以下、本発明に係る各実施形態を図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
先ず、本発明に係る第1実施形態を図1〜図4を参照しつつ説明する。図1〜図3は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。図4は、図3中破断線A−A’に沿って示す断面図である。
本実施形態は、半導体装置のうち特にいわゆるフローティングゲート型のEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)と称される書き換え可能な不揮発性メモリー、およびその製造方法に適用される。そして、本実施形態では、微細化が図られているとともに電気的特性の劣化の抑制が図られたフローティングゲート型EEPROM、およびその製造方法について説明する。
フローティングゲート型EEPROMを微細化するためには、フローティングゲート上に設けられるインターポリ絶縁膜(Inter-Poly-Dielectric:IPD)の薄膜化が重要となる。ところが、IPDを薄膜化するとフローティングゲートの角部付近において電界集中が生じ易くなり、リーク電流の増大が事実上不可避となる。本実施形態では、電界集中し易い部分と電界集中し難い部分とでインターポリ絶縁膜の厚さを選択的に変えることでリーク電流の増大を抑制もしくは低減して、IPDの薄膜化を実効的に可能にする技術について説明する。以下、具体的かつ詳細に説明する。
先ず、図1(a)に示すように、半導体基板としてのシリコンウェーハ1の表面上にトンネルゲート絶縁膜2を熱酸化法などにより設ける。このトンネルゲート絶縁膜2は、例えばシリコン酸化膜(SiO2 膜)を用いて形成される。続けて、このトンネルゲート絶縁膜2の上に第1のゲート電極としての浮遊ゲート電極(フローティングゲート電極)3をCVD法などにより設ける。このフローティングゲート電極3は、例えばN型不純物であるリン(P)を多結晶シリコン膜(ポリシリコン膜)にドープすることにより形成される。
続けて、トンネルゲート絶縁膜2およびフローティングゲート電極3の左右両側面に接触させて、いわゆるSTI(Shallow Trench Isolation)構造からなる素子分離領域4をシリコンウェーハ1の表層部に形成する。各素子分離領域4は、RIE法、CVD法、およびCMP法などによりシリコン酸化膜(SiO2 )やシリコン窒化膜(SiN)などの絶縁膜をシリコンウェーハ1の表層部に埋め込むことにより形成される。この際、各素子分離領域4は、それらの上面4aがフローティングゲート電極3の左右両側面の中間部に位置する高さに形成される。これにより、フローティングゲート電極3の高さ方向の中間部から上側の部分は、各素子分離領域4から露出される。すなわち、フローティングゲート電極3の平面部のうち、上面3aおよび左右両側面の中間部から上部にかけての部分(上部側面)3bが各素子分離領域4から露出される。
したがって、この段階においては、当然のことながら、フローティングゲート電極3が有する複数の角部3c,3dのうち、トンネルゲート絶縁膜2に接していない側の角部である左右両上側角部3cは、それらの表面が露出されている。これに対して、フローティングゲート電極3が有する複数の角部3c,3dのうち、トンネルゲート絶縁膜2に接する側の角部である左右両下側角部3dは、それらの表面をトンネルゲート絶縁膜2および各素子分離領域4によって覆われている。
続けて、図1(a)に示すように、フローティングゲート電極3の露出部分および各素子分離領域4の表面を覆って第1の電極間絶縁膜5をCVD法などにより設ける。後述するように、本実施形態ではフローティングゲート電極3とその上方に設けられるコントロールゲート電極9との間に設けられる電極間絶縁膜8を、絶縁膜を3層に積層してなる積層膜として形成する。したがって、第1の電極間絶縁膜5は、電極間絶縁膜8の下層電極間絶縁膜(第1層目の電極間絶縁膜)となる。この第1の電極間絶縁膜5には、例えば酸化膜を用いることが好ましい。本実施形態では、第1の電極間絶縁膜5としてシリコン酸化膜(SiO2 膜)を用いることとする。SiO2 膜5は、その全体の膜厚が略均一な大きさで成膜される。
次に、図1(b)に示すように、SiO2 膜(第1の電極間絶縁膜)5の表面を覆って、第2の電極間絶縁膜6を温度が約700℃以上の雰囲気下で気相成長法などにより設ける。この第2の電極間絶縁膜6は、電極間絶縁膜8の中層電極間絶縁膜(第2層目の電極間絶縁膜)となる。また、第2の電極間絶縁膜6には、例えば窒化膜を用いることが好ましい。本実施形態では、第2の電極間絶縁膜6としてシリコン窒化膜(Si3N4 膜)を用いることとする。また、この段階では、Si3N4 膜6は、SiO2 膜5と同様に、その全体の膜厚が略均一な大きさで成膜される。
次に、図2(a)に示すように、Si3N4 膜(第2の電極間絶縁膜)6を選択的かつ部分的に薄肉化する。具体的には、Si3N4 膜6に対してドライエッチングの一種であるRIE法を全面的に施す。これにより、Si3N4 膜6をフローティングゲート電極3の高さ方向に沿って異方的にエッチングする。この結果、図2(a)に示すように、フローティングゲート電極3および各素子分離領域4の上方に設けられるSi3N4 膜6は、そのシリコンウェーハ1の表面に垂直な方向(シリコンウェーハ1の厚さ方向、縦方向)に沿った膜厚が、シリコンウェーハ1の表面に平行な方向(シリコンウェーハ1の面方向、横方向)に沿った膜厚よりも薄く形成される。
具体的には、フローティングゲート電極3の上面3aの上方に設けられるSi3N4 膜6のフローティングゲート電極3の上面3aに対して垂直な方向(縦方向)の膜厚は、フローティングゲート電極3の左右両上部側面3bの側方に設けられるSi3N4 膜6のフローティングゲート電極3の左右両上部側面3bに対して垂直な方向(横方向)の膜厚よりも薄く形成される。同様に、各素子分離領域4の上面4aの縁部を除く部分(中央部)の上方に設けられるSi3N4 膜6の各素子分離領域4の上面4a(フローティングゲート電極3の上面3a)に対して垂直な方向(縦方向)の膜厚は、フローティングゲート電極3の左右両上部側面3bの側方に設けられるSi3N4 膜6のフローティングゲート電極3の左右両上部側面3bに対して垂直な方向(横方向)の膜厚よりも薄く形成される。
すなわち、簡潔に述べれば、フローティングゲート電極3の上面3aの上方のSi3N4 膜6は、フローティングゲート電極3の左右両上部側面3bの側方のSi3N4 膜6よりも薄く形成される。したがって、当然のことながら、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの周囲(近傍)に設けられるSi3N4 膜6のうち、フローティングゲート電極3の上面3aの上方の部分は、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの側方の部分よりも薄く形成される。同様に、各素子分離領域4の上面4aの上方に設けられるSi3N4 膜6のうち各上面4aの縁部を除く部分(中央部)の上方に設けられるSi3N4 膜6は、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの側方に設けられるSi3N4 膜6よりも薄く形成される。
次に、図2(b)に示すように、縦方向の膜厚を横方向の膜厚よりも薄くされたSi3N4 膜(第2の電極間絶縁膜)6の表面を覆って、第3の電極間絶縁膜7をCVD法などにより設ける。この第3の電極間絶縁膜7は、電極間絶縁膜8の上層電極間絶縁膜(第3層目の電極間絶縁膜)となる。また、第3の電極間絶縁膜7には、第1の電極間絶縁膜5と同様に、例えば酸化膜を用いることが好ましい。本実施形態では、第3の電極間絶縁膜7としてシリコン酸化膜(SiO2 膜)を用いることとする。この上層側のSiO2 膜7は、下層側のSiO2 膜5と同様に、その全体の膜厚が略均一な大きさで成膜される。
これまでの工程により、図2(b)に示すように、SiO2 膜(下層電極間絶縁膜)5、Si3N4 膜(中層電極間絶縁膜)6、およびSiO2 膜(上層電極間絶縁膜)7の3層構造からなる電極間絶縁膜8が、フローティングゲート電極3および各素子分離領域4のそれぞれの表面を覆って成膜される。前述したように、電極間絶縁膜8においては、その中層電極間絶縁膜であるSi3N4 膜6の縦方向の膜厚が横方向の膜厚よりも薄く形成されている。このため、電極間絶縁膜8全体としても、その縦方向の膜厚が横方向の膜厚よりも薄く形成される。したがって、当然のことながら、電極間絶縁膜8のうちフローティングゲート電極3の各上側角部3c以外を覆う部分の少なくとも一部の膜厚が、各上側角部3cを覆う部分の少なくとも一部の膜厚よりも薄く形成される。具体的には、フローティングゲート電極3の各上側角部3cを覆って設けられる電極間絶縁膜8のうち、フローティングゲート電極3の上面3a上の電極間絶縁膜8は、フローティングゲート電極3の各上部側面3b上の電極間絶縁膜8よりも薄く形成される。
同様に、各素子分離領域4の上面4a上に設けられる電極間絶縁膜8のうち、各上面4aの縁部を除く部分の上に設けられる電極間絶縁膜8は、フローティングゲート電極3の各上部側面3b上に設けられる電極間絶縁膜8よりも薄く形成される。すなわち、各素子分離領域4の上面4a上に設けられる電極間絶縁膜8のうち、各上面4aの中央部の上に設けられる電極間絶縁膜8は、各上面4aの縁部の上に設けられる電極間絶縁膜8よりも薄く形成される。
なお、本発明者らが行った実験によれば、電極間絶縁膜8の厚肉に形成された部分の膜厚が、電極間絶縁膜8の薄肉に形成(加工)された部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さであれば、フローティングゲート電極3の周囲に電界集中やリーク電流が発生するおそれを抑制もしくは低減させることができることが分かった。特に、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの近傍の少なくとも一部における電極間絶縁膜8の膜厚を、その他の部分の少なくとも一部における電極間絶縁膜8の膜厚の約1.2倍以上の厚さに設定すると、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの近傍に電界集中やリーク電流が発生するおそれを抑制もしくは低減させることができることが分かった。
したがって、本実施形態においては、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの側方に設けられる厚肉の電極間絶縁膜8の膜厚を、フローティングゲート電極3の上面3aの上方に設けられる薄肉の電極間絶縁膜8の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さに設定することとする。すなわち、本実施形態においては、電極間絶縁膜8の厚肉部分の膜厚が電極間絶縁膜8の薄肉部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さになるように、下層側のSiO2 膜5、Si3N4 膜6、および上層側のSiO2 膜7のそれぞれの膜厚を適宜、適正な大きさに設定する。この際、特にSi3N4 膜6の厚肉部分の膜厚およびSi3N4 膜6の薄肉部分の膜厚を、電極間絶縁膜8の厚肉部分の膜厚が電極間絶縁膜8の薄肉部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さになるように、前述した方法により適宜、適正な大きさに設定することが重要である。なお、このような電極間絶縁膜8の厚肉部分と薄肉部分との間の膜厚の比の設定は、後述する第2〜第7の各実施形態においても同様とする。特に、Si3N4 膜6の厚肉部分と薄肉部分との間の膜厚の比の設定は、後述する第6および第7の各実施形態においても同様とする。
なお、本実施形態の電極間絶縁膜8のように、複数層の絶縁膜5,6,7を積層してなる電極間絶縁膜は、一般にインターポリ絶縁膜(Inter-Poly-Dielectric:IPD)とも称される。また、本実施形態の電極間絶縁膜8のように、酸化膜5、窒化膜6、および酸化膜7の3層からなる積層膜の構造は、一般にONO構造と略称される。
次に、図3に示すように、インターポリ絶縁膜(IPD)8の上に第2のゲート電極としての制御ゲート電極(コントロールゲート電極)9をCVD法などにより設ける。このコントロールゲート電極9も、フローティングゲート電極3と同様に、例えばN型不純物であるリン(P)を多結晶シリコン膜(ポリシリコン膜)にドープすることにより形成される。コントロールゲート電極9は、いわゆるワード線として機能する。これまでの工程により、フローティングゲート電極3とコントロールゲート電極9との間に3層構造のインターポリ絶縁膜8を挟んでなる立体的なキャパシタ構造10がシリコンウェーハ1の表面上に設けられる。
次に、図4に示すように、ソース領域11aまたはドレイン領域11bとなる不純物拡散領域(トランジスタ拡散層)11をシリコンウェーハ1の表層部の複数箇所に形成する。具体的には、各不純物拡散領域11は、各トンネルゲート絶縁膜2、各フローティングゲート電極3、各インターポリ絶縁膜8、および各コントロールゲート電極9をマスクとして、イオン注入法によりシリコンウェーハ1の表層部に形成される。この結果、各不純物拡散領域11は、隣接する各トンネルゲート絶縁膜2同士の間において各トンネルゲート絶縁膜2の縁部の下面を覆ってシリコンウェーハ1の表層部に形成される。
また、図4に示すように、シリコンウェーハ1の表面上には、各フローティングゲート電極3および各コントロールゲート電極9とともに、第3のゲート電極としての選択ゲート電極12が複数箇所に設けられる。これら各選択ゲート電極12も、各フローティングゲート電極3と同様に、各トンネルゲート絶縁膜2の上に設けられる。各トンネルゲート絶縁膜2、各フローティングゲート電極3、各インターポリ絶縁膜8、および各コントロールゲート電極9は、各ソース領域11aおよび各ドレイン領域11bとともに記憶用トランジスタ13を構成する。これに対して、各選択ゲート電極12は、各ソース領域11aおよび各ドレイン領域11bとともに選択用トランジスタ14を構成する。そして、各記憶用トランジスタ13は、各選択用トランジスタ14とともにメモリーセル15を構成する。なお、図4は、図3中破断線A−A’に沿って示す断面図である。
続けて、図4に示すように、いわゆるビット線16aを含む複数本の配線16をコントロールゲート電極9の上方に設ける。ビット線16aは、ワード線となるコントロールゲート電極9の延びる方向と直交する方向に沿って延ばされて形成される。また、各配線16とシリコンウェーハ1の表面(表層部)とを電気的に接続するコンタクトプラグ17aや、各配線16同士を電気的に接続するヴィアプラグ17bなどのプラグ17をシリコンウェーハ1上に複数本設ける。各コンタクトプラグ17aは、所定の配線16と所定のソース領域11aまたは所定のドレイン領域11bとを電気的に接続して形成される。
なお、各フローティングゲート電極3、各コントロールゲート電極9、各選択ゲート電極12、各配線16、各プラグ17などは、実際にはシリコンウェーハ1上に複数層に積層されて設けられる複数の層間絶縁膜のいずれかに設けられる。ただし、図4においては、図面を見易くするために、シリコンウェーハ1上に複数層に積層されて設けられる複数の層間絶縁膜をまとめて1層の層間絶縁膜18として示す。この層間絶縁膜18は、プリメタル絶縁膜とも称される。同様に、各配線16および各プラグ17には、それらの表面を覆ってバリアメタル膜が設けられるのが一般的であるが、図4においては、図面を見易くするために、バリアメタル膜の図示を省略した。このような図示の仕方は、後述する第2〜第7の各実施形態において参照する図7、図11、図12、図20、および図21においても同様である。さらに、図1〜図3においては、説明を分かり易くするために、図4に示す各フローティングゲート電極3のうち1個のフローティングゲート電極3、およびその付近の構造を示した。これらのような図示の仕方は、後述する第2〜第7の各実施形態において参照する図5、図6、図8〜図10、図13〜19、および図22においても同様である。
この後、図示を伴う具体的かつ詳細な説明は省略するが、ボンディング工程やパッケージング工程等の所定の工程を経ることにより、所望の構造からなる記憶型半導体装置としての書き換え可能な不揮発性メモリー19を得る。すなわち、図3および図4に示すように、下層側から順番にSiO2 膜5、Si3N4 膜6、およびSiO2 膜7が3層に積層されたONO構造を有するインターポリ絶縁膜(IPD)8が各フローティングゲート電極3と各コントロールゲート電極9との間に設けられた立体的なキャパシタ構造10を有するとともに、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの周囲に設けられているIPD8(Si3N4 膜6)のうち、フローティングゲート電極3の上面3aの上方のインターポリ絶縁膜8(Si3N4 膜6)が、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの側方のインターポリ絶縁膜8(Si3N4 膜6)よりも薄く形成されている、フローティングゲート型のEEPROM19を得る。
なお、図1〜図3は、EEPROM19が備えるワード線(コントロールゲート電極)3が延びる方向(長手方向)に沿って示す断面図である。すなわち、図1〜図3は、EEPROM19が備えるビット線16aが延びる方向と直交する方向に沿って示す断面図である。これに対して、図4は、EEPROM19が備えるビット線16aが延びる方向(長手方向)に沿って示す断面図である。すなわち、図4は、EEPROM19が備えるワード線3が延びる方向と直交する方向に沿って示す断面図である。また、これらのような図示の仕方は、後述する第2〜第7の各実施形態において参照する図5〜図22においても同様である。
以上説明したように、この第1実施形態においては、フローティングゲート型EEPROM19が備えるフローティングゲート3の各平面部3a,3bおよび各上側角部3cを覆って設けられるインターポリ絶縁膜8の膜厚を、選択的かつ部分的に異なる大きさに設定する。特に、電界集中やリーク電流が発生し易いコントロールゲート電極9に対向するフローティングゲート電極3の各上側角部3cを覆うインターポリ絶縁膜8の膜厚を、縦方向と横方向とで互いに異なる大きさに設定する。具体的には、フローティングゲート3の各上側角部3cを覆って設けられるインターポリ絶縁膜8を、そのフローティングゲート3の上面3aを覆う部分の膜厚が、フローティングゲート3の各上部側面3bを覆う部分の膜厚よりも薄く形成する。換言すれば、フローティングゲート3の各上側角部3cを覆って設けられるインターポリ絶縁膜8を、そのフローティングゲート3の各上部側面3bを覆う部分の膜厚を、フローティングゲート3の上面3aを覆う部分の膜厚よりも厚く形成する。
従来のフローティングゲート型EEPROMでは、EEPROMの微細化および高集積化を図るためにインターポリ絶縁膜の膜厚を薄くすると、フローティングゲート電極とコントロールゲート電極との間のリーク電流が流れ易くなることが一般的に知られている。また、EEPROMが備えるキャパシタが立体構造を有する場合、インターポリ絶縁膜に覆われている上側角部に電界集中が起こり易いことも一般的に知られている。
これに対して、本実施形態では、前述したように、少なくともフローティングゲート3の各上側角部3cを覆っているインターポリ絶縁膜8の膜厚が全体的に一様に薄くならないように、インターポリ絶縁膜8を選択的かつ部分的に薄膜化しつつ成膜する。これにより、本実施形態のフローティングゲート型EEPROM19では、フローティングゲート3の各上側角部3c付近に電界集中やリーク電流が発生したり、あるいはリーク電流が増大したりするおそれを低減もしくは抑制しつつ、インターポリ絶縁膜8の薄膜化の限界を広げることができる。すなわち、本実施形態では、EEPROM19の微細化を図りつつ、その微細化に伴うインターポリ絶縁膜8の薄膜化に起因してEEPROM19の電気的特性が劣化するおそれを抑制することができる。
このように、本実施形態によれば、立体的なキャパシタ構造10を有するとともに、各フローティングゲート電極3の上側角部3c付近において電界集中やリーク電流が生じ難く、かつ、微細化が図られたフローティングゲート型EEPROM19を提供することができる。ひいては、従来では実質的にトレードオフであった高集積化と電気的特性の向上とを両立させることができるフローティングゲート型EEPROM19を提供することができる。それとともに、本実施形態によれば、そのようなEEPROM19を容易に製造することができる半導体装置の製造方法を提供することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る第2実施形態を主に図5〜図7を参照しつつ説明する。図5および図7は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。図7は、図6中破断線B−B’に沿って示す断面図である。なお、前述した第1実施形態と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、第1実施形態と同様に、フローティングゲート電極の上側角部付近における電界集中やリーク電流の発生を抑制もしくは低減しつつ、インターポリ絶縁膜のさらなる薄膜化を図る。ひいては、フローティングゲート型EEPROMの電気的特性の向上を図りつつ、そのさらなる微細化(高集積化)を図る。以下、具体的かつ詳細に説明する。
先ず、フローティングゲート電極3および各素子分離領域4を覆ってそれらの上方に下層インターポリ絶縁膜としてのSiO2 膜5および中層インターポリ絶縁膜としてのSi3N4 膜6を設ける工程までは、第1実施形態において図1(a)および(b)を参照しつつ説明した工程と同様とする。
次に、図5(a)に示すように、Si3N4 膜6をSiO2 膜5の表面(上面)上に選択的かつ部分的に残す。具体的には、フローティングゲート電極3の各上部側面3b上にのみSi3N4 膜6を残す。このような構造は、第1実施形態と同様に、Si3N4 膜6に対してRIE法を全面的に施し、Si3N4 膜6をその縦方向に沿って異方的にエッチングすることにより得られる。ただし、本実施形態においては、第1実施形態と異なり、フローティングゲート電極3の上面3aの上方および各素子分離領域4の上面4aの縁部を除く部分(中央部)の上方からSi3N4 膜6が無くなるまでRIEを推し進める。
この結果、フローティングゲート電極3の上面3aの上方および各素子分離領域4の上面4aの中央部の上方からSi3N4 膜6が全面的に除去されて、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの側方にのみSi3N4 膜6が残される。したがって、当然のことながら、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近においては、それらの側方にのみSi3N4 膜6が選択的かつ部分的に残される。また、フローティングゲート電極3の上面3aの上方および各素子分離領域4の上面4aの中央部の上方においては、SiO2 膜5の表面(上面)がSi3N4 膜6から露出される。
次に、図5(b)に示すように、第1実施形態と同様の工程により、下層側のSiO2 膜5の表面上に選択的かつ部分的に残されたSi3N4 膜6の表面、およびSi3N4 膜6から選択的かつ部分的に露出されたSiO2 膜5の表面を覆って、上層インターポリ絶縁膜としてのSiO2 膜7を設ける。この上層側のSiO2 膜7は、第1実施形態と同様に、その全体の膜厚が略均一な大きさで成膜される。
これまでの工程により、図5(b)に示すように、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの側方において下層側のSiO2 膜5と上層側のSiO2 膜7との間にSi3N4 膜6が挟まれてなる3層構造のインターポリ絶縁膜21が、フローティングゲート電極3および各素子分離領域4のそれぞれの表面を覆って成膜される。このように、本実施形態のインターポリ絶縁膜21においては、前述した第1実施形態のインターポリ絶縁膜8と異なり、Si3N4 膜6がフローティングゲート電極3の各上部側面3bの側方にのみ設けられている。したがって、本実施形態のインターポリ絶縁膜21は、第1実施形態のインターポリ絶縁膜8に比べて、その縦方向の膜厚がより薄く形成されている。なお、本実施形態においては、インターポリ絶縁膜21のうち、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの側方に設けられる3層構造の部分の膜厚を、フローティングゲート電極3の上面3aの上方に設けられる2層構造の部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さに設定する。
次に、図6に示すように、第1実施形態と同様の工程により、インターポリ絶縁膜21の上にコントロールゲート電極9を設ける。これにより、フローティングゲート電極3とコントロールゲート電極9との間に部分的にONO構造(3層構造)を有するインターポリ絶縁膜21を挟んでなる立体的なキャパシタ構造22がシリコンウェーハ1の表面上に設けられる。
次に、図7に示すように、第1実施形態と同様の工程により、複数のソース領域11aおよびドレイン領域11bをシリコンウェーハ1の表層部に形成する。それとともに、複数個の選択ゲート電極12を各トンネルゲート絶縁膜2の上に設ける。各トンネルゲート絶縁膜2、各フローティングゲート電極3、各インターポリ絶縁膜21、および各コントロールゲート電極9は、各ソース領域11aおよび各ドレイン領域11bとともに記憶用トランジスタ23を構成する。そして、各記憶用トランジスタ23は、各選択用トランジスタ14とともにメモリーセル24を構成する。続けて、ビット線16aを含む配線16や、コンタクトプラグ17aおよびヴィアプラグ17bなどのプラグ17をシリコンウェーハ1上に複数本ずつ設ける。なお、図7は、図6中破断線B−B’に沿って示す断面図である。
この後、図示を伴う具体的かつ詳細な説明は省略するが、第1実施形態と同様に、ボンディング工程やパッケージング工程等の所定の工程を経ることにより、所望の構造からなる記憶型半導体装置としての書き換え可能な不揮発性メモリー25を得る。すなわち、図6および図7に示すように、各フローティングゲート電極3の上面3aおよび各素子分離領域4の上面4aの中央部と各コントロールゲート電極9との間においては下層SiO2 膜5および上層SiO2 膜7の2層構造からなるとともに、各フローティングゲート電極3の各上部側面3bと各コントロールゲート電極9との間においては下層SiO2 膜5、Si3N4 膜6、および上層SiO2 膜7の3層構造からなる、部分的なONO構造を有するインターポリ絶縁膜(IPD)21が各フローティングゲート電極3と各コントロールゲート電極9との間に設けられた立体的なキャパシタ構造22を有するフローティングゲート型のEEPROM25を得る。
以上説明したように、この第2実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態のEEPROM25においては、第1実施形態のEEPROM19と異なり、各フローティングゲート電極3の各上側角部3cを全体的に覆うのではなく、各上側角部3cの一部の上方にのみSi3N4 膜6が選択的かつ部分的に残される。具体的には、本実施形態のEEPROM25の各フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近においては、EEPROM25の横方向である各上側角部3cの側方にのみSi3N4 膜6が選択的かつ部分的に残される。これに対して、EEPROM25の縦方向であるフローティングゲート電極3の上面3aの上方および各素子分離領域4の上面4aの中央部の上方には、Si3N4 膜6は残されない。
したがって、本実施形態のEEPROM25は、第1実施形態のEEPROM19に比べて、その縦方向においてインターポリ絶縁膜21がより薄膜化されている。すなわち、本実施形態のEEPROM25は、第1実施形態のEEPROM19に比べて、その縦方向においてより微細化および高集積化が図られている。
(第3の実施の形態)
次に、本発明に係る第3実施形態について主に図8〜図12を参照しつつ説明する。図8〜図10は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。図11は、図10中破断線C−C’に沿って示す断面図である。図12は、図10中破断線D−D’に沿って示す断面図である。なお、前述した第1および第2の各実施形態と同一部分には同一符号を付して、それらの詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、第1および第2の各実施形態と異なり、フローティングゲート電極の上面の一部の上方においてのみインターポリ絶縁膜のさらなる薄膜化を図る。以下、具体的かつ詳細に説明する。
先ず、フローティングゲート電極3および各素子分離領域4を覆ってそれらの上方に下層インターポリ絶縁膜としてのSiO2 膜5および中層インターポリ絶縁膜としてのSi3N4 膜6を設ける工程までは、第1実施形態において図1(a)および(b)を参照しつつ説明した工程と同様とする。
次に、図8(a)に示すように、Si3N4 膜6の表面を覆ってレジスト膜31を設ける。続けて、Si3N4 膜6のうちフローティングゲート電極3の上面3aの縁部を除く部分(中央部)の上方に設けられているSi3N4 膜6の表面が露出するように、通常のリソグラフィー技術を用いてレジスト膜31に開口部32を形成する。換言すれば、フローティングゲート電極3の上面3a上に設けられているSi3N4 膜6のうち、フローティングゲート電極3の各上側角部3cを除く部分の上方に設けられているSi3N4 膜6の表面が露出するように、リソグラフィー工程によりレジスト膜31に開口部32を形成する。
次に、図8(b)に示すように、RIE法や薬液を用いるウェットエッチングにより開口部32から露出しているSi3N4 膜6のみをその縦方向に沿って異方的にエッチングして、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方に設けられているSi3N4 膜6を選択的かつ部分的に除去する。これにより、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方においてSiO2 膜5の表面が露出される。
次に、図9(a)に示すように、SiO2 膜5の表面上に残されたSi3N4 膜6の表面上からレジスト膜31を剥離させて除去する。この結果、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方を除いて、フローティングゲート電極3の上面3a上および各上部側面3b上に略均一な膜厚を有するSi3N4 膜6が残される。すなわち、フローティングゲート電極3の各上側角部3cを覆って略均一な膜厚を有するSi3N4 膜6が選択的かつ部分的に残される。
次に、図9(b)に示すように、第1および第2の各実施形態と同様の工程により、下層側のSiO2 膜5の表面上に選択的かつ部分的に残されたSi3N4 膜6の表面、およびSi3N4 膜6から選択的かつ部分的に露出されたSiO2 膜5の表面を覆って、上層側のSiO2 膜7を設ける。この上層側のSiO2 膜7は、第1および第2の各実施形態と同様に、その全体の膜厚が略均一な大きさで成膜される。
これまでの工程により、図9(b)に示すように、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方を除いて下層側のSiO2 膜5と上層側のSiO2 膜7との間にSi3N4 膜6が挟まれてなる3層構造のインターポリ絶縁膜33が、フローティングゲート電極3および各素子分離領域4のそれぞれの表面を覆って成膜される。このように、本実施形態のインターポリ絶縁膜33においては、第1および第2の各実施形態のインターポリ絶縁膜8,21と異なり、Si3N4 膜6がフローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方には設けられていない。したがって、本実施形態のインターポリ絶縁膜33は、第1および第2の各実施形態のインターポリ絶縁膜8,21に比べて、その縦方向の膜厚がフローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方においてのみ同等以上に薄く形成されている。なお、本実施形態においては、インターポリ絶縁膜33のうち、フローティングゲート電極3の各上部側面3bおよび各上側角部3cの上に設けられる3層構造の部分の膜厚を、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上に設けられる2層構造の部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さに設定する。
次に、図10に示すように、第1および第2の各実施形態と同様の工程により、インターポリ絶縁膜33の上にコントロールゲート電極9を設ける。これにより、フローティングゲート電極3とコントロールゲート電極9との間に部分的にONO構造(3層構造)を有するインターポリ絶縁膜33を挟んでなる立体的なキャパシタ構造34がシリコンウェーハ1の表面上に設けられる。
次に、図11および図12に示すように、第1および第2の各実施形態と同様の工程により、ソース領域11aまたはドレイン領域11bをシリコンウェーハ1の表層部に形成する。それとともに、複数個の選択ゲート電極12を各トンネルゲート絶縁膜2の上に設ける。各トンネルゲート絶縁膜2、各フローティングゲート電極3、各インターポリ絶縁膜33、および各コントロールゲート電極9は、各ソース領域11aおよび各ドレイン領域11bとともに記憶用トランジスタ35を構成する。そして、各記憶用トランジスタ35は、各選択用トランジスタ14とともにメモリーセル36を構成する。続けて、ビット線16aを含む配線16や、コンタクトプラグ17aおよびヴィアプラグ17bなどのプラグ17をシリコンウェーハ1上に複数本ずつ設ける。なお、図11は、図10中破断線C−C’に沿って示す断面図である。同様に、図12は、図10中破断線D−D’に沿って示す断面図である。
この後、図示を伴う具体的かつ詳細な説明は省略するが、第1および第2の各実施形態と同様に、ボンディング工程やパッケージング工程等の所定の工程を経ることにより、所望の構造からなる記憶型半導体装置としての書き換え可能な不揮発性メモリー37を得る。すなわち、図10〜図12に示すように、各フローティングゲート電極3の上面3aの中央部と各コントロールゲート電極9との間においては下層SiO2 膜5および上層SiO2 膜7の2層構造からなるとともに、各フローティングゲート電極3の上面3aの中央部を除く部分と各コントロールゲート電極9との間においては下層SiO2 膜5、Si3N4 膜6、および上層SiO2 膜7の3層構造からなる、部分的なONO構造を有するインターポリ絶縁膜(IPD)33が各フローティングゲート電極3と各コントロールゲート電極9との間に設けられた立体的なキャパシタ構造34を有するフローティングゲート型のEEPROM37を得る。
以上説明したように、この第3実施形態によれば、前述した第1および第2の各実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態においては、第1および第2の各実施形態と異なり、各フローティングゲート電極3の各上部側面3bおよび各フローティングゲート電極3の上面3aの縁部の両領域上におけるインターポリ絶縁膜33(Si3N4 膜6)の膜厚および構成が同等に形成されている。すなわち、本実施形態のインターポリ絶縁膜33(Si3N4 膜6)は、第1および第2の各実施形態のインターポリ絶縁膜8,21(Si3N4 膜6)に比べて、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの上方を覆っている部分の膜厚がより厚く形成されている。したがって、本実施形態のEEPROM37は、第1および第2の各実施形態のEEPROM19,25に比べて、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近において電界集中やリーク電流が発生するおそれがより低減もしくは抑制されており、電気的特性がより向上されている。
(第4の実施の形態)
次に、本発明に係る第4実施形態について主に図13〜図15を参照しつつ説明する。図13〜図15は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。なお、前述した第1〜第3の各実施形態と同一部分には同一符号を付して、それらの詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、第3実施形態と同様にフローティングゲート電極の上面の中央部の上方からSi3N4 膜を除去するのみならず、フローティングゲート電極の左右両上側角部を除くフローティングゲート電極の左右両上部側面の側方からもSi3N4 膜をさらに除去する。これにより、インターポリ絶縁膜を、その縦方向および横方向の両方向において薄膜化する。以下、具体的かつ詳細に説明する。
先ず、フローティングゲート電極3および各素子分離領域4を覆ってそれらの上方に下層インターポリ絶縁膜としてのSiO2 膜5を設ける工程までは、第1実施形態において図1(a)を参照しつつ説明した工程と同様とする。
次に、図13(a)に示すように、中層インターポリ絶縁膜としてのSi3N4 膜41を、その膜厚を形成位置に応じて部分的に変えつつSiO2 膜5の表面上に設ける。具体的には、フローティングゲート電極3の上面3a上、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近、および各素子分離領域4の上面4a上の膜厚を、フローティングゲート電極3の各上側角部3cを除くフローティングゲート電極3の各上部側面3b上の膜厚よりも厚くしつつ、SiO2 膜5の表面上にSi3N4 膜41を成膜する。このような構造は、PVD法の一種であるスパッタリング法、プラズマCVD法、またはSiO2 膜5に対するカバレッジが粗い(不均一な)LPCVD法を用いてSi3N4 膜41を成膜することにより得られる。
特に、Si3N4 膜41の原料ガスとしてSiH2Cl2 およびNH3 の混合ガスを用いるとともに、Si3N4 膜41の成膜圧力を通常より高圧に設定することが好ましい。このような設定により、図13(a)に示すように、フローティングゲート電極3の各上部側面3b上の領域のうちフローティングゲート電極3の各上側角部3c付近に、それらの下方の領域よりも膜厚が厚いSi3N4 膜41を成膜することができる。
次に、図13(b)に示すように、第3実施形態と同様に、Si3N4 膜41の表面を覆ってレジスト膜42を設ける。続けて、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方に設けられているSi3N4 膜41の表面が露出するように、レジスト膜42に開口部43を形成する。続けて、開口部43から露出しているSi3N4 膜41のみをその縦方向に沿って異方的にエッチングして、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方に設けられているSi3N4 膜41を選択的かつ部分的に除去する。これにより、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方に設けられているSiO2 膜5の表面が露出される。
次に、図14(a)に示すように、第3実施形態と同様に、SiO2 膜5の表面上に残されたSi3N4 膜41の表面上からレジスト膜43を剥離させて除去する。続けて、RIE法および薬液によるウェットエッチング工程を組み合わせて行うことにより、Si3N4 膜41に対して選択的かつ部分的にハーフエッチングを施す。これにより、Si3N4 膜41をSiO2 膜5の表面上から全面的に剥離させないように制御しつつ、Si3N4 膜41をさらに選択的かつ部分的にSiO2 膜5の表面上から除去する。具体的には、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近および各素子分離領域4の上面4a上に残されているSi3N4 膜41よりも膜厚が薄い、フローティングゲート電極3の各上部側面3b上において各上側角部3cの下方に残されているSi3N4 膜41を、SiO2 膜5の表面上から除去する。
この結果、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの周囲および各素子分離領域4の上面4aの上方にのみ、略均一な膜厚を有するSi3N4 膜41がSiO2 膜5を覆って残される。すなわち、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの周囲、ならびにフローティングゲート電極3および各素子分離領域4により形成される各凹部47の底部にのみ、厚肉のSi3N4 膜41がSiO2 膜5を覆って選択的かつ部分的に残される。
次に、図14(b)に示すように、第1〜第3の各実施形態と同様の工程により、下層側のSiO2 膜5の表面上に選択的かつ部分的に残されたSi3N4 膜41の表面、およびSi3N4 膜41から選択的かつ部分的に露出されたSiO2 膜5の表面を覆って、上層側のSiO2 膜7を設ける。この上層側のSiO2 膜7は、第1〜第3の各実施形態と同様に、その全体の膜厚が略均一な大きさで成膜される。
これまでの工程により、図14(b)に示すように、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方およびフローティングゲート電極3の各上部側面3b上の領域のうち各上側角部3cの下方を除く領域において下層側のSiO2 膜5と上層側のSiO2 膜7との間にSi3N4 膜41が挟まれてなる3層構造のインターポリ絶縁膜44が、フローティングゲート電極3および各素子分離領域4のそれぞれの表面を覆って成膜される。このように、本実施形態のインターポリ絶縁膜44においては、第1〜第3の各実施形態のインターポリ絶縁膜8,21,33と異なり、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方のみならず、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの側方の領域うち各上側角部3cの側方を除く領域にもSi3N4 膜41が設けられていない。ただし、凹部47の底部である各素子分離領域4の上面4aの縁部を除く領域の上方には、Si3N4 膜41が設けられている。
したがって、本実施形態のインターポリ絶縁膜44は、第1〜第3の各実施形態のインターポリ絶縁膜8,21,33に比べて、その縦方向の膜厚がフローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方において同等以上に薄く形成されている。それとともに、本実施形態のインターポリ絶縁膜44は、第1〜第3の各実施形態のインターポリ絶縁膜8,21,33に比べて、その横方向の膜厚がフローティングゲート電極3の各上部側面3b上の下側部分においてより薄く形成されている。なお、本実施形態においては、インターポリ絶縁膜44のうち、フローティングゲート電極3の各上側角部3cおよび各素子分離領域4の上面4aの上に設けられる3層構造の部分の膜厚を、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部およびフローティングゲート電極3の各上部側面3bの下側部分の上に設けられる2層構造の部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さに設定する。
次に、図15に示すように、第1〜第3の各実施形態と同様の工程により、インターポリ絶縁膜44の上にコントロールゲート電極9を設ける。これにより、フローティングゲート電極3とコントロールゲート電極9との間に部分的にONO構造(3層構造)を有するインターポリ絶縁膜44を挟んでなる立体的なキャパシタ構造45がシリコンウェーハ1の表面上に設けられる。なお、フローティングゲート電極3の近傍をその中央部または縁部において高さ方向(縦方向)に沿って示す断面構造は、第3実施形態において参照した図11または図12に示す断面構造と同様である。このため、本実施形態においてはそれらの図示を省略する。
この後、図示を伴う具体的かつ詳細な説明は省略するが、第1〜第3の各実施形態と同様に、ボンディング工程やパッケージング工程等の所定の工程を経ることにより、所望の構造からなる記憶型半導体装置としての書き換え可能な不揮発性メモリー46を得る。すなわち、図15に示すように、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部と各コントロールゲート電極9との間およびフローティングゲート電極3の各上部側面3b上の領域のうち各上側角部3cの下方を除く領域とコントロールゲート電極9との間においては下層SiO2 膜5および上層SiO2 膜7の2層構造からなるとともに、フローティングゲート電極3の各上側角部3cと各コントロールゲート電極9との間および各素子分離領域4の上面4aと各コントロールゲート電極9との間においては下層SiO2 膜5、Si3N4 膜41、および上層SiO2 膜7の3層構造からなる、部分的なONO構造を有するインターポリ絶縁膜(IPD)44が各フローティングゲート電極3と各コントロールゲート電極9との間に設けられた立体的なキャパシタ構造45を有するフローティングゲート型のEEPROM46を得る。
以上説明したように、この第4実施形態によれば、前述した第1〜第3の各実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態においては、第3実施形態と同様に、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近には厚肉のインターポリ絶縁膜44(Si3N4 膜41)が設けられている。それとともに、本実施形態においては、第3実施形態と同様にフローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方からSi3N4 膜41が除去されているのみならず、フローティングゲート電極3の各上部側面3b上の領域のうち各上側角部3cの下方を除く領域の側方からもSi3N4 膜41が除去されている。すなわち、本実施形態のインターポリ絶縁膜44(Si3N4 膜41)は、第1〜第3の各実施形態のインターポリ絶縁膜8,21,33(Si3N4 膜6)と異なり、その縦方向および横方向の両方向において選択的かつ部分的に薄膜化されている。
したがって、本実施形態のEEPROM46は、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近において電界集中やリーク電流が発生するおそれが第3の実施形態のEEPROM37と同程度に低減もしくは抑制されており、電気的特性がより向上されている。それとともに、本実施形態のEEPROM46は、第1〜第3の各実施形態のEEPROM19,25,37に比べて、その横方向においてより微細化されている。すなわち、本実施形態のEEPROM46は、第1〜第3の各実施形態のEEPROM19,25,37に比べて、高集積化と電気的特性の向上とがより高いレベルで両立されている。
(第5の実施の形態)
次に、本発明に係る第5実施形態について主に図16および図17を参照しつつ説明する。図16および図17は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。なお、前述した第1〜第4の各実施形態と同一部分には同一符号を付して、それらの詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、第4実施形態と同様にフローティングゲート電極の左右両上側角部を除くフローティングゲート電極の上面の中央部の上方およびフローティングゲート電極の左右両上部側面の側方からSi3N4 膜を除去するのみならず、素子分離領域の上面の上方からもSi3N4 膜をさらに除去する。これにより、インターポリ絶縁膜を、その横方向において薄膜化するとともに、その縦方向においてさらに薄膜化する。以下、具体的かつ詳細に説明する。
先ず、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの上方および各素子分離領域4の上面4aの上方にのみ、SiO2 膜5を覆って厚肉のSi3N4 膜41を選択的かつ部分的に残す工程までは、第4実施形態において図13(a)〜図14(a)を参照しつつ説明した工程と同様とする。
次に、図16(a)に示すように、第4実施形態と同様に、RIE法および薬液によるウェットエッチング工程を組み合わせてSiO2 膜5の表面上に残されたSi3N4 膜41に対して選択的かつ部分的にエッチングを施す。ただし、本実施形態においては、第4実施形態と異なり、フローティングゲート電極3の各上部側面3b上において各上側角部3cの下方に残されているSi3N4 膜41のみならず、各素子分離領域4の上面4a上に残されているSi3N4 膜41もSiO2 膜5の表面上から全面的に剥離させて除去する。この結果、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの上方にのみ、膜厚が略均一で厚肉のSi3N4 膜41がSiO2 膜5を覆って選択的かつ部分的に残される。
次に、図16(b)に示すように、第1〜第4の各実施形態と同様の工程により、下層側のSiO2 膜5の表面上に選択的かつ部分的に残されたSi3N4 膜41の表面、およびSi3N4 膜41から選択的かつ部分的に露出されたSiO2 膜5の表面を覆って、上層側のSiO2 膜7を設ける。この上層側のSiO2 膜7は、第1〜第4の各実施形態と同様に、その全体の膜厚が略均一な大きさで成膜される。
これまでの工程により、図16(b)に示すように、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの上方においてのみ下層側のSiO2 膜5と上層側のSiO2 膜7との間にSi3N4 膜41が挟まれてなる3層構造のインターポリ絶縁膜51が、フローティングゲート電極3および各素子分離領域4のそれぞれの表面を覆って成膜される。このように、本実施形態のインターポリ絶縁膜51においては、第1〜第4の各実施形態のインターポリ絶縁膜8,21,33,44と異なり、Si3N4 膜41がフローティングゲート電極3の各上側角部3cの上方にのみ設けられている。
したがって、本実施形態のインターポリ絶縁膜51は、第1〜第3の各実施形態のインターポリ絶縁膜8,21,33,44に比べて、その縦方向の膜厚が各素子分離領域4の上面4aの上方においてさらに薄く形成されている。それとともに、本実施形態のインターポリ絶縁膜51は、第1〜第4の各実施形態のインターポリ絶縁膜8,21,33,44に比べて、その横方向の膜厚がフローティングゲート電極3の各上側角部3cを除く領域において同等以上に薄く形成されている。なお、本実施形態においては、インターポリ絶縁膜51のうち、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの上に設けられる3層構造の部分の膜厚を、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの下側部分、および各素子分離領域4の上面4aの上に設けられる2層構造の部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さに設定する。
次に、図17に示すように、第1〜第4の各実施形態と同様の工程により、インターポリ絶縁膜51の上にコントロールゲート電極9を設ける。これにより、フローティングゲート電極3とコントロールゲート電極9との間に部分的にONO構造(3層構造)を有するインターポリ絶縁膜51を挟んでなる立体的なキャパシタ構造52がシリコンウェーハ1の表面上に設けられる。なお、フローティングゲート電極3の近傍をその中央部または縁部において高さ方向(縦方向)に沿って示す断面構造は、第3実施形態において参照した図11または図12に示す断面構造と同様である。このため、本実施形態においてはそれらの図示を省略する。
この後、図示を伴う具体的かつ詳細な説明は省略するが、第1〜第4の各実施形態と同様に、ボンディング工程やパッケージング工程等の所定の工程を経ることにより、所望の構造からなる記憶型半導体装置としての書き換え可能な不揮発性メモリー53を得る。すなわち、図17に示すように、フローティングゲート電極3の各上側角部3cを除く部分と各コントロールゲート電極9との間においては下層SiO2 膜5および上層SiO2 膜7の2層構造からなるとともに、フローティングゲート電極3の各上側角部3cと各コントロールゲート電極9との間においては下層SiO2 膜5、Si3N4 膜41、および上層SiO2 膜7の3層構造からなる、部分的なONO構造を有するインターポリ絶縁膜(IPD)51が各フローティングゲート電極3と各コントロールゲート電極9との間に設けられた立体的なキャパシタ構造52を有するフローティングゲート型のEEPROM53を得る。
以上説明したように、この第5実施形態によれば、前述した第1〜第4の各実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態においては、第1〜第4の各実施形態と異なり、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近にのみ厚肉のインターポリ絶縁膜51(Si3N4 膜41)が設けられている。すなわち、本実施形態のインターポリ絶縁膜51(Si3N4 膜41)は、第1〜第4の各実施形態のインターポリ絶縁膜8,21,33,44(Si3N4 膜6,41)と異なり、その横方向において薄膜化されているとともに、その縦方向においてさらに薄膜化されている。
したがって、本実施形態のEEPROM53は、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近において電界集中やリーク電流が発生するおそれが第4の実施形態のEEPROM37と同程度に低減もしくは抑制されており、電気的特性がより向上されている。それとともに、本実施形態のEEPROM46は、第1〜第4の各実施形態のEEPROM19,25,37,46に比べて、その縦方向および横方向の両方向においてさらに微細化されている。すなわち、本実施形態のEEPROM46は、第1〜第4の各実施形態のEEPROM19,25,37,46に比べて、高集積化と電気的特性の向上とがさらに高いレベルで両立されている。
(第6の実施の形態)
次に、本発明に係る第6実施形態について主に図18〜図21を参照しつつ説明する。図18および図19は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。図20は、図19中破断線E−E’に沿って示す断面図である。図21は、図19中破断線F−F’に沿って示す断面図である。なお、前述した第1〜第5の各実施形態と同一部分には同一符号を付して、それらの詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、第1〜第5の各実施形態と異なり、フローティングゲート電極の各上側角部の近傍におけるSi3N4 膜の膜厚を、フローティングゲート電極の各上側角部を除くその他の部分の上方または側方における膜厚ならびに各素子分離領域の上方におけるSi3N4 膜の膜厚よりも厚くして、下層側のSiO2 膜の表面を全面的に覆ってSi3N4 膜を設ける。以下、具体的かつ詳細に説明する。
先ず、Si3N4 膜41の表面を覆ってレジスト膜42を設けた後、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方においてレジスト膜42に開口部43を形成する工程までは、第4実施形態において図13(a)および図13(b)を参照しつつ説明した工程と同様とする。
次に、図18(a)に示すように、第3および第4の各実施形態と同様の工程により、開口部43から露出しているSi3N4 膜41のみをその縦方向に沿って異方的にエッチングする。ただし、本実施形態においては、第3および第4の各実施形態と異なり、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方に設けられているSiO2 膜5の表面が開口部43に全面的に露出するまでSi3N4 膜41を全面的に剥離させて除去することはしない。本実施形態においては、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方に設けられているSi3N4 膜41に対しては、エッチングにより薄膜化(ハーフエッチング)を施すだけとする。すなわち、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上に設けられているSiO2 膜5の表面がSi3N4 膜41により覆われたまま露出しないように、Si3N4 膜41に対するエッチングをその膜厚方向の中間部で止める。
具体的には、エッチングが終了した後のフローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方のSi3N4 膜41の膜厚が、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの側方において各上側角部3cよりも下方に設けられているSi3N4 膜41の膜厚と同程度の厚さに設定されるように、Si3N4 膜41に対するエッチングを制御する。これにより、図18(a)に示すように、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近および各素子分離領域4の上面4a上の膜厚が、その他の部分の膜厚よりも厚く形成されたSi3N4 膜41をSiO2 膜5の表面上に成膜することができる。
次に、図18(b)に示すように、第4および第5の各実施形態と同様の工程により、Si3N4 膜41の表面上からレジスト膜42を剥離させて除去する。続けて、第5の実施形態と同様の工程により、各素子分離領域4の上面4aの上方に設けられているSi3N4 膜41に対して選択的かつ部分的にエッチングを施す。ただし、本実施形態においては、第5実施形態と異なり、各素子分離領域4の上面4a上に設けられているSiO2 膜5の表面が全面的に露出するまでSi3N4 膜41をSiO2 膜5の表面上から全面的に剥離させて除去することはしない。本実施形態においては、前述したフローティングゲート電極3の上面3aの中央部の上方のSi3N4 膜41に対するエッチングと同様に、各素子分離領域4の上面4a上に残されているSi3N4 膜41に対しては、エッチングにより薄膜化(ハーフエッチング)を施すだけとする。すなわち、各素子分離領域4の上面4a上に設けられているSiO2 膜5の表面がSi3N4 膜41により覆われたまま露出しないように、Si3N4 膜41に対するエッチングをその膜厚方向の中間部で止める。
具体的には、エッチングが終了した後の各素子分離領域4の上面4a上のSi3N4 膜41の膜厚が、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの側方において各上側角部3cよりも下方に設けられているSi3N4 膜41の膜厚と同程度の厚さに設定されるように、Si3N4 膜41に対するエッチングを制御する。これにより、図18(b)に示すように、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの周囲の膜厚が、その他の部分の膜厚よりも厚く形成されたSi3N4 膜41をSiO2 膜5の表面上に成膜することができる。
次に、図19に示すように、第1〜第5の各実施形態と同様の工程により、Si3N4 膜41の表面を覆って上層側のSiO2 膜7を設ける。この上層側のSiO2 膜7は、第1〜第5の各実施形態と同様に、その全体の膜厚が略均一な大きさで成膜される。これまでの工程により、図19に示すように、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近の膜厚がその他の部分の膜厚よりも厚いSi3N4 膜41が下層側のSiO2 膜5と上層側のSiO2 膜7との間に挟まれてなる3層構造のインターポリ絶縁膜61が、フローティングゲート電極3および各素子分離領域4のそれぞれの表面を覆って成膜される。
なお、本実施形態においては、インターポリ絶縁膜61のうち、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの上に設けられる部分の膜厚を、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの下側部分、および各素子分離領域4の上面4aの上に設けられる部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さに設定する。この際、第1実施形態において説明したように、インターポリ絶縁膜61の厚肉部分の膜厚がインターポリ絶縁膜61の薄肉部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さになるように、下層側のSiO2 膜5、Si3N4 膜41、および上層側のSiO2 膜7のそれぞれの膜厚を適宜、適正な大きさに設定する。特に、Si3N4 膜41の厚肉部分の膜厚およびSi3N4 膜41の薄肉部分の膜厚を、インターポリ絶縁膜61の厚肉部分の膜厚がインターポリ絶縁膜61の薄肉部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さになるように適宜、適正な大きさに設定することが重要である。
続けて、図19に示すように、第1〜第5の各実施形態と同様の工程により、インターポリ絶縁膜61の上にコントロールゲート電極9を設ける。これにより、フローティングゲート電極3とコントロールゲート電極9との間に部分的に膜厚が異なるONO構造(3層構造)を有するインターポリ絶縁膜61を挟んでなる立体的なキャパシタ構造62がシリコンウェーハ1の表面上に設けられる。
次に、図20および図21に示すように、第1〜第5の各実施形態と同様の工程により、ソース領域11aまたはドレイン領域11bをシリコンウェーハ1の表層部に形成する。それとともに、複数個の選択ゲート電極12を各トンネルゲート絶縁膜2の上に設ける。各トンネルゲート絶縁膜2、各フローティングゲート電極3、各インターポリ絶縁膜61、および各コントロールゲート電極9は、各ソース領域11aおよび各ドレイン領域11bとともに記憶用トランジスタ63を構成する。そして、各記憶用トランジスタ63は、各選択用トランジスタ14とともにメモリーセル64を構成する。続けて、ビット線16aを含む配線16や、コンタクトプラグ17aおよびヴィアプラグ17bなどのプラグ17をシリコンウェーハ1上に複数本ずつ設ける。なお、図20は、図19中破断線E−E’に沿って示す断面図である。同様に、図21は、図19中破断線F−F’に沿って示す断面図である。
この後、図示を伴う具体的かつ詳細な説明は省略するが、第1〜第5の各実施形態と同様に、ボンディング工程やパッケージング工程等の所定の工程を経ることにより、所望の構造からなる記憶型半導体装置としての書き換え可能な不揮発性メモリー65を得る。すなわち、図19〜図21に示すように、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近の膜厚がその他の部分の膜厚よりも厚く形成されたSi3N4 膜41が下層側のSiO2 膜5と上層側のSiO2 膜7との間に挟まれてなるONO構造(3層構造)を有するインターポリ絶縁膜(IPD)61が各フローティングゲート電極3と各コントロールゲート電極9との間に設けられた立体的なキャパシタ構造62を有するフローティングゲート型のEEPROM65を得る。
以上説明したように、この第6実施形態によれば、前述した第1〜第5の各実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態のEEPROM65においては、第2〜第5の各実施形態のEEPROM25,37,46,53と異なり、第1実施形態のEEPROM19と同様にフローティングゲート電極3および各素子分離領域4の上面4aを覆って全面的にSi3N4 膜41が設けられている。このため、本実施形態のEEPROM65は、フローティングゲート電極3の周囲に電界集中やリーク電流が発生するおそれが第1の実施形態のEEPROM19と同程度に低減もしくは抑制されており、電気的特性がより向上されている。特に、本実施形態のEEPROM65においては、フローティングゲート電極3の各上側角部3cを覆って厚肉のSi3N4 膜41が設けられているとともに、フローティングゲート電極3の各上側角部3cを除くその他の部分および各素子分離領域4の上面4aを覆って薄肉のSi3N4 膜41が設けられている。このため、本実施形態のEEPROM65は、フローティングゲート電極3の各上側角部3c近傍における電気的特性が極めて向上されている。
(第7の実施の形態)
次に、本発明に係る第7実施形態について主に図22を参照しつつ説明する。図22は、本実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。なお、前述した第1〜第6の各実施形態と同一部分には同一符号を付して、それらの詳しい説明を省略する。
本実施形態においては、第6実施形態と同様に、フローティングゲート電極の各上側角部の近傍における膜厚を、フローティングゲート電極の各上側角部を除くその他の部分の上方または側方における膜厚ならびに各素子分離領域の上方における膜厚よりも厚くしてSi3N4 膜を形成する。ただし、第6実施形態と異なり、Si3N4 膜の膜厚の変化をより緩やかに設定する。以下、簡潔に説明する。
先ず、フローティングゲート電極3および各素子分離領域4を覆ってそれらの上方に下層側のSiO2 膜5を設ける工程までは、第1実施形態において図1(a)を参照しつつ説明した工程と同様とする。
次に、図22に示すように、Si3N4 膜71をSiO2 膜5の表面上に設ける。この際、Si3N4 膜71を、スパッタリング法、供給律速的な気相成長法とエッチング工程との組み合わせ、あるいはリソグラフィー工程などにより成膜する。すると、図22に示すように、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近の膜厚がその他の部分の膜厚よりも厚いSi3N4 膜71を下層側のSiO2 膜5の表面上に形成することができる。特に、第6実施形態のSi3N4 膜41と異なり、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近からフローティングゲート電極3の上面3aの中央部に連れて膜厚が徐々に薄くなるSi3N4 膜71をSiO2 膜5の表面上に形成することができる。同様に、フローティングゲート電極3の各上側角部3c付近からフローティングゲート電極3の各上部側面3bの下方に向かうに連れて膜厚が徐々に薄くなるSi3N4 膜71をSiO2 膜5の表面上に形成することができる。なお、Si3N4 膜71の薄肉部分の膜厚は、その形成位置に拘らず略均一な大きさに設定されることが好ましい。
次に、図22に示すように、第1〜第6の各実施形態と同様の工程により、Si3N4 膜71の表面を覆って上層側のSiO2 膜7を設ける。この上層側のSiO2 膜7は、第1〜第6の各実施形態と同様に、その全体の膜厚が略均一な大きさで成膜される。これまでの工程により、図22に示すように、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部やフローティングゲート電極3の各上部側面3bの下方からフローティングゲート電極3の各上側角部3cに向かうに連れて膜厚が徐々に厚くなるSi3N4 膜71が下層側のSiO2 膜5と上層側のSiO2 膜7との間に挟まれてなる3層構造のインターポリ絶縁膜72が、フローティングゲート電極3および各素子分離領域4のそれぞれの表面を覆って成膜される。
なお、本実施形態のインターポリ絶縁膜72においては、第6実施形態のインターポリ絶縁膜61と同様に、フローティングゲート電極3の各上側角部3cの上に設けられる部分の膜厚を、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部、フローティングゲート電極3の各上部側面3bの下側部分、および各素子分離領域4の上面4aの上に設けられる部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さに設定する。この際、第1および第6の各実施形態において説明したように、インターポリ絶縁膜72の厚肉部分の膜厚がインターポリ絶縁膜72の薄肉部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さになるように、下層側のSiO2 膜5、Si3N4 膜71、および上層側のSiO2 膜7のそれぞれの膜厚を適宜、適正な大きさに設定する。特に、Si3N4 膜71の厚肉部分の膜厚およびSi3N4 膜71の薄肉部分の膜厚を、インターポリ絶縁膜72の厚肉部分の膜厚がインターポリ絶縁膜72の薄肉部分の膜厚に対して約1.2倍以上の厚さになるように適宜、適正な大きさに設定することが重要である。
続けて、図22に示すように、第1〜第6の各実施形態と同様の工程により、インターポリ絶縁膜72の上にコントロールゲート電極9を設ける。これにより、フローティングゲート電極3とコントロールゲート電極9との間に膜厚が部分ごとに緩やかに変化するONO構造(3層構造)を有するインターポリ絶縁膜72を挟んでなる立体的なキャパシタ構造73がシリコンウェーハ1の表面上に設けられる。なお、フローティングゲート電極3の近傍をその中央部または縁部において高さ方向(縦方向)に沿って示す断面構造は、第6実施形態において参照した図20または図21に示す断面構造と略同様である。このため、本実施形態においてはそれらの図示を省略する。
この後、図示を伴う具体的かつ詳細な説明は省略するが、第1〜第6の各実施形態と同様に、ボンディング工程やパッケージング工程等の所定の工程を経ることにより、所望の構造からなる記憶型半導体装置としての書き換え可能な不揮発性メモリー74を得る。すなわち、図22に示すように、フローティングゲート電極3の上面3aの中央部やフローティングゲート電極3の各上部側面3bの下方からフローティングゲート電極3の各上側角部3cに向かうに連れて膜厚が徐々に厚くなるSi3N4 膜71が下層側のSiO2 膜5と上層側のSiO2 膜7との間に挟まれてなるONO構造(3層構造)を有するインターポリ絶縁膜(IPD)72が各フローティングゲート電極3と各コントロールゲート電極9との間に設けられた立体的なキャパシタ構造73を有するフローティングゲート型のEEPROM74を得る。
以上説明したように、この第7実施形態によれば、前述した第6の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明に係る半導体装置およびその製造方法は、前述した第1〜第7の各実施形態には制約されない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、それらの構成、あるいは製造工程などの一部を種々様々な設定に変更したり、あるいは各種設定を適宜、適当に組み合わせて用いたりして実施することができる。
例えば、第1〜第7の各実施形態においては、SiO2 膜5,7およびSi3N4 膜6,41,71の2種類の絶縁膜が交互に3層に積層されたONO構造からなるインターポリ絶縁膜8,21,33,44,51,61,72を用いたが、これには限定されない。インターポリ絶縁膜は、例えば1種類(1層)の絶縁膜により構成されても構わない。あるいは、インターポリ絶縁膜は、例えばインターポリ絶縁膜8,21,33,44,51,61,72と同様に、3種類以上の絶縁膜が4層以上に重ねられた構成とされても構わない。すなわち、インターポリ絶縁膜は、これを構成する絶縁膜の種類や層数を適宜、適正な数に設定されて構わない。
具体的には、インターポリ絶縁膜をインターポリ絶縁膜8,21,33,44,51,61,72と同様に、酸化物の膜(層)と窒化物の膜(層)とを交互に積層して構成する場合、次のような構成としても構わない。例えば、酸化膜と窒化膜とを交互に4層に積層してインターポリ絶縁膜を構成する場合、下層側からSi3N4 膜、SiO2 膜、Si3N4 膜、そしてSiO2 膜の順番で積層しても構わない。このような構造は、一般にNONO構造と略称される。あるいは、下層側からSiO2 膜、Si3N4 膜、SiO2 膜、そしてSi3N4 膜の順番で積層しても構わない。このような構造は、一般にONON構造と略称される。また、酸化膜と窒化膜とを交互に5層に積層してインターポリ絶縁膜を構成する場合、下層側からSi3N4 膜、SiO2 膜、Si3N4 膜、SiO2 膜、そしてSi3N4 膜の順番で積層しても構わない。このような構造は、一般にNONON構造と略称される。なお、インターポリ絶縁膜を5層構造とする場合、ONONO構造としても構わないのはもちろんである。さらに、インターポリ絶縁膜を7層構造とする場合には、NONONON構造やONONONO構造としても構わないのはもちろんである。
また、第1〜第7の各実施形態においては、インターポリ絶縁膜8,21,33,44,51,61,72全体の膜厚を選択的かつ部分的に変えるために、中層(第2層目)のインターポリ絶縁膜であるSi3N4 膜6,41,71の膜厚を選択的かつ部分的に変えたり、あるいはSi3N4 膜6,41,71を選択的かつ部分的に除去したりした。しかし、インターポリ絶縁膜8,21,33,44,51,61,72全体の膜厚を選択的かつ部分的に変える方法は、これには限定されない。例えば、下層(第1層目)のインターポリ絶縁膜であるSiO2 膜5や上層(第3層目)のインターポリ絶縁膜であるSiO2 膜7の膜厚を選択的かつ部分的に変えることにより、インターポリ絶縁膜8,21,33,44,51,61,72全体の膜厚を選択的かつ部分的に変えても構わない。あるいは、SiO2 膜5,7を選択的かつ部分的に除去することにより、インターポリ絶縁膜8,21,33,44,51,61,72全体の膜厚を選択的かつ部分的に変えても構わない。
具体的には、インターポリ絶縁膜をNONON構造とする場合、第3層目のSi3N4 膜の膜厚を選択的かつ部分的に変えることにより、インターポリ絶縁膜全体の膜厚を選択的かつ部分的に変えればよい。あるいは、インターポリ絶縁膜をONONO構造とする場合、第3層目のSiO2 膜の膜厚を選択的かつ部分的に変えることにより、インターポリ絶縁膜全体の膜厚を選択的かつ部分的に変えればよい。すなわち、インターポリ絶縁膜全体の膜厚は、これを構成する膜のうちの少なくとも1つ膜の膜厚を選択的かつ部分的に適宜、適正な大きさに設定することにより、選択的かつ部分的に変えられて構わない。
また、第4実施形態においては、中層インターポリ絶縁膜としてのSi3N4 膜41を、SiH2Cl2 およびNH3 の混合ガスを原料ガスとして用いて成膜したが、Si3N4 膜41の成膜方法はこれには限定されない。例えば、SiH4 およびNH4 の混合ガスを混合ガスを原料ガスとして用いても、図13(a)に示すようにフローティングゲート電極3の各上側角部3cの近傍の部分をその下側の部分よりも厚肉に形成しつつ、Si3N4 膜41を成膜することができる。
また、第1〜第7の各実施形態においては、シリコン酸化膜をSiO2 と表記するとともにシリコン窒化膜をSi3N4 と表記したが、シリコン酸化膜およびシリコン窒化膜はそれらの化学量論比(ストイキオメトリー)が必ずしも正確にSiO2 あるいはSi3N4 の表記通りである必要はない。シリコン酸化膜およびシリコン窒化膜の化学量論比は、SiO2 あるいはSi3N4 の表記から若干ずれていても、SiO2 膜5,7やSi3N4 膜6,41,71と同様の効果を得ることができる。
また、第1〜第7の各実施形態においては、SiO2 膜5,7およびSi3N4 膜6,41,71の2種類の絶縁膜が交互に3層に積層されたONO構造からなるインターポリ絶縁膜8,21,33,44,51,61,72を用いたが、これには限定されない。例えば、中層(第2層目)のインターポリ絶縁膜として、Si3N4 膜6,41,71の代わりにタンタル酸化物やハフニウム酸化物などのいわゆる高誘電体膜を用いてもSi3N4 膜6,41,71と同様の効果を得ることができる。
また、第1〜第7の各実施形態においては、比誘電率が一般的な大きさであるSiO2 膜5,7およびSi3N4 膜6,41,71を用いてインターポリ絶縁膜8,21,33,44,51,61,72を構成したが、これには限定されない。インターポリ絶縁膜8,21,33,44,51,61,72を構成する絶縁膜のうち少なくとも1つの絶縁膜に、比誘電率が9以上である高誘電体膜を用いても構わないのはもちろんである。インターポリ絶縁膜に高誘電体膜を含ませることにより、第1〜第7の各実施形態におけるキャパシタ10,22,34,45,52,62,73の微細化を図りつつそれらの容量を増大させることができる。すなわち、キャパシタ10,22,34,45,52,62,73の微細化と電気的特性の向上とをさらに高いレベルで両立させることができる。ひいては、フローティングゲート型EEPROM19,25,37,46,53,65,74の微細化(高集積化)と電気的特性の向上とをさらに高いレベルで両立させることができる。
また、インターポリ絶縁膜に高誘電体膜を含ませる場合、インターポリ絶縁膜全体の膜厚は、高誘電体膜の膜厚を選択的かつ部分的に適宜、適正な大きさに設定することにより、選択的かつ部分的に変えても構わないのはもちろんである。ただし、好ましくは高誘電体膜をその他の絶縁膜よりも厚肉に形成するとよい。これにより、インターポリ絶縁膜全体のうち薄肉に形成された部分においても、キャパシタの容量が低減するおそれを抑制することができる。
さらに、第4〜第6の各実施形態においてSiO2 膜5の表面上にSi3N4 膜41を設ける方法は、前述したスパッタリング法、プラズマCVD法、またはLPCVD法には限定されない。Si3N4 膜41は、例えば第7実施形態のSi3N4 膜71と同様に、供給律速的な気相成長法とエッチング工程との組み合わせ、あるいはリソグラフィー工程などによりSiO2 膜5の表面上に成膜されても構わないのはもちろんである。
1…シリコンウェーハ(半導体基板)、2…トンネルゲート絶縁膜(ゲート絶縁膜)、3…フローティングゲート電極(浮遊ゲート電極、第1のゲート電極)、3c…フローティングゲート電極の上側角部(フローティングゲート電極の角部のうちトンネルゲート絶縁膜と接触していない角部、第1のゲート電極の角部のうちゲート絶縁膜と接触していない角部)、5…下層側SiO2 膜(下層インターポリ絶縁膜、下層電極間絶縁膜、第1層目の電極間絶縁膜、第1の電極間絶縁膜)、6,41,71…Si3N4 膜(中層インターポリ絶縁膜、中層電極間絶縁膜、第2層目の電極間絶縁膜、第2の電極間絶縁膜)、7…上層側SiO2 膜(上層インターポリ絶縁膜、上層電極間絶縁膜、第3層目の電極間絶縁膜、第3の電極間絶縁膜)、8,21,33,44,51,61,72…インターポリ絶縁膜(IPD、電極間絶縁膜)、9…コントロールゲート電極(制御ゲート電極、第2のゲート電極)、19,25,37,46,53,65,74…フローティングゲート型EEPROM(書き換え可能な不揮発性メモリー、記憶型半導体装置)