JP4929541B2 - 透明導電フィルム及びタッチパネル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子フィルム上に透明導電薄膜が形成された透明導電フィルムであって、透明導電薄膜の耐剥離、脱落性に優れ、電気特性及びその耐久性に優れた透明導電フィルムと、この透明導電フィルムを備えるタッチパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
指で押したり、専用ペンで描画すると、その部分が対面電極と接触、通電して信号が入力される抵抗膜式タッチパネルは、小型、軽量、薄型化に有利であることから、各種の家電や携帯端末の入力機器として広く用いられている。
【0003】
抵抗膜式タッチパネルは、図4に示す如く、ガラス板1の上に透明導電薄膜2を形成してなる下部電極3の上に、高分子フィルム4に透明導電薄膜5を形成してなる上部電極6を、透明導電薄膜2,5が対面するようにスペーサ(マイクロドットスペーサ)7を介して積層したものであり、上部電極6の表示面を指やペンで押すと、上部電極6と下部電極3とが接触して通電し信号が入力される。なお、上部電極6の表面には、高分子フィルム4の保護のためにハードコート層8が設けられている。即ち、このようなタッチパネルでは、上部電極6上のタッチ面を指やペンで擦るため、その際の耐擦傷性が極めて重要な特性となる。従来のタッチパネルでは、上部電極6の耐擦傷性を向上させるためにタッチ面側にハードコート層8が設けられている。
【0004】
なお、タッチパネル用途の透明導電フィルムの耐久性を向上させる目的で、特開平2−194943号公報には、ITO(スズインジウム酸化物)透明導電薄膜を成膜した後、熱処理を施してITOを結晶化させることが記載されているが、透明導電フィルムの基材が高分子フィルムであるため、この熱処理温度にも限界があり、例えば150℃で24時間というような、比較的低い温度で長い時間での熱処理が必要となり、生産性、コストの面で問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなタッチパネルでは、指やペンによる入力に伴って、上部電極6の透明導電薄膜5と下部電極3の透明導電薄膜2とが接触と非接触とを繰り返すこととなるが、透明導電薄膜5,2の形成材料であるATO等の透明導電性材料は、耐擦傷性が低いために、透明導電薄膜2,5のうち、特にタッチパネルの入力時に繰り返し変形を受ける上部電極6の透明導電薄膜5には亀裂が入り易く、また、同材質の透明導電薄膜2,5同士の接触、非接触で透明導電薄膜5が基材である高分子フィルム4から剥離して脱落し易いという問題があった。
【0006】
上部電極6の透明導電薄膜5が損傷したり、剥離したりすると、透明導電薄膜5面の電気抵抗値が変化し、また、その均一性が失われ、電気特性が損なわれることにより、正確な入力を行うことができなくなり、このことがタッチパネルの信頼性を損ない、損傷、欠陥、耐久性低下の原因となっていた。
【0007】
本発明は上記従来の問題点を解決し、高分子フィルム上に透明導電薄膜が形成された透明導電フィルムであって、透明導電薄膜の損傷、剥離の問題がなく、信頼性、耐久性の高いタッチパネルを提供し得る透明導電フィルムと、この透明導電フィルムを備えるタッチパネルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の透明導電フィルムは、高分子フィルム上に透明導電薄膜が形成されてなる透明導電フィルムにおいて、該透明導電薄膜が酸化スズ系透明導電薄膜であり、該透明導電薄膜上に、該透明導電薄膜とは異種の材料からなる被覆層が形成されている透明導電フィルムであって、該被覆層がC、CN 、BN 、B C及びSiC よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を主成分とすることを特徴とする。
【0009】
酸化スズ系透明導電薄膜の表面を、透明導電薄膜とは異種材料の被覆層で覆うことにより、タッチパネルの入力時の物理的ないし化学的な応力が直接透明導電薄膜に影響することがなくなり、透明導電薄膜の損傷、剥離が防止される。
【0010】
また、被覆層を形成することによる透明導電フィルムの強度向上で耐擦傷性を高めることもできる。
【0011】
なお、本発明において、被覆層は主に透明導電薄膜の耐久性の向上のために設けられるものであるが、被覆層の材料の屈折率や膜厚、積層構成等を適宜設計することにより、透明導電フィルムの全光線透過率の向上や色調の制御等を行うことも可能であり、透明導電フィルムの特性ないし機能性をより一層高めることができる。
本発明に係る被覆層は、1層に限らず2層以上に積層形成されていても良い
【0012】
のような被覆層の膜厚は0.5〜100nmであることが好ましい。
【0013】
本発明に係る被覆層は、好ましくは、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、レーザーアブレーション等の物理蒸着法、又はCVD等の化学蒸着法で形成され、特に、SiCをターゲットとするスパッタリングにより形成されたSiC、SiC、SiC、又はSiCよりなる薄膜であることが好ましい。この場合、SiCターゲットとしては、密度2.9g/cm以上のものが好ましく、とりわけ、炭化ケイ素粉末と非金属系焼結助剤との混合物を焼結させることにより得られたSiCターゲットを用いることが好ましい。
【0014】
本発明において、被覆層はまた、被覆層材料をそのまま、或いはアルコール、ケトン、トルエン、ヘキサン等の溶剤に溶解した液状物を透明導電薄膜上に塗布することにより形成されていても良い。
【0015】
本発明の透明導電フィルムは、被覆層側の表面抵抗値が300〜2000Ω/Sqであり、リニアリティ値が1.5%以下であることが好ましい。
【0016】
リニアリティ値は、透明導電フィルムの抵抗値の均一性を表す指標であり、リニアリティ値は次のようにして求めることができる。
【0017】
透明導電フィルムの対向する2辺に銀ペースト等で電極を設け、両電極間に直流電圧を印加する。このときの両電極間の距離をL、印加電圧をVとする。次に、透明導電フィルム上の任意の点について、マイナス電極からの距離lとその点におけるマイナス電極との電位差vを測定する。
【0018】
リニアリティ値は下記式で算出され、小さいほど抵抗値の均一性が良好であり、0%であれば抵抗値は完全に均一である。一般に、抵抗膜式のアナログタッチパネルでは、このリニアリティ値が1.5%以下であることが好ましい。
リニアリティ(%)=|l/L−v/V|×100
【0019】
なお、本発明に係る酸化スズ系透明導電膜としては、例えば酸化スズ又はATO(スズアンチモン酸化物)が挙げられる。
【0020】
本発明のタッチパネルは、このような本発明の透明導電フィルムを備えるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
図1,2は本発明の透明導電フィルムを上部電極として用いたタッチパネルの実施の形態を示す断面図であり、図3は本発明の透明導電フィルムを上部電極及び下部電極として用いたタッチパネルの実施の形態を示す断面図である。図1〜3において、図4に示す部材と同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。
【0023】
本発明の透明導電フィルムは、高分子フィルム4,4A上に形成した透明導電薄膜5,5Aの上に、被覆層(保護層)9,9Aを形成したものである。
【0024】
本発明の透明導電フィルムにおいて、基材となる高分子フィルムの樹脂材料としては、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリル、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、トリアセテート(TAC)、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファン等が挙げられるが、特に強度面でPET、PC、PMMA、TAC、とりわけPET、TACが好ましい。
【0025】
このような高分子フィルムの厚さは、透明導電フィルムの用途等によっても異なるが、タッチパネルの上部電極としての用途には、通常の場合13μm〜0.5mm程度とされる。この高分子フィルムの厚さが13μm未満では、上部電極としての十分な耐久性を得ることができず、0.5mmを超えると得られるタッチパネルの厚肉化を招き、また、上部電極としての柔軟性も損なわれ、好ましくない。
【0026】
なお、透明導電フィルムをタッチパネルの下部電極として用いる場合、高分子フィルムの厚さは、上記範囲よりも厚く、0.5〜2mm程度とすることもできるが、後述の如く、プラスチック板等の基板に貼り合わせることにより、上部電極として用いる場合と同等の厚さを採用することもできる。
【0027】
高分子フィルム4,4A上に形成する透明導電薄膜5,5Aは、酸化スズ系透明導電薄膜(ドーピングを含む)であり、例えばSnO、ATO(スズアンチモン酸化物(SnO:Sb))等が挙げられる。この透明導電薄膜5の膜厚が薄過ぎると十分な導電性を得ることができず、過度に厚くても導電性には差異はなく、成膜コストが高くつく上に透明導電フィルムの厚みが厚くなって好ましくない。このため、透明導電薄膜5の膜厚は1〜500nm、特に5〜200nmであることが好ましい。
【0028】
本発明において、透明導電薄膜5,5A上に形成する被覆層9,9Aとしては、透明導電薄膜5,5Aの導電性を損なうことのない材料であり、かつ、透明導電フィルムに必要とされる透明性を維持できるものが挙げられる。
【0029】
被覆層材料としては、C(カーボン)、CN(x≦1.4)、BN(x≦1.1)、BC(x=1×10〜2)、SiC等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を主成分とするものが用いられる
【0030】
覆層9,9Aの膜厚は、用いた材料、透明導電フィルムに要求される光透過率、必要とされる耐久性等に応じて適宜決定されるが、被覆層9の膜厚が過度に薄いと被覆層を形成したことによる透明導電薄膜の保護効果を十分に得ることができず、逆に過度に厚いと透明性が低下したり、特に絶縁性の材料を用いた場合には、透明導電薄膜の導電性が低下したりする上に、透明導電フィルム自体の厚さも厚くなり、好ましくない。従って、被覆層9,9Aの膜厚は0.5〜100nm、特に0.5〜50nmとするのが好ましい。
【0031】
なお、透明導電フィルムの光透過率については、通常、発光の弱いPDPや液晶に用いられる透明導電フィルムにあっては、光透過率80%以上であることが望まれるため、このような光透過率を維持できる範囲で被覆層の膜厚が決定される。ただし、発光の強いブラウン管等の用途では、輝度調整が必要となる場合もあり、このような場合には、透明導電フィルムの光透過率は80%以下であっても良い。
【0032】
また、導電性については、透明導電フィルムをタッチパネルとして用いる場合、被覆層9,9Aを形成した後の被覆層9,9A側の表面抵抗値が300〜2000Ω/Sq、特に400〜1000Ω/Sqであることが望まれる。
【0033】
なお、本発明においては、被覆層9,9Aを形成することにより透明導電薄膜の耐久性を高め、長期使用後もリニアリティ値が1.5%以下を維持するような高い耐久性を得ることが望まれる。
【0034】
従って、本発明においては、上記表面抵抗値、リニアリティ値及び光透過率を得ることができるように、被覆層の材料膜厚、層構成を適宜設計する。
【0035】
このような被覆層は、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、レーザーアブレーション等の物理蒸着法、又はCVD等の化学蒸着法、特に好ましくはスパッタリング法で成膜するのが、得られる被覆層の緻密性、透明導電薄膜に対する接着性に優れ、成膜時のコンタミが少なく、また高速での成膜が可能で、しかも透明導電薄膜の成膜後同一の装置内で連続的に被覆層の成膜を行うことができ、成膜効率にも優れる点で望ましい。
【0036】
スパッタリング法によりC又はCN被覆層を形成する場合、ターゲットとしては高純度カーボン(グラファイト)を用い、雰囲気ガスや反応性ガスの種類及び流量を調整することにより、所望の組成の被覆層を形成することができる。
【0037】
SiCターゲットを用い、雰囲気ガスや反応性ガスの種類及び流量を調整することにより成膜したSiC(x=1×10−6〜10)、SiC(x=1×10−6〜10、y=1×10−6〜5)、SiC(x=1×10−6〜10、z=1×10−6〜5)、SiC(x=1×10−6〜10、y=1×10−6〜5、z=1×10−6〜5)は、被覆層として特に好適である。
【0038】
このSiCターゲットとしては、SiC粉末をコールタールピッチ、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、グルコース、蔗糖、セルロース、デンプン等の非金属系焼結助剤で焼結して得られる、密度2.9g/cm以上のSiCターゲットが好ましい。即ち、成膜速度を向上するために、スパッタリング成膜時に高入力化すると、グロー放電がアーク放電となり、高分子フィルム上に形成された透明導電薄膜の傷付きの原因となるが、このような高密度かつ均一なSiCターゲットであれば、スパッタリング成膜時に高入力で安定放電を行うことができ、成膜速度を高めることができる。
【0039】
このようなSiCターゲットは、SiC粉末に上述の非金属系焼結助剤を3〜30重量%程度均一に混合し、混合物を1700〜2200℃程度で焼結させることにより製造することができる。このようなSiCターゲットの密度は通常2.9g/cm以上であり、このような理論密度に近いSiCターゲットであれば、スパッタリング成膜時にガス発生の問題がなく、安定なスパッタリング成膜を行える。
【0040】
被覆層成膜時のスパッタリング条件には特に制限はなく、真空度0.05〜1Pa、投入電力密度2〜500kW/m程度で実施することができ、このスパッタリング成膜時の反応性ガス流量及び成膜時間を調整することにより、所望の組成、所望の膜厚の被覆層を形成することができる。
【0041】
なお、透明導電薄膜は、常法に従って成膜することができるが、一般的には、被覆層と同様にスパッタリング法で成膜するのが好ましく、この場合には、ターゲットのみを変えて、同一のスパッタリング装置内で透明導電薄膜及び被覆層を順次連続的にスパッタリング成膜することができる。
【0042】
なお、被覆層はまた、被覆層材料をそのまま、或いはアルコール、ケトン、トルエン、ヘキサン等の溶剤に溶解した液状物を透明導電薄膜上に塗布することにより形成されていても良い。
【0043】
本発明の透明導電フィルムは、図1〜3に示す如く、高分子フィルム4の透明導電薄膜5を成膜する面とは反対側の面にハードコート層8を形成しても良い。このハードコート層8としては、アクリル層、エポキシ層、ウレタン層、シリコン層等が挙げられ、通常その厚さは1〜50μm程度である。
【0044】
また、透明導電薄膜は高分子フィルムに直接成膜しても良いが、図2,3に示す如く、高分子フィルム4,4Aと透明導電薄膜5,5Aとの間に下地層10,10Aを介在させても良く、このような下地層10,10Aを形成することにより、高分子フィルム4,4Aに対する透明導電薄膜5,5Aの密着性を高め、繰り返し変形による透明導電薄膜5,5Aの剥離を防止することができる。即ち、高分子フィルム4,4Aに下地層10,10Aを形成することにより、成膜時に高分子フィルム4,4Aからガスが発生することを防止して、高分子フィルム4,4Aに対して透明導電薄膜5,5Aを密着性良く形成することができるようになる。また、下地層10,10Aが高分子フィルム4,4Aと透明導電薄膜5,5Aとの中間層として両者の密着性を高める。更に、下地層10,10Aを形成することによる透明導電フィルムの強度向上で耐擦傷性を高めることもできる。
【0045】
この場合、下地層10,10Aの形成材料としては、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系などの樹脂層や、有機珪素化合物の加水分解物等が挙げられる。
【0046】
また、高分子フィルム4,4Aに下地層10,10Aや透明導電薄膜5,5Aを成膜するに先立ち、形成される薄膜の接着強度を高めるために、高分子フィルム4,4Aの表面に常法に従ってプラズマ処理、コロナ処理や溶剤洗浄等の処理を施しても良い。
【0047】
また、透明導電フィルムの光学特性の向上を目的として、透明導電薄膜5の下地層10を低屈折率膜と高屈折率膜の2層膜、或いはこれらの交互積層膜としたり、ハードコート層8の表面をアンチグレア加工したり、AR処理したりしても良い。
【0048】
図1に示すタッチパネルは、上部電極6Aとして、高分子フィルム4の一方の面に透明導電薄膜5と被覆層9とを積層し、他方の面にハードコート層8を形成した本発明の透明導電フィルムを用いたものであり、信号入力による上部電極6Aの透明導電薄膜5の損傷、剥離が防止され、電気特性の耐久性、信頼性に優れる。
【0049】
図2に示すタッチパネルは、上部電極6Bとして、高分子フィルム4の一方の面に下地層10、透明導電薄膜5及び被覆層9を積層し、他方の面にハードコート層8を形成した本発明の透明導電フィルムを用いたものであり、図1のタッチパネルに比べて、更に透明導電薄膜5の密着性が良好であり、より一層耐久性、信頼性に優れる。
【0050】
図3に示すタッチパネルは、図2において、更に下部電極としても本発明の透明導電フィルムを用いたものである。このタッチパネルの下部電極3Aは、高分子フィルム4A上に下地層10Aを介して透明導電薄膜5Aを形成し、この透明導電薄膜5Aの上に被覆層9Aを形成してなる本発明の透明導電フィルムの被覆層9A上に、マイクロドットスペーサ7を形成し、粘着剤11により、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等のプラスチック板12に貼り合わせたものであり、このタッチパネルであれば、上部電極6B及び下部電極3Aの透明導電薄膜5,5Aが共に被覆層9,9Aで保護されると共に下地層10,10Aで密着性が高められ、耐久性、信頼性が著しく高いものとなる。
【0051】
なお、本発明の透明導電フィルムは、タッチパネルの上部電極又は下部電極としての用途の他、透明スイッチングデバイス、その他の各種の光学系透明導電フィルム用途に有効に使用することができる。
【0052】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0053】
実施例1
基材として厚み188μmのPETフィルムを用い、まず片面に湿式塗工によりJSR製アクリル系光硬化型ハードコート剤(Z7501:固形分濃度35重量%、溶剤MEK)を用いて厚み5μmのハードコート層を形成した。
【0054】
このフィルムを、マグネトロンRFスパッタリング装置に、透明導電薄膜のターゲットとしての純度99.99%の酸化スズ(SnO)焼結体ターゲットと、純度99%のグラファイトターゲットと共にセットした。
【0055】
まず、装置内をターボ分子ポンプで1×10−4Paまで排気した後、Arガスを180sccm,Oガスを20sccmの流量で混合ガスとして導入して0.3Paの雰囲気圧力となるように調整した。その後、SnOターゲットにRF電圧を印加して、PETフィルムのハードコート層形成面と反対側の面に表面抵抗値が約500Ω/Sqとなるように約160nm厚さのSnO薄膜を成膜した。その後、チャンバー内をArガスに置換した後、雰囲気圧力0.5Paに調整し、グラファイトターゲットにDCパルス電圧を印加して、SnO薄膜上に被覆層として約3nm厚さのカーボン薄膜を成膜した。
【0056】
なお、スパッタリング装置のDC投入電力は2kWとした。
【0057】
得られた透明導電フィルムについて、表面抵抗測定装置(三菱化学(株)製「ロレスタAP」)により被覆層側の表面抵抗値を測定すると共に、下記方法で摺動筆記試験を行い、結果を表1に示した。
【0058】
<摺動筆記試験>
透明導電フィルムの透明導電薄膜(被覆層)面側をマイクロドットスペーサ付のATOガラス基板と対向させてこれらを張り合わせ、透明導電フィルムのハードコート層形成面をポリアセタール樹脂製の入力ペン(先端部0.8R)を用い、250gfの荷重をかけて往復摺動筆記試験を行った。試験後、リニアリティ値の測定を行い、リニアリティ値が1.5%以下のものを良好、1.5%を超えるものを不良とした。また、外観を観察した。
【0059】
実施例2
実施例1において、グラファイトターゲットの代りにSiCターゲットを用い、被覆層として約3nm厚さのSiC薄膜を成膜したこと以外は同様にして透明導電フィルムを作製した。
【0060】
この透明導電フィルムについて、実施例1と同様にして表面抵抗値を測定すると共に摺動筆記試験を行い、結果を表1に示した。
【0061】
なお、用いたSiCターゲットは、SiC粉末に焼結助剤として20重量%のフェノール樹脂を均一に混合したものを2100℃で焼結して得られた密度2.92g/cmのものである。
【0062】
実施例3
実施例2において、SnO透明導電薄膜の成膜後、チャンバー内にArガス170sccm,Oガス30sccmの混合ガスを導入し、0.5Paの雰囲気圧力となるように調整し、その後、SiCターゲットにDCパルス電圧を印加することにより、被覆層として約3nm厚さのSiC(x=0.05,y=1.9)薄膜を成膜したこと以外は同様にして透明導電フィルムを作製した。
【0063】
この透明導電フィルムについて、実施例1と同様にして表面抵抗値を測定すると共に摺動筆記試験を行い、結果を表1に示した。
【0064】
比較例1
実施例1において、被覆層を成膜しなかったこと以外は同様にして透明導電フィルムを作製した。
【0065】
この透明導電フィルムについて、実施例1と同様にして表面抵抗値を測定すると共に摺動筆記試験を行い、結果を表1に示した。
【0066】
【表1】
Figure 0004929541
【0067】
表1より、本発明によれば、電気特性の劣化の問題がなく、耐久性に優れた透明導電フィルムが提供されることがわかる。
【0068】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、透明導電フィルムの酸化スズ系透明導電薄膜の損傷、剥離が、透明導電薄膜上の被覆層により有効に防止され、このような透明導電フィルムを用いて透明導電薄膜の損傷、剥離による電気特性の劣化の問題がなく、耐久性、信頼性に優れたタッチパネルが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の透明導電フィルムを備えるタッチパネルの実施の形態を示す断面図である。
【図2】 本発明の透明導電フィルムを備えるタッチパネルの別の実施の形態を示す断面図である。
【図3】 本発明の透明導電フィルムを備えるタッチパネルの他の実施の形態を示す断面図である。
【図4】 従来のタッチパネルを示す断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス板
2 透明導電薄膜
3,3A 下部電極
4,4A 高分子フィルム
5,5A 透明導電薄膜
6,6A,6B 上部電極
7 スペーサ
8 ハードコート層
9,9A 被覆層
10,10A 下地層
11 粘着剤
12 プラスチック板

Claims (10)

  1. 高分子フィルム上に透明導電薄膜が形成されてなる透明導電フィルムにおいて、該透明導電薄膜が酸化スズ系透明導電薄膜であり、該透明導電薄膜上に、該透明導電薄膜とは異種の材料からなる被覆層が形成されている透明導電フィルムであって、該被覆層がC、CN、BN、BC及びSiCよりなる群から選ばれる1種又は2種以上を主成分とすることを特徴とする透明導電フィルム。
  2. 請求項1において、該被覆層の膜厚が0.5〜100nmであることを特徴とする透明導電フィルム。
  3. 請求項1又は2において、該被覆層は、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、レーザーアブレーション等の物理蒸着法、又はCVD等の化学蒸着法で形成されることを特徴とする透明導電フィルム。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、被覆層材料をそのまま、或いはアルコール、ケトン、トルエン、ヘキサン等の溶剤に溶解した液状物を透明導電薄膜上に塗布することにより該被覆層が形成されていることを特徴とする透明導電フィルム。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項において、該被覆層はSiCをターゲットとするスパッタリングにより形成されたSiC、SiC、SiC、又はSiCよりなる薄膜であることを特徴とする透明導電フィルム。
  6. 請求項5において、SiCターゲットの密度が2.9g/cm以上であることを特徴とする透明導電フィルム。
  7. 請求項5又は6において、SiCターゲットが、炭化ケイ素粉末と非金属系焼結助剤との混合物を焼結させることにより得られたものであることを特徴とする透明導電フィルム。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、該被覆層側の表面抵抗値が300〜2000Ω/Sqであり、リニアリティ値が1.5%以下であることを特徴とする透明導電フィルム。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項において、該透明導電薄膜が酸化スズ又はATOであることを特徴とする透明導電フィルム。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の透明導電フィルムを備えることを特徴とするタッチパネル。
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