図1〜図12は、この発明の実施例を示すものである。
図9において、1は車両、2は車体、3はルーフ、4はフロントシールドガラス、5は車室である。ルーフ3は、車両上部からリアウシールドガラスまでのものであり、車室5の前部を覆うルーフフロント部6と車室5の後部を覆うルーフリア部7とにより二分割して構成され、格納式であり、電動で開放制御(オープン制御)あるいは閉鎖制御(クローズ制御)され、開放(オープン)状態においてリアトランクとは異なる専用のスペース8で垂直方向に収納される。
ルーフフロント部6とルーフリア部7とは、図12に示すように、ルーフ制御装置(開閉制御システム)9によって別々に開閉動作される。このルーフ制御装置9には、ルーフ駆動機構10として、ルーフフロント部6を動作させるルーフフロント駆動装置11とルーフリア部7を動作させるルーフリア駆動装置12とが設けられているとともに、このルーフフロント駆動装置11とルーフリア駆動装置12とを駆動制御する開閉制御手段13が設けられている。
図12に示すように、ルーフフロント部6とルーフフロント駆動装置11とは、一端側がルーフフロント部6に連結するとともに他端側がルーフフロント駆動機構11に連結した第一の連結部材であるフロントアーム14によって連結されている。また、ルーフリア部7とルーフリア用駆動装置12とは、一端側がルーフリア部7に連結するとともに他端側がルーフリア駆動機構12に連結した第二の連結部材であるリアアーム15によって連結されている。
図9に示すように、フロントアーム14の他端側は、車体2のフロントアーム支持部16に揺動可能に支持されている。また、リアアーム15の他端側は、車体2のリアアーム支持部17に揺動可能に支持されている。従って、フロントアーム支持部16によって車体2に支持されたルーフフロント部6とリアアーム支持部17によって車体2に支持されたルーフリア部7とは、車体2に別々に連結される。
図12に示すように、ルーフフロント駆動装置11は、開閉制御手段13に並列のフロント第一リレー18・フロント第二リレー19を介して連絡したフロントモータ20と、このフロントモータ20の駆動によって油圧を発生する電動式のフロント油圧ポンプ21と、このフロント油圧ポンプ21からの油圧によって作動されるフロント油圧シリンダ22と、このフロント油圧シリンダ22の作動によって往復動するフロントピストン23とを備えている。このフロントピストン23の先端は、図11、図12に示すように、ルーフフロント部6のフロントアーム14上(又は、フロントアーム14とリンクするフロントプレート上)にフロント枢支具24によって枢着されている。
フロント第一リレー18とフロント第二リレー19とは、いずれかオン(作動)されることにより、フロントモータ20の回転方向を決定し、このフロントモータ20の回転方向によりルーフフロント部6をオープン(開)方向あるいはクローズ(閉)方向に動作させる。例えば、ルーフフロント部6をオープン方向に動作させる場合には、フロント第一リレー18をオン且つフロント第二リレー19をオフとし、一方、ルーフフロント部6をクローズ方向に動作させる場合には、フロント第一リレー18をオフ且つフロント第二リレー19をオンとし、そして、ルーフフロント部6の停止時には、フロント第一リレー18とフロント第二リレー19との双方をオフとする。
また、図12に示すように、ルーフリア駆動装置12は、開閉制御手段13に並列のリア第一リレー25・リア第二リレー26を介して連絡したリアモータ27と、このリアモータ27の駆動によって油圧を発生する電動式のリア油圧ポンプ28と、このリア油圧ポンプ28からの油圧によって作動されるリア油圧シリンダ29と、このリア油圧シリンダ29の作動によって往復動するリアピストン30とを備えている。このリアピストン30の先端は、ルーフリア部7のリアアーム15上(又は、リアアーム15とリンクするフロントプレート上)にリア枢支具31によって枢着されている。
リア第一リレー25とリア第二リレー26とは、いずれかオン(作動)されることにより、リアモータ27の回転方向を決定し、このリアモータ27の回転方向によりルーフリア部7をオープン(開)方向あるいはクローズ(閉)方向に動作させる。例えば、ルーフリア部7をオープン方向に動作させる場合には、リア第一リレー25をオン且つリア第二リレー26をオフとし、一方、ルーフリア部7をクローズ方向に動作させる場合には、リア第一リレー25をオフ且つリア第二リレー26をオンとし、そして、ルーフリア部7の停止時には、リア第一リレー25とリア第二リレー26との双方をオフとする。
開閉制御手段13は、ルーフ3の開閉時に、ルーフフロント部6とルーフリア部7とを、ルーフフロント駆動装置11とルーフリア駆動装置12とにより独立して開閉制御し回転動作させる。
また、この開閉制御手段13には、図12に示すように、並列の第一ヒューズ32・第二ヒューズ33を介して車両1のバッテリ34が連絡している。このバッテリ34と第一ヒューズ32との間には、イグニションスイッチ35が介設されている。また、開閉制御手段13には、アース36が連絡している。
更に、開閉制御手段13には、ルーフ3を開閉する時に使用する操作(開閉)スイッチ37が設けられている。この操作スイッチ37は、並列したオープン(開)スイッチ38とクローズ(閉)スイッチ39とを備えている。
開閉制御手段13には、ルーフ3の開閉時におけるルーフフロント部6とルーフリア部7との夫々の位置として、各ルーフ6、7の上端(上END位置)と下端(下END位置)と回転角度とを認識する位置認識手段40が接続される。この位置認識手段40は、ルーフ3同士を接触させないようにルーフ途中位置や各ルーフ6、7のEND位置(上端・下端)を検出し、ルーフ3の開放時と閉鎖時とで同じ位置信号を出力する検出手段である。
この位置認識手段40は、ホールセンサやマイクロスイッチ等からなり、ルーフフロント部6の上端位置(ルーフクローズ状態)を検出するフロント第一位置センサ41と、ルーフフロント部6の下端位置(ルーフオープン状態)を検出するフロント第二位置センサ42と、ルーフリア部7の上端位置(ルーフクローズ状態)を検出するリア第一位置センサ43と、ルーフリア部7の下端位置(ルーフオープン状態)を検出するリア第二位置センサ44と、ルーフフロント部6の所定角度(ルーフフロント部6とルーフリア部7との非干渉位置の角度)を検出してオンとなるフロント角度センサ45と、ルーフリア部7の所定角度(ルーフフロント部6とルーフリア部7との非干渉位置の角度)を検出してオンとなるリア角度センサ46とを有している。
フロント角度センサ45は、例えば、ルーフオープン時に、リア角度50度の位置で停止しているルーフリア部7にルーフフロント部6が接触しない限度角度のフロント角度85度の位置を検出する。よって、ルーフフロント部6の回転動作が一つのフロント角度センサ45で検出されるとともに、ルーフリア部7の回転動作が一つのリア角度センサ46で検出される。
開閉制御手段13は、これらの各センサ41〜46からの信号によりルーフフロント部6とルーフリア部7との動作タイミングを制御し、ルーフ3の開閉を行う。
角度センサとして、例えば、フロント角度センサ45によるルーフ3の角度検出方法について説明すると、図10に示すように、ルーフフロント部6のフロントアーム14上(又は、フロントアーム14にリンクするプレート上)にフロント突起部47を設け、ルーフフロント部6が所定角度に達した時に、フロント突起部47が通る位置でオン(作動)するマイクロスイッチ等からなるフロント角度センサ45を設置する。なお、詳細な説明を省略するが、ルーフリア部7においても、ルーフフロント部6と同様な構成で、リア角度センサ46及びリア突起部が設置される。
また、位置センサ、例えば、フロント第一位置センサ41・フロント第二位置センサ42によるルーフ3の位置検出方法については、図11に示すように、フロント油圧シリンダ22のフロントピストン23側の端部にホールセンサ等からなるフロント第一位置センサ41を組み込むとともに、フロント油圧シリンダ22のフロントピストン23とは反対側の端部にはホールセンサ等からなるフロント第二位置センサ42を組み込んでいる。そして、フロント油圧シリンダ22が作動してフロントピストン23が往復動することによりルーフフロント部6を回動させ、この時、フロント第一位置センサ41・フロント第二位置センサ42は、フロント油圧シリンダ22の作動状態によってルーフフロント部6の上端位置(ルーフクローズ状態)・下端位置(ルーフオープン状態)を検出する。なお、詳細な説明を省略するが、ルーフリア部7においても、ルーフフロント部6同様な構成で、リア第一位置センサ43及びリア第二位置センサ44が設置される。
この実施例におけるルーフ制御装置9において、ルーフフロント部6とルーフリア部7とは、フロント角度センサ45がオン、リア角度センサ46がオンする前の軌跡上で干渉(接触)する位置関係にある。また、ルーフフロント部6とルーフリア部7とは、リア角度センサ46がオンする位置にある場合に、接触しない位置関係にある。従って、ルーフオープン時には、ルーフリア部7をルーフフロント部6よりも先行して動作させ、リア角度センサ46がオンする位置でルーフフロント部6の動作を待てば、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが接触しないで開動作可能となる。一方、ルーフクローズ時には、ルーフフロント部6をルーフリア部7よりも先行して動作させ、リア角度センサ46がオンする手前の位置でルーフフロント部6を通過させることで、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが接触しないで閉動作可能となる。
開閉制御手段13は、ルーフフロント部6とルーフリア部7とのいずれか一方のみを開閉制御する第一開閉制御部13Aと、ルーフフロント部6とルーフリア部7との両方を同時に開閉制御する第二開閉制御部13Bと、ルーフ位置状態を記憶する第一記憶部(ROM)13Cと、ルーフ位置状態を記憶する第二記憶部(RAM)13Dと、時間を計るタイマ13Eとを備え、ルーフ3の全閉状態から全開状態あるいはルーフ3の全開状態から全閉状態への動作開始時には、最初に、第一開閉制御部13Aを用いて制御し、一定時間経過した後に、第二開閉制御部13Bを用いて制御する。
また、開閉制御手段13は、位置認識手段40で認識されたルーフフロント部6とルーフリア部7との夫々位置に応じて、第一開閉制御部13Aと第二開閉制御部13Bとのいずれか一方を選択して制御する。
更に、開閉制御手段13には、バッテリ34のバッテリ電圧を検出する電圧センサ48と、外気温度等を検出する温度センサ49とが接続している。
次に、この実施例の作用を説明する。
図1に示すように、開閉制御手段13においてプログラムがスタートすると(ステップA01)、先ず、オープンスイッチ38がオンかオフかを判断する(ステップA02)。
このステップA02でオープンスイッチ38がオンと判断した場合には、ルーフオープン制御であり、ルーフ位置によりルーフフロント部6とルーフリア部7との動作状態を決定する(ステップA03)。上述のルーフ位置は、開閉制御手段13において、各センサ41〜46から検出された現在のルーフ位置情報と、開閉制御手段13の第一記憶部(ROM)13Cに記憶されたルーフ位置情報とにより、求められる。
そして、ルーフフロント部6が動作しているか否かを判断、つまり、前記ステップA03でルーフフロント部6を動作させると判断したか否かを判断する(ステップA04)。
このステップA04がYESの場合には、フロント第一リレー18をオンとし、ルーフフロント部6をオープン方向に動作するように、ルーフフロント駆動装置11のフロントモータ20を作動する(ステップA05)。
このステップA04がNOの場合には、フロント第一リレー18をオフとし、ルーフフロント部6を停止する(ステップA06)。
前記ステップA05の処理後又は前記ステップ06の処理後は、ルーフリア部7が動作しているか否かを判断、つまり、前記ステップA03でルーフリア部7を動作させると判断したか否かを判断する(ステップA07)。
このステップA07がYESの場合には、リア第一リレー25をオンとし、ルーフリア部7をオープン方向に動作するように、ルーフリア駆動装置12のリアモータ27を作動する(ステップA08)。
このステップA07がNOの場合には、リア第一リレー25をオフとし、ルーフリア部7を停止する(ステップA09)。
前記ステップA08の処理後又は前記ステップステップA09の処理後は、プログラムをリターンする(ステップA19)。
一方、前記ステップA02でオープンスイッチ38がオフと判断した場合には、クローズスイッチ39がオンかオフかを判断する(ステップA10)。
このステップA10でクローズスイッチ39がオフと判断した場合には、全てのリレー18、19、25、26をオフとし(ステップA11)、プログラムをリターンする(ステップA19)。
前記ステップA10でクローズスイッチ39がオンと判断した場合には、ルーフクローズ制御であり、図2のフローチャートに移行する。
このルーフクローズ制御においては、図2に示すように、先ず、ルーフ位置によりルーフフロント部6とルーフリア部7との動作状態を決定する(ステップA12)。前記ルーフ位置は、開閉制御手段13において、各センサ41〜46から検出された現在のルーフ位置情報と、開閉制御手段13の第一記憶部(ROM)13Cに記憶されたルーフ位置情報とにより、求められる。
そして、ルーフフロント部6が動作しているか否かを判断、つまり、前記ステップA12でルーフフロント部6を動作させると判断したか否かを判断する(ステップA13)。
このステップA13がYESの場合には、フロント第二リレー19をオンとし、ルーフフロント部6をクローズ方向に動作するように、ルーフフロント駆動装置11のフロントモータ20を作動する(ステップA14)。
このステップA13がNOの場合には、フロント第二リレー19をオフとし、ルーフフロント部6を停止する(ステップA15)。
前記ステップ14の処理後又は前記ステップ15の処理後は、ルーフリア部7が動作しているか否かを判断、つまり、前記ステップA12でルーフリア部7を動作させると判断したか否かを判断する(ステップA16)。
このステップA16がYESの場合には、リア第二リレー26をオンとし、ルーフリア部7をクローズ方向に動作するように、ルーフリア駆動装置12のリアモータ27を作動する(ステップA17)。
このステップA16がNOの場合には、リア第二リレー26をオフとし、ルーフリア部7を停止する(ステップA18)。
前記ステップA17の処理後又は前記ステップステップA18の処理後は、プログラムをリターンする(ステップA19)。
次いで、ルーフオープン移行時の制御について、図3のタイムチャートに基づいて説明する。
図3に示すように、オープンスイッチ38がオンになる前には、ルーフクローズ状態にあることから、フロント第一位置センサ41がオン且つリア第一位置センサ43がオンであり、そして、オープンスイッチ38がオンになった時に(時間t1)、リア第一リレー25がオンとなる。そして、この時(時間t1)から所定時間経過するとリア第一位置センサ43がオフとなり(時間t2)、その後、時間t1から一定時間T1経過した時に(時間t3)、フロント第一リレー18がオンとなる。前記一定時間T1は、ルーフフロント部6とルーフリア部7との動作開始直後に、ルーフフロント部6・ルーフリア部7同士が接触しないように、ルーフフロント部6とルーフリア部7との距離をとるためのルーフフロント部6の動作遅延時間(例えば、2秒)である。
そして、フロント第二位置センサ42がオフとなり(時間t4)、その後、リア角度センサ46がオンになると(時間t5)、リア第一リレー25がオフとなり、次いで、フロント角度センサ45がオンになると(時間t6)、リア第一リレー25がオンとなる。
その後、リア角度センサ46がオフとなるとともに(時間t7)、フロント角度センサ45もオフとなり(時間t8)、そして、リア第二位置センサ44がオンとなり(時間t9)、この時(時間t9)から一定時間T2経過した時に(時間t10)、リア第一リレー25がオフとなる。前記一定時間T2は、ルーフ3の下端を検出する各センサ42、44の検出位置と実際の終了位置との補正を行うための時間(例えば、0.3秒)である。
そして、フロント第二位置センサ42がオンとなり(時間t11)、この時(時間t11)から一定時間T3経過した時に(時間t12)、フロント第一リレー18がオフとなる。前記一定時間T3は、ルーフ3の下端を検出する各センサ42、44の検出位置と実際の終了位置との補正を行うための時間(例えば、0.3秒)である。
その後、オープンスイッチ38がオフとなる(時間t13)。
この図3のルーフオープン移行時を、図4のルーフ動作に基づいて説明する。
図4に示すように、ルーフクローズ状態では、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが上端にあり、そして、ルーフオープンへの移行において、先ず、ルーフリア部7が先行して動作し(第一工程[1])、その後、所定時間経過後に、ルーフフロント部6が動作する(第二工程[2])。これは、ルーフリア部7を少し先行して動作させることで、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが、動作後直ぐに接触しないようにするためである。
そして、リア角度センサ46が所定角度(リア角度:50度)を検出した時に、ルーフリア部7の動作のみが停止され(第三の工程[3])、その後、フロント角度センサ45が、ルーフフロント部6がルーフリア部7と干渉しない限度の所定角度(フロント角度(ルーフフロント部6の収納角度):85度)を検出したら、ルーフリア部7の動作を再開する(第四の工程[4])。
その後、ルーフフロント部6がルーフリア部7に干渉しないままスペース8内に収納されるが、先ず、ルーフフロント部6が動作して最下端に到達し、その後、ルーフリア部7が動作して最下端に到達し、そして、このルーフフロント部6とルーフリア部7とスペース8に収納される(第五工程[5])。このとき、ルーフフロント部6が所定角度(フロント角度:90度以上)の状態に保持されるとともに、ルーフリア部7が所定角度(フロント角度:90度)に保持される。
次に、ルーフクローズ移行時の制御について、図5のタイムチャートに基づいて説明する。
図5に示すように、クローズスイッチ39がオンになる前では、フロント第二位置センサ42がオン且つリア第二位置センサ44がオンであり、クローズスイッチ39がオンになった時に(時間t1)、フロント第二リレー19がオンとなる。そして、この時(時間t1)から所定時間経過するとフロント第二位置センサ44がオフとなり(時間t2)、その後、時間t1から一定時間T1経過した時に(時間t3)、リア第二リレー26がオンとなる。前記一定時間T1は、ルーフフロント部6とルーフリア部7との動作開始直後に、ルーフフロント部6・ルーフリア部7同士が接触しないように、ルーフフロント部6とルーフリア部7との距離をとるためのルーフリア部7の動作遅延時間(例えば、3秒)である。
そして、リア第二位置センサ44がオフとなり(時間t4)、その後、リア角度センサ46がオンになると(時間t5)、リア第二リレー26がオフとなり、次いで、フロント角度センサ45がオンになると(時間t6)、リア第二リレー26がオンとなる。
その後、リア角度センサ46がオフとなるとともに(時間t7)、フロント角度センサ45もオフとなり(時間t8)、そして、フロント第一位置センサ41がオンとなり(時間t9)、この時(時間t9)から一定時間T2経過した時に(時間t10)、フロント第二リレー19がオフとなる。前記一定時間T2は、ルーフ3の上端を検出する各センサ41、43の検出位置と実際の終了位置との補正を行うための時間(例えば、1秒)である。
そして、リア第一位置センサ43がオンとなり(時間t11)、この時(時間t11)から一定時間T3経過した時に(時間t12)、リア第二リレー26がオンとなる。前記一定時間T3は、ルーフ3の上端を検出する各センサ41、43の検出位置と実際の終了位置との補正を行うための時間(例えば、1秒)である。
その後、クローズスイッチ39がオフとなる(時間t13)。
この図5のルーフクローズ移行時を、図6のルーフ動作に基づいて説明する。
図6に示すように、ルーフオープン状態では、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが下端にあり、そして、ルーフクローズへの移行において、先ず、ルーフフロント部6が先行して動作し(第一工程[1])、その後、所定時間経過後に、ルーフリア部7が動作する(第二工程[2])。これは、ルーフフロント部6を少し先行して動作させることで、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが、動作直後に接触しないようにするためである。
そして、リア角度センサ46が所定角度(リア角度:50度)を検出した時に、ルーフリア部7の動作のみが停止され(第三工程[3])、その後、フロント角度センサ45が、ルーフフロント部6がルーフリア部7に追いつかれない所定角度(フロント角度(ルーフフロント部6の脱出角度):35度)を検出したら、ルーフリア部7の動作を再開する(第四工程の制御過程[4])。
その後、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが同時に動作し(第五工程[5])、そして、ルーフフロント部6がルーフリア部7よりも先に最上端に到達し、その後、ルーフリア部7が最上端に到達する(第六工程[6])。
なお、このルーフクローズ移行時にあっては、他の方法として、図7、図8のように行うことも可能である。
図7に示すように、クローズスイッチ39がオンになる前では、フロント第二位置センサ42がオン且つリア第二位置センサ44がオンであり、クローズスイッチ39がオンになった時に(時間t1)、フロント第二リレー19がオンとなる。そして、この時(時間t1)から所定時間経過すると、フロント第二位置センサ44がオフとなるとともに(時間t2)、フロント角度センサ45がオンとなり(時間t3)、その後、時間t1から一定時間T1経過した時に(時間t4)、リア第二リレー26がオンとなる。前記一定時間T1は、ルーフフロント部6とルーフリア部7との動作開始直後に、ルーフフロント部6・ルーフリア部7同士が接触しないように、ルーフフロント部6とルーフリア部7との距離をとるためのルーフリア部7の動作遅延時間(例えば、3秒)である。
そして、リア第二位置センサ44がオフになるとともに(時間t5)、フロント角度センサ45がオフとなり(時間t6)、そして、リア角度センサ46がオンになると(時間t7)、リア第二リレー26がオフとなる。
その後、時間t3から一定時間T2が経過すると(時間t8)、リア第二リレー26がオンとなる。前記一定時間T2は、ルーフフロント部6の角度であるフロント角度85度〜35度間の時間に相当する時間(例えば、5秒)であり、通常、一定であるため、他の角度35度を検出するスイッチを用いなくても設定可能である。また、前記一定時間T2は、低温時に油圧粘度の硬化、低バッテリ電圧時にはモータ回転数の低下によりルーフ動作の時間が遅くなることから、通常よりも長く設定される。
そして、リア角度センサ46がオフになるとともに(時間t9)、フロント第一位置センサ41がオンとなり(時間t10)、さらに、この時(時間t10)から一定時間T3経過した時に(時間t11)、フロント第二リレー19がオフとなる。前記一定時間T3は、ルーフ3の上端の各センサ41、43の検出位置と実際の終了位置との補正を行うための時間(例えば、1秒)である。
その後、リア第一位置センサ43がオンとなり(時間t12)、この時(時間t12)から一定時間T4経過した時に(時間t13)、リア第二リレー26がオフとなる。前記一定時間T4は、ルーフ3の上端の各センサ41、43の検出位置と実際の終了位置との補正を行うための時間(例えば、1秒)である。
その後、クローズスイッチ39がオフとなる(時間t14)。
この図7のルーフクローズ移行時を、図8のルーフ動作に基づいて説明する。
図8に示すように、ルーフオープン状態では、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが下端にあり、そして、ルーフクローズへの移行において、先ず、ルーフフロント部6が先行して動作し(第一工程[1])、その後、所定時間経過後に、ルーフリア部7が動作する(第二工程[2])。これは、ルーフフロント部6を少し先行して動作させることで、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが、動作直後に接触しないようにするためである。
そして、リア角度センサ46が所定角度(リア角度:50度)を検出した時に、ルーフリア部7の動作のみが停止され(第三工程[3])、その後、フロント角度センサ45が所定角度(フロント角度:85度〜35度)を検出するまでルーフフロント部6を動作する(第四の制御過程[4])。この第四工程[4]において、フロント角度センサ45が所定角度(フロント角度:85度〜35度)に達する時間は、略ルーフフロント部6の長さ分だけルーフ3が移動する時間であり、一定時間とみることができる。
その後、ルーフフロント部6が所定角度(フロント角度:35度)になったら、ルーフフロント部6とルーフリア部7とを同時に動作し(第五工程[5])、そして、ルーフフロント部6がルーフリア部7よりも先に最上端に到達し、その後、ルーフリア部7が最上端に到達する(第六工程[6])。
即ち、この実施例において、ルーフオープン時に、リア角度が50度の位置で停止しているルーフリア部7にルーフフロント部6が接触しない限界角度のフロント角度(85度)の位置を検出するフロント角度センサ45を設け、ルーフオープン時のルーフ動作は、図3、図4のように行い、一方、ルーフクローズ時のルーフの動作は、図5、図6又は図7、図8のように行う。
ルーフオープン移行時は、フロント角度が85度の位置の検出後、ルーフリア部7の動作を再開させてやれば、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが、その位置関係を保ったまま、共に動き、接触することなくスペース8内に収納される(図3、図4参照)。
一方、ルーフクローズ移行時は、ルーフオープン移行時の逆の工程をたどるように動作させてやればよく、リア角度が50度付近の位置では、フロント角度が85度付近となる。ルーフフロント部6は、ルーフリア部7に対して少し先行した位置関係となる(図6の第一〜第三工程[1]〜[3]参照)。
そして、この位置からルーフフロント部6がルーフリア部7に対して完全に脱出できる位置(図6ではフロント角度(35度)を参照)までのルーフ3の移動距離は、略ルーフフロント部6の長さ分に相当し、ルーフ速度が一定であれば、その間のルーフ移動時間を十分予想させることができる。このルーフ3の移動時間を図3の一定時間T2として設定し、ルーフフロント部6がフロント角度(85度)の位置の検出後から一定時間T2経過した後に、ルーフリア部7の動作を再開してやれば、ルーフフロント部6は、ルーフリア部7に対して追いつかれることなく、クローズ状態となることができる(図8の第四〜第六工程[4]〜[6]参照)。
このルーフ3の移動時間は、開閉制御手段13において、バッテリ電圧や温度により変動する可能性もあり、低電圧時や低温時には常温時の場合よりも長く設定する必要がある。これは、低電圧時はモータ回転数の低下により、また、低温時には粘度の硬化によってルーフ動作が安定しない場合があるためである。
また、上記では、ルーフオープン状態からルーフクローズ状態又はルーフクローズ状態からルーフオープン状態へというように、ルーフ動作方向が最初から最後まで同じである場合の例で説明したが、ルーフ動作の方向を途中で変更するような場合も想定され、この場合でも、ルーフフロント部6・ルーフリア部7同士が接触することなく、動作させなくてはならない。クローズ中にオープン方向にルーフを反転する場合には、上述した各センサの構成であれば、どの位置で反転しても問題はない。これは、オープン時に、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが接触する直前の位置を検出できるセンサがあるからである。
しかし、オープン途中からクローズ方向へ反転する場合には、上記の制御方法(ルーフフロント部6がフロント角度(85度)の位置の検出後で、所定時間経過後に、ルーフリア部7の再開する制御方法)だけでは対応できない場合がある。これは、ルーフフロント部6がフロント角度(35度)の位置からフロント角度(85度)の位置の間にある時に、クローズ方向に反転させた場合であり、その場合、フロント角度(85度)の位置を検出できないため、ルーフリア部7の動作を再開する一定時間T2を計測することができない(図7参照)。
この場合は、オープン中にルーフリア部7が停止した時間を記憶しておき、反転後、その時間が経過した後に、ルーフリア部7を動作させてやることで対応可能である。なぜならば、オープン中のルーフリア部7が停止する前は、ルーフリア部7がルーフフロント部6に対して先行した分、ルーフフロント部6とルーフリア部7とには隙間が存在し、その隙間が反転前にどれだけ詰まって行ったかは、ルーフリア部7の停止時間に関係する。
クローズヘの反転時は、その詰まった時間分だけ、ルーフリア部7を停止させ、ルーフフロント部6をルーフリア部7から離してやればよく、従って、オープン中にルーフリア部7が停止した時間だけ、クローズ反転後に、ルーフリア部7を停止させてやればよいことになる(図7参照)。
また、この実施例においては、ルーフフロント部6の位置を検出するフロント角度センサ45をオープン中にルーフリア部7と接触しない限界位置を検出するスイッチとしたが、その代わりに、クローズ中にルーフフロント部6がルーフリア部7から脱出する位置を検出するスイッチを用いててもよい。この場合は、前述したクローズ中の制御方法と同様な方法をオープン中に実施すればよい。つまり、フロント角度センサ45の検出後、所定時間経過後に、ルーフリア部7の動作を再開する。従って、このような制御方法を用いれば、一方のルーフの位置を検出するスイッチをオープン用とクローズ用とに別々に準備することなく、どちらか一方のスイッチあればルーフの開閉制御を行うことが可能である。
よって、各ルーフにルーフ位置を検出するセンサを設けた構成において、オープン動作又はクローズ動作のどちらか一方の時、ルーフリア部7をそのセンサの検出位置で一旦停止させ、ルーフフロント部6がそのセンサの検出位置に到達してから所定時間経過した後に、ルーフリア部7の動作を再開させることが可能である。これにより、ルーフ動作の軌跡上で、二つのルーフが干渉する位置関係にあったとしても、ルーフフロント部6・ルーフリア部7同士を接触させず開閉させ、且つ、一方のルーフが完全に開閉してからもう一方を動かすよりも短時間でルーフの開閉が可能であり、かつ、ルーフ間の隙間を少なくすることができ、挟み込み防止にも効果がある。また、各位置センサの数が各ルーフ毎に1つずつで制御可能である。
また、なお、この実施例においては、上記の構成で、各一定時間を温度やバッテリ電圧により可変すると、いかなる状態でも、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが干渉しないように調整することが可能となる。また、上記の構成で、ルーフリア部6が停止した後、動作を再開する前に、ルーフ動作を反転させた場合には、上記の一定時間を反転前に、ルーフリア部7が停止していた時間に設定し、反転後からその一定時間経過後に、ルーフリア部7の動作を再開することが可能である。これにより、いかなる状態でも、ルーフフロント部6とルーフリア部7とが干渉しないよう調整することが可能となる。
この結果、ルーフ3は車室5の前部を覆うルーフフロント部6と車室5の後部を覆うルーフリア部7とから構成され、一端側がルーフフロント部6に連結するとともに他端側がルーフフロント駆動機構11に連結した第一の連結部材であるフロントアーム14を設け、一端側がルーフリア部7に連結するとともに他端側がルーフリア駆動機構12に連結した第二の連結部材であるリアアーム15を設け、ルーフ3の開閉時にルーフフロント部6とルーフリア部7とを独立して開閉制御する開閉制御手段13を設け、この開閉制御手段13は、ルーフフロント部6とルーフリア部7とのいずれか一方のみを開閉動作する第一開閉制御部13Aとルーフフロント部6とルーフリア部7との両方を同時に開閉動作する第二開閉制御部とを備え、ルーフ3の全閉状態から全開状態あるいはルーフ3の全開状態から全閉状態への動作開始時には、最初に、第一開閉制御部13Aを用いて制御し、一定時間経過した後に、第二開閉制御部13Bを用いて制御する。これにより、二つのルーフの一方が完全に開放し終わるまで他方のルーフの開放動作を行わない場合に較べて、ルーフの開放時間を短縮することができる。これにより、格納式ループシステムの商品性向上に貢献できる。
また、開閉制御手段13は、ルーフ3の開閉時におけるルーフフロント部6とルーフリア部7との夫々の位置を認識する位置認識手段40に接続し、この位置認識手段40で認識されたルーフフロント部6とルーフリア部7との夫々位置に応じて、第一開閉制御部13Aと第二開閉制御部13Bとのいずれか一方を選択して制御する。これにより、二つのルーフの互いの位置を認識した上で開放制御部を選択しているので、開放時に二つのルーフが干渉することはない。
更に、位置認識手段40は、各ルーフ6、7の上端と下端と回転角度とを認識する。これにより、ルーフ3の上端、下端、及び開閉時における回転角度を認識できるので、二つのルーフが干渉することなく、短時間で精度の高い格納制御を実現可能とする。
また、位置認識手段40は、ルーフ3の開放時と閉鎖時とで同じ位置信号を出力する検出手段である。これにより、ルーフ開放時とルーフ閉鎖時において、同じ位置信号を用いて開閉制御することができ、構成が簡単で、故障しにくい制御システム実現することが可能となる。
よって、この発明は、分割した各ルーフを独立して適正なタイミングで動作させ、ルーフの開閉時間の短縮等を図って格納式ルーフシステムの商品性向上に貢献するという目的を達成することができる。