JP4762023B2 - 窒化ガリウム系化合物半導体積層物およびその製造方法 - Google Patents
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各半導体層の成長後、基板もしくはn型層に負極を形成し、p型層に正極を形成することによって発光素子を得ることが出来る。
例えば、特許文献1および特許文献2等には、量子ドット構造の発光層を含む発光素子が開示され、量子ドット構造はアンチサーファクタント効果によって形成されている。特許文献2によれば、各発光体のサイズは0.5nm≦高さ≦50nm、0.5nm≦幅≦200nm、106≦密度≦1013cm-2が好ましいとされており、実施例では高さ6nmx幅40nmで作製されている。
(1)基板上にn型層、発光層およびp型層を有し、該発光層が交互に井戸層と障壁層で積層された多重量子構造であり、かつ、該発光層がn型層とp型層で挟まれて配置された窒化ガリウム系化合物半導体積層物において、該多重量子構造を構成する井戸層は厚さが不均一な井戸層と厚さが均一な井戸層とからなることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
また、厚さが不均一な井戸層を窒素源の存在下で形成することによって、井戸層から発生する光の短波長化を防止することができる。
この厚膜部の最大膜厚と薄膜部の最小膜厚の差は1〜3nm程度が好ましい。薄膜部の膜厚としては1.0〜2.7nmが好ましい。
透光性の正極材料としては、Pt、Pd、Au、Cr、Ni、Cu、Coなどを含んでも良い。また、その一部が酸化されている構造とすることで、透光性が向上することが知られている。反射型の正極材料としては、上記の材料の他に、Rh、Ag,Alなどを用いることができる。
図1は本実施例で作製した半導体発光素子用の窒化ガリウム系化合物半導体積層物の模式図である(但し、発光層中の井戸層と障壁層は省略している)。図1に示すとおり、c面を有するサファイア基板上に、格子不整合結晶のエピタキシャル成長方法によってAlNからなるSP層を積層し、その上に基板側から順に、厚さ8μmのアンドープGaN下地層、約1×1019cm-3の電子濃度を持つ厚さ2μmの高Geドープn型GaNコンタクト層、1×1018cm-3の電子濃度を持つ厚さ20nmのSiドープn型In0.02Ga0.98Nクラッド層、6層の厚さ15nmの3×1017cm-3のSiをドープしたGaN障壁層と5層の厚さ3nmのアンドープのIn0.08Ga0.92Nの薄層で構成される井戸層とからなる多重量子井戸構造の発光層、厚さ16nmのMgドープp型Al0.05Ga0.95Nクラッド層、8×1017cm-3の正孔濃度を持つ厚さ0.2μmのMgドープp型Al0.02Ga0.98Nコンタクト層を順に積層した構造である。
先ず、サファイア基板を、誘導加熱式ヒータでカーボン製のサセプタを加熱する形式の多数枚の基板を処理できるステンレス製の反応炉の中に導入した。サセプタは、それ自体が回転する機構を持ち、基板を自転させる機構を持つ。サファイア基板は、窒素ガス置換されたグローブボックスの中で、加熱用のカーボン製サセプタ上に載置した。試料を導入後、窒素ガスを流通して反応炉内をパージした。
サーマルクリーニングの終了後、窒素キャリアガスのバルブを閉とし、反応炉内へのガスの供給を水素のみとした。
4分の後、アンモニアの流通を続けながら、基板温度を1040℃に降温し、同時に炉内の圧力を40kPa(400mbar)とした。基板温度の降温中、TMGaの配管の流量調整器の流量を調節した。
このようにして、約8μmの膜厚を有するアンドープGaN下地層を形成した。
TEGaとSiH4の供給を停止して、SiドープGaN障壁層の成長を終了させた後、基板の温度を1000℃へ昇温し、キャリアガスの種類を水素に切り替え、炉内の圧力を15kPa(150mbar)に変更した。炉内の圧力が安定するのを待って、TMGaとTMAlとCp2Mgのバルブを切り替え、これらの原料の炉内への供給を開始した。その後、約3分間に渡って成長を行なった後、TEGaとTMAlとCp2Mgの供給を停止し、Mgドープのp型Al0.05Ga0.95Nクラッド層の成長を停止した。これにより、16nmの膜厚を有するMgドープのp型Al0.05Ga0.95クラッド層を形成した。
TMGaとTMAlとCp2Mgの供給を停止して、MgドープのAl0.05Ga0.95Nクラッド層の成長を終了させた後、炉内の圧力を20kPa(200mbar)に変更した。炉内の圧力が安定するのを待って、TMGaとTMAlとCp2Mgのバルブを切り替え、これらの原料の炉内への供給を開始した。Cp2Mgを流通させる量は事前に検討してあり、Mgドープp型Al0.02Ga0.98Nコンタクト層の正孔濃度が8×1017cm-3となるように調整した。その後、約12分間に渡って成長を行なった後、TMGaとTMAlとCp2Mgの供給を停止し、Mgドープp型Al0.02Ga0.98Nコンタクト層の成長を停止した。これにより、約0.2μmの膜厚を成すMgドープp型Al0.02Ga0.98Nコンタクト層を形成させた。
作製した窒化ガリウム系化合物半導体積層物のp型AlGaNコンタクト層の表面上に、当業界周知の方法によって、コンタクト層側から順にPt、RhおよびAuを積層した構造を持つ反射性の正極を作製した。
また、電流30mAにて100時間の通電を行なった前後において、電流10μAにおける逆方向電圧を測定し、比較したところ、逆方向電圧の変化率は0%であった。
本比較例では、全ての井戸層を厚さが均一な井戸層としたことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。即ち、1〜5層目の障壁層においても、6層目と同様に障壁層Aを形成した後、TEGaとSiH4の炉内への供給を続けたまま、基板温度を920℃に昇温したことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。
また、10μAの逆方向電圧の初期値と、電流30mAにて100時間の通電を行った後の10μAの逆方向電圧値を比較したところ、逆方向電圧の変化率はマイナス0.5%であった。
本比較例では、全ての井戸層を厚さが不均一な井戸層としたことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。即ち、6層目の障壁層においても、1〜5層目と同様に障壁層Aを形成した後、TEGaとSiH4の炉内への供給を停止して、基板温度を920℃に昇温したことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。
また、10μAの逆方向電圧の初期値と、電流30mAにて100時間の通電を行った後の10μAの逆方向電圧値を比較したところ、逆方向電圧の変化率はマイナス7%であった。
本実施例では、n型層に最も近い井戸層のみを厚さが均一な井戸層としたことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。即ち、2層目の障壁層において、実施例1の6層目と同様に障壁層Aを形成した後、TEGaとSiH4の炉内への供給を続けたまま、基板温度を920℃に昇温したこと、および6層目の障壁層において、実施例1の1〜5層目と同様に障壁層Aを形成した後、TEGaとSiH4の炉内への供給を停止して、基板温度を920℃に昇温したことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。
本実施例では、p型層から数えて3番目の井戸層のみを厚さが均一な井戸層としたことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。即ち、4層目の障壁層において、実施例1の6層目と同様に障壁層Aを形成した後、TEGaとSiH4の炉内への供給を続けたまま、基板温度を920℃に昇温したこと、および6層目の障壁層において、実施例1の1〜5層目と同様に障壁層Aを形成した後、TEGaとSiH4の炉内への供給を停止して、基板温度を920℃に昇温したことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。
本実施例では、p型層に最も近い井戸層とn型層に最も近い井戸層の二つを厚さが均一な井戸層としたことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。即ち、2層目の障壁層においても、6層目と同様に障壁層Aを形成した後、TEGaとSiH4の炉内への供給を続けたまま、基板温度を920℃に昇温したことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。
本実施例では、p型層から数えて1番目と2番目の二つの井戸層を厚さが均一な井戸層としたことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。即ち、5層目の障壁層においても、6層目と同様に障壁層Aを形成した後、TEGaとSiH4の炉内への供給を続けたまま、基板温度を920℃に昇温したことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。
本実施例では、p型層から数えて1〜3番目の三つの井戸層を厚さが均一な井戸層としたことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。即ち、4層目および5層目の障壁層においても、6層目と同様に障壁層Aを形成した後、TEGaとSiH4の炉内への供給を続けたまま、基板温度を920℃に昇温したことを除いて、実施例1と同様に窒化ガリウム系化合物半導体積層物を作製した。
本実施例では、実施例1で作製した窒化ガリウム系化合物半導体積層物に実施例1と同様に正極および負極を設けたが、正極の構造はp−AlGaNコンタクト層の表面から順にAuおよびNiOを積層した透明電極とその上に順にTi、Au、AlおよびAuを積層したパッド電極からなる構造とした。
本比較例では、比較例1で作製した窒化ガリウム系化合物半導体積層物を用いて、実施例7と同じ電極構造を有する発光ダイオードを作製した。
実施例1と同様に性能を評価したところ、電流20mAにおける順方向電圧は3.9Vであり、発光波長は460nmであり、発光出力は5mWを示した。
本比較例では、比較例2で作製した窒化ガリウム系化合物半導体積層物を用いて、実施例7と同じ電極構造を有する発光ダイオードを作製した。
実施例1と同様に性能を評価したところ、電流20mAにおける順方向電圧は3.15Vであり、発光波長は460nmであり、発光出力は5mWを示した。
Claims (21)
- 基板上にn型層、発光層およびp型層を有し、該発光層が交互に井戸層と障壁層で積層された多重量子構造であり、かつ、該発光層がn型層とp型層で挟まれて配置された窒化ガリウム系化合物半導体積層物において、該多重量子構造を構成する井戸層は厚さが不均一な井戸層と厚さが均一な井戸層とからなることを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- p型層に最も近い井戸層は厚さが均一である請求項1に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- n型層に最も近い井戸層は厚さが均一である請求項1または2に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- 均一な厚さ井戸層の膜厚が1.8〜5nmである請求項1〜3のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- 不均一な厚さの井戸層の、薄膜部の膜厚が2.7nm以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- 多重量子井戸構造が、井戸層と障壁層とが3〜10回積層された構造である請求項1〜5のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- 障壁層が、GaN、AlGaNおよび井戸層を形成するInGaNよりもIn比率の小さいInGaNからなる群から選ばれた窒化ガリウム系化合物半導体である請求項1〜6のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- 障壁層がGaNである請求項7に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- 障壁層がドーパントを含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- ドーパントが、C、Si、Ge、Sn、Pb、O、S、Se、Te、Po、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Raの群から選ばれた少なくとも1種類である請求項9に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- ドーパントの濃度が1×1017cm-3から1×1018cm-3である請求項9または10に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- 障壁層の膜厚が7nm〜50nmである請求項1〜11のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- 障壁層の膜厚が14nm以上である請求項12に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- 井戸層がInを含む請求項1〜13のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- 障壁層の少なくとも基板側の表面にInを含まない薄層が存在する請求項14に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物。
- 請求項1〜15のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物のn型層に負極を、p型層に正極をそれぞれ設けたことを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
- 請求項16に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を用いてなるランプ。
- 井戸層形成後、該井戸層の一部を分解または昇華させることによって、厚さが不均一な井戸層を形成することを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物の製造方法。
- 井戸層を形成する際の基板温度T1および井戸層の一部を分解または昇華させる際の基板温度T2がT1≦T2である請求項18に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物の製造方法。
- 井戸層の一部の分解または昇華を、窒素源を含みかつIII族金属源を含まない雰囲気下で行なう請求項18または19に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物の製造方法。
- 井戸層の一部の分解または昇華を、障壁層の形成工程で行なう請求項18〜20のいずれか一項に記載の窒化ガリウム系化合物半導体積層物の製造方法。
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