JP4922960B2 - データの安全ケース - Google Patents
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Description
この種の破壊検知用パターン板として、例えば特開平11−353237号公報に開示されたものがある。
これはセキュリティの必要な電子部品を収容した安全ケースの内面に張り付けられたプリントパターン配線フィルムである。
配線パターンは情報メモリの電源系統に挿入して用いるほか、破壊検知回路に接続してその断線により安全ケースの破壊検知に用いることができる。
図1の(a)は、実施の形態にかかる安全ケース1の斜視図であり、(b)は(a)において仮想線で示す面Xで安全ケース1を切断した断面図である。
なお、上壁部10と下壁部30とは構成が同じであるので、ここでは下壁部30について説明し、上壁部10の説明は省略する。
下壁部30は、上面視において略矩形形状を有しており、四隅の周縁部には、下壁部30を側壁部20に固定するボルト(図示せず)を挿通するボルト挿通孔35が形成されている。この下壁部30の各辺の略中央部には、後記する側壁部20の突出部23dが嵌合する凹部34が形成されている。
基板層33は、安全ケース1内に形成される収容エリア40に露出する層であり、図示しない基板配線が形成されて、セキュリティを要する電子部品が実装される回路基板として用いられる。
基板層33の収容エリア40側の面には、電子部品の他にコネクタC1、C2が設けられており、コネクタC1、C2は、上壁部10、側壁部20、そして下壁部30内に設けられた破壊検知用の各配線パターンの接続に用いられる。
図3は、破壊検知層32の部分拡大図で、基材50の一方の面における複数個の渦巻きを含む配線パターン60の一部を示す。実線が電源ライン71で、破線がグランドライン72である。なお、グランドライン72は、1本線とする必要はなく、また電源ライン71の両側のグランドライン72、72間は絶縁しなくてよい。
ここでは、基本単位の渦巻き70(70a、70b、70c、・・・)はそれぞれ角型で、電源ライン71は外周から右巻き(時計回り)に中心ヘ向かい、中心で折り返して左巻き(反時計回り)で外周へ戻ってくる。
渦巻き70の形状や巻き数は配線パターン60を配置する基材50の平面形状に収まるように調整されるが、電源ライン71の直線部分Dが10mm以下となるように設定される。
各線幅および間隔を0.15mm以下、電源ライン71の直線部を10mm以下としたのは、ドリルやナイフ等での作業時間を含めた物理的攻撃が極めて困難になるためである。
すなわち、下中央の右下角から始まった第1の渦巻き70aの電源ラインの最終辺71abは、左方の第2の渦巻き70bの開始辺を兼ねている。
第2の渦巻き70bの電源ラインの最終辺71bcは上方の第3の渦巻き70cの開始辺を兼ね、第3の渦巻き70cの電源ラインの最終辺71cdはその右方の第4の渦巻き70dの開始辺を兼ねている。
すなわち、基本単位の渦巻き70は任意の位置からその上下左右のいずれの方向にも連続的につなげてゆくことができるので、多数個の渦巻き70が基材50の壁面全体を覆うように配置される。
裏面の配線パターン60’は、表面の配線パターン60に対して例えば図3において斜め45°方向にずらしてあり、透視したとき裏面の配線パターン60’の電源ライン71’が表面の配線パターン60における対応電源ライン71と当該電源ラインを挟む一方のグランドライン72間の間隙に位置するようになっている。したがって図4の配置は基材上辺およびA線に対して近づいている。
配線パターンの電源ライン71、71’およびグランドライン72、72’は、セキュリティ確保が要求される電子部品の電源系統に挿入し、あるいは断線や短絡を検知する回路に接続される。
図3における符号73はグランドラインのコネクタ端子部、符号74はスルーホール部である。
外壁部21と内壁部23は、例えばABS等の樹脂からなり、モールド成形などにより形成される。なお、外壁部21と内壁部23は、アルミ等の金属で作成しても良い。
外壁部21の内周面には、収容エリア40側に突出する突起21aが設けられている。
この突起21aは、後記する内壁部23の切り欠き23cの近傍に位置し、フレキシブル基材22を外壁部21の内周面に取り付ける際の位置決めに用いられる。
フレキシブル基材22は、リボン状の本体部22aと、接続部22bとから構成される。
接続部22bは、本体部22aの一端側の側面から本体部22aの延出方向に直交する方向に延出しており、フレキシブル基材22に形成された配線を、上壁部10または下壁部30内に形成した配線(配線パターン)と接続するコネクタ22cを先端に有している。
本体部22aと接続部22bとの接続部分には、この接続部分からフレキシブル基材22が破断することを防止するために、略円形状の切り欠き22gが設けられている。
ここで、樹脂材料として、可撓性に富む材料を用いており、フレキシブル基材22の内部に形成された配線パターンを断線することなく、フレキシブル基材22を曲げることができるようにしている。
なお、配線パターンの詳細は、前記した下壁部30の配線パターン60、60’と同じなので、ここでは、その説明を省略する。
内壁部23の四隅には、収容エリア40側に延出するボルト座23aが設けられており、ボルト座23aには、側壁部20の上下に上壁部10と下壁部30とを固定するボルトが挿入されるボルト挿通孔23bが形成されている。
内壁部23の一辺の一部には、切り欠き23cが形成されている。
なお、ボルト座は、内壁部23の四隅に設けられていなくても良く、必要に応じて、内壁部23の対向する二辺にそれぞれ二個ずつ設けるようにしても良い。
始めに、側壁部20の作製を、図5から図9を参照しながら説明する。
なお、図9は、外壁部21の内周面にフレキシブル基材22を取り付けた状態を示す図である。
続いて、フレキシブル基材22を、外壁部21に接着させながら、外壁部21の内周面に沿って設けたのち、フレキシブル基材22の先端側の挿通孔22e(図7参照)に突起21aを挿通して、外壁部21の内周面にフレキシブル基材22を接着保持させる。この状態が図9である。
この際、図7に示すフレキシブル基材22の本体部22aの周方向における一端側(切欠部22dを含む図中左側の領域)と、他端側(接続部22bを含む図中右側の領域)とは、重なるように設けられるので(図9の(a)参照)、この重なる部分ではフレキシブル基材22同士も互いに接着される。
なお、図9の(b)および(c)に示すように、外壁部21には突出部21bが形成されているので、フレキシブル基材22の一端側は、突出部21bに支持されて、位置ズレが防止される。
ここで、フレキシブル基材22と外壁部21との接着は、接着剤を用いて行うようにしても良く、フレキシブル基材22に接着層を設けて行うようにしても良い。
この際、フレキシブル基材22には、略円形状の切り欠き22gが設けられているので、フレキシブル基材22の破断を防止しつつ、折曲げ後の接続部22bが外壁部21の上面と略面一となるようにしている。
始めに、側壁部20を下壁部30に載置し、側壁部20の収容エリア40内に位置するフレキシブル基材22のコネクタ22c(図5参照)を、下壁部30のコネクタC1(図2参照)に接続して、側壁部20内に形成された配線パターンと下壁部30内に形成された配線パターンとを接続すると共に、これら配線パターンの電源ラインを直列に接続して一本線とする。また、これと同時にグランドラインも接続される。
これにより、安全ケース1の各壁内に形成された配線パターンは互いに接続されると共に、これら配線パターンの電源ラインが直列に接続される。また、グランドラインもあわせて接続される。
この際、図5の(b)に示すように、側壁部20には、軸方向に延出する凸部が、外壁部21の突出部21bと内壁部23の突出部23dとにより形成されているので、この凸部が、上壁部10と下壁部30の凹部34(図2参照)に嵌合して、安全ケース1の接合強度を向上させる。
これにより、破壊検知用の配線パターンが形成された基材を側壁部の四方の壁の各々に設ける必要がないので、各壁部に設けた基板の配線パターン同士を繋ぐ配線を省略でき、配線が簡略化できる。
さらに、側壁部に設ける破壊検知用の配線パターンが形成された基材を、1枚のフレキシブル基材としたことで、基材同士のつなぎ目の数を減らすことができるので、収容エリア内に配置した電子部品の安全性が向上する。
また、安全ケース内の基材の数を減らすことができるので、安全ケースの組み立てコストを低減できる。
これにより、上壁部10、下壁部30、そして側壁部20の収容エリア40側の面を、電子部品Pの実装面とすることができ、電子部品Pを実装するための基板を収容エリア40内に別途設ける必要が無いので、安全ケース1のさらなる小型化が可能となる。
これにより、孔開けによる電源ライン71、71’の断線で安全ケースの破壊を検知できるほか、ドリル等による孔開の部位によっては電源ライン71、71’とグランドライン72、72’との短絡によって安全ケースの破壊を検知できる。
さらに、電源ライン71、71’とグランドライン72、72’の各線幅がそれぞれ0.15mm以下、電源ラインとグランドライン間の所定の間隙が0.15mm以下としてあるので、とくに小径のドリルを用いても孔開け時に確実に断線または短絡を招き、破壊検知の精度が高い。
さらに、基材の両面の配線パターン60、60’における電源ライン71、71’は直列に接続されて一本線をなしており、特に、上壁部10、側壁部20、そして下壁部30に設けた基材の配線パターンの電源ラインが直列に接続されて一本線をなすようにしているので、断線または短絡の検知回路が1系統で済み、回路構成も簡単になる。
まず、図10は渦巻きの簡略化の過程を示す説明図である。
図10の(a)はスタート地点S1から右巻き(R)に11折れして中心に達し、それから左巻き(L)に折り返して11折れして終点T1に終わる複数巻き渦巻きを示す。
(b)は巻き数を小さくして、スタート地点S2から右巻きに5折れして中心に達し、それから左巻きに折り返して5折れして終点T2に終わる渦巻きを示す。
このように折れ回数を減じてゆき、片側2折れとしたのが(d)に示される。すなわち、スタート地点S4から右巻きに中心側へ2折れしたあと、左巻きに折り返して2折れして終点T4に終わっており、実質半巻きの渦巻きとなる。
図11は、図10の(c)と(d)の渦巻きを組み合わせた配線パターンを、リボン状のフレキシブル基材に適用した場合を示す図である。
この配線パターン25では、電源ライン26の両側をグランドライン27で挟んで構成され、1面の配線パターン25において電源ライン26は1本線となっている。
そして、電源ライン26の直線部分の長さDが10mm以下となるように設定してある。
さらに、フレキシブル基材22’の挿通孔28を適切に避けつつ、フレキシブル基材22’の全体に亘って配線パターンを密に設けることができる。
図12の(a)は変形例にかかる側壁部80の平面図であり、(b)は(a)におけるA−A線断面であり、(c)は(b)において符号Zを付した円で囲った部分を拡大して模式的に示す図である。図13の(a)は、変形例にかかる側壁部80の内壁部83の平面図であり、(b)は変形例にかかる側壁部80のフレキシブル基材82の平面図である。
変形例にかかる側壁部80では、外壁部81はABS等の樹脂から、内壁部83がアルミ等の金属からなり、それぞれモールド成形などにより形成される。
また、図13に示すように、内壁部83の外周面には、フレキシブル基材82を固定するための複数の突起83cと、位置決めのための突起83dが設けられており、突起83dの近傍には、切欠部83eが設けられている。
このような内壁部83とすることによっても、前記した実施の形態と同じ効果を奏する。
さらには、直線の辺に限らず、凹または凸の湾曲線を辺とする角型でもよく、この場合には、凹の湾曲線の辺に隣接する渦巻きの対応する辺を凸の湾曲線とすることにより、隙間なく基材の壁面を覆うことができる。
この場合、基材が埋め込まれていない壁部の収容エリア40側の表面には、破壊検知用の配線パターンが形成された基材が接着剤などにより固定されて、壁部の破壊を検知できるようにすれば良い。
また、回路基板の一部に破壊検知用の配線パターンを形成して上壁部10や下壁部30とすることができるため、回路基板の任意の位置に安全ケースを設けることができる。
10 上壁部
20、80 側壁部
21、81 外壁部
22、22’、82 フレキシブル基材
23、83 内壁部
25、60、60’ 配線パターン
26、71、71’ 電源ライン
27、72、72’ グランドライン
30 下壁部
40 収容エリア
50 基材
P 電子部品
Claims (11)
- セキュリティを要する電子部品を封入してデータの安全を確保するデータの安全ケースであって、
前記安全ケースを、前記電子部品を収容する収容エリアを囲む側壁部と、前記側壁部の上下に固定した上壁部および下壁部とから構成し、
破壊検知用の配線パターンが形成された基材を、前記上壁部と前記下壁部と前記側壁部とに設けると共に、前記側壁部に設けた基材を1枚のリボン状のフレキシブル基材から構成し、前記側壁部の全周に亘って設け、
前記配線パターンは、前記基材の両面に形成され、
各面の配線パターンは、基材の一方の面側から透視したとき同一であり、一方の面における配線パターンと他方の面における配線パターンとが互いにずらせてある
ことを特徴とするデータの安全ケース。 - 前記上壁部と前記下壁部のうちの少なくとも一方は、回路基板が形成された基材の少なくとも一部に、前記破壊検知用の配線パターンを設けて形成される
ことを特徴とする請求項1に記載のデータの安全ケース。 - 前記側壁部では、前記フレキシブル基材の周方向における一端側と他端側とが重なるように設けられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデータの安全ケース。 - 前記上壁部、前記下壁部、そして前記側壁部のうちの少なくともひとつの壁部では、前記基材が埋め込まれている
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか一項に記載のデータの安全ケース。 - 前記上壁部、前記下壁部、そして前記側壁部では、前記基材が内部に埋め込まれていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちの何れか一項に記載のデータの安全ケース。
- 前記配線パターンは、電源ラインと該電源ラインの両側に所定の間隙をおいて配置されたグランドラインとからなり、
前記電源ラインが外周から中心ヘ向かい、中心で折り返す渦巻きを基本単位として、複数の基本単位を繰り返して前記基材の両面を覆うとともに、全体として一本線をなすとともに、前記電源ラインの直線部分の長さが10mm以下とされて、前記電源ラインの断線またはグランドラインとの短絡を検知可能とした
ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちの何れか一項に記載のデータの安全ケース。 - 前記渦巻きの形状が複数の辺をつないだ角型であり、第1の渦巻きの最終辺が第1の渦巻きに続く第2の渦巻きの開始辺をなしている
ことを特徴とする請求項6に記載のデータの安全ケース。 - 前記電源ラインとグランドラインの線幅がそれぞれ0.15mm以下、前記所定の間隙が0.15mm以下である
ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のデータの安全ケース。 - 前記基材の各面の配線パターンでは、一方の面における電源ラインが他方の面における対応する電源ラインにかかる前記所定の間隙に位置する
ことを特徴とする請求項6から請求項8のうちの何れか一項に記載のデータの安全ケース。 - 前記基材の両面の配線パターンにおける電源ラインが直列に接続されて、一本線をなし
ている
ことを特徴とする請求項9に記載のデータの安全ケース。 - 前記上壁部と前記下壁部と前記側壁部とに設けた前記基材の配線パターンにおける電源ラインが直列に接続されて一本線をなしている
ことを特徴とする請求項6から請求項10のうちの何れか一項に記載のデータの安全ケース。
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