JP4800960B2 - ビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む有機塩の製造方法 - Google Patents
ビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む有機塩の製造方法 Download PDFInfo
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Description
本発明は、酸化トリス(パーフルオロアルキル)ホスフィンが、ビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む対応する塩を、アルコールおよびアルコールよりも強力に塩基性の有機塩基との単純な反応により、良好な収率で生成するという事実により、区別される。
ビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンは、式[(RF)2P(O)O]−により表すことができ、ここで、RFは、各々の場合において、互いに独立して、以下に記載するようにパーフルオロアルキル基を示す。
アルコールよりも強力な塩基の存在により、ジアルキルエーテルの不所望な生成が抑制され、ビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む対応する有機塩が生成する。
本発明の方法において副生成物として生成したモノヒドロパーフルオロアルカン類は、同様に、有用な物質である。これらを、例えばDE 102 16 995中に示されているように、種々の用途のために単離し、用いることができる。
本発明の方法は、有利には、ビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む化合物を、単一のプロセス段階のみで製造することを可能にする。さらに、カチオンの新たに導入されるアルキル基に必要な出発物質は、高価なアルキル化剤ではなく、代わりに安価なアルコール類である。
従って、ビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む有機塩を製造するための本発明の方法は、少なくとも、酸化トリス(パーフルオロアルキル)ホスフィンを、アルコールおよびアルコールよりも強力に塩基性である有機塩基と反応させることを含む。
R3X (1)
または一般式(2)
R2Y (2)
式中:
Xは、
Yは、−O−、−S−、−Se−、−C(=O)−、−C(=S)−または−C(=Se)−を示し、
1〜20個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキル、
2〜20個のC原子および1つもしくは2つ以上の二重結合を有する直鎖状もしくは分枝状アルケニル、
2〜20個のC原子および1つもしくは2つ以上の三重結合を有する直鎖状もしくは分枝状アルキニルまたは
3〜7個のC原子を有する飽和の、部分的に、もしくは完全に不飽和のシクロアルキル、特に1〜6個のC原子を有するアルキル基により置換されていてもよいフェニル
を示し、
ここで置換基Rは、互いに単結合または二重結合により対に結合していてもよく、
ここで、1つまたは2つ以上であるが、すべてではない置換基Rは、ハロゲン、特に−Fおよび/または−Clにより部分的に、もしくは完全に置換されているか、または−CNもしくは−NO2により部分的に置換されていてもよく、
かつここで、置換基Rの1個または2個の隣接していない炭素原子は、−O−、−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NH−、−C(O)NR’−、−S−、−S(O)−、−S(O)NH−、−S(O)NR’−、−S(O)O−、−S(O)2−、−S(O)2O−、−S(O)2NH−、−S(O)2NR’−、−N=、−N=N−、−NH−、−NR’−、−PH−、−PR’−、−P(O)R’−、−P(O)R’−O−、−O−P(O)R’−O−および−PR’2=N−の群から選択された原子および/または原子団により置換されていてもよく、ここで、R’=フッ素化されていない、部分的にフッ素化されている、もしくはパーフルオロ化されているC1〜C6アルキル、C3〜C7シクロアルキル、非置換もしくは置換フェニルまたは非置換もしくは置換複素環である、
で表される化合物である。
1〜20個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキル、
2〜20個のC原子および1つもしくは2つ以上の二重結合を有する直鎖状もしくは分枝状アルケニル、
2〜20個のC原子および1つもしくは2つ以上の三重結合を有する直鎖状もしくは分枝状アルキニルまたは
3〜7個のC原子を有する飽和の、部分的に、もしくは完全に不飽和のシクロアルキル、特に1〜6個のC原子を有するアルキル基により置換されていてもよいフェニル
により置換されていてもよい複素環式化合物ピリジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、チアゾール、オキサゾール、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、インドール、インドリン、キノリン、イソキノリンまたはアニリンが生成するように、対に結合していてもよい。
示した複素環は、好ましくは、非置換であるか、または1〜20個のC原子、特に1〜12個のC原子を有する直鎖状もしくは分枝状アルキル基により置換されている。
本発明において用いる酸化トリス(パーフルオロアルキル)ホスフィン類またはこれらの対応する誘導体は、同一であるかまたは異なる、上記でRFと略した3つのパーフルオロアルキル基を有する。好ましいのは、各々の場合において同一のパーフルオロアルキル基を有する酸化トリス(パーフルオロアルキル)ホスフィン類を用いることである。
一般性を制限せずに、用いる酸化トリス(パーフルオロアルキル)ホスフィンは、(CF3)3P(O)、(C2F5)3P(O)、(C3F7)3P(O)および(C4F9)3P(O)の群から選択された化合物である。
反応を本発明において好ましく行う温度は、−20℃〜200℃である。反応を、特に好ましくは、0℃〜100℃の温度において行う。反応温度は、極めて特に好ましくは室温である。
本発明はさらに、本発明の方法により製造されるビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む有機塩に関する。
本発明の方法により製造された塩を、多くの合成または触媒反応、例えばフリーデル−クラフツアシル化およびアルキル化、ディールス−アルダー付加環化、水素添加および酸化反応、ヘック(Heck)反応、スズキカップリング(Suzuki coupling)、ヒドロホルミル化のための溶媒として用いることができる。
さらに、本発明の方法により製造された塩を、好適な反応における非水性極性物質として相間移動触媒として、界面活性剤(surfactant)(界面活性剤(surface active agent))として、可塑剤として、または均一触媒の不均一化のための媒体として、用いることができる。
さらなるコメントを伴わなくても、当業者は、前述の記載を最も広い範囲において用いることができることが、推測される。従って、好ましい態様および例は、単に記載的な開示であり、これは絶対的にいかなる方法によっても限定的ではないと考慮されるべきである。
例1:ビス(ペンタフルオロエチル)ホスフィン酸−N−エチルピリジニウム
Claims (14)
- ビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む有機塩の製造方法であって、少なくとも、酸化トリス(パーフルオロアルキル)ホスフィンを、アルコールおよびアルコールよりも強力に塩基性である有機塩基と反応させることを含む、前記方法。
- 用いる有機塩基が、一般式(1)
R3X (1)
または一般式(2)
R2Y (2)
式中、
Xは、
を示し、
Yは、−O−、−S−、−Se−、−C(=O)−、−C(=S)−または−C(=Se)−を示し、
Rは、
Y≠Oの場合−Hであってもよくここで式(2)の場合においてすべてのRは同時にHではない、
あるいは、
1〜20個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキル、
2〜20個のC原子および1つもしくは2つ以上の二重結合を有する直鎖状もしくは分枝状アルケニル、または、
2〜20個のC原子および1つもしくは2つ以上の三重結合を有する直鎖状もしくは分枝状アルキニル、
あるいは、
部分的にもしくは完全に不飽和の3〜7個のC原子を有するシクロアルキルまたは、1〜6個のC原子を有するアルキル基により置換されていてもよいフェニル
を示し、
ここで置換基Rは、各々の場合において、同一であるかまたは異なっており、
ここで置換基Rは、単結合または二重結合により対になって互いに結合し、環構造を形成していてもよい、
ここで、1つまたは2つ以上であるが、すべてではない置換基Rは、ハロゲンにより部分的に、もしくは完全に置換されているか、または−CNもしくは−NO2により部分的に置換されていてもよく、
かつここで、置換基Rの1個または2個の隣接していない炭素原子は、−O−、−C(O)−、−C(O)O−、−C(O)NH−、−C(O)NR’−、−S−、−S(O)−、−S(O)NH−、−S(O)NR’−、−S(O)O−、−S(O)2−、−S(O)2O−、−S(O)2NH−、−S(O)2NR’−、−N=、−N=N−、−NH−、−NR’−、−PH−、−PR’−、−P(O)R’−、−P(O)R’−O−、−O−P(O)R’−O−および−PR’2=N−の群から選択された原子および/または原子団により置換されていてもよく、ここで、R’=フッ素化されていない、部分的にフッ素化されている、もしくはパーフルオロ化されているC1〜C6アルキル、C3〜C7シクロアルキル、非置換もしくは置換フェニルまたは非置換もしくは置換複素環である、
で表される化合物であることを特徴とする、請求項1に記載のビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む有機塩の製造方法。 - 用いる有機塩基が、(C2H5)3N、(C2H5)2NH、(C2H5)3P、(C2H5O)3P、(C4H9)3P、CH3−S−CH3、(CH3)2N−C(O)−N(CH3)2、C6H5−Se−C6H5、グアニジン、ピリジン、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、ベンジルアミン、N−エチルベンジルアミンまたは硫化ジフェニルの群から選択された化合物であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
- 用いるアルコールが、脂肪族アルコールであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む有機塩の製造方法。
- 用いるアルコールが、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、ブタノール、ヘキサノールおよびベンジルアルコールの群から選択された化合物であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 用いるアルコールが、フッ素化された脂肪族アルコールであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 用いるアルコールが、不飽和アルコールであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 用いる酸化トリス(パーフルオロアルキル)ホスフィンが、3個のパーフルオロアルキル基が同一であるかまたは異なっている酸化トリス(パーフルオロアルキル)ホスフィンであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む有機塩の製造方法。
- 用いる酸化トリス(パーフルオロアルキル)ホスフィンが、パーフルオロアルキル基が1〜12個のC原子を含み、直鎖状または分枝状である酸化トリス(パーフルオロアルキル)ホスフィンであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む有機塩の製造方法。
- 用いる酸化トリス(パーフルオロアルキル)ホスフィンが、(CF3)3P(O)、(C2F5)3P(O)、(C3F7)3P(O)または(C4F9)3P(O)の群から選択された化合物であることを特徴とする、請求項8または9に記載の方法。
- 反応を、−20℃〜200℃の温度において行うことを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載のビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アニオンを含む有機塩の製造方法。
- ビス(パーフルオロアルキル)ホスフィン酸アルキルジフェニルセレノニウムの塩。
- 請求項12の塩を含む電気化学電池における導電性塩。
- 請求項12の塩を含む可塑剤。
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