JP4768652B2 - 建設機械 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば側溝掘り作業等に用いるオフセットブーム式のフロント装置を備えた油圧ショベル等の建設機械に関する。
一般に、建設機械としての油圧ショベルには、車体の左側または右側で側溝の掘削作業等を実行できるようにしたオフセットブーム式のフロント装置を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−34945号公報
このオフセットブーム式の油圧ショベルは、下部走行体上に上部旋回体が旋回可能に搭載され、該上部旋回体の旋回フレームの前側には、側溝掘り作業等を行うオフセットブーム式のフロント装置が設けられている。
また、オフセットブーム式のフロント装置は、旋回フレームの前側に俯仰動可能に設けられた第1ブームと、該第1ブームの先端側に左,右方向に揺動可能に設けられた第2ブームと、該第2ブームの先端側に左,右方向に揺動可能に設けられた第3ブームと、該第3ブームの先端側に回動可能に設けられたアームと、該アームの先端側に回動可能に取付けられたバケットと、前記旋回フレームと第1ブームの先端側との間に設けられ該第1ブームを俯仰動させるブームシリンダと、前記第3ブームとアームとの間に設けられ該アームを回動させるアームシリンダと、前記アームとバケットとの間に設けられ該バケットを回動させるバケットシリンダと、前記第1ブームに対して第3ブームを左,右方向に平行移動(オフセット)させるリンクロッドおよびオフセットシリンダとにより構成されている。
ここで、第1ブームの先端側には、上,下方向に離間した位置で前向きに延びた片持ち構造のブラケットが設けられ、この上,下のブラケットの間に第2ブームの基端側を配置した状態で、上,下方向に縦ピンを挿通して取付けることにより、第1ブームの先端側に第2ブームの基端側を左,右方向に揺動可能に連結している。また、下側のブラケットには、ブームシリンダのロッド先端に設けられた取付ブラケット(取付アイ)を取付けるためのシリンダ用ブラケットが溶接等の固着手段を用いて一体的に固着されている。
そして、油圧ショベルのフロント装置を用いて掘削作業を行うときには、例えばオフセットシリンダを作動させて第2ブームを左,右方向に揺動することにより、第1ブームに対して第3ブーム、アームおよびバケットを左側または右側に平行移動(オフセット)し、側溝を掘削する位置に配置する。また、バケットにより掘削するときには、ブームシリンダのロッドを縮小してフロント装置を下げる。一方、掘削した土砂等を外部に排出するときには、ブームシリンダのロッドを伸長させてフロント装置を持ち上げるようになっている。
ところで、上述した特許文献1の発明では、ブームシリンダを取付けるためのシリンダ用ブラケットは、第1ブームの先端側に片持ち構造で設けられた下側ブラケットに溶接等の手段を用いて固着されている。この場合、ブームシリンダのロッドを縮小したときには下側ブラケットを下側に引張ることになる。このために、第1ブームの先端側、特に下側ブラケットの付根付近の剛性を高める必要があり、第1ブームの重量が増大して動作性能が低下する上に、補強により製造コストが上昇するという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、ブームシリンダを動作して作業するときの負荷が第1ブームの先端側に集中するのを防止することにより、第1ブームの補強加工を省略して重量を軽減し、フロント装置の動作性能を向上できるようにした建設機械を提供することにある。
本発明による建設機械は、自走可能な車体と、基端側が該車体に俯仰動可能に取付けられた第1ブームと、基端側が該第1ブームの先端側に設けられた第2ブームと、前記第1ブームに対して該第2ブームを左,右方向に揺動可能に連結するために前記第1ブームの先端側に上,下方向に延びて設けられた縦ピンと、基端側が前記車体に設けられ先端側が前記第1ブームの先端側に延びて前記第1ブームを俯仰動させるブームシリンダとを備えてなる。
そして、上述した課題を解決するために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記縦ピンに対してシリンダ取付部を一体または別体に設け、該シリンダ取付部に前記ブームシリンダの先端側を連結し、前記縦ピンの上部には、前記第1ブームの先端側の上部に当接する押え部材を設ける構成としたことにある。
請求項2の発明は、前記第1ブームの先端側には上,下方向に離間して配置されそれぞれにピン取付穴を有する上,下のブラケットを設け、前記第2ブームの基端側には第2ブーム側のピン取付穴を設け、前記縦ピンは前記第1ブームの各ブラケットのピン取付穴と第2ブームのピン取付穴とに挿通して取付け、前記シリンダ取付部は、前記第1ブームの下側ブラケットとは別部材として、前記縦ピンと一体または別体に設ける構成としたことにある。
請求項の発明は、前記縦ピンの下部にはピン取付穴を有する前記シリンダ取付部を設け、該シリンダ取付部のピン取付穴に対して前記ブームシリンダの先端側を連結ピンを用いて直接的に連結する構成としたことにある。
請求項の発明は、前記縦ピンの下端面にはねじ穴を設け、前記シリンダ取付部は前記ねじ穴に対してねじ部材を用いて取付ける構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、ブームシリンダの先端側を連結するためのシリンダ取付部は、第1ブームに第2ブームを連結している縦ピンに設ける構成としている。これにより、ブームシリンダを動作したときの負荷(引張り荷重、圧縮荷重等)は、シリンダ取付部から縦ピンを通じて第1ブームの先端側の全体に分散させることができる。
この結果、第1ブームの先端側を補強する必要がなくなるから、例えば使用する鋼板の板厚を薄くでき、全体の重量を軽減することができる。また、溶接作業に要する時間を短縮することができる。これにより、フロント装置の動作性能を向上することができ、また製造コストを低減することができる。
さらに、第1ブームの先端側に第2ブームを揺動可能に連結する縦ピンの上部には、第1ブームの先端側の上部に当接する押え部材を設けているので、第1ブームを俯動するためにブームシリンダを縮小すると、シリンダ力が縦ピンを介して押え部材に伝達されて第1ブームを先端部の上面から押え込むことができ、第1ブームの先端全体を押下げることができる。これにより、第1ブームは特別強固に形成する必要がなくなるから、重量の軽減、生産性の向上等を図ることができる。
請求項2の発明によれば、第1ブームの先端側に設けた上,下のブラケットの間に第2ブームの基端側を配置し、各ブラケットのピン取付穴と第2ブームのピン取付穴に亘って縦ピンを挿通して取付ける。この状態で、第1ブームの下側ブラケットとは別部材のシリンダ取付部にブームシリンダの先端側を連結する。これにより、ブームシリンダを動作させた場合の引張り荷重、圧縮荷重等は、シリンダ取付部を介して縦ピンに作用するから、この縦ピンが挿通した上側ブラケットと下側ブラケットの両方に応力を分散させることができ、第1ブームの先端側の耐久性を高めることができる。
請求項の発明によれば、縦ピンの下部には、ブームシリンダの先端側を連結するためのピン取付穴を有するシリンダ取付部を設けている。これにより、ブームシリンダを連結するためのブラケットを別部材として用意することなく、ブームシリンダを連結ピンを用いてシリンダ取付部に簡単に直接的に連結することができる。
請求項の発明によれば、縦ピンの下端面に別部材のシリンダ取付部を当接し、該シリンダ取付部に挿通したねじ部材を縦ピンのねじ穴に螺着することにより、該縦ピンにシリンダ取付部を取付けることができる。また、ねじ部材を緩めてシリンダ取付部を取外すことにより、シリンダ取付部、縦ピンを修理したり、交換したりすることができる。
以下、本発明の実施の形態による建設機械として、オフセットブーム式のフロント装置を備えた油圧ショベルを例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
まず、図1ないし図4は本発明による第1の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、縦ピンの下部にはピン取付穴を有するシリンダ取付部を設け、このシリンダ取付部のピン取付穴に対してブームシリンダの先端側を連結ピンを用いて直接的に連結する構成としたことにある。
図1において、1は後述するオフセットブーム式のフロント装置11を備えた油圧ショベルを示している。この油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載され、該下部走行体2と共に車体を構成する上部旋回体3と、該上部旋回体3の前側に俯仰動可能に設けられた後述のフロント装置11とにより大略構成されている。
ここで、上部旋回体3は、支持構造体として形成された旋回フレーム4と、該旋回フレーム4の左前側に設けられ、運転席、各種レバー等(図示せず)が配置されたキャブ5と、該キャブ5の後方に位置して前記旋回フレーム4上に搭載されたエンジン、油圧ポンプ(図示せず)等の各種機器を覆う建屋カバー6と、前記旋回フレーム4の後部に設けられ、後述するフロント装置11との間で重量バランスをとるカウンタウエイト7とを含んで構成されている。
また、旋回フレーム4は、図2に示す如く、底板4Aと、該底板4A上に前,後方向に延びて立設された左,右の縦板4B(左側のみ図示)とを備えている。また、各縦板4Bの前側には、後述の第1ブーム13が回動(俯仰動)可能に取付けられるブーム取付穴4Cと、後述するブームシリンダ24のチューブ24Aが回動可能に取付けられるチューブ取付穴4Dとが設けられている。
次に、土砂の掘削作業等を行うために上部旋回体3の前側に設けられた第1の実施の形態によるオフセットブーム式のフロント装置11について説明する。
11はキャブ5の右側方に位置して上部旋回体3に俯仰動可能に設けられたオフセットブーム式のフロント装置を示している。このオフセットブーム式フロント装置11は、図1、図2に示す如く、後述のオフセットブーム12、アーム26、バケット27、アームシリンダ28、バケットシリンダ29により構成されている。
12はフロント装置11を構成するオフセットブームを示している。このオフセットブーム12は、後述のバケット27をアーム26と一緒に左,右方向に平行移動(オフセット移動)させるものである。そして、オフセットブーム12は、後述の第1ブーム13、第2ブーム15、第3ブーム16、オフセットシリンダ17、リンクロッド18、縦ピン19、シリンダ取付部20、ブームシリンダ24等により大略構成されている。
13は旋回フレーム4に対して俯仰動可能に取付けられた第1ブームである。この第1ブーム13は、先端側が略へ字状に屈曲した細長い中空構造体として形成され、その基端部が旋回フレーム4のブーム取付穴4Cにブーム連結ピン14を用いて回動自在に取付けられている。また、第1ブーム13の先端部には、図3、図4に示す如く、上,下方向に離間して上,下のブラケット13A,13Bが前向きに突出して設けられ、該各ブラケット13A,13Bには、縦ピン取付穴13A1,13B1が上,下方向に同軸に貫通するように穿設されている。
また、第1ブーム13の先端側の左側面には、図2に示す如く、3枚のリンク取付板13C,13D,13Eが上,下方向に所定の間隔をもって外向きに突設されている。これら3枚のリンク取付板13C,13D,13Eのうち、上側と中間のリンク取付板13C,13D間には後述のリンクロッド18が揺動可能に連結されている。また、中間と下側のリンク取付板13D,13E間には後述のオフセットシリンダ17が揺動可能に連結されている。
さらに、図4に示すように、下側のブラケット13Bの下面13Fは平坦面となり、その後部は段差部13Gとなっている。この段差部13Gは、後述するシリンダ取付部20の横板20Aの後部と当接することにより、該シリンダ取付部20の回り止めをする働きがある。また、第1ブーム13の先端側には、上側ブラケット13Aの後側近傍に位置して回り止め突起13Hが突設され、該回り止め突起13Hは、縦ピン19の回転を規制する後述の押え部材22が係合するものである。
15は第1ブーム13の先端側に左,右方向に揺動可能に取付けられたオフセットブーム12の第2ブームである。この第2ブーム15は、後述の縦ピン19を用いて第1ブーム13に取付けられている。また、第2ブーム15は、例えば角筒状の中空構造体として形成され、その長さ方向の両端部は中空な取付ボス15A,15Bとなっている。さらに、各取付ボス15A内は、縦ピン19等を挿通する縦ピン取付穴15A1(基端側のみ点線で図示)となっている。
そして、第2ブーム15は、基端側の取付ボス15Aを第1ブーム13の各ブラケット13A,13B間に配置し、この状態で該各ブラケット13A,13Bの縦ピン取付穴13A1,13B1、取付ボス15Aの縦ピン取付穴15A1に亘って縦ピン19を挿通させる。これにより、第2ブーム15は、第1ブーム13に対し縦ピン19を中心にして左,右方向(水平方向)に揺動可能に取付けられている。
16は第2ブーム15の先端側に縦ピン(図示せず)を用いて左,右方向に揺動可能に取付けられた第3ブームである。また、17は左側に位置して第1ブーム13と第2ブーム15との間に設けられたオフセットシリンダで、該オフセットシリンダ17は、第2ブーム15を左,右方向に揺動させるものである。さらに、18は第1ブーム13と第3ブーム16との間に設けられたリンクロッドで、該リンクロッド18は、第1ブーム13に対して第3ブーム16を平行に移動させるための平行リンクを構成している。
次に、第1ブーム13の先端に第2ブーム15を左,右方向に揺動可能に連結する構造について説明する。
19は第1ブーム13の先端側に上,下方向に延びて設けられた縦ピンを示している(図3、図4参照)。この縦ピン19は、第1ブーム13に対して第2ブーム15を左,右方向に揺動可能に連結するものである。また、縦ピン19は、各ブラケット13A,13Bの縦ピン取付穴13A1,13B1に挿嵌する直径寸法をもった円柱体として形成され、その上部には後述の押え部材22を取付けるためのねじ穴19Aが形成されている。一方、縦ピン19の下部には、後述のシリンダ取付部20が一体に設けられている。
20は第1ブーム13の下側ブラケット13Bと別部材で、縦ピン19の下部に一体的に設けられたシリンダ取付部を示している。このシリンダ取付部20は、ブームシリンダ24のブーム側取付アイ24Dを第1ブーム13の先端側に直接的に連結するものである。また、シリンダ取付部20は、縦ピン19と別個に形成され、例えば溶接手段を用いて縦ピン19の下部に一体的に固着されている。
そして、シリンダ取付部20は、縦ピン19の下部に固着された矩形状の横板20Aと、該横板20Aの左,右両側から垂下して設けられた左,右の取付板20Bとにより大略構成されている。また、左,右の取付板20Bの前側には、縦ピン19よりも前側に位置してピン取付穴20Cがそれぞれ形成されている。これらのピン取付穴20Cには、ブームシリンダ24のブーム側取付アイ24Dを取付けるためのロッド連結ピン21が挿着される。
22は縦ピン19の上部に取付けられる押え部材である。この押え部材22は、第1ブーム13の先端側の上部に設けられた上側ブラケット13Aに上側から当接することにより、抜止めとして機能すると共に、縦ピン19に作用する下向きの負荷を第1ブーム13の先端側の上面部に伝達するものである。なお、押え部材22は、縦ピン19を抜止め状態に保持できればよく、径方向に突出した棒状体、環状体、板体によって形成することができるが、本実施の形態では、板体として形成された押え部材22を代表例として説明する。
そして、押え部材22は、図4に示すように、縦ピン19よりも大径に形成され、その中心にはねじ部材23を挿通する挿通穴22Aが形成されている。また、押え部材22の一部は、径方向外向きに延びて第1ブーム13の回り止め突起13Hに係合することができる。これにより、押え部材22は、縦ピン19の上端面にねじ部材23を用いて取付けることにより、縦ピン19が軸方向下向きに抜けないように保持すると共に、該縦ピン19に作用する下向きの負荷を第1ブーム13に伝えることができる。さらに、押え部材22は、回り止め突起13Hと係合して縦ピン19の回転を規制するものである。
次に、24は旋回フレーム4と第1ブーム13との間に設けられたブームシリンダである。このブームシリンダ24は、オフセットブーム12を上,下方向ないし前,後方向に俯仰動させるものである。また、ブームシリンダ24は、ピストン(図示せず)等を内蔵したチューブ24Aと、前記ピストンに連結された状態で該チューブ24Aから伸縮自在に突出したロッド24Bとにより構成されている。
また、チューブ24Aの基端側には、フレーム側取付アイ24Cが設けられ、該フレーム側取付アイ24Cは、チューブ取付ピン25により旋回フレーム4のチューブ取付穴4Dに回動可能に取付けられている。一方、ロッド24Bの先端側には、ブーム側取付アイ24Dが設けられ、該ブーム側取付アイ24Dは、ロッド連結ピン21によりシリンダ取付部20の各ピン取付穴20Cに回動可能に取付けられている。ここで、ブーム側取付アイ24Dは、1つの円筒体からなり、ロッド24Bの先端側に一体的に固着されている。
ここで、このように構成したオフセットブーム12について、第1ブーム13の先端側に第2ブーム15を取付ける場合の作業について説明する。この場合には、第1ブーム13の先端側に設けた上,下のブラケット13A,13Bの間に第2ブーム15の基端側の取付ボス15Aを配置する。この状態で、各ブラケット13A,13Bの縦ピン取付穴13A1,13B1と第2ブーム15を構成する取付ボス15Aの縦ピン取付穴15A1とに亘って下側から縦ピン19を挿通させ、上側のブラケット13Aから突出した縦ピン19の上端にねじ部材23を用いて押え部材22を取付ける。このときに、押え部材22を第1ブーム13の回り止め突起13Hに係合させる。これにより、第1ブーム13の先端側に第2ブーム15を左,右方向に揺動可能に取付けることができる。
また、第1ブーム13、第2ブーム15に対して縦ピン19を取付けたときには、この縦ピン19と一緒にシリンダ取付部20を設けることができる。これにより、シリンダ取付部20の各ピン取付穴20Cにロッド連結ピン21を用いてブームシリンダ24のロッド24B(ブーム側取付アイ24D)を簡単に取付けることができる。
次に、オフセットブーム12の先端側に取付けられる部材について説明する。26はオフセットブーム12の第3ブーム16先端側に回動可能に取付けられたアーム、27は該アーム26の先端側に回動可能に取付けられた作業具としてのバケットを示している。また、28は第3ブーム16とアーム26との間に設けられ、該アーム26を回動させるアームシリンダ、29はアーム26とバケット27との間に設けられ、該バケット27を回動させる作業具シリンダとしてのバケットシリンダ29を示している。
第1の実施の形態によるオフセットブーム式のフロント装置11を備えた油圧ショベル1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
まず、油圧ショベル1により側溝の掘削作業等を行うときには、オフセットシリンダ17を作動させることにより、フロント装置11の第2ブーム15、第3ブーム16、アーム26、バケット27等を車体の左側または右側に平行移動(オフセット移動)する。そして、掘削位置が決まったら、ブームシリンダ24、アームシリンダ28、バケットシリンダ29等を伸縮させることにより、オフセットブーム12、アーム26、バケット27等を作動させ、土砂等を掘削することができる。
また、ブームシリンダ24のロッド24Bを伸長、縮小したときには、第1ブーム13の先端側に圧縮応力や引張り応力が作用することになる。この場合、第1の実施の形態では、ブームシリンダ24のロッド24Bが取付けられるシリンダ取付部20は、第1ブーム13の下側ブラケット13Bと別部材として設けている。従って、ブームシリンダ24のロッド24Bを伸長、縮小したときの負荷(応力)、特に、ブームシリンダ24を縮小して第1ブーム13を俯動したときに作用する負荷を、押え部材22を介して第1ブーム13の上側ブラケット13Aに伝達し、該第1ブーム13の先端を下向きに押え込むことができる。これにより、下側ブラケット13Bを特別に強固な構成とする必要がなくなる。
以上のように、第1の実施の形態では、ブームシリンダ24のブーム側取付アイ24Dを取付けるためのシリンダ取付部20は、オフセットブーム12の第1ブーム13と第2ブーム15とを連結する縦ピン19に設ける構成としている。これにより、ブームシリンダ24を伸長、縮小したときの負荷は、縦ピン19を介して第1ブーム13の先端側の全体に分散させることができる。
この結果、第1ブーム13のブラケット13A,13B等に応力が集中するのを防止できるから、これらを厚い鋼板等で形成したり、補強板を溶接したりする必要がなくなる。従って、例えば第1ブーム13等を製造するときに使用する鋼板の板厚を薄くでき、全体の重量を軽減することができる。また、溶接作業に要する時間を短縮することができる。これにより、オフセットブーム式のフロント装置11の動作性能を向上することができ、また製造コストを低減することができる。
また、第1ブーム13と第2ブーム15とを連結する縦ピン19の上部には、第1ブーム13の上側ブラケット13Aに当接する押え部材22を設けているので、ブームシリンダ24を縮小して第1ブーム13を俯動したときに作用する負荷を、押え部材22から上側ブラケット13Aを介して第1ブーム13の先端側で受け止めることができる。これにより、第1ブーム13は、下側ブラケット13Bを特別強固に形成する必要がなくなるから、その構成を簡略化することができる。また、押え部材22は、縦ピン19を抜止め、回り止めすることができる。
さらに、オフセットブーム12のシリンダ取付部20は、縦ピン19に対して溶接手段を用いて一体的に固着しているから、縦ピン19を第1ブーム13に取付けるだけでシリンダ取付部20を設けることができ、オフセットブーム12の組立作業性を向上することができる。
次に、図5ないし図7は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、オフセットブームの縦ピンの下部をシリンダ取付部とし、この下部に左,右方向の取付穴を設ける構成としたことにある。なお、第2の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図5において、31は第2の実施の形態によるオフセットブーム、32は第1ブーム13の先端側に上,下方向に延びて設けられた第2の実施の形態による縦ピンを示している。この縦ピン32は、第1の実施の形態による縦ピン19とほぼ同様に、上,下方向に延びる円柱体として形成され、第1ブーム13に対して第2ブーム15を左,右方向に揺動可能に連結するものである。しかし、第2の実施の形態による縦ピン32は、下部に後述のシリンダ取付部33が一体形成されている点で、第1の実施の形態による縦ピン19と相違している。
33は縦ピン32の下部に下向きに突出して設けられたシリンダ取付部を示している。このシリンダ取付部33は、図6、図7に示すように、第1ブーム13の下側ブラケット13Bと別部材となるように縦ピン32の下部に一体形成されている。また、シリンダ取付部33は、左,右方向に貫通したピン取付穴33Aを有している。このピン取付穴33Aには、後述するブームシリンダ35のブーム側取付ブラケット35Cがロッド連結ピン36を介して直接的に連結されている。
34は縦ピン32の上部に一体的に取付けられた押え部材である。この押え部材34は、縦ピン32を抜止め、回り止めしつつ、縦ピン32に作用する下向きの負荷を、上側ブラケット13Aを介して第1ブーム13の先端側に伝えるものである。そして、押え部材34は、縦ピン32の上部を取囲むように溶接され、その一部は径方向に突出して第1ブーム13の回り止め突起13Hに係合することができる。
また、35は第2の実施の形態によるブームシリンダである。このブームシリンダ35は、第1の実施の形態によるブームシリンダ24とほぼ同様に、チューブ35Aとロッド35Bとにより大略構成されている。しかし、第2の実施の形態によるブームシリンダ35は、ロッド35Bの先端にブーム側取付ブラケット35Cが設けられ、該ブーム側取付ブラケット35Cが二股形状をなしている点で、第1のブームシリンダ24と相違している。
即ち、ブームシリンダ35のブーム側取付ブラケット35Cは、図6に示す如く、シリンダ取付部33を挟むように配置された2枚のボス板35C1を有している。そして、ブームシリンダ35は、ブーム側取付ブラケット35Cの各ボス板35C1間にシリンダ取付部33を配置し、これらに亘ってロッド連結ピン36を挿着することにより、該シリンダ取付部33に回動可能に連結されている。
かくして、このように構成された第2の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第2の実施の形態では、オフセットブーム31の縦ピン32の下部をシリンダ取付部33として利用している。従って、ブームシリンダ35を取付けるためのブラケットを別部材として用意する必要がなく、該ブームシリンダ35のブーム側取付ブラケット35Cをロッド連結ピン36を用いてシリンダ取付部33に簡単に、かつ直接的に取付けることができる。
次に、図8および図9は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、縦ピンの下端面にはねじ穴を設け、シリンダ取付部はねじ穴に対してねじ部材を用いて取付ける構成としたことにある。なお、第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図8において、41は第3の実施の形態によるオフセットブーム、42は第1ブーム13の先端側に上,下方向に延びて設けられた第3の実施の形態による縦ピンを示している。この縦ピン42は、第1の実施の形態による縦ピン19とほぼ同様に、上,下方向に延びる円柱体として形成され、第1ブーム13に対して第2ブーム15を左,右方向に揺動可能に連結するものである。しかし、第3の実施の形態による縦ピン42は、下端面に後述のシリンダ取付部44を着脱可能に取付けるための軸方向のねじ穴42Aが形成されている点で、第1の実施の形態による縦ピン19と相違している。
また、43は縦ピン42の上部に一体的に取付けられた押え部材である。この押え部材43は、縦ピン42を抜止め、回り止めしつつ、縦ピン42に作用する下向きの負荷を、上側ブラケット13Aを介して第1ブーム13の先端側に伝えるものである。そして、押え部材43は、縦ピン42の上部を取囲むように溶接され、その一部は径方向に突出して第1ブーム13の回り止め突起13Hに係合することができる。
44は縦ピン42の下部に一体的に設けられた第3の実施の形態によるシリンダ取付部を示している。このシリンダ取付部44は、図8、図9に示す如く、第1ブーム13の下側ブラケット13Bと別部材となるように縦ピン42と別個に形成され、該縦ピン42の下部に後述のねじ部材45を用いて着脱可能に取付けられている。また、シリンダ取付部44は、縦ピン42の下端面に当接する矩形状の横板44Aと、該横板44Aの左,右両側から垂下して設けられた左,右の取付板44Bと、該各取付板44Bの前側のピン取付穴44C(いずれも右側のみ図示)とにより大略構成されている。さらに、横板44Aには、ほぼ中央に位置して挿通穴44Dが形成されている。
そして、シリンダ取付部44は、その横板44Aを第1ブーム13に挿着された縦ピン42の下端面に当接させ、この状態で、挿通穴44Dに挿通したねじ部材45を縦ピン42のねじ穴42Aに螺着することにより、縦ピン42の下部に着脱可能に取付けることができる。また、シリンダ取付部44には、各ピン取付穴44Cにロッド連結ピン21を用いてブームシリンダ24のブーム側取付アイ24Dを連結することができる。
かくして、このように構成された第3の実施の形態においても、前述した第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第3の実施の形態では、オフセットブーム41の縦ピン42の下端面にねじ部材45を用いてシリンダ取付部44を取付ける構成としている。従って、ねじ部材45を緩めることによりシリンダ取付部44を取外すことができ、シリンダ取付部44、縦ピン42等を修理したり、交換したりすることができる。
次に、図10ないし図12は本発明の第4の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、縦ピンの下部にピンを用いてシリンダ取付部を取付ける構成としたことにある。なお、第4の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図10において、51は第4の実施の形態によるオフセットブーム、52は第1ブーム13の先端側に上,下方向に延びて設けられた第4の実施の形態による縦ピンを示している。この縦ピン52は、第1の実施の形態による縦ピン19とほぼ同様に、上,下方向に延びる円柱体として形成され、第1ブーム13に対して第2ブーム15を左,右方向に揺動可能に連結するものである。しかし、第4の実施の形態による縦ピン52は、図11、図12に示すように、下部52Aに後述のシリンダ取付部54を取付けるためのピン取付穴52Bが左,右方向に形成されている点で、第1の実施の形態による縦ピン19と相違している。
53は縦ピン52の上部に一体的に取付けられた押え部材である。この押え部材53は、縦ピン52を抜止め、回り止めしつつ、縦ピン52に作用する下向きの負荷を、上側ブラケット13Aを介して第1ブーム13の先端側に伝えるものである。そして、押え部材53は、縦ピン52の上部を取囲むように溶接され、その一部は径方向に突出して第1ブーム13の回り止め突起13Hに係合することができる。
54は縦ピン52の下部に取付けられた第4の実施の形態によるシリンダ取付部を示している。このシリンダ取付部54は、第1ブーム13の下側ブラケット13Bと別部材となるように縦ピン52と別個に形成され、該縦ピン52の下部に後述の連結ピン55を用いて着脱可能に取付けられている。また、シリンダ取付部54は、縦ピン52の下部52Aを挟むように配置された2枚の取付板54Aと、該各取付板54Aを所定の間隔で連結した連結部54Bとにより略H字形状の構造物として形成されている。
また、各取付板54Aには、シリンダ取付部54を縦ピン52に取付けるためのピン取付穴54Cと、ブームシリンダ24のブーム側取付アイ24Dを取付けるためのピン取付穴54Dとが形成されている。さらに、各取付板54Aの縦ピン52側の端部は直線状の当接端面54Eとなっている。この当接端面54Eは、図10に示す如く、縦ピン52の下端面に当接することにより、シリンダ取付部54が回動しないように取付姿勢を固定するものである。
そして、シリンダ取付部54は、当接端面54Eを縦ピン52の下端面に当接させた状態で、連結ピン55を各取付板54Aのピン取付穴54Cと縦ピン52のピン取付穴52Bとに挿通することにより、縦ピン52の下部52Aに固定的に取付けることができる。また、シリンダ取付部54には、取付板54Aの各ピン取付穴54Dと、ブームシリンダ24のブーム側取付アイ24Dとに連結ピン56を挿通することにより、該ブームシリンダ24を回動可能に取付けることができる。
かくして、このように構成された第4の実施の形態においても、前述した第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができる。特に、第4の実施の形態では、シリンダ取付部54は、2枚の取付板54Aを連結部54Bにより連結して略H字形状の構造物として形成しているから、標準仕様の取付アイ24Dを備えたブームシリンダ24を使用することができる。
なお、第1の実施の形態では、シリンダ取付部20は、縦ピン19よりも前側の位置でブームシリンダ24を取付ける構成としている。しかし、本発明はこれに限らず、例えば縦ピン19よりも後側の位置でシリンダ取付部20にブームシリンダ24を取付ける構成としてもよい。この構成は、第3の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
また、第1の実施の形態では、縦ピン19の上部に設けた押え部材22を板体として形成した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば押え部材22を棒状体、環状体等の他の形状に形成してもよい。この構成は、他の実施の形態にも同様に適用することができるものである。
また、各実施の形態では、オフセットブーム12の先端側に、アーム26、バケット27等を設ける構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばオフセットブームの先端側にアースオーガ装置、クラムシェルバケット装置等を設ける構成としてもよい。また、例えばグラップル、破砕機、加振機等からなる各種の作業具をフロント装置11に装着する構成としてもよい。
さらに、各実施の形態では、建設機械として、オフセットブーム式のフロント装置11を備えた油圧ショベル1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、油圧ショベル以外の建設機械にも広く適用することができる。
本発明の第1の実施の形態によるオフセットブーム式のフロント装置を備えた油圧ショベルを示す正面図である。 図1のオフセットブームとブームシリンダを旋回フレームの一部と一緒に示す要部拡大の正面図である。 オフセットブームを分解した状態で拡大して示す一部破断の分解正面図である。 オフセットブームを分解した状態を右後方からみた分解斜視図である。 本発明の第2の実施の形態によるオフセットブームを一部を破断した状態で示す要部拡大の正面図である。 シリンダ取付部とブームシリンダのブーム側取付ブラケットとを示す要部拡大の分解斜視図である。 第2の実施の形態によるオフセットブームを分解した状態で拡大して示す一部破断の分解正面図である。 本発明の第3の実施の形態によるオフセットブームを一部を破断した状態で示す要部拡大の正面図である。 第3の実施の形態によるオフセットブームを分解した状態で拡大して示す一部破断の分解正面図である。 本発明の第4の実施の形態によるオフセットブームを一部を破断した状態で示す要部拡大の正面図である。 縦ピンの下部とシリンダ取付部とブームシリンダのブーム側取付アイとを示す要部拡大の分解斜視図である。 第4の実施の形態によるオフセットブームを分解した状態で拡大して示す一部破断の分解正面図である。
符号の説明
1 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体(車体)
3 上部旋回体(車体)
4 旋回フレーム
11 オフセットブーム式のフロント装置
12,31,41,51 オフセットブーム
13 第1ブーム
13A 上側ブラケット
13A1,13B1,15A1 縦ピン取付穴
13B 下側ブラケット
15 第2ブーム
16 第3ブーム
17 オフセットシリンダ
19,32,42,52 縦ピン
20,33,44,54 シリンダ取付部
21,36 ロッド連結ピン
22,34,43,53 押え部材
24 ブームシリンダ
26 アーム
27 バケット(作業具)
28 アームシリンダ
29 バケットシリンダ(作業具シリンダ)
42A ねじ穴
45 ねじ部材

Claims (4)

  1. 自走可能な車体と、基端側が該車体に俯仰動可能に取付けられた第1ブームと、基端側が該第1ブームの先端側に設けられた第2ブームと、前記第1ブームに対して該第2ブームを左,右方向に揺動可能に連結するために前記第1ブームの先端側に上,下方向に延びて設けられた縦ピンと、基端側が前記車体に設けられ先端側が前記第1ブームの先端側に延びて前記第1ブームを俯仰動させるブームシリンダとを備えてなる建設機械において、
    前記縦ピンに対してシリンダ取付部を一体または別体に設け、該シリンダ取付部に前記ブームシリンダの先端側を連結し、前記縦ピンの上部には、前記第1ブームの先端側の上部に当接する押え部材を設ける構成としたことを特徴とする建設機械。
  2. 前記第1ブームの先端側には上,下方向に離間して配置されそれぞれにピン取付穴を有する上,下のブラケットを設け、前記第2ブームの基端側には第2ブーム側のピン取付穴を設け、前記縦ピンは前記第1ブームの各ブラケットのピン取付穴と第2ブームのピン取付穴とに挿通して取付け、前記シリンダ取付部は、前記第1ブームの下側ブラケットとは別部材として、前記縦ピンと一体または別体に設ける構成としてなる請求項1に記載の建設機械。
  3. 前記縦ピンの下部にはピン取付穴を有する前記シリンダ取付部を設け、該シリンダ取付部のピン取付穴に対して前記ブームシリンダの先端側を連結ピンを用いて直接的に連結する構成としてなる請求項1またはに記載の建設機械。
  4. 前記縦ピンの下端面にはねじ穴を設け、前記シリンダ取付部は前記ねじ穴に対してねじ部材を用いて取付ける構成としてなる請求項1またはに記載の建設機械。
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