JP4920960B2 - 木質床構造および木質床の施工方法 - Google Patents

木質床構造および木質床の施工方法 Download PDF

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Description

この発明は、一般住宅、集合住宅などに採用され、畳床を木質床に改装する際のリフォーム時などに好適に採用される木質床構造および木質床の施工方法に関する。
一般住宅や集合住宅などに採用される畳床の構造としてはたとえば、コンクリートスラブ(基礎下地)上に畳が敷設されるものや、コンクリートスラブ上に床根太を介して荒板が施工されて、その荒板上に畳が敷設されるものが一般に多く採用されている。
コンクリートスラブ上に畳が直貼りされた畳床を木質床に改装する場合には通常、畳を除去した後、コンクリートスラム上に合成樹脂発泡体からなる嵩上げ板を敷設して、その嵩上げ板上に合板などの床材支持板を介して、木質床材を敷き詰めるようにしている。
また荒板上に設置された畳床を木質床に改装する場合にはたとえば、特許文献1,2に示すように、畳を除去した後、荒板などを残存させておき、荒板上に、上記した嵩上げ板および床材支持板を介して、木質床材を敷き詰めるのが通例である。
特許第3484437号 特開2002−88961号
しかしながら、特許文献1,2に示す従来の木質床の構造に採用される床材支持板は、木質床材を十分に支持できるように、合板や中質繊維板などの比較的剛性の高い板によって構成されている。このためこの高剛性の床材支持板を、現場などで裁断加工するような場合には、鋸などを用いて切削する必要があり、切削作業が困難になるばかりか、切削時に切り屑が飛散して、現場周辺を汚染してしまうおそれがある。
また床施工を行う場合、床材支持板などの構成部品を予め工場側で所定の寸法に裁断しておき、そのプレカット材を現場に搬入して施工するプレカット工法を用いる場合であっても、床材支持板は、床施工領域に隙間なく突き詰めて施工するものであるため、現場において微調整するために裁断加工が必要となる。このためプレカット工法を用いる場合であっても、現場での鋸による裁断加工が必要となり、切り粉が発生するという問題を根本的に解消することは困難である。
しかも、現場での鋸による裁断が必要であると、技術、経験や熟練度が必要な鋸操作、いわゆる大工作業となるため、限られた人材による施工作業となり、人材の確保などが困難になり、施工作業を効率良くスムーズに行うことができず、さらにコストも増大するという問題が発生する。
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、施工現場の汚染を防止しつつ、簡単かつ効率良く施工できて、コストの削減を図ることができる木質床構造および木質床の施工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、以下の構成を要旨としている。
[1] 基礎下地上に施工される木質床構造であって、
基礎下地上に敷設され、かつ合成樹脂発泡体によって構成される複数の嵩上げ板と、
前記嵩上げ板上に敷設された複数の床材支持板と、
前記嵩上げ板上における床材支持板と壁面との間の隙間に配置され、かつカッターナイフやハサミにより切断可能な隙間納め板と、
前記床材支持板および隙間納め板上に敷き詰められ、かつカッターナイフやハサミにより切断可能な複数の木質床材と、を備えたことを特徴とする木質床構造。
[2] 前記隙間納め板は、合成樹脂発泡体製の基板上に中質繊維板製の薄板が積層されて構成される前項1に記載の木質床構造。
[3] 前記基礎下地上に前記嵩上げ板と並列に配置され、かつ前記床材支持板を固着具を介して固定可能な目地板が設けられる前項1または2に記載の木質床構造。
[4] 隣合う床材支持板間に隙間が形成されるとともに、その隙間に隙間納め板が配置される前項1〜3のいずれか1項に記載の木質床構造。
[5] 前記基礎下地上における前記嵩上げ板の下側に、合成樹脂発泡体からなる不陸吸収板が敷設される前項1〜4のいずれか1項に記載の木質床構造。
[6] 前記木質床材は、基材と、その基材上に積層された化粧層とを有し、
前記基材が、高比重シートからなる高比重層上に、木質繊維板からなる木質層が積層されて構成される前項1〜5のいずれか1項に記載の木質床構造。
[7] 前記木質床材は、基材と、その基材上に積層された化粧層とを有し、
前記基材が、木質繊維板からなる上下の木質層間に、高比重シートからなる高比重層が介層されて構成される前項1〜5のいずれか1項に記載の木質床構造。
[8] 隣合う木質床材の接合部が、相じゃくり接合によって接合される前項1〜7のいずれか1項に記載の木質床構造。
[9] 基礎下地上に施工される木質床の施工方法であって、
合成樹脂発泡体によって構成される複数の嵩上げ板を敷設する工程と、
前記嵩上げ板上に複数の床材支持板を敷設する工程と、
前記嵩上げ板上における床材支持板と壁面との間の隙間に、カッターナイフやハサミにより切断可能な隙間納め板を配置する工程と、
前記床材支持板および隙間納め板上に、カッターナイフやハサミにより切断可能な複数の木質床材を敷き詰める工程と、を含むことを特徴とする木質床の施工方法。
[10] 嵩上げ板を敷設する前に、基礎下地上に敷設された畳を除去する工程を、さらに含む前項9に記載の木質床の施工方法。
上記発明[1]における木質床構造によれば、カッターナイフなどにより裁断可能な隙間納め板を、床材支持板と壁面との隙間に配置するものであるため、床材支持板および隙間納め板によって、隙間のない平坦な床材支持面を形成でき、その上に確実に床材を施工することができる。従って施工部材を鋸を用いずにカッターナイフにより切断することができるため、切断作業を容易に行えるとともに、切断時に切り粉が発生するのを防止できて、現場の汚染を確実に防止することができる。
しかも、現場での鋸による裁断が不要であるため、経験や熟練度が必要な鋸操作、いわゆる大工作業を省略することができる。従って施工者などの人材を容易に選定することができ、施工作業を効率良くスムーズに行えるとともに、コストも削減することができる。
上記発明[2]における木質床構造によれば、上記の効果をより確実に得ることができる。
上記発明[3]における木質床構造によれば、施工領域における中間位置に目地板を配置して、その目地板部分においても、床材支持板を固着具によって固定することができるため、床材支持板を安定状態に固定できて、より安定した構造の木質床を形成することができる。
上記発明[4]における木質床構造によれば、隣合う床材支持板間にも隙間納め板を配置するものであるため、施工領域の中間位置においても、床支持板のサイズ調整を行うことができ、サイズ調整量を増大させることができて、より一層汎用性を向上させることができる。
上記発明[5]〜[7]における木質床構造によれば、上記の効果をより一層確実に得ることができる。
上記発明[8]における木質床構造によれば、隣り合う木質床材間の接合を容易に解除することができ、木質床材の部分的な貼り替えを容易に行うことができる。
上記発明[9]における木質床の施工方法によれば、上記の効果を有する木質床構造を施工することができる。
上記発明[10]における木質床の施工方法によれば、畳床を木質床に改装することができる。
図1はこの発明の第1実施形態である木質床構造を示す断面図である。同図に示すように、本第1実施形態の木質床構造は、畳床から木質床に改装するようにしたリフォームによって形成されたものである。つまり改装前においては、コンクリートスラブなどの基礎下地(1)上に複数枚の畳が敷設されて、畳床が形成されていたものであり、この畳床構造に対し畳が除去された後、床仕上げ施工されて、以下の構成の木質床構造が形成されている。
図1に示すように本実施形態の木質床構造は、基礎下地(1)おける周縁部に、きわ根太(2)が設置されるとともに、基礎下地(1)上に不陸吸収板(3)が敷設される。さらに不陸吸収板(3)上には、嵩上げ板(4)が敷設されるとともに、その嵩上げ板(4)上に床材支持板(5)および隙間納め板(6)を介して木質床材(7)が敷設されている。
本実施形態において、きわ根太(2)は、床仕上げ面における壁ぎわの沈み込みを防止するために設けられる。このきわ根太(2)は、後述する床材支持板(5)や隙間納め板(6)をビス、釘などの固着具によって固定できるような部材、たとえば木質材によって構成するのが良い。
またきわ根太(2)は、その厚さ(高さ寸法)が、後述する不陸吸収板(3)、嵩上げ板(4)および床材支持板(5)の各厚みを合計した厚みに対応して形成されており、具体的には、35〜45mm、好ましくは37〜43mmに設定されている。
このきわ根太(2)が、基礎下地(1)上における壁面(12)に沿わせた状態に配置されて、ビス、釘などの固着具(25)によって、壁面(12)に固定される。なおきわ根太(2)の幅は、ビス、釘などの固着具(25)による打ち込みなどの固定作業性を考慮して、20〜45mmに設定するのが良い。
もっとも本発明においては、きわ根太(2)を、上記の固着具(25)以外に、接着剤や両面テープを用いて、基礎下地(1)に固定するようにしても良く、固着具(25)と、接着剤や両面テープを併用して固定するようにしても良い。
本発明において使用される両面テープとしては、テープ基材の両面に感圧性接着剤(粘着材)が塗布されたもの、感圧接着剤の層にガラス繊維などの繊維が分散混入されたものなどを好適に用いることができ、温湿度変化しても、剥離しないものは、より好適に用いることができる。
ここで本実施形態において、きわ根太(2)をコンクリートスラブ製の基礎下地(1)上に直接配置するようにしているが、それだけに限られず、本発明においてはたとえば、基礎下地(1)上に床根太を介して荒板が取り付けられている場合には、その荒板上にきわ根太(2)を配置するようにしても良い。
すなわち木質床を施工する前、つまり改装前の畳床構造としては、基礎下地(1)上に畳を直接配置する構造や、基礎下地(1)上に床根太を介して荒板を取り付けた木質下地を形成し、その木質下地上に畳を配置する構造などが採用されるが、改装前に基礎下地(1)上に畳を直接配置していた場合には、改装時には、本実施形態のように基礎下地(1)上にきわ根太(2)を直接配置するようにし、改装前に基礎下地(1)上に畳を荒板などの木質下地を介して配置していた場合には、改装時には、荒板などの木質下地をそのまま利用して、その木質下地上にきわ根太(2)を配置するようにしている。
もっとも本発明においては、改装前に基礎下地(1)上に畳が直接配置されていたとしても、改装時には基礎下地(1)上に、床根太や荒板などを新規に組み付けるようにしても良いし、逆に改装前に基礎下地(1)上に畳が荒板などの木質下地を介して配置されていたとしても、改装時には木質下地を除去して、基礎下地(1)上にきわ根太(2)を直接配置するようにしても良い。
本実施形態において壁面(12)は通常、敷居などによって構成される。なお上記したように畳床から木質床に改装した場合には、壁面(12)が畳寄せによって構成されることもある。
なおきわ根太(2)は、必ずしも壁面(12)に固定する必要はなく、基礎下地(1)や、上記したように荒板などの木質下地に固定するようにしても良い。
基礎下地(1)上には、その下地面全域に複数の不陸吸収板(3)が隙間なく敷設されている。この不陸吸収板(3)は基礎下地(1)の上面に形成される不陸を吸収するために設けられる。
不陸吸収板(3)は、ポリエチレン(PE)、ポリウレタン(PU)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)などの合成樹脂の発泡体によって構成されるものを好適に用いることでき、中でも特にポリエチレン発泡体によって構成されるものを用いるのが良い。
不陸吸収板(3)を構成する合成樹脂発泡体の発泡倍率は、10〜50倍程度、好ましくは20〜40倍程度に設定するのが良い。すなわち発泡倍率が大き過ぎる場合には、床上歩行時の沈み込みが大きくなるおそれがあり、逆に発泡倍率が小さ過ぎる場合には、不陸を吸収できないおそれがある。なお参考までに本実施形態では、この発泡倍率は30倍に設定されている。
本実施形態において不陸吸収板(3)は、上記の合成樹脂の発泡成形体によって構成されているため、鋸を用いずとも、カッターナイフやハサミ(以下、必要に応じて「カッターナイフなど」と称する)を用いて簡単かつ正確に切断加工することができる。
不陸吸収板(3)は、その厚みを5〜10mmに設定するのが良い。すなわちこの厚みが薄過ぎたり、厚過ぎたりする場合には、不陸を確実に吸収できないおそれがある。
この不陸吸収板(3)は、基礎下地(1)上に載置するだけでも良いが、位置ずれを確実に防止できるように、両面テープなどによって基礎下地(1)に固定するようにしても良い。
なお本発明においては、不陸吸収板(3)は必ずしも敷設する必要はなく、省略することも可能である。たとえば改装前における荒板などの木質下地をそのまま利用して床仕上げ施工する場合には、木質下地の荒板には不陸はないので、その荒板上に後述の嵩上げ板(4)などを直接敷設するようにしても良い。
不陸吸収板(3)上にはそのほぼ全域に、複数の嵩上げ板(4)が敷設されている。この嵩上げ板(4)は、嵩上げ用や断熱用に設けられるものである。
嵩上げ板(4)は、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂の発泡体によって構成されるものを好適に用いることができ、中でも特にポリスチレン発泡体によって構成されるものを用いるのが良い。
嵩上げ板(4)を構成する合成樹脂発泡体の発泡倍率は、10〜50倍程度、好ましくは20〜40倍程度に設定するのが良い。すなわち発泡倍率が大き過ぎる場合には、床上歩行時の沈み込みが大きくなるおそれがあり、逆に発泡倍率が小さ過ぎる場合には、基礎下地などの不陸の悪影響を受けるおそれがある。なお参考までに本実施形態では、この発泡倍率は30倍に設定されている。
本実施形態において嵩上げ板(4)は、上記の合成樹脂の発泡成形体によって構成されているため、不陸吸収板(3)と同様に、鋸を用いずとも、カッターナイフなどを用いて簡単かつ正確に切断加工することができる。
嵩上げ板(4)の厚みは、特に限定されるものではないが、上記不陸吸収板(3)と、嵩上げ板(4)と、後述の床材支持板(5)との総厚みが、きわ根太(2)の厚さと同程度、具体的には55mm以下、好ましくは50〜55mmに設定するのが良い。なおこの総厚みは、改装前の畳床における畳の厚さに相当するものである。
嵩上げ板(4)は、不陸吸収板(3)上に載置するだけでも良いが、両面テープなどによって不陸吸収板(3)に固定するようにしても良い。
嵩上げ板(4)はその周縁接合部が相欠き形状に形成され、隣合う嵩上げ板(4)(4)の縁部同士が相じゃくり接合されている。なお本発明においては、隣合う嵩上げ板間の接合方法は特に限定されるものではなく、本ざね接合方式により接合しても良いし、垂直な端面同士を単に突き合わせるだけの突き合わせ接合方式により接合するようにしても良い。
嵩上げ板(4)およびきわ根太(2)上には、複数の床材支持板(5)が敷設されている。この床材支持板(5)は、木質床材(7)を支持して歩行時の耐荷重性を確保するために設けられている。
床材支持板(5)は、所定の耐荷重性を確保できる程度の剛性を有するものであれば特に限定されるものではなく、たとえば合板、繊維板、集成材などの木質板、合成樹脂板などによって構成されるものを好適に用いることができ、中でも特に、パーチクルボードによって構成されるもを用いるのが良い。
床材支持板(5)は、所定の剛性を有するものであるため、カッターナイフなどによっては正確に切断することができず、鋸などを用いて切断する必要がある。
床材支持板(5)の厚みは、特に限定されるものではないが、所定の剛性を確保しつつ、軽量化も考慮すると、6〜15mm、好ましくは9〜12mmに設定するのが良い。
敷設される複数の床材支持板(5)のうち、きわ根太(2)に対応して配置される床材支持板(5)は、ビス、釘などの固着具(55)によってきわ根太(2)に固定される。またきわ根太(2)に対応しない床材支持板(5)は、嵩上げ板(4)上に載置するだけでも良いが、両面テープなどによって嵩上げ板(4)に固定するようにしても良い。
本実施形態においては、床材支持板(5)は、現場の敷設領域に合わせて予め、工場側で裁断しておくプレカット材として構成されるものであり、施工現場においては、複数の床材支持板(5)を裁断することなく、並べて敷設していくだけで施工できるように構成している。ところが、敷設領域の大きさや形状に合わせて、寸分の狂いもなく正確に、床材支持板(5)をプレカットしておくことは不可能であり、プレカットした複数の床材支持板(5)を現場の敷設領域に隙間なく的確に設置することは不可能である。
このため本実施形態においては、現場で効率良く施工できるように、敷設領域よりも一回り小さい領域に敷設できるように、各床材支持板(5)をプレカットしている。従って床材支持板(5)を現場の敷設領域に設置した際には、敷設領域の外周縁部において、床材支持板(5)と壁面(12)との間に隙間が形成される。
そこで本実施形態においては、この隙間を埋めるように、以下に説明する隙間納め板(6)を設置するものである。
図2示すように隙間納め板(6)は、基板(61)上に硬質薄板(62)が積層された積層板(複合板)によって構成されている。
ここで基板(61)は、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタンなどの合成樹脂の発泡体によって構成されている。
また硬質薄板(62)はたとえば、厚さが2mm以下、好ましくは0.3〜1.8mm、より好ましくは0.4〜1.5mmの薄い中質繊維板(MDF)などによって構成されている。
なお隙間納め板(6)は、合成樹脂発泡体上に硬質板が積層された複合体によって必ずしも構成する必要はなく、たとえば合成樹脂発泡体の単独体によって構成するようにしても良い。
また基板(61)の厚みは、隙間納め板(6)の全体厚みが、上記床材支持板(5)と同程度の厚みとなるように設定されている。
本実施形態において、隙間納め板(6)は、合成樹脂発泡体製の基板(61)上に、MDF製の薄板(62)が積層されたものであるため、薄板(62)によって表面にある程度の剛性を確保しつつも、鋸を用いずに、カッターナイフなどによって簡単かつ正確に切断加工できるように構成されている。
そして図1,3に示すように本実施形態では施工現場において、床材支持板(5)と側壁(12)との間の隙間に合わせて、隙間納め板(6)をカッターナイフなどを用いて裁断して、その隙間納め板(6)を隙間に精度良く適合させるように充填配置して、その状態で隙間納め板(6)を、ビス、釘などの固着具や、両面テープ、接着剤などを用いて固定するものである。
これにより床施工領域の全域にわたって、床材支持板(5)および隙間納め板(6)が隙間なく突き詰めた状態に配置される。
床材支持板(5)および隙間納め板(6)からなる床支持面には、複数の木質床材(7)が敷き詰められて木質床が形成される。
図4,5に示すようにこの木質床材(7)は、基材(70)上に化粧層(74)が設けられた積層構造を基本的な構成として備え、基材(70)は、中間の高比重層(72)の上下両面に上側木質層(73)および下側木質層(71)が積層されて構成されている。
木質層(71)(73)は、木質繊維板により構成されている。木質繊維板としては、接着剤をバインダーとして木質繊維を成形したものや、木質繊維にポリエチレンテレフタレート樹脂などの合成樹脂の繊維やガラス繊維などの無機繊維などを適宜混入分散させたものを好適に用いることができる。
木質繊維板としては、比重(密度)が0.35(g/cm3 )以上のもの、好ましくは0.7(g/cm3 )以上のもの、より好ましくは0.8(g/cm3 )以上のもの、より一層好ましくは0.9(g/cm3 )以上のものを用いるのが良い。すなわちこの比重が小さ過ぎる場合には、硬さを十分に確保することができず、耐落下傷性の低下を来たし、床面上に物品を落下させてしまった際に、凹み傷が生じる恐れがある。
更に木質繊維板としては、厚さが、2.0mm以下のものを用いるのが良く、好ましくは0.3〜1.5mmのもの、より好ましくは下限値が0.4mm以上のものを用いるのが良い。
すなわち厚過ぎる場合には、床材全体が硬くなり、カッターナイフやハサミでの切断を容易に行うことができず、床材全体として適度な柔軟性を得ることができず、木質繊維板が放湿により収縮して、床材として谷反り方向の応力が発生した際に、谷反りを戻す方向に対する弾性反発力が大きくなり、谷反りを矯正できず、床材端部が浮き上がったり、床材間に隙間が形成される恐れがある。更に床施工後に、木質繊維板の吸放湿による伸縮が大きく、吸湿にて床材間に突き上げや盛り上がりが生じる恐れがあり、放熱や加熱によって床材間に大きな隙間や床材自体に端部が持ち上がるなどの不具合が生じる恐れがある。
逆に薄過ぎる場合には、床材としての剛性が低下し、床支持面(5)(6)の接合部に段差があると、その段差に沿って床材が変形し、段差による線模様が床材表面に表出する恐れがある。
本実施形態においては、基材(70)における上側木質層(73)及び下側木質層(71)は、厚さが同等に形成されている。このため、厚さ方向の材料配置のバランスが良く、床材としてのフラット性を十分に確保でき、反りが生じ難くなっている。
高比重層(72)は、高比重シートにより構成されている。この高比重シートは、上側木質層(73)及び下側木質層(71)により挟持されることにより、床材として、床支持面(5)(6)の凹凸に馴染む適度な柔軟性を得ることができる。
高比重シートとしては、例えば軟質の合成樹脂、合成ゴム系樹脂、合成樹脂系ゴムなどの合成樹脂(高分子材料)に炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの高比重の無機物粉体や、鉄、鉛などの金属製粉体からなる充填材(増量材)が混入された組成物により得られるものを好適に用いることができる。
高比重シートの主成分としての合成樹脂は、複数のものが混合された混合物であっても良く、更に硬質の合成樹脂が含まれていても良い。
更にこの合成樹脂としては、廃棄後の焼却処理を考慮した場合、有害ガスを発生する塩素を含まないものを用いるのが良い。
またこの合成樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂に配合されるような可塑剤が含まれていないもの、例えば合成ゴム系樹脂、合成樹脂系ゴムなどのゴム成分が含まれるものなどを用いるの良い。すなわち、可塑剤が含まれている場合、床材として長期間使用している間に、可塑剤が徐々に蒸発して収縮し変形する恐れがある。更に高比重シート全体に分散している可塑剤が木質繊維板との接着面に移行し、層間剥離を生じさせる恐れがある。
高比重シート用の具体的な組成物としては、ポリエチレン系樹脂と、エチレン・プロピレン・ラバー(ゴム)と、炭酸カルシウムとが配合されたものを好適例として挙げることができる。
また、高比重シートとしては、比重(密度)が1.5〜3.0(g/cm3 )のものを用いるのが良く、好ましくは上限値が2.5(g/cm3 )以下のものを用いるのが良い。すなわちこの比重が小さ過ぎる場合には、敷設施工時の安定性が低下する恐れがある。逆に比重が大き過ぎる場合には、床材自体の高重量化を来たし、施工作業性など、取扱性の低下を来す恐れがある。
本発明において、高比重シートとしては、厚さが、上下いずれかの木質繊維板(木質層)の厚さに対し、同等から10倍の範囲(1〜10倍)のものを用いるのが良く、好ましくは下限値が2倍以上、上限値が7倍以下、より好ましくは下限値が3倍以上、上限値が6倍以下のものを用いるのが良い。すなわち厚過ぎる場合には、基材における高比重シートの熱膨張による影響が大きくなり、施工した床面の床材接合部に隙間が生じる恐れがある。逆に薄過ぎる場合には、温湿度変化に伴う挙動が、高比重シートよりも木質繊維板の方が大きくなるため、施工後、木質繊維板の吸放湿によって、床材接合部に突き上げや隙間が生じる恐れがある。
また別の観点から見て、本実施形態においては、上下いずれか一方の木質繊維板(木質層)の比重を「df」、厚さを「Tf」とし、高比重シート(高比重層)の比重を「dr」、厚さを「Tr」としたとき、dr・Tr≧6×df・Tfの関係、好ましくはdr・Tr≧10×df・Tfの関係の関係を成立させるのが良い。換言すれば、高比重シートにおける比重と厚さの積(単位面積当たりの質量)が、木質繊維板の比重と厚さの積に対し、4倍、好ましくは6倍、より好ましくは10倍以上に設定するのが良い。
すなわちこれらの厚さ関係や単位面積当たりの質量関係が、上記の特定値に満たない場合には、高比重シートが、木質繊維板の伸縮挙動による影響を受け易くなり、床材(7)の谷反りを十分に抑制できなくなる恐れがある。これにより、床材(7)を両面テープにより接着施工した際に、床材(7)に谷反りが生じて、床材端部が浮かび上がったり、隣り合う床材間に隙間が形成されるなどの不具合が生じる恐れがある。
また比重と厚さの積の上限値は、特に限定されるものではないが、高温環境下での使用時などにおいて、床支持面に段差がある場合、高比重シートの軟化に伴って床材全体が変形しないことを考慮して設定すれば良く、通常は、17倍程度に設定される。なおこの際、当然のことながら、上下の木質層(71)(73)の厚さや剛性も考慮される。
また本発明においては、高比重層(72)として、硬度(JISK6253のデュロメーター硬さ試験タイプAに準拠)が80°以上のものが用いられてなる構成を採用するのが好ましい。
すなわち、高比重シートとして、JISK6253「加硫ゴム硬さ試験方法」記載のデュロメーター硬さ試験タイプAに準拠した硬度が、80°以上のものを用いるのが良く、より好ましくは硬度が85°〜95°のものを用いるのが良い。
この硬度が80°未満の場合には、床材表面に物品が落下した際に、その荷重を高比重シートによって十分に受け止めることができず、凹み傷が発生する恐れがある。更に硬度が85°〜95°の場合には、床支持面に0.5mm程度の段差があろうとも、その段差による影響が床材表面に及ぶことがなく、床材表面に段差による線模様などが表出されず、良好な仕上がり具合を得ることができる。
なお、この硬度が95°を超える場合には、熱による伸びが大きくなり、谷反り発生の要因となる恐れがあり、好ましくない。
本実施形態においては、化粧層(74)としては、天然木や人工杢からなる木質単板、模様印刷樹脂シート、模様印刷紙、表面塗装、天然木や人工杢に木目印刷を施したもの、さらには木質繊維板(上側木質層73)に隠蔽処理を施してその上に木目印刷したもの等、あるいはそれらの組合せにて形成されたものを好適に用いることができる。
木質単板は、湿潤単板でも乾燥単板でも良いが、乾燥単板は木質繊維板への積層接着部の水分量変化が少ないので望ましい。また化粧層(74)の厚さは任意であるが、0.2〜0.6mm程度が通常採用され、好ましくは0.2〜0.4mm程度が良い。
本実施形態においては、上記高比重シートからなる高比重層(72)の上下両面に接着剤を介して、上記木質繊維板からなる上下木質層(71)(73)が積層接着されて、基材(70)が形成されるとともに、その基材(70)上に接着剤を介して化粧層(74)が積層接着されるものである。
ここで、本発明において、接着剤としては、ホットメルト系(反応性ホットメルト系)、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系などの溶剤や水などの溶媒を含まない接着剤を用いるのが好ましい。
すなわち、接着剤として通常用いられるメラミン系、フェノール系、水性ビニルウレタン系などのものは水分などの溶媒を含むため、その溶媒が木質繊維板に浸透し、接着剤硬化後も溶媒が残留し、有害な反りなどの変形を生じる要因となる恐れがあるからである。なお、上側木質層(73)と下側木質層(71)との間に接着剤の残留量の相違や、放散の不均等が生じると、反りが生じる恐れは否定できない。
高比重シートに木質繊維板を接着する場合、高比重シートの各面に1枚ずつ木質繊維板を積層接着しても良いし、高比重シートの両面に2枚の木質繊維板を同時に積層接着するようにしても良い。
木質繊維板や化粧層の積層接着工程は、熱圧下で及び冷圧下のいずれで行っても良いが、熱圧では、高比重シートが熱にて膨張するため、その膨張を防止できるよう、冷圧で行うのが良い。
更に化粧層の基材(70)への積層接着工程では、接着剤が塗布された基材(70)に化粧層を圧着する際、ホット・コールド方式で行っても良い。また基材(70)に接着剤を塗布する前に、基材表面あるいは表裏両面を加熱すれば、接着剤の塗布作業、接着剤の良好付着、接着の安定等の面で望ましい。
本実施形態において、冬季などの低温の作業環境で基材(70)を製造する場合には、高比重シート(72)を予備加熱した状態で、木質繊維板を接着剤を介して接着積層し、その養生前の基材(70)を、接着剤が硬化するまでの期間、加熱下で養生するのが良い。
すなわちこの製法においては、高比重シートを木質繊維板に接着する前に予備加熱することにより、高比重シートの内部応力を取り除いて熱膨張させておき、その状態で木質繊維板に接着して、加熱下で養生するものであるため、床材施工後に、ホットカーペットなどにより加熱されたとしても、高比重シートが熱膨張が小さくなり、床材に有害な反りが発生するのを、より確実に防止でき、床材端部が浮き上がったり、床材間に隙間が形成されるのを、より確実に防止することができる。
なお、上記予備加熱時の温度や、養生時の温度は、ホットカーペットにより加熱されたときの床材温度に合わせて、40℃程度以上に設定するのが良い。
また養生時間は、接着剤の硬化が終了するまでの時間に設定すれば良いが、余裕を見て、その時間よりも長く設定しても良い。
参考までに、接着剤としてエポキシ樹脂系のものを用いる場合、養生時間は15時間以上に設定するのが適当である。
本実施形態において、床材(7)は、全体厚さが、2〜9mmに設定されてなる構成を採用するのが良く、より好ましくは下限値が2.5mm以上、上限値が6.0mm以下に設定されてなる構成を採用するのが良い。
すなわちこの全体厚みが薄過ぎるものは、製造が困難になる。逆に厚過ぎるものは、高重量化を来たし、取扱が困難になるばかりか、剛性が高くなり、柔軟性の低下により、床支持面への馴染み性が低下するとともに、切断作業も困難になる恐れがある。
本実施形態において、床材(7)の形状は、平面視で長方形などの矩形状に形成されるものであるが、その形状は特に限定されるものではなく、例えば平面視で正方形に形成するようにしても良い。
また床材(7)の周囲には、隣合う床材同士を接合する接合部が設けられている。すなわち床材(7)の周囲4辺における隣合う2辺には、上じゃくり部(下突起部75b)が形成されるとともに、残りの2辺には、上じゃくり部(75b)に係合可能な下じゃくり部(上突起部75a)が形成されている。
なお本発明においては、接合部の構成は、上記のものに限られることはなく、例えば隣合う2辺に雄ざね部、残りの2辺に雌ざね部を形成するようにしても良く、このさね加工と、上記相じゃくり加工のほか、相じゃくり実矧ぎ加工などを併用するようにしても良い。
本発明において、床材(7)は、通常、平面視長方形や正方形などの方形状に形成されるものである。
以上の構成の床材(7)が、隣り合う床材間において相じゃくり接合を行いつつ、床支持面に両面テープ(76)やピールアップ接着剤を介して接着施工されて、仕上げ床が形成されるものである。
なお両面テープ(76)としては、上記と同様のものが用いられる。また本発明において、ピールアップ接着剤は、粘着性を長期間維持できる性質を有し、接着後においても、容易に剥がすことができるものである。
本実施形態においては、両面テープ(76)の貼付位置や貼付数は、特に限定されるものではなく、さらにピールアップ接着剤の塗布位置や塗布量も、特に限定されるものではない。
本実施形態の木質床構造は、以上の構成を有するものであるが、既述したようにこの木質床構造は、畳床から木質床に改装するようにしたリフォームによって形成されたものである。以下にその改装方法について説明する。
すなわちリフォーム前の状態においては、基礎下地(1)上に複数の畳(図示省略)が敷き詰められている。この状態からまず、畳を除去する。
続いて図1に示すように基礎下地(1)おける周縁部に、壁面(12)に沿わせるようにしてきわ根太(2)を配置して固着具(25)によって固定する。
次に、基礎下地(1)上に複数の不陸吸収板(3)を敷設した後、その不陸吸収板(3)上に、複数の嵩上げ板(4)を敷設する。
なお不陸吸収板(3)や嵩上げ板(4)は、必要に応じてカッターナイフなどで裁断することによって、これらの板(3)(4)を所望の領域に位置精度良く敷設することができる。
その後、嵩上げ板(4)およびきわ根太(2)上に、複数の床材支持板(5)を敷設して、外周位置の床材支持板(5)をきわ根太(2)に固着具(55)によって固定する。
ここで、床材支持板(5)としては、予め工場側で裁断されたプレカット材が用いられ、現場での切断は行わないようにしている。このため既述したように、外周位置の床材支持板(5)と壁面(12)との間には隙間が形成される。
そしてその隙間を埋めるように、きわ根太(2)上に隙間納め板(6)を敷設する。このとき現場において隙間納め板(6)を、隙間の形状や大きさに合わせて裁断する。従って隙間納め板(6)を隙間に適合状態に嵌め込むことができ、隙間納め板(6)および床材支持板(5)によって、隙間のない連続した平坦な床支持面が形成される。
なお隙間納め板(6)は、既述したようにカッターナイフなどで切断可能に構成されているため、隙間納め板の切断作業は、鋸を用いずにカッターナイフなどで簡単かつ精度良く行うことができる。
次に床材支持板(5)および隙間納め板(6)上に、複数の床材(7)を、隣り合う床材同士を相じゃくり接合しつつ、両面テープやピールアップ接着剤を介して接着施工していく。
なお床材(7)を敷設した際には、床材(7)を所定の圧力(9.8N/cm2 程度)で下方に押し付けて、接着状態を安定させる。これにより木質床が形成されて、木質床への改装作業が完了するものである。
以上のように、本実施形態の木質床構造によれば、部材を切断する際に鋸を用いずにカッターナイフなどを用いて、施工することができるため、切断作業を容易に行えるとともに、切断時に切り粉の発生を防止できて、現場の汚染を確実に防止することができる。
しかも、現場での鋸による裁断が不要であるため、経験や熟練度が必要な鋸操作、いわゆる大工作業を省略することができる。従って施工者などの人材を容易に選定することができ、施工作業を効率良くスムーズに行えるとともに、コストも削減することができる。
また本実施形態の木質床構造において、床材(7)は柔軟性(可撓性)を有するものであるため、たとえば複数の木質床材(7)のうち一枚だけを貼り替えるような部分貼り替え作業を行う場合、貼り替え対象の木質床材(7)の縁部にスクレーパーなどを差し込んで、その木質床材(7)をめくり上げるように引っ張るだけで簡単に、床材(7)を床支持面(5)(6)から剥ぎ取ることができる。
なおこの剥ぎ取り時には、床材(7)の周縁接合部のうち下じゃくり部(上突起部75a)側を先に剥がしてから、上じゃくり部(下突起部75b)を引き抜くように剥がすことにより、所望の木質床材(7)をより確実に剥ぎ取ることができる。
一方、部分的に床材(7)を剥ぎ取った箇所に、新たな床材(7)を貼り付ける場合には、新たな床材(7)の上じゃくり部(下突起部75b)を、既設の床材(7)における下じゃくり部(上突起部75a)に滑り込ませるように差し込んだ後、新たな床材(7)の下じゃくり部(上突起部75a)を、既設の床材(7)における上じゃくり部(下突起部75b)に重ね合わせるように設置して、新たな床材(7)全体を下側に押し込んでやれば、部分的に床材(7)を貼り付けることができる。この貼付作業においても、床材(7)をその柔軟性によって自在に屈曲させることができるため、床材(7)を簡単かつ確実に貼り付けることができる。
図6,7はこの発明の第2実施形態である木質床構造を示す断面図である。両図に示すようにこの床構造においては、嵩上げ板(4)と併設するように、目地板(8)が設けられている。すなわち複数の嵩上げ板(4)を敷設する際に、所定箇所に目地板(8)が配置されるように、嵩上げ板(4)および目地板(8)を不陸吸収板(3)上に適宜敷設していく。そして嵩上げ板(4)および目地板(8)上に敷設した複数の床材支持板(5)のうち、目地板(8)に対応する位置の床材支持板(5)を、ビス、釘などの固着具(55)によって、目地板(8)に固定するものである。
ここで本実施形態において、目地板(8)は、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタンなどの合成樹脂の発泡体からなる基材(81)上に、合板、MDF、パーチクルボードなどの木質材からなる釘打ち可能な固定層(82)が積層された複合部材によって構成されている。また目地板(8)の厚さは、嵩上げ板(4)と同等の厚さに形成される。
その他の構成は、上記第1実施形態と実質的に同様であるため、同一部分に同一符号を付して重複説明は省略する。
この第2実施形態の木質床構造においても、上記第1実施形態と同様に同様の作用効果を得ることができる。
ここで目地板(8)は、カッターナイフなどによって切断することは困難であるが、目地板(8)は突き詰めて敷設するものではないので、プレカット材として予め小さい目に裁断しておき、その周辺に隙間が形成される態様に敷設するようにすれば良い。つまり目地板(8)は現場で裁断する必要なく、鋸を使用することもない。
その上さらに本実施形態においては、床材施工領域における所定位置(中間位置)に目地板(8)を配置して、その目地板部分においても、床材支持板(5)を固着具(55)によって固定することができるため、床材支持板(5)をより安定した状態に確実に固定できて、より一層安定した構造の木質床を形成することができる。
なお上記第2実施形態においては、目地板(8)として、樹脂製基材(81)上に木質製固定層(82)が積層された複合部材を用いるようにしているが、それだけに限られず、本発明においては、たとえば図8に示すように、目地板(8)として、合板、MDF、パーチクルボードなどの木質材のみによって構成されるものも用いることができる。
また上記実施形態などにおいては、隙間納め板(6)を側壁(12)と床材支持板(5)と間の隙間、つまり床材敷設領域の最外側部に隙間納め板(6)を敷設する場合を例に挙げて説明したが、本発明においては、床材敷設領域の中間部、つまり隣合う床材支持板(5)(5)間に敷設するようにしても良い。たとえば図9に示すように、床支持板(5)を敷設するに際して、隣合う床支持板(5)(5)間の隙間を隙間納め板(6)によって埋めるようにして、床支持板(5)と隙間納め板(6)とを並列的に敷き詰めていくようにしても良い。この場合同図に示すように、隙間納め板(6)を配置する位置に、目地板(8)が敷設されるようにしておき、目地板(8)によって隙間納め板(6)を支持できるよう構成するのが良い。
この構成においては、隣合う床材支持板(5)(5)間にも隙間納め板(6)を配置するものであるため、施工領域の中間位置においても、床支持板(5)のサイズ調整を行うことができ、サイズ調整量を増大させることができて、より一層汎用性を向上させることができる。
また上記実施形態などにおいては、木質床材(7)として、基材(70)が木質繊維製の木質層(71)(73)間に、高比重シート製の高比重層(72)が介層されたものを用いているが、それだけに限られず、本発明においては、図10に示すように、木質床材(7)として、基材(70)が、上記と同様な高比重シート製の高比重層(72)上に、上記と同様な木質繊維製の木質層(73)が積層されたものを用いても良い。この図9に示す木質床材(7)を用いる場合であっても、上記と同様に同様の作用効果を得ることができる。
この発明の第1実施形態である木質床構造を示す断面図である。 第1実施形態の木質床構造に適用された隙間納め板を示す断面図である。 第1実施形態の木質床構造において木質床材を取り除いた状態で示す平面図である。 第1実施形態の木質床構造に適用された木質床材を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は裏面図である。 第1実施形態の木質床材を示す断面図である。 この発明の第2実施形態である木質床構造を示す断面図である。 第2実施形態の木質床構造に適用された目地板を示す断面図である。 この発明の変形例である木質床構造を示す断面図である。 この発明の他の変形例である木質床構造を示す断面図である。 この発明の別の変形例である木質床材を示す断面図である。
符号の説明
1…基礎下地
12…壁面
2…きわ根太
3…不陸吸収板
4…嵩上げ板
5…床材支持板
55…固着具
6…隙間納め板
61…基板
62…硬質薄板
7…木質床材
70…基材
71,73…木質層
72…高比重層
74…化粧層
8…目地板

Claims (10)

  1. 基礎下地上に施工される木質床構造であって、
    基礎下地上に敷設され、かつ厚み55mm以下で発泡倍率が10倍〜50倍程度の合成樹脂発泡体によって構成されるカッターナイフやハサミにより切断可能な複数の嵩上げ板と、
    前記嵩上げ板上に敷設され、かつ厚み6mm〜15mmで合板、繊維板、木質板、または合成樹脂板によって構成される剛性を有する複数の床材支持板と、
    前記嵩上げ板上における床材支持板と壁面との間の隙間に配置され、かつ前記床材支持板と同程度の厚みで合成樹脂発泡体或いは合成樹脂発泡体上に中質繊維板が積層された積層板によって構成されるカッターナイフやハサミにより切断可能な隙間納め板と、
    前記床材支持板および隙間納め板上に敷き詰められ、かつ厚さ2mm〜9mmで木質層及び高比重層からなる基材上に化粧層が設けられた積層構造によって構成されるカッターナイフやハサミにより切断可能な複数の木質床材と、を備えたことを特徴とする木質床構造。
  2. 前記隙間納め板は、合成樹脂発泡体製の基板上に中質繊維板製の薄板が積層されて構成される請求項1に記載の木質床構造。
  3. 前記基礎下地上に前記嵩上げ板と並列に配置され、かつ前記床材支持板を固着具を介して固定可能な目地板が設けられる請求項1または2に記載の木質床構造。
  4. 隣合う床材支持板間に隙間が形成されるとともに、その隙間に隙間納め板が配置される請求項1〜3のいずれか1項に記載の木質床構造。
  5. 前記基礎下地上における前記嵩上げ板の下側に、合成樹脂発泡体からなる不陸吸収板が敷設される請求項1〜4のいずれか1項に記載の木質床構造。
  6. 前記木質床材は、基材と、その基材上に積層された化粧層とを有し、
    前記基材が、高比重シートからなる高比重層上に、木質繊維板からなる木質層が積層されて構成される請求項1〜5のいずれか1項に記載の木質床構造。
  7. 前記木質床材は、基材と、その基材上に積層された化粧層とを有し、
    前記基材が、木質繊維板からなる上下の木質層間に、高比重シートからなる高比重層が介層されて構成される請求項1〜5のいずれか1項に記載の木質床構造。
  8. 隣合う木質床材の接合部が、相じゃくり接合によって接合される請求項1〜7のいずれか1項に記載の木質床構造。
  9. 基礎下地上に施工される木質床の施工方法であって、
    厚み55mm以下で発泡倍率が10倍〜50倍程度の合成樹脂発泡体によって構成され、カッターナイフやハサミにより切断可能な複数の嵩上げ板を敷設する工程と、
    前記嵩上げ板上に、厚み6mm〜15mmで合板、繊維板、木質板、または合成樹脂板によって構成される剛性を有する複数の床材支持板を敷設する工程と、
    前記嵩上げ板上における床材支持板と壁面との間の隙間に、前記床材支持板と同程度の厚みで合成樹脂発泡体或いは合成樹脂発泡体上に中質繊維板が積層された積層板によって構成されるカッターナイフやハサミにより切断可能な隙間納め板を配置する工程と、
    前記床材支持板および隙間納め板上に、厚さ2mm〜9mmで木質層及び高比重層からなる基材上に化粧層が設けられた積層構造によって構成されるカッターナイフやハサミにより切断可能な複数の木質床材を敷き詰める工程と、を含むことを特徴とする木質床の施工方法。
  10. 嵩上げ板を敷設する前に、基礎下地上に敷設された畳を除去する工程を、さらに含む請求項9に記載の木質床の施工方法。
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