JP4930246B2 - 発光素子 - Google Patents
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Description
(1) 少なくとも一方の表面に、畝の長さと幅との比(長さ/幅)が5以上で且つ畝の頂が上に凸の曲面を成している複数の畝状凸レンズ部を有する調光フィルムを、有機エレクトロルミネッセンス素子の出光側に設けてなる発光素子。
(2) 前記調光フィルムは、畝状凸レンズ部間の間隔の平均値Xpが0.2〜40μmであり、且つ 畝状凸レンズ部間の間隔の標準偏差σpがXpに対してσp/Xp=0.1〜0.9である、前記の発光素子。
(3) 前記調光フィルムは、全光線透過率が70%以上で、且つヘイズが70%以上である、前記の発光素子。
(4) 前記調光フィルムは、前記畝状凸レンズ部の上に積層され且つ前記畝状凸レンズ部の形状に対応するように褶曲している薄膜層をさらに含み、該薄膜層の表面が前記畝状凸レンズ部の形状の浮き出しで起伏している前記の発光素子。
(5) 前記調光フィルムは、該薄膜層の起伏面に前記畝状凸レンズ部の頂点間平均距離よりも短い頂点間平均距離で離間する複数のミクロ突起を有する前記の発光素子。
(6) 有機エレクトロルミネッセンス素子が、基板、下部電極層、発光材料層、上部電極層及び封止層が順次積層されてなるものである、前記の発光素子。
2,12:光学機能層(光学機能膜)
100:調光フィルム
110:基板
111:下部電極層(陽極)
112:発光材料層
113:上部電極層(陰極)
114:封止層
本発明に用いられる調光フィルムは、少なくとも一方の表面に複数の畝状凸レンズ部を有するものである。
また、畝の頂は上に凸の曲面を成している。従って、畝の頂の垂直断面は、半円状、半楕円状、放物線状などのような上に凸の曲線形状となっている。
畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径は、隣接する畝状凸レンズ部相互において異なっていることが好ましい。畝状凸レンズ部頂点の曲率半径の平均値Xrが、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5〜60μmである。該曲率半径の標準偏差σrは、Xrに対して(σr/Xr=)0.05〜0.8であることが好ましく、0.1〜0.6であることがより好ましい。なお、本発明における標準偏差は、標本標準偏差である。Xrおよびσr/Xrがこの範囲内にあると、各畝状凸レンズ部の集光方向の分布が適度な広がりとなるので、視野角度の拡大と輝度向上とのバランスが良好となる。
さらに、畝状凸レンズ部の高さと畝状凸レンズ部間の間隔との比(=高さ/間隔 =アスペクト比)の平均値は、好ましくは0.1〜4.0、より好ましくは0.5〜2.0である。なお、頂点の曲率半径は電子顕微鏡等で、頂部の構造を画像処理等でフィッテングして求めることができる。
前記樹脂としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、有機酸ビニルエステル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、オレフィン系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリスルホン系樹脂(例えば、ポリエーテルスルホン、ポリスルホンなど)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(例えば、2,6−キシレノールの重合体など)、セルロース誘導体(例えば、セルロースエステル類、セルロースカーバメート類、セルロースエーテル類など)、シリコーン樹脂(例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンなど)などが挙げられる。
前記薄膜層は有機物質または無機物質で形成されている。
薄膜層を構成する無機物質としては、金属酸化物や金属窒化物などの金属化合物、非金属酸化物や非金属窒化物などの非金属化合物などが挙げられ、具体的には、アルミニウム、珪素、マグネシウム、パラジウム、白金、亜鉛、錫、ニッケル、銀、銅、金、アンチモン、イットリウム、インジウム、ステンレス鋼、クロム、チタン、タンタル、ジルコニウム、ニオブ、ランタン、セリウム、等の金属若しくは非金属;またはこれらの酸化物や窒化物;又はそれらの混合物が挙げられる。これらのうち、可視光を透過する無機物質を選択することが好ましく、その具体的な例としてITO、In2O3、SnO2、SiO2、CuI、TiO2、ZrO2等が挙げられる。これらのうち、薄膜の柔軟性という観点からSiO2が好ましい。
熱可塑性樹脂としては、前記畝状凸レンズ部を有するフィルムに用いることができるものとして例示したものと同様のものを挙げることができる。また、有機薄膜には、前記畝状凸レンズ部を有するフィルムに用いる樹脂同様に配合剤を含んでいてもよい。
有機薄膜としては、微細な畝状凸レンズ部のアスペクト比の制御が容易な場合があるため、硬化性樹脂薄膜を用いることが好ましい。
ミクロ突起の頂には、偏光分離能を高めるために、吸光性材料からなる膜が積層されていてもよい。吸光性材料としては、導電性のものが好ましく、具体的には、アルミニウム、インジウム、マグネシウム、ロジウム、スズ等の金属が挙げられる。成膜の方法は特に制限されず、例えば、湿式メッキ法、乾式メッキ法などが挙げられる。このミクロ突起の頂上の吸光性材料の膜によってワイヤグリッド偏光子を構成することができる。
本発明に用いられる調光フィルムの製造方法は、平板状の透明基材の少なくとも一方の表面に薄膜を形成して積層体を得る工程、及び該積層体を面内の少なくとも一つの軸方向に収縮させて薄膜を褶曲させる工程を含むものである。
調光フィルムの製造に用いる透明基材は、薄膜を積層させた後に、面内の少なくとも一つの軸方向に収縮させることができるものであれば特に限定されない。例えば、透明基材自身が加熱などの手段によって収縮するものであってもよいし、一軸延伸させたときに延伸方向に直交する方向が収縮するものであってもよい。
延伸処理する方法としては、ロール側の周速の差を利用して縦方向に一軸延伸する方法や、テンター延伸機を用いて横方向に一軸延伸する方法等の一軸延伸法;固定するクリップの間隔を開いての縦方向の延伸と同時に、ガイドレールの広がり角度により横方向に延伸する同時二軸延伸法や、ロール間の周速の差を利用して縦方向に延伸した後、その両端部をクリップ把持してテンター延伸機を用いて横方向に延伸する逐次二軸延伸法などの二軸延伸法;横又は縦方向に左右異なる速度の送り力若しくは引張り力又は引取り力を付加できるようにしたテンター延伸機を用いてフィルムの幅方向に対して任意の角度θの方向に連続的に斜め延伸する方法;などが挙げられる。
延伸に用いる装置として、例えば、縦一軸延伸機、テンター延伸機、バブル延伸機、ローラー延伸機等が挙げられる。
延伸倍率は、使用する透明基材の引張り特性に応じて、所望する畝状凸レンズ部のアスペクト比になるように適宜選択すればよい。
次に、透明基材の少なくとも一方の表面に薄膜を形成する。薄膜の収縮率は、透明基材を収縮させる条件下において、透明基材の収縮率の20%以下であることが好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。薄膜の収縮率が大きすぎると微細な畝状凸レンズ部が形成しない場合がある。
薄膜としては、前述のごとく、無機薄膜及び有機薄膜がある。
無機薄膜を形成する方法は、特に制限されず、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、CVD(化学蒸着)等の蒸着法;スピンコート法、ディッピング法、ロールコート法、スプレー法、ベーパー法、グラビアコータやブレードコータなどのコータ法、スクリーン印刷法、インクジェット法等の塗布法;無電解めっき法、電解めっき法などが挙げられる。
熱可塑性樹脂からなる有機薄膜の形成方法としては、(1)透明基材を構成する樹脂と、薄膜を構成する樹脂とを共押出する方法;(2)熱可塑性樹脂を薄膜に成形し、これを透明基材に貼り合わせる方法;(3)透明基材の表面に熱可塑性樹脂を含有する溶液を塗布し乾燥する方法等が挙げられる。
調光フィルムの製造において、透明基材表面に薄膜を形成する前に、薄膜の褶曲を引き起こさせるための構造(褶曲誘起構造)を透明基材の表面に形成してもよいし、また透明基材表面に薄膜を形成した後で且つ該基材を収縮させる前に、該薄膜の褶曲を引き起こさせるための構造(褶曲誘起構造)を薄膜に形成してもよい。
褶曲誘起構造は一定間隔の位置に形成されることが好ましい。褶曲誘起構造の間隔は、所望する畝状凸レンズ部の頂点間の距離とは直接に関係無いので、所望の畝状凸レンズ部の頂点間の距離よりも狭くても、広くても良いが、畝状凸レンズ部の頂点間の所望距離の0.05倍〜100倍の褶曲誘起構造の間隔にすることが好ましい。
式〔2〕:ΔM=(M0−M1)/M0×100 (M0:主たる収縮方向に直交する方向の収縮前の長さ、M1:主たる収縮方向に直交する方向の収縮後の長さ)
式〔3〕:ΔL>0
式〔4〕:−(ΔL×0.3)≦ΔM≦ΔL
式〔5〕:−(ΔL×0.2)≦ΔM≦(ΔL×0.2)
それにより、得られる調光フィルムの異方拡散性を強くすることができる。
ある所定の厚さのフィルム基材や薄膜を如何に精密に均一に作成したとしても、薄膜及びフィルム基材の収縮率、薄膜及びフィルム基材の厚さ、並びに薄膜及びフィルム基材の密着度には、統計的確率で分布が生じる。この収縮率や厚さ等の統計的確率による分布によって、褶曲の度合いに統計的確率で分布が生じる。調光フィルムの製造方法は、この統計的確率で生じる分布を利用して、畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径を隣合う畝状凸レンズ部相互に異ならしめたものである。
畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径は、基材フィルム及び薄膜の材質、厚さ等の材料構成、及び薄膜層の成膜、基材フィルムの延伸、収縮等の製造条件に大きく依存している。例えば、σr/Xrを小さくするためには、前記材料構成及び製造条件の変動(例えば、厚さムラや延伸ムラ)を小さくすれば良く、逆にσr/Xrを大きくするためには、前記変動を大きくすれば良い。つまり、前記材料構成及び製造条件を調整することにより、Xr、σr/Xrを制御することが可能となる。
本発明に用いられる有機EL素子は、下部電極層、発光材料層および上部電極層を最小構成単位として有するものであれば、有機EL素子の構造によって特に制限されない。典型的な有機EL素子は、基板、下部電極層、発光材料層、上部電極層、封止層とがこの順に積層されてなるものである。基板と封止層は下部電極層、発光材料層および上部電極層を支持し、保護するための部分である。
本発明の発光素子においては、上部電極層が透明又は半透明であることが、発光の取出し効率がよく好都合である。上部電極層の作成方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、金属薄膜を熱圧着するラミネート法が挙げられる。
発光材料層の平均厚さは、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、通常は1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmである。
本発明の発光素子においては、発光材料層に2種類以上の発光材料を混合して使用してもよく、2層以上の発光材料層が積層されていてもよい。発光材料層の作成方法としては、真空蒸着法、キャスト法などが挙げられる。
下部電極層の平均厚さは、電気伝導度や耐久性を考慮して、適宜選択することができるが、通常10nm〜10μm、好ましくは100〜500nmである。
他の層としては、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層が挙げられる。
正孔注入層とは、陽極に隣接して設ける層であり、陽極からの正孔注入効率を改善する機能を有する層をいう。正孔注入層の平均厚さは、通常1nm〜100nm、好ましくは2nm〜50nmである。
正孔注入層や正孔輸送層に用いる材料としては、従来有機EL素子における正孔伝達化合物として公知のものが挙げられる。
電子輸送層の厚さは、用いる材料によって最適値が異なり、駆動電圧と発光効率が適度な値となるように選択すればよいが、少なくともピンホールが発生しないような厚さが必要であり、あまり厚いと、素子の駆動電圧が高くなり好ましくない。したがって、電子輸送層の平均厚さは、通常1nm〜1μm、好ましくは2nm〜500nmである。
電子注入層とは、陰極に隣接して設けた層であって、陰極からの電子注入効率を改善する機能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を有するものをいう。
電子注入層の平均厚さは、通常1nm〜100nmであり、好ましくは2nm〜50nmである。
電子輸送層、電子注入層に用いる材料としては、従来有機EL素子における電子伝達化合物として公知のものが挙げられる。
これらその他の層の作成方法としては、スピンコート法、キャスト法、真空蒸着法などが挙げられる。
電界放出形走査電子顕微鏡(S−4700、日立製作所製)にて、フィルム表面に形成された構造を撮影した。走査電子顕微鏡像を画像解析ソフト(SoftImagingSystem製、AnlySIS)を用いて、2次元高速フーリエ変換し、空間周波数のパワースペクトル分布を求め、周期性を強く示す方向を読み取った。この方向にウルトラミクロトームを用いて切断し、その断面を走査型電子顕微鏡(日立製作所製、S−4700)で写真撮影した。
この断面写真撮影をフィルム幅方向および流れ方向に少なくとも10cm以上離れた3箇所の点で行った。その3箇所での走査型電子顕微鏡写真像から、畝状凸レンズ部頂点間距離を30点計測し、平均値および標準偏差を求めた。曲率半径については、畝状凸レンズ部の頂部分を画像処理にてフィッテングし、30点全ての頂点の曲率半径を測定し、平均値および標準偏差を求めた。また、畝の長さおよび幅も同様に30点測定し平均値を求めた。
濁度計(日本電色製 NDH2000型)を使用し、JIS−K−7105に準拠し測定した。
脂環式オレフィンポリマー(ZEONOR1420、ガラス転移温度136℃、日本ゼオン社製)のペレットを、窒素を流通させた熱風乾燥機中にて、100℃で4時間乾燥した。 このペレットを、50mmφのスクリューを備えたTダイ式フィルム溶融押出成形機に供給し、溶融樹脂温度260℃で押出して、幅650mm、厚さ188μmのフィルムを成形し、続いて両端から25mmずつをトリミングして幅600mmの基材フィルムを得た。
製造例1において、延伸倍率を、フィルム幅方向に2.0倍、フィルム流れ方向に1.0倍に変えた以外は製造例1と同様の方法によって、幅1000mmの延伸フィルム(2)を得た。
製造例1で得た幅600mmの基材フィルムを、縦一軸延伸装置を用い145℃の温度で縦方向に1.3倍に延伸した。次いで、この縦延伸フィルムをテンター延伸(横一軸延伸)装置に送り150℃で、フィルム幅方向に1.6倍、フィルム流れ方向に1.0倍に延伸し、延伸フィルム(3)を得た。
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(NKエステル AD−TMP、新中村化学製)90.0質量部、光開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー製)10.0質量部、および酢酸ブチル900.0質量部を混合し、均一になるまで撹拌し、次いで1μmのフィルタで濾過して、紫外線硬化性樹脂溶液を調製した。
厚さ1mmのガラス基板の片面側に、ITOセラミックターゲット(In2O3:SnO2=90重量%:10重量%)を使用しスパッタリング法にて、厚さ100nmのITO膜を形成し、透明電極(陽極)を形成した。フォトレジストを用いて、発光面積が20mm×20mmになるように、ITOをエッチングし、パターンを形成した後、超音波洗浄を行い、低圧紫外線ランプを用いてオゾン洗浄した。次いで、ITO面上に、真空蒸着法により、有機層を次のように順次形成した。
製造例1で得た延伸フィルム(1)をコロナ放電処理して表面改質した。該フィルムに、製造例4で作製した紫外線硬化性樹脂溶液を、グラビアコーターを用いて、乾燥膜厚が0.4μmになるように塗布し、80℃で5分間乾燥させ、次いで、超高圧水銀ランプを用いて紫外線を照射(積算光量400mJ/cm2)し、塗膜を硬化させて、積層フィルムを得た。
次いで、積層フィルムを、140℃の温風を循環させた乾燥機を通過させて、積層フィルムを収縮させて、調光フィルム1を得た。
畝状凸レンズ部の間隔の平均値(Xp)は1.8μm、標準偏差(σp)は0.66μm、σp/Xpは0.367であった。
また、畝状凸レンズ部の平均アスペクト比は0.5であった。調光フィルム1は、全光線透過率が88%、ヘイズが80%であった。
図10のごとく、前記有機EL素子のガラス基板側に、上記の接着層を積層させた調光フィルム1を重ねて貼り合わせて、発光素子1を作製した。
発光素子1の陽極層と陰極層の間に5Vの電圧を印加し発光させた。発光素子1からの出光を輝度計(Prometric社製)にて測定した。なお、光取出効率は後述の比較例1を基準としてそれに対する倍率で表した。発光素子1は、発光輝度が240cd/m2、光取り出し効率が2.4倍であった。
次いで、スチールウール#0000を発光素子1の調光フィルム1側に接触させ、荷重0.02MPaをかけた状態で、30往復させた。Prometric社製輝度計による測定で光取り出し効率は2.4倍が維持されていた。また、発光素子1を60℃×85%RH環境下に500時間放置したが、そりなどの変形は全く見られなかった。
製造例1で得た延伸フィルム(1)を製造例2で得た延伸フィルム(2)に替え、紫外線硬化性樹脂溶液を乾燥膜厚が4.0μmになるように塗布した以外は実施例1と同様の方法によって、調光フィルム2を得た。
図4に示すように調光フィルム2の表面には複数の畝状凸レンズ部が形成され、紫外線硬化性樹脂で形成された薄膜が畝状凸レンズ部の形状に対応するように褶曲して積層され、薄膜層側表面は畝状凸レンズ部の形状が浮き出し起伏していた。畝状凸レンズ部は、畝の長手方向が一方向にほぼ揃い、畝の短手方向に強い周期性を示すものであった。また、少なくとも一組の隣接する畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径が互いに異なっていた。畝の長さと幅の比が5以上であった。フィルムの断面形状を測定したところ、畝状凸レンズ部の間隔の平均値(Xp)は38.0μm、標準偏差(σp)は3.90μm、σp/Xpは0.103であった。調光フィルム2は、全光線透過率が79%、ヘイズが77%であった。
製造例1で得た延伸フィルム(1)を製造例3で得た延伸フィルム(3)に替え、紫外線硬化性樹脂溶液を乾燥膜厚を1.7μmになるように塗布した以外は実施例1と同様の方法によって、調光フィルム3を得た。
図5に示すように、調光フィルム3の表面には複数の畝状凸レンズ部が形成され、紫外線硬化性樹脂で形成された薄膜が畝状凸レンズ部の形状に対応するように褶曲して積層され、薄膜層側表面は畝状凸レンズ部の形状が浮き出し起伏していた。畝状凸レンズは、図5のごとく、畝が複雑に曲がり、周期性の強い方向と弱い方向との差が小さいものであった。また、少なくとも一組の隣接する畝状凸レンズ部の頂点の曲率半径が互いに異なっていた。畝の長さと幅との比は5以上であった。
畝状凸レンズ部の間隔の平均値(Xp)は5.4μm、標準偏差(σp)は4.48μm、σp/Xpは0.830であった。また、畝状凸レンズ部の平均アスペクト比は3.7であった。調光フィルム3は、全光線透過率が76%、ヘイズが88%であった。
8mm×8mm×60mmのステンレス鋼製シャンクに、ロウ付けされた0.2mm×1mm×1mmの直方体単結晶ダイヤモンドの、0.2mm×1mmの面全面に、集束イオンビーム加工装置SMI3050(セイコーインスツルメンツ社製)を用いてアルゴンイオンビームで集束イオンビーム加工を行い、長さ1mmの辺に平行な幅100nm、高さ100nmの断面矩形の凸条をピッチ200nmで形成した切削工具を作製した。
次いで、実施例1と同様にして、調光フィルム4を有機EL素子に積層して発光素子4を作製した。発光素子4は、発光輝度が300cd/m2、光取り出し効率が3.0倍であった。また、実施例1と同様にして、スチールウール耐久性試験、および高温高湿耐久性試験を行った。発光素子4はスチールウール耐久性試験において光取り出し効率が2.8倍に、約7%低下したが、高温高湿耐久性試験においてはそりなどの変形は全く見られなかった。
製造例1で作製した基材フィルムを、実施例1と同様にして有機EL素子に積層して発光素子0を作製した。発光素子0は、発光輝度が100cd/m2であった。なお、本実施例では発光素子0を基準にして評価した。
精密微細加工機(ナガセインテグレックス製、超精密微細加工機NIC200)を使用して、厚さ1mmの脂環式オレフィンポリマー(ZEONOR1420、ガラス転移温度136℃、日本ゼオン製)製の板の面に、上方に頂点を持つ底辺50μm、高さ25μmの四角錐形状のプリズムを複数掘り込み、プリズムシート5を得た。なお、該プリズムパターンは凸部の頂部が尖っており、凸部の長さと幅との比は1である。
次いで、実施例1と同様にして、前記プリズムシート5を有機EL素子に積層して発光素子5を作製した。発光素子5は、発光輝度が300cd/m2、光取り出し効率が3.0倍であった。また、実施例1と同様にして、スチールウール耐久性試験、および高温高湿耐久性試験を行った。発光素子5は、高温高湿耐久性試験においてはそりなどの変形は見られなかったが、スチールウール耐久性試験において光取り出し効率が2.0倍に、約33.3%低下した。
精密微細加工機(ナガセインテグレックス製、超精密微細加工機NIC200)を使用して、厚さ1mmの脂環式オレフィンポリマー(ZEONOR1420、ガラス転移温度136℃、日本ゼオン製)製の板の面に、上方に頂点を持つ幅50μm、高さ25μm、ピッチ50μmの三角柱プリズムを複数掘り込み、転写シートを得た。
転写シートのプリズムパターン面に、製造例4で作製した紫外線硬化性樹脂溶液を塗布し、80℃で5分間乾燥させた。厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを塗布面に積層し、超高圧水銀ランプを用いて紫外線照射(積算光量400mJ/cm2)を行い紫外線硬化性樹脂を硬化させ、硬化樹脂とPETフィルムとを接着した。転写シートを剥がし、上方に頂点を持つ幅50μm、高さ25μm、ピッチ50μmの三角柱プリズム形状を有するPET製のプリズムシート6を作製した。該プリズムパターンは平らなPETフィルムの上に形成されており、プリズムの凸部の頂が尖っている。
Claims (6)
- 少なくとも一方の表面に、畝の長さと幅との比(長さ/幅)が5以上で且つ畝の頂が上に凸の曲面を成している複数の畝状凸レンズ部を有する調光フィルムを、有機エレクトロルミネッセンス素子の出光側に設けてなる発光素子の製造方法であって、
透明基材の少なくとも一方の表面に薄膜を形成して積層体を得る工程、
前記積層体を面内の少なくとも一つの軸方向に収縮させて前記薄膜を褶曲させて前記調光フィルムを得る工程、及び、
前記調光フィルムを有機エレクトロルミネッセンス素子の出光側に設ける工程を含む、製造方法。 - 前記調光フィルムは、畝状凸レンズ部間の間隔の平均値Xpが0.2〜40μmであり、且つ
畝状凸レンズ部間の間隔の標準偏差σpがXpに対してσp/Xp=0.1〜0.9である、請求項1に記載の発光素子の製造方法。 - 前記調光フィルムは、全光線透過率が70%以上で、且つヘイズが70%以上である、請求項1または2のいずれかに記載の発光素子の製造方法。
- 前記調光フィルムは、前記畝状凸レンズ部の上に積層され且つ前記畝状凸レンズ部の形状に対応するように褶曲している薄膜層を含み、該薄膜層の表面が前記畝状凸レンズ部の形状の浮き出しで起伏している請求項1〜3のいずれかに記載の発光素子の製造方法。
- 前記調光フィルムは、該薄膜層の起伏面に前記畝状凸レンズ部の頂点間平均距離よりも短い頂点間平均距離で離間する複数のミクロ突起を有する請求項4に記載の発光素子の製造方法。
- 有機エレクトロルミネッセンス素子が、基板、下部電極層、発光材料層、上部電極層及び封止層が順次積層されてなるものである、請求項1〜5のいずれかに記載の発光素子の製造方法。
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