステップを繰り返すものであり、
    サンプリング周波数Fsについて、ダウンコンバートイメージの全ての所望信号の帯域幅が、サンプリング周波数0〜Fs/2以内に収容されるか否かを判定する第1のステップと、
    第1のステップについて真と判定された場合、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔が、最大周波数間隔変数MAXよりも大きいか否かを判定する第2のステップと、
    第2のステップについて真と判定された場合であって、且つ、初期サンプリング周波数変数が初期値である場合、前記サンプリング周波数Fsを、初期サンプリング周波数変数に設定する第3のステップと、
    ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔を、最大周波数間隔変数MAXとして設定し、サンプリング周波数Fsを、最大化サンプリング周波数変数FS_MAXとして設定する第4のステップと、
    前記サンプリング周波数Fsを所定値だけ増分する第5のステップと
    を有し、
    初期サンプリング周波数変数から上限値までの間で、最終的に最大周波数間隔及び最大化サンプリング周波数を得ることを特徴とするサンプリング周波数決定方法。
  4. 前記サンプリング周波数Fsの下限値は、所望信号の帯域幅BW及びBWを用いて、2×(BW+BW)とし、
    前記サンプリング周波数Fsの上限値は、第3のステップによって設定された前記初期サンプリング周波数変数INI_FSと、所望信号の中心周波数Fcを用いて、
    INI_FS+2×Fc/{fix(2×Fc/INI_FS)
    ×(fix(2×Fc/INI_FS)+1)}
    fix():小数点以下が切り捨てられた値を得る関数
    とすることを特徴とする請求項に記載のサンプリング周波数決定方法。
  5. アンダーサンプリングを用いて、複数の所望信号を一括して周波数変換をするためのサンプリング周波数Fsを決定するように、受信装置に搭載されたコンピュータを実行させるサンプリング周波数決定プログラムであって、
    初期化された最大周波数間隔変数MAX及び最大化サンプリング周波数変数FS_MAXを有し、複数の所望信号の帯域幅に応じたサンプリング周波数Fsの上限値から下限値に向かって、以下の第1から第4のステップを繰り返すものであり、
    サンプリング周波数Fsについて、ダウンコンバートイメージの全ての所望信号の帯域幅が、サンプリング周波数0〜Fs/2以内に収容されるか否かを判定する第1のステップと、
    第1のステップについて真と判定された場合、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔が、最大周波数間隔変数MAXよりも大きいか否かを判定する第2のステップと、
    第2のステップについて真と判定された場合、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔を、最大周波数間隔変数MAXとして設定し、サンプリング周波数Fsを、最大化サンプリング周波数変数FS_MAXとして設定する第3のステップと、
    前記サンプリング周波数Fsを減分する第4のステップと
    を有し、最終的に最大周波数間隔及び最大化サンプリング周波数を得るように、コンピュータを実行させることを特徴とするサンプリング周波数決定プログラム。
  6. 前記サンプリング周波数Fsの上限値は、複数の所望信号の帯域の最低周波数よりも小さい値とし、
    前記サンプリング周波数Fsの下限値は、複数の所望信号の帯域幅の和よりも大きい値とするように、コンピュータを実行させることを特徴とする請求項に記載のサンプリング周波数決定プログラム。
  7. アンダーサンプリングを用いて、複数の所望信号を一括して周波数変換をするためのサンプリング周波数Fsを決定するように、受信装置に搭載されたコンピュータを実行させるサンプリング周波数決定プログラムであって、
    初期化された最大周波数間隔変数MAX、最大化サンプリング周波数変数FS_MAX及び初期サンプリング周波数変数INI_FSを有し、複数の所望信号の帯域幅に応じたサンプリング周波数Fsの下限値から上限値に向かって、以下の第1から第5のステップを繰り返すものであり、
    サンプリング周波数Fsについて、ダウンコンバートイメージの全ての所望信号の帯域幅が、サンプリング周波数0〜Fs/2以内に収容されるか否かを判定する第1のステップと、
    第1のステップについて真と判定された場合、ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔が、最大周波数間隔変数MAXよりも大きいか否かを判定する第2のステップと、
    第2のステップについて真と判定された場合であって、且つ、初期サンプリング周波数変数が初期値である場合、前記サンプリング周波数Fsを、初期サンプリング周波数変数に設定する第3のステップと、
    ダウンコンバートイメージの所望信号の中心周波数FIFの間隔を、最大周波数間隔変数MAXとして設定し、サンプリング周波数Fsを、最大化サンプリング周波数変数FS_MAXとして設定する第4のステップと、
    前記サンプリング周波数Fsを所定値だけ増分する第5のステップと
    を有し、
    初期サンプリング周波数変数から上限値までの間で、最終的に最大周波数間隔及び最大化サンプリング周波数を得るように、コンピュータを実行させることを特徴とするサンプリング周波数決定プログラム。
  8. 前記サンプリング周波数Fsの下限値は、所望信号の帯域幅BW及びBWを用いて、2×(BW+BW)とし、
    前記サンプリング周波数Fsの上限値は、第3のステップによって設定された前記初期サンプリング周波数変数INI_FSと、所望信号の中心周波数Fcを用いて、
    INI_FS+2×Fc/{fix(2×Fc/INI_FS)
    ×(fix(2×Fc/INI_FS)+1)}
    fix():小数点以下が切り捨てられた値を得る関数
    とするように、コンピュータを実行させることを特徴とする請求項に記載のサンプリング周波数決定プログラム。
  9. 請求項からのいずれか1項に記載のサンプリング周波数決定プログラムを実行する演算処理手段と、
    前記演算処理手段によって導出された前記サンプリング周波数Fsに基づいてアンダーサンプリングをし、複数の所望信号を一括して周波数変換をするA/D変換手段と
    を有することを特徴とする受信装置。
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