JP4831407B2 - くりこみを用いた多孔質物体の浸透率の推定方法 - Google Patents

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本発明は、様々なサイズの空隙を内包する不均一な多孔質物体、例えば地層のシステム全体としての実効的な浸透率を、くりこみ(renormalization)という手法を用いて、空隙サイズ分布データから推定する発明に関するものである。
地下水や石油などの地下流体は、多孔質地層の空隙に存在し、地層に井戸を掘って吸引すると、流体は圧力勾配に駆動されて空隙内部を流れて井戸に向かって移動する。多孔質地層の浸透率(単位はm2)は、一定の圧力勾配をかけたときの単位面積当たりの流速を決める量であり、井戸の生産速度を規定する経済的に重要な水理学的特性である。多孔質地層の空隙サイズデータは、浸透率を計算するために必要な量であり、核磁気共鳴法(NMR)法や、回収したコアの水銀ポロシメーター室内分析法などで計測している。
この場合、問題となるのは天然の岩石の空隙サイズの著しい不均一性である(例えば、図3参照。)。図3は、天然の秩父産多孔質砂岩の2次元X線CT画像で、直径4mmの円柱形試料の断面図を示しており、黒い部分が空隙、灰色・白色部分が造岩鉱物である。わずか4mmの中に大小さまざまなサイズの空隙が混在しているのがわかる。
一般に、数nmサイズの空隙から数mmオーダーの空隙が、一見均一に見える数グラムの岩石試料の中に混在している。カルマン・コゼニーモデル(円柱パイプモデル)によれば、浸透率は空隙サイズの2乗できいてくる(たとえば、非特許文献1参照。)。したがって、たとえば10nmの空隙サイズから計算する浸透率と、10mmの空隙サイズから計算するそれとでは、サイズが100万倍異なるので、浸透率では1兆倍ものひらきがある。井戸の生産速度を支配する浸透率を正しく評価するためには、図3のように微視的に桁違いに広い空隙サイズをもつ多孔質岩石から、たとえば数cm〜数100mサイズでの巨視的な(実効的な)地層の浸透率を求める方法が要求される。
Y. Nakashima and T. Yamaguchi (2004年) X-ray CT for Geomaterials; Soils, Concrete, Rocks. (Otani, J. and Obara, Y.編集) A. A. Balkema Publishers, pp. 103-110
頻繁に使われている従来技術の一つとして、図10に示すように、核磁気共鳴センサーを井戸に降ろして坑壁を連続スキャンして、水や石油で満たされた多孔質地層のプロトン横緩和時間分布データ(空隙サイズ分布データと等価)を原位置で得て、それから地層の浸透率を推定する物理探査方法がある(たとえばK.-J. Dunn, D.J. Bergman, G.A. Latorraca著、 Nuclear Magnetic Resonance Petrophysical and Logging Applications, Pergamon, Amsterdam, 2002年)。
図10は、NMR検層の模式図であり、NMRゾンデ中に、プロトンを歳差運動させる永久磁石と、スピンを励起・検出するためのコイルが搭載されている。ゾンデを坑壁に押しつけて、ワイヤーを引き上げながら、地下水や石油で満たされた多孔質地層の坑壁表面から1.9cm奥にある感度領域(斜線部、概形は直径1.3cm, 長さ12cmの円柱)の間隙流体のプロトン横緩和時間をスキャンするものである。
この、いわゆる核磁気共鳴検層では、下記の(1)式または(2)式で地層の巨視的な浸透率kを推定している。
〔Schlumberger-Doll-Research法〕
φは、多孔質岩石の空隙率つまり空隙の体積分率(0 ≦φ≦ 1)。T2LMは、プロトン横緩和時間(T2)の分布の対数平均値。この対数平均値がms単位ならば、(1)式のkはミリダルシー単位である。
〔Timur-Coates法〕
FFVは自由流体体積分率(Free Fluid Volume)とよび、サイズの大きな空隙のしめる体積分率のことである。BFVは拘束流体体積分率(Bound Fluid Volume)とよび、サイズの小さな空隙のしめる体積分率である。φ= FFV + BFVの関係がある。NMR緩和時間の観点で言えば、FFVはある閾値より大きなT2をもつ空隙の体積分率であり、BFVはある閾値より小さなT2をもつ空隙の体積分率である。本明細書では、(2)式において、FFVとBFVの閾値(横緩和時間のカットオフ値)は、よく使われる値33msにした。なお、(2)式のkはミリダルシー単位である。
上記の両方式に共通する点は、数桁にわたって広く連続的に分布している空隙サイズの分布から、分布の面積総和(空隙率φ)と平均値(対数平均値あるいは、FFV/BFV比)という2つの統計量だけを使って地層の浸透率を推定している点である。この方式は計算量が少ないので、プロトン横緩和時間分布から浸透率を迅速に知りたい場合は役にたつ。しかし、2つの統計量だけではサイズ分布の形状をユニークに決めることはできない。図11は、2つの仮想的な空隙サイズ分布を斜線と黒で示したものである。斜線はバイモーダル分布で2つのピーク間隔が狭い。黒もバイモーダルだが、ピーク間隔は広い。斜線と黒の分布は、ともに総面積(φ)と対数平均値(T2LM)は同じであるが、あきらかに分布の形状はことなる。したがって、巨視的な浸透率が同じ値を示す保証はない。
このように、2つの統計量だけを使った(1)(2)式は、原油を貯留する砂岩や石灰岩などの特殊な地層には使えるかもしれないが、いかなる形状のサイズ分布(横緩和時間分布)にも適用できるかといえば、それは間違いである。石油の貯留岩以外の、様々な空隙構造特性を持つ自然界の地層のすべてに適用できる保証はない。実際、仮想的なデータについてではあるが、幾何平均値(対数平均値と同義)を使うと真の浸透率値を正しく計算できない例が既に報告されている(Transport in Porous Media, 4, 37-58, 1989)。
本発明は、統計物理学で使われているくりこみ(renormalization)理論を空隙構造モデルに適用し、図3のような様々なサイズの空隙を内包する不均一な多孔質物体、たとえば地層の、システム全体としての実効的な浸透率(「透水係数」ともいう。)を推定するものであって、空隙サイズ分布のすべてのデータポイントを使うことにより、面積総和と平均値の2つしか使わない従来の方法にくらべて精度良く浸透率を推定可能とすることを目的とする。
「くりこみ」とは,もともとは多体系の統計力学において粗視化の概念を定式化して巨視的な性質を導くための方法で、とくに臨界現象に適用されて成功をおさめている。くりこみを地下水理学における巨視的な浸透率の計算に初めて応用したのは、P.R. Kingである(Transport in Porous Media, 4, 37-58, 1989年)。
図1は、「くりこみ」の基本概念を示したもので、本発明は3次元くりこみであるが、わかりやすいように2次元の場合を示している。
今、4x4のセルからなる不均一な多孔質物体である多孔質の岩石があるとする。これが、オリジナルの岩石組織である。16個のセルの空隙サイズは異なっている。その結果、浸透率もある分布K1に従い、セルごとに異なる値(K1A, K1B,,,,,,K1P)をとる。くりこみの第1ステップは、4個のセルをサブシステムとして仮想的に考え、その4個の系の全体的な浸透率(いわば電気回路網の合成抵抗)をキルヒホッフとオームの法則を用いて厳密に解くことである。その操作を4回くりかえすと、サブシステム4個の浸透率組み合わせを得る。その結果、浸透率分布として、K2を得る(成分はK2A, K2B, K2C, K2D)。
くりこみの第2ステップでは、さらに上位の2x2スーパーサブシステムを想定して、4個のサブシステム(成分はK2A, K2B, K2C, K2D)を統合した全体的な浸透率K3を、キルヒホッフとオームの法則を用いて厳密にとく。このようなセルの粗視化による、システム全体の浸透率の推定がくりこみ操作である。実際の岩石は4x4ではなく無数のセルから構成されているので、くりこみ操作も多数回行うのが通常であり、得られた浸透率分布の列K2,K3、K4、、、が十分小さい標準偏差の分布に収束していくことを確認して、収束したその平均値をシステム全体の実効的な浸透率とみなすものである。
図2に基づいて、くりこみによる具体的な浸透率の計算方法を説明する。
図1の4x4の2次元のオリジナルシステムを例にとると、2x2=4個のセルごとにくりこみ操作を行う。たとえば、K1A, K1B, K1E, K1Fの浸透率をもつ4個のセルについていえば、各セルを抵抗値1/K1A, 1/K1B, 1/K1E, 1/K1Fの電気抵抗値をもつ素子と見なす。なお、抵抗値は流れにくさの指標であり、浸透率は流れやすさの指標なのでお互いに逆数の関係にある点に注意する。さらに、セル間の接続を可能にするため、たとえばK1Aのセルは、抵抗値1/2K1Aの素子4個に細分し、図2(b)のように組み上げて、4種類の電気抵抗値をもつ合計16個の抵抗素子からなる電気回路ネットワークを形成する。図2(c)のように、この回路に仮想的に電流を流すことを考え、回路全体の合成抵抗値, 1/K2A, をキルヒホッフとオームの法則を用いて厳密に解く。その結果、
を得る。K2Aは、K1A, K1B, K1E, K1Fの浸透率値を持つ2x2個のセルをくりこみ操作で1つのセルにまとめた(粗視化した)ときの浸透率値である。
上記した精度良く浸透率を推定可能とすることを達成するため、本発明のくりこみを用いた様々なサイズの空隙を内包する不均一な多孔質物体の浸透率の推定方法において、推定対象となる前記多孔質物体の空隙率φと空隙サイズdの分布データを計測し、空隙サイズdの分布からランダムにデータを多数選び、以下の(4)式から浸透率kを計算してオリジナルの浸透率分布K1を作成し、該オリジナルの浸透率分布K1をくりこみ操作によって次第に小さな標準偏差の分布に収束させ、その平均値を推定対象となる前記多孔質物体全体の浸透率とすることを特徴としている。
本発明は、上記の手段を採用することにより、以下のような優れた効果を奏する。
(1)数桁にわたって広く分布している空隙サイズの分布から、たった2つの統計量(面積と平均値)しか抽出していない従来の核磁気共鳴法では石油の貯留岩(砂岩及び石灰岩など)の特殊な地層にしか使えないのに比較して、本発明は、様々な空隙構造をもつ自然界の多孔質物体のすべてに適用可能である。
(2)従来の核磁気共鳴法に比べて、格段に真の浸透率の値(実測値)に近い値を得ることができる。
本発明に係るくりこみを用いた多孔質物体の浸透率の推定方法を実施するための最良の形態を実施例に基づいて図面を参照して以下に説明する。
くりこみ理論を使うために、まず、図4に示すようにくりこみのための空隙構造モデル(パイプモデル)を作った。多孔質セル1は、一辺の長さがLの立方体とし、これが、図1の4x4個のオリジナルセルの一個一個に相当する。各セル1には、この図のように3方向に直交して走るまっすぐなパイプ2の群が埋め込まれている。各方向に走っているパイプ2の数は同じとする。パイプ2の中を流体が低いレイノルズ数で流れる。パイプ2の直径dは、セル1ごとには異なるが一つのセル内では共通な値をとる。セル1の空隙率φはdによらずすべてのセルで共通である。すなわち、セルとして十分大きなL値のモデルを想定した場合、すべてのセルで空隙率が共通な値φ(中心極限定理で収束した値)をとることができる。
(4)式はLには依存しないので、仮想的なセルサイズLの恣意性はない。空隙サイズデータの分布の広さはdの値に取り込まれる。すなわち、各セルのd値は実測した空隙サイズデータからランダムにサンプリングした値をとり、そのセルを図5に示すような3次元にランダムに積み上げた大きなシステムを仮想的に考える。図5は、3次元ランダム多孔質物体3の概念図(このケースでは、50x50x50のセルから構成)である。各セル1は図4の多孔質立方体からなり、全体として空間相関のない等方でランダムな浸透率分布になっている。 画素数が無限大のシステムについて、そのシステムに流体を流したときの流れやすさ、すなわち、システム全体としての実効的な浸透率を図1のくりこみ法で推定するわけである。
ちなみに、K. Xu, J-F Daian, and D. Quenard の提出した空隙構造モデル(Transport in Porous Media, 26, 51-73, 1997年)は、数学的な処理の効率性を追求するあまり、現実的でない空隙構造モデルを採用したので不自然である。たとえば、彼らはセルサイズLの分布がべき乗であることを仮定し、さらにLとdの比率が一定であるという前提条件を設けている。しかし、これは、現実の多孔質岩石の3次元空隙構造に関する最近の研究(Lindquist他、Journal of Geophysical Research, 105, 21509-21527, 2000年)から明らかなように、現実とは矛盾する内容である。一方当該特許は、このような非現実的な仮定は設けていないので、より現実に則したモデルといえる。
くりこみ法による浸透率の推定の手順は以下のとおりである。
手順(1):
空隙率と空隙サイズ分布データを計測する。たとえば回収したコアを水銀ポロシメーターで分析する。あるいは、NMR検層を行って横緩和時間の分布を得る。ただしNMR検層の生データは横緩和時間分布であってサイズ分布ではないので、たとえばコア試料を使って岩石のプロトン表面緩和率 (surface relaxivity),ρ2, を計測して横緩和時間, T2, をサイズ分布に換算する必要がある(たとえばK.-J. Dunn, D.J. Bergman, G.A. Latorraca著、 Nuclear Magnetic Resonance Petrophysical and Logging Applications, Pergamon, Amsterdam, 2002年)。ここでは、図4に示す円柱パイプを仮定しているので、d = 4T2ρ2という式で換算した。
手順(2):
空隙サイズdの分布からランダムにデータを多数選び、(4)式で与えられる浸透率kを計算し、浸透率の分布をつくる。これが、図1のオリジナル浸透率データセットK1に相当する。
手順(3):
図1の概念で、3次元セルのくりこみシミュレーションを行う。2x2x2個からなる3次元立方体サブシステムについて、この8個からなる系の全体的な浸透率(いわば電気回路網の合成抵抗)をキルヒホッフとオームの法則を用いて厳密に解く。詳細な計算方法は、Transport in Porous Media, 4, 37-58, 1989年)に従う。広い標準偏差を持つオリジナルの浸透率分布K1がくりこみ操作によって次第に小さな標準偏差の分布に収束していく様子を計算機上でモニタリングしながら、十分な精度まで収束したと判断したらそこでくりこみ操作を終了して、その平均値をシステム全体の実効的な浸透率とみなす。
〔実験例〕
2つの多孔質砂岩と1つの多孔質溶岩について、水銀ポロシメーターによる空隙サイズ分布データから本発明のくりこみ手法で浸透率を推定した。また比較のため、従来の核磁気共鳴法、つまり(1)式および(2)式、による浸透率推定も行った。結果は表1に示す。
[実験に用いた岩石試料の説明]
(1)埼玉県秩父産の砂岩(図3)は、空隙率φ=0.14であり、プロトン表面緩和率(ρ2= 5.6x10-5 m/s)や浸透率の実測値などのデータは「Y. Nakashima, T. Nakano, K. Nakamura, K. Uesugi, A. Tsuchiyama, and S. Ikeda 著(2004年) Journal of Contaminant Hydrology, 74, 253-264」で開示されている。水銀ポロシメーター実験による空隙サイズdの分布データを図6にしめす。縦軸は岩石試料1gあたりの空隙体積である。図6のdをd = 4T2ρ2という式で換算した横緩和時間分布について解析した結果、FFV = 0.0155, BFV = 0.1245, T2LM = 2.61 msであった。
(2)秋田県澄川産の安山岩質溶岩は、澄川地熱発電所の構内でボーリングして地下57.3mから採取したコア由来のものである。空隙率φ=0.0286であり、コアの透水試験の実測値は3x10-19 m2である。水銀ポロシメーター実験による空隙サイズdの分布データを図7にしめす。縦軸は岩石試料1gあたりの空隙体積である。水銀ポロシメーターで計測した空隙サイズ分布をNMR横緩和時間に換算する時に必要なプロトン表面緩和率ρ2は9.5x10-4 m/sである。その結果、図7のdをd = 4T2ρ2という式で換算した横緩和時間分布について解析した結果、FFV = 0, BFV = 0.0286, T2LM = 0.0143 msであった。
秩父産砂岩に関するシミュレーション結果を図9の(a)〜(e)にしめす。ヒストグラムの縦軸は浸透率データの数。横軸は、浸透率の値(単位は10-15 m2)。K2,K3、K4,K8の各ヒストグラムのデータ点の総数は7000個。ヒストグラムの算術平均値と標準偏差も書き込んである(単位は10-15 m2)。非常に広いオリジナル浸透率分布(K1)が、くりこみ操作を繰り返すごとに標準偏差が小さくなっていく様子がわかる。この場合では、7回くりこみを行うと十分小さな標準偏差になることがわかり、その分布K8の平均値1.32x10-15 m2 ≒1x10-15 m2をもって浸透率の推定値とした。
[実験結果の考察]
上記3つの岩石試料について、本発明のくりこみ手法と従来のNMR法((2)式のSDR法と(3)式のTimur-Coates法)による推定結果の比較を表1に総括した。表1から明らかなように、本発明の推定値は、埼玉県秩父産の砂岩と秋田県澄川産の安山岩質溶岩について、従来の核磁気共鳴法による推定値よりも格段に真の値(実測した浸透率値)に近くでた。NMR法をくりこみ法と比べてみると、ベレア産の砂岩についてはSDR法はくりこみ法とかろうじて同じ推定値を出したものの、それ以外のケースでは、桁違いに推定精度が悪いといえる。秩父産砂岩の推定精度は、真の値(実測値)より1桁食い違っている。しかし、天然の地層は、本来約10-21 m2から約10-10m2まで10桁以上の広い不確定性をもっているものである。したがって、くりこみ法による秩父産砂岩の推定が真の値からのズレをわずか1桁に押さえることができたのは、許容できる誤差といえる。このように、3つの試料をもちいた実例によって、当該特許の有効性が確認された。
本発明において採用している「くりこみ」を説明するための概念図である。 「くりこみ」による具体的な浸透率の計算方法を示す図である。 天然の秩父産多孔質砂岩の2次元X線CT画像である。 繰りこみのためのパイプモデルを示した斜視図である。 図5の多孔質立方体からなる各セルの50x50x50から構成した3次元ランダム多孔質物体の概念図である。 秩父産砂岩の水銀ポロシメーター実験による空隙サイズdの分布データを示す図である。 澄川産溶岩の水銀ポロシメーター実験による空隙サイズdの分布データを示す図である。 (a)は、ベレア産砂岩の水銀ポロシメーター実験による空隙サイズdの分布データ、(b)は、ベレア産砂岩のNMR実験(2.2MHzのNMR検層ゾンデを使用)によるプロトン横緩和時間の分布データを示す図である。 秩父産砂岩のくりこみシミュレーション結果を示す図である。 NMR検層の模式図である。 2つの仮想的な空隙サイズ分布を示す図である。
符号の説明
1 セル
2 パイプ
3 3次元ランダム多孔質物体

Claims (1)

  1. 様々なサイズの空隙を内包する不均一な多孔質物体の浸透率の推定方法において、推定対象となる前記多孔質物体の空隙率φと空隙サイズdの分布データを計測し、空隙サイズdの分布からランダムにデータを多数選び、一辺の長さがLの立方体の3組の対向する2面間に直径dの2本のまっすぐなパイプが当該2面に直交して埋め込まれて成るくりこみのための空隙構造モデルを用いることによって得られたLに依存しない以下の(4)式から浸透率kを計算してオリジナルの浸透率分布K1を作成し、該オリジナルの浸透率分布K1を、前記多孔質物体を前記立方体をランダムに3次元に積み上げたものと想定してくりこみ操作を行うことによって次第に小さな標準偏差の分布に収束させ、その平均値を推定対象となる前記多孔質物体全体の浸透率とすることを特徴とするくりこみを用いた多孔質物体の浸透率の推定方法。
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