JP4963246B2 - モータ駆動回路、駆動方法ならびにそれらを用いたディスク装置 - Google Patents

モータ駆動回路、駆動方法ならびにそれらを用いたディスク装置 Download PDF

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Description

本発明は、センサレスモータを制御するモータ駆動回路に関する。
ポータブルCD(Compact Disc)装置や、DVD(Digital Versatile Disc)など、ディスク型メディアを使用した電子機器において、そのディスクを回転させるためにブラシレス直流モータが用いられる。ブラシレス直流モータは、一般に、永久磁石を備えたロータと、スター結線された複数の相のコイルを備えたステータとを備えており、コイルに供給する電流を制御することによりコイルを励磁し、ロータをステータに対して相対回転させて駆動する。ブラシレスDCモータは、ロータの回転位置を検出するために、一般に、ホール素子や光学エンコーダなどのセンサを備えており、センサにより検出された位置に応じて、各相のコイルに供給する電流を切り換えて、ロータに適切なトルクを与える。
モータをより小型化するために、ホール素子などのセンサを利用せずにロータの回転位置を検出するセンサレスモータも提案されている(たとえば、特許文献1、2参照)。センサレスモータは、たとえばモータの中点配線の電位(以下、中点電圧という)と、コイルの一端に発生する逆起電圧(誘導電圧)をモニタし、中点電圧と等しくなるゼロクロス点を検出することにより位置情報を得る。
特開平3−207250号公報 特開平10−243685号公報 特開平11−75388号公報
図1(a)〜(c)は、パルス変調駆動する場合のゼロクロス点の検出の様子を示すタイムチャートである。図1(a)は、パルス変調された信号PWMを、同図(b)は、ゼロクロス点の検出対象となるコイルに発生する相電圧(以下、逆起電圧Vuともいう)および中点電圧Vcomを、同図(c)は、逆起検出信号BEMF_EDGEの波形図を示す。図1(a)〜(c)は、モータのコイルに流れる電流を、正弦波状、あるいはアーチ状に連続的に変化させる目的で、モータのコイルに印加する電圧を、パルス変調により制御している。
図1(b)に示すように、ゼロクロス点の検出対象となるコイルに発生する逆起電圧Vuには、同図(a)に示すパルス変調された信号のオフからオンへの遷移のタイミング、あるいはオンからオフのタイミングでノイズ成分が現れる。このノイズ成分によって、相電圧Vuと中点電圧Vcomを比較して得られる逆起検出信号がハイレベルとローレベルを繰り返し、ゼロクロス点が誤検出されてしまう。ゼロクロス点の誤検出は、ロータの位置の誤検出に他ならないため、回転精度の悪化や、回転不良などの問題を引き起こす。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その包括的な目的は、モータをパルス変調して駆動する際の、ゼロクロス点の正確な検出技術の提供にある。
本発明のある態様は、多相モータに駆動電流を供給して駆動するモータ駆動回路に関する。このモータ駆動回路は、多相モータのコイルごとに設けられ、接続されたコイルの一端に、ハイレベルまたはローレベルの電圧を印加する複数のスイッチング回路と、多相モータの目標トルクに応じてデューティ比が変化するパルス変調信号を生成するパルス変調信号生成部と、多相モータの少なくとも1つのコイルに発生する逆起電圧を、コイルの中点電圧と比較してゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点のタイミングで所定レベルとなる逆起検出信号を出力する逆起検出回路と、パルス変調信号生成部からのパルス変調信号と、逆起検出回路からの逆起検出信号と、を受け、逆起検出信号にもとづいて駆動する相を切り替えるシーケンス制御を行うとともに、パルス変調信号にもとづいて、駆動対象のスイッチング回路に含まれるハイサイドスイッチおよびローサイドスイッチの少なくとも一方をスイッチング制御するスイッチング制御部と、逆起検出回路からの逆起検出信号と、所定のタイミングで所定レベルとなる基準信号の位相を比較し、2つの信号の位相誤差が最小となるように、フィードバックによってパルス変調信号のデューティ比を調節する位相調節部と、逆起検出信号を受け、パルス変調信号の周波数が、逆起検出信号の周波数の整数倍となるように、パルス変調信号の周波数を調節する周波数調節部と、を備える。
「パルス変調」とは、パルス幅変調(PWM)、パルス周波数変調(PFM)、パルス位置変調(PPM)など、パルスのハイレベルとローレベルの期間の比率、すなわちデューティ比が変化する信号を利用した変調をいう。
この態様によると、逆起検出信号の周波数とパルス変調信号の周波数が整数倍となり、かつ、逆起検出信号が示すゼロクロス点のタイミングが基準信号のタイミングと一致するようにフィードバックがかかる。したがって、ゼロクロス点を検出するタイミングを、基準信号のタイミング付近に設定することにより、ゼロクロス点のタイミングを少ない遅延で精度よく検出することができる。
位相調節部は、基準信号と逆起検出信号の位相誤差を検出する位相誤差検出部と、位相誤差検出部により検出された位相誤差を、目標トルクに反映させるトルク調節部と、を含んでもよい。
この場合、位相誤差が小さくなるように目標トルクを調節することにより、パルス変調信号のデューティ比を調節することができ、逆起信号が所定レベルとなるタイミングを変化させることができる。
パルス変調信号生成部は、逆起検出信号の周期より短い所定の周期でカウントアップまたはカウントダウン動作を繰り返すカウンタを含んでもよい。パルス変調信号生成部は、カウンタによるカウント値と目標トルクを示すトルク信号の値の大小関係に応じてレベルが遷移するパルス変調信号を生成してもよい。周波数調節部は、パルス変調信号の周波数が、逆起検出信号の周波数の整数倍となるように、カウンタをセット動作してもよい。「カウンタをセットする」とは、カウント値を初期値に設定することをいう。
この場合、カウント値はのこぎり波状の波形となるため、トルク信号の値でスライスすることによりパルス幅変調されたパルス変調信号を生成することができる。のこぎり波の頂点の個数は、パルス変調信号の周波数に対応するから、逆起検出信号の1周期に、整数個ののこぎり波が含まれるようにカウンタをセットすることにより、所望の動作が実現できる。
周波数調節部は、カウンタと同じ周期で動作するフリーランカウンタと、i(iは任意の自然数)回目に逆起検出信号が所定レベルとなる時刻におけるフリーランカウンタのカウント値P[i]をモニタし、その前の(i−1)回目に逆起検出信号が所定レベルとなる時刻におけるフリーランカウンタのカウント値P[i−1]との差分ΔP[i]=P[i]−P[i−1]を毎回演算し、今回の差分ΔP[i]と、前回の差分ΔP[i−1]=P[i−1]−P[i−2]で示される周波数誤差δF[i]=ΔP[i]−ΔP[i−1]を算出する周波数誤差検出部と、周波数誤差検出部により算出された周波数誤差δF[i]にもとづくタイミングでカウンタをセットするカウンタセット部と、を含んでもよい。
フリーランカウンタは、セットされることなく同じ周期でカウントアップまたはカウントダウンを繰り返す。モータが一定の回転数で回転するとき、逆起検出信号の所定レベルとなる時間間隔(つまり周波数)は一定である。したがって、モータの回転数が一定のとき、カウント値の差分ΔPは一定となる。逆に言えば、モータの回転数が変化すると、モニタされる差分ΔPが変化することになる。
この態様によれば、逆起検出信号の周波数(モータの回転数)の変動をモニタすることができ、その変動に応じてカウンタをセットするタイミングを調節することにより、パルス変調信号の周波数を逆起検出信号の周波数の整数倍に設定することができる。
ある態様のモータ駆動回路は、パルス変調信号が、スイッチング回路に含まれるハイサイドスイッチおよびローサイドスイッチの少なくとも一方のオン状態を示すレベルとなるオン期間中の検出期間の間、所定レベルとなって逆起検出回路によるゼロクロス点の検出を有効化するマスク信号を生成するマスク信号生成部と、マスク信号によりゼロクロス点の検出が有効化される検出期間中に、所定レベルとなる基準信号を生成する基準信号生成部と、をさらに備えてもよい。
この場合、ゼロクロス点の検出が有効な期間に、逆起検出信号が所定レベルとなるタイミングをシフトすることができるため、ゼロクロス点の検出遅延等を低減することができる。
モータ駆動回路は、1つの半導体基板上に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。モータ駆動回路を、1つのLSIとして集積化することにより、回路面積を削減することができる。
本発明の別の態様は、ディスク装置である。この装置は、ディスクを回転させるスピンドルモータと、スピンドルモータを駆動する上述のモータ駆動回路と、を備える。
この態様によると、モータ駆動回路によるゼロクロス点を精度よく検出できるため、スピンドルモータを安定に回転させることができる。
本発明のさらに別の態様は、モータ駆動方法である。この方法は、多相モータに駆動電流を供給して駆動するモータ駆動方法であって、多相モータの目標トルクに応じてデューティ比が変化するパルス変調信号を生成するステップと、多相モータの少なくとも1つのコイルに発生する逆起電圧を、コイルの中点電圧と比較してゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点のタイミングで所定レベルとなる逆起検出信号を生成するステップと、逆起検出信号にもとづいて駆動する相を切り替えるシーケンス制御を行うとともに、パルス変調信号にもとづいて、コイルに接続されるハイサイドスイッチおよびローサイドスイッチの少なくとも一方をスイッチング制御するステップと、逆起検出信号の1周期内の所定のタイミングで所定レベルとなる基準信号を生成するステップと、逆起検出信号と基準信号の位相を比較し、2つの信号の位相誤差が最小となるように、フィードバックによってパルス変調信号のデューティ比を調節するステップと、パルス変調信号の周波数が、逆起検出信号の周波数の整数倍となるように、パルス変調信号の周波数を調節するステップと、を備える。
本発明によれば、モータをパルス変調して駆動する際に、ゼロクロス点を正確に検出することができる。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aと部材Bが接続」された状態とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Aと部材Bの間に部材Cが設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
図2は、実施の形態に係るモータ駆動回路100の構成を示すブロック図である。モータ駆動回路100は、センサレスブラシレスDCモータ(以下、単に「モータ110」という)に駆動電流を供給して回転を制御する。本実施の形態において、駆動対象となるモータ110は、U相、V相、W相のコイルLu、Lv、Lwを含む3相DCモータである。
モータ駆動回路100は、スイッチング回路10と総称されるスイッチング回路10u、10v、10wと、逆起検出回路20と、スイッチング制御部30と、パルス幅変調信号生成部(以下、PWM信号生成部という)50を備える。モータ駆動回路100は、1つの半導体基板上に機能ICとして一体集積化される。たとえば、モータ駆動回路100は、所望のトルクが得られるように、多相のモータ110をPWM駆動する。さらに、180度通電方式により、各相のコイルに流れる電流が、アーチ状あるいは正弦波状となるようにPWM駆動のデューティ比を変化させてもよい。
スイッチング回路10u、10v、10wは、モータ110のコイルLu、Lv、Lwごとに設けられる。スイッチング回路10uは、たとえば電源電圧と接地電位間に直列に接続されたハイサイドスイッチおよびローサイドスイッチ(不図示)を含んで構成され、2つのスイッチの接続点がコイルLuの一端に接続される。ハイサイドスイッチおよびローサイドスイッチの制御端子(ゲート)には、駆動信号DRV_H(U)および駆動信号DRV_L(U)がそれぞれ入力される。スイッチング回路10uは、接続されたコイルLuの一端に、ハイサイドスイッチがオンの状態でハイレベルの電圧(Vdd)を印加し、ローサイドスイッチがオンの状態でローレベルの電圧(0V)を印加する。また、ハイサイドスイッチおよびローサイドスイッチが同時にオフすることで、ハイインピーダンス状態に設定される。V相、W相についても同様である。
逆起検出回路20は、モータ110の少なくとも1つのコイルに発生する逆起電圧を、コイルの中点電圧と比較してゼロクロス点を検出し、2つの電圧が交差するゼロクロス点のタイミングで所定レベル(以下、ハイレベルとする)となる逆起検出信号BEMF_EDGEを出力する。本実施の形態において、逆起検出回路20は、U相のコイルLuに発生する逆起電圧Vuおよび中点電圧Vcomをモニタして逆起検出信号BEMF_EDGEを生成する。生成された逆起検出信号BEMF_EDGEは、駆動タイミング生成部32、ウィンドウ生成部40、PWM信号生成部50へと出力される。逆起検出回路20の詳細については後述する。
PWM信号生成部50は、少なくともモータ110の目標トルクに応じてデューティ比が変化するパルス幅変調信号(以下、PWM信号Spwmという)を生成する。PWM信号生成部50は、三角波やのこぎり波状の周期信号Soscと、トルクを指示する信号(以下、トルク信号という)TRQのレベルを比較し、大小関係に応じてPWM信号Spwmのハイレベルとローレベルの期間を変化させる。なお、PWM信号生成部50は、デジタル回路、アナログ回路のいずれで構成されてもよい。以下、デジタル回路による構成を例に説明するが、同等の機能を有するアナログ回路による置換は可能である。
PWM信号生成部50は、コイルLu、Lv、Lwに流れるコイル電流を、緩やかに変化させるために、目標トルクと、正弦波状あるいはアーチ状の制御波形を合成して、PWM信号Spwmを生成してもよい。
スイッチング制御部30は、PWM信号生成部50からのPWM信号Spwmと、逆起検出回路20からの逆起検出信号BEMF_EDGEと、を受ける。スイッチング制御部30は、逆起検出信号BEMF_EDGEにもとづいて駆動する相(U,V,W)を切り替えるシーケンス制御を行う。また、PWM信号Spwmにもとづいて、スイッチング回路10に含まれるハイサイドスイッチMHおよびローサイドスイッチMLの少なくとも一方をスイッチング制御する。
この機能を実現するために、スイッチング制御部30は、駆動タイミング生成部32、駆動信号合成回路34、ウィンドウ生成部40を含む。
駆動タイミング生成部32は、逆起検出信号BEMF_EDGEを受け、複数のスイッチング回路10u、10v、10wのオンオフ状態のシーケンスを制御するための駆動信号DRVを生成する。たとえば、駆動信号DRVは、逆起検出信号BEMF_EDGEの周期Tp1の1/6の周期を有する信号である。駆動信号DRVは、180度通電、120度通電などの方式に応じて生成すればよい。
駆動信号合成回路34は、駆動信号DRVと、PWM信号Spwmを合成して、駆動信号DRV_H(U、V、W)、DRV_L(U、V、W)を出力し、スイッチング回路10u、10v、10wの状態を制御する。具体的には、駆動信号合成回路34は、PWM信号Spwmにもとづいて、複数のスイッチング回路10u、10v、10wに含まれるハイサイドスイッチMHおよびローサイドスイッチMLの少なくとも一方をPWM方式によりスイッチング制御する。
ウィンドウ生成部40は、逆起検出回路20によるゼロクロス点の検出に先立ち、逆起検出の対象となるコイルLuに接続されるスイッチング回路10uのスイッチングを停止してハイインピーダンスに設定するためのウィンドウ信号WINDOWを生成する。本実施の形態において、所定レベルはハイレベルである。120度通電を行う場合などにおいて、逆起検出の対象となるコイルLuに、電流が流れない期間が存在する場合には、ウィンドウ生成部40は省略することができる。
ウィンドウ信号WINDOWは、駆動信号合成回路34へと出力される。駆動信号合成回路34は、ウィンドウ信号WINDOWがハイレベルである期間、ゼロクロス点の検出のためにモニタすべき逆起電圧Vuが発生する端子に接続されたスイッチング回路10uのスイッチングを停止し、ハイインピーダンス状態に設定する。すなわち、ウィンドウ信号WINDOWがハイレベルとなる期間は、ゼロクロス点の検出のために、故意に駆動しない相が設定される。本実施の形態では、非駆動期間Tp3において、U相が駆動しない相に設定される。
以上のように構成されたモータ駆動回路100の全体動作を説明する。図3(a)〜(l)は、実施の形態に係るモータ駆動回路100の動作を示すタイムチャートである。同図(a)〜(l)の縦軸および横軸は、理解を容易とするために適宜拡大、縮小したものであり、また示される各波形も、理解の容易のために簡略化されている。同図(a)〜(c)は、スイッチング回路10u、10v、10wにより、U相、V相、W相のコイルLu、Lv、Lwの駆動状態を示す波形である。同図(d)は、逆起検出回路20により検出される逆起検出信号BEMF_EDGEを、同図(e)は、駆動タイミング生成部32により生成される駆動信号DRVを、同図(f)は、ウィンドウ生成部40により生成されるウィンドウ信号WINDOWを、示す。さらに、同図(g)〜(l)は、スイッチング回路10u〜10wの、ハイサイドスイッチMHおよびローサイドスイッチMLの駆動信号DRV_H、DRV_Lを示す。
図3(a)〜(c)に示すように、本実施の形態では、駆動電流がアーチ波形となるように駆動される。もっとも、本発明はこれに限定されるものではなく、正弦波であってもよいことは上述した通りである。さらには、駆動電流が一定となるように駆動してもよい。本実施の形態において、逆起検出信号BEMF_EDGEは、同図(d)に示すように逆起電圧Vuが中点電圧Vcomと交差するゼロクロス点ごとに生成される。駆動タイミング生成部32は、逆起検出信号BEMF_EDGEの周期Tp1を1/6倍した同図(e)に示す駆動信号DRVを生成する。駆動信号DRVは、図示のごとく、逆起検出信号BEMF_EDGEに対してある遅延Tdが与えられてもよい。この遅延Tdを調節することにより、モータ駆動が最適化される。
駆動信号合成回路34は、駆動タイミング生成部32により生成された駆動信号DRVにもとづき、スイッチング回路10u〜10wのオンオフを制御するための駆動信号DRV_H(U、V、W)、DRV_L(U、V、W)を生成する。この駆動シーケンスは、通電角などに応じて適宜設定される。
図3(g)に示す駆動信号DRV_HUは、ハイレベルがスイッチング回路10uのハイサイドスイッチのオン状態に、ローレベルがオフ状態に対応する。同図(f)〜(l)に示す駆動信号DRV_H(V、W)、DRV_L(U、V、W)についても同様である。さらに、ハイサイドスイッチ、あるいはローサイドスイッチの少なくとも一方のオン状態は、同図(a)〜(c)に示す駆動波形が得られるように、パルス幅変調されており、スイッチング回路10u〜10wのハイサイドスイッチもしくはローサイドスイッチは、PWM信号にもとづいて高い周波数でオンオフを交互に繰り返す。
駆動信号合成回路34は、逆起検出信号BEMF_EDGEが出力されるたびに、所定の駆動シーケンスにしたがって、スイッチング回路10u〜10wの駆動信号DRV_H、DRV_Lのオンオフ状態を遷移させる。
同図(f)に示すウィンドウ信号WINDOWは、ゼロクロス点が発生する時刻に先立ち、ウィンドウ生成部40によりハイレベルとされる。駆動信号合成回路34は、ウィンドウ生成部40がハイレベルの期間、スイッチング回路10uに出力する駆動信号DRV_HU、DRV_LUをローレベルとし、ハイサイドスイッチおよびローサイドスイッチをオフして、ハイインピーダンス状態とする。同図(g)、(j)に、ゼロクロス点の検出のために、ハイインピーダンス状態に設定される期間を斜線で示す。ウィンドウ信号WINDOWがハイレベルとなり、コイルLuの一端がハイインピーダンス状態に設定されると、ゼロクロス点の検出が可能となり、逆起検出信号BEMF_EDGEが生成される。
以上がモータ駆動回路100の全体構成および動作の概略である。次に、逆起検出回路20およびPWM信号生成部50について説明する。
図4は、実施の形態に係る逆起検出回路20およびPWM信号生成部50の構成を示すブロック図である。図5(a)〜(h)は、逆起検出回路20およびPWM信号生成部50により生成される各信号の波形を示すタイムチャートである。
本実施の形態に係る逆起検出回路20には、逆起電圧Vu、中点電圧Vcom、マスク信号MSKが入力される。マスク信号MSKは、ゼロクロス点の検出を有効とする検出期間Tdetを設定する信号であり、ゼロクロス点の検出はマスク信号MSKが所定レベル(ローレベル)の期間のみ有効となる。マスク信号MSKは後述のマスク信号生成部66により生成される。
逆起検出回路20は、コンパレータ22、ANDゲート23、フリップフロップ24を含む。コンパレータ22は逆起電圧Vuと中点電圧Vcomを比較し、大小関係に応じた比較信号Scmpを出力する。ANDゲート23は、比較信号Scmpと、マスク信号MSKの論理反転(*MSK)の論理積を出力する。フリップフロップ24は、ANDゲート23の出力を、システムクロックCKにもとづいてラッチする。このように構成された逆起検出回路20によれば、マスク信号MSKがローレベルの検出期間TdetにVu>Vcomとなると、逆起検出信号BEMF_EDGEがハイレベルとなりゼロクロス点が検出される。検出期間Tdet以外でVu>Vcomとなってもマスクされるため、ゼロクロス点は検出されない。
PWM信号生成部50には、トルクを指示する信号TRQが入力される。PWM信号生成部50は、トルク信号TRQに応じてパルス幅(デューティ比)が変化するPWM信号Spwmを生成する。さらにPWM信号生成部50には、逆起検出回路20により生成された逆起検出信号BEMF_EDGEが入力される。
PWM信号生成部50は、逆起検出信号BEMF_EDGEの周波数および位相を帰還量として、PWM信号Spwmのデューティ比および位相をフィードバックによって調節する。以下、このフィードバックについて説明する。
PWM信号生成部50は、周波数調節部52、パルス生成部60、位相調節部70を含む。それぞれのブロックは、以下の機能を有する。
パルス生成部60は、PWM信号Spwm、マスク信号MSK、基準信号REFの3つの信号を生成する。パルス生成部60は、カウンタ62、基準信号生成部64、マスク信号生成部66、トルク制御部68を含む。
トルク制御部68は、外部から入力されたトルク信号TRQに応じたデューティ比を有するPWM信号Spwmを生成する。カウンタ62にはシステムクロックCKが入力されており、あるタイミングでセットされると、カウントアップ(またはカウントダウン)を開始し、これを所定の周波数(周期)で繰り返す。このように生成されるカウント値CNTは、のこぎり波となる。トルク制御部68は、カウンタ62によるカウント値と目標トルク信号TRQ2の値を比較し、TRQ2>CNTのときハイレベル、TRQ2<CNTのときローレベルとなるPWM信号Spwmを生成する。PWM信号Spwmがハイレベルの期間、スイッチング回路10によって各コイルLu〜Lwの一端に電源電圧または接地電圧が印加される。以下、PWM信号Spwmがハイレベルの期間をオン期間Tonという。
また、基準信号生成部64は所定のタイミングごとに所定レベル(ハイレベル)となる基準信号REFを生成する。基準信号REFは、逆起検出信号BEMF_EDGEの位相が一致すべきタイミングを規定する。
マスク信号生成部66は、マスク信号MSKを生成する。上述したように、マスク信号MSKは、ゼロクロス点の検出期間Tdetを設定する信号であり、PWM信号Spwmのオン期間Ton中の検出期間Tdetの間、ローレベルとなる。マスク信号MSKを生成するためにマスク信号生成部66は、PWM信号Spwmがハイレベルに遷移したことを契機としてカウントを開始するカウンタ(不図示)を含んでもよい。この場合、カウント値が第1所定値になるとマスク信号MSKをローレベルとし、その後第2所定値となるとマスク信号MSKをハイレベルとすればよい。
位相調節部70は、逆起検出回路20からの逆起検出信号BEMF_EDGEと、基準信号生成部64により生成される基準信号REFを受ける。位相調節部70は、2つの信号の位相を比較し、位相誤差が最小となるように、フィードバックによってPWM信号Spwmのデューティ比を調節する。
この機能を実現するために、位相調節部70は、位相誤差検出部71、トルク調節部72を含む。位相誤差検出部71は、基準信号REFと逆起検出信号BEMF_EDGEの位相誤差Δφを検出し、位相誤差Δφを示す位相誤差信号PEを出力する。位相誤差信号PEは、位相誤差Δφの時間をシステムクロックCKでカウントした値であってもよい。
トルク調節部72は、位相誤差検出部71から出力される位相誤差信号PEと、外部から入力されたトルク信号TRQを受ける。トルク調節部72は、位相誤差信号PEが示す位相誤差Δφを、目標トルク信号TRQ2に反映させる。たとえば、トルク調節部72は、基準信号REFに対して逆起検出信号BEMF_EDGEの位相が遅れた場合、トルクを増加させるために、目標トルク信号TRQ2を低下させる。逆に基準信号REFに対して逆起検出信号BEMF_EDGEの位相が進んだ場合、トルクを低下させるために目標トルク信号TRQ2を増加させる。このフィードバックの結果、逆起検出信号BEMF_EDGEの位相が、基準信号REFの位相に近づいていく。
なお、トルク調節部72は、位相誤差信号PEを目標トルク信号TRQ2に反映させるために、ループゲインとループフィルタの帯域に対応するパラメータが調節可能に構成されてもよい。たとえば、トルク調節部72は、位相誤差信号PEに係数を乗じてトルク信号TRQに加算する場合、その係数を調節可能であることが望ましい。この係数はループゲインに相当する。
また、位相誤差信号PEを遅延時間だけ遅らせて、所定時間だけトルク信号TRQに加算する場合、遅延時間や所定時間を調節可能であることが望ましい。これらは、ループフィルタの帯域に相当する。
周波数調節部52は、PWM信号Spwmの周波数が、逆起検出信号BEMF_EDGEの周波数の整数倍となるように、PWM信号Spwmの周波数を調節する。
周波数調節部52は、モータ110の回転数、すなわち逆起検出信号BEMF_EDGEの周波数を検出する機能を有する。周波数調節部52は、フリーランカウンタ54、周波数誤差検出部56、カウンタセット部58を含む。逆起検出信号BEMF_EDGEの周波数の検出は、フリーランカウンタ54、周波数誤差検出部56により実行される。
フリーランカウンタ54は、システムクロックCKを受け、カウンタ62と同じ周期で動作する。フリーランカウンタ54は、カウンタ62と異なり、セットされることなく同じ周期でカウントアップまたはカウントダウンを繰り返す。
周波数誤差検出部56は、逆起検出信号BEMF_EDGEと、フリーランカウンタ54のカウント値FRCNTを受ける。周波数誤差検出部56は、毎回、逆起検出信号BEMF_EDGEがハイレベルとなる時刻におけるフリーランカウンタ54のカウント値をモニタする。i(iは任意の自然数)回目のカウント値をP[i]と書く。
周波数誤差検出部56は、今回のカウント値P[i]と、その前の(i−1)回目に逆起検出信号が所定レベルとなる時刻におけるフリーランカウンタ54のカウント値P[i−1]との差分を、
ΔP[i]=P[i]−P[i−1]
により毎回演算する。カウント値P[i]の差分ΔPは、逆起検出信号BEMF_EDGEの周期時間の変動、すなわち周波数の変動を示すデータとなる。
周波数誤差検出部56は、今回の差分ΔP[i]と、前回の差分ΔP[i−1]=P[i−1]−P[i−2]との差
δF[i]=ΔP[i]−ΔP[i−1]
を演算する。δF[i]は、逆起検出信号BEMF_EDGEの周波数の誤差、言い換えれば周期時間の誤差を示すデータとなる。以下、δF[i]を周波数誤差データとよぶ。カウンタセット部58は、周波数誤差データδF[i]を受け、その値に応じて、カウンタ62をセットする。
モータ110が一定の回転数で回転するとき、逆起検出信号BEMF_EDGEのハイレベルとなる時間間隔は一定である。したがって、モータ110の回転数が一定のとき、カウント値P[i]は、1回転ごとに所定の幅で増加し(または減少する)、δF[i]=ΔP[i]−ΔP[i−1]は一定値となる。もし、モータ110の回転数が上昇すれば、δF[i]は増加(または減少)し、モータの回転数は低下すれば、δF[i]は減少(または増加)する。
たとえば、連続する4回のカウント値が、P[i−2]=8、P[i−1]=12、P[i]=16、P[i+1]=18、P[i+2]=22であったとする。
このとき、各差分は、
ΔP[i−1]=4
ΔP[i]=4
ΔP[i+1]=2
ΔP[i+2]=4
となり、
δF[i]=0
δF[i+1]=−2
δF[i+2]=2
となる。
カウンタセット部58は、δF[i]が0のとき、前回と同じタイミングでカウンタ62をセットし、δF[i]が負のとき、前回よりもセットのタイミングを遅らせ、δF[i]が正のとき、前回よりもセットのタイミングを早める。
より具体的には、δF[i]=0のとき、カウンタセット部58は、前回と同じタイミングでセットする。δF[i+1]=−2の場合、前回のセットのタイミングよりも、システムクロックCKの2クロック分、セットのタイミングを早める。δF[i+1]=2の場合、前回のセットのタイミングよりも、2クロック分、セットのタイミングを遅める。
以下、図5(a)〜(h)を参照しつつ、モータ駆動回路100の動作を詳細に説明する。同図の縦軸や横軸、各波形は、理解を容易とするために簡略化して示しており、実際の波形とは周波数や振幅は異なっている。
時刻t0以前は、非検出期間であり、U相のコイルに電源電圧Vddと接地電圧が交互に印加される。時刻t0に、ウィンドウ生成部40によってゼロクロス点の検出が指示され、U相のコイルLuがハイインピーダンスに設定される。なお、同図のタイムチャートでは、時刻t0、時刻t2が、カウンタ62のセットのタイミングとなっており、区間t0〜t2が逆起検出信号BEMF_EDGEの1周期に対応づけられる。
同図(a)、(b)を参照する。カウンタ62によるカウント値CNTは、周期Txののこぎり波となる。トルク制御部68は、カウント値CNTと目標トルク信号TRQ2の値を比較し、TRQ2>CNTのときハイレベル、TRQ2<CNTのときローレベルとなるPWM信号Spwmを生成する。目標トルク信号TRQ2が低いほど、PWM信号Spwmのデューティ比(Ton/Tx)は大きくなり、モータ110が高トルクで駆動される。
同図(c)に示すように、マスク信号生成部66により生成されるマスク信号MSKは、PWM信号Spwmのオン時間Tonのうちの検出期間Tdetの間、ローレベルとなる。同図(d)に示すように、基準信号REFは、カウンタ62がセットされてカウントアップを開始した後、所定時間τの経過後にハイレベルとなる。同図(e)〜(g)は、位相調節部70による逆起検出信号BEMF_EDGEの生成を示している。逆起検出信号BEMF_EDGEは、時刻t1、時刻t3でハイレベルとなる。
位相誤差検出部71は、逆起検出信号BEMF_EDGEと基準信号REFの位相誤差Δφを検出し、位相誤差Δφに応じた位相誤差信号PEを生成する。トルク調節部72は位相誤差信号PEに応じた帰還量を外部からのトルク信号TRQと合成し、目標トルク信号TRQ2を生成する。図5(d)、(g)に示すように、逆起検出信号BEMF_EDGEの方が遅いとき、目標トルク信号TRQ2が低くなるように、言い換えればトルクが大きくなるように帰還がかかる。
トルクが大きくなると、次の周期におけるゼロクロス点の検出の際に、逆起電圧Vuは前回よりも早く上昇する。その結果、ゼロクロス点が時間的に早く発生するため、逆起検出信号BEMF_EDGEのタイミングは、基準信号REFのタイミングと近づくことになる。
つまり、位相調節部70によって、ゼロクロス点のタイミング、すなわち逆起検出信号BEMF_EDGEと、基準信号REFの位相誤差Δφが0に近づくように、モータ110のトルクが制御される。
図5(h)はフリーランカウンタ54のカウント値FRCNTを示す。逆起検出信号BEMF_EDGEがハイレベルとなる時刻t1、t3におけるカウント値は、それぞれP[i−1]、P[i]で示される。周波数誤差検出部56は、毎周期、カウント値P[i]をモニタし、前回のカウント値P[i−1]との差分ΔP[i]を算出する。周波数誤差検出部56は、算出した差分ΔP[i]と、前回の差分ΔP[i−1]との周波数誤差δF[i]を算出する。カウンタセット部58は、周波数誤差δF[i]に応じて、次の周期でカウンタ62をセットするタイミングを変化させる。
周波数調節部52の処理によって、時刻t0〜t2の周期には、整数個ののこぎり波が含まれる。なお、時刻t2の直前ののこぎり波の周期はTxより小さいが、これも一つののこぎり波である。言い換えれば、周期を跨いで増加するのこぎり波が存在しない状態を作り出すことにより、PWM信号Spwmの周波数が、逆起検出信号BEMF_EDGEの周波数の整数倍となる状態を実現している。
以上、実施の形態に係るモータ駆動回路100の構成および動作について説明した。本実施の形態に係るモータ駆動回路100によれば、逆起検出信号BEMF_EDGEがハイレベルとなるタイミング、すなわちゼロクロス点の発生するタイミングを所定の基準タイミングと合致させることができる。したがって、基準タイミングを含む時間帯に、検出のタイミング(実施の形態では、検出期間Tdet)を設けることにより、確実かつ少ない遅延で逆起検出を行うことができる。逆起検出を高精度で行うことにより、モータ110の回転を高精度で制御することができる。
別の観点からみれば、本実施の形態に係るモータ駆動回路100は、ゼロクロス点が発生するタイミングに合わせて逆起検出を行うのではなく、検出を行うタイミングに、ゼロクロス点が発生するようにモータを駆動する。その結果、意図しないタイミングでゼロクロス点が発生して、その検出が遅れるなどの問題を解消することができ、高精度な検出が実現できる。
最後に、本実施の形態に係るモータ駆動回路100のアプリケーションの例について説明する。図6は、図2のモータ駆動回路100を搭載したディスク装置200の構成を示すブロック図である。ディスク装置200は、CDやDVDなどの光ディスクに対して記録、再生処理を行うユニットであり、CDプレイヤやDVDプレイヤ、パーソナルコンピュータなどの電子機器に搭載される。ディスク装置200は、ピックアップ210、信号処理部212、ディスク214、モータ110、モータ駆動回路100を含む。
ピックアップ210は、ディスク214にレーザを照射して所望のデータを書き込み、あるいは、反射した光を読み込むことによりディスク214に書き込まれたデータを読み出す。信号処理部212は、ピックアップ210により読み書きするデータに対して増幅処理、A/D変換あるいはD/A変換など必要な信号処理を行う。モータ110は、ディスク214を回転させるために設けられたスピンドルモータである。図6に示すようなディスク装置200は、特に小型化が要求されるため、モータ110としてホール素子などを用いないセンサレスタイプが用いられる。本実施の形態に係るモータ駆動回路100は、このようなセンサレスのスピンドルモータを安定に駆動するために好適に用いることができる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態では、3相モータを駆動する場合について説明したが、本発明は3相以外のセンサレスモータの駆動にも好適に用いることができる。たとえば、5相モータであってもよい。また、実施の形態では、U相の逆起電圧Vuを中点電圧Vcomと比較してゼロクロス点の検出を行う場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、U相、V相、W相のそれぞれに逆起検出回路20を設け、逆起検出信号BEMF_EDGEを生成してもよい。
また、定常状態におけるモータ110の回転数(トルク)が固定される場合、モータの回転数をモニタする必要がないため、フリーランカウンタ54、周波数誤差検出部56を省略することができる。この場合、カウンタセット部58は、モータ110の回転数を指示するトルク信号TRQの値にもとづいて、カウンタ62をセットするタイミングを設定すればよい。
また、実施の形態では、相電圧Vuが上昇する過程において、Vu>Vcomとなる状態を検出することによりゼロクロス点を検出したが、本発明はこれに限定されるものではなく、逆起検出回路20は、相電圧Vuが下降する過程において、Vu<Vcomとなる状態を検出することにより、ゼロクロス点を検出してもよい。
実施の形態では、マスク信号MSKにより規定される検出期間Tdetを基準信号REFのタイミングと一致させて、ゼロクロス点の検出タイミングを設定した。本発明はこれに限定されない。たとえば、マスク信号MSKを生成せず、図4のANDゲート23を省略してもよい。この場合、図4のフリップフロップ24のクロック端子に入力されるシステムクロックCKを、基準信号REFの付近のみでフリップフロップ24に入力してもよい。
また、実施の形態では、180度通電のPWM方式によりモータを駆動する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、広くパルス変調方式を採用するモータ駆動回路に使用することができる。
実施の形態で説明した信号のハイレベル、ローレベルのロジックの設定は一例であって、論理回路ブロックの構成には様々な変形例が考えられ、こうした変形例も本発明の範囲に含まれる。
実施の形態では、デジタル回路によって本発明を実現する場合を説明したが、その一部または全部を、同等の機能を有するアナログ回路に置換してもよい。
実施の形態にもとづき、本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を離脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
図1(a)〜(c)は、パルス変調駆動する場合のゼロクロス点の検出の様子を示すタイムチャートである。 実施の形態に係るモータ駆動回路の全体構成を示すブロック図である。 図3(a)〜(l)は、実施の形態に係るモータ駆動回路の動作を示すタイムチャートである。 実施の形態に係る逆起検出回路およびPWM信号生成部の構成を示すブロック図である。 図5(a)〜(h)は、逆起検出回路およびPWM信号生成部により生成される各信号の波形を示すタイムチャートである。 図2のモータ駆動回路を搭載したディスク装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
100 モータ駆動回路、 10 スイッチング回路、 20 逆起検出回路、 22 コンパレータ、 23 ANDゲート、 24 フリップフロップ、 30 スイッチング制御部、 32 駆動タイミング生成部、 34 駆動信号合成回路、 40 ウィンドウ生成部、 50 PWM信号生成部、 52 周波数調節部、 54 フリーランカウンタ、 56 周波数誤差検出部、 58 カウンタセット部、 60 パルス生成部、 62 カウンタ、 64 基準信号生成部、 66 マスク信号生成部、 68 トルク制御部、 70 位相調節部、 71 位相誤差検出部、 72 トルク調節部、 110 モータ、 210 ピックアップ、 212 信号処理部、 214 ディスク。

Claims (8)

  1. 多相モータに駆動電流を供給して駆動するモータ駆動回路であって、
    前記多相モータのコイルごとに設けられ、接続されたコイルの一端に、ハイレベルまたはローレベルの電圧を印加する複数のスイッチング回路と、
    前記多相モータの目標トルクに応じてデューティ比が変化するパルス変調信号を生成するパルス変調信号生成部と、
    前記多相モータの少なくとも1つのコイルに発生する逆起電圧を、コイルの中点電圧と比較してゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点のタイミングで所定レベルとなる逆起検出信号を出力する逆起検出回路と、
    前記パルス変調信号生成部からの前記パルス変調信号と、前記逆起検出回路からの前記逆起検出信号と、を受け、前記逆起検出信号にもとづいて駆動する相を切り替えるシーケンス制御を行うとともに、前記パルス変調信号にもとづいて、駆動対象の前記スイッチング回路に含まれるハイサイドスイッチおよびローサイドスイッチの少なくとも一方をスイッチング制御するスイッチング制御部と、
    前記逆起検出回路からの前記逆起検出信号と、所定のタイミングで所定レベルとなる基準信号の位相を比較し、2つの信号の位相誤差が最小となるように、フィードバックによって前記パルス変調信号のデューティ比を調節する位相調節部と、
    前記パルス変調信号の周波数が、前記逆起検出信号の周波数の整数倍となるように、前記パルス変調信号の周波数を調節する周波数調節部と、
    を備えることを特徴とするモータ駆動回路。
  2. 前記位相調節部は、
    前記基準信号と前記逆起検出信号の位相誤差を検出する位相誤差検出部と、
    前記位相誤差検出部により検出された位相誤差を、前記目標トルクに反映させるトルク調節部と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
  3. 前記パルス変調信号生成部は、前記逆起検出信号の周期より短い所定の周期でカウントアップまたはカウントダウン動作を繰り返すカウンタを含み、前記カウンタによるカウント値と目標トルクを示すトルク信号の値の大小関係に応じてレベルが遷移する前記パルス変調信号を生成し、
    前記周波数調節部は、前記パルス変調信号の周波数が、前記モータの回転数の整数倍となるように、前記カウンタをセット動作することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動回路。
  4. 前記周波数調節部は、
    前記カウンタと同じ周期で動作するフリーランカウンタと、
    i(iは任意の自然数)回目に前記逆起検出信号が所定レベルとなる時刻における前記フリーランカウンタのカウント値P[i]をモニタし、その前の(i−1)回目に前記逆起検出信号が所定レベルとなる時刻における前記フリーランカウンタのカウント値P[i−1]との差分ΔP[i]=P[i]−P[i−1]を毎回演算し、今回の差分ΔP[i]と、前回の差分ΔP[i−1]=P[i−1]−P[i−2]で示される周波数誤差δF[i]=ΔP[i]−ΔP[i−1]を算出する周波数誤差検出部と、
    前記周波数誤差検出部により算出された周波数誤差δF[i]にもとづくタイミングで前記カウンタをセットするカウンタセット部と、
    を含むことを特徴とする請求項3に記載のモータ駆動回路。
  5. 前記パルス変調信号が、前記スイッチング回路に含まれるハイサイドスイッチおよびローサイドスイッチの少なくとも一方のオン状態を示すレベルとなるオン期間中の検出期間の間、所定レベルとなって逆起検出回路によるゼロクロス点の検出を有効化するマスク信号を生成するマスク信号生成部と、
    前記マスク信号によりゼロクロス点の検出が有効化される検出期間中に、所定レベルとなる前記基準信号を生成する基準信号生成部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のモータ駆動回路。
  6. 1つの半導体基板上に一体集積化されたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のモータ駆動回路。
  7. ディスクを回転させるスピンドルモータと、
    前記スピンドルモータを駆動する請求項1から4のいずれかに記載のモータ駆動回路と、
    を備えることを特徴とするディスク装置。
  8. 多相モータに駆動電流を供給して駆動するモータ駆動方法であって、
    前記多相モータの目標トルクに応じてデューティ比が変化するパルス変調信号を生成するステップと、
    前記多相モータの少なくとも1つのコイルに発生する逆起電圧を、コイルの中点電圧と比較してゼロクロス点を検出し、ゼロクロス点のタイミングで所定レベルとなる逆起検出信号を生成するステップと、
    前記逆起検出信号にもとづいて駆動する相を切り替えるシーケンス制御を行うとともに、前記パルス変調信号にもとづいて、前記コイルに接続されるハイサイドスイッチおよびローサイドスイッチの少なくとも一方をスイッチング制御するステップと、
    前記逆起検出信号の1周期内の所定のタイミングで所定レベルとなる基準信号を生成するステップと、
    前記逆起検出信号と前記基準信号の位相を比較し、2つの信号の位相誤差が最小となるように、フィードバックによって前記パルス変調信号のデューティ比を調節するステップと、
    前記パルス変調信号の周波数が、前記逆起検出信号の周波数の整数倍となるように、前記パルス変調信号の周波数を調節するステップと、
    を備えることを特徴とするモータ駆動方法。
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