JP4720124B2 - ポリアミド樹脂及びそのポジ型感光性樹脂組成物、並びにそれらを用いた半導体装置及び表示素子及びこれらの製造方法 - Google Patents

ポリアミド樹脂及びそのポジ型感光性樹脂組成物、並びにそれらを用いた半導体装置及び表示素子及びこれらの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ポリアミド樹脂及びそのポジ型感光性樹脂組成物、並びにそれらを用いた半導体装置及び表示素子及びこれらの製造方法に関するものである。
従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜には、耐熱性に優れ又卓越した電気特性、機械特性等を有するポリベンゾオキサゾール樹脂やポリイミド樹脂が用いられている。一方、プロセスの簡略化するため、それらポリベンゾオキサゾール樹脂やポリイミド樹脂に感光性ジアゾキノン化合物と組み合わせたポジ型感光性樹脂も使用されている(例えば、特許文献1参照)。近年、半導体素子の小型化、高集積化による多層配線化、チップサイズパッケージ(CSP)、ウエハーレベルパッケージ(WLP)への移行等により、ウエハープロセス工程のおいて様々な薬液が処理のため用いられるようになってきた。特にWLPではバリアメタル等にTiを使用する。その際。Tiのエッチング液にフッ化水素酸が使われることが多く、しばしばエッチング中にこれらポジ型感光性樹脂が基板から剥がれるという問題がある。そこで、その剥がれを解決するためにシランカップリング剤や密着助剤を加えることが検討されているが、効果は弱く更なるフッ化水素酸に対する耐性を有するポジ型感光性樹脂が望まれている。
特公平1−46862号公報
本発明は、フッ化水素酸に対する耐性に優れたポリベンゾオキサゾール樹脂又はポリイミド樹脂又はその共重合樹脂を提供することを目的とするポリアミド樹脂とそれらを用いた現像特性に優れるポジ型感光性樹脂組成物、当該組成物を用いたパターン状樹脂膜の製造方法、当該ポリアミド樹脂又は当該組成物を用いた半導体装置及び表示素子、並びにその半導体装置及び表示素子の製造方法を提供するものである。
このような目的は、下記[1]〜[10]に記載の本発明により達成される。
[1] 一般式(1)で示される構造を有するポリアミド樹脂であって、一般式(1)中のYの総量のうち、0.1モル%〜30モル%が一般式(2)で示される構造であることを特徴とするポリアミド樹脂。
[2] [1]記載の一般式(2)で示される構造が下記構造のいずれかであることを特徴とするポリアミド樹脂。
[3] [1]又は[2]記載のポリアミド樹脂(A)と感光性ジアゾキノン化合物(B)とを含んでなるポジ型感光性樹脂組成物。
[4] 更に、フェノール性水酸基を有する化合物(C)とを含む、[3]に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[5] フェノール性水酸基を有する化合物(C)が下記構造である[4]に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
[6] [3]〜[5]のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布して組成物層を形成する工程と、該組成物層に活性エネルギー線を照射して現像液と接触させてパターンを形成する工程と、該組成物を加熱する工程を有することを特徴とするパターン状樹脂膜の製造方法。
[7] [1]〜[5]のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を用いて製作されてなることを特徴とする半導体装置。
[8] [1]〜[5]のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を用いて製作されてなることを特徴とする表示素子。
[9] [1]〜[5]のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱後の膜厚が、0.1〜50μmになるように半導体素子上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱して得られることを特徴とする半導体装置の製造方法。
[10] [1]〜[5]のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱後の膜厚が、0.1〜50μmになるように表示素子用基板上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱して得られることを特徴とする表示素子の製造方法。


本発明に従うと、フッ化水素酸に対する耐性に優れたポリベンゾオキサゾール樹脂又はポリイミド樹脂又はその共重合樹脂を提供することを目的とするポリアミド樹脂とそれらを用いた現像特性に優れるポジ型感光性樹脂組成物、当該組成物を用いたパターン状樹脂膜の製造方法、当該ポリアミド樹脂又は当該組成物を用いた半導体装置及び表示素子、並びにその半導体装置及び表示素子の製造方法を得ることができる。
本発明のポリアミド樹脂は、一般式(1)で示される構造を有するポリアミド樹脂であって、一般式(1)中のXは、2〜4価の有機基を表し、またRは、水酸基又はO−Rであり、mは0〜2の整数である。各々のRは同一でも異なっていても良い。一般式(1)中のYは、2〜6価の有機基を表し、Rは水酸基、カルボキシル基、O−R又はCOO−Rであり、nは0〜4の整数である。各々のRは同一でも異なっていても良い。ここでRは炭素数1〜15の有機基である。但し、Rとして水酸基がない場合は、Rは少なくとも1つはカルボキシル基でなければならない。又Rとしてカルボキシル基がない場合は、Rは少なくとも1つは水酸基でなければならない。
本発明のポリアミド樹脂は、一般式(1)のYの総量のうち、必須成分として0.1モル%以上30モル%以下が一般式(2)で示される構造であることを特徴としている。0.1モル%未満であると本発明の特徴であるフッ化水素酸に対する耐性の効果が見られない。また、30モル%を超えると、硬化膜の機械特性が低下するため好ましくない。
本発明で用いることができる一般式(2)で示される構造として、例えば、

等であるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で好ましいものとしては下記で示される構造を有するものが挙げられる。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂は、例えば、Xの構造を有するジアミン或いはビス(アミノフェノール)、2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物とYの構造を有する、一般式(2)、テトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸或いはジカルボン酸ジクロライド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応して得られるものである。なお、ジカルボン酸の場合には反応収率等を高めるため、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール等を予め反応させた活性エステル型のジカルボン酸誘導体を用いてもよい。
一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂において、Xの置換基としてのO−R、Yの置換基としてのO−R、COO−Rは、水酸基、カルボキシル基のアルカリ水溶液に対する溶解性を調節する目的で、炭素数1〜15の有機基であるRで保護された基であり、必要により水酸基、カルボキシル基を保護しても良い。Rの例としては、ホルミル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、ターシャリーブトキシカルボニル基、フェニル基、ベンジル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基等が挙げられる。

このポリアミド樹脂を約250〜400℃で加熱すると脱水閉環し、ポリイミド樹脂、又はポリベンゾオキサゾール樹脂、或いは両者の共重合という形で耐熱性樹脂が得られる。
一般式(1)のX
としては、例えば、

等であるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で特に好ましいものとしては、

より選ばれるものであり、又2種類以上用いても良い。
又一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂の一般式(2)で示される基以外で使用できるYは、例えば、

等であるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で特に好ましいものとしては、

より選ばれるものであり、又2種類以上用いても良い。
又本発明においては、保存性という観点から、末端を封止する事が望ましい。封止にはアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を有する誘導体を一般式(1)で示されるポリアミドの末端に酸誘導体やアミン誘導体として導入することができる。具体的には、例えば、Xの構造を有するジアミン或いはビス(アミノフェノール)、2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物とYの構造を有するテトラカルボン酸無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸或いはジカルボン酸ジクロライド、ジカルボン酸誘導体、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物とを反応させて得られた一般式(1)で示される構造を含むポリアミド樹脂を合成した後、該ポリアミド樹脂中に含まれる末端のアミノ基をアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物又は酸誘導体を用いてアミドとしてキャップすることが好ましい。アミノ基と反応した後のアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含む酸無水物又は酸誘導体に起因する基としては、例えば、

等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの中で特に好ましいものとしては、
より選ばれるものであり、又2種類以上用いても良い。またこの方法に限定される事はなく、該ポリアミド樹脂中に含まれる末端の酸をアルケニル基又はアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基又は環式化合物基を含むアミン誘導体を用いてアミドとしてキャップすることもできる。
本発明は一般式(1)のYの総量のうち、0.1モル%以上30モル%以下が一般式(2)で示される構造であるポリアミド樹脂(A)と感光性ジアゾキノン化合物(B)とを含んでなるポジ型感光性樹脂組成物であることを特徴としている。
本発明で用いる感光性ジアゾキノン化合物(B)は、1,2−ベンゾキノンジアジド或いは1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物であり、米国特許明細書第2772975号、第2797213号、第3669658号により公知の物質である。例えば、下記のものが挙げられる。
これらの内で、特に好ましいのは、フェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とのエステルである。それらについては例えば、下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは2種以上用いても良い。
本発明で用いる感光性ジアゾキノン化合物(B)の添加量は、ポリアミド樹脂100重量部に対して1〜50重量部である。1重量部未満だと良好なパターンが得られず、50重量部を越えると感度が大幅に低下する。
更に本発明では、高感度で更に、現像時に現像残り(スカム)無く高解像度でパターニングできるようにフェノール性水酸基を有する化合物(C)を併用することが好ましい。フェノール性水酸基を有する化合物の配合量は、ポリアミド樹脂100重量部に対して1〜30重量部が好ましい。好ましいフェノール化合物としては一般式(3)で示されるものである。一般式(3)の具体的な構造としては下記のもの等を挙げることができるがこれらに限定されない。
これらの中で好ましくは


から選ばれるものである。

本発明のポリアミド樹脂は溶剤に溶解し、ワニス状にして使用する。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等が挙げられ、単独でも混合して用いても良い。
本発明のポジ型感光性樹脂組成物の使用方法は、まず該組成物を適当な支持体、例えば、シリコンウェハー、セラミック基板、アルミ基板等に塗布する。塗布量は、半導体装置の場合、硬化後の最終膜厚が0.1〜50μmになるよう塗布する。膜厚が下限値未満だと、半導体素子の保護表面膜としての機能を十分に発揮することが困難となり、上限値を越えると、微細な加工パターンを得ることが困難となるばかりでなく、加工に時間がかかりスループットが低下する。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等がある。次に、60〜130℃でプリベークして塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。
次に照射部を現像液で溶解除去することによりレリーフパターンを得る。現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等のアルカリ類の水溶液、及びこれにメタノール、エタノールのごときアルコール類等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を好適に使用することができる。現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。

次に加熱処理を行い、オキサゾール環及び/又はイミド環を形成し、耐熱性に富む最終パターンを得る。
本発明による感光性樹脂組成物は、半導体用途のみならず、多層回路の層間絶縁やフレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜、表示素子における素子の層間絶縁膜等としても有用である。
半導体用としての具体的用途の例としては、半導体素子上に上述の感光性樹脂組成物膜を形成することによるパッシベーション膜、また半導体素子上に形成されたパッシベーション膜上に上述の感光性樹脂組成物膜を形成することによるバッファコート膜、半導体素子上に形成された回路上に上述の感光性樹脂組成物膜を形成することによる層間絶縁膜などを挙げることができる。
その中で、本発明の感光性樹脂組成物を半導体装置に用いた応用例の1つとして、バンプを有する半導体装置への応用について図面を用いて説明する。図1は、本発明のバンプを有する半導体装置のパット部分の拡大断面図である。図1に示すように、シリコンウェハー1には入出力用のAlパッド2上にパッシベーション膜3が形成され、そのパッシベーション膜3にビアホールが形成されている。更に、この上にポジ型感光性樹脂(バッファコート膜)4が形成され、更に、金属(Cr、Ti等)膜5がAlパッド2と接続されるように形成され、その金属膜5はハンダバンプ10の周辺をエッチングして、各パッド間を絶縁する。絶縁されたパッドにはバリアメタル8とハンダバンプ10が形成されている。
表示体装置用途としての例は、TFT用層間絶縁膜、TFT素子平坦化膜、カラーフィルター平坦化膜、MVA型液晶表示装置用突起、有機EL素子用陰極隔壁がある。その使用方法は、半導体用途に順じ、表示体素子やカラーフィルターを形成した基板上にパターン化された感光性樹脂組成物層を、上記の方法で形成することによる。表示体装置用途、特に層間絶縁膜や平坦化膜には、高い透明性が要求されるが、この感光性樹脂組成物層の硬化前に、後露光工程を導入することにより、透明性に優れた樹脂層が得られることもでき、実用上更に好ましい。
本発明によるポジ型感光性樹脂組成物は、半導体用途のみならず、多層回路の層間絶縁やフレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜や液晶配向膜、表示素子における素子の層間絶縁膜等としても有用である。その他の半導体装置の製造方法は公知の方法を用いることができる。
《実施例1》
[ポリアミド樹脂の合成]
ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸3.31g(0.0128モル)、下記構造のジカルボン酸(D−1)0.98g(0.0032モル)と1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール4.32g(0.032モル)とを反応させて得られたジカルボン酸誘導体の混合物(0.016モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.33g(0.020モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン57.0gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。次にN−メチル−2−ピロリドン7gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物1.31g(0.008モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(容積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、目的のポリアミド樹脂(A−1)を得た。
[樹脂組成物の作製]
合成したポリアミド樹脂(A−1)10g、感光性ジアゾキノン(B−1)2g、γ―ブチロラクトン70gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。
[現像性評価]
このポジ型感光性樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分乾燥し、膜厚約10μmの塗膜を得た。この塗膜に凸版印刷(株)製マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの残しパターン及び抜きパターンが描かれている)を通して、(株)ニコン製i線ステッパNSR―4425iを用いて、露光量を200mJ/cm2から10mJ/cm2ステップで増やして露光を行った。次に2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に80秒浸漬することによって露光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした。パターンを観察したところ、露光量500mJ/cm2で、7μmのパターンまで良好に開口していることが確認できた。次に、得られたパターンをクリーンオーブンを用いて酸素濃度1000ppm以下で、150℃/30分+320℃/30分で硬化を行った。次に室温の1%のフッ化水素酸溶液に硬化したウエハーを15分浸漬してもパターンの剥離は観察されなかった。
《実施例2》
[ポリアミド樹脂の合成]
実施例1のポリアミド樹脂の合成において、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸3.31g(0.0128モル)、下記構造のジカルボン酸(D−1)0.98g(0.0032モル)のところをジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸1モル2.48g(0.0096モル)、下記構造のジカルボン酸(D−1)1.96g(0.0064モル)に変えた以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂の合成(A−2)を行った。
[樹脂組成物の作製、現像性評価]
得られたポリアミド樹脂(A−2)を用いて、実施例1と同様にしてポジ型感光性樹脂組成物を作製し評価を行ったところ、露光量520mJ/cm2、現像時間80秒で、8μmのパターンまで良好に開口していることが確認できた。次に、得られたパターンをクリーンオーブンを用いて酸素濃度1000ppm以下で、150℃/30分+320℃/30分で硬化を行った。次に室温の1%のフッ化水素酸溶液に硬化したウエハーを15分浸漬してもパターンの剥離は観察されなかった。
《実施例3》
[ポリアミド樹脂の合成]
実施例1においてのポリアミド樹脂の合成において、下記構造のジカルボン酸(D−1)0.98g(0.0032モル)を下記構造のジカルボン酸(D−2)1.20g(0.0032モル)に変えた以外は実施例1と同様にしてポリアミド樹脂(A−3)の合成を行った。
[樹脂組成物の作製、現像性評価]
合成したポリアミド樹脂(A−3)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−2)1.5g、下記構造を有するγ―ブチロラクトン70gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。
現像性評価を行ったところ、露光量480mJ/cm2、現像時間80秒で、7μmのパターンまで良好に開口していることが確認できた。次に、得られたパターンをクリーンオーブンを用いて酸素濃度1000ppm以下で、150℃/30分+320℃/30分で硬化を行った。次に室温の1%のフッ化水素酸溶液に硬化したウエハーを15分浸漬してもパターンの剥離は観察されなかった。
《実施例4》
[ポリアミド樹脂の合成]
4,4’―オキシジフタル酸無水物6.82g(0.022モル)と下記構造の酸無水物(D−3)14.08g(0.033モル)と2−メチル−2−プロパノール12.22g(0.165モル)とピリジン10.9g(0.138モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン150gを加えて溶解させた。この反応溶液に1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール14.9g(0.110モル)をN−メチル−2−ピロリドン30gと共に滴下した後、ジシクロヘキシルカルボジイミド22.7g(0.110モル)をN−メチル−2−ピロリドン50gと共に滴下し、室温で一晩反応させた。
その後、この反応溶液にジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸1モルと1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体(活性エステル)27.1g(0.055モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン44.8g(0.122モル)をN−メチル−2−ピロリドン70gと共に添加し、室温で2時間攪拌した。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた他は実施例1と同様に反応し、目的とするポリアミド樹脂(A―4)を合成した。
[樹脂組成物の作製、現像性評価]
合成したポリアミド樹脂(A−4)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−1)2.0g、下記構造を有するγ―ブチロラクトン70gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。
現像性評価を行ったところ、露光量520mJ/cm2、現像時間70秒で、8μmのパターンまで良好に開口していることが確認できた。次に、得られたパターンをクリーンオーブンを用いて酸素濃度1000ppm以下で、150℃/30分+320℃/30分で硬化を行った。次に室温の1%のフッ化水素酸溶液に硬化したウエハーを15分浸漬してもパターンの剥離は観察されなかった。
実施例1〜4においての樹脂組成物の作製を以下の様にフェノール性水酸基を有する化合物(C)を加えて評価を行った。
《実施例5》
[樹脂組成物の作製、現像性評価]
実施例1で得られたポリアミド樹脂(A−1)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−1)2g、フェノール性水酸基を有する化合物(C―1)1.5gをγ―ブチロラクトン70gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。次に実施例1と同様に評価を行った所、露光量420mJ/cm2、現像時間50秒で、3μmのパターンまで良好に開口していることが確認できた。次に、得られたパターンをクリーンオーブンを用いて酸素濃度1000ppm以下で、150℃/30分+320℃/30分で硬化を行った。次に室温の1%のフッ化水素酸溶液に硬化したウエハーを15分浸漬してもパターンの剥離は観察されなかった。
《実施例6》
[樹脂組成物の作製、現像性評価]
実施例2で得られたポリアミド樹脂(A−2)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−1)2g、フェノール性水酸基を有する化合物(C―2)0.5gをγ―ブチロラクトン70gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。次に実施例1と同様に評価を行った所、露光量400mJ/cm2、現像時間40秒で、4μmのパターンまで良好に開口していることが確認できた。次に、得られたパターンをクリーンオーブンを用いて酸素濃度1000ppm以下で、150℃/30分+320℃/30分で硬化を行った。次に室温の1%のフッ化水素酸溶液に硬化したウエハーを15分浸漬してもパターンの剥離は観察されなかった。
《実施例7》
[樹脂組成物の作製、現像性評価]
実施例3で得られたポリアミド樹脂(A−3)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−2)1.5g、フェノール性水酸基を有する化合物(C―3)1.0gをγ―ブチロラクトン70gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。次に実施例1と同様に評価を行った所、露光量430mJ/cm2、現像時間40秒で、3μmのパターンまで良好に開口していることが確認できた。次に、得られたパターンをクリーンオーブンを用いて酸素濃度1000ppm以下で、150℃/30分+320℃/30分で硬化を行った。次に室温の1%のフッ化水素酸溶液に硬化したウエハーを15分浸漬してもパターンの剥離は観察されなかった。
《実施例8》
[樹脂組成物の作製、現像性評価]
実施例4で得られたポリアミド樹脂(A−4)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−1)2.0g、フェノール性水酸基を有する化合物(C―1)1.5gをγ―ブチロラクトン70gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。次に実施例1と同様に評価を行った所、露光量430mJ/cm2、現像時間40秒で、3μmのパターンまで良好に開口していることが確認できた。次に、得られたパターンをクリーンオーブンを用いて酸素濃度1000ppm以下で、150℃/30分+320℃/30分で硬化を行った。次に室温の1%のフッ化水素酸溶液に硬化したウエハーを15分浸漬してもパターンの剥離は観察されなかった。
《実施例9》
[表示体素子の作製と特性評価]
ガラス基板上にITO膜を蒸着形成した後、フォトレジストを使用した通常のフォトリソグラフィー法によってこのITO膜をストライプ状に分割した。この上に、実施例1で得られたポジ型感光性樹脂組成物を塗布し、厚さ約2μmの樹脂層を形成した。次に、平行露光機(光源:高圧水銀灯)を使用して露光強度25mW/cm2で10秒間ガラスマスクを介し露光を行った。その後、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液に樹脂層を25秒間浸漬現像することにより、各ストライプ上のITOの縁以外の部分を露出し、ITOの縁部とITOの除去された部分の上にのみ樹脂層が形成されるよう加工を行った。その後、樹脂層全体に露光時に用いた平行露光機を使用して、露光強度25mW/cmで40秒間、後露光を行った後、熱風循環式乾燥器を使用して空気中250℃で1時間加熱硬化を行った。
この基板上に、1×10−4Pa以下の減圧下で、正孔注入層として銅フタロシアニン、正孔輸送層としてビス−N−エチルカルバゾールを蒸着した後、発光層としてN,N‘−ジフェニル−N,N‘−m−トルイル−4,4’−ジアミノ−1,1‘−ビフェニル,電子注入層としてトリス(8−キノリノレート)アルミニウムをこの順に蒸着した。さらに、この上に第二電極としてアルミニウム層を蒸着形成した後、フォトレジストを使用した通常のフォトリソグラフィー法によって、このアルミニウム層を上記ITO膜のストライプと直交をなす方向のストライプ状となるように分割した。得られた基板を減圧乾燥した後、封止用ガラス板をエポキシ系接着剤を用いて接着し、表示体素子を作成した。この表示体素子を80℃で200時間処理した後両電極に電圧を掛け順次駆動を行ったが、何ら問題なく素子は発光した。
《比較例1》
[ポリアミド樹脂の合成]
ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸4.13g(0.016モル)と1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール4.32g(0.032モル)とを反応させて得られたジカルボン酸誘導体の混合物(0.016モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.33g(0.020モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン57.0gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。次にN−メチル−2−ピロリドン7gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物1.31g(0.008モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(容積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、目的のポリアミド樹脂(A−5)を得た。
[樹脂組成物の作製]
合成したポリアミド樹脂(A−5)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−1)2g、シランカップリングとして、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.5gをN―メチルー2−ピロリドン50gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。
[現像性評価]
次に実施例1と同様に評価を行った所、露光量500mJ/cm2、現像時間80秒で、7μmのパターンまで良好に開口していることが確認できた。次に、得られたパターンをクリーンオーブンを用いて酸素濃度1000ppm以下で、150℃/30分+320℃/30分で硬化を行った。
次に室温の1%のフッ化水素酸溶液に硬化したウエハーを7分浸漬したころからパターンの剥離は観察された。
《比較例2》
[樹脂組成物の作製、現像性評価]
比較例1で合成したポリアミド樹脂(A−5)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−1)2g、フェノール性水酸基を有する化合物(C―2)0.5gを下記構造を有するシランカップリングをN―メチルー2−ピロリドン70gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。次に実施例1と同様に評価を行った所、露光量420mJ/cm2、現像時間50秒で、3μmのパターンまで良好に開口していることが確認できた。次に、得られたパターンをクリーンオーブンを用いて酸素濃度1000ppm以下で、150℃/30分+320℃/30分で硬化を行った。次に室温の1%のフッ化水素酸溶液に硬化したウエハーを9分浸漬したころからパターンの剥離は観察された。
本発明は、フッ化水素酸に対する耐性に優れたポリベンゾオキサゾール樹脂又はポリイミド樹脂又はその共重合樹脂を提供することを目的とするポリアミド樹脂とそれらを用いた現像特性に優れるポジ型感光性樹脂組成物並びに半導体装置、表示素子並びに半導体装置及び表示素子の製造方法を提供するものである。
本発明のバンプを有する半導体装置の一例のパット部分の拡大断面図である。
符号の説明
1 シリコンウエハー
2 Alパッド
3 パッシベーション膜
4 バッファコート膜
5 金属(Cr、Ti等)膜
6 配線(Al、Cu等)
7 絶縁膜
8 バリアメタル
9 ハンダバンプ

Claims (10)

  1. 一般式(1)で示される構造を有するポリアミド樹脂であって、一般式(1)中のYの総量のうち、0.1モル%〜30モル%が一般式(2)で示される構造であり、一般式(1)中のYが一般式(2)で示される構造の場合に、一般式(1)中の(Rのnは、0であることを特徴とするポリアミド樹脂。

  2. 一般式(2)で示される構造が下記構造のいずれかである請求項1記載のポリアミド樹脂。
  3. 請求項1又は2記載のポリアミド樹脂(A)と感光性ジアゾキノン化合物(B)とを含んでなるポジ型感光性樹脂組成物。
  4. 更に、フェノール性水酸基を有する化合物(C)とを含む、請求項3に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  5. フェノール性水酸基を有する化合物(C)が下記構造である請求項4に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を基板上に塗布して組成物層を形成する工程と、該組成物層に活性エネルギー線を照射して現像液と接触させてパターンを形成する工程と、該組成物を加熱する工程を含むことを特徴とするパターン状樹脂膜の製造方法。
  7. 請求項〜5のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を用いて製作されてなることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項〜5のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を用いて製作されてなることを特徴とする表示素子。
  9. 請求項〜5のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱後の膜厚が、0.1〜50μmになるように半導体素子上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱して得られることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 請求項〜5のいずれか1項に記載のポジ型感光性樹脂組成物を加熱後の膜厚が、0.1〜50μmになるように表示素子用基板上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱して得られることを特徴とする表示素子の製造方法。
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