JP4811264B2 - 双ロール鋳造機 - Google Patents

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Description

本発明は双ロール鋳造機に関するものである。
溶湯からストリップを直接的に生産する手法として、水平に並べた一対のロールの間に溶湯を供給し、凝固した金属を薄帯状に送り出す双ロール連続鋳造法がある。
図3は双ロール鋳造機の一例を示すもので、水平に並べた一対の冷却ロール1と、当該冷却ロール1を軸線方向に挟むように配置した一対のサイド堰2とを備え、冷却ロール1軸線方向に延び且つ一対のサイド堰2の溶湯溜まり3側の部位に面接触するバレル堰4を、各冷却ロール1の上側に設けている(例えば、非特許文献1参照)。
冷却ロール1は、その内部に冷却水が流通し、生産すべきストリップ5の板厚に応じてロール間隙を拡縮調整できるように構成されている。
冷却ロール1の回転方向と速度は、それぞれの外周面が上側からロール間隙へ向かって等速で移動するように設定してある。
バレル堰4の一方には、その上端に連なる傾斜板6が設けてあり、この傾斜板6により坩堝7から流し出される溶湯8を、サイド堰2とバレル堰4で囲まれる空間へ導き、前記溶湯溜まり3を成立させる。
すなわち、冷却水の流通により冷却ロール1を抜熱しながら、溶湯溜まり3を形成して冷却ロール1を回転させると、溶湯8が冷却ロール1外周面で固まって凝固殻を形作り、これら凝固殻がロール間隙で張り合わされたストリップ5が、冷却ロール1の下方へ送り出される。
このとき、生産されるストリップ5が目標板厚となるように、各冷却ロール1のネック部分を枢支している軸箱(図示せず)に、互いに近接する向きへ押し付け力を与える。
上述した双ロール鋳造機は、鋼に比べて熱伝導率が高く且つ密度が小さいアルミニウム合金などの高熱伝導金属の溶湯8からストリップ5を製造するためのもので、サイド堰2とは別途にバレル堰4を設け、当該サイド堰2とバレル堰4で囲まれる空間に形成される溶湯溜まり3の液面を出来るだけロール間隙から遠ざけ、溶湯溜まり3の表面のメニスカスが振動した場合に発現する凝固の不均一が、ストリップ5に影響を及ぼさないようにしている。
塑性加工連合講演会講演論文集 第55回
しかしながら図3に示す双ロール鋳造機では、坩堝7から流れ出る溶湯8が傾斜板6に導かれて溶湯溜まり3の表面へと注ぎ込まれるため、当該溶湯溜まり3を安定した状態に保ちにくく、凝固の不均一を確実に防げない。
本発明は溶湯溜まりを安定した状態に保ち得る双ロール鋳造機を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、水平に並べた一対の冷却ロールと、これら冷却ロールを軸線方向に挟むように配置した一対のサイド堰とを備え、冷却ロール軸線方向に延び且つ一対のサイド堰の溶湯溜まり側の部位に面接触するバレル堰を各冷却ロールの上側に設け、一方のバレル堰の上端全長にわたってロール間隙とは反対側へ水平に突出する湯受板を連ね、他方のバレル堰の上端と各サイド堰の上端を延ばし、一方のサイド堰から湯受板の外縁に連なって他方のサイド堰へ至る湯受堰を設けている。
すなわち、ストリップの原料である溶湯を、ロール間隙の真上から外れた位置にある湯受板に向けて注ぎ、溶湯の補給に伴ってサイド堰とバレル堰で囲まれる空間の溶湯溜まりが乱されないようにする。
また、湯受板上面のバレル堰至近箇所に、バレル堰長手方向中央から両端付近へと延びる高さが均一な突起を設けた構成を採って、湯受板側から溶湯溜まり側へ進む溶湯の流れの勢いを抑える。
更に、サイド堰とバレル堰により囲まれる空間に、冷却ロール長手方向中央から両端付近へと延びるスリットを有する規制板を、その周縁がサイド堰とバレル堰に連なるように設けた構成を採って、溶湯の流れをロール間隙へ向ける。
本発明の双ロール鋳造機によれば、下記のような優れた効果を奏し得る。
(1)ストリップを連続鋳造するときに、溶湯を湯受板に向けて注ぐと、溶湯の補給に伴ってサイド堰とバレル堰で囲まれる空間の溶湯溜まりが乱されず、安定した状態に保たれるので、凝固の不均一に起因したストリップの形状不良が発生しない。
(2)湯受板上面のバレル堰至近箇所にバレル堰長手方向へと延びる高さが均一な突起を設ければ、湯受板側から溶湯溜まり側へ進む溶湯の流れの勢いが抑えられ、ロール間隙の真上における溶湯溜まりが乱されない。
(3)冷却ロール長手方向へと延びるスリットを有する規制板をその周縁がサイド堰とバレル堰に連なるように設ければ、溶湯の流れをロール間隙へ均一に向けることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1及び図2は双ロール鋳造機の一例を示すもので、図中、図3と同一の符号を付した部分は同一物を表しており、水平に並べた一対の冷却ロール1と、これら冷却ロール1を軸線方向に挟むように配置した一対のサイド堰9とを備え、各冷却ロール1の回転中心の真上に、そのロール軸線方向に延び且つ一対のサイド堰9の溶湯溜まり3側の部位に面接触するバレル堰10を設けている。
バレル堰10の下縁部分は、全長にわたって冷却ロール1外周面に当接した構成を採ることもあるし、一定の微小距離を隔てる構成を採ることもある。
一方のバレル堰10には、その上端全長にわたってロール間隙とは反対側へ水平に突出する湯受板11が連なっている。
他方のバレル堰10と各サイド堰9の各上端縁分は、前述した湯受板11が連なる一方のバレル堰10の上端部分よりも高い位置にあり、湯受板11の外縁に、一方のサイド堰9から他方のサイド堰9へ至る湯受堰12を設けている。
また、湯受板11上面の一方のバレル堰10に近い箇所に、バレル堰10長手方向中央から両端付近へ延びる高さが均一な突起13を、ロール軸線に対して平行に設けている。
更に、サイド堰9とバレル堰10により囲まれる空間に、ロール間隙中央から両端付近へと延びるスリット14を有する水平な規制板15を、その周縁がサイド堰9とバレル堰10に連なるように設けている。
高熱伝導金属を材料としたストリップ5の生産時には、ロール間隙の真上における溶湯溜まり3の表面が湯受板11に設けてある突起13を超えるように、溶湯8を湯受板11上の可能な限りロール間隙から離れた場所に向けて注ぎ込む。
次に、冷却水の流通により冷却ロール1を抜熱しつつ、当該冷却ロール1を回転させると、凝固殻がロール間隙で張り合わされたストリップ5が下方へ送り出される。
前述したように、溶湯8を湯受板11に向けて注ぐと、溶湯8の補給に伴ってサイド堰9とバレル堰10で囲まれる空間の溶湯溜まり3が乱されず、しかも、高さが均一な突起13が、湯受板11側から溶湯溜まり側へ進む溶湯8の流れの勢いを抑え、規制板15のスリット14で溶湯8の流れがロール間隙に均一に向かうので、凝固の不均一に起因したストリップ5の形状不良が発生しない。
なお、本発明の双ロール鋳造機は、上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更を加え得ることは勿論である。
本発明の双ロール鋳造機は、種々の高熱伝導金属を材料としたストリップの生産に適用することができる。
本発明の双ロール鋳造機の一例を示す斜視図である。 図1に関連する双ロール鋳造機を示す縦断面図である 従来の双ロール鋳造機の一例を示す縦断面図である。
符号の説明
1 冷却ロール
9 サイド堰
10 バレル堰
11 湯受板
12 湯受堰
13 突起
14 スリット
15 規制板

Claims (3)

  1. 水平に並べた一対の冷却ロールと、これら冷却ロールを軸線方向に挟むように配置した一対のサイド堰とを備え、冷却ロール軸線方向に延び且つ一対のサイド堰の溶湯溜まり側の部位に面接触するバレル堰を各冷却ロールの上側に設け、一方のバレル堰の上端全長にわたってロール間隙とは反対側へ水平に突出する湯受板を連ね、他方のバレル堰の上端と各サイド堰の上端を延ばし、一方のサイド堰から湯受板の外縁に連なって他方のサイド堰へ至る湯受堰を設けたことを特徴とする双ロール鋳造機。
  2. 湯受板上面のバレル堰至近箇所に、バレル堰長手方向中央から両端付近へと延びる高さが均一な突起を設けた請求項1に記載の双ロール鋳造機。
  3. サイド堰とバレル堰により囲まれる空間に、冷却ロール長手方向中央から両端付近へと延びるスリットを有する規制板を、その周縁がサイド堰とバレル堰に連なるように設けた請求項1あるいは請求項2に記載の双ロール鋳造機。
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