JP4897253B2 - 事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するための方法 - Google Patents

事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般に、事業実体の財務健全性を監視することに関し、更に具体的には、事業リスク情報を推定して事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するための方法及びシステムに関する。
公的に利用可能な財務情報源の多くを分析することによって、財務アナリストが事業実体に関する事業リスク情報を推定できる幾つかの市販されているツールがある。これらのツールは通常、定量的な財務情報を取り入れて事業実体の財務健全性を示すリスクスコアを作成する。定量的な財務情報には、例えば、事業実体に関する財務諸表報告、株価及び保有株式、更に信用及び債券格付けを含むことができる。これらのツールは通常、財務諸表報告の間に発生し且つ事業実体の査定される健全性に著しく影響を及ぼす可能性のある事業実体に関するビジネス事象データなどの他の形式の情報が考慮されていない。更にこれらのツールは、スコアの作成に使用される財務諸表が正確であるという仮定のもとでリスクスコアが作成されている。
上記の商用ツールに関連する欠点を解決するために、財務アナリストは通常、法廷会計技術を使用することによって事業実体の定性的なビジネス事象情報を監視している。定性的情報には、例えば、役員スタッフの交代又は会計士の交代などの事業実体に関連する財務ストレスの特定の行動的兆候又は契機を反映するビジネス事象データが含まれる。しかしながら、定性的データ技術に伴う欠点は、膨大な量の情報を人手により収集しこれを取り入れなければならないことである。また、こうした膨大な量の情報の収集は標準化されておらず、正確な統計的分析によるものではなく、更に拡張性のある技術ではない。
Flores, et al. "Qualitative/Quantitative Financial Analysis", Fuzzy Economic Review, November 2001
従って、定性的及び定量的な財務情報の両方を体系的に統合して事業リスク情報を推定し、事業実体に関するビジネス行動パターンを求めるためのシステム及び方法に対する必要性がある。
本発明の1つの実施形態において、事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するための方法が提供される。本方法は、特定のビジネス行動パターンの可能性が定性的事象の発生及び定量的メトリックの発生と関連するビジネス行動パターンのモデルを求める段階を含む。この方法は更に、第1データソースから第1データセットを、及び第2データソースから第2データセットを抽出する段階を含む。第1データセットは、事業実体に関連する定性的事象の発生を表す。第2データセットは、事業実体に関連する定量的メトリックを表す。次いで、定性的事象に関連する第1信頼属性及び第1時間属性が求められる。同様に、定量的メトリックに関連する第2信頼属性及び第2時間属性が求められる。最後に、第1データセット、第2データセット、第1信頼属性、第1時間属性、第2信頼属性、及び第2時間属性に基づいてモデルを実行することによって、特定のビジネス行動パターンの可能性が評価される。
第2の実施形態において、事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するための方法が提供される。本方法は、事業実体に関するリスク評価モデルを作る段階と、ノード要素を有する確率的ネットワークとしてリスク評価モデルを表す段階を含む。ノード要素は定量的データ及び定性的データを含む。本方法は更に、定性的データ及び定量的データと関連する時間属性及び信頼属性を求める段階と、ノード要素を時間属性及び信頼属性でポピュレートする段階とを含む。次いで、本方法は、ノード要素とこれらの時間及び信頼属性における定性的データ及び定量的データに基づいて確率的ネットワークにおいての1つ又はそれ以上のハイレベルのノード要素についての1つ又はそれ以上のリスク確率値を推定する段階を含む。最後に本方法は、1つ又はそれ以上の推定されたリスク確率値に基づいて事業実体に関するビジネス行動パターンを検出する段階を含む。
第3の実施形態において、事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するためのシステムが提供される。本システムは、第1データソースから事業実体に関連する定性的事象の発生を表す第1データセットを抽出し、及び第2データソースから事業実体に関連する定量的メトリックを表す第2データセットを抽出するように構成されたデータ抽出エンジンを含む。更に本システムは、特定のビジネス行動パターンの可能性が定性的事象及び定量的メトリックの発生に関連するビジネス行動パターンを求めるように構成されたデータモデリングエンジンを含む。データモデリングエンジンは更に、定性的事象に関連する第1信頼属性及び第1時間属性と、定量的メトリックに関連する第2信頼属性及び第2時間属性とを求めるように構成されている。次にデータモデリングエンジンは、第1データセット、第2データセット、第1信頼属性、第1時間属性、第2信頼属性、及び第2時間属性に基づいて特定のビジネス行動パターンの可能性を評価する。
図1は、事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するためのシステムの1つの実施形態が動作できる汎用コンピュータシステム10の概略図を示す。コンピュータシステム10は、一般に、少なくとも1つのプロセッサ12、メモリ14、入出力装置17、及びプロセッサ、メモリ、並びに入出力装置を接続するデータ経路(例えばバス)16を含む。
プロセッサ12は、メモリ14から命令及びデータを受け取り、ビジネス及び財務情報源から事業実体に関する定性的事象及び定量的メトリクスを抽出し、定性的事象及び定量的メトリクスから特定のビジネスパターンの可能性を評価するといったシステム10の種々のデータ処理機能を実行する。プロセッサ12は、算術演算と論理演算とを実行する算術論理演算ユニット(ALU)と、メモリ14から命令を抽出し、必要なときにALUに要求してこれらを解読し実行する制御装置とを含む。メモリ14は、システム10の種々のデータ処理機能によって計算された種々のデータを記憶する。データは、例えば、財務基準及び財務比率又は商業的に利用可能な財務格付けスコアなどの定量的財務データ、定性的ビジネス事象情報、及び事業実体の財務健全性に関するビジネス行動パターンを含むことができる。メモリ14は、一般に、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び読出し専用メモリ(ROM)を含むが、プログラマブル読出し専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマバブル読出し専用メモリ(EPROM)、及び電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)などの他のタイプのメモリであってもよい。またメモリ14は、プロセッサ12上で実行するオペレーティングシステムを含むのが好ましい。オペレーティングシステムは、入力を認識し、出力を出力装置に送り、ファイル及びディレクトリを常時監視し、更に種々の周辺機器を制御することを含む基本的なタスクを実行する。メモリ14内の情報は、入出力装置17、データ経路(例えばバス)16を介して、或いは他の適切な方法で人間のユーザーに伝えることができる。
入出力装置17は、ユーザーがコンピュータシステム10にデータ及び命令を入力するために使用できるキーボード18及びマウス20を更に含むことができる。また、ディスプレイ22は、コンピュータが遂行したことをユーザーが見えるようにするために含むことができる。他の出力装置は、プリンタ、プロッタ、シンセサイザー、及びスピーカーを含むことができる。電話、ケーブル又は無線モデム、或いはイーサネットアダプタ(「イーサネット」は商標)、ローカルエリアネットワーク(LAN)アダプタ、統合デジタル通信サービス網(ISDN)アダプタ、又はデジタル加入者回線(DSL)アダプタなどのネットワークカードといった通信装置24により、コンピュータシステム10はLAN又はワイドエリアネットワーク(WAN)のようなネットワーク上の他のコンピュータ及びリソースにアクセスすることができる。大容量記憶装置26の使用により、コンピュータシステム10は大量のデータを恒久的に保存できる。大容量記憶装置は、フレキシブルディスク、ハードディスク、及び光ディスクなどの全てのタイプのディスクドライブ、並びにテープ、例えばデジタルオーディオテープ(DAT)、デジタルリニアテープ(DLT)、又は他の磁気的にコード化された媒体にデータを読み込み且つ書き込むことのできるテープドライブを含むことができる。上述のコンピュータシステム10は、ハンドヘルドデジタルコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタントコンピュータ、ノートブックコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、又はスーパーコンピュータの形態を取ることができる。
図2は、図1のコンピュータシステム10上で動作できる事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するシステムの1つの実施形態のハイレベルのコンポーネントアーキテクチャ図30を示している。図示された実施形態において、システム30は、第1データソース32と第2データソース36とを含む。更にシステム30は、データ抽出エンジン42とデータモデリングエンジン44とを含む。データモデリングエンジン44は更に、リスク評価モデル46を含む。当業者であれば、システム30が必ずしもこれらの要素に限定されないことは理解されるであろう。システム30は、図2に示されるものに比べて追加の要素又はより少ない要素を有することができる。
ビジネス行動パターンを検出するためのシステムのアーキテクチャの更なる詳細は、名称が「SYSTEM、METHOD AND COMPUTER PRODUCT TO DETECT BEHAVIOR PATTERNS RELATED TO THE FINANCIAL HEALTH OF A BUSINESS ENTITY」の2003年11月21日に出願され、本出願と同じ譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願番号第10/719,953号に見出すことができる。
図2に示されるように、データ抽出エンジン42は、第1データソース32から事業実体に関する定性的事象34の発生を示す第1データセットと、第2データソース36から事業実体に関係する定量的メトリック38を示す第2データセットとを抽出する。本実施形態によれば、第1データソース32は一般に、オンラインニュースソース、WALL STREET JOURNAL、BLOOMBERG等のような商業ニュースソース、ビジネス商用誌及び業界誌、ニュースレポート、財務諸表の補足説明書、及び事業実体とのインタビュー及び話し合いで得られた定性的財務データを含む。第2データソース36は、一般に、事業実体に関する財務結果及び内部的な財務諸表、証券取引所報告書、及びMoodyのKMV、Standard&Poor格付け、及びDun and BradstreetのPAYDEX(商標)といった商業データベースによって作成された定量的なリスクスコアを含む。
定性的事象34は通常、事業実体に関連する1つ又はそれ以上のビジネス及び財務上の出来事を表すデータの口頭又は報告的部分を含む。ビジネス及び財務上の出来事は、例えば、監査役の交代、経営者の交代、会計方法の変更、訴訟、与信契約書又は借款契約書不履行に関する事象、倒産風評、倒産、債務再編、信用停止、証券取引委員会(SEC)による調査、以前発表された収益の改訂、一時解雇、賃金カット、会社再建、再び注目される目標、合併と買収、規制の変更、及び事業実体に影響を及ぼす可能性のある産業上の事象を含むことができる。
定量的メトリック38は通常、事業実体の財務健全性に関する数値データを含む。数値データは、例えば、財務諸表データ、未払金、未収金、受取手形、現金及び現金相当物、減価償却費、繰延収益、棚卸資産、固定資産、負債、総資産、流動資産合計、流動負債合計、純資産、負債総額、財務活動によるキャッシュフロー、投資活動によるキャッシュフロー、営業活動によるキャッシュフロー、営業経費、営業外収益、営業外費用、営業利益、支払利息、売上原価、特別損益、純利益、総収益、純無形資産、営業権、経常外損益、買収、構造改革費用、進行中の研究開発費、設備投資、引当金、貸倒金、未請求債権、支払歴、株価と保有株式、信用及び債券格付け、業界業績平均、及び商業的に入手可能なリスクスコアを含むことができる。
更に図2を参照すると、データ抽出エンジン42は、ネットワーク40を介して第1データソース32及び第2データソース36から定性的事象34及び定量的メトリクス38を抽出する。ネットワーク40は通常、システム30をデータソースに接続する電子又は無線ネットワークなどの通信ネットワークである。ネットワークは、例えばエキストラネット又はイントラネットなどのプライベートネットワーク、或いはWANなどのグローバルネットワーク(例えばインターネット)を含む当業者には既知の幾つかの適切な形態のいずれを含んでもよい。更に、データ抽出エンジン42は、ネットワークから定性的事象及び定量的メトリクスを抽出する必要はない。定性的事象及び定量的メトリクスは、人手により抽出することができ、例えば、毎週CDで提供することができる。データ抽出エンジンは更に、事業実体に関する1つ又はそれ以上の過去の定量的メトリクスに対しての定量的メトリクス、或いは事業実体に関連する1つ又はそれ以上の産業区分に関する現在又は過去の定量的メトリクスを分析することによって、抽出された定量的メトリクスの何らかの予備分析を実行することができる。事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するための定量的データ分析の更なる詳細は、名称が「SYSTEM、METHOD AND COMPUTER PRODUCT TO DETECT BEHAVIOR PATTERNS RELATED TO THE FINANCIAL HEALTH OF A BUSINESS ENTITY」の2003年11月21日に出願され、本出願と同じ譲受人に譲渡された同時係属中の米国特許出願番号第10/719,953号に見出すことができる。
行動パターンを検出するためのシステム30は更に、データモデリングエンジン44を含む。1つの実施形態によれば、データモデリングエンジン44は、事業実体に関するビジネス行動パターンのモデルを求めるよう構成されており、ここでは特定のビジネス行動パターンの可能性は、定性的事象34及び定量的メトリック38の発生に関係する。特に、データモデリングエンジンは、リスク評価モデル46を使用して事業リスク情報を推定し、更に推定された事業リスク情報に基づいて事業実体に関する特定のビジネス行動パターンの可能性を評価する。本明細書で使用される「ビジネス行動パターン」とは、事業実体に関連する不正の可能性、財務的信用又は投資リスク、及び安全な信用又は投資予測を含む。図3は、図2に示されたリスク評価モデル46を使用してビジネス行動パターンを検出するための例示的なステップを更に詳しく示したフローチャートである。
図3は、本発明の1つの実施形態による、図2に示されたリスク評価モデルを使用してビジネス行動パターンを検出するための例示的なステップを示すフローチャート50である。ステップ52で、リスク評価モデルが作られる。ステップ54では、リスク評価モデルは、ノード要素を有する確率的ネットワークとして表される。本実施形態によれば、ノード要素は、定量的データと定性的データとを含む。定量的データは一般に定量的メトリクスを表し、定性的データは一般に事業実体に関する定性的事象を表す。
ステップ56で、定性的データ及び定量的データに関連する時間属性及び信頼属性が求められ、定性的データ及び定量的データに加えて、ノード要素がこれらの属性でポピュレートされる。本実施形態によれば、時間属性は、特定の定性的又は定量的データ事象の発生の日付又は時間によって表される。例えば、定量的データに関連する時間属性は、財務結果が報告された特定の日付(四半期毎又は年1回など)、所与の時点又は定められた期間で平均された株価と保有株式の報告、或いは時間で記録された財務格付けを含むことができる。同様に、定性的データに関連する時間属性は、特定の日付で作成されたニュースレポート又は財務上の補足説明を含むことができる。事業が営まれる産業分野などの幾つかの他の定性的事実は、特定の日付を持たない場合もあるが、それでもデータ表明が常に真であることを示すオープンエンドの持続時間を用いて時間的に表すことができる。
本実施形態によれば、定性的データと定量的データ事象との間の1つ又はそれ以上の時間的関係は、時間属性から導出される。時間的関係は更に、以下により詳細に説明されるように事業リスク情報を推定するのに使用される。本実施形態によれば、時間属性は、定性的又は定量的データ事象が発生した時間、及び恐らくはデータ事象又は状態が引き続いて有効である持続時間を表す。時間的関係は、2つの定性的及び/又は定量的データの時間属性から導出される重みとして表される。重みは、推定された事業リスクに対するこの2つのタイプのデータの時間的近接度及び/又は順序の影響を反映する。特に、時間的関係を用いて、定性的又は定量的データによって提供された証拠又は情報の時間的近接度及び/又は順序に基づいて事業リスク情報を調整することができる。時間的関係重みは、以下により詳細に説明されるように、連続的に分布として、或いは離散的に表形式で表すことができる。分布のタイプは、正規分布、半正規分布、ステップ関数、或いは指数分布を含むことができる。典型的な時間的関係分布では、最も高い重みは、任意の2つの事象間の時間距離がゼロであるとき(すなわち事象が同時に発生するとき)に割り当てられ、これは分布のゼロ平均値によって示され、2つの事象間の時間量が増えるにつれて重みは小さくなる。
時間属性に加えて、定量的データ及び定性的データはまた、関連する信頼属性を有する。本発明の特定の実施形態によれば、信頼属性は、データソースから抽出された情報の確実性の程度を反映するものである。特に、信頼属性を用いて、以下により詳細に説明されるような定性的又は定量的データによって提供される証拠又は情報に基づいて事業リスク情報を調整することができる。本実施形態によれば、信頼属性は重みとして表される。単一の重みは、所与の定性的ノード又は定量的ノードについての全ての可能な状態又は条件に対して定義することができ、或いは1つ又はそれ以上の重みは、所与の定性的ノード又は定量的ノードと関連付けることができる。更に、重みは、分布として連続して或いは表形式で不連続的に表すことができる。
定性的データでは、信頼属性重みは、定性的データに関連する1つ又はそれ以上のデータソースの解釈の信頼度のような発見的手法に基づいて決定され、一般的に離散的である。信頼属性はまた、定性的データに関連するデータソースの解釈の信頼度のような別の発見的手法に基づくことができる。定量的データでは、信頼属性は、定量的データに関連する統計的信頼度範囲に基づき、通常は連続的である。次いで、信頼重みは、以下により詳細に説明されるように事業リスク情報を推定するために適用される。
信頼属性を重みとして表し、その重みを事業リスク情報の決定に取り入れることによって、本発明のリスク評価モデルは、導出された信頼属性をヒューリスティック的並びに統計的の両方で組み合わせて、リスク確率値の推定において組み合わされた信頼重みを正確に反映させる。更に、リスク評価モデルはまた、信頼属性を使用して、サポートしているデータが十分に高い信頼重みを有する確率的ネットワーク62内の経路だけを移動することによって、定性的データ及び定量的データに適用される推論論理を微調整することができる。例えば、図4に示される発見的手法において、「CFO交代」及び「CEO交代」事象の発生に関連する強い信頼重みが、「経営者交代」事象の発生の可能性の誘因となる。このような場合、推論論理は、1つ又はそれ以上のよりハイレベルのノードにおいてサポートするデータが十分に高い信頼重みを有する確率的ネットワーク内の経路だけを移動することによって、高い信頼重みを有する(すなわち、ビジネス行動パターンの発生の高い可能性を有する)確率的ネットワークでの経路を更に分析するために微調整することができる。これにより、リスク評価モデルは事業実体に関する事業リスク情報及びビジネス行動パターンの集中的な調査を実行することができる。
ステップ58で、確率的ネットワークを構成する1つ又はそれ以上のハイレベルノード要素の1つ又はそれ以上のリスク確率値は、定性的データ、定量的データ、時間属性、及び信頼属性に基づいて推定される。本明細書で使用されるリスク確率値は、事業実体に関連する事業リスク情報を意味する。図4においてより詳細に説明されるように、信頼属性及び時間属性に関係するノード要素の定量的データ及び定性的データは、確率的ネットワークでリスク確率値を推定するためにハイレベルのノード要素についての証拠のソースを与える役割を果たす。
ステップ60で、事業実体に関連するビジネス行動パターンは、リスク確率値に基づいて検出される。特に、リスク評価モデルは、融合推論方法を使用してビジネス行動パターンを検出する。融合推論方法は、時間属性及び信頼属性に関する定量的データ及び定性的データを含むノード要素を分析し、事業実体に関するビジネス行動パターンを検出する。融合推論方法を図4により詳細に説明する。
図4は、リスク評価モデルを使用して示された例示的な発見的手法である。発見的手法は、確率関数によって接続されたノード要素を含む確率的ネットワーク62として表される。本実施形態によれば、確率関数は時間及び信頼属性を数学的に取り入れて、以下により詳細に説明されるようにリスク確率値を推定する。
図4を参照すると、例えば64及び66などの葉ノードは、図2に示されるようにデータソース32及び36から観測又は計算できる定量的及び定性的データを表す。例えば72及び84などの確率的ネットワーク62を構成するハイレベルのノード要素は、1つ又はそれ以上の推定ノードを表す。本実施形態によれば、関連する信頼属性及び時間属性に関する葉ノードでの定量的データ及び定性的データは、確率的ネットワークでリスク確率値を推定するためにハイレベルのノード要素についての証拠のソースを与える役割を果たす。従って、推定されたノードのリスク確率値は、そのノードの証拠を含む定性的及び定量的データ項目、信頼属性によって表されたデータ項目での信頼、及びデータ項目間の時間的関係の関数である。特に、各証拠ノードは、推定されたノードに信用を与える。以下により詳細に説明される融合推論方法では、証拠ノードの状態の変化として記録される証拠の観測によって与えられる信用が、証拠の信頼によって調整され、2つ又はそれ以上の証拠ノードによって与えられた信用の組み合わせは、証拠ノード間の時間的関係によって調整される。
「経営者交代」事象68の発生の推定されたリスク確率は、例えば、葉ノード64によって表される「CFO交代」、葉ノード66によって表される「CEO交代」、「CFO交代」事象64及び「CEO交代」事象66での信頼、並びに2つの事象64及び66の時間的な近接度の関数である。次いで、「経営者交代」事象68の推定されたリスク確率は、確率関数によって計算される。
P(SMC)=f(CEO’,CFO’,TRcfo−ceo) (1)
ここで、CEO’は事象の発生の信頼度によって調整された「CEO交代」事象66の観測であり、CFO’は事象の発生の信頼度によって調整された「CFO交代」事象66の観測であり、及びTRcfo−ceoは、2つの事象64及び66の間の時間的関係である。これらの信頼度によって調整された観測は、0と1の間の値を持つこの関数における重みとして表され、ここで、1は事象のプラスの観測が確実であることを表し、0は事象のマイナスの観測が確実であることを表す。時間的関係はまた、0と1の間の値を持つこの関数における重みとして表され、ここで、1は最も有意な時間的関係を表し、この値は、時間的関係の有意性が小さくなるにつれて0に近付く。本実施例の1つの実施において、推定されたノードの確率を導出するための関数は次式の通りである。
P(SMC)=((CEO’+CFO’)*TRcfo−ceo)/2 (2)
両方の事象が観測され、データのソース(又は複数のソース)に関する発見的手法に基づいた信頼重み値が0.8で、重みに対するこれらの2つの事象間のタイムラグをマッピングする分布に基づいた時間的関係重みが0.9である場合、推定されたノードの確率は、((0.8+0.8)*0.9)/2=0.72となる。
これらの事象の1つだけがプラスの観測を有し、やはり信頼重み値が0.8である場合、関数での時間的関係重みとして2つの事象間の関心のあるタイムフレームについての時間的関係重みの下限を使用する。例えば、CEOが辞める事象とCFOが辞める事象との間の時間的関係は、2年の最後では有意なものとはならず、2年でのこれらの事象の時間的関係重みが0.4である場合には、該値を関数で用いて((0+0.8)*0.4)/2=0.16を得る。この実施例では、観測が無いことにより他の事象のマイナスの観測が確実なものとなる(よく知られた大企業のCEO交代のニュースを観測しないなど)と仮定している。或いは、発生したが観測されなかった確率に観測の欠如を関係付ける発見的手法を使用することができる。両方の観測がマイナスである場合、関数の分子が0になるときに、推定される確率は0になる。これは、推定されるノードの可能性を計算するのに使用できる確率関数の1つの実施例であるが、他の形態の確率関数も使用できる。
リスク評価モデルは更に、融合推論方法を使用して、定量的データを定性的データと組み合わせて関連付けて評価し、定量的データ又は定性的データに見られる推定されたリスク確率値を立証、説明、或いは否認を行う。本明細書で使用される「立証」は、2つ又はそれ以上の証拠ノードを組み合わせて推定されたリスクの確率を高めるときに生じ、「説明」は、付加的な証拠ノードが推定されたリスクの確率を下げるときに生じ、更に「否認」は、付加的な証拠ノードが推定されたリスク確率に対する異なる状態の表明を引き起こすときに生じる。以下の段落では、事業実体に関する事業リスク情報を推定するための融合推論方法の使用の幾つかの実施例を説明する。
融合推論方法を用いて、定性的事象データに基づき定量的データ結果を「説明する」ことができる。例えば、バランスシートで報告された在庫の時間にわたる定量的比較が急増を示す場合がある。これは、企業製品の需要の減少を示す場合には懸念事項の要因となる可能性がある。しかしながら、この企業がこの増加と同じ期間に在庫評価方法を変更したことを財務諸表の補足説明の定性的データが示す場合には、この増加は差し迫った懸念事項とはならない。この場合、取得された定性的データ、及び在庫の増加に対して同時性の時間的関係は、増加に対する妥当な「説明」を提供する。或いは、在庫増加後に在庫評価方法の変更を行った場合(すなわち、2つの事象が異なる時間期間に生じた場合)には、評価方法の変更が在庫増加を「説明する」信頼度が低くなる。
別の実施例として、融合推論方法を用いて、定性的データと共に定量的データ結果を「立証する」ことができる。例えば、事業実体に関連する財務負債の定量的な財務分析の結果は、事業実体に関連する1つ又はそれ以上の産業区分によって示される財務負債よりも極めて高いことを示すことがある。また事業実体に関する定性的データが、大きなオフバランスシート財務負債が同時に存在することを示した場合には、定性的データは、事業実体が負債の財務リスクを負っているという懸案事項を「立証する」。この場合、定性的データと定量的データとの間の同時性の時間的関係は、財務リスクを判断するのに重要である。しかしながら、2つのタイプの負債が異なる(或いは重ならない)時間期間に存在した場合には、この負債はあまり大きな懸念事項ではない。別の実施例において、事業実体に関する定性的データがビジネスの新しい競合技術の導入を示し、次の財務諸表が販売の急激な減少を示す場合には、定量的データ分析は、ビジネスの財務健全性に対する技術導入事象の影響についての懸念を「立証する」。しかしながら、販売の減少が競合技術の発表前に検出された場合には、事業実体は、健全性を悪化させる可能性のある何らかの事象の発生の前に、下降している健全性の兆候を既に示しているので、リスクの確率は異なり、実際にはより高くなるはずである。
融合推論方法を用いて、定性的データに基づいて定量的データを「否認する」ことができる。例えば、会社が見積財務諸表においてプラスの見通しを示すことを定量的データ分析が決定し、同じ時間フレームにおいて、CEOが大量の会社株式を売っていることを示す定性的データが発見された場合には、該定性的データはプラスの見通しを「否認する」。推定されるリスクが高いという、株のダンピング証拠によって与えられる信用が、推定されるリスクが低いという見積諸表証拠によって与えられる信用よりも高い場合、融合推論方法は、ビジネス実体が見積結果によって示されるものよりも高いレベルの事業リスクを有すると分析する。一般に、株ダンピングは常に事業実体の財務健全性についての疑惑の基準を作成することができるが、この実施例でのプラスの見積結果への時間的な近接度は、見積結果が誤っているという結果を生じる。
図4に示された発見的手法を更に参照すると、「不正」ノード84は、3つの立証している証拠ノード、すなわち「説明無しの経営者の交代」72、「監査役交代」82、及び「誤った財務」80から構成される。証拠ノード72、80、及び82の各々のプラスの観測は、不正の推定されるリスク確率を高める。同様に、「説明無しの経営者の交代」ノード72は、2つの証拠ノードである「買収」70及び「経営者交代」68を含む。この場合、「買収」70のプラスの観測は、「経営者交代」68のプラスの観測の説明を提供し、推定されるノード「説明無しの経営者の交代」72のリスク確率を下げる。別の実施例として、「不健全な財務」ノード78は、2つの証拠ノード「調整された財務」74及び「未調整の財務」76を含む。この場合、「不健全な財務」ノード78のマイナスの状態は、「未調整の財務」ノード76のプラスの状態に基づくことができる(すなわち、財務が良好に見えるので、推論が良好な財務健全性を表明する)が、「調整された財務」ノード74のマイナスの状態の観測によって相殺される(すなわち、異常に大きな減価償却について調整されると、財務はもはや良好には見えないので、推論は良好ではない財務健全性を表明する)可能性がある。この実施例において、良好な未調整の財務及び良好でない調整された財務が観測されるときには、融合推論方法は、推定された不健全な財務ノードの状態をプラスに切り換え、一方、良好な未調整の財務だけに基づいて、不健全な財務の推定された状態はマイナスとなっているであろう。従って、良好でない調整された財務の観測は、良好な未調整の財務だけに対して行われることになる表明を否認する。
上記の検討から明らかなように、データ項目の時間的関係及び信頼属性を含むことは、事業リスク情報の定量的及び定性的分析の融合において重要である。更に、時間的情報は、融合推論方法が定性的及び定量的データに与えるはずの重みに有意な影響を有する。例えば、1986年のCEO辞任は、2003年に起こる監査役交代には恐らくはほとんど又は全く関係がない。しかしながら、2つの事象が互いに2、3カ月以内に生じた場合には、2つの事象の組み合わせ及びこれらの時間的近接度が、問題のある会計の指標とすることができる。同様に、上述のように、個々のデータ項目の信頼度もまた、定性的及び定量的データに割り当てられた重みに影響を与える。例えば、オフバランスシートの負債が存在するという報告のような定性的データが、信頼できないデータソースから得られた場合、当該データは、該データに基づくどのような表明にも同様に反映される低い信頼度が与えられるはずである。
図5は、図4の発見的手法に示された定性的データと定量的データとの間の1つ又はそれ以上の時間的関係の例示的な相互作用である。図5は、「不正」ノード84及び3つの寄与する証拠ノード、すなわち「監査役交代」82、「説明されない経営者の交代」72、及び「誤った財務」80、更にこれらに関連する時間的関係、TRac_umc88、TRac_mf90、及びTRumc_mf92を示している。この場合、「不正」ノードP(不正)の推定されたリスク確率値は、以下の形式の確率関数によって計算される。
P(Fraud)=f(AC’,UMC’,MF’,TRac_umc,TRac_mf,TRumc_mf) (3)
ここで、AC’=監査役交代、UMC’=説明されない経営者の交代、MF’=誤った財務であり、各々はこれらのそれぞれの信頼重みによって調整され、TRac_umc=監査役交代と説明されない経営者の交代との間の時間的関係、TRac_mf=監査役交代と誤った財務との間の時間的関係、及びTRumc_mf=説明されない経営者の交代と誤った財務との間の時間的関係である。
従って、本実施形態によれば、より高いレベルのノードに寄与するデータペア毎に時間的関係を有しており、推定されたノードの確率を計算するときに査定しなければならない時間的関係の数は、(n2−n)/2に等しい。ここでnは、推定されるノードに寄与する証拠ノードの数である。
図6−9は、時間的関係を表すための分布タイプの例証である。本実施形態によれば、時間的関係の3つの主なタイプは、リスク評価のために使用され、すなわち、事象Aが事象Bのn時間ユニット内に生じる「順序付けられていない近接度」、事象Aが事象Bの前にn時間ユニットよりも大きくなく生じる「先行近接度」、及び事象Aが事象Bに続いてn個の時間ユニットより大きくなく生じる「後続近接度」である。本明細書で使用されるA及びBは、事業実体に関する定性的事象又は定量的メトリクスを意味する。更に、また時間ユニットの数はゼロとすることができ、すなわち事象は同時に起こり得る。更に、上記の推論は、例えば、重なり合う関係のような時間的関係の他のタイプにも拡張することができる。近接度及び順序は、これらの時間的態様が証拠データに基づいて推定されたリスクに与えられる信用に影響を与える可能性があるので、2つの事象間の時間的関係の重要な態様である。より近い時間に起こる事象がこれらの間の長い遅延を有する事象よりも一般的にはより関係がありそうなので、近接度は重要である。例えば、経営者交代が起こるかどうか推定する場合、CFO及びCEOの両方が互いに3カ月以内に交代したという観測は、CEO及びCFOが事象間に2年の遅延を有して交代した場合よりも、経営者交代が起こる可能性がより高いことを示唆する。順序は、同じ事象が異なる順序で起こる場合に、示唆されなかったか、或いはより可能性が低いリスクを事象の幾つかのシーケンスが示唆する場合に重要となる場合がある。例えば、在庫問題の存在を推定する場合、報告された在庫が増加しているという観測、及び事業実体が在庫評価方法を変更したという観測は、事象が起こる順序に依存する推定されたリスクの異なるレベルをもたらす可能性がある。評価方法が変更される前の在庫の増加は、経営者が評価方法を変更することによって隠そうとしている在庫回転率問題を示す可能性があり、一方、評価方法変更と同時の或いはその後の在庫の増加は、単に評価方法変更の結果である可能性があり、リスク増大を示唆するものではない。
図6−8に示された分布は、近接度及び順序の両方に基づく時間的関係の重みを表すことができる。これらの分布において、0より下の切り取り分布は、事象Aが事象Bの前に起こる場合(先行順序)に加えられる重みを表し、0より上の切り取り分布は、事象Aが事象Bの後に起こる場合(後続順序)に加えられる重みを表す。図6は、時間的関係の「順序付けられていない近接度」タイプを表す正規分布の図であり、ここでは、より高い重みが近接度のより近い事象に割り当てられるが、所与の近接度の重みは、事象のいずれの順序についても同じである。図7は、関係の「順序付けられていない近接度」タイプを表すマイナスの傾斜分布の図であり、ここでは、より高い重みが近接度のより近い事象に割り当てられ、先行順序は後続順序よりもより大きな重みを有する。図8は、時間的関係の「先行近接度」タイプを表す分布の図であり、ここでは、より高い重みが近接度のより近い事象に割り当てられ、事象Aが事象Bのはるかに前に起こるときに減少する重みが割り当てられ、事象Aが事象Bの後に起こる場合には重みは加えられない。更に、図9は、時間的範囲の例示的な重みの離散的な表を示したものであり、ここでは、事象Aが事象Bの前に起こる先行する時間的関係が、事象Aが事象Bの後に起こる後続関係よりも低い重みを割り当てられ、最大重みは、0月の遅延で、すなわち同時に事象が起こる場合に与えられる。
本発明の別の実施形態において、リスク評価モデルはまた、ベイズ信用ネットワーク(BBN)法を使用して実施することができる。図10は、ベイズ信用ネットワーク94を使用して示された例示的な発見的手法である。当業者であれば理解されるように、BBNは、種々の事象を定義する確率的ネットワークの1つのタイプであり、事象と条件付き確率との間の依存は、これらの依存に含まれる。しかしながら、BBNを使用してリスク評価モデルを実施する場合にはトレードオフがある。
信頼属性及び時間属性は、指定されない場合はBBNネットワークの一部ではない。従って、データ信頼重みと時間的関係重みは、BBNにおいて別々のノードとして表す必要がある。図10に示されるように、96及び98などの付加的なノードが、データ信頼重みと時間的関係重みを取り込むためにBBNに導入される。当業者には明らかなように、余分なノードの追加は、リスク評価モデルの視覚的な複雑さが増大する。更に、証拠ノードの状態の全ての並べ替えの付加的な確率値、及び推定されたノードに寄与する時間及び信頼ノードは、明示的に定義されるべきであり、これによってモデルの複雑さ及び開発コストが増大し、データの相互関係の明確さが低下することになる。
前述の実施形態によって開示されたように、図4に示されたような確率的ネットワークを使用してリスク評価モデルを実施することによって、データ信頼重み及び時間的関係重みを確率関数に数学的に組み入れることが可能になり、データ信頼重み及び時間的関係重みを表すために追加ノードの存在を必要としなくなる。更に、図4の確率的ネットワークにおいて、証拠ノード全ての全並べ替え、信頼及び時間状態の確率値は、図10のBBNによって要求されるように明示的に指定する必要はない。
一般に、リスク評価モデルはまた、デンプスター−シェーファー理論、マルコフモデルなどの当該技術分野で公知の他の推論フレームワークを使用して、データ信頼及び時間的関係重みを含むように上記のフレームワークを適切に修正することによって実施することができる。
更に、本発明の別の実施形態によれば、前段落で説明された融合推論方法は、推定されたリスク確率値及びビジネス行動パターンを再評価するために定量的データ及び定性的データから付加的な情報を抽出する段階を含むことができる。付加的な情報が抽出されると、ノードはこの情報でポピュレートされ、これらのノードについて信頼重みが再計算される。上記のプロセスは、要求される信頼の程度を備える特定のビジネス行動パターンが予測されるまで繰り返される。
前記で説明された実施形態は、定性的及び定量的データの両方、これらの時間的関係重み、及びこれらに関連する信頼重みをリスク分析プロセスに組み入れることによって、事業リスク情報及びビジネス行動パターンの完全且つ整合性のある分析を実行する機能を含む多くの利点を有する。更に、本発明は、融合推論方法を自動化することにより、及び事業リスク情報及びビジネス行動パターンを再評価する融合推論方法によって得られた知識を使用することによってリスク分析を実行するコストを低減する。コスト低減及び効率改善により、既存のリスク分析技術を使用して現在可能であるものよりも事業実体の大きなセットの包括的な分析が可能になる。
更に、本発明の実施形態は、現在及び見込みの顧客会計に関連するリスクを査定する能力を向上させるために商業貸し付けビジネスによって用いることができる。従って、ユーザーは、そのリスク露見を最小にしながら会計からの利益を最大にするために適切な契約及び期限を割り当てることができる。当業者には理解されるように、良好な見込み会計を識別して選択し、及び既存の会計のリスクを効率的に監視する能力は、一般に営利貸し付けビジネスの利益に大きく寄与する。開示された実施形態は、これらのプロセスを均一に且つ包括的に実行する能力を向上させ、より収益性の高い会計ポートフォリオの選択及び保持を可能にする。
更に、本発明の実施形態は、会計管理の目的においてビジネスユーザーに恩恵をもたらすことができる。リスク評価をもたらす推論文書は、会計期限への変更を守る機能の改善を可能とし、ようにビジネスユーザーが会計を効率的に更新して現在のリスクレベルを反映できるようにする。更に、本発明は、例えば、保険、投資、資産賃借、及び商業的な財務関係を包含する他の分野といった種々の分野へ適用可能である。
本発明の前述のブロック図及びフローチャートは、本明細書で開示された事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するためのシステムの機能及び動作を示している。この点に関して、各ブロック/コンポーネントは、モジュール、セグメント、又はコードの一部を表し、これは指定された論理機能を実行するための1つ又はそれ以上の実行可能な命令を含む。幾つかの別の実施において、ブロックに示された機能は、図に示された順序以外で起こる可能性があり、或いは、例えば、包含される機能に応じてほぼ同時に或いは逆の順序で実際には実行される場合がある点に留意されたい。また当業者であれば、追加のブロックを付加することができることは理解されるであろう。更に、機能はJava(商標)及びMatlabなどのプログラミング言語で実施することができるが、Perl、Visual Basic、C++、Mathematica、及びSASなどの他の言語を使用してもよい。
上記に説明された種々の実施形態は、論理機能を実施するための実行可能な命令の順序付けられたリスティングを含む。順序付けられたリスティングは、命令を検索し実行することができるコンピュータベースのシステムによって、或いはこれと接続して使用する、任意のコンピュータ可読媒体にも組み入れることができる。このアプリケーションの関連においては、コンピュータ可読媒体は、命令を含み、格納し、通信し、伝播し、送信し、又は移送することができる任意の手段とすることができる。コンピュータ可読媒体は、電子、磁気、光、電磁、又は赤外線のシステム、装置、或いはデバイスとすることができる。コンピュータ可読媒体には、網羅的ではないが例証的リストとして、1本又はそれ以上の電線を有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、RAM、ROM、EPROM又はフラッシュメモリ、光ファイバー、及びポータブルコンパクトディスク読出し専用メモリ(CD−ROM)を含むことができる。
コンピュータ可読媒体が、命令を印刷する紙又は別の適切な媒体を含むことができる点に留意されたい。例えば、命令は紙又は他の媒体の光学スキャンによって電子的に取り込むことができ、次に、コンパイルされ、翻訳され、或いは他の場合には必要であれば適切な方法で処理され、次いでコンピュータメモリ内に格納される。
本発明により、事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するための方法及びシステムが提供されたことは明らかである。本発明をその好ましい実施形態と共に具体的に示し且つ説明してきたが、本発明の範囲から逸脱することなく変形及び改良が当業者によって行われ得ることは理解されるであろう。図面の参照番号に対応する請求項の参照番号は、請求される発明の理解を単に容易にするためのものであり、請求された発明の範囲を狭めるものではない。本出願の請求項に記載されたものは、本明細書の説明の一部とするために本明細書に組み込まれる。
事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するためのシステムの1つの実施形態が動作可能な汎用コンピュータシステムの概略図。 図1のコンピュータシステム上で動作できる、事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するためのシステムの1つの実施形態のハイレベルコンポーネントアーキテクチャ図。 本発明の1つの実施形態による、図2に示されたリスク評価モデルを使用してビジネス行動パターンを検出するための例示的なステップを説明するフローチャート。 リスク評価モデルを使用して示された例示的な発見的手法。 図4に示された発見的手法で表された定性的データと定量的データとの間の1つ又はそれ以上の時間的関係の例示的な相互作用。 時間的関係の順序付けられていない近接タイプを表す正規分布を示す図。 時間的関係の順序付けられていない近接タイプを表すマイナスに傾斜した分布を示す図。 時間的関係の先行する近接タイプを表す分布を示す図。 時間範囲の重みの離散的な表。 ベイズ信用ネットワークを使用して示された例示的な発見的手法。
符号の説明
10 汎用コンピュータシステム
12 プロセッサ
14 メモリ
16 データ経路
17 入出力装置
18 キーボード
20 マウス
22 ディスプレイ
24 通信装置
26 大容量記憶装置

Claims (10)

  1. 少なくとも1つのプロセッサ(12)、メモリ(14)及び、入出力装置(17)を含むコンピュータシステム(10)が、事業実体に関するビジネス行動パターンを検出するための方法であって、
    特定のビジネス行動パターンの可能性が、少なくとも1つの定性的事象(34)及び少なくとも1つの定量的メトリック(38)の発生と関連するビジネス行動パターンのモデルを前記コンピュータシステム(10)が求める段階と、
    第1データソース(32)から前記事業実体に関連する前記少なくとも1つの定性的事象(34)の発生を表す第1データセットを前記コンピュータシステム(10)が抽出し、前記メモリ(14)に記憶する段階と、
    第2データソース(36)から前記事業実体に関連する前記少なくとも1つの定量的メトリック(38)を表す第2データセットを前記コンピュータシステム(10)が抽出し、前記メモリ(14)に記憶する段階と、
    前記少なくとも1つの定性的事象(34)に関連する第1信頼属性及び第1時間属性を前記コンピュータシステム(10)が求める段階と、
    前記少なくとも1つの定量的メトリック(38)に関連する第2信頼属性及び第2時間属性を前記コンピュータシステム(10)が求める段階と、
    前記メモリ(14)から読み出した前記第1及び第2データセット、前記第1信頼属性、前記第1時間属性、前記第2信頼属性、及び前記第2時間属性に基づいて前記モデルを実行することによって前記特定のビジネス行動パターンの可能性を前記コンピュータシステム(10)が評価する段階と、
    を含む方法。
  2. 前記特定のビジネス行動パターンは、前記事業実体に関連する不正の可能性、財務的信用又は投資リスク、及び安全な信用又は投資予測のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1データセットは、前記事業実体に関連する1つ又はそれ以上のビジネス及び財務上の出来事を表すデータの口頭又は報告的部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記第2データセットは、前記事業実体の財務健全性に関する数値的データを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記第1データソース(32)は、前記コンピュータシステム(10)とネットワークを介して接続し、
    関連する第1信頼属性を求める段階は、前記第1データソース(32)の信頼度値を求める段階を含む請求項1に記載の方法。
  6. 第2信頼属性を求める段階は、前記定量的メトリック(38)の統計的な信頼範囲を求める段階を含む請求項1に記載の方法。
  7. 前記第1時間属性及び前記第2時間属性から前記定性的事象(34)と前記定量的メトリック(38)との間の1つ又はそれ以上の時間的関係を前記コンピュータシステム(10)が導出する段階と、
    前記少なくとも1つの定性的事象(34)と前記少なくとも1つの定量的メトリック(38)の事象が同時に発生した場合に前記コンピュータシステム(10)が比較的大きな時間的関係重みを前記モデルに適用し、該2つの事象間の時間量が増えるにつれて前記コンピュータシステム(10)がより小さな時間的関係重みを前記モデルに適用する段階と、
    を更に含む請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記モデルは、事業リスク情報を推定して、前記少なくとも1つの定性的事象(34)、前記少なくとも1つの定量的メトリック(38)、前記第1時間属性、前記第2時間属性、前記第1信頼属性、及び前記第2信頼属性から前記事業実体に関するビジネス行動パターンの可能性を評価するように構成されたリスク評価モデル(46)であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記リスク評価モデル(46)は、前記事業リスク情報を推定し、前記ビジネス行動パターンの可能性を評価するために融合推論方法を使用することを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記モデルは、前記少なくとも1つの定性的事象(34)、前記少なくとも1つの定量的メトリック(38)、前記第1時間属性、前記第2時間属性、前記第1信頼属性、及び前記第2信頼属性から前記事業実体に関する事業リスク情報を推定し、前記ビジネス行動パターンの可能性を評価するように構成されたベイズ信用ネットワークを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。

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