JP4668043B2 - ヘリウム分離材の製造方法 - Google Patents
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Description
ヘリウム分離材としては、高分子からなる分離膜が知られており、特許文献1には、銀又は銅を含む炭素膜からなる気体分離膜が開示されている。また、特許文献2には、特定の構造を有するポリエーテル共重合体と、テトラアルコキシシラン、トリアルコキシシラン等の多官能アルコキシシランとからなる組成物を加水分解及び重縮合して得られる高分子型の気体分離膜が開示されている。
そのため、無機材料からなるガス分離材が検討されており、水素の分子径より小さな細孔を有する、即ち、オングストロームオーダーに孔径制御され、且つ、優れた透過性及び選択性を併せ持つガス分離材が求められている。
本発明の目的は、耐熱性に優れ、ヘリウムの透過性及び選択性に優れるヘリウム分離材の製造方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
1.非晶質物質形成用組成物を、連通孔を有し且つ無機材料からなる基体の、少なくとも該連通孔内に浸透させ塗膜を形成する塗膜形成工程と、該塗膜を含む基体を熱処理し、上記連通孔内に非晶質物質を含む非晶質物質含有膜を形成する非晶質物質含有膜形成工程と、上記熱処理された連通孔内に、化学反応により結晶質物質を生成する気体原料を供給し加熱して化学的気相合成を行い、上記非晶質物質含有膜の表面に、結晶質物質を堆積させる結晶質物質堆積工程とを備えることを特徴とするヘリウム分離材の製造方法。
2.上記非晶質物質形成用組成物が、ポリカルボシラン、ポリシラン、ポリシラザン及びポリカルボシラザンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する上記1に記載のヘリウム分離材の製造方法。
3.上記基体を構成する無機材料が、Al2O3、ZrO2、ムライト、コーディエライト、AlN、Si3N4及びSiCからなる群から選ばれた少なくとも1種である上記1又は2に記載のヘリウム分離材の製造方法。
4.上記基体が有する連通孔の平均径が、5〜200nmである上記1乃至3のいずれかに記載のヘリウム分離材の製造方法。
5.上記非晶質物質含有膜形成工程における熱処理温度が、600〜1,500℃である上記1乃至4のいずれかに記載のヘリウム分離材の製造方法。
6.上記結晶質物質堆積工程における化学気相合成が、珪素化合物のガス、及び炭素化合物のガスの存在下で加熱する工程を備える上記1乃至5のいずれかに記載のヘリウム分離材の製造方法。
7.上記化学気相合成が、珪素化合物のガス、及び炭素化合物のガスの導入並びに排気を行いながら加熱する工程を備える上記6に記載のヘリウム分離材の製造方法。
8.上記珪素化合物が、モノシラン、ジシラン及びジクロロシランからなる群から選ばれた少なくとも1種である上記6又は7に記載のヘリウム分離材の製造方法。
9.上記炭素化合物が、アセチレン、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、塩化メチル、塩化ビニルからなる群から選ばれた少なくとも1種である上記6乃至8のいずれかに記載のヘリウム分離材の製造方法。
また、本発明のヘリウム分離材の製造方法によれば、耐熱性に優れ、ヘリウムの透過性及び選択性に優れるヘリウム分離材を容易に製造することができる。特に、容易に且つ効率的に膜厚制御された、非晶質物質を含む非晶質物質含有膜、及び結晶質物質を含む結晶質物質含有膜を形成することができ、その結果、ヘリウムのみが透過する細孔を形成することができる。
後述する「2.ヘリウム分離材の製造方法」にて得られたヘリウム分離材を、初めに、説明する。
ヘリウム分離材は、連通孔を有し且つ無機材料からなる基体11と、該基体11の表面層を被覆し且つ非晶質物質を含む非晶質物質含有膜12(以下、膜[A]ともいう。)と、上記連通孔内に内接した非晶質物質含有膜[A]12の表面に配設され且つ結晶質物質を含む結晶質物質含有膜13(以下、膜[B]ともいう。)とを備え、該結晶質物質含有膜[B]13に包囲された細孔14を有する(図1参照)。この細孔14は、上記連通孔の内壁に膜[A]12及び膜[B]13が順次積層したことにより、膜[B]13により包囲形成されたものである。即ち、この細孔14は、上記連通孔の内径(細孔径)が縮小されており、その内径は、ヘリウム分子径より長く水素分子径より短い。従って、ヘリウム分離材を用いることにより、ヘリウムを含む混合ガスは、上記細孔14を通るヘリウムと、この細孔14を通らない、それ以外のガスとに分離される。
本発明において、「基体の表面層」とは、基体の表面、及び、基体表面近傍における連通孔の内壁表面の両方を意味し、具体的には、基体の表面並びに該基体から内部5μm程度の深さまでの部分の両方を意味する。また、「非晶質」及び「結晶質」は、X線回折により測定される結晶化度が、それぞれ、40%未満及び60%以上であることを意味する。
この基体は、1面から他面へと線状又は網目状に貫通する細孔、即ち、連通孔を有し、無機材料からなるものであれば、その構造、形状、大きさ等は、特に限定されない。この連通孔は、単一の貫通孔であってよいし、複数の貫通孔が規則的又は不規則的に連続してもよい。
上記基体は、好ましくは多孔体であり、無機材料から製造されたものであってよいし、有機材料(高分子、有機金属化合物、多糖類等)から製造されたものであってもよい。従って、上記基体の構成材料の例としては、アルミニウム化合物、珪素化合物、ジルコニウム化合物、チタン化合物等が挙げられる。これらは、酸化物、窒化物及び炭化物のいずれでもよい。
珪素化合物としては、シリカ(SiO2)、SiOC、窒化珪素(Si3N4)炭化珪素(SiC)、SiCN、SiBCN、サイアロン(SiAlON)等が挙げられる。
ジルコニウム化合物としては、ジルコニア(ZrO2)、ホウ化ジルコニウム(ZrB2)等が挙げられる。
また、チタン化合物としては、チタニア(TiO2)、チタン酸アルミニウム(Al2O3・TiO2)等が挙げられる。
これらのうち、耐熱性の観点から、Al2O3、ムライト、コーディエライト、AlN、Si3N4、SiC及びZrO2が好ましい。
また、基体の大きさも、目的、用途等に応じて選択される。特に、混合ガスの分離に関わる厚さとしては、好ましくは150μm以上である。
ヘリウム分離材の形状及び大きさは、上記基体の形状及び大きさに反映され、ほぼ同等である。
この膜[A]は、上記基体の表面層を被覆し且つ非晶質物質を含む膜である。従って、上記膜[A]は、基体表面上の膜と、基体表面近傍における連通孔を内接する(連通孔の内周面に沿っている)膜とが連続している。
上記非晶質物質としては、非晶質無機物質が好ましく、珪素化合物、アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物、チタン化合物等が挙げられる。これらは、酸化物、窒化物及び炭化物のいずれでもよく、上記基体の構成材料として例示した化合物を用いることができる。特に、SiO2、SiOC、SiC、SiCN及びSiBCNが好ましい。
上記結晶質物質としては、上記の珪素化合物、アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物、チタン化合物等における酸化物、窒化物及び炭化物の結晶化物が挙げられる。
また、図3は、膜[A]12が基体11の表面層を被覆した積層体の他の例を示す概略断面図であり、基体11が有する連通孔の内径がより小さい場合には、連通孔が、膜[A]の構成材料によって充填され閉じた状態となる。この場合、充填部は、膜[A]の細孔構造によっては、分子径の小さい特定のガスのみが透過し、ガス分離能を有する場合がある。一方、膜[A]が中実体である場合、基体11の一部となり、ヘリウム分離材の機械的強度、熱的安定性(耐熱性)等を向上させることができる。
尚、図2等の概略図において、基体11の連通孔は、基体11に対して垂直方向に示しているが、斜め方向に連通する場合もある。他の図においても同様である。
この膜[B]は、上記表面層における連通孔内に内接した非晶質物質含有膜[A]の表面に配設され且つ結晶質物質を含む膜である。
上記結晶質物質としては、珪素化合物、アルミニウム化合物、チタン化合物、ジルコニウム化合物等が挙げられる。これらは、酸化物、窒化物及び炭化物のいずれでもよい。
アルミニウム化合物としては、アルミナ、窒化アルミニウム、ムライト等が挙げられる。
チタン化合物としては、チタン酸アルミニウム、炭化チタン、窒化チタン等が挙げられる。
ジルコニウム化合物としては、ジルコニア、ホウ化ジルコニウム等が挙げられる。
これらのうち、SiC、Al2O3、ジルコニア等が好ましく、特に、SiCが好ましい。
上記膜[B]の態様を、断面図を用い、図4、図5及び図6に示す。図4は、膜[B]13が、連通孔内の膜[A]12の表面の、基体の最表面近傍に形成されていることを示す概略図である。図5は、膜[B]13が、連通孔内の膜[A]12の表面の、基体の表面から少し内部に形成されていることを示す概略図である。
また、図6は、膜[B]13が、連通孔内の膜[A]12の全表面に形成されていることを示す概略図である。
尚、図4、図5及び図6において、符号131は、連通孔内の膜[A]12により包囲形成された連通孔内に、膜[B]の構成材料が充填された状態を示す。この充填部131は、ガス分離能をほとんど有さない。
本発明のヘリウム分離材の製造方法は、非晶質物質形成用組成物を、連通孔を有し且つ無機材料からなる基体の、少なくとも該連通孔内に浸透させ塗膜を形成する塗膜形成工程と、該塗膜を含む基体を熱処理し、上記連通孔内に非晶質物質を含む非晶質物質含有膜(膜[A])を形成する非晶質物質含有膜形成工程と、上記熱処理された連通孔内に、化学反応により結晶質物質を生成する気体原料を供給し加熱して化学的気相合成を行い、上記非晶質物質含有膜(膜[A])の表面に、結晶質物質を堆積させる結晶質物質堆積工程とを備えることを特徴とする。
上記連通孔の平均細孔径は、好ましくは5〜200nm、より好ましくは5〜150nm、更に好ましくは6〜100nmである。
この補強方法としては、上記前駆体組成物を、ディッピング法、スプレー法、スピン法等により上記基体の表面や、連通孔の内壁表面に浸透させて塗膜とし、その後、熱処理する方法等が挙げられる。尚、この前駆体組成物は、ゾル・ゲル法で得られたもの等を用いることができる。
珪素含有高分子としては、珪素原子及び炭素原子を主として含む化合物が好ましい。その他には、酸素原子、水素原子、窒素原子、ホウ素原子等が挙げられる。
この珪素含有高分子としては、ポリカルボシラン、ポリシラン、ポリシラザン、ポリカルボシラザン等が挙げられる。これらの変性化合物(一部を下記に例示)を用いることもできる。これらの高分子化合物の数平均分子量は、通常、500〜100,000である。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、非晶質のチタン化合物を形成する組成物としては、チタンアルコキシドの溶液;塩化チタン、ジアルキルアミノチタニウム等を含有する組成物が挙げられる。
また、上記塗膜の厚さは、基体が有する連通孔の細孔径、用いる非晶質物質形成用組成物の種類及び濃度等により、適宜、調整される。
また、上記塗膜が、トリアルキルボロン、ジアルキルアミノボロン等の1種以上を含む場合には、非晶質物質含有膜形成工程後の膜[A]に含まれる非晶質物質は、通常、SiBCNである。
尚、いずれの場合も、熱処理条件によっては、膜[A]に結晶質物質が含有されることがある。
尚、基体の連通孔の内径がより小さく、その連通孔に上記非晶質物質形成用組成物が充填されていた場合には、熱処理により、連通孔が、非晶質物質で充填され閉じた状態となる(図3参照)。
気体原料は、2種以上を用いることが好ましく、珪素化合物のガス、及び、炭素化合物のガスを少なくとも用いることが好ましい。
珪素化合物としては、モノシラン、ジシラン、ジクロロシラン等が挙げられる。これらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、炭素化合物としては、室温で気体であれば、特に限定されず、アセチレン、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、塩化メチル、塩化ビニル等が挙げられる。きこれらは、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
尚、反応系への気体原料の導入は、上記のガスを個別に供給してよいし、水素ガス等の気相反応に関与しないガスを、キャリアガスとして用いて供給してもよい。更に、上記のガスは、反応系内に個別に導入されてよいし、反応系への導入前に混合した後、反応系内に導入されてもよい。また、上記のガスの導入速度及び反応系からの排気速度は、特に限定されないが、連続的に導入してよいし、間欠的に導入してもよい。
尚、上記のように、上記結晶質物質堆積工程においては、膜[B]の膜厚を調整することができるので、細孔の内径が水素の分子径より大きくなるように、例えば、0.29〜0.32nmとなるように膜[B]を形成した場合には、水素ガス分離材として用いることができる。
実施例1
α−Al2O3からなり、内壁及び外壁の間に網目状に連通する細孔(平均細孔径100nm)を有する多孔質の管状体111(内径1.8mm、外径2.6mm及び長さ85mm)の両端面を、α−Al2O3からなり、同じ内径及び外径を有する中実体の管21、及び、α−Al2O3からなり、同じ内径及び外径を有し、底面が凹面である中実体の有底管22の各端面によりガラスシールし、複合体2を得た(図7参照)。即ち、この複合体2は、中実体の管21と、多孔質管状体111と、中実体の有底管22とをこの順に備え、各管の端面どうしを密着させるためのガラス封止部23を備える。
その後、ゾル・ゲル法により調製したベーマイトゾル(PVA濃度;3.5%)内に、上記複合体2を10秒間浸漬した。次いで、このゾルを乾燥させ、アルゴンガス雰囲気中、800℃で3時間熱処理し、複合体2の全表面(管状体111の細孔内壁面を含む)にγ−Al2O3からなる膜を形成させた。この操作を再度繰り返し、管状体111と、この管状体111の全表面を被覆したγ−Al2O3膜112とを備える基体部(以下、「基体」ともいう。)11(図8参照)を含む基体付き複合体3(図示せず)を得た。この基体11の平均細孔径は10nmであった。図8は、基体付き複合体3を構成する基体11を示す図であり、この基体11を連通孔部分で破断したときの部分断面を示す概略図である。管状体111の表面にγ−Al2O3膜112が形成されていることを示す。
その後、このキシレン溶液を乾燥させ、アルゴンガス雰囲気中、800℃で1時間熱処理し、基体付き複合体3の全表面に非晶質のSiOCを含む膜12(基体付き複合体3の表面における膜厚130nm。連通孔内における膜厚は2.5〜4nmと思われる。以下、「SiOC膜」ともいう。)が形成された、SiOC膜付き管状体4を含むSiOC膜付き複合体5を得た。図11は、SiOC膜付き管状体4において、SiOC膜付き管状体111を破断したときの断面画像(電子顕微鏡による)であり、γ−Al2O3膜112の表面にSiOC膜12が形成されていることを示す。
尚、原料ガス〔1〕(キャリアガス)として水素ガス、原料ガス〔2〕として水素ガス及びSiH2Cl2ガスからなる混合ガス(SiH2Cl2濃度;1体積%)、並びに原料ガス〔3〕として水素ガス及びアセチレンガスからなる混合ガス(アセチレン濃度;1体積%)を用いた。各原料ガスの導入量は、原料ガス〔1〕〜〔3〕の順に、1sccm、0.5sccm、及び0.5sccmであり、各原料ガスは、炉内へ導入する前に混合した。また、原料ガス〔1〕〜〔3〕からなる混合ガスは、導入時間2秒及びインターバル2秒の繰り返しで導入し、これを3,500回繰り返した。
尚、図13の画像において、炭化珪素多結晶からなる膜13は、微細なため判別できないが、X線測定により、SiOC膜付き管状体4の細孔において、炭化珪素多結晶が存在していることを確認した。
実施例1で得た基体付き複合体3を用い、下記要領でヘリウムガス分離材を得た。
アルゴンガス雰囲気のグローブボックス内で調製した、ポリカルボシラン(数平均分子量;10,700)のキシレン溶液(濃度0.8%)に、上記基体付き複合体3を5秒間浸漬した(図10参照)。基体付き複合体3の外側から、毛細管現象により、上記キシレン溶液を浸透させた。
その後、このキシレン溶液を乾燥させ、アルゴンガス雰囲気中、800℃で1時間熱処理し、基体付き複合体3の全表面にSiOC膜を形成させた。この浸漬−乾燥−熱処理の操作を再度繰り返し、基体付き複合体3の表面における膜厚140nm(連通孔内における膜厚は3〜4.5nmと思われる。)のSiOC膜12を有するSiOC膜付き複合体5を得た。
このヘリウム分離材について、実施例1と同様にして、各ガスの透過率を測定した。ヘリウムガス透過率及び透過係数比を表1に示す。
α−Al2O3からなり、内壁及び外壁の間に網目状に連通する細孔(平均細孔径150nm)を有する多孔質の管状体(内径2.0mm、外径2.9mm及び長さ85mm)の両端面を、実施例1と同様にして、α−Al2O3からなる中実体の管、及び、α−Al2O3からなる中実体の有底管の各端面によりガラスシールし、複合体2を得た。
その後、実施例1で用いたベーマイトゾル内に、上記複合体2を10秒間浸漬した。次いで、このゾルを乾燥させ、アルゴンガス雰囲気中、800℃で3時間熱処理し、複合体2の全表面にγ−Al2O3からなる膜を形成させた。この操作を更に2回繰り返し、管状体と、この管状体の全表面を被覆したγ−Al2O3膜とを備える基体11を含む基体付き複合体3を得た。この基体11の平均細孔径は10nmであった。
その後、このキシレン溶液を乾燥させ、アルゴンガス雰囲気中、800℃で1時間熱処理し、基体付き複合体3の全表面にSiOC膜を形成させた。この浸漬−乾燥−熱処理の操作を更に2回繰り返した。そして、上記キシレン溶液を用い、浸漬時間10秒間及び熱処理温度750℃として、浸漬−乾燥−熱処理の操作を更に3回繰り返し、基体付き複合体3の表面における膜厚110nm(連通孔内における膜厚は2〜3.5nmと思われる。)のSiOC膜12を有するSiOC膜付き複合体5を得た。
尚、各原料ガスの導入量は、原料ガス〔1〕〜〔3〕の順に、1sccm、0.4sccm、及び0.8sccmである。また、原料ガス〔1〕〜〔3〕からなる混合ガスは、導入時間2秒及びインターバル2秒の繰り返しで導入し、これを2,800回繰り返した。
このヘリウム分離材について、実施例1と同様にして、各ガスの透過率を測定した。ヘリウムガス透過率及び透過係数比を表1に示す。
11;基体(基体部)
111;基体用支持体(多孔質管状体)
112;補強膜(γ−Al2O3膜)
12;非晶質物質含有膜(SiOC膜)
13;結晶質物質含有膜(炭化珪素多結晶膜)
131;結晶質物質充填部
14;細孔
15;連通孔
2;複合体
21;アルミナ管
22;アルミナ有底管
23;ガラス封止部
3;基体付き複合体
4;SiOC膜付き管状体
5;SiOC膜付き複合体
6;キシレン溶液
7;CVD装置の炉。
Claims (9)
- 非晶質物質形成用組成物を、連通孔を有し且つ無機材料からなる基体の、少なくとも該連通孔内に浸透させ塗膜を形成する塗膜形成工程と、該塗膜を含む基体を熱処理し、上記連通孔内に非晶質物質を含む非晶質物質含有膜を形成する非晶質物質含有膜形成工程と、上記熱処理された連通孔内に、化学反応により結晶質物質を生成する気体原料を供給し加熱して化学的気相合成を行い、上記非晶質物質含有膜の表面に、結晶質物質を堆積させる結晶質物質堆積工程とを備えることを特徴とするヘリウム分離材の製造方法。
- 上記非晶質物質形成用組成物が、ポリカルボシラン、ポリシラン、ポリシラザン及びポリカルボシラザンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1に記載のヘリウム分離材の製造方法。
- 上記基体を構成する無機材料が、Al2O3、ZrO2、ムライト、コーディエライト、AlN、Si3N4及びSiCからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1又は2に記載のヘリウム分離材の製造方法。
- 上記基体が有する連通孔の平均径が、5〜200nmである請求項1乃至3のいずれかに記載のヘリウム分離材の製造方法。
- 上記非晶質物質含有膜形成工程における熱処理温度が、600〜1,500℃である請求項1乃至4のいずれかに記載のヘリウム分離材の製造方法。
- 上記結晶質物質堆積工程における化学気相合成が、珪素化合物のガス、及び炭素化合物のガスの存在下で加熱する工程を備える請求項1乃至5のいずれかに記載のヘリウム分離材の製造方法。
- 上記化学気相合成が、珪素化合物のガス、及び炭素化合物のガスの導入並びに排気を行いながら加熱する工程を備える請求項6に記載のヘリウム分離材の製造方法。
- 上記珪素化合物が、モノシラン、ジシラン及びジクロロシランからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項6又は7に記載のヘリウム分離材の製造方法。
- 上記炭素化合物が、アセチレン、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、塩化メチル、塩化ビニルからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項6乃至8のいずれかに記載のヘリウム分離材の製造方法。
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