以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。なお、本発明は既存のATM装置相互間を広帯域で、低価格の広帯域イーサネット網を介して通信するために、ATM装置とのインタフェースと、広帯域イーサネット網とのインタフェースと、ATMセルとEthernetフレームとの変換を行うメディア変換手段とを備えたATMコンバータを提供するものである。
図1はこの発明に係るATMコンバータが適用されるATMシステムの第1実施の形態システム構成図である。図1において、ATMシステム1Aは、拠点A〜拠点Cの3拠点間のATM装置2A,2B,2C相互間で、広域イーサネット網8を利用して通信を行うシステムについて説明する。
ATM装置2Aは、UTP(Unshielded Twisted Pair)ケーブルや光ファイバケーブル等のATM接続ケーブル3を介してATMコンバータ4Aに接続される。ここで、ATM装置2AとATMコンバータ4Aとのインタフェースには、UTPケーブルを使用するATM25Mインタフェース、光ファイバケーブルを使用するATM155Mインタフェース、ATM622Mインタフェース、および1.5MのTl/Elインタフェースなどの様々なインタフェースがあり、以降の全ATMインタフェースについても同様である。
ATMコンバータ4Aは、UTPケーブル、光ファイバケーブル等のEthernet接続ケーブル5を介して、回線接続装置6Aに接続される。ここで、ATMコンバータ4Aと回線接続装置6Aとの間のEthernetインタフェースは、10M/100M/1G/10G等様々な速度のインタフェースが存在し、以降の全Ethernetインタフェースについても同様である。
回線接続装置6Aは、アクセス回線7Aを経由して広域イーサネット網8に接続されている。ここで、回線接続装置6Aは、広域イーサネット網8に接続するためのアクセス回線7A用の回線終端装置であり、アクセス回線7Aの種類によって異なる。
アクセス回線7Aは、高速デジタル専用線サービス、エコノミー専用線、ダークファイバによるEthernetアクセス等、様々な種類の回線があり、以降の全アクセス回線についても同様である。また、本実施の形態では、広域イーサネッ卜網8を使用した場合となっているが、IP・VPNやインターネットVPN(Virtual Private Network)等の様々なネットワークサービス、企業が構築したイントラネットを使用する等、IPパケットの転送が可能な様々なネットワークを利用可能である。拠点Bおよび拠点Cについても、拠点Aと同様に、広域イーサネット網8に接続されている。
図2はこの発明に係るATMコンバータの実施の形態基本ブロック構成図である。図2において、ATMコンバータ4(例えば、ATMコンバータ4A)は、マイクロプロセッサを基本にソフトプログラムなどで構成し、ATM装置2AとATMセルのインタフェースを実行するATMインタフェース11と、広域イーサネット網8とEthernetフレームのインタフェースを実行するEthernetインタフェース12と、ATMセルとEthernetフレームのメディア変換を実効制御するメディア変換手段13を備える。
メディア変換手段13は、ATMインタフェース11から供給されるATM装置2AのATMセルをEthernetフレームにメディア変換し、変換したEthernetフレームをEthernetインタフェース12を介して広域イーサネット網8に送信するとともに、Ethernetインタフェース12から供給される広域イーサネット網8のEthernetフレームをATMセルにメディア変換し、変換したATMセルをATMインタフェース11を介してATM装置2Aに供給する。
これにより、ATMコンバータ4は、図1に示す多地点間に設置されたATM装置(例えば、ATM装置2A,2B,2C)相互間の通信を広域イーサネット網8を介して実行させることができる。
図3はこの発明に係るメディア変換手段の第1実施の形態要部ブロック構成図である。図3において、メディア変換手段13aは、VPI/VCI-IPマッピング部14と、ATM-IPカプセル化部15と、構成情報格納部16と、カプセル判定部17と、ATM-IPデカプセル化部18と、構成情報変更用インタフェース19を備える。
VPI/VCI-IPマッピング部14は、構成情報に基づいてATMインタフェース11から受信したATMセルヘッダ中のVPI(Virtual Pass Identifier)/VCI(Virtual Channel Identifier)と転送相手のIPアドレスをマッピングする。
ATM-IPカプセル化部15は、マッピングされたIPアドレスと装置自身のIPアドレス情報に基づいてATMセルをIPパケットにカプセル化する。
構成情報格納部16は、VPI/VCIと転送相手のIPアドレスをマッピングするための情報やATMセルをIPパケットへカプセリングするための情報等の構成情報を、例えばデータテーブルにして格納する。
カプセル判定部17は、構成情報に基づいてEthernetインタフェース12から受信したEthernetフレームがATMセルかカプセル化されたフレームであるかを判定する。
ATM-IPデカプセル化部18は、カプセル判定部17がカプセル化されたフレームと判定した場合、フレームからATMセルに復元する。
構成情報変更用インタフェース19は、外部のパソコンなどの入力装置から構成情報を変更するための変更用構成情報を受信し、構成情報格納部16に供給する。
図5はこの発明に係るATM-IPカプセル化部の一実施の形態ATM-IPカプセル化のイメージ図である。図5において、ATM-IPカプセル化部15は、まず、ATMセルから必要な情報を抽出する。抽出されたデータは、ATMセルのペイロードである48バイトから、ATMセルヘッダを含めた全体である53バイトまでの範囲にあり、システムの必要に応じて抽出するデータ範囲が異なる。
次に、抽出されたデータに対してIPヘッダが付加される。IPヘッダは、バージョンによって異なるが、送信元IPアドレスと宛先IPアドレスが共通で存在する。ここでは、送信元IPアドレスとして自装置に設定されたIPアドレスを設定し、宛先IPアドレスとしてはATMセルのVPI/VCIに対応付けられた通信相手のIPアドレスを設定する。
さらに、Ethernetインタフェース12からEthernetフレームを転送するために、MACヘッダを付加する。MACヘッダは、宛先MACアドレス6バイト、送信元MACアドレス6バイト、Type/Lengthフィールド2バイトの合計14バイトで構成され、Ethernetフレームの最後には、フレームチェックシーケンス(FCS)の4バイトを付加する。
次に、図1に示すATMシステム1Aの動作について説明する。拠点Aから拠点Bへ向けてのデータ転送を例に説明する。拠点AのATM装置2AからATMコンバータ4Aに向けてVPI=2のATMセルが送出される。ATMコンバータ4Aは、受信したATMセルのVPI=2の情報から拠点BのATMコンバータ4BのIPアドレスBを選択し,図5に示すカプセル化を行い、Ethernetフレームを広域イーサネット網8側に向けて送出する。
送出されたEthernetフレームは、回線終端装置6A、アクセス回線7Aを経由して広域イーサネット網8に転送される。広域イーサネット網8内では、Ethernetフレームの宛先MACアドレス、この場合は拠点BのATMコンバータ4BのMACアドレスに基づいて網内でスイッチング動作を行い、最終的に拠点Bに転送される。
転送されたEthernetフレームは、拠点Bのアクセス回線7B、回線終端装置6Bを経由してATMコンバータ4Bに到達する。ATMコンバータ4Bは、受信したEthernetフレームがカプセル化されたEthernetフレームであることを確認し、図5にあるカプセル化の反対のプロセスでデカプセル化し、ATMセルを復元する。復元されたATMセルは、拠点BのATM装置2Bに転送され、データ転送が完了する。その他の拠点間の通信についても同様の動作となる。
なお、本実施の形態では、VPIのみで宛先となるIPアドレスを決定しているが、VPI/VCIを組み合わせて宛先を決定してもよい。
このように、この発明に係るメディア変換手段13aは、構成情報に基づいてATMインタフェース11から受信したATMセルヘッダ中のVPI/VCIと転送相手のIPアドレスをマッピングするVPI/VCI-IPマッピング部14と、マッピングされたIPアドレスと装置自身のIPアドレス情報に基づいてATMセルをIPパケットにカプセル化するATM-IPカプセル化部15と、構成情報に基づいてEthernetインタフェースから受信したEthernetフレームがATMセルかカプセル化されたフレームであるかを判定するカプセル判定部17と、カプセル判定部17がカプセル化されたフレームと判定した場合、フレームからATMセルに復元するATM-IPデカプセル化部18と、VPI/VCIと転送相手のIPアドレスをマッピングするための情報やATMセルをIPパケットへカプセリングするための情報等の構成情報を格納する構成情報格納部16と、構成情報を変更するための構成情報変更用インタフェース19とを備えたので、ATMセルをEthernetフレームに変換するとともに、EthernetフレームをATMセルに逆変換することができ、ATM装置を仲介し、広域イーサネット網を介してATM装置相互間で通信を実行させることができる。
図4はこの発明に係るメディア変換手段の第2実施の形態要部ブロック構成図である。図4において、ATMコンバータ4bのメディア変換手段13bは、VPI/VCI-IPマッピング部14と、ATM-IPカプセル化部15と、構成情報格納部16と、カプセル判定部17と、ATM-IPデカプセル化部18と、構成情報変更用インタフェース19と、VPI/VCI-優先情報マッピング部20と、VPI/VCI変換部21を備える。
なお、図4に示すメディア変換手段13bは、図3に示すメディア変換手段13aに対してVPI/VCI-優先情報マッピング部20およびVPI/VCI変換部21が追加された構成となる。
VPI/VCI-優先情報マッピング部20は、構成情報に基づいてATMセルのVPI/VCIとIPパケットの優先情報をマッピングし、IPパケットの優先度を自由に設定することができる。
VPI/VCI変換部21は、構成情報に基づいてATMセルのVPI/VCIを新たなVPI/VCIに変換し、任意にデータ伝送相手先を設定することができる。
図6はこの発明に係るVPI/VCI-優先情報マッピング部の一実施の形態ATMセルのVPI/VCIとIPパケットの優先情報のマッピングイメージ図である。このイメージ図は、特に、IPバージョン4で使用するサービスタイプフィールドについて示す。
IPバージョン4では、サービスタイプフィールド8ビットのうち6ビットを使用して優先度やトラフィックのクラスが設定される。図中のビット0-2は、優先度のためのフィールドであり、0-7までの値を取る。ビット列「111」である7が最も優先度が高く、ビット列「000」である0が最も優先度が低い。
また、サービスタイプフィールドでは、低遅延が要求されるデータに設定される「低遅延」ビット、高スループットが要求されるデータに設定される「高スループット」ビット、さらに高信頼性が要求されるデータに設定される「高信頼性」ビットが存在する。
さらに、サービスタイプフィールドは、再定義されてDSフィールドと呼ばれる6ビットの優先情報として使用される場合がある。この場合、6ビットあるDSフィールドの任意の組合せに対して、優先度を割り当てることが可能となる。その他、IPバージョン6等を使用する場合においても、同様の優先度やQoS(Quality of Service)に関連するフィールドにマッピングを行う。
図7はこの発明に係るVPI/VCI-優先情報マッピング部の別実施の形態ATMセルのVPI/VCIとIPパケットの優先情報のマッピングイメージ図である。このイメージ図は、特に、IPバージョン4で使用するサービスタイプフィールド中の優先度へのマッピングについて示す。
本発明となるATMコンバータには、マッピング情報が設定されており、この情報に基づいてマッピングを行う。本実施の形態では、VPI/VCI=1/32-37のATMセルに対してVCIに基づいて優先度0、1、3、5、7をマッピングするように設定されている。ATMインタフェースから受信したATMセルは、図5に示すカプセル化が行われる際、このマッピング情報が使用されてIPヘッダ内の優先度が設定される。本実施の形態では、VCIによってマッピングする優先度を決定しているが、VPI/VCIの組合せでマッピングする優先度を決定してもよい。
図8はこの発明に係るVPI/VCI変換部の一実施の形態ATMセルのVPI/VCI変換イメージ図である。このイメージ図は、特に、VPIを変換する場合について示す。本発明のATMコンバータには、変換情報が設定されており、この情報に基づいてVPIの変換を行う。本実施の形態では、VPI=1-6をそれぞれ11、12、13、21、22、23へ変換するように設定されている。ATMセルは、図5に示すカプセル化が行われる際、この変換情報を使用してカプセル化するセル情報のVPl/VCIの値を変換して設定される。本実施の形態は、VPIのみを変換しているが、VPI/VCIを組み合わせて変換してもよい。
このように、この発明に係るメディア変換手段13bは、構成情報に基づいてATMセルのVPI/VCIとIPパケットの優先情報をマッピングするVPI/VCI-優先情報マッピング部20、または構成情報に基づいてATMセルのVPI/VCIを新たなVPI/VCIに変換するVPI/VCI変換部21のいずれか一方または双方を備えたので、ATMセルからEthernetフレームに変換する際、ATMセルのVPI/VCIに基づいて自由にデータの優先度または任意にデータ伝送相手先のいずれか一方または双方を設定することができ、使い勝手の良さをアピールすることができる。
図9はこの発明に係るATMコンバータが適用されるATMシステムの第2実施の形態システム構成図である。図9において、ATMシステム1Bは、拠点A〜拠点Cの3拠点間のATM装置2A,2B,2C相互間で、リアルタイム用のEthernetフレームを伝送するための広域イーサネット網8Aおよび非リアルタイム用やベストエフォート用のEthernetフレームを伝送するための広域イーサネット網8Bを利用して通信を行うシステムについて説明する。なお、ベストエフォート用のEthernetフレームには、AAL (ATM Adaptation Layer)-5フレームが含まれる。
拠点Aに設置されたATM装置2Aの4つのATMインタフェースは、UTPケーブルや光ファイバケーブル等の複数のATM接続ケーブル3を介してATMコンバータ4Aに接続される。ATMコンバータ4Aは、UTPケーブルや光ファイバケーブル等のEthernet接続ケーブル5を介して、2つある回線終端装置6A1、6A2に接続される。回線終端装置6A1は、アクセス回線網7A1を経由して広域イーサネット網8Aに接続されており、回線終端装置6A2は、アクセス回線7B2を経由して広域イーサネット網8Bに接続されている。
ここで、回線終端装置6A1、6A2は、広域イーサネット網8A、8Bに接続するためのアクセス回線用の回線終端装置であり、アクセス回線の種類によって異なる。また、本実施の形態では、広域イーサネット網8A、8Bを使用した構成となっているが、その他にもIP-VPNやインターネットVPN等の様々なネットワークサービスや、企業が構築したイントラネットを使用する等、IPパケットの転送が可能な様々なネットワークが利用可能である。
拠点B、拠点Cについては、ATM装置2B、2Cと、ATMコンバータ4B、4Cがそれぞれ1本のATM接続ケーブル3で接続されていることを除き、拠点Aと同様の接続形態となっている。
次に、図9のシステム構成における動作について説明する。まず、拠点Aから拠点Bへ向けてのデータ転送について説明する。拠点AのATM装置4AからのATMセルは、4つあるATMインタフェースのうちのどれか1つから送出される。ATMコンバータ4Aでは、受信したATMセルのVPI/VCIの情報から宛先IPアドレスを選択して図5に示すカプセル化を行うとともに、ATMセルのVPI/VCIの情報から2つあるEthernetインタフェースのうち、どちらのインタフェースから送出すべきかを判断してEthernetフレームが送出される。
VPI/VCIと送出するEthernetインタフェースの対応は、ATMコンバータ4Aに予め設定されている。送出されたEthernetフレームは、回線終端装置6A1または6A2、アクセス回線7A1または7A2を経由して広域イーサネット網8Aまたは8Bに転送される。広域イーサネット網8Aまたは8B内では、Ethernetフレームの宛先MACアドレス、この場合は拠点BのATMコンバータ4Bの2つあるEthernetインタフェースのどちらかのMACアドレスに基づいて網内でスイッチング動作を行い、最終的に拠点Bに転送される。
転送されたEthernetフレームは、拠点Bのアクセス回線7B1または7B2、回線終端装置6B1または6B2を経由してATMコンバータ4Bに到達する。ATMコンバータ4Bは、受信したEthernetフレームがカプセル化されたEthernetフレームであることを確認し、図5に示すカプセル化の反対のプロセスでデカプセル化し、ATMセルを復元する。復元されたATMセルは、拠点BのATM装置2Bに転送され、データ転送が完了する。拠点Bから拠点Aに向けてのデータ転送の場合には、拠点BのATM装置2BからATMコンバータ4Bに送出される。ATMセルが唯一のATMインタフェースを通る点と、拠点BからのATMセルが拠点AのATMコンバータ4Aに到達し、ATM装置2Aに転送する際に、ATMセルのVPI/VCIから出力すべきATMインタフェースを選択することを除き、同様の動作となる。その他の拠点間の通信も、前述した動作となる。
本システムの構成のポイントは、広域イーサネット網8Aと広域イーサネット網8Bの2つのネットワークサービスを利用し、リアルタイム系データ等で帯域保証が必要なデータを伝送するためのネットワークと、非リアルタイム系でベストエフォート型のデータを伝送するためのネットワークを分離したことにある。こうすることによって、トラフィックの性質に対応じて伝送するネットワークを選択することが可能になり、より柔軟なシステム構築が可能になる。
図10はこの発明に係るメディア変換手段の第3実施の形態要部ブロック構成図である。図10において、メディア変換手段13cが属するATMコンバータ4cは、4つのATM インタフェース11A,11B,11C,11Dを備える。また、メディア変換手段13cは、VPI/VCI-IPマッピング部14と、ATM-IPカプセル化部15と、構成情報格納部16と、カプセル判定部17と、ATM-IPデカプセル化部18と、構成情報変更用インタフェース19と、VPI/VCI-優先情報マッピング部20と、VPI/VCI変換部21と、ATM分配部22を備える。
なお、図10のメディア変換手段13cは、図4に示すメディア変換手段13bと比較し、ATM分配部22が追加されている点が異なるだけで、同じ構成である。
ATM分配部22は、構成情報に基づいて、復元されたATMセルのVPI/VCIにより、ATMセルを出力する複数のATMインタフェース11A,11B,11C,11Dを選択して分配する。
図11はこの発明に係るメディア変換手段の第4実施の形態要部ブロック構成図である。図11において、メディア変換手段13dが属するATMコンバータ4dは、2つのEthernetインタフェース12A、12Bを備える。また、メディア変換手段13dは、VPI/VCI-IPマッピング部14と、ATM-IPカプセル化部15と、構成情報格納部16と、カプセル判定部17と、ATM-IPデカプセル化部18と、構成情報変更用インタフェース19と、VPI/VCI-優先情報マッピング部20と、VPI/VCI変換部21と、Ethernet分配部23を備える。
なお、図11に示すメディア変換手段13dは、図4に示すメディア変換手段13bと比較し、Ethernet分配部23が追加されている点が異なるだけで、同じ構成である。
Ethernet分配部23は、構成情報に基づいて、カプセル化したEthernetフレームを入出力する複数のEthernetインタフェース12A、12Bを選択して分配する。
Ethernetインタフェース12Aからリアルタイム系データ等で帯域保証が必要なEthernetフレームを広域イーサネット網8を介して出力し、Ethernetインタフェース12Bから非リアルタイム系でベストエフォート型のEthernetフレームを広域イーサネット網8Bを介して出力することにより、トラフィックの性質に対応じて伝送するネットワークを選択することが可能になる。
図12はこの発明に係るメディア変換手段の第5実施の形態要部ブロック構成図である。図12において、メディア変換手段13eが属するATMコンバータ4eは、4つのATMインタフェース11A,11B,11C,11Dと2つのEthernetインタフェース12A、12Bを備える。また、メディア変換手段13eは、VPI/VCI-IPマッピング部14と、ATM-IPカプセル化部15と、構成情報格納部16と、カプセル判定部17と、ATM-IPデカプセル化部18と、構成情報変更用インタフェース19と、VPI/VCI-優先情報マッピング部20と、VPI/VCI変換部21と、ATM分配部22と、Ethernet分配部23を備える。
図12のメディア変換手段13eは、図10に示すメディア変換手段13cと図11に示すメディア変換手段13dを合成したものである。
このように、この発明に係るメディア変換手段13c、13d、13eは、構成情報に基づいて、復元されたATMセルのVPI/VCIにより、ATMセルを出力する複数のATMインタフェース11A,11B,11C,11Dを選択して分配するATM分配部22、構成情報に基づいて、カプセル化したEthernetフレームを入出力する複数のEthernetインタフェース12A,12Bを選択して分配するEthernet分配部23、またはATM分配部22と、Ethernet分配部23とを備えたので、リアルタイム系データ等で帯域保証が必要なEthernetフレームを送受信するための広域イーサネット網8Aと非リアルタイム系でベストエフォート型のEthernetフレームを送受信するための広域イーサネット網8Bに分離して利用し、トラフィックの性質に対応じて伝送するネットワークを選択することが可能になり、より柔軟なシステムを構築することができる。
図13はこの発明に係るAAL5-IPカプセル化部の一実施の形態AAL5フレームからIPパケットカプセル化イメージ図である。図13において、まず、複数のATMセルからAAL5フレームが復元される。AAL5フレームには、8バイトのトレイラが付加されており、さらに、ATMセルペイロード長の48バイトの整数倍になるように、パディングデータが付加されている。
次に、受信したAAL5フレームから、トレイラやパディングデータ以外のペイロード部分が抽出される。抽出されたペイロードには、IPヘッダが付加される。図5に示すATMセルをIPパケットにカプセル化する場合と同様に、IPヘッダは、バージョンによって異なるが、送信元IPアドレスと宛先IPアドレスが共通に存在する。
本実施の形態においては、送信元IPアドレスとして自装置(例えば、ATMコンバータ4A)に設定されたIPアドレスを設定し、宛先IPアドレスとしてはATMセルのVPI/VCIに対応付けられた通信相手(例えば、ATMコンバータ4B)のIPアドレスを設定する。さらに、Ethernetインタフェースからフレームを転送するために、MACヘッダが付加される。MACヘッダは、宛先MACアドレス6バイト、送信元MACアドレス6バイト、Type/Lengthフィールド2バイトの合計14バイトで構成され、フレームの最後には、フレームチェックシーケンス(FCS)の4バイトが付加される。このとき、MACヘッダ中の宛先MACアドレスは、宛先IPアドレスによるMACアドレス解決で得たMACアドレスが使用される。MACアドレス解決の手段としてはARP(Address Resolution Protocol)を使用するのが一般的であるが、スタティックで設定することも可能である。図13ではVLAN(Virtual LAN)タグが付加されていないEthernetフレームの例を示しているが、EthernetフレームにはIEEE802.1QのVLANタグが付加される場合もある。
図14はこの発明に係るメディア変換手段の第6実施の形態要部ブロック構成図である。メディア変換手段13fが属するATMコンバータ4fは、2つのEthernetインタフェース12A、12Bを備える。
メディア変換手段13fは、EthernetフレームをEthernetインタフェース12Aに入出力する系統を構成するVPI/VCI-IPマッピング部14Aと、ATM-IPカプセル化部15と、カプセル判定部17Aと、ATM-IPデカプセル化部18と、VPI/VCI-優先情報マッピング部20Aと、VPI/VCI変換部21Aを備えるとともに、EthernetフレームをEthernetインタフェース12Bに入出力する系統を構成するVPI/VCI-IPマッピング部14Bと、カプセル判定部17Bと、VPI/VCI-優先情報マッピング部20Bと、VPI/VCI変換部21Bと、AAL5-IPカプセル化部25と、AAL5-IPデカプセル化部26を備える。
また、両系統に共通する構成情報格納部16、構成情報変更用インタフェース19およびAAL5識別部24を備える。
AAL5識別部24は、構成情報に基づいてATMインタフェース11から受信したATMセルのVPI/VCIにより、AAL5フレームによって伝送されるPVCを識別する。
AAL5-IPカプセル化部25は、図13で説明したように、AAL5と識別されたPVC(Permanent Virtual Circuit)からAAL5フレームを取り出し、さらにAAL5フレームのペイロード部分をIPパケットへカプセル化する。
AAL5-IPデカプセル化部26は、Ethernetインタフェースから受信したフレームから図13で説明した逆順序で、復元されたAAL5フレームのペイロード部分をAAL5フレームに組み立て、ATMセルに変換する。
このように、この発明に係るメディア変換手段13fは、構成情報に基づいてATMインタフェースから受信したATMセルのVPI/VCIにより、AAL5フレームによって伝送されるPVCを識別するAAL5識別部24と、AAL5と識別されたPVCからAAL5フレームを取り出し、さらにAAL5フレームのペイロード部分をIPパケットへカプセル化するAAL5-IPカプセル化部25と、Ethernetインタフェース12Bから受信したフレームから復元されたAAL5フレームのペイロード部分をAAL5フレームに組み立て、ATMセルに変換するAAL5-IPデカプセル化部26を備えたので、リアルタイム性が要求されないデータで、かつAAL5によるデータである場合には、より転送効率の高いAAL5カプセル化によって広域イーサネット網を利用することができ、通信費の低減を図ることができる。
図15はこの発明に係るATMコンバータが適用されるATMシステムの第3実施の形態システム構成図である。図15において、ATMシステム1Cは、AAL5のPVCであることを識別し、AAL5フレームのペイロードをカプセル化する方式と、AAL5と識別されなかったATMセルを、専用のATMインタフェースから送出する方式の両方の方式を採用し、特に、1つのEthernetインタフェースと1つのATMサービス接続用インタフェースと、1つのATM装置を収容するインタフェースを搭載し、3拠点間で通信する場合のシステム構成を示す。
拠点Aに設置されたATM装置2Aは、UTPケーブルや光ファイバケーブル等のATM接続ケーブル3を介してATMコンバータ4Aに接続される。ATMコンバー夕4Aは、ATM網10へ接続するためのインタフェースとEthernetインタフェースを搭載しており、UTPケーブルや光ファイバケーブル等のATM接続ケーブル3を介してATM回線終端装置9Aに、UTPケーブルや光ファイバケーブル等のEthernet接続ケーブル5を介して、回線終端装置6Aに接続される。
ATM回線終端装置9Aは、ATM網10用の回線終端装置であり、ATM網10に接続されている。回線終端装置6Aは、アクセス回線網7Aを経由して広域イーサネット網8に按続されている。ここで回線終端装置6Aは、広域イーサネット網8に接続するためのアクセス回線用の回線終端装置であり、アクセス回線の種類によって異なる。また、本システムの構成では、広域イーサネット網を使用した構成となっているが、その他にもIP-VPNやインターネットVPN等の様々なネットワークサービスや、企業が構築したイントラネットを使用する等、IPパケットの転送が可能な様々なネットワークを利用可能である。拠点B、拠点Cについても、拠点Aと同様の按続形態となっている。
次に、図15のシステム構成における動作について説明する。拠点Aから拠点Bへ向けてのデータ転送を例に説明する。拠点AのATM装置2Aから拠点BのATM装置2Bに向けてのデータがATMコンバータ4Aに送出される。ATMコンバータ4Aでは、設定されたマッピング情報に基づいて受信したATMセルのVPI/VCIの情報からAAL5であるか否かの判定が行われる。
まず、AAL5でないと判断された場合について説明する。AAL5でないと判断された場合には、受信したATMセルはそのままATM回線終端装置9Aへ送出され、ATM網10に送信される。
ATM網10内では、契約内容に基づいてスイッチングがなされ、結果として拠点BのATM回線終端装置9Bへと送出される。さらに、ATM回線終端装置9BからATMコンバータ4BにATMセルが送出され、ATMコンバータ4Bでは、ATM網10に接続されたインタフェースから受信したATMセルであるため、ATM装置2B側に送出し、ATMセルの転送が完了する。
次に、拠点AのATM装置2AからATMコンバータ4Aに送出されたATMセルがAAL5フレームであると判断された場合について説明する。ATMコンバータ4Aで、AAL5であると判断された場合には、ATMセルをバッファリングし、AAL5フレームが完成するまでVPI/VCIのATMセルのバッファリングが行われる。
1つのAAL5フレームを構成する全てのATMセルの受信が完了し、AAL5フレームの抽出が終わると、宛先IPアドレスを選択して図13に示すカブセル化が行われ、Ethernetインタフェースから回線終端装置6Aへ送出を行う。
送出されたEthernetフレームは、回線終端装置6A、アクセス回線7Aを経由して広域イーサネット網8に送信される。広域イーサネット網8内では、Ethernetフレームの宛先MACアドレス、この場合は拠点BのATMコンバータ4BのMACアドレスに基づいて網内でスイッチング動作が行われ、最終的に拠点Bに転送される。転送されたEthernetフレームは、拠点Bのアクセス回線7B、回線終端装置6Bを経由してATMコンバータ4Bに到達する。
ATMコンバータ4Bは、受信したEthernetフレームがAAL5カプセル化されたEthernetフレームであることを確認し、図13に示すカプセル化の反対のプロセスでデカプセル化し、複数のATMセルを復元する。復元されたATMセルは、拠点BのATM装置2Bに転送され、デー夕転送が完了する。その他の拠点間通信も同様の動作となる。
本システムの構成のポイントは、ATM上で転送されるデータの性質によって、ATM網10と広域イーサネット網8とに振り分けて使用する点にある。これにより、ATMセルがリアルタイム性の要求されないデータで、かつAAL5によるデータである場合には、より転送効率の高いAAL5カプセル化によって広域イーサネット網8を使用し、ATMセルが伝送遅延を最小にしたいデータである場合には、ATM網10を使用することによって、トラフィックの種類に応じて、さらに柔軟なネットワーク構築が可能になる。
図16はこの発明に係るメディア変換手段の第7実施の形態要部ブロック構成図である。図16において、メディア変換手段13gが属するATMコンバータ4gは、ATM装置2Aに接続される4つのATMインタフェース11A,11B,11C,11DとATM回線終端装置9Aに接続されるATMインタフェース27、およびEthernetインタフェース12を備える。また、メディア変換手段13gは、AAL5識別部24と、VPI/VCI-IPマッピング部14と、VPI/VCI-優先情報マッピング部20と、VPI/VCI変換部21と、AAL5-IPカプセル化部25と、構成情報格納部16と、カプセル判定部17と、AAL5-IPデカプセル化部26と、ATM分配部22と、構成情報変更用インタフェース19を備える。
AAL5識別部24は、ATMインタフェース11A,11B,11C,11Dから供給されるATMセルをAAL5か否かを識別し、AAL5でないと識別した場合には、ATMセルをATMインタフェース27に送出する。
また、AAL5識別部24は、AAL5であると識別した場合には、ATMセルをVPI/VCI-IPマッピング部14に提供し、VPI/VCI-IPマッピング部14、VPI/VCI-優先情報マッピング部20、VPI/VCI変換部21、AAL5-IPカプセル化部25を経由して図13に示す方法でEthernetフレームに変換し、EthernetフレームがEthernetインタフェース12を介して図15に示すベストエフォート用の広域イーサネット網8に送信されることになる。
ATMインタフェース27は、伝送遅延を最小にしたいATMセルをATM専用線サービスやセルリレーサービス等のATM網10へ接続するインタフェースを構成する。
このように、この発明に係るATMコンバータ4gは、ATM専用線サービスやセルリレーサービス等へ接続するためのATMインタフェース27を備えたので、伝送遅延を最小にしたいデータ(ATMセル)である場合には、ATMセルを変換せず、ATMセルのままATM網10を使用して伝送することができ、トラフィックの種類に応じて、さらに柔軟なネットワークを構築することができる。
図17はこの発明に係るシェーピング部適用の有無の構成比較図である。図17において、上段の構成がATMコンバータ4にシェーピング機能が無い場合であり、下段の構成がATMコンバータ4にシェーピング機能が有る場合である。
上段の構成において、ATM装置2は、UTPケーブルや光ファイバケーブル等のATM接続ケーブル3を介してATMコンバータ4に接続される。ATMコンバータ4は、UTPケーブルや光ファイバケーブル等のEthernet接続ケーブル5を介してシェーピング装置30に接続され、シェーピング装置30は、同様にUTPケーブルや光ファイバケーブル等のEthernet接続ケーブル5を介してメディアコンバータ31に接続される。メディアコンパータ31は、イーサネットアクセス回線7を経由して広域イーサネット網8に接続されている。ここで、メディアコンバータ31は、イーサネットアクセス回線7用の回線終端装置である。また、イーサネットアクセス回線7の契約条件は、インタフェースが10BASE-T、契約速度が5Mbit/Sであるとする。下段の構成は、上段の構成からシェーピング装置30を除去し、ATMコンバータ4にシェーピング機能を内蔵した構成となっている。
次に、図17に示すシステムにおける動作について説明する。まず、上段の構成について説明する。ATM装置2からATMコンバータ4に向けてATMセルが送出される。ATMコンバータ4では、受信したATMセルのVPI/VCIの情報から宛先となるATMコンバータのIPアドレスを選択して図5に示すカブセル化を行い、シェーピング装置30に送出する。シェーピング装置30では、広域イーサネットの契約帯域である5Mbit/Sの帯域へシェーピングを行いながら、広域イーサネット網8へEthernetフレームを送出する。
この際、シェーピング装置30では、フレーム内のIPヘッダ内にマッピングされた優先情報を基に、低遅延が要求されるEthernetフレームについて、優先制御を行いながら転送を行う。シェーピング装置30から送出されたEthernetフレームは、メディアコンバータ31、イーサネットアクセス回線7を経由して広域イーサネット網8に転送される。
本システム構成でシェーピング装置30が必要になる理由は、イーサネットアクセス回線7を使用する場合、契約する帯域に対してシェーピングを行わないと、データが広域イーサネット網8内で廃棄される場合があるからである。
次に下段の構成について説明する。ATM装置2からATMコンバータ4に向けてATMセルが送出される。ATMコンバータ4では、受信したATMセルのVPI/VCIの情報から宛先となるATMコンバータのIPアドレスを選択して図5に示すカプセル化を行う。さらにATMコンバータ4では、カプセル化したEthernetフレームを広域イーサネットの契約帯域である5Mbit/Sの帯域へシェーピングを行いながら送出を行う。
この際、ATMコンバータ4は、フレーム内のIPへッダ内にマッピングした優先情報に基づいて、低遅延が要求されるフレームについて、優先制御を行いながら転送を行う。送出されたEthernetフレームは、メディアコンバータ31、イーサネットアクセス回線7を経由して広域イーサネット網8に転送される。
本システムのポイントは、本発明のATMコンバータ4を利用すると、図17に示す上段の構成におけるシェーピング装置30が不要になる点にある。ATMコンバータ4がシューピング装置30の機能を持つことで、システムの初期コストを低減させることができる。
図18はこの発明に係るメディア変換手段の第8実施の形態要部ブロック構成図である。図18において、メディア変換手段13hが属するATMコンバータ4hは、ATMインタフェース11およびEthernetインタフェース12を備える。また、メディア変換手段13hは、VPI/VCI-IPマッピング部14と、VPI/VCI-優先情報マッピング部20と、VPI/VCI変換部21と、ATM-IPカプセル化部15と、優先制御部28と、シェーピング部29と、構成情報格納部16と、カプセル判定部17と、ATM-IPデカプセル化部18と、構成情報変更用インタフェース19を備える。
優先制御部28は、構成情報に基づいてカプセル化されたフレーム中のIPヘッダに含まれる優先情報によって優先制御を行う。
シェーピング部29は、構成情報に基づいてEthernetインタフェース12に対してシェーピング(帯域を制限)する。
この発明に係るメディア変換手段13hは、構成情報に基づいてEthernetインタフェースに対してシェーピングするシェーピング手段29と、構成情報に基づいてカプセル化されたフレーム中のIPヘッダに含まれる優先情報によって優先制御を行う優先制御部28を備えたので、シェーピングにより、Ethernetフレームが広域イーサネット網内で廃棄されることを防止するとともに、優先制御により、Ethernetフレームの低遅延を補償することができ、Ethernetフレームの信頼性を確保することができる。
なお、本実施の形態では、拠点A〜拠点Cの3拠点に適用することで説明したが、4拠点以上に適用することもできる。また、本発明のATMコンバータ4およびメディア変換手段13は、それぞれATMコンバータ4A〜4C、メディア変換手段13a〜13hの構成要件を要求に応じて組み合わせて構成することができる。
以上説明したように、この発明に係るATMコンバータ4は、ATM装置とATMセルのインタフェースを実行するATMインタフェース11と、広域イーサネット網8とEthernetフレームのインタフェースを実行するEthernetインタフェース12と、ATMセルとEthernetフレームのメディア変換を実効制御するメディア変換手段13を備えたので、ATM装置から供給されるATMセルをEthernetフレームに変換し、Ethernetフレームを広域イーサネット網8に送信するとともに、広域イーサネット網8から受信したEthernetフレームをATMセルに変換してATM装置に供給することができ、ATM装置相互間でEthernet網を介し、広帯域で安価な通信を実現することができる。