JP4803230B2 - 電子時計 - Google Patents

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Description

この発明は、発電手段と電波受信手段とを備えた電子時計に関する。
以前より、ソーラーパネルなどにより発電を行う電子時計や、揺動或いは体温を吸収して発電を行う電子時計が知られている。また、タイムコードを含んだ標準電波を受信して自動的に時刻修正を行う電子時計も知られている。
発電機能を有する電子時計では、長い期間発電が行われないと、各種の機能動作が実行不可能となるまで電源電圧が低下したり、その後、発電が行われることで一旦停止した機能動作が再び実行可能な状態になったりする。従って、電源電圧の低下時や電力の回復時には、正常に機能停止や再開が図られるように、適切な制御を行ってやる必要がある。
従来、発電機能を有する電子時計において、電源電圧の低下時や電力の回復時などに、種々の制御を行う技術について提案されている。例えば、特許文献1には、電圧低下時に指針を所定位置に移動して停止させることで、電源が回復した際に指針の位置を特定することのできる技術が開示されている。また、特許文献2には、電池電圧が時計LSIの動作下限電圧の近傍まで低下したら時計LSIにオールクリア信号を継続して出力する技術が開示されている。
特開2003−57366号公報 特許第3738334号公報
発電機能を有する電子時計においては、電源電圧が低くなった後も何らかの電力消費が続いて二次電池の充電量が大幅に減少してしまうと、機能を回復させる電圧まで二次電池を充電するのに長い時間を要するという課題が生じる。
この発明の目的は、電源電圧が低下した際、消費電力をより少なく制限することで、電源電圧が大幅に低下してしまうのを回避し、二次電池の充電量の大幅な消耗を防ぐことのできる電子時計を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
発振信号に基づき時刻の計時を行う計時手段と、
この計時手段の計時に基づき時刻の表示を行う時刻表示手段と、
時刻コードを含む電波の受信を行う電波受信手段と、
各部に電力を供給する電源手段と、
発電を行って前記電源手段に電力を蓄える発電手段と、
を備えた電子時計において、
前記電源手段から供給される電源電圧の検出を行う電圧検出手段と、
この電圧検出手段により電源電圧が第1のレベル範囲を下回ったと検出されたことに基づいて、前記電波受信手段による受信機能を停止させ、且つ、前記計時手段による計時動作を継続させる一方、前記電源電圧が引き続き前記第1のレベル範囲を下回ったままで前記第1のレベルより低い第2のレベルを下回ることなく前記発電手段による発電をユーザに促すための警告期間を経過したことに基づいて前記計時手段の計時動作を停止させる停止制御手段と、
前記発電手段による発電の検出を行う発電検出手段と、
前記停止制御手段により前記計時手段が停止された後、前記発電手段による所定量以上の発電が前記発電検出手段により検出されたことに基づいて前記計時手段による計時動作を再開させる第1開始制御手段と、
前記停止制御手段により前記計時手段が停止された後、前記電源電圧が前記第1のレベル範囲を上回ったことに基づいて、前記電波受信手段により電波の受信を実行させるとともに、前記時刻表示手段により通常の時刻表示の動作を行わせる第2開始制御手段と、
を備えていることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電子時計において、
前記時刻表示手段は、時刻を表示する複数の指針を有し、
前記電源電圧が前記第1のレベル範囲を下回ったことに基づいて前記複数の指針を所定位置で停止させる運針制御手段を備えたことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の電子時計において、
前記時刻表示手段は、時刻を表示する複数の指針を有し、
前記電源電圧が前記第1のレベル範囲を下回ったことに基づいて前記指針を間欠運針させる運針制御手段を備えたことを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の電子時計において、
前記時刻表示手段は、時刻を表示する複数の指針を有し、
前記電源電圧が前記第1のレベル範囲を下回ったことに基づき、前記指針を変則運針させて所定位置で停止させる運針制御手段を備えたことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の電子時計において、
表示部と、
前記電源電圧が前記第1のレベル範囲を下回ったことに基づいて前記表示部に発電を促す警告表示を行う表示制御手段と、
を備えたことを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1記載の電子時計において、
表示部と、
前記電源電圧が前記第1のレベル範囲を下回ったことに基づいて前記表示部に前記所定期間を経過するまでの残り期間の表示を行う表示制御手段と、
を備えたことを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項5又は6に記載の電子時計において、
前記表示部は、ドット表示又はセグメント表示を行う構成であることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項5又は6に記載の電子時計において、
前記表示部は、文字板の一部の範囲で指針を回転させて状態表示を行う構成であることを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項1記載の電子時計において、
前記発振信号を生成する発振回路と、
前記計時手段を含んだ集積回路と、を備え、
前記停止制御手段は、前記発振回路と前記集積回路の動作を停止させる構成であることを特徴としている。
本発明に従うと、消費電力をより少なく制限することで、電源電圧が大幅に低下してしまうのを回避することができるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の電子時計の内部構成を示すブロック図である。
第1実施形態の電子時計1は、例えば、時刻表示手段として複数の指針を回転させて時刻を表示するアナログ表示部を有する腕時計の本体となるものである。この電子時計1には、装置の全体的な制御を行うマイクロコンピュータ10と、ステップモータや歯車機構を有し複数の指針を回転駆動する時計ムーブメント11と、時計ムーブメント11のステップモータの駆動制御を行うパルス制御回路12と、針位置を検出するための検出部13と、制御データや制御プログラムが格納されたROM(Read Only Memory)14と、マイクロコンピュータ10のCPUに作業用のメモリ空間を提供するRAM(Random Access Memory)15と、アラーム音の出力等を行うスピーカ16およびブザー回路17と、文字板を照らす照明部18および照明駆動回路19と、複数の操作ボタンを有しユーザからの操作入力を受ける操作部20と、所定の周波数信号を生成する発振回路21と、発振信号を分周して計時用の周波数信号を生成する分周回路22と、時刻コードの含まれる電波の受信を行う受信アンテナ23と、受信電波から時刻コードを検波する検波回路24と、二次電池を有し各部に電源電圧を供給する電源部25と、電源電圧として二次電池の電池電圧の検出処理を行う電池電圧検出回路26と、二次電池の電池電圧を監視してマイクロコンピュータ10のリセット制御を行う電源監視回路27と、外部から光を受けて発電を行う発電手段としてのソーラーパネル28等を備えている。上記のうち受信アンテナ23と検波回路24により電波受信手段が、電池電圧検出回路26または電源監視回路27により電圧検出手段が構成される。
マイクロコンピュータ10は、LSI(大規模集積回路)であり、内部にCPU(中央演算処理装置)、各種の状態フラグ等が設定されるレジスタ、各種のカウンタ回路、信号の入出力を行うI/O回路、および、データの入出力を行うインターフェース等が設けられている。上記のカウンタ回路には、分周回路22の信号をカウントすることで計時を行う計時手段としての計時カウンタが含まれている。
時計ムーブメント11は、複数の指針を独立して駆動する複数系統のムーブメント(ステップモータや歯車機構)から構成される。複数の指針には、例えば、文字板の中央で回転する秒針、分針、時針や、文字板の中央から外れた小領域で回転する小針などが含まれ、時計ムーブメント11には、例えば、上記秒針を駆動する第1系統のムーブメントと、上記分針と時針とを連動させて駆動する第2系統のムーブメントと、上記小針を駆動する第3系統のムーブメントなどが設けられている。これら秒針、分針、時針により時刻表示手段が構成される。また、小針により状態表示を行う表示部が構成される。
パルス制御回路12は、マイクロコンピュータ10からの指令に基づき、マイクロコンピュータ10の計時カウンタの計時動作に連動させて各系統のステップモータにパルス信号を出力するものである。このパルス信号により、パルス信号が入力されたステップモータが半回転し、対応する秒針、分針、時針あるいは小針が所定角度ずつ回転するようになっている。
検出部13は、発光部13aと受光部13bとからなるフォトインタラプタからなり、これら発光部13aと受光部13bとが指針と連動して回転される歯車を間に挟んで配置された構成となっている。歯車には所定の回転角度位置に透過孔が設けられ、この透過孔が発光部13aと受光部13bとの間に移動してきたことをフォトインタラプタの発光と受光の動作によって検出することで、歯車の回転位置を検出し、それにより、歯車と連動する指針の位置を検出するようになっている。
検波回路24は、タイムコードが含まれる標準電波を受信してタイムコードを復調する回路であるが、内部に受信信号を増幅する複数のアンプや利得制御回路などを有し、動作時に比較的大きな電流消費を行う回路である。検波回路24は、例えば、マイクロコンピュータ10の指令に基づき電波受信処理を実行する際には、電源部25から電池電圧を入力して電流消費を行う一方、電波受信処理を実行しないときには、電源部25からの電流消費がほとんどゼロとなるように構成されている。
電源部25に備わる二次電池は、ある程度の充電がなされている範囲においては、出力電圧がほぼ安定した電圧となるが、充電量が少なくなってくると充電残量に応じて出力電圧が低下していく特性を有するものである。電源部25から各部に供給される電源電圧も、二次電池の充電残量に応じて低下していくようになっている。この実施形態では、二次電池の出力電圧がそのまま電源電圧となっている。
ソーラーパネル28は、例えば、時計の文字板上などに設けられ、外光を電力に変換するものである。ソーラーパネル28で発電された電力は、電源部25の二次電池に送られて二次電池を充電するようになっている。
電池電圧検出回路26は、電源電圧と所定のしきい値電圧(電圧YYYや電圧YYY’)とを比較して、この比較結果を示す信号をマイクロコンピュータ10に出力する構成である。このしきい値電圧YYY,YYY’は、後に詳述するが、二次電池の充電残量が減ってきて消費電流の大きな機能動作を停止させるべき電圧に設定されている。
電源監視回路27は、電源電圧がマイクロコンピュータ10の動作下限電圧を下回るような場合に、マイクロコンピュータ10にリセットをかけてマイクロコンピュータが不安定に動作するのを防止するものである。電源監視回路27は、電源電圧と、マイクロコンピュータ10の動作下限電圧に近いしきい値電圧ZZZ,ZZZ’とを比較して、電源電圧が電圧ZZZを下回った場合にマイクロコンピュータ10にリセット信号を継続的に出力する一方、電源電圧が上昇して電圧ZZZ’を上回った場合に、リセット信号を解除するように構成されている。
次に、上記構成の電子時計1の動作について説明する。
図2には、電池電圧の変化に伴う電子時計1の状態遷移を説明する図を示す。
先ず、電池電圧が、通常仕様領域H1、低電圧領域H2、完全AC領域H3を遷移する際の制御動作について概要を説明する。
ここで、通常仕様領域H1とは、二次電池の充電量が十分ある状態から電流消費の大きな動作を避けるべき充電量に達するまでの電池電圧の範囲を示すもの、低電圧領域H2とは二次電池の充電量が減って電流消費の大きな動作を避けるべき電池電圧からマイクロコンピュータ10の動作下限電圧の近くまでの電池電圧までの範囲を示すもの、完全AC領域H3とはマイクロコンピュータ10をリセット状態とする電池電圧の範囲を示すものである。
通常仕様領域H1と低電圧領域H2の境界となる電圧範囲YYY−YYY’は、マイクロコンピュータ10の動作は続行できるが消費電力の大きな処理を避けるべき電圧(例えば2.3V)に設定されている。また、低電圧領域H2と完全AC領域H3の境界となる電圧範囲ZZZ−ZZZ’は、マイクロコンピュータ10の動作下限電圧より僅かに高い電圧(例えば1.3V)に設定されている。これらの境界の電圧範囲YYY−YYY’,ZZZ−ZZZ’に幅を持たせているのは、電池電圧の遷移方向に応じてヒステリシスを付加するためのものである。電圧範囲YYY−YYY’は第1のレベル範囲の一例、電圧範囲ZZZ−ZZZ’は第2のレベル範囲の一例である。
電池電圧が通常仕様領域H1にある場合、マイクロコンピュータ10により通常の時計機能を実現する制御処理が行われる。例えば、計時カウンタによる内部での計時処理、計時カウンタの値に合わせて指針を回転させる運針処理、定期に電波受信を行って時刻修正を行う処理などが行われる。
電池電圧が通常仕様領域H1から低電圧領域H2に遷移した際には、所定の時刻位置(例えば12時00分00秒)まで通常の運針処理を行った後に各指針を停止させる処理も行われる。
その後、電池電圧が低電圧領域H2にある場合には、マイクロコンピュータ10により計時カウンタによる内部の計時処理は継続される一方、電流消費の大きな運針処理や電波受信処理は行われないように制限される。
電池電圧が完全AC領域H3まで低下せずに低電圧領域H2から通常仕様領域H1まで回復した際には、計時カウンタにより現在時刻を示す計時データが残されていることから、後述する復帰用カウンタによって、電圧の回復を確認するため所定時間のカウントを行った後に、電波受信を行うことなく、高速運針により指針を現在時刻(計時カウンタの値)に合わせる処理がなされる。
一方、電池電圧が低電圧領域H2から完全AC領域H3に遷移した場合には、電源監視回路27からリセット信号がマイクロコンピュータ10に継続的に出力されて、電波受信や運針が禁止されたまま、計時カウンタによる内部の計時処理も停止される。
電池電圧が完全AC領域H3から低電圧領域H2に遷移した場合には、電源監視回路27のリセット信号が解除されて、マイクロコンピュータ10の動作が再開され、また、計時カウンタによる内部の計時処理も再開される。動作が再開された場合でも、電池電圧が低電圧領域H2にある場合には、電流消費の大きな運針処理や電波受信処理は行われないように制限される。
電池電圧が、一旦、完全AC領域H3まで低下した後、低電圧領域H2から通常仕様領域H1まで回復した際には、計時カウンタの計時データは狂った状態にあることから、後述する復帰用カウンタによって、電圧の回復を確認するため所定時間のカウントを行った後に、電波受信により計時カウンタの値を現在時刻に修正するとともに、高速運針により指針が計時カウンタの値にあわせる処理がなされる。
次に、上記の電池電圧の変化に伴う制御処理について、図3と図4のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
図3は、マイクロコンピュータ10のCPUにより実行される制御処理のフローチャートである。
図3の制御処理は、電源投入時、或いは、電源監視回路27によるマイクロコンピュータ10のリセット動作が解除された場合に、マイクロコンピュータ10のCPUにより開始され、その後、継続的に実行される処理である。また、この制御処理は、電源監視回路27からリセット信号が出力されてマイクロコンピュータ10がリセット状態にされることにより途中で停止されるものである。
この制御処理は、電池電圧が通常仕様領域H1(図2参照)と低電圧領域H2の範囲で変化するときの内部動作を規定したものである。さらに電圧の低い完全AC(オールリセット)領域H3においては、マイクロコンピュータ10はリセット状態にされるので、図3の制御処理は関与しないものとなる。
電池電圧が通常仕様領域H1(図2参照)にある場合、マイクロコンピュータ10のCPUは、ステップS2,S3のループ処理を繰り返し実行することで、通常の時計機能を実現する。すなわち、ステップS2において、計時カウンタの更新、計時データに従って指針を駆動する運針処理、ユーザからの操作入力を受けたり動作状態の変更を小針により表示したりする処理、定期的に検波回路24を駆動して電波受信と時刻修正を行う定期電波受信処理などを行う。そして、ステップS3において、電池電圧検出回路26からの入力信号に基づき電池電圧が電圧YYYを下回っていないか確認する。そして、電池電圧が通常仕様領域H1にあれば、これらステップS2,S3のループ処理を繰り返し実行する。
電池電圧が通常仕様領域H1から低電圧領域H2に遷移した際には、ステップS3の判別処理でYES側へ移行することで、ステップS4〜S6の電圧低下に対応するための処理を行う。すなわち、ステップS4において電波受信禁止フラグをオンし、ステップS5において針所定位置戻し処理を行い、ステップS6において運針禁止フラグをオンにする。
ここで、電波受信禁止フラグとは、電波受信が禁止されているか否かを示す状態フラグであり、この電波受信禁止フラグをオンすることで電波受信の動作が禁止される。運針禁止フラグは、指針の回転駆動を禁止するための状態フラグであり、例えば、各指針の位置が所定位置(例えば12時00分00秒の位置)に来た場合に、その後の回転駆動を禁止するためのものである。
また、ステップS5の針所定位置戻し処理は、通常の運針を続けながら各指針の位置が所定位置(例えば12時00分00秒の位置)に来た場合に指針の運動を停止させるための処理で、例えば、パルス制御回路12に針所定位置戻しの指令を発することで実現される。パルス制御回路12は、この針所定位置戻しの指令に基づき、その後、各指針の位置が所定位置になるまで計時カウンタの値に連動させてパルス出力を行うが、所定位置になったら計時カウンタの値が進んでもパルス出力を停止するようになっている。
電源電圧が低電圧領域H2に遷移して該領域H2に留まっている期間には、ステップS7〜S9のループ処理を繰り返し実行することで、低電圧時の機能動作を実行する。すなわち、ステップS7において後述の復帰用カウンタをクリアし、ステップS8において計時カウンタを更新する計時処理を行い、ステップS9において電池電圧が電圧YYY’を超えたか否か判別する。
つまり、電池電圧が低電圧領域H2まで低下すると、マイクロコンピュータ10の計時カウンタが動作して内部で計時動作が継続的に行われた状態となる。また、通常仕様領域H1から低電圧領域H2への遷移時に針所定位置戻し処理(ステップS5)が行われることで、電池電圧が低電圧領域H2まで低下した際には、各指針が所定位置(12時00分00秒)まで運針された後に停止されるようになっている。
これらステップS3〜S9の処理を実行するマイクロコンピュータ10のCPUにより停止制御手段の一部が構成される。
上記のように電池電圧が低電圧領域H2にある場合においては、計時処理が継続的に行われることで、電池電圧が通常仕様領域H1まで回復した際に、マイクロコンピュータ10の内部に現在時刻を示す計時データが残された状態となって、電波受信を行うことなく、すぐに指針を現在時刻に合わせることが可能となる。
また、電池電圧が低電圧領域H2まで低下したら、運針が停止され、定期の電波受信も行なわれなくなるなど、消費電流の大きな動作が停止されるので、電池電圧が急激に低下することが回避されるようになっている。
電池電圧が低電圧領域H2から通常仕様領域H1に上昇した場合には、ステップS9で電池電圧が電圧YYY’を超えたと判別されることで、先ず、ステップS8〜S11のループ処理に移行して、所定時間継続して電池電圧が電圧YYY’を超えた状態を維持しているか確認する処理が行われる。
すなわち、ステップS9で電池電圧が電圧YYY’より高いか確認し、ステップS10で復帰用カウンタを加算し、ステップS11の判別処理で復帰用カウンタのカウント値が所定値を超えたか確認する。そして、復帰用カウンタのカウント値が所定値を超えてなければ、ステップS8に戻って、計時処理を行ってステップS9に戻るが、カウント値が所定値を超えていれば、通常仕様領域H1の動作に復帰するためステップS12に移行する。
ここで、復帰用カウンタとは、マイクロコンピュータ10の内部に設けられたカウンタであり、電池電圧が低電圧領域H2から通常仕様領域H1に遷移する際に、所定時間継続して電圧YYY’を超えた状態となっているか確認するために設けられたものである。
一方、この復帰用カウンタのカウント処理中で電池電圧が低電圧領域H2まで再び低下した場合には、ステップS9の電池電圧の判別処理でステップS7に移行することで、再び、低電圧領域H2の制御動作を規定したループ処理(ステップS7〜S9)に戻される。このループ処理中のステップS7において復帰用カウンタもクリアされる。
電池電圧が低電圧領域H2から通常仕様領域H1に遷移してそのまま所定時間が経過したら、ステップS11の復帰用カウンタ値の判別処理でYES側に分岐することで、先ず、ステップS12〜S17の電圧回復時に必要な処理を行う。すなわち、ステップS12において電波受信禁止フラグをオフにし、ステップS13において運針禁止フラグをオフにし、ステップS14において針位置戻し処理を行う。
ここで、電波受信禁止フラグや運針禁止フラグをオフにするのは、低電圧領域H2に遷移したときに禁止した電波受信動作の禁止や運針動作の禁止を解除して、通常時の時計機能を回復させるためのものである。
また、ステップS14の針位置戻し処理は、指針を高速に回転駆動して計時カウンタの計時データに各指針の位置を合わせるための処理であり、例えば、パルス制御回路12に針位置戻しの指令を発することで実現される。パルス制御回路12は、この針位置戻しの指令に基づき、各ステップモータに通常運針時より高速のパルス出力を行って、計時カウンタのカウント値が示す位置まで各指針を駆動する。それにより、各指針が計時カウンタのカウント値に対応する位置まで進められる。各指針は低電圧領域H2に移行したときに所定位置(例えば12時00分00秒)で停止されているので、マイクロコンピュータ10やパルス制御回路12は各指針の位置を認識した状態で、運針の処理を行うことができる。
ステップS14で針位置戻し処理を行ったら、続くステップS15で、充電復帰フラグがオンか否かを確認し、オフであればそのままステップS2にジャンプする一方、オンであればステップS16で電波受信を行い、ステップS17で充電復帰フラグをオフしてからステップS2にジャンプする。
充電復帰フラグとは、電池電圧が、一旦、完全AC領域H3まで低下してから通常仕様領域H1まで回復したのか、完全AC領域H3まで低下せずに低電圧領域H2から通常仕様領域H1へ回復したのかを識別するために設定されたフラグである。完全AC領域H3まで低下したのであれば充電復帰フラグはオンに、低下していないのであれば充電復帰フラグはオフになるように処理される。
つまり、ステップS15〜S17の処理により、以前に電池電圧が完全AC領域H3まで低下して計時データがリセットされている場合には、電波受信を行って計時データを現在時刻に修正する処理が行われる一方、以前に電池電圧が完全AC領域H3まで低下してなく、計時データが残っている場合には、電波受信が省略されるようになっている。
そして、ステップS2にジャンプしたら、通常の時計機能を実現するループ処理(ステップS2,S3)に戻される。
次に、電池電圧が完全AC領域H3(図2参照)まで低下した場合や、完全AC領域H3から低電圧領域H2まで回復した場合について説明する。このような電圧領域での制御は、電源監視回路27によるリセット処理によって実現される。
図4には、電源監視回路27の動作手順を表わしたフローチャートを示す
図4に示すように、電源監視回路27は、電池電圧が電圧ZZZを下回ったか(ステップS31)、或いは、電池電圧が電圧ZZZ’を上回ったか(ステップS33)を検出しており、電圧ZZZを下回ればその後に電圧ZZZ’を上回るまでマイクロコンピュータ10にリセット信号を継続的に出力する(ステップS32)。そして、電圧ZZZ’を上回ったらリセット信号を解除する(ステップS34)。
電池電圧が完全AC領域H3まで低下して、電源監視回路27からマイクロコンピュータ10へリセット信号が入力されると、図3の制御処理は中断されるとともに、マイクロコンピュータ10のレジスタや各種カウンタの値は全てクリアされる。ここで、レジスタに設定される各種の状態フラグは、リセット信号によりフラグオフの値に初期化されるが、リセット後の状態か否かを示すリセット後フラグについては、リセット信号によりフラグオンの値に初期化される。
この電源監視回路27のリセット制御により停止制御手段の一部が構成される。
次に、電池電圧が完全AC領域H3から低電圧領域H2まで上昇して、電源監視回路27のリセット信号が解除されると、マイクロコンピュータ10のCPUは初期化された状態で図3の制御処理をステップS1から再開する。
ここで、リセットされた直後には、リセット後フラグがオンにされているので、ステップS1の判別処理でYES側に分岐して、先ず、ステップS18〜S21のリセット解除時の処理を行う。
すなわち、ステップS18〜S21において、順次、リセット後フラグをオフ、充電復帰フラグをオン、電波受信禁止フラグをオン、運針禁止フラグをオンにする。つまり、リセット後フラグは、ステップS1でリセット後であるか否かを判別するためのフラグであるので、ステップS1の判別後にオフに戻す。また、充電復帰フラグは、一旦、電池電圧が完全AC領域H3まで下がったか否かを識別するためのものなのでオンにし、現在の電池電圧がある低電圧領域H2では、電波受信と運針とが禁止されるため電波受信禁止フラグと運針フラグとをオンにする。
そして、上記のリセット解除用の処理を行ったら、ステップS7にジャンプして、上述した低電圧領域H2のループ処理(ステップS7,S8)に移行する。
上記の電源監視回路27のリセット解除の制御とステップS18〜S20の処理を実行するマイクロコンピュータ10のCPUにより、開始制御手段が構成される。
上記のようなマイクロコンピュータ10のCPUによる制御処理と、電源監視回路27のリセット処理によって、図2に示すように、電池電圧が、通常仕様領域H1、低電圧領域H2、完全AC領域H3にわたって変化する場合に、各領域H1〜H3に対応した電子時計1の動作状態が実現されるようになっている。
以上のように、第1実施形態の電子時計1によれば、二次電池の充電量が低下して電池電圧が低下してきた際、先ず、電池電圧が比較的に高い電圧YYYを下回った段階で、運針や電波受信などの消費電流の大きな処理を停止させるので、消費電流の大きな処理により電池電圧が急激に低下してしまうのを防ぐことができる。
また、電池電圧が、低電圧領域H2にある期間には、内部の計時カウンタにより計時動作を継続しているので、電池電圧が完全AC領域H3まで下回ることなく充電が行われて、低電圧領域H2から通常仕様領域H1まで回復した場合には、電波受信を行うことなく、各指針を現在時刻に速やかに合わせることができる。
[第2実施形態]
図5には、本発明の第2実施形態の電子時計1Aの内部構成を表わしたブロック図を示す。
第2実施形態の電子時計1Aは、第1実施形態の電子時計1のハードウェア構成の一部と、電池電圧が低下した際の動作制御の一部について変更したものである。第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
この実施形態の電子時計1Aでは、図5に示すように、第1実施形態のハードウェア構成に加えて発電検出手段としての発電検出回路29が追加されている。発電検出回路29は、ソーラーパネル28により所定量以上の発電が行われていることを検出するもので、その検出出力は、マイクロコンピュータ10の割込端子に入力されている。そして、マイクロコンピュータ10がスリープモードになっている際に、この発電検出回路29の出力によってマイクロコンピュータ10のスリープモードが解除されるようになっている。さらに、後述する警告表示を行う表示部として液晶表示部30が追加されている。
また、この実施形態の電子時計1Aでは、マイクロコンピュータ10から発振回路21へ動作停止や動作再開の制御信号を出力することで、発振回路21の発振動作を停止させたり再開させたり切り換えられるように構成されている。
マイクロコンピュータ10は、通常の動作モードと、CPU動作やROM14およびRAM15へのアクセスが停止されるスリープモードと、電源電圧が動作下限電圧になったときに電源監視回路27の処理により移行されるリセット状態との複数の状態を移行するようになっている。スリープモードに移行する際には、マイクロコンピュータ10から発振回路21へ動作停止の制御信号が出力されて、発振回路21の動作も停止されるようになっている。そのため、スリープモードの期間およびリセット状態の期間には発振回路21が停止状態となって装置全体の消費電流が非常に小さい値(例えば数十ナノアンペア)に制限されるようになっている。
次に、上記構成の電子時計1Aの動作について説明する。
図6には、電池電圧の変化に伴う電子時計1Aの状態遷移を説明する図を示す。
先ず、電池電圧が、通常仕様領域H1、低電圧領域H2、完全AC領域H3を遷移する際の制御動作について概要を説明する。
電池電圧が通常仕様領域H1にある場合、マイクロコンピュータ10によって通常の時計機能を実現する制御処理が行われる。
電池電圧が低下して通常仕様領域H1から低電圧領域H2に遷移した際には、マイクロコンピュータ10の制御によって、所定の警告期間T1(例えば1週間)にユーザに充電を促すための警告出力処理が行われる。警告出力処理については後述する。また、この警告期間T1においては、定期の電波受信は禁止される一方、計時カウンタは計時動作を継続した状態にされる。
従って、この警告期間T1に充電が行われて電池電圧が通常仕様領域H1まで回復した場合には、内部の計時動作は継続したままなので、電波受信を行うことなく、表示時刻を現在時刻に合わせることが可能となる。
一方、充電が行われないまま警告期間T1が経過したら、CPU制御によりマイクロコンピュータ10がスリープモード(LSI停止状態D1)に移行される。スリープモードではマイクロコンピュータ10のCPU動作は停止され、メモリへのアクセスも停止される。さらに、発振回路21の発振動作も停止されるので、消費電流は非常に小さく制限される。
従って、このLSI停止状態D1に移行した場合には、その後、充電が行われない状態が続いても、電池電圧の減少スピードは非常に遅くなり、電池電圧が完全AC領域H3まで落ち込んだり二次電池が完全放電するまで例えば1年程度の猶予期間を得ることができる。それゆえ、このLSI停止状態D1にある期間に充電が行われることで、電池電圧を速やかに通常仕様領域H1まで回復させることが可能となる。
LSI停止状態D1に移行すると、一旦、内部の計時動作は停止して内部の計時時刻は狂ってしまうが、電池電圧が通常仕様領域H1まで回復した際に電波受信を行うことで、表示時刻を比較的速やかに現在時刻に合わせることが可能となる。
LSI停止状態D1にある状態で所定量以上の発電が行われると、発電検出回路29によりそれが検出されてマイクロコンピュータ10のスリープモードが解除され、LSI動作再開状態D2へ移行する。LSI動作再開状態D2へ移行すると、マイクロコンピュータ10のCPU動作が再開され、発振回路21の発振動作や内部の計時カウンタによる計時動作も再開される。
なお、所定量以上の発電があってLSI停止状態D1からLSI動作再開状態D2へ移行した場合でも、再び、発電が停止してその状態が暫く(例えば1分〜10など)続いた場合には、再び、LSI停止状態D1へ移行するようになっている。
LSI動作再開状態D2となった後、電池電圧が低電圧領域H2から通常仕様領域H1へ遷移した際には、LSI停止状態D1を経てない場合には、計時カウンタにより現在時刻を示す計時データが残されていることから、電波受信を行うことなく、高速運針により指針を現在時刻(計時カウンタの値)に合わせる処理がなされる。一方、LSI停止状態D1を経ている場合には、計時カウンタにより現在時刻を示す計時データが残されていないので、電波受信を行うとともに、高速運針により指針を現在時刻(計時カウンタの値)に合わせる処理がなされる。
電池電圧が電圧範囲ZZZ−ZZZ’より低下して完全AC領域H3まで落ち込んだ場合や、その後、充電が行われて電圧範囲ZZZ−ZZZ’を上回った場合には、第1実施形態の場合とほぼ同様に、電源監視回路27の制御によって、マイクロコンピュータ10がリセット状態にされたり、リセット状態を解除されたりする。
ただし、第2実施形態においては、電池電圧が低電圧領域H2にあるLSI停止状態D1に移行した段階で、発振回路21が停止制御されているので、電池電圧が完全AC領域H3まで低下してマイクロコンピュータ10がリセット状態にされている期間には、発振回路21は停止した状態にされ、その分の消費電流が小さくされている。
次に、上記電池電圧の変化に伴う制御処理について、図7〜図9のフローチャートに基づいて詳細に説明する。
図7と図8は、マイクロコンピュータ10のCPUにより実行される制御処理のフローチャート、図9は、マイクロコンピュータ10がスリープモードの際にCPUの停止状態を解除するための割込処理のフローチャートである。
図7と図8の制御処理は、電源投入時あるいは電源監視回路27によるマイクロコンピュータ10のリセット解除によって開始され、その後、マイクロコンピュータ10のCPUにより継続的に実行されるものである。この制御処理は、電池電圧が通常仕様領域H1と低電圧領域H2にある場合の内部動作を規定したものであり、さらに電池電圧が低くなる完全AC(オールリセット)領域H3においては、マイクロコンピュータ10はリセット状態にされるので、図7と図8の制御処理は関与しないものとなる。
電池電圧が通常仕様領域H1にある場合、マイクロコンピュータ10のCPUは、ステップS42,S43のループ処理を繰り返し実行することで、通常の時計機能を実現する。すなわち、ステップS42において、計時カウンタの更新、計時データに従って指針を駆動する運針処理、ユーザからの操作入力を受けたり動作状態の変更を小針により表示したりする処理、定期的に検波回路24を駆動して電波受信と時刻修正を行う定期電波受信処理などを行う。そして、ステップS43において、電池電圧検出回路26からの入力信号に基づき電池電圧が電圧YYYを下回っていないか確認する。
電池電圧が通常仕様領域H1から低電圧領域H2に遷移した場合には、ステップS43の判別処理でYES側へ移行することで、ステップS44〜S46の電圧低下に対応するための処理を行う。すなわち、ステップS44において警告時間カウンタをクリアし、ステップS45において電波受信禁止フラグをオンする。
ここで、警告時間カウンタとは、マイクロコンピュータ10の内部に設けられるカウンタで、図6の警告期間T1をカウントするためのものである。電波受信禁止フラグをオンにするのは、低電圧領域H2では定期の電波受信やユーザ操作による電波受信も禁止することを示すためのものである。
電池電圧が低電圧領域H2に遷移した後、警告期間T1が経過するまでは、ステップS46〜S50,S53のループ処理を繰り返し実行することで、警告期間T1の動作を実行する。すなわち、ステップS46において復帰用カウンタをクリアし、ステップS47において計時カウンタを更新する計時処理を行う。さらに、ステップS48において警告出力処理を行い、ステップS49において警告時刻カウンタを加算し、ステップS50において警告時間カウンタの値が警告期間T1を表わす所定値を超えたか判別する。そして、警告時間カウンタの値が所定値を超えていなければ、ステップS53で電池電圧が電圧YYY’を超えていないか判別する。電池電圧が低電圧領域H2にあればNO側に分岐するので、これらのステップS46〜S50,S53のループ処理が繰り返される。
このループ処理のうち、ステップS48の警告出力処理は、例えば、秒針を回転させるステップモータにn(nは2以上)秒間にn回のパルスを出力するなどして秒針を間欠運針させる動作である。ユーザは、秒針が間欠運針するのを視認することで、電子時計1Aが充電不足になっていることに気付き、例えば、次の日などに電子時計1Aを使用することで発電を行って二次電池の充電量を大幅に回復することが可能となる。
なお、警告出力処理は、ユーザに充電不足になっていることを気付かせて充電を促すことができれば良く、種々のバリエーションを適用できる。例えば、警告期間は1週間あるので、上記の間欠運針を2〜6日行い、その後、所定の時間位置(例えば12時00分00秒)で指針を停止させるようにしても良い。
また、警告出力処理として、所定時間ごと(例えば1日ごと)に間欠間隔が長くなるように変化させながら間欠運針を行うようにしても良い。
また、警告出力処理として、例えば、各指針を逆回転させたり、進んだり戻ったりを繰り返したり、分針や時針も間欠運針させるなどの変則運針の動作を行いながら、所定の時刻位置で指針を停止させるようにしても良い。
また、警告出力処理として、単に、各指針を通常運針させたまま所定の時刻位置で指針を停止させるようにしても良い。また、不揮発性メモリなどを有している場合には、警告期間T1になったら直ちに各指針を停止させ、これ指針の停止位置を不揮発性メモリに記憶させておくようにしても良い。指針の停止位置を不揮発性メモリに記憶させておくことで、マイクロコンピュータ10が一旦リセットされた場合でも、指針の位置を喪失することがない。
また、警告出力処理として、文字板上の小領域で回転する小針により警告表示を行わせるようにしてもよい。例えば、文字板上の小領域に充電不足を指し示す位置を設けておき、小針を充電不足の位置に回転させるように構成する。また、このとき、小針や秒針により、警告期間T1の残り日数などを指し示すように構成しても良い。
その他、警告出力処理として、液晶表示部30などドット表示やセグメント表示が可能な表示部に警告表示を行わせるようにしてもよい。この表示部の表示により、充電不足の表示を行ったり(例えばチャージマークの点灯表示など)、警告期間T1の残り日数などを表示するようにしても良い。
上記のような警告出力処理により、ユーザに電子時計1Aの充電を促すことが可能となり、ユーザがこの警告出力に気付いて充電を行うことで、二次電池の蓄電量を大幅に回復することが可能となる。上記の警告出力処理を実行するマイクロコンピュータ10のCPUあるいはパルス制御回路12によって運針制御手段または警告表示を行う表示制御手段が構成される。
上記の警告期間T1中に充電が行われて電池電圧が電圧YYY’を超えた場合には、ステップS53の電池電圧の判別処理でYES側に分岐することで、先ず、ステップS53〜S55,S47〜S50のループ処理により、警告動作や警告期間T1のカウントを行ったまま、電圧の回復を確認するために復帰用カウンタによる所定時間のカウント(ステップS54,S55)を行う。復帰用カウンタは第1実施形態のものと同じものである。
そして、電池電圧が電圧YYY’を超えたまま復帰用カウンタ値が所定値以上になったら、ステップS55の判別処理でYES側に分岐して、ステップS56〜S60の電圧回復時に必要な処理を行う。すなわち、ステップS56において電波受信禁止フラグをオフにし、ステップS57において針位置戻し処理を行う。続いて、ステップS58で、充電復帰フラグがオンか否かを確認し、オフであればこのままステップS42に戻る一方、オンであればステップS59で電波受信を行い、ステップS60で充電復帰フラグをオフしてからステップS42に戻る。ステップS42に移行すると、通常の時計機能を実現するループ処理(ステップS42,S43)に戻される。これらステップS56〜S60の処理は、第1実施形態のステップS12,S14〜S17と同様の処理である。
一方、電池電圧が低電圧領域H2にあるまま、警告期間T1が経過したら、ステップS50の警告時間カウンタ値の判別処理においてYES側に分岐することで、ステップS51,S52のスリープモードに移行するための準備処理を行う。すなわち、ステップS51において、針位置を基準位置(例えば12時00分00秒)に固定される処理を行い、ステップS52において発振回路21を停止させたりスリープ解除の割り込み信号を受け付け可能とする準備処理などを行う。
ステップS51の針位置基準位置固定処理は、例えば、パルス制御回路12に針所定位置戻しの指令を発することで実現される。パルス制御回路12は、この針所定位置戻しの指令に基づき、その後、各指針の位置が所定位置になったらパルス出力を停止するようになっている。なお、ステップS48の警告出力処理で、針位置を所定時刻位置で停止させている場合には、このステップS51の針位置基準位置固定処理は省略することとなる。
そして、このようなスリープモードに移行するための準備処理を行ったら、マイクロコンピュータ10はCPUの制御によってスリープモードに移行する。スリープモード中は復帰用の割込み信号を受け付け可能にされる他、CPU動作、メモリアクセス、計時カウンタの計時動作、動作クロックなど、マイクロコンピュータ10の各種動作は停止される。
上記のステップS43〜S52の処理を実行するCPUより停止制御手段が構成される。
スリープモードに移行してCPUが停止したら、図9のフローチャートに示すように、マイクロコンピュータ10は2種類のストップ解除の割り込みを受け付けるようになっている。すなわち、操作部20を介した外部からの信号入力を確認して(ステップS101)、CPUの停止解除を行う(ステップS103)第1のCPUストップ解除割り込み処理と、発電検出回路29が所定量以上の発電を検出したことを確認して(ステップS102)、CPUの停止解除を行う(ステップS103)第2のCPUストップ解除割り込み処理である。
ステップS103のCPU再開処理では、例えば、発振回路21に動作再開の制御信号が出力されて発振回路21を動作させるほか、マイクロコンピュータ10の動作クロックの供給も再開させて、制御をCPUに戻す処理が行われる。割り込み処理によりCPUに制御が戻されると、CPUは図8のフローチャートのステップS71から制御処理を再開する。
発電が行われて図6のLSI動作再開状態D2になると、マイクロコンピュータ10のCPUは、先ず、ステップS71〜S74の動作再開の準備処理を行う。すなわち、ステップS71において計時カウンタが一旦停止したことを示す充電復帰フラグをオンし、ステップS72において電波受信禁止フラグをオンし、ステップS73において運針禁止フラグをオンにし、ステップS74において発電待ち時間カウンタをクリアする。
次いで、発電が行われたまま低電圧領域H2で電池電圧が上昇していく際には、ステップS75〜S77,S81〜S82のループ処理が繰り返し実行される。すなわち、ステップS75で復帰用カウンタをクリアし、ステップS76で計時カウンタによる計時処理を行わせ、ステップS77で発電が所定量以上行われているか確認する。次いで、ステップS81で発電待ち時間カウンタをクリアし、ステップS82で電池電圧が電圧YYY’を超えたか確認する。このようなループ処理によって、発電の継続の確認と電池電圧の確認を行いながら計時動作が実行される。
ここで、発電待ち時間カウンタとは、発電が行われてLSI動作再開状態D2となった後、再び、発電量が落ちてスリープモードに移行させる場合に、その前段で所定時間のカウントを行うためのものである。すなわち、一旦、発電量が落ちたときに直ぐにスリープモードに移行させると動作が不安定となりかねないので、発電量が落ちてある程度の時間が経過した場合に再びスリープモードに移行させるといった制御が行い、その際の時間のカウントに上記の発電待ち時間カウンタを使用する。
上記のステップS101〜S103のCPUストップ解除割り込み処理、並びに、ステップS76の計時処理を含んだループ処理を実行するマイクロコンピュータ10のCPUにより、第1開始制御手段が構成される。
次に、LSI動作再開状態D2(図6参照)において充電が進み、電池電圧が電圧YYY’を超えたら、上記のステップS82の電池電圧の判別処理でYES側に分岐することで、先ず、ステップS82〜S84,S76〜S77のループ処理により、計時カウンタによる計時動作を行いながら、通常動作に復帰させるのに必要な復帰用カウンタによる計時(ステップS83,S84)を行う。
そして、電池電圧が電圧YYY’を超えたまま復帰用カウンタ値が所定値以上になったら、ステップS84の判別処理でYES側に分岐して、ステップS85〜S91の電圧回復時に必要な処理を行う。すなわち、ステップS85において電波受信禁止フラグをオフにし、ステップS86において運針禁止フラグをオフにし、ステップS87において針位置戻し処理を行う。続いて、ステップS89で、充電復帰フラグがオンか否かを確認し、オフであればこのままステップS42に戻る一方、オンであればステップS90で電波受信を行い、ステップS91で充電復帰フラグをオフしてからステップS42に戻る。ステップS42に移行すると、通常の時計機能を実現するループ処理(ステップS42,S43)が再開される。これらステップS85〜S91の処理は、第1実施形態のステップS12〜S17と同様の処理である。
上記のステップS82〜S91の処理を実行するマイクロコンピュータ10のCPUにより、第2開始制御手段が構成される。
一方、LSI動作再開状態D2(図6参照)において充電が停止したら、ステップS77の判別処理でNO側に分岐して、発電待ち時間カウンタの加算処理(ステップS78)と、発電待ち時間カウンタの値が所定値以上となったか判別する処理(ステップS79)が行われる。そして、発電待ち時間カウンタ値が所定値に達していなければ、ステップS77で発電OKと判別された場合と同様にステップS81に移行するが、発電待ち時間カウンタ値が所定値以上になっていれば、所定時間継続して発電がなされなくなったと判断してマイクロコンピュータ10をスリープモードに移行するためにステップS80に移行する。
ステップS80に移行したら、発振回路21を停止させたりスリープ解除の割り込み信号を受け付け可能とするCPUストップ処理を行って、マイクロコンピュータ10はスリープモードに移行する。スリープモードが解除される条件は、上述したステップS52のCPUストップ処理でスリープモードに移行した場合と同様である。
他方、マイクロコンピュータ10がスリープモードに移行したまま、電池電圧が完全AC領域H3(図6参照)まで低下した場合には、電源監視回路27の制御によりマイクロコンピュータ10にリセット信号が出力されて、マイクロコンピュータ10はリセット状態にされる。
さらに、電池電圧が上昇して完全AC領域H3から低電圧領域H2に遷移した場合には、電源監視回路27の制御によりマイクロコンピュータ10のリセット状態が解除される。リセット状態が解除されると、マイクロコンピュータ10のCPUは初期化された状態で図7の制御処理を再開するが、リセットされた直後には、リセット後フラグがオンにされているので、ステップS41の判別処理でYES側に分岐して、先ず、ステップS61でリセット後フラグをオフする。さらに、図8のステップS71にジャンプしてステップS71〜S75のリセット解除時の処理を行い、上述したステップS76以降のLSI停止状態D1やLSI動作再開状態D2の処理に移行する。
以上のような制御処理によって、図6に示した各状態時における制御動作が実現される。
この第2実施形態の電子時計1Aによれば、電池電圧が低下して通常仕様領域H1から低電圧領域H2に遷移した場合に、所定の警告期間T1においてユーザに充電を促す表示や動作が行われるので、ユーザは充電量が減った初期の段階で、充電が少なくなったことに気付いて、例えば、次の日に電子時計1Aを使用したり、日の当たるところに電子時計1Aを移動させるなど、充電量が極端に少なくなる前に充電を行って、二次電池の充電量を速やかに回復することができる。電池電圧が回復した際には、マイクロコンピュータ10により計時動作は継続された状態にあるため、電波受信を行うことなく電子時計1Aの時刻表示を現在時刻に速やかに合わせることができる。また、電源電圧が引き続き第1のレベル範囲を下回ったままで第1のレベルより低い第2のレベルを下回ることなく発電手段による発電をユーザに促すための警告期間を経過したことに基づいて計時手段の計時動作を停止させるので、二次電池の充電量が極端に少なくなる前に、計時動作を停止させることができる。
また、例えば電子時計1Aがユーザの目の届かないところに置かれている場合など、警告期間T1における警告出力によっても充電がなされない場合には、二次電池の充電量が極端に少なくなる前に、発振回路21の発振動作やマイクロコンピュータ10の動作を停止させて消費電流を非常に小さく制限するので、電子時計1Aが充電されないまま長期にわたって保存される場合でも、二次電池の充電量が極端に小さくなることを回避することができる。それにより、長期保存後に電子時計1Aを使用する場合でも、充電が行われることで比較的速やかに二次電池の充電量を回復することができる。さらに、充電量が回復した場合には、電波受信が行われて電子時計1Aの時刻表示を現在時刻に速やかに合わせることができる。
また、第2実施形態の電子時計1Aは、マイクロコンピュータ10がスリープモードに移行した後、所定量以上の発電が検出された場合に、計時動作を含むマイクロコンピュータ10の動作を再開させるようにしているので、電池電圧が通常仕様領域H1まで回復したときにマイクロコンピュータ10の動作を再開させる構成と比較して、電池電圧が通常仕様領域H1まで回復して電流消費の大きな動作を行わせる際に、充電量が不十分で電池電圧が大幅に低下してしまうといった不都合を回避することができる。
すなわち、電流消費がほぼ無い状態で電池電圧を計測した場合、充電量が十分でない段階で電池電圧だけ高くなることがあるため、その段階で電流消費の大きな動作を行うと電池電圧が大幅に低下してしまうことがあるが、電池電圧が低電圧領域H2にある段階でマイクロコンピュータ10の動作によりある程度の電流消費を行っていることで、二次電池の充電量が不十分なときに電池電圧が電圧YYY’を超えたと検出されることが回避される。それにより、二次電池の充電量が一定以上行われた状態で、電流消費の大きな動作を実行させることができ、電池電圧が通常仕様領域H1まで回復した際に、電流消費の大きな動作により電池電圧が大幅に低下してしまうといった不都合が回避される。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、警告期間T1を1週間程度と例示したが、二次電池の特性やマイクロコンピュータ10の消費電流などを考慮して、二次電池の充電量が非常に落ち込まない範囲であれば、例えば2〜3日としたり1〜2月とするなど適宜変更可能である。
また、電池電圧の各領域H1〜H3の境界となる電圧範囲YYY−YYY’,ZZZ−ZZZ’は、LSIの動作下限電圧や、運針や電波受信の消費電流の大きさや二次電池の特性等に応じて適宜な電圧値に設定変更可能なものである。
また、パルス制御回路12、電池電圧検出回路26、電源監視回路27、発電検出回路29、ROM14、RAM15は、マイクロコンピュータ10と一体に集積化しても良い。
また、上記実施の形態においては、時刻表示手段として複数の指針を回転させて時刻を表示するアナログ表示部を有する腕時計を例に示したが、液晶表示などデジタルで時刻を表示するデジタル表示部を有する腕時計であっても良い。
その他、実施形態で具体的に示したハードウェア構成や制御手順の細部は発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明の第1実施形態の電子時計の内部構成を示すブロック図である。 電池電圧の変化に伴う第1実施形態の電子時計の状態遷移を説明する図を示す。 マイクロコンピュータのCPUにより実行される制御処理のフローチャートである。 電源監視回路の動作手順を表わしたフローチャートである。 本発明の第2実施形態の電子時計の内部構成を表わしたブロック図である。 電池電圧の変化に伴う第2実施形態の電子時計の状態遷移を説明する図を示す。 マイクロコンピュータのCPUにより実行される制御処理のフローチャートである。 マイクロコンピュータのCPUにより実行される制御処理のフローチャートである。 マイクロコンピュータがスリープモードの際にCPUの停止状態を解除するための割込処理のフローチャートである。
符号の説明
1,1A 電子時計
11 時計ムーブメント
12 パルス制御回路
14 ROM
15 RAM
20 操作部
21 発振回路
22 分周回路
23 受信アンテナ
24 検波回路
25 電源部
26 電池電圧検出回路
27 電源監視回路
28 ソーラーパネル
29 発電検出回路
H1 通常仕様領域
H2 低電圧領域
H3 完全AC領域
T1 警告期間
D1 LSI停止状態
D2 LSI動作再開状態
YYY−YYY’ 電圧範囲(第1レベル範囲)
ZZZ−ZZZ’ 電圧範囲(第2レベル範囲)

Claims (9)

  1. 発振信号に基づき時刻の計時を行う計時手段と、
    この計時手段の計時に基づき時刻の表示を行う時刻表示手段と、
    時刻コードを含む電波の受信を行う電波受信手段と、
    各部に電力を供給する電源手段と、
    発電を行って前記電源手段に電力を蓄える発電手段と、
    を備えた電子時計において、
    前記電源手段から供給される電源電圧の検出を行う電圧検出手段と、
    この電圧検出手段により電源電圧が第1のレベル範囲を下回ったと検出されたことに基づいて、前記電波受信手段による受信機能を停止させ、且つ、前記計時手段による計時動作を継続させる一方、前記電源電圧が引き続き前記第1のレベル範囲を下回ったままで前記第1のレベルより低い第2のレベルを下回ることなく前記発電手段による発電をユーザに促すための警告期間を経過したことに基づいて前記計時手段の計時動作を停止させる停止制御手段と、
    前記発電手段による発電の検出を行う発電検出手段と、
    前記停止制御手段により前記計時手段が停止された後、前記発電手段による所定量以上の発電が前記発電検出手段により検出されたことに基づいて前記計時手段による計時動作を再開させる第1開始制御手段と、
    前記停止制御手段により前記計時手段が停止された後、前記電源電圧が前記第1のレベル範囲を上回ったことに基づいて、前記電波受信手段により電波の受信を実行させるとともに、前記時刻表示手段により通常の時刻表示の動作を行わせる第2開始制御手段と、
    を備えていることを特徴とする電子時計。
  2. 前記時刻表示手段は、時刻を表示する複数の指針を有し、
    前記電源電圧が前記第1のレベル範囲を下回ったことに基づいて前記複数の指針を所定位置で停止させる運針制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の電子時計。
  3. 前記時刻表示手段は、時刻を表示する複数の指針を有し、
    前記電源電圧が前記第1のレベル範囲を下回ったことに基づいて前記指針を間欠運針させる運針制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の電子時計。
  4. 前記時刻表示手段は、時刻を表示する複数の指針を有し、
    前記電源電圧が前記第1のレベル範囲を下回ったことに基づき、前記指針を変則運針させて所定位置で停止させる運針制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の電子時計。
  5. 表示部と、
    前記電源電圧が前記第1のレベル範囲を下回ったことに基づいて前記表示部に発電を促す警告表示を行う表示制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の電子時計。
  6. 表示部と、
    前記電源電圧が前記第1のレベル範囲を下回ったことに基づいて前記表示部に前記所定期間を経過するまでの残り期間の表示を行う表示制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の電子時計。
  7. 前記表示部は、ドット表示又はセグメント表示を行う構成であることを特徴とする請求項5又は6に記載の電子時計。
  8. 前記表示部は、文字板の一部の範囲で指針を回転させて状態表示を行う構成であることを特徴とする請求項5又は6に記載の電子時計。
  9. 前記発振信号を生成する発振回路と、
    前記計時手段を含んだ集積回路と、を備え、
    前記停止制御手段は、前記発振回路と前記集積回路の動作を停止させる構成であることを特徴とする請求項1記載の電子時計。
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