JP4729862B2 - 面状発熱体 - Google Patents

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本発明は車載用シートヒータやハンドルヒータ、ソファヒータ、床暖房、電気カーペット、暖房畳等の電気暖房器具に用いられる面状発熱体に関するものである。
従来、この種の面状発熱体は、図3(a)、(b)に示したように、ポリエステルシートなどの電気絶縁性の基材50上に、導電性ペーストを印刷・乾燥して得られ、かつ交互に噛み合う配置にしてなる一対の櫛形電極51、52とこれにより給電される位置に高分子抵抗体インクを印刷・乾燥して得られる高分子抵抗体53を設けて、さらに基材50と同様の材質の被覆材54で櫛形電極51、52及び高分子抵抗体53を被覆して保護する構成としたものである。基材50及び被覆材54としてポリエステルフィルムを用いる場
合には、被覆材54に例えばポリエチレン系の熱融着性樹脂55をあらかじめ接着しておき、熱時加圧することにより基材50と被覆材54とを熱融着性樹脂55を介して接合してなる。
この高分子抵抗体53を形成する高分子抵抗体インクとしては、ベースポリマーと、カーボンブラック、金属粉末、グラファイトなどの導電性物質を溶媒に分散してなり、特にベースポリマーとして結晶性樹脂を用いてPTC特性を持たせたものが多い(例えば、特許文献1、2、3参照)。
PTC特性とは、温度上昇によって抵抗値が上昇し、ある温度に達すると抵抗値が急激に増加する抵抗温度特性(抵抗が正の温度係数を有する意味の英語 Positive Temperature Coefficient の頭文字を取っている)を意味しており、PTC特性を有する高分子抵抗体53は、自己温度調節機能を有する面状発熱体を提供できる。
特開昭56−13689号公報 特開平6−96843号公報 特開平8−120182号公報
しかしながら前記従来の構成では、ポリエステルシートなどの電気絶縁性の基材50に印刷した電極及び抵抗体を同じく電気絶縁性の被覆材54で保護する多層構造で、基材50や被覆材54の材質やその厚さによっては、柔軟性に欠け、特に車載用シートヒータとして用いられた場合は、シートの表皮の柔軟性に追随できず、シートの表皮下に面状発熱体が存在するという感覚が残り、着座感が損なわれると言った課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、形状的に柔軟性を付与して、着座感などの使用感を向上させることを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、ポリエステル不織布にTPO樹脂等を薄膜にラミネートしてなる基材と、前記基材上に銀ペーストを印刷・乾燥して形成された電極及び前記電極により給電される高分子抵抗体インクを印刷・乾燥して形成した高分子抵抗体と、前記電極、前記高分子抵抗体及び前記基材上に貼り合わせたオレフィン系樹脂フィルム等よりなる被覆材と、前記被覆材に接合材を塗布した後、前記接合材が内部に浸透しないように加圧せずに接着された緩衝材とを備えた構成としてある。
これによって、前記面状発熱体の少なくとも被覆材側に緩衝材を配設した構成としてあるので、緩衝材の弾力性と変形性により、シートの表皮の柔軟性にも追随することができ、着座感などの使用感を向上することができる。
本発明の面状発熱体は、少なくとも被覆材側に緩衝材を配設した構成としてあるので、緩衝材の弾力性と変形性により、シートの表皮の柔軟性に追随することが可能となり、車載用シートヒータとして用いられた場合でも着座感などの使用感を向上することができる。
第1の発明は、ポリエステル不織布にTPO樹脂等を薄膜にラミネートしてなる基材と、前記基材上に銀ペーストを印刷・乾燥して形成された電極及び前記電極により給電され
高分子抵抗体インクを印刷・乾燥して形成した高分子抵抗体と、前記電極、前記高分子抵抗体及び前記基材上に貼り合わせたオレフィン系樹脂フィルム等よりなる被覆材と、前記被覆材に接合材を塗布した後、前記接合材が内部に浸透しないように加圧せずに接着された緩衝材とを備えたことにより、緩衝材の弾力性と変形性により、シートの表皮の柔軟性にも追随することができ、着座感などの使用感を向上することができる。
の発明は、特に、第の発明の接合材に接着剤を使用した構成としてある。そして、接着剤はゲル状もしくは液体状なので、容易に薄膜でしかも被覆材全面を覆うことができ、緩衝材を容易に被覆材全面に配設固定することができる。
の発明は、特に、第の発明の接合材に、ホットメルトを使用した構成としてある。そして、ホットメルトは高温ではゲル状もしくは液体状であり、常温では固体状となるので、ホットメルトが高温時に被覆材全面に塗布して緩衝材を配設した後、常温に戻すことで緩衝材と被覆材を固定することができ、接着剤のように溶剤を揮発させる必要がなく生産性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における面状発熱体の概略構成を示す平面図で、図2は図1のx−y線の断面図である。
図1において、面状発熱体1は、ポリエステル不織布にTPO樹脂等を薄膜にラミネートしてなる長尺の基材2上に銀ペーストを印刷・乾燥して形成し、かつ交互に噛み合う配置にしてなる一対の電極3と、電極3に重なるように高分子抵抗体インクを印刷・乾燥して形成した高分子抵抗体4を形成している。そして、さらに上記電極3、高分子抵抗体4および基材2の上にオレフィン系樹脂フィルム等よりなる被覆材6を熱的ラミネートにより貼り合わせ、この被覆材6にスチレンブタジエンゴム系接着剤等の接合材7を塗布した後、発泡ウレタン等の緩衝材8を接着して形成している。なお、緩衝材8の接着においては、接合材7が緩衝材8の内部に浸透しないよう加圧することなく、緩衝材8の表面のみが被覆材6と接着するようにしている。
上記電極は、対向するように幅が広い主電極3a、3bを配設し、それぞれの主電極から交互に櫛形形状の複数の枝電極3c、3dを設けてあり、これに重なるように配設した高分子抵抗体4に枝電極3c、3dより給電することで、高分子抵抗体4に電流が流れ、発熱するようになる。この高分子抵抗体4はPTC特性を有し、温度が上昇すると高分子抵抗体4の抵抗値が上昇し、所定の温度になるように自己温度調節機能を有するようになり、温度コントロールが不要で安全性の高い面状発熱体としての機能を有するようになる。
以上のように構成された面状発熱体について、以下その動作、作用を説明する。
例えば発泡ウレタンは、内部に微小な気泡が多数存在しているため、弾力性と変形性に富んでいる。この発泡ウレタンを緩衝材8として被覆材6に接着している。この際、接合材7であるスチレンブタジエンゴム系接着剤が発泡ウレタンの微小な気泡の中に浸透してしまうと発泡ウレタンが、本来有している弾力性と変形性が失われてしまうが、緩衝材8の接着については、スチレンブタジエンゴム系接着剤等の接合材7が緩衝材8の内部に浸透しないよう加圧せず、緩衝材8の表面のみ被覆材6と接着するようにしているため、スチレンブタジエンゴム系接着剤は発泡ウレタンの微小な気泡に浸透しないので、発泡ウレ
タンの本来の弾力性と変形性は保持されたままとなる。
したがって、このように構成された面状発熱体1をシート内部に装着した場合、発泡ウレタン等からなる緩衝材8の弾力性と変形性がシートの表皮の柔軟性に追随することができ、シートの着座感などの使用感を向上させることができる。
また、本実施の形態では接合材7としてスチレンブタジエンゴム系接着剤を使用しているが、ウレタン系やアクリル系の他の接着剤でも同様の作用、効果が得られる。さらに接合材7としてホットメルトを使用しても良く、ホットメルトはその材料の溶融、固化を利用しているので、接着剤のように溶剤を揮発させる必要がなく生産性を向上させることができる。
また、本実施の形態では緩衝材8として発泡ウレタンを使用したが、不織布や織布、編布を使用しても同様の作用、効果が得られる。
以上のように、本発明にかかる面状発熱体は、少なくとも被覆材側に緩衝材を配設した構成としてあるので、緩衝材の弾力性と変形性により、シートの表皮の柔軟性に追随することが可能となり、車載用シートヒータとして用いられた場合でも着座感などの使用感を向上させることが可能となるので、車載用シートヒータだけでなく、家庭用の椅子ヒータ、ソファヒータ、または座布団ヒータ、クッションヒータ、電気カーペットのヒータユニット、さらには車載用ハンドルヒータ等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における面状発熱体の要部切欠の平面図 図1のx−y線の断面図 (a)従来の面状発熱体の平面図(b)図3(a)のx−y線の断面図
1 面状発熱体
2 基材
3 電極
4 高分子抵抗体
6 被覆材
7 接合材
8 緩衝材

Claims (3)

  1. ポリエステル不織布にTPO樹脂等を薄膜にラミネートしてなる基材と、前記基材上に銀ペーストを印刷・乾燥して形成された電極及び前記電極により給電される高分子抵抗体インクを印刷・乾燥して形成した高分子抵抗体と、前記電極、前記高分子抵抗体及び前記基材上に貼り合わせたオレフィン系樹脂フィルム等よりなる被覆材と、前記被覆材に接合材を塗布した後、前記接合材が内部に浸透しないよう加圧せずに接着された緩衝材とを備えた面状発熱体。
  2. 接合材には、接着剤を使用してなる請求項に記載の面状発熱体。
  3. 接合材には、ホットメルトを使用してなる請求項に記載の面状発熱体。
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