以下に、本発明にかかる通信システムおよび局内装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1〜図8を参照してこの発明の実施の形態1を説明する。図1は、この発明における通信システムであるPON(Passive Optical Network)システムの実施の形態1の構成の一例を示す図である。図1において、PONシステムは、加入者端末(図示せず)を収容するn(nは自然数)台の宅内終端装置(ONU:Optical Network Unit)1−1〜1−nと、認証サーバ5や通信端末(図示せず)などが接続されるネットワーク4に接続される複数(この場合は2台)の局内装置(OLT:Optical Line Termination)3−1,3−2とが光ファイバ7および光カプラなどの光受動素子6からなる光伝送路によって接続される。ONU1(1−1〜1−nを示す)とOLT3(3−1,3−2を示す)との通信は、Ethernet(登録商標)フレーム(以下、レイヤ2フレームという)を用いたMPCP(Multi-Point MAC Control Protocol)によって制御される。
OLT3−1,3−2は、同一機能を備えており、図1においては、OLT3−1はONU1とのデータ送受信を行なう主OLTとして動作し、OLT3−2はOLT3−1に障害が発生した場合にOLT3−1に代わって主OLTとしてONU1とのデータ送受信を行う予備のOLTとして動作する。すなわち、この実施の形態1の通信システムは、冗長化の構成となっている。なお、予備のOLTは1台に限るものではなく、複数台でもかまわない。
OLT3は、ONU管理テーブル34、LLID管理テーブル35、ONU状態管理部31、フレーム抽出部33、およびMPCP(Multi-Point MAC Control Protocol)制御部32を備えている。
LLID管理テーブル35には、ONU1に付与する論理リンク識別子(LLID:Logical Link IDentifier)に関する情報が登録される。図2は、LLID管理テーブル35の構成の一例を示す図である。図2においては、LLID管理テーブル35の登録項目として、LLID種別が登録されるLLID種別情報に対応付けて、当該LLID種別を示すLLID値が登録されるLLID値情報、当該LLID種別に割り当てる最低帯域が登録される最低帯域情報、および当該LLID種別に割り当て可能な最大帯域が登録される最大帯域情報を挙げている。
LLID種別情報には、認証処理時に用いる認証用リンクと、ONU1へのサービス時(データ通信時)に用いるサービスリンクとがあり、図2においては、サービスリンクとして「No.1」〜「No.3」の3つのサービスリンクが登録されている。LLID管理テーブル35の登録項目に登録される各情報は、PONシステムを構築する際に管理者によって登録される。
ONU管理テーブル34には、ONU1に関する情報が登録される。図3は、n=4の場合のONU管理テーブル34の構成の一例を示す図である。図3においては、ONU管理テーブル34の登録項目として、自装置が収容するONUに付与したシーケンス番号が登録されるONU情報に対応付けて、当該ONU情報に登録されたシーケンス番号のONU1のMACアドレスが登録されるMACアドレス情報、当該ONU情報に登録されたシーケンス番号のONU1が認証サーバ5による認証機能を有しているか否かが登録される認証情報、当該ONU情報に登録されたシーケンス番号のONU1が受けるサービスを識別するサービス番号が登録されるサービス情報、および当該ONU情報に登録されたシーケンス番号のONU1の状態が登録されるONU状態情報を挙げている。
ONU管理テーブル34のONU情報、MACアドレス情報、認証情報、およびサービス情報に登録される各情報は、PONシステムを構築する際に管理者によって登録される。また、ONU状態情報に登録される情報はPONシステムを構築する際に管理者によってONU1が未接続である状態を示す「未接続」が登録され、その後、ONU状態管理部31によって更新される。
図1に戻って、MPCP制御部32は、認証サーバ5や通信端末との接続など上位通信網とのインタフェース機能を有し、ONU1とのデータの送受信制御などを行なうメッセージプロトコルであるMPCP処理を行なう。また、MPCP制御部32は、LLID管理テーブル35の最低帯域情報および最大帯域情報に基づいてONU1とのデータ送受信時に帯域を制御する。
フレーム抽出部33は、ONU1との通信に用いられるレイヤ2フレームの送受信処理を行なうとともに、レイヤ2フレームをスヌープしてスヌープ結果をONU状態管理部31に通知する。ONU状態管理部31は、フレーム抽出部33のスヌープ結果およびLLID管理テーブル35に基づいてONU1に認証用LLIDまたはサービス提供用LLIDをONU1に割り当てるとともにONU管理テーブル34を更新してONU1の状態や運用を管理する。
ONU1は、認証処理部11およびMPCP制御部12を備えている。MPCP制御部12は、OLT3とのデータの送受信制御などを行なうメッセージプロトコルであるMPCP処理を行なうとともに、加入者端末との接続など下位通信網とのインタフェース機能を備えている。認証処理部11は、MPCP制御部12を介してOLT3の上位通信網であるネットワーク4に接続された認証サーバ5と通信を行って認証処理を実行する。なお、認証処理の機能を備えていないONU1は、MPCP制御部12のみを備える。
つぎに、図1〜図8を参照してこの実施の形態1のPONシステムの動作を説明する。まず、図4(図4−1〜図4−3を示す)のフローチャートを参照して、主OLTとして動作するOLT3のONU登録処理に関する動作について説明する。主OLTとして動作するOLT3のONU登録処理は、IEEE802.ahに規定に基づいて行われる。Discovery Gateフレーム送信時刻になると、MPCP制御部32は、自装置に新たに接続するONU1が存在するか否かを確認するための監視フレームであるDiscovery Gateフレームを生成する。MPCP制御部32は、生成したDiscovery Gateフレームを、フレーム抽出部33を介してブロードキャストにて送信する(図4−1のステップS100,S101)。
Discovery Gateフレームを送信してから所定の時間内に、フレーム抽出部33を介して、新たに接続したONU1が送信した登録要求フレームであるRegister Reqフレームを受信しなかった場合(ステップS102,No)、MPCP制御部32は、新たに接続したONU1は存在しないと判断して、Discovery Gateフレームの送信待ちとなる。
Discovery Gateフレームを送信してから所定の時間内に、フレーム抽出部33を介してRegister Reqフレームを受信すると(図4−1のステップS102,Yes)、MPCP制御部32は、Register Reqフレーム内の送信元アドレスに格納されている送信元MACアドレスを抽出し、抽出した送信元MACアドレスを含むLLID付与要求通知をONU状態管理部31に出力する。
ONU状態管理部31は、LLID付与要求通知に含まれる送信元MACアドレスおよびONU管理テーブル34に基づいてRegister Reqフレームの送信元であるONU1が最初のアクセスであるか否かを判定する(図4−1のステップS103)。
具体的には、ONU状態管理部31は、LLID付与要求通知に含まれる送信元MACアドレスを検索キーとしてONU管理テーブル34のMACアドレス情報を検索し、検索キーと一致したMACアドレス情報に対応付けられたONU状態情報の登録内容を抽出する。ONU状態管理部31は、抽出した登録内容が「未接続」の場合には、Register Reqフレームの送信元であるONU1は最初のアクセスであると判定し、抽出した登録内容が「未接続」ではない場合には、Register Reqフレームの送信元であるONU1が最初のアクセスではないと判定する。
Register Reqフレームの送信元であるONU1が最初のアクセスであると判定した場合(図4−1のステップS103,Yes)、LLID付与要求通知に含まれる送信元MACアドレスおよびONU管理テーブル34に基づいて、Register Reqフレームの送信元であるONU1が認証機能を有しているか否かを判定する(図4−1のステップS104)。
具体的には、ONU状態管理部31は、ONU管理テーブル34からLLID付与要求通知に含まれる送信元MACアドレスが登録されているMACアドレス情報に対応付けられた認証情報の登録内容を抽出する。ONU状態管理部31は、抽出した登録内容が「有」の場合にはRegister Reqフレームの送信元であるONU1は認証機能を有していると判定し、抽出した登録内容が「無」の場合にはRegister Reqフレームの送信元であるONU1は認証機能を有していないと判定する。
Register Reqフレームの送信元であるONU1は認証機能を有していないと判定した場合(ステップS104,No)、ONU状態管理部31は、Register Reqフレームの送信元であるONU1に対応付けてONU管理テーブル34に登録されているONU状態情報を「認証済み」にする(図4−1のステップS105)。すなわち、ONU状態管理部31は、送信元であるONU1のONU状態情報を「未接続」から「認証済み」に更新する。その後、OLT3はDiscovery Gateフレームの送信時刻待ちとなる。
Register Reqフレームの送信元であるONU1は認証機能を有していると判定した場合(図4−1のステップS104,Yes)、ONU状態管理部31は、LLID管理テーブル35に基づいて認証用LLIDをRegister Reqフレームの送信元であるONU1に割り当てる(図4−1のステップS106)。
具体的には、ONU状態管理部31は、LLID種別情報の認証用リンクに対応付けてLLID管理テーブル35のLLID値情報に登録されているLLID値の中から現在未使用のLLID値の1つを選択し、選択したLLID値を認証用LLIDとしてRegister Reqフレームの送信元であるONU1に割り当てる。たとえば、図2に示したLLID管理テーブル35では、認証用リンクとして用いられるLLID値は「1〜128」であるので、ONU状態管理部31は、「1〜128」の中で未使用の値を選択して認証用LLIDとしてRegister Reqフレームの送信元であるONU1に割り当てる。ONU状態管理部31は、割り当てた認証用LLIDをMPCP制御部32に通知する。
MPCP制御部32は、通知された認証用LLIDを含むRegisterフレーム(登録完了フレーム)をフレーム抽出部33を介して送信する(図4−1のステップS107)。フレーム抽出部33を介して登録完了フレームを受信して認証用LLIDを認識したことを示す登録完了応答フレームであるRegister Ackフレームを受信すると(図4−1のステップS108)、MPCP制御部32は、Register Ackフレームの送信元アドレスに格納されている送信元MACアドレスを抽出し、抽出した送信元MACアドレスをONU状態管理部31に通知する。
ONU状態管理部31は、通知された送信元MACアドレスが示すONU1、すなわちRegister Ackフレームの送信元であるONU1に対応付けてONU管理テーブル34に登録されているONU状態情報を「認証中」にする(図4−1のステップS109)。すなわち、ONU状態管理部31は、送信元であるONU1のONU状態情報を「未接続」から「認証中」に更新する。
以後、OLT3のMPCP制御部32と認証用LLIDを割り当てられたONU1との間では、プリアンブルに認証用LLIDを格納したレイヤ2フレームが用いられる。MPCP制御部32は、認証処理を要求する認証要求フレームであるStartフレームを検出すると、Startフレームの送信元であるONU1と認証サーバ5間のフレーム転送を開始する(図4−2のステップS110,S111)。
一方、フレーム抽出部33は、レイヤ2フレームの送受信処理を実行する際に、レイヤ2フレームをスヌープしている。フレーム抽出部33は、ONU1に送信するレイヤ2フレームとして認証サーバ5が当該ONU1を認証したことを示す認証成功フレームであるSuccessフレームを検出すると(図4−2のステップS112)、Successフレームの宛先アドレスに格納されている宛先MACアドレスを含む認証成功検出通知をONU状態管理部31に出力する。
ONU状態管理部31は、認証成功検出通知に含まれる宛先MACアドレスが示すONU1、すなわちSuccessフレームの送信先であるONU1に対応付けてONU管理テーブル34に登録されているONU状態情報を「認証済み」にする(図4−2のステップS113)。すなわち、ONU状態管理部31は、認証処理によって認証サーバ5に認証されたONU1のONU状態情報を「認証中」から「認証済み」に更新する。また、ONU状態管理部31は、認証成功検出通知に含まれる宛先アドレスが示すONU1に付与した認証用LLIDを解放して未使用とする。ONU状態管理部31は、ONU状態情報を「認証済み」としたONU1を示す識別子、たとえば、ONU1のMACアドレスや認証用LLIDを含む認証成功通知をMPCP制御部32に出力する。
MPCP制御部32は、認証成功通知に含まれる識別子が示すONU1に対して認証用LLIDの登録を削除する登録削除フレームであるDeregisterフレームを作成する。MPCP制御部32は、作成したDeregisterフレームをフレーム抽出部33を介して送信する(図4−2のステップS114)。その後、OLT3は、Discovery Gateフレームの送信時刻待ちとなり、Deregisterフレームの送信先となるONU1との通信において認証用LLIDを用いたレイヤ2フレームでの通信を終了する。
一方、フレーム抽出部33は、ONU1に送信するレイヤ2フレームとして認証サーバ5が当該ONU1を認証できなかったことを示す認証失敗フレームであるFailureフレームを検出すると(図4−2のステップS115)、Failureフレームの宛先アドレスに格納されている宛先MACアドレスを含む認証失敗検出通知をONU状態管理部31に出力する。
ONU状態管理部31は、認証失敗検出通知に含まれる宛先MACアドレスが示すONU1、すなわちFailureフレームの送信先であるONU1に対応付けてONU管理テーブル34に登録されているONU状態情報を「未認証」にする(図4−2のステップS116)。すなわち、ONU状態管理部31は、認証処理によって認証サーバ5に認証されなかったONU1のONU状態情報を「認証中」から「未認証」に更新する。
Failureフレームを受信したONU1と認証サーバ5との間で、再度認証処理が実施されるので、フレーム抽出部33は、ONU1と認証サーバ5間のフレームをスヌープして、Sucessフレームを検出する処理を継続する。
一方、Register Reqフレームの送信元であるONU1が最初のアクセスではないと判定した場合(図4−1のステップS103,Yes)、すなわち、Register Reqフレームの送信元であるONU1が「認証済み」である場合、ONU状態管理部31は、LLID付与要求通知に含まれる送信元MACアドレス、LLID管理テーブル35、およびONU管理テーブル34に基づいて、宛先MACアドレスが示すONU1に提供するサービスに応じたサービス提供用LLIDを割り当てる(図4−3のステップS117)。
具体的には、ONU状態管理部31は、ONU管理テーブル34からLLID付与要求通知に含まれる宛先MACアドレスが登録されているMACアドレス情報に対応付けられたサービス情報の登録内容(サービス番号)を抽出する。ONU状態管理部31は、抽出したサービス番号を検索キーとしてLLID管理テーブル35のLLID種別情報を検索し、検索キーと一致するサービス番号のサービス用リンクを検出する。ONU状態管理部31は、検出したサービス用リンクに対応付けてLLID管理テーブル35のLLID値情報に登録されているLLID値の中から現在未使用のLLID値の1つを選択し、選択したLLID値をサービス提供用LLIDとしてRegister Reqフレームの送信元であるONU1に割り当てる。ONU状態管理部31は、割り当てた認証用LLIDをMPCP制御部32に通知する。
MPCP制御部32は、通知されたサービス提供用LLIDを含むRegisterフレームをフレーム抽出部33を介して送信する(図4−3のステップS118)。フレーム抽出部33を介して登録完了フレームを受信したことを示す登録完了応答フレームであるRegister Ackフレームを受信すると(図4−3のステップS119)、MPCP制御部32は、Register Ackフレームの送信元アドレスを抽出し、抽出した送信元アドレスをONU状態管理部31に通知する。
ONU状態管理部31は、通知された送信元アドレスが示すONU1、すなわちRegister Ackフレームの送信元であるONU1に対応付けてONU管理テーブル34に登録されているONU状態情報を「サービス中」にする(図4−3のステップS120)。すなわち、ONU状態管理部31は、送信元であるONU1のONU状態情報を「認証済み」から「サービス中」に更新する。
以後、OLT3のMPCP制御部32とサービス提供用LLIDを割り当てられたONU1との間では、プリアンブルにサービス提供用LLIDを格納したレイヤ2フレームが用いられる。MPCP制御部32は、サービス提供用LLIDが割り当てられたONU1へのフレーム転送を開始する(図4−3のステップS121)。
つぎに、図5のフローチャートを参照して、予備OLTとして動作するOLT3のONU登録処理に関する動作について説明する。PONシステムでは、上り方向通信と下り方向通信とで異なる波長が用いられる。そのため、OLT3は、上り方向通信の波長によるレイヤ2フレームを受信することが可能であり、ONU1が主OLTとして動作するOLT3に送信したレイヤ2フレームを受信することができる。
ONU1が主OLTとして動作するOLT3に送信したレイヤ2フレームを受信すると、フレーム抽出部33は、受信したレイヤ2フレームのプリアンブルに格納されているLLID、および送信元アドレスに格納されている送信元MACアドレスを抽出する(ステップS200,S201)。フレーム抽出部33は、抽出したLLIDおよび送信元MACアドレスを含むスヌープ結果をONU状態管理部31に出力する。
ONU状態管理部31は、スヌープ結果に含まれるLLIDが認証用LLIDであるか否かを判定する(ステップS202)。具体的には、ONU状態管理部31は、スヌープ結果に含まれるLLIDの値が、「認証用リンク」が登録されているLLID管理テーブル35のLLID種別情報に対応付けられたLLID値情報のLLID値に含まれている場合にはスヌープ結果に含まれるLLIDは認証用LLIDであると判定し、「認証用リンク」が登録されているLLID管理テーブル35のLLID種別情報に対応付けられたLLID値情報のLLID値に含まれていない場合にはスヌープ結果に含まれるLLIDは認証用LLIDではないと判定する。
スヌープ結果に含まれるLLIDが認証用LLIDであると判定した場合、ONU状態管理部31は、スヌープ結果に含まれる送信元MACアドレスが示すONU1は認証処理を実行中であると認識し、送信元MACアドレスが登録されているONU管理テーブル34のMACアドレス情報に対応付けられたONU1状態情報を「認証中」にして処理を終了する(ステップS203)。
スヌープ結果に含まれるLLIDが認証用LLIDではないと判定した場合、ONU状態管理部31は、スヌープ結果に含まれるLLIDがサービス提供用LLIDであるか否かを判定する(ステップS204)。具体的には、ONU状態管理部31は、スヌープ結果に含まれるLLIDの値が、「サービスリンク」が登録されているLLID管理テーブル35のLLID種別情報に対応付けられたLLID値情報のLLID値に含まれている場合にはスヌープ結果に含まれるLLIDはサービス提供用LLIDであると判定し、「サービスリンク」が登録されているLLID管理テーブル35のLLID種別情報に対応付けられたLLID値情報のLLID値に含まれていない場合にはスヌープ結果に含まれるLLIDはサービス提供用LLIDではないと判定する。
スヌープ結果に含まれるLLIDがサービス提供用LLIDであると判定した場合、ONU状態管理部31は、スヌープ結果に含まれる送信元MACアドレスが示すONU1は認証処理を実行中であると認識し、送信元MACアドレスが登録されているONU管理テーブル34のMACアドレス情報に対応付けられたONU1状態情報を「サービス中」にして処理を終了する(ステップS205)。
スヌープ結果に含まれるLLIDがサービス提供用LLIDではないと判定した場合、LLIDからONU1の状態を判断することはできないため、ONU状態管理部31は、ONU管理テーブル34を更新することなく処理を終了する。
つぎに、図6のフローチャートを参照して、ONU1の登録処理に関する動作について説明する。Discovery Gateフレームを受信すると、MPCP制御部12は、OLT3に新たに接続を要求するか否かを判定する(ステップS300,S301)。新たに接続を要求しない場合、MPCP制御部12は、論理リンクに対してLLIDが付与されているか否かを判定する(ステップS302)。
OLT3に新たに接続を要求する場合、または論理リンクに対してLLIDが付与されていない場合、MPCP制御部12は、Register Reqフレームを生成し、生成したRegister ReqフレームをOLT3に送信する(ステップS303)。
Registerフレームを受信すると、MPCP制御部12は、受信したRegisterフレーム内のLLIDを抽出して記憶する(ステップS304,S305)。MPCP制御部12は、自装置が認証済みであるか否か、すなわち認証処理を実行して認証サーバ5に認証されているか否かを判定する(ステップS306)。認証済みではない場合(未認証の場合)、認証処理部11およびMPCP制御部12は、記憶したLLIDを用いて認証処理を実行する(ステップS307)。
具体的には、MPCP制御部12は、認証処理要求通知を認証処理部11に出力する。認証処理部11は、Startフレームを生成し、生成したStartフレームをMPCP制御部12に出力する。MPCP制御部12は、Startフレームのプリアンブルに記憶したLLIDを格納してOLT3に送信する。これにより、ONU1と認証サーバ5との認証処理が開始される。以後、MPCP制御部12は、OLT3から転送された認証サーバ5からのレイヤ2フレームを認証処理部11に出力するとともに、認証処理部11が生成する認証サーバ5へのレイヤ2フレームのプリアンブルに記憶したLLIDを格納してOLT3に送信する処理を、認証処理部11が認証サーバ5からのSuccessフレームを受信したことにより認証が成功したと認識するまで繰り返す。
Successフレームを受信して認証が成功したことを認識すると、認証処理部11は、認証処理が終了したことを示す認証処理終了通知をMPCP制御部12に出力する。MPCP制御部12は、認証処理終了通知を受けた後にDregisterフレームを受信すると、記憶したLLIDを無効にして(ステップS308,S309)、Discovery Gateフレームの受信待ちとなる。
一方、自装置が認証済みである場合、MPCP制御部12は、記憶したLLIDを用いてサービスに応じた処理の実行を開始して、登録処理を終了する(ステップS310)。
つぎに、図7および図8のシーケンス図を参照して、通信システムにおけるONU1の登録処理に関する動作を説明する。なお、ここでは、OLT3−1が主OLTとして動作し、OLT3−2が予備OLTとして動作するものとし、認証機能を有するONU1−1がOLT3−1に新たに接続するものとする。また、OLT3−1,3−2の各LLID管理テーブル35およびONU管理テーブル34には、同一の情報が登録されているものとする。
まず、図7のシーケンス図を参照して、ONU1−1、OLT3−1、および認証サーバ5の動作について説明する。OLT3−1は、Discovery Gateフレームを送信する。Discovery Gateフレームを受信し、新たにOLT3−1に接続するONU1−1は、Register ReqフレームをOLT3−1に送信する。ONU1−1は、認証機能を有しており、かつ未認証であるので、OLT3−1は、認証用LLIDをONU1−1に割り当て、割り当てた認証用LLIDを含むRegisterフレームをONU1−1に送信する。
ONU1−1は、Registerフレームに含まれる認証用LLIDをLLIDとして割り当てられたことを認識し、プリアンブルに割り当てられたLLID(認証用LLID)を格納したRegister AckフレームをOLT3−1に送信する。Register Ackフレームを受信すると、OLT3−1は、ONU管理テーブル34のONU1−1に対応付けられたONU状態情報を「未認証」から「認証中」に更新する。これにより、認証用LLIDをONU1−1に割り当てる(付与する)登録処理が終了する。以後、ONU1−1とOLT3−1との間ではプリアンブルに認証用LLIDを格納したレイヤ2フレームを用いて通信が行われる。
ONU1−1は、プリアンブルに認証用LLIDを格納したStartフレームをOLT3−1に送信し、OLT3−1は、ONU1−1から受信したStartフレームを認証サーバ5に送信する。これにより、ONU1−1と認証サーバ5との間で、予め定められた認証処理手順に基づいた認証処理が開始される。
認証サーバ5は、認証処理によってONU1−1の認証に失敗した場合にはFailureフレームをOLT3−1に送信し、ONU1−1は、受信したFailureフレームのプリアンブルにONU1−1に割り当てた認証用LLIDを格納して転送する。以後、ONU1−1と認証サーバ5は、予め定められた認証失敗時の処理手順に基づいて認証処理を継続する。
認証サーバ5は、認証処理によってONU1−1の認証に成功した場合にはSuccessフレームをOLT3−1に送信する。ONU1−1は、受信したSuccessフレームのプリアンブルにONU1−1に割り当てた認証用LLIDを格納して転送する。また、OLT3−1は、スヌープ処理によって転送したフレームがSuccessフレームであることを認識し、ONU管理テーブル34のONU1−1に対応付けられたONU状態情報を「認証中」から「認証済み」に更新する。これにより、ONU1−1と認証サーバ5間の認証処理が終了する。
OLT3−1は、プリアンブルに認証用LLIDを格納したDeregisterフレームをONU1−1に送信する。ONU1−1は、Deregisterフレームを受信すると、割り当てられた認証用LLIDを無効にする。これにより、認証用LLIDを解除する登録解除処理が終了する。
OLT3−1は、Discovery Gateフレームを送信する。認証処理が完了しているが、登録解除処理によって認証用LLIDが無効となりLLIDが割り当てられていない状態となっているONU1−1は、Register ReqフレームをOLT3−1に送信する。ONU1−1は認証済みであるので、ONU1−1は、ONU1−1のサービスに対応するサービス提供用LLIDをONU1−1に割り当て、割り当てたサービス提供用LLIDを含むRegisterフレームをONU1−1に送信する。
ONU1−1は、Registerフレームに含まれる認証用LLIDをLLIDとして割り当てられたことを認識し、プリアンブルに割り当てられたLLID(サービス提供用LLID)を格納したRegister AckフレームをOLT3−1に送信する。Register Ackフレームを受信すると、OLT3−1は、ONU管理テーブル34のONU1−1に対応付けられたONU状態情報を「認証済み」から「サービス中」に更新する。これにより、サービス提供用LLIDをONU1−1に付与する登録処理が終了する。以後、ONU1−1とOLT3−1との間ではプリアンブルにサービス提供用LLIDを格納したレイヤ2フレームを用いてサービスに応じた通信が行われる。
つぎに、図8のシーケンス図を参照して、予備OLTとして動作するOLT3−2に着目した通信システムの動作を説明する。なお、ONU1−1、およびOLT3−1の動作は、先の図7のシーケンス図を参照して説明した動作と同じであるので、ここではその詳細な説明を省略する。
OLT3−1は、Discovery Gateフレームを送信し、ONU1−1は、Discovery Gateフレームに対してRegister ReqフレームをOLT3−1に送信する。OLT3−2は、このRegister Reqフレームを受信してスヌープし、プリアンブルに格納されているLLIDおよび送信元アドレスに格納されている送信元MACアドレスを抽出する。Register Reqフレームは登録を要求するためのフレームであり、Register Reqフレームを送信したONU1−1にはLLIDが割り当てられていない。そのため、Register Reqフレームのプリアンブルには認証用LLIDおよびサービス提供用LLIDとは異なる値が格納されている。よって、OLT3−2は、Register ReqフレームからONU1−1の状態を認識することはできないため、ONU管理テーブル34の更新を行わない。
一方、Register Reqフレームを受信したOLT3−1は、ONU1−1は未認証であるので、ONU1−1に認証用LLIDを割り当て、割り当てた認証用LLIDを含むRegisterフレームをONU1−1に送信する。ONU1−1は、認証用LLIDをプリアンブルに格納したRegister AckフレームをOLT3−1に送信する。OLT3−1は、Register Ackフレームを受信して、自装置のONU管理テーブル34のONU1−1に対応付けられたONU状態情報を「未認証」から「認証中」に更新する。
OLT3−2は、ONU1−1がOLT3−1に送信したRegister Ackフレームを受信してスヌープし、プリアンブルに格納されているLLIDおよび送信元アドレスに格納されている送信元MACアドレスを抽出する。Register Ackフレームのプリアンブルには、認証用LLIDが格納されている。よって、OLT3−2は、送信元MACアドレスが示すONU1−1には認証用LLIDが付与されており、認証処理を実行中であることを認識し、自装置のONU管理テーブル34のONU1−1に対応付けられたONU状態情報を「認証中」に更新する。これにより、主OLTであるOLT3−1のONU管理テーブル34と、予備OLTであるOLT3−2のONU管理テーブル34の登録内容が同一となる。
Register Ackフレームを送信した後、ONU1−1は、プリアンブルに認証用LLIDを格納したStartフレームをOLT3−1に送信し、OLT3−1は、ONU1−1から受信したStartフレームを認証サーバ5に送信する。OLT3−2は、このStartフレームを受信してスヌープし、プリアンブルに格納されているLLIDおよび送信元アドレスに格納されている送信元MACアドレスを抽出する。Startフレームのプリアンブルには認証用LLIDが格納されている。よって、OLT3−2は、送信元MACアドレスが示すONU1−1には認証用LLIDが付与されており認証中であることを認識するが、すでにRegister Ackフレームを受信してスヌープしたことにより、OLT3−2のONU管理テーブル34のONU1−1に対応付けられたONU状態情報は「認証中」が登録されている。ONU1−1の状態は変更されていないので、OLT3−2は、ONU管理テーブル34の更新を行わない。
ONU1−1と認証サーバ5との認証処理が終了して、OLT3−1は、認証サーバ5からSuccessフレームを受信してONU1−1に転送する。OLT3−1は、このSuccessフレームをスヌープして、自装置のONU管理テーブル34のONU1−1に対応付けられたONU状態情報を「認証済み」に更新する。また、OLT3−1は、DeregisterフレームをONU1−1に送信して、ONU1−1に割り当てた認証用LLIDを無効にする。
OLT3−1は、Discovery Gateフレームを送信し、ONU1−1は、Discovery Gateフレームに対してRegister ReqフレームをONU1−1に送信する。OLT3−2は、このRegister Reqフレームを受信してスヌープするが、Discovery Gateフレームの前に受信したDeregisterフレームにより認証用LLIDは無効になっている。そのため、Register Reqフレームのプリアンブルには、認証用LLIDおよびサービス提供用LLIDとは異なる値が格納されている。よって、OLT3−2は、Register ReqフレームからONU1−1の状態を認識することはできないため、ONU管理テーブル34の更新を行わない。
一方、Register Reqフレームを受信したOLT3−1は、ONU1−1は認証済みであるので、ONU1−1にサービス提供用LLIDを割り当て、割り当てたサービス提供用LLIDを含むRegisterフレームをONU1−1に送信する。ONU1−1は、サービス提供用LLIDをプリアンブルに格納したRegister AckフレームをOLT3−1に送信する。OLT3−1は、Register Ackフレームを受信して、自装置のONU管理テーブル34のONU1−1に対応付けられたONU状態情報を「認証済み」から「サービス中」に更新する。
OLT3−2は、ONU1−1がOLT3−1に送信したRegister Ackフレームを受信してスヌープし、プリアンブルに格納されているLLIDおよび送信元アドレスに格納されている送信元MACアドレスを抽出する。Register Ackフレームのプリアンブルには、サービス提供用LLIDが格納されている。よって、OLT3−2は、送信元MACアドレスが示すONU1−1にはサービス提供用LLIDが付与されており、ONU1−1が要求するサービスの提供を受けていることを認識し、自装置のONU管理テーブル34のONU1−1に対応付けられたONU状態情報を「認証中」から「サービス中」に更新する。これにより、主OLTであるOLT3−1のONU管理テーブル34と、予備OLTであるOLT3−2のONU管理テーブル34の登録内容が同一となる。
以上説明したように、この実施の形態1においては、予備OLT3−2がONU1が主OLT3−1に送信したレイヤ2フレームを受信可能であることに着目し、ONU1の認証処理時とサービス提供時とで異なる論理リンク識別子を割り当て、予備OLT3−2は、ONU1が主OLT3−1に送信したレイヤ2フレームに含まれる論理リンク識別子が認証処理時に割り当てられる認証用論理リンク識別子であるのか、サービス提供時に割り当てられるサービス提供用論理リンク識別子であるのかを識別することでONU1が認証前であるのか、認証済みであるのかを認識するようにしているため、通信切替が行われ予備OLT3−2が主OLT3−1の代わりとしてONU1と通信を行なう場合でも、認証済みのONU1に対して再度認証処理を行うことなく通信を開始することを可能とし、通信切替を迅速に行うことができる。
実施の形態2.
図9を参照してこの発明の実施の形態2を説明する。図9は、この発明における通信システムの実施の形態2の構成の一例を示す図である。図9に示した通信システムは、先の図1に示した通信システムのOLT3の代わりにOLT3a(3a−1,3a−2を示す)を備え、ネットワーク4に接続された認証サーバ5が削除されている。先の図1に示した通信システムと同じ機能を持つ構成部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
OLT3aは、図1に示したOLT3に認証処理部36が追加されている。認証処理部36は、先の図1に示した認証サーバ5と同様の機能を備えており、ONU1が上位通信網であるネットワーク4を用いたサービスの提供を認証する。
つぎに、この実施の形態2の通信システムの動作を説明する。この実施の形態2の通信システムと、先の図1に示した実施の形態1の通信システムとの相違点は、ONU1の認証をOLT3aで行うか、ネットワーク4に接続された認証サーバ5で行うかであるので、ここでは、相違点のみを説明する。
まず、OLT3aが主OLTとして動作する場合のONU登録処理に関する動作について説明する。OLT3aが主OLTとして動作する場合のONU登録処理に関する動作は、先の図4のフローチャートで説明したONU登録処理とほぼ同じであり、相違点は、MPCP制御部32およびONU状態管理部31は、認証用LLIDを割り当てる登録処理(ステップS100〜S109)を実行した後の認証処理(ステップS110〜S113)におけるステップS111の処理である。
先の実施の形態1のOLT3は、認証サーバ5がネットワーク4に接続されているため、ONU1からのStartフレームを受信すると、Startフレームの送信元であるONU1と認証サーバ5間のフレーム転送を開始したが、この実施の形態2のOLT3aは、認証処理部36を自装置内に備えているため、Startフレームを受信するとネットワーク4に送信するのではなく、認証処理部36とONU1との間で処理を行なう。すなわち、MPCP制御部32は、Startフレームを受信すると、Startフレームおよびその後ONU1から受信した認証処理に関するレイヤ2フレームを認証処理部36に出力する。また、認証処理部36は、認証処理に関するレイヤ2フレームを生成してMPCP制御部32に出力し、MPCP制御部32は、認証処理部36が生成したレイヤ2フレームのプリアンブルに認証用LLIDを格納してフレーム抽出部33を介してONU1に送信する。
なお、OLT3aが予備OLTとして動作する場合のONU登録処理に関する動作、およびONU1の動作先の図5および図6のフローチャートを参照して説明した動作と同じであるので、ここではその説明を省略する。また、この実施の形態2の通信システムの動作は、先の図7および図8のシーケンス図を参照して説明した動作とほぼ同じであり、相違点は、認証サーバ5の機能をOLT3−1が行うことであるのでここではその説明を省略する。
このように、OLT3a内に認証処理を行う認証処理部36を備えた場合でも、予備OLT3a−2がONU1が主OLT3a−1に送信したレイヤ2フレームを受信可能であることに着目し、ONU1の認証処理時とサービス提供時とで異なる論理リンク識別子を割り当て、予備OLT3a−2は、ONU1が主OLT3a−1に送信したレイヤ2フレームに含まれる論理リンク識別子が認証処理時に割り当てられる認証用論理リンク識別子であるのか、サービス提供時に割り当てられるサービス提供用論理リンク識別子であるのかを識別することでONU1が認証前であるのか、認証済みであるのかを認識するようにしているため、通信切替が行われ予備OLT3a−2が主OLT3a−1の代わりとしてONU1と通信を行なう場合でも、認証済みのONU1に対して再度認証処理を行うことなく通信を開始することを可能とし、通信切替を迅速に行うことができる。
なお、実施の形態1および2においては、通信システムに複数のOLTを備え、その1つをデータ転送に用いる主回線となる主OLTとして用い、他のOLTを予備OLTとすることでデータ転送経路を冗長化したが、データ転送経路の冗長化はこれに限るものではない。たとえば、ITU−T G.983.1(非特許文献2)に記載されているONUを終端するOLTのインタフェースカードを複数備えデータ転送経路を冗長化するようにしてもよい。
図10は、インタフェースカードによってデータ転送経路を冗長化した場合の通信システムの構成の一例を示す図である。図10において、通信システムは、加入者端末(図示せず)を収容するn台ONU1−1〜1−nと、ネットワーク4に接続されるOLT8とが光ファイバ7および光カプラなどの光受動素子6からなる光伝送路によって接続される。OLT8は、複数(この場合は2つ)のインタフェースカード81(81−1,81−2を示す)を備えており、インタフェースカード81によって光伝送路と接続することでデータ転送経路を冗長化している。
このようにインタフェースカード81によってデータ転送経路を冗長化する場合、先の実施の形態1または2に記載のOLT3,3aの機能(ONU状態管理部31、MPCP制御部32、フレーム抽出部33、ONU管理テーブル34、LLID管理テーブル35、認証処理部36)をインタフェースカード81が備えることで、実施の形態1または2と同様の効果を得ることができる。