JP4962935B2 - 建設車両 - Google Patents

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Description

本発明は建設車両に関する。
建設車両には、油圧ポンプに供給される作動油等の作動油を蓄積する作動油タンクを備え、この作動油タンクが車体フレームの側端近傍に配置されているものがある。例えば、特許文献1に記載の作業機械では、車体フレームの側端近傍であり作動機の側方に作動油タンクが設けられている。また、作動油タンクの前方にはバッテリー収納ケースが配置されており、作動油タンクの後方にはエンジンルームが配置されている。
特開2002−97666号公報
上記のような建設車両では、作動油タンクの上面および一方の側面は外部に露出しているが、作動油タンクの他の部分は、作動機、バッテリー収納ケース、エンジンルーム等に覆われており、外部への露出面積が小さくなっている。このため、作動油タンクに蓄積された作動油の冷却効果が低下する恐れがある。
本発明の課題は、作動油タンクに蓄積された作動油の冷却効果を向上させることができる建設車両を提供することにある。
第1発明に係る建設車両は、車体フレームと、運転室と、作動油タンクと、エンジンと、エンジンカバーとを備える。運転室は、車体フレームに載置される。作動油タンクは、運転室の後方に配置され、内部に作動油を蓄積する。エンジンは、作動油タンクの後方に配置される。エンジンカバーは、エンジンを覆う部材である。そして、作動油タンクの後面とエンジンカバーの前面とは幅方向に同じ大きさを有している。作動油タンクの両側面は、外部に露出している。作動油タンクは、車体フレームの幅方向における中心軸上に配置されている。作動油タンクの幅方向における中心は、車体フレームの幅方向における中心軸上に位置している。作動油タンクは、作動油タンクから流出する作動油が通る吸込み口と、吸込み口を覆うストレーナとを有する。そして、ストレーナは、車体フレームの幅方向における中心軸上に位置している。
この建設車両では、作動油タンクの両側面が外部に露出しているため、外部への作動油タンクの露出面積が大きい。このため、作動油タンクに蓄積された作動油の冷却効果を向上させることができる。また、作動油タンクの外部への露出が大きくなると、外観に違和感が生じて美観が低下する恐れがあるが、この建設車両では、作動油タンクの後面とエンジンカバーの前面とは幅方向に同じ大きさを有している。このため、外部に露出している作動油タンクの両側面が、後方に配置されたエンジンカバーの両側面と面一となっており、外観上の違和感が少ない。これにより、この建設車両では、作動油タンクに蓄積された作動油の冷却効果を向上させることができると共に、美観の低下を抑えることができる。
また、作動油タンクは内部に作動油を蓄積する部分であるため比較的重量が大きい。このため、従来の建設車両のように、作動油タンクが車体フレームの側端近傍のみに設けられた場合には重量に偏りが生じてしまう。しかし、この建設車両では、作動油タンクが、車体フレームの幅方向における中心軸上に配置されることにより、作動油タンクによる重量の偏りを低減することができる。これにより、この建設車両では、重量バランスを向上させることができる。
また、この建設車両では、作動油タンクの幅方向における中心が、車体フレームの幅方向における中心軸上に位置することにより、重量バランスをさらに向上させることができる。
また、この建設車両では、ストレーナが車体フレームの幅方向における中心軸上に位置している。このため、作動油がストレーナから吸い込まれる際に、車体フレームの傾斜による影響が少ない。これにより、この建設車両では、作動油タンクから作動油を安定的に供給することができる。
第2発明に係る建設車両は、第1発明の建設車両であって、作動油タンクの上面は、外部に露出している。
この建設車両では、作動油タンクの上面が外部に露出しているため、外部への作動油タンクの露出面積が大きい。このため、作動油タンクに蓄積された作動油の冷却効果を向上させることができる。
第3発明に係る建設車両は、第2発明の建設車両であって、作動油タンクの上面の後端はエンジンカバーの上面の前端と同じ高さに位置している。
作動油タンクの外部への露出が大きくなると、外観に違和感が生じて美観が低下する恐れがあるが、この建設車両では、作動油タンクの上面の後端は、エンジンカバーの上面の前端と同じ高さに位置している。このため、外部に露出している作動油タンクの上面が、後方に配置されたエンジンカバーの上面と面一となっており、外観上の違和感が少ない。これにより、この建設車両では、作動油タンクに蓄積された作動油の冷却効果を向上させることができると共に、美観の低下を抑えることができる。
発明に係る建設車両は、第1発明から第発明のいずれかの建設車両であって、作動油タンクから流出する又は作動油タンクに流入する作動油が通る作動油配管をさらに備える。作動油配管は、車体フレーム内を通り作動油タンクの下面、前面又は後面に接続される。
この建設車両では、作動油配管が車体フレーム内を通り作動油タンクの下面、前面又は後面に接続される。一方、作動油タンクの前方には運転室が配置されており、作動油タンクの後方にはエンジンカバーが配置されている。このため、作動油タンクに接続される作動油配管が外観に表れないようにすることができ、美観をより向上させることができる。
発明に係る建設車両は、第1発明から第発明のいずれかの建設車両であって、ラジエータと、空調装置とをさらに備える。ラジエータは、エンジンの後方に配置され、エンジンを冷却するための装置である。空調装置は、空調装置本体とコンデンサとを有し、運転室内の空調を行う。そして、空調装置本体は、運転室の前方に配置される。また、コンデンサはラジエータの前方に配置される。
従来の建設車両では、運転室の後方の空間に空調装置が配置されることが多い。このため、設置空間が制限され、運転室の後方に作動油タンクを配置することが困難である。又は、運転室の後方に作動油タンクを配置することが可能であっても、運転室の後方部分が大型化する恐れがある。
しかし、この建設車両では、空調装置本体は運転室の前方に配置され、コンデンサはラジエータの前方に配置される。これにより、運転室の後方部分が大型化することを抑えると共に運転室の後方に作動油タンクを配置することができる。
本願発明に係る建設車両では、作動油タンクの両側面が外部に露出しているため、外部への作動油タンクの露出面積が大きい。このため、作動油タンクに蓄積された作動油の冷却効果を向上させることができる。また、作動油タンクの外部への露出が大きくなる場合、外観に違和感が生じて美観が低下する恐れがあるが、この建設車両では、作動油タンクの後面とエンジンカバーの前面とは幅方向に同じ大きさを有している。このため、外部に露出している作動油タンクの両側面が、後方に配置されたエンジンカバーの両側面と面一となっており、外観上の違和感が少ない。これにより、この建設車両では、作動油タンクに蓄積された作動油の冷却効果を向上させることができると共に、美観の低下を抑えることができる。
<構成>
本発明の一実施形態に係る建設車両1の左側面図を図1に示す。この建設車両1は、タイヤ4a,4bにより自走可能であると共に作業機3を用いて所望の作業を行うことができるホイールローダである。この建設車両1は、主として、車両本体2、タイヤ4a,4b、作業機3、運転室5、空調装置9、サイドステップ6a,6b(図6参照)、フェンダー7、柵部8a,8b(図6参照)を備えている。
〔車両本体2〕
車両本体2は、車体フレーム20、作動油タンク21、エンジン22、トランスミッション34、トルクコンバーター38、油圧ポンプ35、エンジンカバー23等を有している。
〈車体フレーム20〉
車体フレーム20は、前側に配置されるフロントフレーム20aと、後側に配置されるリアフレーム20bとを有しており、フロントフレーム20aとリアフレーム20bとは車体フレーム20の中央部において左右方向に揺動可能に連結されている。フロントフレーム20aには作業機3が取り付けられ、リアフレーム20bにはエンジン22、トルクコンバーター38、トランスミッション34等の駆動機構や油圧ポンプ35が搭載される。
〈作動油タンク21〉
作動油タンク21は、油圧ポンプ35によって加圧される作動油を内部に蓄積するタンクであり、運転室5の後方に配置されている。作動油タンク21の上面は、運転室5の上面よりも下方に位置しており、柵部8a,8bの上端よりも下方に位置している。作動油タンク21の上面の後端はエンジンカバー23の上面の前端と同じ高さに位置している。また、図2に示すように、作動油タンク21は運転室5よりも幅方向の寸法が小さく、作動油タンク21の後面とエンジンカバー23の前面とは幅方向に同じ大きさを有している。これにより、作動油タンク21の外表面は、エンジンカバー23の外表面と面一となっている。すなわち、作動油タンク21の側面および上面は、それぞれエンジンカバー23の側面および上面と面一になっている。また、作動油タンク21を覆うための外装カバーは設けられておらず、作動油タンク21の外表面は、外部に露出している。なお、ここでいう「面一」とは、作動油タンク21とエンジンカバー23との境界に大きな段差が表れておらず輪郭が概ね連続していれば足り、継目の無い平滑な表面となっていることまでを必要とするものではない。また、作動油タンク21とエンジンカバー23との境界の一部に段差が存在することを排除するものでもない。
図3に作動油タンク21の断面図を示す。なお、図3は作動油タンク21の断面を前方から見た図である。作動油タンク21は、タンク本体40、仕切板41a,41b、作動油ガイド管42、フィルター43、ストレーナ44等を有している。
タンク本体40は、金属板から形成された箱状の部材であり、底板45、側板46a,46b、上板47、前板(図示せず)、後板48を有する。
底板45は、タンク本体40の下面を構成しており、概ね水平に配置されている。底板45は、取付脚15を介してリアフレーム20b上に載置されている。なお、底板45はマウント16を介してリアフレーム20bに取り付けられている。底板45には、作動油タンク21に戻る作動油が通る戻り口11や作動油タンク21から流出する作動油が通る吸込み口12が設けられており、作動油タンク21から流出する液体及び作動油タンク21に流入する液体が通り車体フレーム20内に配設された作動油配管13が接続されている。
側板46a,46bは、タンク本体40の側面を構成しており、底板45に対して概ね垂直に設けられている。側板46a,46bには、右側板46aと左側板46bとがあり、それぞれ底板45の右側端と左側端とに繋がっている。
なお、本実施形態において、「右」「左」とは、運転室5から前方(バケット31側)を見た状態における「右」「左」を意味している。
上板47は、タンク本体40の上面を構成しており、概ね水平に設けられている。上板47にはボルトによって固定された蓋体471が設けられており、蓋体471の内面にはフィルター43やストレーナロッド14の一端が取り付けられている。
前板は、タンク本体40の前面を構成しており、底板45に対して概ね垂直に設けられている。前板は、底板45の前端、側板46a,46bの前端および上板47の前端と繋がっており、運転室5の後面に対向している。
後板48は、タンク本体40の後面を構成しており、底板45に対して概ね垂直に設けられている。後板48は、底板45の後端、側板46a,46bおよび上板47の後端と繋がっており、エンジンカバー23の前面に対向している。
また、タンク本体40は、車体フレーム20の幅方向における中心軸AX2上に配置されており、タンク本体40の幅方向における中心は車体フレーム20の幅方向における中心軸AX2上に位置している。なお、車体フレーム20の幅方向における中心軸AX2は、エンジン22のクランク軸の中心C1を通っており、タンク本体40の幅方向における中心は、前面視においてクランク軸の中心C1を通る垂線上に位置している。
仕切板41a,41bは、側板46a,46bに対して概ね平行に配置されており、タンク本体40の内部を複数の空間に仕切っている。仕切板41a,41bの前端は前板に繋がっており、後端は後板48に繋がっている。仕切板41a,41bには第1仕切板41aと第2仕切板41bとがあり、第1仕切板41aと第2仕切板41bとは幅方向に距離を隔てて配置されている。第1仕切板41aは、中央の第1空間S1と、第1空間S1の右側の第2空間S2とを仕切っており、第2仕切板41bは、中央の第1空間S1と、第1空間S1の左側の第3空間S3とを仕切っている。第1仕切板41aと第2仕切板41bとの上半分には、それぞれ大きな開口17,18が設けられており、第1空間S1と第2空間S2とが連通し、第1空間S1と第3空間S3とが連通している。
作動油ガイド管42は、タンク本体40の内部に設けられており、作動油タンク21に戻ってきた作動油が通る配管である。作動油ガイド管42は、第1管部36と第2管部37とを有する。第1管部36は、下端が底板45の戻り口11に接続され、上端がフィルター43に接続されている。第2管部37は、上端がフィルター43に接続され、下端に作動油が吐出される吐出口39が設けられている。この吐出口39は、第2空間S2内の第1仕切板41aの近傍において底板45に近接して配置されている。
フィルター43は、上板47の内面に取り付けられており、作動油タンク21に戻ってきた作動油を浄化する。フィルター43は、上述したように作動油ガイド管42の途中に設けられており、作動油ガイド管42を通る作動油を浄化する。
ストレーナ44は、吸込み口12を覆うように底板45の内面に取り付けられており、吸込み口12に吸い込まれる作動油を浄化する。ストレーナ44の上面には、ストレーナロッド14の下端が取り付けられており、ストレーナ44はストレーナロッド14によって底面に押し付けられている。なお、ストレーナロッド14の上端は、上板47の内面に取り付けられている。ストレーナ44は、第1空間S1に設けられており、車体フレーム20の幅方向における中心軸AX2上に配置されている。また、ストレーナ44は円筒形の外形を有しており、前面視においてストレーナ44の中心軸およびストレーナロッド14は車体フレーム20の幅方向における中心軸AX2上に位置している。
〈エンジン22、トランスミッション34、トルクコンバーター38、油圧ポンプ35〉
エンジン22は、ディーゼル式のエンジンである。エンジン22で発生した出力トルクは、トランスミッション34や油圧ポンプ35に分配され、作業機3の駆動時や建設車両1の走行時の駆動力となる。エンジン22は、リアフレーム20bに支持されており、作動油タンク21の後方に配置されている。
トランスミッション34およびトルクコンバーター38は、エンジン22の前方に配置されており、エンジン22で発生した駆動力をタイヤ4a,4bに伝達する。
油圧ポンプ35は、エンジン22の出力によって駆動される可変容量型の油圧ポンプ35であり、エンジン22の前方であって、作動油タンク21よりも下方に配置されている。
〈エンジンカバー23〉
エンジンカバー23は、エンジン22を覆う部材であり、作動油タンク21の後方に配置されている。エンジンカバー23は、図4に示すように、エンジンカバー本体24と、一対の側面カバー25とを有している。
エンジンカバー本体24は、金属板から形成されており、エンジン22を覆う部材である。エンジンカバー本体24の側面のうちエンジン22に対向する位置には、開口28が設けられている。この開口28は、エンジンカバー本体24の両方の側面に設けられている。エンジンカバー本体24の上面は、図1に示すように、後側が下方に位置するように緩やかに傾斜しており、その前端は、作動油タンク21の上面の後端と概ね面一となっている。また、エンジンカバー本体24の側面の前端も作動油タンク21の側面の後端と概ね面一となっている。
一対の側面カバー25は、エンジンカバー本体24の両側面に設けられており、エンジンカバー本体24の側面の開口28を閉塞することができる。なお、図4では、左側面の側面カバー25を図示している。側面カバー25は、その上端に設けられたヒンジを中心に回転することにより、エンジンカバー本体24の開口28を開閉可能となっている。側面カバー25の上端は、エンジンカバー本体24の上面に達しており、エンジンカバー本体24の上面と同様に後側が下方に位置するように傾斜している。このため、側面カバー25は、前後方向に延び後側が下方に傾斜した回転軸AX1を中心に回転移動可能である。この側面カバー25は、エンジンカバー本体24の内部に設けられたガススプリング等の支持手段29によって支持されており、2段階の開き角度で固定可能となっている。第1段階は、90度より小さい角度に開かれた状態であり、例えば、30度〜45度程度の角度に開かれた状態である。第2段階は、図4に示した状態であり、約90度に開いた状態である。この第2状態では、側面カバー25は水平面に概ね平行になり、エンジンカバー本体24の上面と概ね同じ高さに位置する。
なお、エンジン22の後方にはエンジン22を冷却するためのラジエータ19(図1参照)および冷却ファン(図示せず)が配置されており、エンジンカバー23の後面には冷却ファンおよびラジエータ19を覆い開閉自在なリアカバー30が設けられている。
〔タイヤ4a,4b〕
タイヤ4a,4bには、フロントフレーム20aに設けられる一対のフロントタイヤ4aと、リアフレーム20bに設けられる一対のリアタイヤ4bとの合計4つがあり、車両本体2の下部側方に配置されている。フロントタイヤ4aは、フロントフレーム20aの下部側方に設けられており、フロントフレーム20aの前部に位置している。リアタイヤ4bは、リアフレーム20bの下部側方に設けられており、前後方向においてリアフレーム20bの中央部分に位置している。リアタイヤ4bは運転室5よりも後方に設けられている。これらのタイヤ4a,4bは、走行時に、トルクコンバーター38、トランスミッション34、ドライブシャフト(図示せず)を介してエンジン22による駆動力が伝達されることにより駆動される。
〔作業機3〕
作業機3は、油圧ポンプ35によって加圧された作動油によって駆動される機構であり、車両本体2の前部に装着されたリフトアーム32と、このリフトアーム32の先端に取り付けられたバケット31と、バケットシリンダ33と、アームシリンダ(図示せず)とを有する。リフトアーム32は、先端に取り付けられたバケット31を持ち上げるための部材である。バケット31は、リフトアーム32の先端に取り付けられている。バケットシリンダ33およびアームシリンダは、油圧ポンプ35から吐出される圧油によってバケット31およびリフトアーム32を駆動する油圧アクチュエータである。
〔運転室5〕
運転室5は、車両本体2の上部に載置されており、図5および図6に示すように、運転室本体50と左ドア部51と右ドア部54とを有する。
運転室本体50は、複数の鋼管と鋼板とを組み合わせて構成されており、略直方体の外形を有している。運転室本体50の両側面には、オペレーターが出入りするための開口52が設けられており、運転室本体50の前面および後面には窓53a,53b(図1参照)が設けられている。運転室本体50は、リアフレーム20bの前部に載置されており、前後方向においてフロントタイヤ4aとリアタイヤ4bとの間に位置している。運転室本体50は、作動油タンク21の前方に位置しており、作動油タンク21よりも大きな幅方向寸法を有している。また、運転室本体50には、座席、ハンドル等の操作部、速度等の各種の情報を表示する表示部等が内装されている。
左ドア部51は、運転室本体50の左側面に設けられており、後端に設けられたヒンジを中心に回転することによって運転室本体50の左側面の開口52を開閉可能である。左ドア部51は、図5および図6に示すように、約150度の角度まで開くことができ、右ドア部54よりも大きな角度まで開くことができる。
右ドア部54は、運転室本体50の右側面に設けられており、左ドア部51と同様に後端に設けられたヒンジを中心に回転することができる。右ドア部54は、約135度の角度まで開くことができる。
〔空調装置9〕
図1に示す空調装置9は、冷媒と空気との間で熱交換を行うことによって運転室5内の空調を行う装置である。空調装置9は、空調装置本体91とコンデンサ92とを有する。空調装置本体91は、圧縮機や熱交換器などを有しており、運転室5の前下部の収納空間に配置される。コンデンサ92は、空調装置本体91から離れて配置されており、ケーブルによって空調装置本体91に電気的に接続されている。コンデンサ92は、薄い板状の外形を有しており、ラジエータ19の前方に配置されている。
〔サイドステップ6a,6bおよびフェンダー7〕
図5および図6に示すサイドステップ6a,6bは、運転室本体50の側方から運転室5の後方に亘って設けられ、運転室本体50から乗り降りするオペレーターの足場となる部分である。サイドステップ6a,6bには、運転室本体50の左側方に設けられる左サイドステップ6aと、運転室本体50の左側方に設けられる右サイドステップ6bとがあり、左サイドステップ6aと右サイドステップ6bとは、間に運転室本体50を挟んで対称に設けられている。
左サイドステップ6aは、運転室本体50の開口52の側方に位置する第1ステップ部61と、第1ステップ部61の後方であり且つ第1ステップよりも上方に位置する第2ステップ部62と、第1ステップ部61と第2ステップ部62とを繋ぐ段部63とを有する。
第1ステップ部61は、運転室本体50の開口52に沿って前後方向に亘って設けられており、上面が概ね水平になっている。第1ステップ部61は、後述するフェンダー7よりも小さな幅方向寸法を有する前部64と、前部64の後端に繋がっており前部64よりも大きな幅方向寸法を有する後部65とを有する。前部64は、前後方向において、運転室本体50の側面の前端から左ドア部51のヒンジが設けられた位置、すなわち、開口52の後端を若干後方に越えた位置まで設けられている。また、前部64の側端には、前部64の下面から下方に延びる梯子部66が設けられている。後部65は、前後方向において左ドア部51のヒンジ近傍から運転室本体50の左側面の後端までに亘って設けられている。側面視において運転室本体50の左側面の後端近傍にはフェンダー7が重なるように配置されているが、フェンダー7の内側部分は、後方に陥入した形状となっており、後部65はこの陥入した部分に設けられている。
第2ステップ部62は、フェンダー7の上面に設けられており、概ね水平に設けられている。第2ステップ部62は、第1ステップ部61よりも上方に位置し、且つ、第1ステップ部61の後部65の後方に位置している。第2ステップ部62は、運転室本体50の後方に設けられた作動油タンク21の左側面から後部65の左側端までに亘って設けられている。ここで、作動油タンク21は運転室本体50よりも幅方向の寸法が小さいため、第2ステップ部62の右側端は、運転室本体50の後方に位置している。なお、第2ステップ部62の後端は、外側すなわち左側端側ほど前方に位置するように傾斜した形状となっている。
段部63は、第1ステップ部61の後端と、第2ステップ部62の前端とを繋いでおり、第1ステップ部61上に立設されている。段部63の左側端近傍には、後方に向けて凹んだ凹部67が設けられている。この凹部67が設けられた位置は、全開に開かれた左ドア部51の先端が当接する位置である。
右サイドステップ6bは、左サイドステップ6aの構造と概ね同様であるが、右サイドステップ6bの段部68には左サイドステップ6aの凹部67のような凹部が設けられていない。
フェンダー7は、リアタイヤ4bを覆うことによりリアタイヤ4bからの泥の跳ね上がりを防止する部材である。フェンダー7は、車両本体2の両側面に設けられており、車両本体2の側面から側方に突出している。フェンダー7は、リアタイヤ4bの上方を完全に覆うのではなく、リアタイヤ4bの上方前側のみを覆うような形状となっている。フェンダー7は、図5に示すように、上面が水平に設けられた水平部71と、側面視において前側が下方に位置するように傾斜した傾斜部72とを有している。水平部71の上面には、上述した第2ステップ部62が設けられている。傾斜部72の後端は水平部71の前端と繋がっており、傾斜部72の内側に上述した後部65と段部63とが設けられている。
〔柵部8a,8b〕
柵部8a,8bは、サイドステップ6a,6b上からの転落を防止するための部材であり、フェンダー7の上側表面に立設されている。柵部8a,8bには、左側のフェンダー7上に設けられる左柵部8aと、右側のフェンダー7上に設けられる右柵部8b(図6参照)とがある。
左柵部8aは、フェンダー7の水平部71の上面すなわち第2ステップ部62上に設けられる第1柵部81と、傾斜部72の上側表面に設けられる第2柵部82とを有する。
第1柵部81は、全開に開いた左ドア部51の先端の後方において第2ステップ部62の後端に沿って設けられている。第1柵部81は、第1柱部83、第2柱部84、第3柱部85、および、第1柱部83と第2柱部84と第3柱部85との上端を繋ぐ手すり部86を有している。第1柱部83、第2柱部84、第3柱部85は、幅方向に間隔を隔てて第2ステップ部62の後端に沿って順に配置されており、第1柱部83が最も右側すなわち作動油タンク21側に配置されている。第1柱部83は、図7に示すように、鉛直方向に平行な直線状のパイプ部材である。第2柱部84および第3柱部85は、第1柱部83よりも外側、すなわち、第1柱部83よりも左側方に位置している。第2柱部84および第3柱部85は、上端側が後方に傾斜した形状を有している。このため、前後方向において、第2柱部84の下端は第1柱部83と同じ位置であり側面視において重なって配置されているが、第2柱部84の上端は、第1柱部83の上端よりも後方に位置している。また、第3柱部85の下端は、前後方向において第2柱部84および第1柱部83よりも前方に位置しているが、第3柱部85の上端は、第1柱部83の上端よりも後方に位置しており、第2柱部84の上端と同じ位置となっている。なお、第2柱部84の上端と第3柱部85の上端とは、第2ステップ部62の後端よりも後方に位置しており、フェンダー7の後端よりも後方に位置している。
第2柵部82は、全開に開いた左ドア部51の先端の側方に位置しており、左サイドステップ6a上に左サイドステップ6aの側端に沿って設けられている。より詳しくは、第2柵部82は、フェンダー7の傾斜部72の上側表面および水平部71の上面の左側端に沿って設けられている。第2柵部82は、図6に示すように、上面視において、第1柵部81と約90度の角度で繋がっており、第2柵部82の後端が第1柵部81の手すり部86の左側端と繋がっている。
右柵部8bは、左柵部8aと類似の構造であるが、左柵部8aと異なり右サイドステップ6bの後端に沿って設けられた複数の柱部の全てが鉛直方向に平行な直線状の形状となっている。
〔左ドア部51と左柵部8aとの位置関係〕
次に、本願発明において特徴的な左ドア部51と左柵部8aとの位置関係について、図6に基づいてより詳細に説明する。
左ドア部51は、上面視において、第1柵部81と第2柵部82とが繋がる屈曲部87と左ドア部51のヒンジとを結んだ仮想線L1以上に開くことが可能であり、左ドア部51が最大に開いた状態において、左ドア部51の先端が、屈曲部87と左ドア部51のヒンジとを結んだ仮想線L1に近接するか又は仮想線L1上に位置している。なお、この状態において、左ドア部51の先端は凹部67に当接しており、これ以上は大きく開くことができない状態となっている。
また、上記の状態において、左ドア部51の先端と第2柵部82との間にはオペレーターが通過できる程度の間隔が確保されている。また、左ドア部51の先端は、幅方向において第1柵部81の第2柱部84および第3柱部85の間の前方に位置しているが、第2柱部84と第3柱部85との後方への傾斜によって左ドア部51の先端と第1柵部81との間にもオペレーターが通過できる程度の間隔が確保されている。
なお、左ドア部51が約90度又は90度より僅かに大きく開いた状態において、左ドア部51の先端が第2柵部82に近接する。この状態においては、左ドア部51の先端と第2柵部82との間に僅かな隙間が確保されており、オペレーターが通過することはできないものの、左ドア部51が第2柵部82やフェンダー7に干渉せずに開くことができる。
〔側面カバー25と第1柵部81との位置関係〕
次に、側面カバー25と第1柵部81との位置関係について図7に基づいて詳細に説明する。
第2ステップ部62は、作動油タンク21の左側方に位置しておりエンジンカバー23よりも前方に位置しているため、側面カバー25が開閉される際に移動する可動空間は、第2ステップ部62上に設けられた第1柵部81の後方に位置している。このため、第1柵部81の後方への傾斜が過度に大きい場合には、第1柵部81が、側面カバー25に干渉する恐れがある。このため、この建設車両1では、側面カバー25と第1柵部81との干渉を防止するために、側面カバー25と第1柵部81とが以下のような位置関係になっている。
側面カバー25の回転軸AX1は、エンジンカバー本体24の上面と同様に、後側が下方に位置するように傾斜しているため、側面カバー25が回転移動すると側面カバー25の前端は、側面視において、上端側が後方に位置するように傾斜した軌跡L2(図7の二点鎖線参照)に沿って移動する。この側面カバー25の前端の軌跡L2の傾斜は、第1柵部81の第2柱部84および第3柱部85の傾斜と同じ方向であるため、側面カバー25と第1柵部81とが干渉し難くなっている。
また、第1柵部81のうち全開状態の側面カバー25と対向する部分P1は、前後方向において、閉状態の側面カバー25の前端と同じ位置またはより後方に位置している。すなわち、側面カバー25の前端が鉛直方向に移動した場合には干渉してしまう位置である。しかし、第1柵部81のうち全開状態の側面カバー25と対向する部分P1は、軌跡L2に沿って移動して全開状態となった側面カバー25の前端よりも前方に位置しており、側面カバー25との間に隙間が確保されている。このように、第1柵部81は、側面カバー25に干渉しない範囲内で、できる限り後方に位置している。
さらに、図8に示すように、側面カバー25が全開状態では、上面視において、側面カバー25の先端側ほど後方に位置するように側面カバー25の前端が傾斜した状態となる。すなわち、側面カバー25の前端のうち第2柱部84および第3柱部85に対向する部分は比較的後方に位置しており、第2柱部84および第3柱部85が後方に傾斜していても側面カバー25の前端と干渉し難くなっている。また、側面カバー25の前端のうち第1柱部83に対向する部分は比較的前方に位置しているが、第1柱部83は後方に傾斜した形状ではないため、干渉が避けられている。
<特徴>
(1)
この建設車両1では、作動油タンク21を覆う外装カバーが存在しない。また、作動油タンク21が運転室5とエンジンカバー23との間に配置されているため、作動油タンク21の上面および両側面が外部に露出している。このため、作動油の冷却効果が高くなっている。また、この建設車両1は、高速走行が可能なホイールローダであるため、走行時には冷却効果がより一層高くなる。
(2)
この建設車両では、作動油タンク21の上面および両側面が、後方に配置されたエンジンカバー23の上面および両側面と面一に設けられており、作動油タンク21の外表面とエンジンカバー23と面一となっている。このため、作動油タンク21の上面および両側面が外部に露出していても、外観上の違和感が少ない。これにより、美観の低下が抑えられている。
また、この建設車両1では、作動油タンク21を覆う外装カバーが設けられておらず、作動油タンク21の外表面が外装を兼ねている。このため、部品点数の増加が抑えられ、製造コストが低減されている。
(3)
この建設車両1では、作動油タンク21が車体フレーム20上に載置されており、作動油タンク21の幅方向における中心が車体フレーム20の幅方向における中心軸AX2上に位置している。このため、重量バランスが向上している。
(4)
この建設車両1では、作動油タンク21が車体フレーム20上に載置されているため、車体フレーム20内に配設された作動油配管13を外部に露出させずに作動油タンク21の下面に接続することができる。このため、作動油配管13が外観に表れておらず、建設車両1の美観が向上している。
(5)
この建設車両1では、空調装置9の部品のうち比較的寸法の大きいコンデンサ92を空調装置本体91から離してラジエータ19の前方に配置している。そして、空調装置本体91を運転室5の前下部の収納空間に配置している。これにより、外形の大型化を抑えつつ運転室5の後方に作動油タンク21を配置することが可能となっている。
(6)
この建設車両1では、作動油タンク21の内部に配置されたストレーナ44が車体フレーム20の幅方向における中心軸AX2上に位置している。このため、車体フレーム20が傾いた場合に、ストレーナ44からの作動油の吸い込みに悪影響を与えることを抑えることができる。これにより、この建設車両1では、作動油タンク21から作動油を安定的に供給することができる。
<他の実施形態>
(1)
上記の実施形態では、作動油配管13が作動油タンク21の下面に接続されているが、作動油タンク21の前面や後面に接続される場合であっても、建設車両1の外観に表れないように作動油配管13を設けることが可能である。
(2)
上記の実施形態では、ホイールローダに対して本願発明が適用されているが、他の建設車両に対しても適用可能である。ただし、作動油の冷却効果に関しては高速走行可能なホイールローダに適用される場合がより効果的である。
本願発明は、作動油タンクに蓄積された作動油の冷却効果を向上させることができると共に美観の低下を抑えることができる効果を有し、建設車両として有用である。
建設車両の左側面図。 建設車両を右後方から見た斜視図。 作動油タンクの断面図(前面視)。 側面カバーが開かれた状態のエンジンカバーを示す斜視図。 左ドア部、左サイドステップおよび左柵部の構成を示す斜視図。 左ドア部、左サイドステップおよび左柵部の位置関係を示す上面図。 側面カバーと第1柵部との位置関係を示す左側面図。 側面カバーと第1柵部との位置関係を示す上面図。
1 建設車両
5 運転室
9 空調装置
12 吸込み口
13 作動油配管
19 ラジエータ
20 車体フレーム
21 作動油タンク
22 エンジン
23 エンジンカバー
44 ストレーナ
91 空調装置本体
92 コンデンサ

Claims (5)

  1. 車体フレームと、
    前記車体フレームに載置された運転室と、
    前記運転室の後方に配置され内部に作動油を蓄積する作動油タンクと、
    前記作動油タンクの後方に配置されたエンジンと、
    前記エンジンを覆うエンジンカバーと、
    を備え、
    前記作動油タンクの後面と前記エンジンカバーの前面とは幅方向に同じ大きさを有し、
    前記作動油タンクの両側面は、外部に露出しており、
    前記作動油タンクは、前記車体フレームの幅方向における中心軸上に配置されており、
    前記作動油タンクの幅方向における中心は、前記車体フレームの幅方向における中心軸上に位置しており
    前記作動油タンクは、前記作動油タンクから流出する作動油が通る吸込み口と、前記吸込み口を覆うストレーナとを有し、
    前記ストレーナは、前記車体フレームの幅方向における中心軸上に位置している、
    建設車両。
  2. 前記作動油タンクの上面は、外部に露出している、
    請求項1に記載の建設車両。
  3. 前記作動油タンクの上面の後端は前記エンジンカバーの上面の前端と同じ高さに位置している、
    請求項2に記載の建設車両。
  4. 前記車体フレーム内を通り前記作動油タンクの下面、前面又は後面に接続され、前記作動油タンクから流出する又は前記作動油タンクに流入する作動油が通る作動油配管をさらに備える、
    請求項1からのいずれかに記載の建設車両。
  5. 前記エンジンの後方に配置され前記エンジンを冷却するためのラジエータと、
    空調装置本体とコンデンサとを有し前記運転室内の空調を行う空調装置と、
    をさらに備え、
    前記空調装置本体は前記運転室の前方に配置され、
    前記コンデンサは前記ラジエータの前方に配置される、
    請求項1からのいずれかに記載の建設車両。
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