JP4715065B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、TAT・DRAMセルを有する半導体装置及びその製造方法に関し、更に詳細には、ゲート電極と拡散層取り出し電極との絶縁耐圧が大きく、かつゲート電極の抵抗が低い構成のTAT・DRAMセルを有する半導体装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
大量の情報を高速処理する半導体装置として、大容量のDRAMと高速ロジック集積回路を1チップに埋め込んだEmb(Embeded )DRAMが実用化されている。
しかし、年々、加速される半導体装置の微細化の要求に応じて、EmbDRAMにも、以下に挙げるような様々な問題が顕在化してきている。
【0003】
(1)DRAMメモリセルの縮小に抗してトランジスタの高性能を維持するために、半導体装置を形成する半導体基板の基板濃度が益々高くなってきており、その結果、DRAM部の接合部の濃度変化も急峻になって来ている。
このため、接合部に印加される電界は、益々強くなっており、メガビット級のDRAMでは、接合部のリークをppmオーダーに抑制することが難しくなっている。その結果、従来、マージンを持って制御可能であったDRAMのデータ保持特性(一般にTail特性と言う)を従来同様に維持することは、困難になっている。
そして、このままでは、世代ごとにキャパシタ容量を増大させてゆく以外に、有効な対策が見当たらない状況になっている。
【0004】
(2)DRAMセルの縮小化に伴い、拡散層の取り出しコンタクト(取り出し電極)と拡散層との接触面積が狭くなり、世代ごとに約2倍の勢いでコンタクト抵抗が大きくなっている。0.1μm以降の世代では、コンタクト抵抗が、数キロオームにもなることが予想され、メモリセル・トランジスタのオン抵抗に匹敵した抵抗値になると予想される。
コンタクト抵抗が大きくなると、コンタクト抵抗のばらつきが、メモリセル・トランジスタのみならず、DRAMの動作、特に高速動作に大きく影響するので、DRAMの製造過程で、コンタクトと拡散層との一層高い位置決め精度が要求される。特に、高速動作が要求されるDRAMでは、その性能確保上で位置決め精度の向上が問題となっている。
【0005】
(3)また、DRAMセルの縮小化に伴い、ワード線と、ワード線脇に形成する拡散層取り出しコンタクトとの層間絶縁距離が、年々、縮小している。例えば、ワード線と拡散層取り出しコンタクトとの間で絶縁耐圧を確保するためには、メガビット級のDRAMでは、ワード線と拡散層取り出しコンタクトとの層間絶縁距離は、20〜30nmが限界距離と言われているものの、DRAMセルの面積縮小のトレンドがこのまま続くと、0.1μm以降の世代では、ワード線と拡散層取り出しコンタクトとの層間絶縁距離が20〜30nmの限界距離以下になる。
【0006】
(4)従来は、WSi/ドープト・ポリシリコン・ポリサイド構造をDRAMのワード線に採用して、信号遅延の問題を緩和してきたが、近年のDRAMの微細化と共に、ワード線のアスペクト比が大きくなり、またワード線の信号遅延を抑えるためにワード線の配線構造を十分な低抵抗にすることが困難となって来ている。特に、高速動作が要求されるEmb・DRAMなどでは、このワード線遅延が、DRAMのアクセスタイムに影響する深刻な問題となっている。
そこで、ゲート電極(ワード線)の低抵抗化のために、サリサイド構造の配線が実用化されている。
しかし、サリサイド構造をDRAMセルのゲート電極(ワード線)に適用すると、オフセットSiO2を使えなくなるので、DRAMセル縮小化の障害となる。また、データ保持特性を維持するために、DRAMの拡散層にはサリサイドを形成しないようにするプロセスが必要になるなどの問題があって、現状では、ゲート電極にサリサイド構造を採用することは難しい。
【0007】
(5)また、DRAMの縮小化と共に、DRAMの記憶ノードコンタクトの形成に際して、余裕の無い開口を設けることが必須になり、しかも、拡散層コンタクトと同様に、コンタクト開口とワード線との距離が絶縁耐圧限界ぎりぎりの距離になっている。
その結果、コンタクト径が小さくなるので、小さいコンタクト径で抵抗増大を効率的に抑制する技術が必要となっている。
【0008】
(6)一方、ロジック部のトランジスタ性能向上も目覚ましく、特にPチャネル・トランジスタのオフ・リークを抑制するためにボロンイオンをイオン注入したP+ゲート電極が一般に用いられるようになってきた。
ところで、P+ゲート電極には、熱処理によるP+ゲート電極の活性化に際し、不純物のボロンが基板側に拡散してしまう、いわゆる「突き抜け」という問題が伴う。そのために、Pチャネル・トランジスタの特性ばらつきやゲート電極の空乏化、ゲート絶縁性の悪化といった深刻な問題を引き起こしている。
また、DRAMの拡散層コンタクトに広く用いられている、ドープトポリシリコンは、熱処理による活性化が不可欠な材料であり、混載する際の整合性には注意を要する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
今後の0.1μm世代以降では、更なるゲート酸化膜の薄膜化が必要になると共に、上述したように、現在の0.18μm世代では何とか許容できている技術も適用できなくなるおそれがある。
従って、チップの性能向上トレンドを維持するためには、Emb・DRAM構造自体の抜本的な改善が必要になると予想される。
【0010】
そこで、0.1μm以降のEmb・DRAMで顕在化すると予想される、前述の6つの問題を全て解決し、しかもチップ性能向上のトレンドを維持できる素子構造として、DRAM部のワード線を基板に形成した「溝」に埋め込んでしまう、Trench Access Transistor(TAT)DRAMセルが提案されている。
【0011】
ここで、図11を参照して、DRAMメモリ部ととロジック部とを混載したEmb・DRAMであって、DRAMメモリ部がTAT・DRAMセルで構成されている半導体装置の構成を説明する。図11は、TAT・DRAMセルのトランジスタ部の構成を示す断面図である。尚、半導体装置のロジック部は、本発明と直接的な関係がないので、図11の図示及び説明を省略している。
TAT・DRAMセルのトランジスタ部10は、Nチャネルトランジスタであって、図11に示すように、半導体基板、例えばSi基板12に形成した溝14内にゲート絶縁膜16を介して埋め込んだゲート電極18と、溝14の側方の基板上層に形成した拡散層20と、拡散層20に接続された拡散層取り出し電極22とを備えている。
【0012】
更に、図11を参照して、TAT・DRAMセル10の構成を説明する。
図11に示すように、Si基板12には、素子分離領域24が、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)技術によって、例えば0.1μm〜0.2μm程度の深さで形成されている。Si基板12および素子分離領域24には、溝14が例えば50nm〜100nm程度の深さで形成され、溝14内にはゲート絶縁膜16を介してワード線(ゲート電極)18が形成されている。
【0013】
2個の素子分離領域24の間の領域、つまりトランジスタ形成領域には、Pウエル26が設けられ、Pウエル26と溝14との間のSi基板12の領域には、高濃度、例えば1.0×1018/cm3〜1.0×1019/cm3のチャネル拡散層28が形成されている。
一方、溝14の両側及び上部の半導体基板領域は、殆ど、基板濃度であって、極めて低濃度、例えば1.0×1017/cm3〜1.0×1018/cm3となっている。
ゲート絶縁膜16は、シリコンの熱酸化による酸化シリコン膜の適用が可能であって、ゲート絶縁膜16として例えば1.5nm〜2nm程度の厚さの酸化シリコン膜が形成されている。
【0014】
また、ワード線(ゲート電極)18は、その表面が溝14上部のSi基板12表面より少なくとも30nm以上50nm以下、好ましくは40nm以上50nm以下、下方の位置にあるように形成されていて、後述の拡散層取り出し電極22との耐圧が確保されている。
ワード線(ゲート電極)18は、信号遅延を抑制するため、従来のWSi2/ポリシリコンからなるポリサイド構造に代わり、例えばタングステン/窒化タングステン/ポリシリコン、又はコバルト/コバルトシリサイド/ポリシリコンからなる耐熱性のポリメタルゲート構造が用いられている。これにより、ホウ素の突き抜けや窒化タングステン界面への偏析などの問題は発生しない。
図11中、18aは、タングステン/窒化タングステン又はコバルト/コバルトシリサイドを示す。
【0015】
また、溝14上部の半導体基板領域には、1×1018cm-3〜3×1018cm-3程度の濃度のソース/ドレイン拡散層20が形成されている。
Si基板12との電界強度を緩和させることが望ましいので、拡散層20と共に、拡散層20との接合部の半導体基板領域が低濃度に設定され、低電界強度の接合が形成されている。
【0016】
拡散層20下のSi基板12は殆どイオン注入されていない領域なので、1×1016cm-3〜5×1017cm-3程度の非常に薄い濃度になっている。
これにより、本例のN−Pジャンクションは、超Graded Junctionとなる。この超Graded Junctionは、逆バイアス時の電界を緩和し、これにより、メガビット級のDRAMで僅かppmオーダーの不良ビットに起きる、通常よりも2桁程度も悪いジャンクションリークを抑制することができる。この不良ビットのデータ保持特性が、DRAMのチップ性能を支配しており、今後のDRAMでデータ保持特性を維持する重要な技術となっている。
基板濃度が5×1016cm3程度ならば、85℃で500msec 以上のデータ保持特性が期待できる。これは、実に4〜5世代も前のDRAMのデータ保持特性に匹敵する性能である。
【0017】
上述のように、ゲート電極18がゲート絶縁膜16を介してSi基板12に埋め込まれ、拡散層20がSi基板12の上部層に形成されていることから、チャネルは、ゲート電極18が形成されている溝14の底部側の基板領域を廻り込むように形成される。
これにより、DRAMのトランジスタ部は、溝14をラウンドする形でチャネルを形成して、長い実効的なチャネル長を確保することも出来るので、バックバイアスを印加して使う、短チャネル効果が著しいDRAMセルのトランジスタ特性を安定化させることも出来る。
【0018】
拡散層20上を含めてSi基板12上には、溝14内を除いて、膜厚20nmから40nmのCVD・SiO2 膜32が、形成されている。SiO2 膜32は、
(1)Pウエル形成のためにイオン注入を行う際にバッファー膜の役割りを果たし、
(2)後で行うDRAMセルのトランジスタの基板濃度調整のためのイオン注入時に、イオン注入に対するストッパとして働き、DRAMのジャンクション部の基板濃度の低濃度化を実現し、
(3)後の工程で、溝14に埋め込まれたワード線の表面にサリサイドを形成する際に、DRAM部の拡散層にサリサイドが形成されるのを防止する役割等を果たす。
【0019】
また、溝14の溝壁上部には、膜厚10nmのSiO2 膜34が溝14の側壁防護壁としてSiO2 膜32の上面まで設けられ、更に、SiO2 膜32上、SiO2 膜34に沿って、及びゲート電極18上には、膜厚20〜30nmのSiNキャップ層36が設けてある。
【0020】
SiNキャップ層36上には、第1の層間絶縁膜38が成膜され、表面が平坦化されている。
第1の層間絶縁膜38、SiNキャップ層36、及びCVD・SiO2 膜32を貫通し、拡散層20に接続する拡散層取り出し電極22が、リンドープトポリシリコンでプラグ状に形成されている。取り出し電極22は、拡散層20の全面でコンタクトして、コンタクト抵抗が低減するように、プラグ径が出来る限り大きく形成されている。
取り出し電極22は、それぞれ、設計に応じて、図示しないキャパシタ、及びビット線に接続されている。
【0021】
ところで、上述のように、TAT・DRAMセルの構造を適用する際、拡散層取り出し電極22とゲート電極18との絶縁耐圧を維持するためには、両者の物理的な距離を確保する必要があるものの、拡散層取り出し電極22とゲート電極18との間に設ける物理的距離は、電極配置、及びTAT・DRAMセルのトランジスタ特性から決定されるため、これを大きくすることは難しい。
一方、TAT・DRAMセルのゲート電極18の低抵抗化を図るには、ゲート電極18の断面積を広くすることが必要であるが、これでは、ゲート電極18と拡散層取り出し電極22との距離が縮小して、拡散層取り出し電極22とゲート電極18との間に十分な絶縁性を確保することが難しくなる。
つまり、上述したTAT・DRAMセルの構造では、TAT・DRAMセルのゲート電極の低抵抗化と、拡散層取り出し電極とゲート電極間の耐圧確保がトレードオフの関係にある。
【0022】
そこで、本発明の目的は、低抵抗のゲート電極を備え、かつ拡散層取り出し電極とゲート電極間に十分な絶縁耐圧を確保したTAT・DRAMセルを有する半導体装置及びその製造方法を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体装置は、半導体基板に形成された溝と、溝内にゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極と、溝内壁に沿ってゲート電極上に設けられた、ゲート絶縁膜よりも厚い絶縁膜からなるサイドウォールとを有する。そして、半導体基板の表面の溝を除く領域に形成されたソース・ドレイン拡散領域と、半導体基板において、ゲート絶縁膜を介してゲート電極の直下のみに形成されたチャネル拡散層とを備える。また、ゲート電極は、溝部分の上部であって、サイドウォール間の領域に設けられたシリサイド層と、溝部分の溝壁とシリサイド層との間に設けられた導電性ポリシリコン層とで構成されている。
【0024】
本発明に係る半導体装置のTAT・DRAMセルのゲート電極は、後述するエッチングの態様により、溝部分の上部であって、サイドウォール間の領域に設けられたシリサイド層と、溝部分の溝壁とシリサイド層との間に設けられた導電性ポリシリコン層とで構成されているものと、溝部分の上部であって、サイドウォール間の領域及びサイドウォールの下端部の下にまで入り込んだ領域にわたって設けられたシリサイド層と、溝部分の溝壁とシリサイド層との間に設けられた導電性ポリシリコン層とで構成されているものとに区別される。
ゲート酸化膜は例えばSiO2又はSiONで形成され、サイドウォールはSiNで形成されている。
【0025】
TAT・DRAMセルのゲート電極は、溝部内の導電性ポリシリコン層を自己整合サリサイド技術によって低抵抗化されている。
本発明は、膜厚の厚いサイドウォールにより拡散層取り出し電極とゲート電極間の絶縁耐圧不良を防止し、ゲート電極をサリサイド構造にすることにより、ゲート電極を低抵抗化して信号遅延を抑制し、DRAMの高速動作を可能とするものである。また、シリサイド層と拡散層とが厚い絶縁膜(サイドウォール)で分離された形状を有し、かつシリサイド形成部分の面積を広く確保したゲート電極構造を有するTAT・DRAMセルを実現することができる。
本発明は、Emb(Embeded )DRAMに限らず、汎用のDRAM素子に対しても適用可能である。
【0026】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板のフィールド領域内にゲート電極形成用の溝を形成する工程と、形成した溝の開口部からイオン注入し、溝の下部のみにチャネル拡散層を形成する工程を有する。そして、半導体基板の表面を酸化してゲート絶縁膜を形成する工程と、溝内にゲート電極層を埋め込み、ゲート電極を形成する工程と、半導体基板の表面のみにイオン注入によりソース・ドレイン拡散領域を形成する工程を有する。さらに、ゲート電極上において、溝の内壁にゲート絶縁膜より膜厚の厚い絶縁膜からなるサイドウォールを形成する工程を有する。また、サイドウォールをマスクとし、異方性エッチング法を用いてゲート電極をエッチングし、ゲート電極にU字状の第2の溝を形成する工程と、第2の溝内にシリサイド層を形成する工程とを有する。
【0027】
尚、孔形成工程では、異方性エッチング法に代えて等方性エッチング法を適用しても良い。
第2の溝の深さは、ゲート電極の抵抗値に応じて最適化した深さに設定する。本発明方法では、サイドウォールをマスクにしたサリサイド技術により、ゲート電極にシリサイドを形成することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、実施形態例を挙げ、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。尚、以下の実施形態例で示す成膜方法、絶縁層、導電層等の組成及び膜厚、プロセス条件等は、本発明の理解を容易にするための一つの例示であって、本発明はこの例示に限定されるものではない。
半導体装置の実施形態例1
本実施形態例は、本発明に係る半導体装置の実施形態の一例であって、図1は本実施形態例の半導体装置のTAT・DRAMセル部の構成を示す断面図であり、図2はTAT・DRAMセルのゲート電極の拡大図である。
本実施形態例の半導体装置のTAT・DRAMセルのトランジスタ部40は、図1に示すように、以下に挙げることを除いて、前述した従来のTAT・DRAMセルのトランジスタ部10と同じ構成を備えている。
【0029】
トランジスタ部10と異なる点は、
(1)溝14の溝壁上部には、ゲート絶縁膜16の膜厚より厚いSiNからなるサイドウォール42が設けられていることである。サイドウォール42の膜厚は、例えばゲート絶縁膜16の膜厚を10nmとするとき、20nmから30nmである。
(2)ゲート電極44が、溝14の下部であって、サイドウォール42の下端から下方の溝部分を埋め込んで設けてあることである。
(3)ゲート電極44が、溝部分の上部であって、サイドウォール42間の領域に設けられたシリサイド層44aと、溝部分の溝壁とシリサイド層44aとの間に設けられたリンドープトポリシリコン層44bとで構成されていることである。
【0030】
本実施形態例では、ゲート電極44は、断面積が大きく、しかもサリサイド構造になっているので、抵抗が低く、しかも溝14の溝壁上部に、ゲート絶縁膜16の膜厚より厚いSiNからなるサイドウォール42が設けられていることにより、拡散層取り出し電極22とゲート電極44との間の絶縁耐圧を十分に確保できる。
【0031】
半導体装置の作製方法の実施形態例1
本実施形態例は、本発明に係る半導体装置の作製方法を上述の半導体装置のTAT・DRAMセルのトランジスタ部40の作製に適用した実施形態の一例である。図3(a)から(c)、図4(d)から(f)、図5(g)から(i)、及び図6は、それぞれ、本実施形態例の方法によりTAT・DRAMセルのトランジスタ部40を作製する際の工程毎の断面図である。
本実施形態例の方法では、先ず、図3(a)に示すように、シャロートレンチ分離(STI)によって素子分離領域24をSi基板12に形成し、基板表面にCVD・SiO2膜32を堆積する。
次いで、DRAM形成領域にイオン注入して、Si基板12の下層部にPウエル26を形成する。尚、必要ならパンチスルーストップ・イオン注入を行う。この段階では、まだ、トランジスタ部40の基板濃度調整用のイオン注入、つまりチャネルドープは行わない。
【0032】
次いで、CVD・SiO2 膜32上に、フォトレジスト膜を成膜し、続いて、図3(b)に示すように、ワード線以外の領域を覆うパターンを有するレジストマスク46を形成する。
次に、図3(c)に示すように、レジストマスク46を使ってSiO2膜32をエッチングし、続いて連続してSi基板12をエッチングして、フィールド領域内のSi基板12に溝深さが100〜150nm程度の溝14を形成する。
尚、溝14は、トランジスタの電界集中を防ぐために、図3(c)に示すように、底部を丸くラウンドにすることが望ましい。また、溝14の幅はトランジスタのチャネル長になるので、できるだけ溝14を垂直に加工することが望ましい。
【0033】
レジストマスク46を除去し、図4(d)に示すように、膜厚10nm〜20nmの犠牲酸化膜47を成膜する。
次いで、イオン注入を行って、図4(d)に示すように、溝14の下にトランジスタ部40のチャネル拡散層28を形成する。トランジスタ部40のチャネル拡散層28として、高濃度にする領域は、溝14の下方の基板領域であって、溝14の側方のSi基板12及びSi基板12の上層部には、殆ど、基板濃度を調整するためのイオン注入を行う必要はない。
CVD・SiO2膜32がイオン注入に対するストッパの役割を担うので、マスク無しで溝14の下方の基板領域だけに、効果的なイオン注入が可能である。また、基板上層部は、イオン注入が行われないので、極めて低濃度の領域形成が可能である。
【0034】
次いで、図4(e)に示すように、犠牲酸化膜47を除去し、SiO2又はSiONからなるゲート酸化膜16を成膜し、リンドープトポリシリコン層48をゲート酸化膜16上全面に堆積する。
次に、リンドープトポリシリコン層48をエッチバックして、図4(f)に示すように、溝14内にリンドープトポリシリコン層からなるゲート電極(ワード線)49を形成する。
エッチバックする際には、溝14内のゲート電極49の上面が、Si基板12の表面より50〜100nm程度下に位置するようにエッチバックし、後で形成する拡散層取り出し電極22との間の絶縁耐圧を維持するための距離を確保する。
本実施形態例では、トランジスタ部40は、Nchトランジスタであって、ポリシリコン層をDRAM部のワード線のみに使用しているので、N+ゲート材料であるリンドープトポリシリコンが適用できる。また、ゲート電極49の膜厚は50〜150nm程度であり、「溝」状のワード線形成のみに最適化した膜厚を設定することができる。
【0035】
次いで、図5(g)に示すように、リンイオンをイオン注入して、ソース/ドレイン領域の拡散層20を形成する。イオン注入は、拡散層20の上部のみにできるだけシャープなプロファイルでイオン注入する。
イオン注入では、予め設けたCVD・SiO2膜32を貫通すれば良いので、20〜50KeVの注入エネルギーで行い、1×1018〜3×1018cm-3程度の濃度にする。拡散層20の下Si基板領域は、ほとんどイオン注入されていない領域で、1×1016〜5×1017cm-3程度の非常に薄い濃度にできる。これにより、拡散層20とSi基板12の領域とのn−pジャンクションは、超Graded Junctionとなる。
【0036】
続いて、図5(h)に示すように、基板全面にSiN層を成膜し、次いで、エッチングして、ゲート絶縁膜16より膜厚の厚いSiNからなるサイドウォール42をゲート電極49より上の溝壁に形成する。サイドウォール42の膜厚は、例えばゲート絶縁膜16の膜厚を10nmとするとき、20nmから30nmである。
次いで、サイドウォール42をマスクにして、サイドウォール42間から露出しているゲート電極49をプラズマエッチング法等の異方性エッチングによりエッチングして、図5(i)及び図7に示すように、ゲート電極49内にU字状の溝壁を有する第2の溝50を形成する。
第2の溝50を形成した残りのゲート電極49は、リンドープトポリシリコンからなるゲート電極部44bとなる。図7は、第2の溝50の周りの拡大図である。
【0037】
次いで、図6に示すように、サイドウォール42をマスクにしたサリサイド技術により、第2の溝50を埋めるようにして第2の溝50内にシリサイド層44aを形成する。シリサイド層44aを形成した後、SiNキャップ層36を堆積する。
これにより、溝14内にシリサイド層44aとリンドープドポリシリコン層44bとからなるサリサイド構造のゲート電極44を形成することができる。図8は、ゲート電極44の拡大図である。
SiNキャップ層36は、シリサイド形成部のジャンクションリークを抑えるのに効果的であり、かつ、拡散層取り出し電極22を形成するための接続孔47を開口する際のエッチングストッパとなる。
【0038】
次に、図示しないが、第1の層間絶縁膜38を堆積し、CMPなどの平坦化技術を用いて平坦化し、第1の層間絶縁膜38を貫通して、拡散層20に達する拡散層取り出し電極22を形成する。
以上の工程を経て、ゲート電極44の抵抗が低く、かつ拡散層取り出し電極22とゲート電極44との絶縁距離が十分に確保された構造を有するTAT・DRAMセルのトランジスタ部40を作製することができる。
【0039】
半導体装置の実施形態例2
本実施形態例は、本発明に係る半導体装置の実施形態の別の例であって、図9は本実施形態例の半導体装置に設けたTAT・DRAMセルのゲート電極の拡大図である。
本実施形態例の半導体装置のTAT・DRAMセルのトランジスタ部は、図1に示すように、以下に挙げることを除いて、実施形態例1のTAT・DRAMセルのトランジスタ部40と同じ構成を備えている。
トランジスタ部40と異なる点は、図9に示すように、ゲート電極60が、サイドウォール42間の領域のみならずサイドウォール42の下端部の下に入り込んだ領域まで拡張して設けられたシリサイド層60aと、溝14の溝壁とシリサイド層60aとの間に設けられたリンドープトポリシリコン層60bとで構成されていることである。
本実施形態例の半導体装置は、実施形態例1の半導体装置と同じ効果を奏することができる。
【0040】
半導体装置の作製方法の実施形態例2
本実施形態例は、本発明に係る半導体装置の作製方法を実施形態例2の半導体装置のTAT・DRAMセルのトランジスタ部の作製に適用した実施形態の一例である。図10(a)及び(b)は、それぞれ、本実施形態例の方法によりTAT・DRAMセルのトランジスタ部を作製する際のエッチング工程及びサリサイド工程の断面図である。
本実施形態例では、実施形態例1と同様にして、Si基板12に溝14を形成し、次にイオン注入を行って、溝14の下にチャネル拡散層28を形成し、次いで基板全面にゲート酸化膜16を成膜し、ゲート酸化膜16上全面にゲート電極層48を堆積し、続いてゲート電極層48をエッチバックして、溝14内にゲート電極49を形成する。
次いで、図5(h)に示すように、基板全面にSiN層を成膜し、続いて、エッチングして、ゲート絶縁膜16より膜厚の厚いSiNからなるサイドウォール42をゲート電極49より上の溝壁に形成する。
【0041】
次いで、本実施形態例では、サイドウォール42間から露出しているゲート電極49をウエットエッチング法等の等方性エッチングによりエッチングして、図10(a)に示すように、ゲート電極49内に半球状の溝壁を有する第2の溝62を形成する。第2の溝62を形成した残りのゲート電極49は、リンドープトポリシリコンからなるゲート電極部60bとなる。
次いで、図10(b)に示すように、サリサイド技術により第2の溝62を埋めるようして第2の溝62内にシリサイド層60aを形成する。これにより、溝14内に、シリサイド層60aとリンドープドポリシリコン層60bとからなるサリサイド構造のゲート電極60を形成することができる。次いで、全面にSiNキャップ層36を堆積する。
以下、実施形態例1と同様の工程を経ることにより、シリサイド層と半導体基板とが厚い絶縁膜で分離された形状を有し、なおかつシリサイド形成部分の面積を広く確保した、図9に示すゲート電極を有する半導体装置を作製することができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、溝の溝壁上部には、ゲート絶縁膜の膜厚より厚い絶縁膜からなるサイドウォールを設け、溝の下部であって、サイドウォールの下端から下方の溝部分を埋め込んでゲート電極を設けることにより、ゲート電極(ワード線)と拡散層取り出し電極との絶縁耐圧を高め、拡散層取り出し電極の形成過程でのあわせずれマージンを大きくすることができる。更には、サイドウォールの厚膜化により、サイドウォールの膜厚制御が容易になる。
また、ゲート電極内に第2の溝を作り、サリサイド構造を構成する断面積の大きなシリサイド層を設けることにより、ゲート電極の低抵抗化が可能となり、信号遅延を防止することができる。
本発明方法は、本発明に係る半導体装置の最適な製造方法を実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の半導体装置のTAT・DRAMセル部の構成を示す断面図である。
【図2】実施形態例1の半導体装置のTAT・DRAMセルのゲート電極の拡大図である。
【図3】図3(a)から(c)は、それぞれ、実施形態例1の方法によりTAT・DRAMセルのトランジスタ部を作製する際の工程毎の断面図である。
【図4】図4(d)から(f)は、それぞれ、図3(c)に続いて、実施形態例1の方法によりTAT・DRAMセルのトランジスタ部を作製する際の工程毎の断面図である。
【図5】図5(g)から(i)は、それぞれ、図4(f)に続いて、実施形態例1の方法によりTAT・DRAMセルのトランジスタ部を作製する際の工程毎の断面図である。
【図6】図5(i)に続いて、実施形態例1の方法によりTAT・DRAMセルのトランジスタ部を作製する際の工程毎の断面図である。
【図7】第2の溝の周りの拡大図である。
【図8】ゲート電極の拡大図である。
【図9】実施形態例2の半導体装置に設けたTAT・DRAMセルのゲート電極の拡大図である。
【図10】図10(a)及び(b)は、それぞれ、実施形態例2の方法によりTAT・DRAMセルのトランジスタ部を作製する際のエッチング工程及びサリサイド工程の断面図である。
【図11】TAT・DRAMセルのトランジスタ部の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
10……TAT・DRAMセルのトランジスタ部、12……Si基板、14……溝、16……ゲート絶縁膜、18……ゲート電極、18a……シリサイド、20……拡散層、22……拡散層取り出し電極、24……素子分離領域、26……Pウエル、28……チャネル拡散層、32……CVD・SiO2 膜、34……SiO2 膜、36……SiNキャップ層、38……第1の層間絶縁膜、40……実施形態例の半導体装置のTAT・DRAMセルのトランジスタ部、42……サイドウォール、44……ゲート電極、44a……シリサイド層、44b……リンドープトポリシリコン層、46……レジストマスク、47……犠牲酸化膜、48……リンドープトポリシリコン層、49……ゲート電極、50……第2の溝、60……ゲート電極、60a……シリサイド層、60b……リンドープトポリシリコン層。
Claims (5)
- 半導体基板に形成された溝と、
前記溝内にゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極と、
前記溝内壁に沿って前記ゲート電極上に設けられた、前記ゲート絶縁膜よりも厚い絶縁膜からなるサイドウォールと、
前記半導体基板の表面の前記溝を除く領域に形成されたソース・ドレイン拡散領域と、
前記半導体基板において、前記ゲート絶縁膜を介して前記ゲート電極の直下のみに形成されたチャネル拡散層と、を備え、
前記ゲート電極は、前記溝部分の上部であって、前記サイドウォール間の領域に設けられたシリサイド層と、前記溝部分の溝壁と前記シリサイド層との間に設けられた導電性ポリシリコン層とで構成されている
半導体装置。 - 前記ゲート電極は、前記溝部分の上部であって、前記サイドウォール間の領域及び前記サイドウォールの下端部の下にまで入り込んだ領域にわたって設けられたシリサイド層と、前記溝部分の溝壁と前記シリサイド層との間に設けられた導電性ポリシリコン層とで構成されている請求項1に記載の半導体装置。
- 前記ゲート絶縁膜がSiO2又はSiONで形成され、前記サイドウォールがSiNで形成されている請求項1又は2に記載の半導体装置。
- 半導体基板のフィールド領域内にゲート電極形成用の溝を形成する工程と、
形成した前記溝の開口部からイオン注入し、前記溝の下部のみにチャネル拡散層を形成する工程と、
前記半導体基板の表面を酸化してゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記溝内にゲート電極層を埋め込み、ゲート電極を形成する工程と、
前記半導体基板の表面のみにイオン注入によりソース・ドレイン拡散領域を形成する工程と、
前記ゲート電極上において、前記溝の内壁に前記ゲート絶縁膜より膜厚の厚い絶縁膜からなるサイドウォールを形成する工程と、
前記サイドウォールをマスクとし、異方性エッチング法を用いて前記ゲート電極をエッチングし、前記ゲート電極にU字状の第2の溝を形成する工程と、
前記第2の溝内にシリサイド層を形成する工程と、を有する
半導体装置の製造方法。 - 前記第2の溝を形成する工程では、異方性エッチング法に代えて等方性エッチング法を適用する請求項4に記載の半導体装置の製造方法。
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