JP4702994B2 - 水石けん供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、手洗い場のカウンターなどに設置される水石けん供給装置であり、水石けんを筒形状のケーシングに通してケーシングの先端側に配されたタンクへ補給するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の水石けん供給装置としては、例えば、特開平8−38381号に開示されているものがある。
すなわち、筒形状のケーシングの先端部に拡径フランジが形成され、拡径フランジとナット部材とによりタンクが挟持状態で固定され、ケーシングの筒軸に沿ってエアー流出通路と水石けん流出通路とが一体的に形成されているものである。また、ケーシングの筒軸に沿って水石けんの補給通路が形成され、水石けんがケーシングの基端側筒口から水石けんの補給通路を通ってタンクに補給されるようになっている。
【0003】
また、エアー流出通路に流量調節弁を設け、エアーの流量を調節することにより、水石けんをエアーで泡立てた泡状のものと、エアーで泡立てない液状のものとに選択的に吐出するようにして、使い勝手を向上するようにしているものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の水石けん供給装置では、水石けんを補給用通路を介してタンクへ補給する際に、タンク内の空気が同じく補給用通路内を水石けんの補給方向とは反対方向に通って外気へ排出される。このとき、補給用通路が狭いと、タンク内の空気抜きが円滑に行われないで、タンクへの水石けんの補給が困難になる。
【0005】
空気抜きを円滑に行うべく、ケーシングに空気抜き通路と補給用通路とを一体的に樹脂成形すると、空気抜き通路を成形するために成形型に抜き勾配を設ける分だけ、補給用通路が狭くなって、空気抜きの効率が低下し、また、補給用通路と空気抜き通路とを併せて形成する分だけ成形型が複雑になり、製作コストが嵩むという問題がある。
【0006】
また、空気抜きを円滑に行うために、補給用通路を広くすればするほど、ケーシングが拡径していき、装置が大型になったり、装置の取付スペースが嵩んだりするという問題点があった。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、空気抜きの効率を高め、製作コストを削減し、装置の大型化や取付スペースの拡大化を防止することができるようにした水石けん供給装置を提供することを目的としている。
【0008】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]手洗い場のカウンターなどに設置され、水石けんを筒形状のケーシング(20)の注入口(204)に注いで、当該ケーシング(20)の流出口(205)側に配されたタンク(30)へ補給するようにした水石けん供給装置であって、
前記ケーシング(20)の内部に仕切部材(80)を装着し、
前記仕切部材(80)は、前記ケーシング(20)の注入口(204)側から流出口(205)側へ延びていて、前記ケーシング(20)の内部を水石けんの通る補給用通路(201)と、前記タンク(30)の内部から外気へ通じる空気抜き用通路(202)とに仕切るものであり、溝形断面形状に形成されていて両側の溝壁(81)を有し、該両側の溝壁(81)は、前記ケーシング(20)の内壁(26)に当接した状態で固定されるものであることを特徴とする水石けん供給装置。
【0011】
[2]前記ケーシング(20)に外嵌する第1ねじ部材(73)と、前記タンク(30)側に設けられた第2ねじ部材(33)と、当該第2ねじ部材(33)に螺合する前記第1ねじ部材(73)に係止して当該第1ねじ部材(73)を前記第2ねじ部材(33)側へ移動不能にすることにより、前記タンク(30)を前記ケーシング(20)側に固定可能にするストッパ部材(72)とを備え、
前記ストッパ部材(72)は、前記ケーシング(20)の筒軸方向に対して直交する方向から前記ケーシング(20)に装着されるものであることを特徴とする[1]に記載の水石けん供給装置。
【0013】
次に、前記各項に記載された発明の作用について説明する。
筒形状のケーシング(20)の内部に装着された仕切部材(80)により、ケーシング(20)の内部を補給用通路(201)と空気抜き用通路(202)とに仕切ることができる。成形されたケーシング(20)に仕切部材(80)を装着するので、ケーシング(20)の成形型は空気抜き用通路(202)を成形しないものになり、空気抜き用通路(202)を成形しない分だけ、成形型が複雑にならず、成形型のコストを低減することができ、また、空気抜き用通路(202)を成形しないので、空気抜き用通路(202)の抜き勾配を補給用通路(201)側につける必要がなく、補給用通路(201)を狭くしないで済む。
【0014】
水石けんの補給時において、水石けんをケーシング(20)の注入口(204)から補給用通路(201)を通ってタンク(30)に補給する一方、タンク(30)の空気は、空気抜き用通路(202)を通って外気側へ排出されるので、水石けんの補給が円滑に行われる。
【0015】
水石けんの補給の途中で、水石けんが間違って空気抜き用通路(202)に流入しても、空気抜き用通路(202)内に空気が抜けるときの気流が既に形成されているので、水石けんが空気抜き用通路(202)を塞ぐことはなく、空気が抜ける状態が維持される。それにより、仕切部材(80)が空気抜き用通路(202)を補給用通路(201)から完全に仕切る必要がなく、たとえばパッキンなどを不要にし、組立工数が大幅に増加することがなく、組立性が低下することがない。
【0016】
また、ケーシング(20)に仕切部材(80)を装着するには、仕切部材(80)の両側の溝壁(81)をケーシング(20)の内壁(26)に当接した状態で固設すればよく、前述したように、パッキンなどを組み付けずに済み、組立工数が大幅に増加せず、装着作業が簡易であり、作業性がよい。また、仕切部材(80)は、溝形断面形状の簡易な形状をしているので、仕切部材(80)の成形型が複雑にならず、製作コストを低く抑えることができる。
【0018】
さらに、ケーシング(20)に第1ねじ部材(73)を外嵌し、タンク(30)側に第2ねじ部材(33)を設け、ケーシング(20)にストッパ部材(72)を装着するようにしたものでは、ストッパ部材(72)がケーシング(20)の先端部に外嵌した第1ねじ部材(73)に係止することにより、第1ねじ部材(73)を第2ねじ部材(33)側へ移動不能にしておく。
【0019】
ケーシング(20)にストッパ部材(72)を装着するとき、ストッパ部材(72)をケーシング(20)の筒軸方向に対して直交する方向からケーシング(20)の所定位置(たとえば嵌合溝)に装着すればよいので、たとえば、ケーシング(20)の先端側からストッパ部材(72)を螺合していく必要がなく、ストッパ部材(72)をケーシング(20)に容易に組み付けることができる。
【0020】
第1ねじ部材(73)を第2ねじ部材(33)に螺合していくと、第1ねじ部材(73)がストッパ部材(72)に係止して第2ねじ部材(33)側へ移動不能になることから、第2ねじ部材(33)が設けられたタンク(30)が第1ねじ部材(73)側に引き寄せられるようになり、やがて、タンク(30)が第1ねじ部材(73)に締結され、ケーシング(20)に固定される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の一実施の形態を説明する。
各図は本発明の一実施の形態を示している。
図1〜図3に示すように、本実施の形態に係る水石けん供給装置10は、手洗い場のカウンターなどに設置されるものであり、カウンターに支持されるケーシング20と、カウンターの下方に配され、水石けんを貯留するタンク30と、タンク30に内装されるポンプ機構40と、泡状の水石けんを噴出するノズル50と、ポンプ機構40を操作するプッシュカバーであるカバー部材60とを有している。
【0022】
図1〜図9に示すように、ケーシング20は筒形状に形成され、筒径が大きな上部ケース21および筒径が小さな下部ケース22とを有している。下部ケース22はカウンターCの装着孔H1に嵌合し、下部ケース22の外周に形成されたねじ部23にはフランジ付の六角ナット24が螺合している。上部ケース21と六角ナット24とで装着孔H1の周縁部を上下から挟むことによって、ケーシング20がカウンターCに上下方向へ抜け不能に支持されている。また、上部ケース21はサイドカバー71により外部から覆われている。
【0023】
さらに、下部ケース22の下端部の外周には嵌合溝25が形成されている。嵌合溝25は、ケーシング20の筒軸方向に対して直交する平面に沿ってその溝が切られている。嵌合溝25には筒軸方向に対して直交する方向からCリングであるストッパ部材72が嵌着されている。
【0024】
ケーシング20には雌ねじ部材である第1ねじ部材73が外嵌している。後述のタンク30のタンクカバー32には第2ねじ部材33が一体的に形成されている。第2ねじ部材33は、タンクカバー32の円環形状のボス部34の外周面に螺設された雄ねじ部である。また、タンクカバー32のボス部34にはケーシング20の流出口205側の端部が内嵌している。
【0025】
第1ねじ部材73が第2ねじ部材33に螺合していくと、ストッパ部材72が第1ねじ部材73に係止して第1ねじ部材73を第2ねじ部材33側へ移動不能にすることにより、タンク30のタンクカバー32がケーシング20側に固定されている。
【0026】
図1〜図9に示すように、ケーシング20の筒壁には、筒軸方向とほぼ平行な方向に延びる供給通路27が形成されている。供給通路27は一対の下部通路271と、各下部通路271内の水石けんが合流する上部通路272とから成り、上部通路272の上端部はノズル50に連結されている。ノズル50は、ケーシング20側から外方へ延ばされている。一方、各下部通路271の下端部はタンク30内の逆止弁100に連通している。
【0027】
図1、図2および図5に示すように、ケーシング20の内部には仕切部材80が装着されている。仕切部材80は、ケーシング20の注入口204側から流出口205側へ延びていて、ケーシング20の内部を水石けんの通る補給用通路201と、タンク30の内部から外気へ通じる空気抜き用通路202とに仕切るものである。
【0028】
図3および図5〜図12に示すように、仕切部材80は、略V字状の溝形断面形状に形成されていて、両側に溝壁81を有している。仕切部材80の両側の溝壁81は、ケーシング20の内壁26に当接した状態で固設されている。溝壁81の上部の丈は、筒形が大きな上部ケース21に合わせて長く、溝壁81の下部は、筒径が小さな下部ケース22に合わせて短くなっている。
【0029】
また、仕切部材80の上端部には、両側の溝壁81を両端の扇骨として扇形に広がる取付用フランジ82が形成されている。扇形の取付用フランジ82の要の部位には、後述するピストンロッド45を通す貫通孔83が形成され、取付用フランジ82には下孔84が形成されている。内壁26には取付座部262が凸設され、取付座部262には下孔84に対応して雌ねじ部263が形成されている。下孔84を通り雌ねじ部263に螺合する取付ねじにより仕切部材80が上方へ抜け不能に締結されている。
【0030】
また、ケーシング20の内壁26には内方へ位置決め突起261の一対が凸設されている。扇形の取付用フランジ82の両側縁には凹部85がそれぞれ形成され、各凹部85が一対の位置決め突起261にそれぞれ嵌め込まれ、それにより、仕切部材80が筒周方向に位置決めされている。
【0031】
図1、図2および、図13〜図15に示すように、タンク30は、略円形断面形状のタンク本体31および、タンク本体31の上部開口を塞ぐ、同じく略円形断面形状のタンクカバー32からなる。前述したように、タンクカバー32側に第2ねじ部材33に螺合する第1ねじ部材73により、ケーシング20の流出口205側の端部にはタンクカバー32が着脱可能に支持されている。タンク本体31の上部開口の内周面には雌ねじ部36が形成され、タンク本体31の雌ねじ部36には、タンクカバー32の雄ねじ部37が螺着されている。すなわち、タンク本体31は、タンクカバー32を介して、ケーシング20の流出口205側の端部に着脱可能に支持されるものである。
【0032】
タンク30内には、ケーシング20側に設けられたノズル50へタンク30内の水石けんを空気と共に送り出すためのポンプ機構40が備えられている。ポンプ機構40は、タンクカバー32側に装着されている。
【0033】
図1、図2および図21〜図22に示すように、具体的には、ポンプ機構40は、吊り部材90を介してタンクカバー32に支持されている。吊り部材90はタンクカバー32に嵌着する環状部91と、その環状部91から下方に延設される一対の吊り下げ部92とから成る。環状部91は、直径方向に渡される差し渡し部93と後述する各種のチューブを保持するクランプ部94とを有している。
差し渡し部93の中央部には貫通孔95が穿設されている。
【0034】
環状部91の外周面には、タンクカバー32の下縁に係止する係止突起98が形成されている。各吊り下げ部92の下端部にはフック部96が形成されている。フック部96の中央部には切り込み溝97が凹設され、フック部96に復元性をもたせている。
【0035】
図1、図2および、図16〜図20に示すように、ポンプ機構40は、下部ベース410と上部ベースである天井部420との間の隙間に液ポンプ430およびエアポンプ440を設けて成る。ポンプ機構40は、タンク30内の水石けんを空気と共にノズル50へ送り出すためのものである。
【0036】
下部ベース410は、中央部に液ポンプ430のシリンダ431、その周りに形成された筒状の容積減少部材412、その外筒壁に形成されたねじ部413、そのねじ部413に連続する円周フランジ414が一体的に形成されてなる。円周フランジ414には、被係止溝415および、チューブ挿通溝416が形成されている。
【0037】
天井部420は、シリンダ431に内嵌するピストン部材432を有している。シリンダ431の内部に面するピストン部材432の先端部には、ピストン部材432の基端部側へ凹入する衝撃力吸収用の孔435が形成されている。ピストン部材432には、前記天井部420を介して、ピストンロッド433が連結されている。シリンダ431には後述のチューブが連結される液排出管436と、液吸入管437とが連通している。液吸入管437にはタンク本体31の底部側へ延びる延長管438が連結され、延長管438には水石けんの吸入のみ行う逆止弁が内装されている。
【0038】
エアポンプ440は、エア室441を有している。エア室441は、上部ブラケット442、下部ブラケット443および、周壁445を有している。上部ブラケット442は孔を有し、ピストンロッド433にその孔を通した後、図示しないナットを同様にピストンロッド433に通し、その内側に有したねじ部が天井部420のねじ部と螺着され、上部ブラケット442と天井部420とが一体化している。天井部420のねじ部にはねじ軸方向にピストンロッド433が嵌着されている。下部ブラケット443は、下部ベース410のねじ部413に螺合するナット部材446により下部ベース410側に締着されている。
【0039】
周壁445は、ケーシング20の流出口205側から天井部420に注がれた水石けんをタンク本体31側へ伝導可能なもので、筒形の蛇腹状に形成されている。蛇腹状の周壁445が高さ方向に伸縮することにより、エア室441の内部容積が拡縮して空気を吸排するものである。また、前記容積減少部材412は、縮小時のエア室441の天井部420(上部ブラケット442と一体化したもの)に近接するようにエア室441の内部に突設されているものである。容積減少部材412は、縮小時のエア室441の内部圧力を上げるためのものである。
【0040】
また、下部ベース410には、エア吸入管417および、エア排出管418が形成され、エア吸入管417および、エア排出管418の管路が容積減少部材412内に形成され、エア室441の内部に連通している。
【0041】
図1、図2および、図23〜図25に示すように、タンクカバー32には、逆止弁100が装着されている。逆止弁100は弁本体101と、球形状の弁102とを有している。弁本体101には、一対の連結管103と混合室104とが形成されている。一対の連結管103内に球形状の弁102がそれぞれ設けられている。一対の連結管103にはチューブがそれぞれ連結され、各チューブがポンプ機構40側の液排出管436およびエア排出管418にそれぞれ延設されている。また、混合室104は水石けんおよび空気とが混合されるが一対の下部通路271にそれぞれ連通している。
【0042】
また、タンクカバー32には、エア弁110が装着されている。エア弁110は、弁本体111および、薄板状の弁112を有している。弁本体111には、連結管113が形成されている。薄板状の弁112は、弁本体111に形成された外気連通口115を開閉するものであり、弁本体111内が陰圧になると外気連通口115を開き、陽圧になると外気連通口115を閉じるものである。連結管113にはチューブが連結され、そのチューブがエア吸入管417に延ばされている。
【0043】
図1、図2および、図26〜図31に示すように、カバー部材60はケーシング20の注入口204を塞ぐためのものであり、注入口204に外嵌する外側周壁と、その外側周壁の内側に形成された内側周壁と、内側周壁の中心部に形成された軸を挟み込むためのU字ばねと、そのU字ばねを係止するばね係止部61と、内側周壁の内面に設けられた被係止部62と、内側周壁を中心部側へ凹入した扇形状の嵌合凹部63とを有している。
【0044】
ケーシング20の注入口204にはホルダー部材65が内嵌しており、ホルダー部材65は中心部に形成されたU字ばねを前記係止部61とは直交する方向で押さえる押さえ部66と、カバー部材60の内側周壁に内嵌する周壁部と、その周壁部の外面に設けられた係止部67と、扇形状の嵌合凹部68を有している。ピストンロッド433の上端部がホルダー部材65の中心孔を通過してカバー部材60の裏面側に当接している。
【0045】
押さえ部66は、カバー部材60のばね係止部61に係止したU字ばねの移動を制限するものであり、係止部67は、前述したようにホルダー部材65の周壁部がカバー部材60の内側周壁に内嵌した際にカバー部材60の被係止部62に弾撥的に係止してカバー部材60の抜け止めをするものである。また、扇形状の嵌合凹部63および扇形状の嵌合凹部68には仕切部材80の上端部が嵌入するものである。
【0046】
次に本実施の形態の作用を説明する。先ず、ケーシング20と仕切部材80との組立について説明する。筒形状のケーシング20内に仕切部材80を注入口204側から挿通する。このとき、仕切部材80の扇形の取付用フランジ82の両側縁に形成された凹部85をケーシング20の内壁26の一対の位置決め突起261に嵌め込むようにする。それにより、仕切部材80の下孔84と取付座部262の雌ねじ部263とが一致する。
【0047】
ビスを下孔84に通して雌ねじ部263に螺合することにより、ケーシング20の内部に仕切部材80を装着することができ、ケーシング20の内部を補給用通路201と空気抜き用通路202とに仕切ることができる。また、ケーシング20に仕切部材80を装着すると、仕切部材80の両側の溝壁81がケーシング20の内壁26に当接した状態になる。
【0048】
ケーシング20に仕切部材80を装着することにより、ケーシング20内に空気抜き用通路202が形成されるようになるので、初めからケーシング20内に空気抜き用通路202を一体的に成形する成形型に対して、構造が複雑にならず、製作コストを低減することができる。また、空気抜き用通路202を一体的に成形しないので、空気抜き用通路202の抜き勾配を補給用通路201側につける必要がなく、補給用通路201を狭くしないで済む。また、仕切部材80は、溝形断面形状の簡易な形状をしているので、仕切部材80の成形型が複雑にならず、この点からも製作コストを低く抑えることができる。
【0049】
次に、ケーシング20とタンク30との組立について説明する。ケーシング20はカウンターCに取り付けられている。ケーシング20の取付は、ケーシング20の下部ケース22をカウンターCの装着孔H1に通し、ケーシング20のねじ部23に六角ナット24を流出口205側から螺合していき、上部ケース21と六角ナット24とで装着孔H1の周縁部を挟み込むようにすればよい。
【0050】
このように、カウンターCに取り付けられたケーシング20のねじ部23に第1ねじ部材73を同じく流出口205側から通していき、また、ケーシング20の嵌合溝25にストッパ部材72を嵌着する。ストッパ部材72をケーシング20の筒軸方向に対して直交する方向からケーシング20の嵌合溝25に装着すればよいので、たとえば、ケーシング20の流出口205側の端部からストッパ部材72を螺合していく必要がなく、ストッパ部材72をケーシング20に容易に組み付けることができる。ストッパ部材72が第1ねじ部材73に係止すると、第1ねじ部材73が第2ねじ部材33側へ移動不能になるようにしておく。
【0051】
次に、ケーシング20の流出口205側の端部を円環形状のボス部34に嵌合して、第1ねじ部材73をタンクカバー32の第2ねじ部材33に螺合していくと、やがて、第1ねじ部材73がストッパ部材72に係止して第2ねじ部材33側へ移動不能になることから、第2ねじ部材33が設けられたタンクカバー32が第1ねじ部材73側に引き寄せられるようになり、タンクカバー32が第1ねじ部材73に締結され、ケーシング20に固定される。
【0052】
このタンクカバー32には吊り部材90を介してポンプ機構40が装着されている。次に、タンクカバー32の雄ねじ部37にタンク本体31の雌ねじ部36を螺合することにより、ケーシング20とタンク30とが組み立てられる。
【0053】
次に、水石けんの補給について説明する。水石けんの補給時において、カバー部材60をケーシング20から外して、ケーシング20の注入口204を開く。水石けんをケーシング20の注入口204からそそぎ込むと、水石けんは補給用通路201を通って、補給用通路201の流出口205からタンクカバー32の円弧状孔38の一方を通ってタンク30内に流下する。
【0054】
このとき、水石けんは、タンク本体31に直接的に注がれるのでなく、ポンプ機構40の天井部420に注がれ、かつ、ポンプ機構40のエアポンプ440を伝わった後に、下部ベース410の円周フランジ414に流下し、かつ、下部ベース410のチューブ挿通溝416に嵌持されたチューブおよびタンク内壁を伝わって、タンク本体31内に流入する。タンク本体31内に流入する水石けんの流速は低く、水石けんは泡立つことなくタンク本体31に補給される。
【0055】
一方、タンク30内の空気は、タンクカバー32の円弧状孔38の他方から空気抜き用通路202を通り、排気口206から外気側へ排出されるので、空気抜きが適切に行われ、それにより、水石けんの補給が円滑に行われる。
【0056】
仕切り壁に多少隙間があり、水石けんの補給の途中で、水石けんが間違って空気抜き用通路202に流入しても、空気抜き用通路202内に空気が抜けるときの気流が既に形成されているので、水石けんが空気抜き用通路202を塞ぐことはなく、空気が抜ける状態が維持される。
【0057】
水石けんの補給が終了したならば、ケーシング20の注入口204をカバー部材60で塞ぐ。このとき、カバー部材60の扇形状の嵌合凹部63および扇形状の嵌合凹部68を仕切部材80の上端部の取付用フランジ82に嵌め込むことにより、カバー部材60の回転方向の位置決めがなされる。
【0058】
次に、水石けん供給装置の使用について説明する。図1において、シリンダ431に内装されたコイルばねの復元力に抗して、カバー部材60を下方に押すと、ピストンロッド433を介してピストン部材432がシリンダ431内を下方に移動し、また、天井部420が下方に移動する。それにより、シリンダ431内の水石けんが液排出管436からチューブを通って、逆止弁100の一対の連結管103の一方の球形状の弁102を付勢力に抗して押し上げて、混合室104に流入する。
【0059】
また、エア室441内の空気がエア排出管418からチューブを通って、逆止弁100の一対の連結管103の他方の球形状の弁102を付勢力に抗して押し上げて、混合室104に流入し、混合室104内の水石けんを泡状にする。泡状になった水石けんは、ケーシング20の下部通路271〜上部通路272を通って、ノズル50から供給されるようになる。
【0060】
コイルばねの復元力により、ピストン部材432がシリンダ431内を上方に移動すると、天井部420も上方に移動し、シリンダ431内が陰圧になって、タンク本体31内の水石けんが延長管438からシリンダ431内に流入する。また、外気がエア弁110からチューブを通ってエア吸入管417からエア室441内に流入する。それにより、次の水石けんの供給に備えることができる。
【0061】
なお、前記実施の形態においては、ケーシング20に仕切部材80をビス止めしたものを示したが、仕切部材80の装着手段はこのようなものに限らない。例えば、筒形状のケーシング20の内壁26に筒軸に沿って一対の嵌合溝を形成しておき、その一対の嵌合溝に仕切部材80の両側の溝壁81を嵌め込むようにすればよい。
【0062】
また、補給用通路201の注入口204と空気抜き用通路202の排気口206は、共に上方に開設されているが、排気口206を注入口204側とは反対の方向に開設するようにしてもよい。それにより、水石けんを補給する際に、水石けんが空気抜き用通路202に流入し難くなり、水石けんが空気抜き用通路202を塞ぐことを防止し、タンク30内の空気が抜け易い適正な状態を維持することができる。
【0063】
さらに、ケーシング20と仕切部材80との組付に用いられるストッパ部材72をCリングとしたが、これに限らず、Eリングのようなものであってもよく、また、割ピンなどのストッパピンであってもよい。
【0064】
【発明の効果】
本発明に係る水石けん供給装置によれば、ケーシングに補給用通路と空気抜き用通路とを仕切るための仕切部材が装着されるので、ケーシングの成形型は空気抜き用通路を成形しないものになり、空気抜き用通路を成形しない分だけ、成形型が複雑にならず、製作コストを低減することができ、また、空気抜き用通路を成形しないので、空気抜き用通路の抜き勾配を補給用通路側につける必要がなく、ケーシングが大径にならないで、装置の大型化や取付スペースの拡大化を防止することができる。
【0065】
また、ケーシングにストッパ部材を装着するとき、ストッパ部材をケーシングの筒軸方向に対して直交する方向からケーシングの所定位置に装着すればよいので、たとえば、ケーシングの先端側からストッパ部材を螺合していく必要がなく、ストッパ部材をケーシングに容易に組み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る水石けん供給装置をピストンロッドの軸線に沿って破断して示す断面図である。
【図2】図1の破断面に対してその破断面が直交するように同じくピストンロッドの軸線に沿って水石けん供給装置の半分を破断して示す断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るケーシングの正面図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るケーシングの平面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るケーシングおよび、ケーシングの内部に装着されている仕切部材を示す平面図である。
【図6】図1のVI−VI線断面でケーシングを下方から見た図である。
【図7】図4においてVII−VII線で破断して示した部分断面図である。
【図8】図4においてVIII−VIII線で破断して示した部分断面図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係るケーシングの部分断面図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る仕切部材の正面図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る仕切部材の平面図である。
【図12】図10のXII−XII線断面図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係るタンクカバーの平面図である。
【図14】本発明の一実施の形態に係るタンクカバーの底面図である。
【図15】本発明の一実施の形態に係るタンクカバーの要部断面図である。
【図16】本発明の一実施の形態に係るポンプ機構の要部断面図である。
【図17】本発明の一実施の形態に係るポンプ機構の底面図である。
【図18】本発明の一実施の形態に係るポンプ機構の下部ベースの要部断面図である。
【図19】本発明の一実施の形態に係るポンプ機構の下部ベースの要部断面図である。
【図20】図19の部分拡大断面図である。
【図21】本発明の一実施の形態に係る吊り部材の平面図である。
【図22】図21のXXII−XXII線断面図である。
【図23】本発明の一実施の形態に係る逆止弁の平面図である。
【図24】本発明の一実施の形態に係る逆止弁の側面図である。
【図25】図23のXXV−XXV線断面図である。
【図26】本発明の一実施の形態に係るカバー部材の底面図である。
【図27】図26のXXVII−XXVII線断面図である。
【図28】図26のXXVIII−XXVIII線断面図である。
【図29】本発明の一実施の形態に係るホルダー部材の平面図である。
【図30】図29のXXX−XXX線断面図である。
【図31】図29のXXXI−XXXI線断面図である。
【符号の説明】
C…カウンター
H1…装着孔
10…水石けん供給装置
20…ケーシング
21…上部ケース
22…下部ケース
23…ねじ部
24…六角ナット
25…嵌合溝
26…内壁
27…供給通路
30…タンク
31…タンク本体
32…タンクカバー
33…第2ねじ部材
34…ボス部
36…雌ねじ部
37…雄ねじ部
38…円弧状孔
40…ポンプ機構
50…ノズル
60…カバー部材
61…被嵌合部
62…被係止部
63…扇形状の嵌合凹部
65…ホルダー部材
66…嵌合部
67…係止部
68…扇形状の嵌合凹部
71…サイドカバー
72…ストッパ部材
73…第1ねじ部材
80…仕切部材
81…溝壁
82…取付用フランジ
83…貫通孔
84…下孔
85…凹部
90…吊り部材
91…環状部
92…吊り下げ部
93…差し渡し部
94…クランプ部
95…貫通孔
96…フック部
97…切り込み溝
98…係止突起
100…逆止弁
101…弁本体
102…球形状の弁
103…連結管
104…混合室
110…エア弁
111…弁本体
112…薄板状の弁
113…連結管
115…外気連通口
201…補給用通路
202…空気抜き用通路
204…注入口
205…流出口
206…排気口
261…位置決め突起
262…取付座部
263…雌ねじ部
271…下部通路
272…上部通路
410…下部ベース
412…容積減少部材
413…ねじ部
414…円周フランジ
415…被係止溝
416…チューブ挿通溝
417…エア吸入管
418…エア排出管
420…天井部
430…液ポンプ
431…シリンダ
432…ピストン部材
433…ピストンロッド
435…衝撃力吸収用の孔
436…液排出管
437…液吸入管
438…延長管
440…エアポンプ
441…エア室
442…上部ブラケット
443…下部ブラケット
445…周壁
446…ナット部材
Claims (2)
- 手洗い場のカウンターなどに設置され、水石けんを筒形状のケーシングの注入口に注いで、当該ケーシングの流出口側に配されたタンクへ補給するようにした水石けん供給装置であって、
前記ケーシングの内部に仕切部材を装着し、
前記仕切部材は、前記ケーシングの注入口側から流出口側へ延びていて、前記ケーシングの内部を水石けんの通る補給用通路と、前記タンクの内部から外気へ通じる空気抜き用通路とに仕切るものであり、溝形断面形状に形成されていて両側の溝壁を有し、該両側の溝壁は、前記ケーシングの内壁に当接した状態で固定されるものであることを特徴とする水石けん供給装置。 - 前記ケーシングに外嵌する第1ねじ部材と、前記タンク側に設けられた第2ねじ部材と、当該第2ねじ部材に螺合する前記第1ねじ部材に係止して当該第1ねじ部材を前記第2ねじ部材側へ移動不能にすることにより、前記タンクを前記ケーシング側に固定可能にするストッパ部材とを備え、
前記ストッパ部材は、前記ケーシングの筒軸方向に対して直交する方向から前記ケーシングに装着されるものであることを特徴とする請求項1に記載の水石けん供給装置。
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