JP4949745B2 - 棟瓦換気支持用具 - Google Patents

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Description

本発明は、かんむり瓦やその他の瓦を屋根の棟に沿って継ぎ合わせながら積層した棟瓦を支持すると共に、その棟瓦の内部を通気する棟瓦換気支持用具に関し、特に、換気性、耐震性、防水性及び施工性の何れをも備え、なお且つかんむり瓦の施工高さの違いに容易に対応出来る棟瓦換気支持用具に関する。
瓦葺の屋根の最頂部である棟では、かんむり瓦を棟に沿って継ぎ合わせて、棟瓦が葺かれる。いわゆる和風の瓦葺き屋根では、面戸瓦、1層以上ののし瓦及びかんむり瓦(丸瓦)等を順次積み上げて棟瓦が構築される。他方、洋風屋根では、棟瓦は比較的簡素であり、屋根の勾配に沿って桟瓦を軒先から棟に向けて葺きあげた後、棟に沿ってかんむり瓦を継ぎ合わせながら載せ、金属線等で固定するだけである。このような洋風屋根では、かんむり瓦として角形のものが多く使用される。
このような従来の棟瓦では、防水性はほぼ完全な状態であるが、地震や強風等で、棟瓦の重ね合わせ部分にずれを生じることがあった。特に最近の窯業瓦は、屋根構造の関係から、軽量化の傾向にあり、従来の棟瓦の積層では、地震、強風などで重ね合わせ部分にずれを生じ、1枚ずれると次々に広い範囲に波及する。このため、瓦が落下したり、落下破損しないまでも、葺替えをしなければならないといった問題があった。
特に今日では、阪神淡路大震災を契機として、住宅の耐震性が見直されている。棟瓦の耐震性も例外ではなく、その見直しが図れている。
さらに、今日の住宅は気密性が高く、特に冬場には屋内外の気温差が大きくなる。この弊害として、天井と屋根に囲まれた、いわゆる小屋裏等の結露が指摘されている。これにより、屋根の最上部に当たる棟部における換気の必要性が指摘されている。
従来において、屋根の棟部分における換気性を確保しながら、棟瓦の地震等に対する強度の確保を図った棟瓦換気支持用具として、例えば特開2000−80760号公報に記載されたものが知られている。この棟瓦換気支持用具は、内部に通気可能な空間を有し、屋根の棟の頂部に沿って屋根の上に取り付けられる長尺なフレーム本体と、このフレーム本体からその両側に延設され、屋根の棟の頂部の両側の野地板上に固定される板状の支持板と、このフレーム本体の両側に設けた桟部と、このフレーム本体の側壁や上面に開口した通気口とを有するものである。前記フレーム本体を屋根の棟の頂部に沿って屋根の上に取り付ると共に、支持板を屋根の棟の両側の固定し、前記桟部に桟瓦の尻部を引っかけて屋根の最上部の桟瓦を葺き、フレーム本体上に少なくともかんむり瓦を有する棟瓦を載せて固定する。
屋根の棟に沿って葺かれる棟瓦は、建築様式、かんむり瓦の形状、その両側に葺かれる桟瓦の形状、のし瓦の有無やその段数等により、かんむり瓦の支持高さは建物毎に異なる。そのため、例えば特開2000−80760号公報に記載されたフレーム本体の高さを桟瓦より低く抑えるか、或いは様々な高さに対応した高さ寸法が異なるフレーム本体を用意する必要があった。
特開2000−80760号公報
本発明は、前記従来の棟瓦換気支持用具における課題に鑑み、様々な高さの桟瓦、棟瓦とそれらの組合せに容易に対応しながら、施工することが出来る棟瓦換気支持用具を提供することを目的とするものである。これにより、高さ寸法の異なる多くの種類の棟瓦換気支持用具を用意し、使用することなく、標準的な単一の棟瓦換気支持用具を用いて様々な棟瓦を換気可能な構造で施工出来るようにするものである。
本発明では前記の目的を達成するため、 内部に通気可能な空間を有し、屋根の棟の頂部に沿って屋根の上に取り付けられる長尺なフレーム本体10に、上下調整自在に長尺な上カバー20を嵌め込んだ構造とし、この上カバー20の高さを任意に設定することで、換気構造を持ち、且つ様々な高さの棟瓦の施工を可能とした。
すなわち、本発明による棟瓦換気支持用具は、内部に通気可能な空間を有し、屋根の棟の頂部に沿って屋根の上に取り付けられる長尺なフレーム本体10と、このフレーム本体10の屋根の棟に沿った接合部において屋根の棟に立設された高さ調整自在の棟瓦梁支持金具40とを有し、棟瓦梁支持金具40に支持された屋根の棟の上に棟瓦3を支持する棟瓦梁50を架設し、フレーム本体10には、上下調整自在に長尺な上カバー20を嵌め込んだものである。上カバー20はその両端が棟瓦梁支持金具40に支持されてフレーム本体10に対する高さが設定される。
この棟瓦換気支持用具は、フレーム本体10に嵌め込んだ上カバー20の高さが調整出来るので、適当な高さにして固定すれば、様々な高で施工される棟瓦に対応することが出来る。また、棟の中心に葺かれるかんむり瓦も、様々な形状のものがあるが、これもフレーム本体10に嵌め込んだ上カバー20の高さを調整することで対応することが可能である。
上カバー20は天板22を有し、この天板22にフレーム本体10の内部の通気可能な空間に通じる通気口23を有する。さらに、フレーム本体10は、屋根の棟の頂部の両側の野地板6上に載せて固定される板状の支持板11と、この支持板11の上にあって、内部に通気可能な空間とそれに通じる通気口15、16、17とを有する。これらにより、フレーム本体10の中から通気口23を通って棟瓦の中へ空気が抜ける通気路が確保され、小屋裏と棟瓦の中との間で換気が可能となる。
以上説明した通り、本発明による棟瓦換気支持用具では、様々な高で施工される棟瓦に対応することが出来る。様々な形状のかんむり瓦にも対応することが出来る。これにより、異なる高さの棟瓦換気支持用具を多く容易する必要がなく、広汎な棟瓦の構築が可能である。さらに、小屋裏から棟のへ換気も容易に行えるので、気密性の高い家屋の小屋裏換気に最適である。
本発明では、内部に通気可能な空間を有し、屋根の棟の頂部に沿って屋根の上に取り付けられる長尺なフレーム本体10に、上下調整自在に長尺な上カバー20を嵌め込み、これにより、換気構造を持ち、且つ様々な高さの棟瓦の施工を可能とした。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
図1に棟瓦換気支持用具の構成部材の断面を示す。この棟瓦換気支持用具は、アルミニウム、ステンレス、亜鉛引き鉄板、トタン板等の耐食性を有するか或いは耐食処理を施した金属、或いは樹脂等により作られる。その構成部材は、大きく分けて、フレーム本体10と、それに嵌め込まれる上カバー20、かんむり瓦と桟瓦との間に挿入される棟スペーサ30、及び屋根の棟上に棟瓦梁を架設するため棟に立設される棟瓦梁支持金具40からなる。さらに必要に応じて使用されるものとして、一対のアタッチメント26、26がある。
フレーム本体10とその上カバー20は後述するように、屋根の棟に沿って長手方向に継ぎ合わせて設置されるが、その長さは特に限定はない。しかし、1本の棟瓦換気支持用具が長すぎても短すぎても取り扱いしにくく、施工性が劣るため、屋根を葺く建築物のモジュールに対応した長さを基準とするのが適当である。例えば、在来工法の903mm(半間)モジュールの場合は、その長さの棟瓦換気支持用具を基準とし、予備としてその1/3の303mm(1尺)や2/3の606mm(2尺)を揃えておくとよい。もちろん、メートルモジュールの場合は、1000mmの長さを基本とする。
図2はフレーム本体10と上カバー20の端部を示し、図3はそれらの中間部分の断面を示す。図1、図3及び図4に示すように、フレーム本体10と上カバー20は両側において対称となっている。
このフレーム本体10は、ステンレス板等の金属板を長手方向に沿って厚さ方向に折り曲げて形成したもので、中央部の左右両側に側壁14、14が立設している。側壁14、14の両側は低い溝になっており、その両外側が一段高い台状の桟部12、12となっており、この桟部12、12はその中に通気可能な空間を有する。
側壁14、14の上内側には、天板19が張られている。より具体的には、天板19の両側縁は、上方に直角に折り曲げられ、その部分が側壁14、14の上辺部内面に張り合わせて固定され、その間の部分が側壁14、14の間に張られている。従って、側壁14、14の上辺部分は天板19の両側縁と共に二重になっている。天板19の中央部には、その長手方向に一定の間隔で矩形の通気口25が開口されている。
このフレーム本体10の桟部12、12の底には底板11、11が張られている。この底板11、11は、フレーム本体10の中央から両外側にいくに従って次第に低くなるような勾配が形成されている。この勾配は、施工する屋根の棟の両側の勾配、いわゆる屋根勾配とほぼ同じである。図示の例ではフレーム本体10の桟部12、12の上面の勾配は、その底板11、11の勾配と等しく、従って桟部12、12の上面と底板11、11の下面とは平行である。ただ、これらは必ずしも平行である必要はない。支持板2の勾配は、屋根の棟の両側の勾配とほぼ同じとするが、桟部12、12の勾配は、その上に載せる棟瓦等の形状に応じて適宜選択することが出来る。
底板11、11の下縁近くには、その底板11、11を屋根の棟に固定するための釘穴19が所要の間隔で数カ所設けられている。フレーム本体10の底板11、11の中央部側は、正面横コ字形の下方が開いた箱状の中央フレーム部13となっている。底板11、11とこの中央フレーム部13とは、通常は一枚の板を折り曲げて形成され、一体となっている。ただし、別体として形成してもよいし、両側の底板11、11をフレーム本体10の中央で張り合わせた板状のものでもよい。さらには、中央フレーム部13が無くても差し支えない。
中央フレーム部13と側板14、14及び天板25との間には、5mm〜20mm程度の隙間18、18、24がそれぞれ設けられ、この部分は通気可能な空間となっている。桟部12、12には、前記隙間18、18に通じる窓状の通気口15が一定の間隔で設けられ、この桟部12、12の上面と外側面にもそれぞれ窓状の通気口16、17が一定の間隔で設けられている。これらの通気口15、16、17は、風雨時に雨水が浸入しないように、フレーム本体10の長手方向に交互にずらして設けるとよい。
上カバー20は、平行な一対の側壁21、21と上壁22とからなる横コ字形の長尺な部材である。側壁21、21の内法間隔は、前記フレーム本体10の側板14、14の外法間隔と等しいか、僅かに広い。また、上カバー20の長さはフレーム本体10とほぼ等しい。図3に示すように、上壁22の両側には、窓状の通気口23、23が一定の間隔で設けられている。この上カバー20の両端には、図2に示すように上壁22の中央部から突出した突片24を有する。
この上カバー20は、前記フレーム本体10の側板14、14の外側に嵌め込まれて同フレーム本体10に取り付けられる。この状態では、フレーム本体10の上面が上カバー20により閉じられる。しかし、この上カバー20には、その上壁22の両側に窓状の通気口23、23が一定の間隔で設けられているので、この通気口23、23からフレーム本体10の隙間18、18を経て、通気口15、15、桟部12、12の中の空間及び通気口16、16、17、17、に抜ける通気経路が形成される。桟部12、12の通気口15、16、17、23は、雨水の浸入を避けるため、互いがずらした位置に間隔を設けて開設するのがよい。
図1の下方と図6に棟瓦梁支持金具40を示す。これらの図に示すように、棟瓦梁支持金具40は下部材41と上部材42とからなり、例えば何れも鋼板等の金属板をプレスで打ち抜き、折り曲げて作られる。
下部材41は、正面「ハ」の字形状となった両側広がりの一対のプレート状の脚部43、43を有し、この脚部43、43には複数の釘穴49が設けられている。この脚部43、43の傾斜角は、屋根勾配に合わせて設定される。手で折り曲げ角度を強制的に変えて使用することもある。
この脚部43、43の最も高い部分から平面「コ」の字形の支柱が起立している。この支柱部分の両側の側壁は前記脚部43、43と一体である。この支柱部分の両側の側壁には、上下に一定の間隔で複数のスリット48、48が設けられている。このスリット48、48の数は図示の例では5つであるが、使用目的により任意の数とすることが出来る。このスリット48、48は、支柱部分の側壁が前壁で連なっている前面側の反対側、つまり平面「コ」字形の「コ」の字が開いた背面側に挿入口を有し、奥側で下方に向けて凹状に深くなっている。
この下部材41の支柱部分の前壁にも、横に幅広の窓状の矩形の開口部47が設けられている。この開口部47の上下の間隔は、前記スリット48、48と同じである。この開口部47の下辺中央部には、一段の低くなった凹部があり、その窪みの深ささは、前記スリット48、48の奥の凹部と同じである。
他方、上部材42は、最上端に上が平らな正面横コ字形の棟梁受け46を有し、この中央から下方に柱状の支柱が一体に連なり、垂下している。この支柱部分の平面形状は、背面が開いた角C字形をしている。棟梁受け46の両側壁には、棟瓦梁を固定するための釘穴51が穿孔されている。
前記上部材42の支柱部分の正面外側幅寸法と側面外側幅寸法は、前記下部材41の支柱部分の正面内側幅寸法と側面内側幅寸法よりやや小さく、従ってこの上部材42の支柱部分は、前記下部材41の支柱部分の開いた後方からその中に差し込むことが出来るようになっている。また、この上部材42の支柱部分の高さは、前記下部材41の支柱部分よりやや高い。
この上部材42の支柱部分の側壁には、その側壁を一部切り出して形成した突起45が上下に一定の間隔で突設してあり、その上下の間隔は前記下部材41の支柱部分に設けたスリット48と同じ間隔である。図示の実施例ではこの突起45は、上下に一定の間隔で5つ設けられている。この突起45は平面から見て基部より先端部の幅が広くなるよう、先端両側が突出している。これらの突起45は、上部材42の支柱部分を前記下部材41の支柱部分の後方からその中に差し込む際に、スリット48の挿入口から差し込むことが出来る。上部材42の支柱部分を前記下部材41の支柱部分の後方からその中の最も奥に差し込んだ状態では、突起45は、スリット48の奥の凹部に達する。突起45の基部の幅は、スリット48の奥の凹部よりやや狭く、突起45の先端部の幅は、スリット48の奥の凹部より広い。
さらに、図示の実施例では、上部材42の支柱部分の前壁にも、その前壁を一部切り出して形成した突起44が上下に一定の間隔で突設してあり、その上下の間隔は前記下部材41の支柱部分に設けた開口部47と同じである。これらの突起44の形状は、側壁側の突起45と同様であり、平面から見て基部より先端部の幅が広くなるよう、先端両側が突出している。この突起44の基部の幅は、開口部47の凹部の幅よりやや狭く、突起44の先端部の幅は、開口部47の凹部の幅より広い。図示の実施例ではこの突起47は、上下に一定の間隔で5つ設けられており、それらの上下を位置は、上部材42の支柱部分の側壁に設けた突起45と対応している。上部材42の支柱部分を前記下部材41の支柱部分の後方からその最も奥に差し込んだ位置で前記突起44の先端部は、下部材41の支柱部分に設けた開口部47より前方に突出する。
このような下部材41と上部材42は、次のようにして組み立てられる。まず、図6に示すような位置関係とし、次に矢印で示すように、下部材41の後方からその中に前記の上部材42の支柱部分を差し込む。この時、上部材42の側壁に設けた一部の突起45を下部材41の側壁に設けたスリット48に差し込む。そして、上部材42を下部材41のの最も奥に差し込むと、上部材42の側面の突起45は下部材41の側面のスリット48の凹部に達し、上部材42の前面の突起44は下部材41の前面の開口部47に差し込まれる。
次に、上部材42を下部材41に対して上から下へと押し込むと、上部材42の側面の突起45は下部材41の側面のスリット48の凹部に嵌り込み、上部材42の前面の突起44は下部材41の前面の開口部47の凹部に嵌り込む。図2はその上部材42の全ての突起44、45が下部材41のスリット48と開口部47の凹部に嵌り込んだ状態である。この状態では、棟梁受け46の高さは最も低いが、下部材41のスリット48と開口部47の凹部に嵌り込む上部材42の突起44、45の数を選択し、下の一部の突起44、45のみを下部材41のスリット48と開口部47の凹部に嵌め込むことにより、棟梁受け46の高さを高くすることが出来る。図示の例では、図2に示すように、上部材42の全ての突起44、45を下部材41のスリット48の凹部と開口部47に嵌め込んだ棟梁受け46が最も低い状態から、上部材42の最も下の突起44、45のみを下部材41のスリット48と開口部47の凹部に嵌め込んだ棟梁受け46が最も高い状態の5段階の高さが選択出来る。
この棟瓦梁支持金具40は、脚部43、43を屋根の野地板の最も高い位置に置いて釘孔49に打ち込んだ釘で野地板に固定し、棟に沿って設置、固定するものである。設置する間隔は、前記のフレーム本体10の長さに設定し、棟梁受け46に棟瓦梁50を載せて屋根の棟に沿って架設する。
図1と図5に、前記棟瓦梁支持金具40により屋根の棟に沿って架設された棟瓦梁50に固定して使用される棟スペーサ30を示している。この棟スペーサ30は、前記フレーム本体10と同様のもので作られた同じ長さの部材である。この棟スペーサ30は、左右対称の一対の部材である。
この棟スペーサ30の上板31の上端縁側は、鈍角に折り曲げられ、棟瓦梁50の両側部に固定される取付縁部32となっている。取付縁部32の曲げ角度は、後に説明するかんむり瓦の形状により適宜変更する。この取付縁部32には、棟スペーサ30を棟瓦梁50に固定するために釘孔33が所要の間隔で設けられている。
上板31の両側部分の下には、下カバー38により形成された通気空間が形成されており、この下カバー38の両面には通気口34、37が設けられている。また、この通気空間の上カバー38側に通気口35が設けられている。さらに、この下カバー38により形成された通気空間の中には、邪魔板や仕切板が設けられ、この仕切板には通気口36が設けられている。
下カバー38の外側下面に端面L字形の長尺な雨よけ板39が張られており、この雨よけ板39が下カバー38の外側に開口した通気口37と若干の間隔を置いて対向するように張り出している。そしてこの雨よけ板39の底部には、長手方向に一定の間隔で通気口48が開口している。
これら棟スペーサ30に設けられた通気口34、35、36、37、48は、風雨時の雨水の浸入を避けるため、互いがずらした位置に間隔を設けて開設するのがよい。
なお、この棟スペーサ30の通気口34、、35、36、37に限らず、前述のフレーム本体10やその上カバー20の通気口15、16、17、23には、蜂等の小さな昆虫が通れない程度の目の細かいメッシュやパンチングメタル等からなるスクリーンを張るのがよい。
アタッチメント26は、後述するように、必要に応じて使用されるものである。このアタッチメント26は、上カバー20と同等の高さで、上カバー20の内法長さより僅かに短い長尺な板の下端縁に、同じ長さで高さが小さな長尺な板の上縁部のみ張り合わせ、これら2枚の板の下端を両側に広げて差込部27を設けている。この差込部27は、前記フレーム本体10の側板14、14の上縁と天板19の両側縁との張り合わせ部分の厚さに相当する内法幅の隙間を有し、その部分に差し込んで取り付けることが出来る。
次に、このような構成部材からなる棟瓦換気支持用具により屋根の棟に沿って棟瓦を施工する手順について図7により説明する。
図7に示すように、一般的な木造建築の屋根の棟部では、いわゆる「棟木」と呼ばれる棟梁4が、いわゆる「つか」と呼ばれる図示してない小屋柱に支持された状態で架設されている。棟梁4と、その両側に架設された、いわゆる「母屋」と呼ばれる図示してない小屋梁との間に、たるき5が、図7において紙面前後方向に所定の間隔で列んで架設されている。
この屋根梁4とたるき5の上には、板材からなる野地板6が張られ、さらに屋根の野地板6には、いわゆるルーフィングシートと呼ばれる防水シートが張られる。野地板6の頂部である棟の部分には、野地板6の間に隙間7を開けておくか、或いは所々野地板6に開口部を開けておく。この隙間7や開口部の幅は、前記棟瓦換気支持用具のフレーム本体10の底板11、11の幅方向の間隔より狭くする。
まず、屋根の棟に沿って前記のフレーム本体10を設置する。この設置に際しては、フレーム本体10の中央を野地板6の頂きである棟に位置合わせし、底板11、11をその両側の野地板6の上に載せ、底板11、11の外縁の釘穴19(図4参照)から野地板6やたるき5に釘を打ち込み、固定する。このようにして、フレーム本体10を棟に沿ってその長手方向に継ぎ合わせながら屋根の野地板6やたるき5に固定する。
こうして屋根の棟に沿って設置したフレーム本体10の両側には、前述のようにして高さを調整して棟瓦梁支持金具40を設置する。その後、フレーム本体10の側壁14、14(図1、図3、図4参照)に上カバー20を嵌め込み、この上カバー20の両端の突片24(図3参照)を棟瓦梁支持金具40の棟梁受け46に載せて、高さを設定する。従って、上カバー20の高さは、棟瓦梁支持金具40の前述した高さ設定により行う。
次に、屋根の野地板6の上に桟瓦1を葺く。桟瓦1は、軒先、妻、下り棟等の変化のある部分には、軒先桟瓦、一文字桟瓦、けらば桟瓦等の特殊な形状の桟瓦が使用されるが、洋風屋根の平坦な勾配部分には、主として平のし瓦やスペイン丸瓦等の桟瓦が使用される。桟瓦1は、屋根の勾配に沿ってその上側に当たる尻部の下面から突設した突起を、野地板6の上に棟と平行に釘等で固定した角材からなる瓦桟2に引っ掛けながら、屋根の軒先側から屋根の勾配に沿って棟側へ、つまり下から上側へと順次重ね葺きされる。このために、前記瓦桟2は、桟瓦1を葺く間隔毎に、屋根の勾配に沿って所定の間隔で平行に取り付けられる。
図7では、棟に最も近い屋根の最上部の桟瓦1とその下の段の桟瓦1の一部を示しているが、屋根の最上部の桟瓦1は、瓦桟ではなく、棟に沿って設置した前記フレーム本体10の両側に形成された台状の高くなった桟部12、12に瓦尻の下方の突起を引っ掛けて葺く。従って、屋根の最上部では、このフレーム本体10の桟部12、12が瓦桟に代わり、この部分には瓦桟2を設けることは不要となる。
その後、上カバー20の突片24を載せた棟瓦梁支持金具40の棟梁受け46に棟瓦梁50を載せて架設し、釘孔を通して打ち込んだ釘または木ねじにより固定する。
その後、この棟瓦梁50の両側に棟スペーサ30の上板31の取付縁部32を載せて釘孔33を通して棟瓦梁50に打ち込んだ釘または木ねじにより固定する。さらに図7に示すように、棟瓦梁50とその両側の棟スペーサ30の上にかんむり瓦3を載せて釘等で固定する。このようにして屋根の棟に沿って棟瓦を施工していく。棟スペーサ30の取付角度、すなわちその取付縁部32の曲げ角度は、かんむり瓦の形状、特にその両側の勾配等により適宜変更する。
棟瓦の構成、例えばのし瓦の有無、その段数、さらにはかんむり瓦や野地板に葺かれる桟瓦の形状や寸法により、野地板6の頂部からかんむり瓦までの高さは屋根によって異なる。従って、棟瓦梁50や上カバー20の高さをそれに応じて調整する必要がある。
図8は、棟瓦梁支持金具40と上カバー20の高さを調整する方法を概念的に示すものである。この図では、棟瓦を或る程度低く施工出来るため、前述したアタッチメント26を使用せずに、上カバー20をフレーム本体10の側板14、14に直接嵌め込んだ場合の例を示している。
既に述べた通り、棟瓦梁支持金具40の棟梁受け46の高さは、下部材41のスリット48の凹部と開口部47に嵌り込む上部材42の突起44、45の数を選択することで調整する。また、上カバー20の高さは、フレーム本体10の側壁14、14(図1〜3参照)に上カバー20を嵌め込み、この上カバー20の両端の突片24を棟瓦梁支持金具40の棟梁受け46に載せて、高さを設定する。
これに対し、図9と図10は、桟瓦の形状や棟瓦の構成により、棟瓦の施工高さが高いため、上カバー20をフレーム本体10の側板14、14に直接嵌め込んだのでは、その高さに対応出来ない場合を示している。この場合は、前述したアタッチメント26を使用し、上カバー20の高さをかさ上げする。また、棟瓦梁支持金具40も棟梁受け46の高さを高くとれるものを使用する。
図9と図10に示すように、アタッチメント26は、その下端側の差込部27をフレーム本体10の側板14、14の上縁と天板19の両側縁との張り合わせ部分に差し込んで取り付ける。このときアタッチメント26の外側面の間隔は、フレーム本体10の側板14、14の外側面の間隔と同じになる。従ってこのアタッチメント26の外側に上カバー20を嵌め込むことにより、アタッチメント26を使用しない場合より高い位置に上カバー20を組み立てることが出来る。
以上の棟瓦は、のし瓦や面土瓦を使用しない一般に洋風屋根に使用される例であるが、のし瓦や面土瓦を使用する場合は、左右対称のものを前記フレーム本体10の上に載せて葺き、その上にかんむり瓦を載せる。従ってその分屋根の棟からかんむり瓦までの高さが高くなる。その高さ調整は前述した上カバー20と棟瓦梁50の高さ調整により対応することは言うまでもない。
本発明の一実施例による棟瓦換気支持用具の構成部材を示す分解断面図である。 本発明の一実施例による棟瓦換気支持用具に利用する棟瓦梁支持金具を示す正面図である。 本発明の一実施例による棟瓦換気支持用具のフレーム本体と上カバーの端部を示した分解斜視図である。 本発明の一実施例による棟瓦換気支持用具のフレーム本体と上カバーの中間部を断面して示した分解斜視図である。 本発明の一実施例による棟瓦換気支持用具の棟スペーサの中間部を断面して示した斜視図である。 本発明の一実施例による棟瓦換気支持用具に利用する棟瓦梁支持金具を分解して示した斜視図である。 本発明の一実施例による棟瓦換気支持用具を使用して施工した棟瓦の例を示した縦断正面図である。 本発明の一実施例による棟瓦換気支持用具の棟瓦梁支持金具と上カバーの高さを調整する方法を概念的に示した分解正面図である。 本発明の一実施例によるアタッチメントを使用した場合の棟瓦換気支持用具の棟瓦梁支持金具と上カバーの高さを調整する方法を概念的に示した分解正面図である。 本発明の一実施例によるアタッチメントを使用した場合の棟瓦換気支持用具のフレーム本体と上カバーの端部を示した分解斜視図である。
符号の説明
10 フレーム本体
40 棟瓦梁支持金具
3 棟瓦
50 棟瓦梁
20 上カバー
6 野地板
11 支持板
15 フレーム本体の通気口
16 フレーム本体の通気口
17 フレーム本体の通気口
23 上カバーの通気口

Claims (3)

  1. 瓦を屋根の棟に沿って継ぎ合わせながら積層した棟瓦を支持し、その内部を通気する棟瓦換気支持用具であって、内部に通気可能な空間を有し、屋根の棟の頂部に沿って屋根の上に取り付けられる長尺なフレーム本体(10)と、このフレーム本体(10)の屋根の棟に沿った接合部において屋根の棟に立設された高さ調整自在の棟瓦梁支持金具(40)とを有し、棟瓦梁支持金具(40)に支持された屋根の棟の上に棟瓦(3)を支持する棟瓦梁(50)を架設し、フレーム本体(10)には、上下調整自在に長尺な上カバー(20)を嵌め込み、この上カバー(20)はその両端が棟瓦梁支持金具(40)に支持されてフレーム本体(10)に対する高さが設定されることを特徴とする棟瓦換気支持用具。
  2. 上カバー(20)は天板(22)を有し、この天板(22)にフレーム本体(10)の内部の通気可能な空間に通じる通気口(23)を有することを特徴とする請求項1に記載の棟瓦換気支持用具。
  3. フレーム本体(10)は、屋根の棟の頂部の両側の野地板(6)上に載せて固定される板状の支持板(11)と、この支持板(11)の上にあって、内部に通気可能な空間とそれに通じる通気口(15)、(16)、(17)とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の棟瓦換気支持用具。
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