JP4775193B2 - 蛍光管の製造方法、光源装置の製造方法、及び表示装置の製造方法 - Google Patents
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特に、熱陰極型の蛍光管は、発光効率が高く、輝度も高いことから、注目されている。熱陰極型の蛍光管は、ガラス管の両端部に電極を備え、ガラス管内の空間にアルゴン等のガスと水銀が封入されると共に、ガラス管の内面に蛍光体が塗布された構成を有する(例えば特許文献1参照)。
しかし、目的とする蛍光管が特定の形状を有している(ガラス管の径が小さいなどの)場合、図16A及び16Bのガラス管内部の縦断面図及び横断面図に示すように、例えばガラス管102内とこの管内のガラスビーズ113との間の空間が狭くなるために、管内の気体のコンダクタンス(排気されやすさ)が著しく低下し、排気がし難くなることが問題となっていた。
しかしながら、この手法を用いて前述の問題に対応しようとすると、新たな問題が生じてしまう。例えば、排気装置の構成において、リード線を引き寄せるためのマグネットが別途設けられる必要があるため、装置構成が複雑となる。また、例えば、製造において、リード線を引き寄せた際に、ガラス管内の部材(リード線等)がガラス管に衝突するため、ガラス管の内面に塗布されていた蛍光体の剥離が生じやすくなる。
最初に、蛍光管の製造方法の実施の形態について説明する。
この蛍光管1は、図1Aに示すように、細長いガラス管2の両端部にそれぞれ電極3,4が設けられ、右端部の電極3に接続された2本のリード線5,6と、左端部の電極4に接続された2本のリード線11,12とが、ガラス管2の外まで延びている。ガラス管2の内面には、蛍光体層2Aが形成されている(図1B参照)。また、ガラス管2の内部には、アルゴンArやネオンNe等の希ガスと発光物質である水銀Hgが封入されている。
電極4は、コイル部8Aとこのコイル部8Aから繋がる第1のリード部8B及び第2のリード部8Cとから成るヒータ8を備える。ヒータ8は、タングステン(W)或いはレニウムタングステン(Re−W)等の線材から構成される。
ヒータ8は、線材を螺旋状に巻いたものを、線材同士が互いに接触しないように更に二重或いは三重の螺旋状に巻いて略円筒型のコイル部8Aを形成し、コイル部8Aの後端から2本のリード部8B,8Cが延びる形状となっている。
なお、ヒータ8は、電子放射性物質、例えば、バリウムBa、ストロンチウムSr、カルシウムCaから成る3元アルカリ土類金属酸化物により被覆されている。なお、電子放射性物質としては、その他の物質、例えば二元のバリウム酸化物を用いてもよい。
また、電極4は、第1のヒータタブ9Aと第2のヒータタブ9Bを介して、リード線11,12にそれぞれ接続されている。リード線11,12は互いが略平行で、ガラス管2の端部を外部から内部へと貫通している。リード線11の、ガラス管2の内部へ延びている部分の先端側に、第1のヒータタブ9Aが溶接により接続されている。また、リード線12の、ガラス管2の内部へ延びている部分の先端側に、第2のヒータタブ9Bが溶接により接続されている。
また、電極4は、コイル部8Aの後端側から延びる2本のリード部8B,8Cでヒータ8を導入線に支持しているので、ヒータ8にはテンションがかからないことから、断線が発生しにくい。
スリーブ7は、内側にヒータ8のコイル部8Aが略平行となる向きで挿入され、スリーブリード10によって第1のヒータタブ9Aに取り付けられている。これにより、スリーブ7はコイル部8Aの先端側と後端側を開放した形態でコイル部8Aの周囲を覆っている。
本実施形態において、スリープリード10は、第1のヒータタブ9A及び第2のヒータタブ9Bと同様にステンレス(例えばSUS304)で構成される。また、スリープリード10は第2のヒータタブ9Bに固定してもよい。
また、スリーブ7の外径がガラス管2の内径より小さく、スリーブ7とガラス管2が接触しないように構成される。
さらに、スリーブ7の開口端面より、コイル部8Aの先端部が突出しない位置関係となるように、スリーブ7が取り付けられている。
また、スリーブ7の長さをコイル部8Aの長さより長くすることにより、コイル部8Aの側面全体がスリーブ7で覆われるようにすることが好ましい。
また、ガラス管2の内面の蛍光体層2Aの塗布範囲は、電極4のスリーブ7の開口端面より若干外側となる位置までとすることが好ましい。この蛍光体層2Aの塗布範囲が、蛍光管1の発光部分となる。
まず、各電極3,4に例えば5V程度の電圧を印加し、ヒータ8で電子放射性物質を加熱する。そして、リード線5,6及び11,12を通じて、両電極3,4の間に高周波で例えば300Vの電圧を印加する。これにより、電子放射性物質から電子が放出され、電極3,4間にアーク放電が発生する。なお、電極3,4間にアーク放電が発生した後は、電極3,4間に例えば100V程度の電圧を印加すると共に、各電極3,4に例えば2V程度の電圧を印加するような制御を行う。
電子放射性物質から放出され加速された電子は、水銀原子に衝突し、水銀原子を励起する。励起された水銀原子は紫外線を放出する。この紫外線が蛍光体層2Aの蛍光体により可視光に変換されて、蛍光管1が発光する。
続いて、図3A及び図3Bに示すように、加熱22によってガラス管21をリード線11,12に溶着させる。
続いて、図4A及び図4Bに示すように、プレス23によって、リード線11,12が並ぶ方向が長手方向となるように、最終的に短手方向となる方向(図4Aにおいては紙面に直交する方向)から押圧成形を行うことにより、図5A及び図5Bに示すように、断面が楕円形のガラスビーズ13を得る。なお、ここでは、ガラスビーズ13の断面を、2本のリード線11,12の並ぶ幅方向を長軸とする楕円形とする成形が行えればよく、成形手法は必ずしも直接的なプレス(押圧成形)によらなくとも良い。
これら加熱22A及びプレス23Aにより、ガラスビーズ13に対し、楕円状とされた断面の長手方向に相当する位置から、ガラス管2を融着させる(図8A及び図8B)。
このように、予めガラスビーズ13が断面楕円状に押圧成形され、その楕円状断面の長手方向においてガラス管2と融着されていることから、ガラスビーズ13とガラス管2との間に形成される空間は、従来の製造方法によって得られる空間よりも大きくなる。
なお、この電極構体20の作製にあたっては、前述した図2〜図5に対応する工程を、ガラスビーズを2個形成する分だけ繰り返して行う。
そして、電極構体20の2個のガラスビーズ13,14のうち、ガラス管2の内部側のガラスビーズ14とガラス管2とを溶着させて仮止めすることにより、電極構体20が落ちないようにする。
続いて、給電装置25の排気口27に、排気装置28を取り付けて、ガラス管2内の排気を行う。そして、一定の真空度が得られた時点で、通電電極26に通電させる。これにより、リード線11,12に取り付けた電極の電子放射性物質を活性化させる。このとき、先にガラス管2の一端側に取り付けられた電極3に対しても、リード線5,6に通電して、電極3の電子放射性物質を活性化させる。なお、通電電極26に通電させる代わりに、電極3,4に対して高周波加熱を行ってもよい。
電子放射性物質の活性化が終了した後、給電装置25に近い側(ガラス管2の端部側)のガラスビーズ13と、ガラス管2とを、加熱31により溶着してガラス管2内を封止する。
続いて、図11に示すように、ガラス管の内部側のガラスビーズ14とガラス管2とを加熱33により溶着して、ガラス管2の内部を封止する。
このようにして、図1の蛍光管1を製造することができる。
また、短時間に充分な排気を行えることにより、排気不足による蛍光管の品質低下を回避することができ、歩留まりの改善も図られる。
前述した実施形態に係る蛍光管の製造方法によれば、この製造された蛍光管と、他の通常の部材とを組み合わせることにより、液晶ディスプレイをはじめとする表示装置が備えるバックライト等の、所謂光源装置を製造することも可能となる。
直下方式は、ディスプレイ面(表面)に対向する背面(裏面)に、蛍光管を複数備えた光源装置が設けられた構成を有する。光源装置からの光が直接的に利用できるため、高輝度化、高効率化、大型化に有利とされるが、薄型化が困難で、消費電力も大きい。
一方、エッジライト方式は、ディスプレイ面に対向する背面に、例えばアクリル製板状の導光部(ライトガイド)と光源装置とが配置された構成を有する。導光部で光が拡散されるため、小型化、薄型化、低消費電力化に有利とされるが、大画面のディスプレイでは重量が問題となる。なお、エッジライト方式は更に、光源装置の位置が導光部よりも背面側となるバックライトタイプと、光学素子において反射光を生じさせることを前提に光源装置の位置が導光部よりも表面側とされた、フロントライトタイプとに分類される。
なお、ここでは、蛍光管を備える光源装置が、直下方式のバックライトとして表示装置を構成する場合を例として、説明を行う。
なお、本実施形態に係る光源装置22において、導光部26を構成する樹脂は、エポキシ、シリコーン、ウレタンのほか、様々な透明樹脂を用いることができる。
ここで、偏向板30及び39は、特定の方向に振動する光を形成するものである。また、TFTガラス基板31とドット電極32及び電極35は、特定の方向に振動している光のみを透過する液晶層33をスイッチングするために設けられるものであり、配向膜34が併せて設けられることにより、液晶層33内の液晶分子の傾きが一定の方向に揃えられる。また、ブラックマトリクス36が設けられていることにより、各色に対応するカラーフィルタ37a〜37cから出力される光のコントラストの向上が図られている。なお、これらのブラックマトリクス36及びカラーフィルタ37a及び37cは、ガラス基板38に取着される。
また、蛍光管の品質低下を回避することができることから、この蛍光管を備える光源装置や表示装置においても、製造における歩留まりの改善が図られる。
本発明の実施例について説明する。
この実施例では、前述した実施形態に係る蛍光管の製造方法において、従来方法による場合に比べて排気がどのように改善されているかを、具体的に検討した結果について説明する。
なお、ここでコンダクタンスとは気体の流れやすさであり、管やオリフィスの内部を気体が流れるときに生じる抵抗(排気抵抗)の逆数として、〔数1〕のように求められる。〔数1〕において、S1は実効排気速度、S0は排気装置の排気速度、Cはガラスビーズが融着された位置で残る空間のコンダクタンスである。
管の両端での差圧すなわち圧力差は、管内での気体の移動で摩擦が生じるほど大きくなるため、コンダクタンス改善のためには、気体のスムーズな移動のために差圧を小さくすることが好ましい。
また、本実施形態に係る光源装置の製造方法及び表示装置の製造方法によれば、蛍光管の製造を、電極構体に設けられたガラスビーズのうち少なくとも1個を、このガラスビーズの断面が、前記固着された2本のリード線の並ぶ幅方向を長軸とする楕円状となるように成形することによって行うことから、排気効率の向上によって、生産性の向上が図られる。
Claims (6)
- 電極に複数のリード線が接続され、前記複数のリード線のうち、少なくとも2本の両方に固着されたガラスビーズを2個備えた電極構体を使用し、
前記ガラスビーズのうち少なくとも1個を、該ガラスビーズの断面が、前記固着された2本のリード線の並ぶ幅方向を長軸とする楕円状となるように成形し、
前記複数のリード線のうち少なくとも1本の、前記2個のガラスビーズの間の位置に、水銀アマルガムを溶接し、
前記電極構体の前記リード線をガラス管に挿入した後に、前記ガラス管内を排気し、
前記2個のガラスビーズのうち、前記ガラス管の端部に近いガラスビーズを前記ガラス管に溶着させて、前記ガラス管内を封止し、
前記水銀アマルガムを加熱して、水銀を蒸発させ、
前記2個のガラスビーズのうち、前記ガラス管の内部に近いガラスビーズを前記ガラス管に溶着させて、前記ガラス管内を封止する
ことを特徴とする蛍光管の製造方法。 - 前記電極が電子放射性物質を含んで成り、前記ガラス管内を排気する際に、前記リード線を通じて前記電極に通電することにより、或いは、前記電極に対して高周波加熱を行うことにより、前記電極の前記電子放射性物質を活性化させる
ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光管の製造方法。 - 前記2個のガラスビーズのうち、前記ガラス管の内部に近いガラスビーズを前記ガラス管に溶着させて、前記ガラス管内を封止した後、
前記2個のガラスビーズ間のリード線を切断する
ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光管の製造方法。 - 前記楕円状の偏平率を、1.05〜2.00とする
ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光管の製造方法。 - 蛍光管を備えた光源装置の製造方法であって、
前記蛍光管の製造を、
電極に複数のリード線が接続され、前記複数のリード線のうち、少なくとも2本の両方に固着されたガラスビーズを2個備えた電極構体を使用し、
前記ガラスビーズのうち少なくとも1個を、該ガラスビーズの断面が、前記固着された2本のリード線の並ぶ幅方向を長軸とする楕円状となるように成形し、
前記複数のリード線のうち少なくとも1本の、前記2個のガラスビーズの間の位置に、水銀アマルガムを溶接し、
前記電極構体の前記リード線をガラス管に挿入した後に、前記ガラス管内を排気し、
前記2個のガラスビーズのうち、前記ガラス管の端部に近いガラスビーズを前記ガラス管に溶着させて、前記ガラス管内を封止し、
前記水銀アマルガムを加熱して、水銀を蒸発させ、
前記2個のガラスビーズのうち、前記ガラス管の内部に近いガラスビーズを前記ガラス管に溶着させて、前記ガラス管内を封止する
ことによって行う
ことを特徴とする光源装置の製造方法。 - 光源装置を備えた表示装置の製造方法であって、
前記光源装置を構成する蛍光管の製造を、
電極に複数のリード線が接続され、前記複数のリード線のうち、少なくとも2本の両方に固着されたガラスビーズを2個備えた電極構体を使用し、
前記ガラスビーズのうち少なくとも1個を、該ガラスビーズの断面が、前記固着された2本のリード線の並ぶ幅方向を長軸とする楕円状となるように成形し、
前記複数のリード線のうち少なくとも1本の、前記2個のガラスビーズの間の位置に、水銀アマルガムを溶接し、
前記電極構体の前記リード線をガラス管に挿入した後に、前記ガラス管内を排気し、
前記2個のガラスビーズのうち、前記ガラス管の端部に近いガラスビーズを前記ガラス管に溶着させて、前記ガラス管内を封止し、
前記水銀アマルガムを加熱して、水銀を蒸発させ、
前記2個のガラスビーズのうち、前記ガラス管の内部に近いガラスビーズを前記ガラス管に溶着させて、前記ガラス管内を封止する
ことによって行う
ことを特徴とする表示装置の製造方法。
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