JP4842014B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和機に係り、特に、1台の室外機に接続された複数台の室内機が冷暖同時運転をおこなう空気調和機に関する。
1台の室外機に接続される複数台の室内機で冷房運転と暖房運転を同時におこなうマルチ型冷暖同時運転空気調和機は、室外機側から高圧ガス冷媒配管、低圧ガス冷媒配管、液冷媒配管の3本の接続配管が引き出されている。一方、複数台の室内機側には、それぞれガス冷媒配管、液冷媒配管の2本の接続配管があり、各室内機側の液冷媒配管は、室外機側の液冷媒配管と接続される。また、各室内機に対してそれぞれ冷暖切替えユニットが設けられており、冷暖切替えユニットを制御して、各室内機側のガス冷媒配管と、室外機側の高圧ガス冷媒配管及び低圧ガス冷媒配管との接続を切替えて各室内機の冷房運転と暖房運転との切替えをおこなっている。
特許文献1には、室外機側の高圧ガス冷媒配管と室内機側のガス冷媒配管との接続の切替えを第1開閉弁で制御し、室外機側の低圧ガス冷媒配管と室内機側のガス冷媒配管との接続の切替えを第2開閉弁で制御することが記載されている。これによれば、各開閉弁の開閉を制御することで、複数台の室内機をすべて暖房運転にすること、すべて冷房運転にすること、あるいは冷房運転と暖房運転を同時におこなうことができるとされている。
特開平02−093263号公報
しかしながら、上記特許文献1では、開閉弁の構成について詳細に記載されていない。このような開閉弁として、例えば、ピストンを上下させて開閉をおこなう電磁弁を使用することが考えられるが、一般的に電磁弁のピストン口径は小さいため、冷媒の流路が絞られ圧力損失が増大する。このような圧力損失を低減するためには、ピストン口径を大きくする必要があり、そのためには電磁弁自体のサイズが大きくなるという問題がある。
また、電磁弁は、冷媒の流路を開又は閉のいずれか一方に選択することしかできないので問題となる。すなわち、例えば複数台の室内機が冷暖同時運転をおこなっている場合に、冷房運転をおこなっている室内機側のガス冷媒配管と室外機側の高圧ガス冷媒配管との接続を完全に閉にすると、冷凍サイクル回路を循環できなくなった高圧ガス冷媒が冷却されて凝縮し、液冷媒となって配管内に溜まりこむ場合がある。これを回避するためには、閉にした電磁弁をバイパスして冷媒を微少に流すためのバイパス配管が必要となる。
本発明は、冷媒の圧力損失を低減し、かつ、冷媒の流量を調整することのできる冷暖切替えユニットを実現することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の空気調和機は、冷媒を循環する配管に、圧縮機及び室外熱交換器を有する室外機と、室内熱交換器及び室内膨張弁を有する複数台の室内機とを接続して冷凍サイクルを形成してなり、複数台の室内機側の各ガス冷媒配管と、室外機側の低圧ガス冷媒配管及び高圧ガス冷媒配管の少なくとも一方とを接続して各室内機の冷暖房運転を切替える冷暖切替えユニットを備えており、各冷暖切替えユニットを、ガス冷媒配管、前記低圧ガス冷媒配管及び前記高圧ガス冷媒配管がそれぞれ接続される接続口が形成された円筒型のシリンダと、この円筒型のシリンダに嵌装されガス冷媒配管、低圧ガス冷媒配管及び高圧ガス冷媒配管を互いに連通する冷媒流路が形成された円筒型のロータと、この円筒型のロータの回転位相を制御して冷暖房運転を切替える切替え制御手段とで構成することを特徴とする。
すなわち、円筒型のロータには、室内機側のガス冷媒配管と室外機側のガス冷媒配管(以下、各冷媒配管という。)を連通する冷媒流路が形成されており、この冷媒流路を、各冷媒配管と同等以上の流路面積とすることができる。そして、切替え制御手段で各冷媒配管を連通する位置にロータの回転位相を制御することによって、冷媒の圧力損失を低減して冷媒を流通することができる。その結果、冷暖切替えユニットのサイズを抑制しつつ、冷媒を流通させる時の冷媒の圧力損失を低減することができる。ここで、冷暖切替えユニットは、室内側のガス冷媒配管、室外側の高圧ガス冷媒配管、室外側の低圧ガス冷媒配管の3本の配管が接続される単一の切替えユニットで構成され、ロータの回転位相を制御することによって、3本の配管相互あるいは室内側のガス冷媒配管と任意の一方ガス冷媒配管とを圧力損失の少ない冷媒流路で連通することができる。
また、切替え制御手段でロータの回転位相を制御して、ロータに形成された冷媒流路と各冷媒配管との重なり部分の面積を調整することによって、冷媒流路を開又は閉の一方に選択するだけでなく、冷媒の流量を任意に調整することができる。これによれば、例えば複数台の室内機が冷暖同時運転をおこなっている場合に、冷房運転をおこなっている室内機側のガス冷媒配管と室外機側の高圧ガス冷媒配管との接続を完全に閉にすることなく、冷媒を微少に流通させる冷媒流路を形成することができるので、従来用いられていたバイパス配管を省くことができる。
このように、本発明の空気調和機によれば、冷媒の圧力損失を低減し、かつ、冷媒の流量を調整することのできる冷暖房切替えユニットを実現することができる。
本発明によれば、冷媒の圧力損失を低減し、かつ、冷媒の流量を調整することのできる冷暖切替えユニットを実現することができる。
以下、本発明を適用してなる空気調和機の実施例を図1〜図11を用いて説明する。なお、以下の説明では、同一機能部品については同一符号を付して重複説明を省略する。
図1は、本実施例の空気調和機の全体構成を示す模式図である。図1に示すように本実施例の空気調和機1は、1台の室外機2に対して3台の室内機3a〜3cが並列に接続されて構成されている。室内機3の台数はこれに限らず増減することができる。室外機2は、圧縮機5a〜5c、四方弁6a、6b、室外熱交換器7a、7b、室外膨張弁8a、8b、レシーバ9、過冷却熱交換器10、過冷却バイパス膨張弁11、アキュムレータ12などで構成されており、各室内機3は、それぞれ室内熱交換器14a〜14c、室内膨張弁15a〜15cなどで構成されている。なお、四方弁6a、6bに代えて電磁弁などを使用しても良い。
また、各室内機3に対して、室内熱交換器14a〜14cからそれぞれ引き出された室内機側のガス冷媒配管17a〜17cと、室外機2から引き出され各室内機3に対して分岐する室外機側の高圧ガス冷媒配管18a〜18c及び低圧ガス冷媒配管19a〜19cの少なくとも一方とをそれぞれ接続して冷暖房運転を切替える冷暖切替えユニット20a〜20cが設けられている。
次に、このような空気調和機1で形成された冷凍サイクル内の冷媒の流れを説明する。本実施例では、室内機3aが暖房運転、室内機3b、3cが冷房運転をしている場合を例に説明する。圧縮機5a〜5cで圧縮された高圧ガス冷媒は、一部が四方弁6aを介して室外熱交換器7aへ送られ、残りは四方弁6b及び高圧ガス冷媒阻止弁22を介して高圧ガス冷媒配管18へ送られる。
ここで、冷暖切替えユニット20aの第1の切替え弁24aは開、第2の切替え弁25aは閉となっており、冷暖切替えユニット20b、cの第1の切替え弁24b、cは閉となっているため、高圧ガス冷媒配管18に送られた高圧ガス冷媒は、暖房運転を行う室内機3aへ送られる。第1の切替え弁24aを介して冷暖切替えユニット20aを通過した高圧ガス冷媒は、室内側のガス冷媒配管17aを介して室内機3aへ送られ、室内熱交換器14aで室内空気と熱交換して凝縮し、液冷媒となった後、室内膨張弁15aを介して液冷媒配管27へ送られる。
一方、室外熱交換器7aへ送られた高圧ガス冷媒は、室外空気と熱交換して凝縮し、液冷媒となり、室外膨張弁8a、レシーバ9、過冷却熱交換器10、液冷媒阻止弁29を介して液冷媒配管27へ送られる。ここで、室外膨張弁8bは閉止されており、室外熱交換器7bには冷媒は流れない。
暖房運転をおこなっている室内機3a及び室外機2から液冷媒配管27へ送られた液冷媒は、冷房運転をおこなう室内機3b、3cへ送られ、室内膨張弁15b、15cで膨張し、室内熱交換器14b、14cで室内空気と熱交換し低圧ガス冷媒となり、室内機側のガス接続配管17b、17cを介して冷暖切替えユニット20b、20cへ送られる。ここで、冷暖切替えユニット20b、20cの第1の切替え弁24b、24cは閉、第2の切替え弁25b、25cは開となっているので、第2の切替え弁25b、25cを通った低圧ガス冷媒は低圧ガス冷媒配管19、低圧ガス冷媒阻止弁30、アキュムレータ12を介して、圧縮機5a〜5cに戻り再循環する。
このように、冷暖切替えユニット20a〜20cにおいて、第1の切替え弁24a〜24c及び第2の切替え弁25a〜25cを切替え制御することで、各室内機3の冷房運転及び暖房運転を独立に制御することが可能となる。
次に、本発明の特徴部である冷暖切替えユニット20a〜20cの詳細を説明する。なお、冷暖切替えユニット20a〜20cにおける第1の切替え弁24a〜24cと第2の切替え弁25a〜25cはすべて同一の構成なので、代表して第1の切替え弁24aを用いて説明をおこなう。
図2(a)は、第1の切替え弁24aの縦断面を示す図であり、図2(b)は、図2(a)におけるb−b線の断面を示す図である。図2に示すように、第1の切替え弁24aは、室内機側のガス冷媒配管17及び室外機側の高圧ガス冷媒配管18がそれぞれ接続される接続口31が形成された円筒型のシリンダ32と、円筒型のシリンダ32の内部に嵌装され、室内機側のガス冷媒配管17と室外機側の高圧ガス冷媒配管18とを連通する冷媒流路33が形成された円筒型のロータ34と、円筒型のロータ34の回転位相を制御して冷暖房運転を切替える切替え制御手段35とで構成されている。
続いて、ロータ34の回転位相を制御する切替え制御手段35について図3を用いて説明する。図3(a)は、切替え制御手段35の縦断面を示す図であり、図3(b)、(c)は図3(a)におけるb−b線、c−c線の断面図である。本実施例では、ロータ34の回転機構にステップモータを使用している。図3に示すように、ステップモータは鉄心にコイルを巻きつけた固定子38と磁性体で形成された回転子39で構成される。図3では固定子38を6個に分けているが個数はこれ以上でも以下でも良い。
固定子38a、bに電流を流した場合を仮定すると、回転子39は図3に示す位置で停止する。この状態で、固定子38a、bの電流を切り固定子38c、dに電流を流すと回転子39は30°時計方向に回転する。固定子38c、dの電流を切り固定子38e、fに電流を流すと回転子39は更に30°時計方向に回転する。ここで、電流のON/OFF回数を制御することによりロータ34の回転位相を制御することができ、また、電流を流す順番を逆にすることにより、逆回転も可能である。また、固定子39の数を増やすことにより、より微細な位相調整が可能となる。本実施例では、以下に説明するギア機構により、回転位相の微細な調整をおこなっている。
図3(a)に示すように、回転子39と歯車40は動力伝達機構41を介して固定されており、ステップモータにより回転子39が回転すると、その回転と同位相で歯車40が回転する。また、歯車40とかみあう歯車42は動力伝達機構43を介してロータ34と固定されているので、歯車40の回転に伴って歯車42が回転すると、歯車42と同位相でロータ34は回転する。ここで、歯車40の回転を歯車42に伝達する際に、例えば歯車40の歯数がN1、歯車42の歯数N2とすると、歯車40の1回転に対し歯車42はN1/N2回転するので、歯車40の歯数を歯車42より少なくすることで、より微細な回転位相調整が可能となる。なお、本実施例では、2つの歯車でロータ34の回転位相を微調整しているが、歯車の個数を増やして更に微細に位相調整してもよい。また、ギア機構を省いて動力伝達機構41を直接ロータ34に固定し、ステップモータの回転制御のみでロータ34の回転位相を制御してもよい。
次に、室内機3の冷暖房の運転状況に対するロータ34の回転位相制御について説明する。図4(a)に示すように、室内機3が暖房運転をおこなっている場合は、基本的に、第1の切替え弁24を開にして第2の切替え弁25を閉にすればよい。第1の切替え弁24を開にするためには、室外機側の高圧ガス冷媒配管18と室内側のガス冷媒配管17が連通するようにロータ34の回転位相を制御すればよい。第2の切替え弁25を閉にするためには、室外機側の高圧ガス冷媒配管19又は室内側のガス冷媒配管17と冷媒流路33が接しなくなる位置にロータ34を回転させればよい。
図4(b)に示すように、冷房運転時は第1の切替え弁24は閉、第2の切替え弁25は開となるようにロータ34を回転させて使用する。また、図4(c)に示すように全室冷房運転時に、室外機側の高圧ガス冷媒配管18にも低圧ガス冷媒を流す場合には、第1の切替え弁24及び第2の切替え弁25が共に開となるようにロータ34を回転させて使用してもよい。
このように、本実施例の第1及び第2の切替え弁では、ロータ34に冷媒流路33を形成しているので、従来用いられている電磁弁のピストン口径のような制約を受けず、冷媒流路33を、冷媒を循環する配管と同じ大きさで形成することができる。したがって、冷暖切替えユニット20のサイズを抑制しつつ、冷媒を流通させる時の冷媒の圧力損失を低減することができる。
ところで、本実施例のように1台の室外機2に複数台の室内機3が接続され、各室内機3で冷房運転と暖房運転を同時におこなう場合は、第1及び第2の切替え弁を開又は閉に選択するだけでは問題が生じる場合がある。すなわち、例えば、室外機2が冷暖同時運転中、室外機側の高圧ガス冷媒配管18に高圧ガス冷媒が存在する状態で第1の切替え弁24を完全に閉にすると、室外機側の高圧ガス冷媒配管18の放熱により高圧ガス冷媒が徐々に凝縮し室外機側の高圧ガス冷媒配管18の閉塞枝管部に液冷媒として溜まり、冷凍サイクル全体は冷媒不足となる場合がある。このような問題を解決するために、本実施例の空気調和機では、以下のようにして冷媒流量の調整をおこなっている。
図5(a)は、室外機2が冷暖同時運転をおこなっている状態で、冷房運転をおこなう室内機に対する冷暖切替えユニット20を示す図である。このように、第1の切替え弁24を完全に閉にするのではなく、ロータ34の回転位相を制御することによって、冷媒流路33と、室内機側のガス冷媒配管17及び室外機側の高圧ガス冷媒配管18との重なり部分の面積がわずかに形成されるようにしている。
このように、切替え制御手段35によってロータ34の回転位相を制御することによって、第1の切替え弁24には、微少に冷媒が流れ続けるので、液冷媒の溜まり込みの問題を解決することができる。その結果、従来は第1の切替え弁24をバイパスして冷媒を微少に流すためのバイパス配管を設けていたが、本実施例によれば、バイパス配管を設けることなく冷媒を微少に流通させることができる。
また、通常の冷房運転時は第2の切替え弁25が開になるようにロータ34の回転位相を制御するが、外気低温冷房時にこのようにすると吸入圧力まで室内圧力が低下して冷房能力が過剰に出すぎたり、蒸発温度が0℃以下となりドレン水が凍結したりする場合がある。これに対して図5(b)に示すように、第2の切替え弁25の冷媒流路を絞り、冷媒循環量を減らすと同時に蒸発圧力を上げることにより、冷房能力過剰やドレン水凍結を防止できる。ここで、暖房運転時にも閉止角度で同様に漏れがあり暖房能力を低下させるため、ロータ34の回転位相を調整し、室内配管と低圧配管が繋がらない角度にしてもよい。
図6に、ロータ34に形成する冷媒流路33の変形例を示す。このように、ロータ34には、径方向に形成された第1の貫通穴45と、第1の貫通穴45と略直交する径方向に形成され第1の貫通穴45より穴径の小さい第2の貫通穴46が形成されている。
このように冷媒流路33を形成することで、図6(a)に示すように、冷暖房同時運転時に冷房運転をおこなう室内機に対する冷暖切替えユニット20では、第1の貫通穴45で室外機側の低圧ガス冷媒配管19に対して圧力損失を少なく冷媒を流通し、第2の貫通穴46で室外機側の高圧ガス冷媒配管18から微少に冷媒を流し続けることができる。特に、このような冷媒流路33を形成することで、ロータ34の回転位相の制御を微細におこなう必要がなくなるため、上述したギア機構などを省いた簡素な切替え制御手段35で、かつ、バイパス配管を設けることなく冷媒を微少に流すことができるので有用である。
また、図6(b)に示すように、外気低温冷房時は、各切替え弁において第2の貫通穴46を用いることにより、図5(b)と同様の状態を形成することができる。さらに、図6(c)、(d)に示すようにロータ34の回転位相を制御することで、暖房運転にも対応することができる。
なお、本実施例のように穴径の小さな第2の貫通穴46を形成することに代えて、ロータ34自体の加工公差を大きくしてシリンダ32との間に隙間を設け、この隙間を利用して微少に冷媒を流してもよい。また、第1の貫通穴45、第2の貫通穴46などの冷媒流路33は、本実施例では直線状に形成されているが、これに限らず、途中で折れ曲がるような流路として、これに対応させて室外機側の低圧ガス冷媒配管19、室外機側の高圧ガス冷媒配管18、室内側のガス冷媒配管17を接続してもよい。
以上述べてきたように、本実施例によれば、ロータ34に冷媒流路33を形成し、切替え制御手段35でロータ34の回転位相を制御することによって、冷暖切替えユニット20のサイズを抑制しつつ、冷媒の圧力損失を低減することができる。また、切替え制御手段35でロータ34の回転位相を微細に制御し、あるいは冷媒流路33を第1の貫通穴45、第2の貫通穴46で構成することによって、バイパス配管を設けることなく、必要に応じて冷媒を微少に流すことも可能である。
さらに、従来のピストン式電磁弁で一般的に使用される機構は、電磁弁の前後差圧で弁を持ち上げる方式なのでパイロット電磁弁が余分に必要であり、冷媒の流れが非常に少ない領域では弁が持ち上がらない状況があったが、本実施例ではロータ34にステップモータで与えられる回転力を直接的、あるいは途中ギア機構などを用いて間接的に伝達するため、差圧に関係なく開閉することが可能である。
また、従来のピストン式電磁弁では、電磁弁の開閉をおこなうに際して冷媒を急激に流動させ、あるいは冷媒の流動を急激に閉止するため騒音が大きかったが、本実施例によれば、ロータ34の回転に伴って序々に冷媒を流動させるため、切替え弁の開閉に伴う騒音を抑制することができる。
本発明の空気調和機の第2実施例について説明する。第1実施例と第2実施例で異なるのは、冷暖切替えユニット20の構成のみであるので、他の部分の説明は省略する。
図7は、本発明の第2実施例に係る冷暖切替えユニット20の構成を示す図である。本実施例では、第1実施例と異なり、冷媒流路33が形成されたロータ34をロータ軸方向に移動させることによって、各切替え弁に接続される冷媒配管相互の接続を切替えている。ロータ34は、コイル50に電流を流して発生する電磁力によってロータ軸方向に移動する。
図7(a)は、冷暖切替えユニット20の縦断面を示す図であり、図7(b)は、図7(a)におけるb−b線の断面図である。図7に示すように、室外機2が冷暖房同時運転をおこなっている状態で冷房運転をおこなう室内機3に対する冷暖切替えユニット20では、第1の切替え弁24のロータ34に形成された冷媒流路33と、第1の切替え弁24に接続される冷媒配管との重なり部分の面積が小さくなるようにロータ34の軸方向の位置を調整している。これに対して、第2の切替え弁25においては、重なり部分の面積が大きくなるようにロータ34の軸方向の位置を制御している。
これにより、第1の切替え弁24では冷媒が微少に流れ、第2の切替え弁では、圧力損失を少なく冷媒を流すことができる。また、外気低温冷房時には、図7(c)、(d)のようにロータ34の軸方向の位置を制御することで、図5(b)と同様の冷媒流路を形成することができ、外気低温時の冷房能力過多や凍結防止を図ることができる。
このように、本実施例では、ロータ34のロータ軸方向の動きに対応して冷媒流路を圧力損失の少ない開の状態、又は完全な閉の状態にすることができ、また、冷媒流路33と、切替え弁に接続された冷媒配管との重なり部分の面積を調整し、冷媒流量を調整することによって、バイパス配管を設けることなく高圧ガス冷媒枝管の冷媒溜まり込み防止を図ることができる。
図8は、ロータ34に形成する冷媒流路33の変形例である。冷媒流路33は、ロータ34の径方向に形成された第1の貫通穴45と、第1の貫通穴45と軸方向の異なる位置に形成され第1の貫通穴より穴径の小さい第2の貫通穴46で構成されている。このような構成として、ロータ34の軸方向の位置を調整することでも、図8(a)〜(d)に示すように、圧力損失を少なく冷媒を流す開の状態、必要に応じて冷媒を微少に流す微開の状態、完全に冷媒の流れを遮断する閉の状態を形成することができる。なお、ここでは、ロータ34ごとに貫通穴を2種類形成しているが、これに限らず、穴径の異なる貫通穴をさらに増やしてもよい。
本発明の空気調和機の第3実施例について説明する。第1実施例と第3実施例で異なるのは、冷暖切替えユニット20の構成のみであるので、他の部分の説明は省略する。
図9(a)は、本発明の第3実施例に係る冷暖切替えユニット20の縦断面を示す図である。図9(b)〜図9(d)は、図9(a)におけるb−b線の断面であり、それぞれの室内機の運転状況に応じた状態を示す図である。図9に示すように、本実施例では、第1実施例と異なり、室外機側の高圧ガス冷媒配管18及び低圧ガス冷媒配管19のそれぞれに切替え弁を設けるのではなく、室内機側のガス冷媒配管17、室外機側の高圧ガス冷媒配管18及び低圧ガス冷媒配管19(以下、3本の冷媒配管という。)の合流部に切替え弁を1つ設けている。つまり、3本の冷媒配管が接続される切替え弁を1つ設けている。
図9(b)〜図9(d)に示すように、ロータ34は、3本の冷媒配管が接続される高さ位置では、約1/2が欠けるように形成されており、欠けた部分が冷媒流路33となる。図9(b)は室内機が暖房運転時を示しており、図9(b)に示すようにロータ34の回転位相を制御することで、室外機側の高圧ガス冷媒配管18と室内機側のガス冷媒配管17だけが連通し、室内機側のガス冷媒配管17と室外機側の低圧ガス冷媒配管19は連通しない。
また、図9(c)に示すように、室内機が冷房運転時には、室内機側のガス冷媒配管17と室外機側の低圧ガス冷媒配管19だけが連通し、室外機側の高圧ガス冷媒配管18と室内機側のガス冷媒配管17は連通しないようにロータ34を回転させる。このときの回転角度は図では180°となる。さらに、図9(d)に示す全室冷房運転時に室外機側の高圧ガス冷媒配管18にも低圧ガス冷媒を流す場合には、3本の冷媒配管がすべて連通するようにロータ34の回転位相を制御する。このときの回転角度は90°である。
本実施例によれば、ロータ34に形成する冷媒流路33を大きくすることができるので、従来のピストン式電磁弁と比べ、冷媒を流通する時の圧力損失を低減できる。また、従来の三方弁、四方弁のように高低圧の差圧を利用しバルブスライドを移動させ切替える方式では、高低圧を導入するためのキャピラリや、キャピラリを切替えるパイロットバルブが必要であった。しかし、本実施例の構成によれば、高低圧の差圧に関係なく切替えることができ、キャピラリやパイロットバルブも不要なため機構も簡単になる。
さらに、第1の実施例と同様に、ロータ34の回転位相を微細に制御して、冷媒流路33と、3本の冷媒配管との重なり部分の面積を調整することで、冷媒を微少に流すこともできる。その結果、従来設けられていたようなバイパス配管を省いて、高圧ガス冷媒枝管の冷媒溜まり込みなどの防止を図ることができる。
次に、本実施例の冷暖切替えユニット20の第1変形例を、図10を用いて説明する。図10(a)は冷暖切替えユニット20の縦断面を示す図であり、図10(b)、(c)、(d)は、図10(a)におけるb−b線の断面図である。同様に、図10(e)、(f)、(g)はe−e線の断面図、図10(h)、(i)、(j)はh−h線の断面図である。本変形例では、3本の冷媒配管をそれぞれロータ軸方向の異なる位置でシリンダ32に接続し、各冷媒配管に対応させてロータ34の冷媒流路33を形成している。室外機側の高圧ガス冷媒配管、室外機側の低圧ガス冷媒配管に対応する位置では約1/4、室内機側のガス冷媒配管に対応する位置では約1/2欠けるように冷媒流路33が形成されている。また、この欠けた面は高さ方向にそれぞれ繋がっている。
図10(b)、(e)、(h)に示す室内機が暖房運転時には、室外機側の高圧ガス冷媒配管18と室内機側のガス冷媒配管17がそれぞれの流路流路33で連通し、かつ、室内機側のガス冷媒配管17と室外機側の低圧ガス冷媒配管19は連通しないようにロータ34の回転位相を制御する。これに対して冷房運転時には、図10(c)、(f)、(i)のように、室内機側のガス冷媒配管17と室外機側の低圧ガス冷媒配管19のみが連通するようにロータ34の回転位相を制御する。更に、全室冷房運転時には、図10(d)、(g)、(j)のように3本の冷媒配管がそれぞれの冷媒流路33で連通するようにロータ34の回転位相を制御する。また、ロータ34の回転位相を微細に制御して、冷媒流路33と3本の冷媒配管との重なり部分の面積を調整することで、冷媒流量を任意に制御することができる。
このように、本変形例によれば3本の冷媒配管を高さ方向の異なる位置に接続させ、これに対応させてロータ34に冷媒流路33を形成しているので、図9に示した第3実施例と同様の動作が可能である。さらに、第3実施例ではシリンダ32とロータ33の接触面が円周の約1/2程度であるのに対し、本変形例では上部と下部が円周の約3/4まで広がっているため、回転動作が安定する。
図11は、第3の実施例の冷暖切替えユニット20における第2変形例を示す図である。図11(a)に示すように、本変形例では、室外機側の高圧ガス冷媒配管18と室外機側の低圧ガス冷媒配管19が、ロータ軸方向の異なる位置でシリンダ32に接続されている。ここで、室内機側のガス冷媒配管17は、室外機側の高圧ガス冷媒配管18の接続位置から室外機側の低圧ガス冷媒配管19の接続位置までの範囲でシリンダ32に接続することができる。
本変形例では、上述した変形例と機能は同じであるが、ロータ34が、上部及び下部で別々に設けられており、それぞれのロータ34に対応させて切替え制御手段35が設けられている。上部及び下部のロータ34は、それぞれ約1/4欠けるように形成されており、この欠けた部分が冷媒流路33となる。図11(b)
、(c)、(d)は図11(a)におけるb−b線の断面であり、図11(e)、(f)、(g)はe−e線の断面である。図11(b)、(e)のように室内機3が暖房運転時には、室外機側の高圧ガス冷媒配管18と室内機側のガス冷媒配管17のみが連通するように、上部と下部のロータ34のそれぞれの回転位相を制御する。室内機が冷房運転時には図11(c)、(f)のように、全室冷房運転時には、図11(d)、(g)のように上部及び下部のロータ34の回転位相をそれぞれ制御すればよい。また、各ロータ34の回転位相を微細に制御することによって、必要に応じて冷媒に流量を任意に制御することもできる。
このように、本変形例によれば、上部及び下部のロータ34を約1/4しか切り欠いていないので、上述した第3実施例、第1変形例に比べてロータ34の回転動作が安定する。さらに、強度を保つことができ、加工も容易である。
第1実施例の空気調和機の全体構成を示す模式図である。 第1実施例の第1の切替え弁の構成を示す図である。 第1実施例の切替え制御手段の構成を示す図である。 第1実施例のロータの回転位相制御を示す図である。 第1実施例のロータの回転位相制御を示す図である。 第1実施例のロータに形成する冷媒流路の変形例を示す図である。 第2実施例の冷暖切替えユニットの構成を示す図である。 第2実施例のロータに形成する冷媒流路の変形例を示す図である。 第3実施例の冷暖切替えユニットの構成を示す図である。 第3実施例の冷暖切替えユニットの第1変形例を示す図である。 第3実施例の冷暖切替えユニットの第2変形例を示す図である。
符号の説明
1 空気調和機
2 室外機
3 室内機
5 圧縮機
7 室外熱交換器
14 室内熱交換器
15 室内膨張弁
17 室内機側のガス冷媒配管
18 室外機側の高圧ガス冷媒配管
19 室外機側の低圧ガス冷媒配管
20 冷暖切替えユニット
24 第1の切替え弁
25 第2の切替え弁
31 接続口
32 シリンダ
33 冷媒流路
34 ロータ
35 切替え制御手段
45 第1の貫通穴
46 第2の貫通穴

Claims (3)

  1. 冷媒を循環する配管に、圧縮機及び室外熱交換器を有する室外機と、室内熱交換器及び室内膨張弁を有する複数台の室内機とを接続して冷凍サイクルを形成してなり、前記複数台の室内機側の各ガス冷媒配管と、前記室外機側の低圧ガス冷媒配管及び高圧ガス冷媒配管の少なくとも一方とを接続して前記各室内機の冷暖房運転を切替える冷暖切替えユニットを備えた空気調和機において、
    前記各冷暖切替えユニットは、前記ガス冷媒配管、前記低圧ガス冷媒配管及び前記高圧ガス冷媒配管がそれぞれ接続される接続口が形成された円筒型のシリンダと、該円筒型のシリンダに嵌装され前記ガス冷媒配管、前記低圧ガス冷媒配管及び前記高圧ガス冷媒配管を互いに連通する冷媒流路が形成された円筒型のロータと、該円筒型のロータの回転位相を制御して冷暖房運転を切替える切替え制御手段とを備えてなることを特徴とする空気調和機。
  2. 前記冷暖切替えユニットは、前記ガス冷媒配管と前記低圧ガス冷媒配管と前記高圧ガス冷媒配管とが、それぞれ前記ロータの軸方向の異なる位置で前記シリンダに接続され、前記各冷媒配管に対応させて前記ロータの前記冷媒流路が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記切替え制御手段は、前記ロータの回転位相を制御することにより、前記冷媒流路と前記各配管とが重なり連通する流路の面積を調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和機。
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