JP4970592B2 - ナビゲーション装置及びナビゲーション方法、並びにナビゲーション用プログラム - Google Patents
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Description
本願は、ナビゲーション装置及びナビゲーション方法、並びにナビゲーション用プログラムの技術分野に属し、より詳細には、車両に搭載され、当該車両の移動を案内するナビゲーション装置及びナビゲーション方法、並びに当該ナビゲーション装置に用いられるナビゲーション用プログラムの技術分野に属する。
近年、移動体としての車両等に搭載され、当該車両の移動を案内する、いわゆるナビゲーション装置が一般化している。
そして、当該ナビゲーション装置においては、当該案内に用いるため、それが搭載されている車両の現在位置(以下、当該車両の現在位置を適宜、「自車位置」と称する)をできるだけ正確に検出する必要があり、当該自車位置の検出のためには、その車両の速度や出発点からの走行距離等を可能な限り正確に検出する必要がある。
ここで、従来のナビゲーション装置においては、上記自車位置検出用の速度や走行距離等の検出方法として、例えば、車両側に元々備えられている車速センサであって車軸の回転に同期した車速パルス信号を生成する車速センサに当該ナビゲーション装置を接続することにより、当該車速パルス信号をナビゲーション装置側に取り込み、これを当該ナビゲーション装置における車速の算出及び走行距離の算出に使用していた。
一方、上記車速センサに接続することなく、三軸の加速度センサ及び三軸の角速度センサ、並びに、いわゆるGPS(Global Positioning System)を用いた高精度の非接触型のナビゲーション装置が実現可能であると言われている。しかしながら、上記した三軸の各センサを用いる必要があるため、実装容量の増大やコストの高騰を招くことになると言う問題があり、これまで実用化には至っていない。
なお、ここで、上記GPSとは、宇宙空間に打ち上げられている複数のGPS衛星からの航法電波を車両に搭載しているGPS受信機において受信し、その受信した航法電波を用いた二次元又は三次元の測位法等を用いて当該車両の自車位置を求めるシステムである。
また、上記ナビゲーション装置における「非接触型」とは、上記車速センサに対する接続を含め、車両に対して電源供給以外の電気的な接続を施さないことを意味する。
そして、上記した実装容量の増大やコストの高騰を防ぎつつ非接触型のナビゲーション装置を実現する技術として、例えば、下記特許文献1乃至3が挙げられる。
このとき、下記特許文献1乃至3には、例えば、車両の前後方向一軸の加速度センサからの出力信号に含まれている、いわゆる揺り戻し成分の検出や車両の右左折方向一軸の角速度センサからの出力信号値の標準偏差の算出等による車両が停止したことの判定技術、GPS測位時の速度データ等を用いた車両が発進したことの判定技術、或いは加速度センサからの出力信号に含まれている、いわゆるオフセット成分の検出技術等が開示されており、これらを総合的に用いて非接触型のナビゲーション装置が実現されている。
特開平10−300482号公報
特開平10−300483号公報
特開平10−307032号公報
他方、近年では、車両の安全走行に対する社会的要求が高まっていることに伴い、上述した車速センサとナビゲーション装置とが接続されていることに起因する車両自体の故障が問題視されている。
すなわち、車速センサは、車両に搭載されているメインコントローラ、オートマチックコントローラ、エンジン制御コントローラ等、多くの制御用コントローラに接続されており、これに更に、ナビゲーション装置が接続されることにより他の上記コントローラの動作に影響を及ぼすのである。
よって、車速センサに接続せずに自車位置等を検出することが可能な非接触型のナビゲーション装置に対する要求が更に、高まっている。
これに対し、最近のナビゲーション装置としての機能向上に伴い、自車位置の検出精度の向上に対する要望も依然として強い。
そこで、本願は上記の要請又は問題点に鑑みてなされたもので、その課題の一例は、自車位置検出の精度をより高めた非接触型のナビゲーション装置及び当該ナビゲーション装置において実行される非接触型のナビゲーション方法、並びに当該非接触型のナビゲーション装置に用いられるナビゲーション用プログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両等の移動体に搭載され且つ当該移動体の速度を検出するために用いられるコイルであって、導体が巻回されてなり且つ前記移動体の移動方向に対して直角となる直線部分を有するコイル等の誘導起電力発生部と、前記直線部分以外の前記導体を被覆して外部磁界を遮断するシールド部材等の第1磁気シールド部と、前記直線部分に対する地磁気の全磁力の水平分力を遮断するシールド部材等の第2磁気シールド部と、前記地磁気の全磁力の鉛直分力に基づき且つ前記移動体の移動に伴って前記導体に発生する前記誘導起電力に相当する出力電圧を当該導体から取り出す検出部等の回路部と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項8に記載の発明は、請求項2から7に記載のコイル装置を備えて前記移動体に搭載され、且つ当該移動体から電源のみの供給を受けつつ当該移動体の移動を案内するナビゲーション装置において、前記移動体の現在位置の地磁気における伏角を検出するCPU等の伏角検出手段と、前記移動体の外部から得られる外部情報に基づき、前記移動体の前記移動方向における傾斜角度を検出するCPU等の傾斜角度検出手段と、前記取り出された出力電圧と、前記鉛直分力と、前記検出された伏角と、前記検出された傾斜角度と、に基づき、前記移動体の速度を算出するCPU等の算出手段と、前記算出された速度を用いて、前記移動体の案内を実行するCPU等の実行手段と、を備える。
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、請求項2から7に記載のコイル装置を備えて前記移動体に搭載され、且つ当該移動体から電源のみの供給を受けつつ当該移動体の移動を案内するナビゲーション装置に含まれるコンピュータを、請求項8から10のいずれか一項に記載のナビゲーション装置として機能させる。
1 速度検出コイル部
2 角速度センサ
3A アンテナ
3 GPS受信部
4 移動体通信部
5 USB端末部
6 システムコントローラ
7 インターフェース部
8 CPU
9 ROM
10 RAM
11 バスライン
12 入力部
13 光ディスクドライブ
14 ハードディスクドライブ
15 VICS送受信部
16 ETC送受信部
17 短距離送受信部
18 表示ユニット
23 音響再生ユニット
27 EPROM
100 コイル部本体
100A シールド部材
100B コイル
100C 導体
101、102、103、201、202、203、301、302、303、304、400、401、402、403、403、404、501、502、504、505、507、508、510、511 リングバッファ
503、506、509、512 分布データ領域
S ナビゲーション装置
DK1 光ディスク
DK2 ハードィスク
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S ナビゲーション装置
DK1 光ディスク
DK2 ハードィスク
次に、本願を実施するための最良の形態について、図面に基づいて、説明する。なお、以下に説明する実施形態は、移動体としての車両に搭載され、当該車両の移動を音声又は画像により案内するナビゲーション装置Sに対して本願を適用した場合の実施形態である。
(A)全体構成及び全体動作
初めに、実施形態に係るナビゲーション装置Sの構成及び全体動作について、図1乃至図5を用いて説明する。
(A)全体構成及び全体動作
初めに、実施形態に係るナビゲーション装置Sの構成及び全体動作について、図1乃至図5を用いて説明する。
なお、図1は当該ナビゲーション装置Sの全体構成を示すブロック図であり、図2は実施形態に係る速度検出コイル部1及び角速度センサ2の構成を示すブロック図であり、図3は実施形態に係るコイル部本体100の細部構成を示す上面図等であり、図4は実施形態に係るコイル部本体100の細部構成を示す図であり、図5はナビゲーション装置Sの全体動作を示すフローチャートである。
図1に示すように、実施形態に係るナビゲーション装置Sは、電源の供給以外にはそれが搭載されている車両との間で電気的な接続を施さない非接触型のナビゲーション装置である。そして、当該ナビゲーション装置Sは、起電力発生手段としての速度検出コイル部1と、角速度検出手段としての角速度センサ2と、アンテナ3Aが接続されたGPS受信部3と、移動体通信部4と、USB(Universal Serial Bus)端末部5と、システムコントローラ6と、バスライン11と、キーボード又はリモートコントローラ、タッチパネル等からなる入力部12と、光ディスクDK1に対する光学的な情報の記録又は再生を行う光ディスクドライブ13と、磁気的に且つ不揮発性に情報を記録する水平分力情報記憶手段、伏角情報記憶手段及び全磁力情報記憶手段としてのハードディスクDK2に対する磁気的な情報の記録又は再生を行うハードディスクドライブ14と、VICS(Vehicle Information and Communication System)送受信部15と、ETC(Electronic Toll Collection System)カードCが装着されて動作するETC送受信部16と、短距離送受信部17と、表示ユニット18と、音響再生ユニット23と、を備えて構成されている。
この構成において、速度検出コイル部1は、地磁気のナビゲーション装置Sが搭載されている車両の現在位置における地磁気の全磁力の鉛直分力による電磁誘導現象を用いて当該車両の現在速度を検出し、速度データを出力する。
また、角速度センサ2は、当該車両の例えば、方向変化の角速度を検出し、単位時間当たりの角速度データ及び相対方位データを出力する。
更に、GPS受信部3は、上記GPSの一部を構成するGPS衛星からの電波を受信し、GPS測位データとして自車位置情報である緯度、経度、高度データと、車両の進行方向の絶対方位データと、GPS速度データ等を出力する。
一方、移動体通信部4は、携帯型無線電話機、いわゆるPDA(Personal Data Assistant)、携帯型オーディオプレーヤ、パーソナルコンピュータ関連機器(例えば、いわゆるパーソナル無線等)、携帯型ファクシミリ装置等が接続可能とされているものである。
更に、USB端末部5は、ナビゲーション装置S本体と図示しない周辺機器等とを物理的に接続するための端末部である。当該周辺機器として具体的には、例えば、USBメモリ端末(図示しないパーソナルコンピュータとナビゲーション装置S本体との間でのデータの授受に用いられる)、USBオーディオ端末(ナビゲーション装置S本体を楽器のように扱うためのものである)、USBマイナスイオン発生端末(例えば、ナビゲーション装置S本体が運転者の状況(例えば、疲労度や喜怒哀楽の状態等)を判断し、適切にマイナスイオンを発生させて当該疲労や気分をリフレッシュさせ或いはリラックスさせるためのものである)等が考えられる。
他方、光ディスクドライブ13は、いわゆるCD(Compact Disc)/DVD(Digital Versatile Disc)コンパチブル型のプレーヤ(又はプレーヤ/レコーダ)である。そして、各種光ディスクDK1に対して、情報の記録又は再生を実行することができる。なお、当該光ディスクDK1の種類として具体的には、例えば、CD-DA(Digital Audio)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-I(Interactive)、Video-CD、CD-R(Recordable)、CD-RW(Re-Writable)、CD-Text、DVD-Video、DVD-Audio、DVD±R、DVD±RW、DVD-ROM、DVD-RAM等がある。
また、ETC送受信部16は、高速道路等の有料道路を利用する場合に入口料金所のETC専用(又は一般用との共用)レーンで入口IC(インターチェンジ)の情報を受信して通過し、その後、目的地の出口料金所のETC専用(又は一般用との共用)レーンにて入口ICの情報とETC車載器の情報(車両情報やETCカードCのクレジットカード情報等)を送信して、料金情報を受信するものである。
更に、短距離送受信部17は、いわゆる近距離間無線通信プロトコルに準拠しつつ、例えば、携帯型無線電話機用のワイヤレスヘッドセットや当該プロトコルに対応したリアモニター又はバックカメラ等が接続される端末装置である。
次に、表示ユニット18は、システムコントローラ6の制御下で各種表示データを表示する。
更に、音響再生ユニット23は、システムコントローラ6の制御下で各種音声データを再生して出力(放音)する。
更に、また、VICS送受信部15は、VICSを介して送信されて来る渋滞情報等を受信し、ナビゲーション装置Sにおける案内動作に供させる。
そして、システムコントローラ6は、上記速度検出コイル部1、角速度センサ2及びGPS受信部3から出力されて来る速度データ、角速度データ及び相対方位データ、GPS測位データ及び車両の進行方向の絶対方位データ等に基づいて、ナビゲーション装置S全体の制御を行うと共に、上記表示ユニット18及び音響再生ユニット23等の各種構成部材における夫々の動作を制御する。
より具体的には、当該システムコントローラ6は、上記各種センサ等とのインターフェース動作を行うインターフェース部7と、システムコントローラ6全体を制御する外乱影響検出手段、算出手段、実行手段及び現在位置検出手段としてのCPU8と、システムコントローラ6を制御する制御プログラム等が予め記憶されているROM9と、入力部12を介してユーザーにより予め設定された経路データ等の読み出し可能な各種データを一時的に格納するRAM10と、後述する実施形態に係る自車位置検出処理に供されるFIFO(First In First Out)型のリングバッファ101乃至103、201乃至203、301乃至304、400乃至404、501、502、504、505、507、508、510及び511を含む不揮発性のEPROM(Electrical Programmable ROM)27と、により構成されており、入力部12、光ディスクドライブ13、ハードディスクドライブ14、表示ユニット18、音響再生ユニット23、短距離送受信部17、ETC送受信部16及びVICS送受信部15とは、バスライン11を介して接続されている。また、上記各種センサ等とはインターフェース部7及びバスライン11を介して接続されている。
次に、表示ユニット18は、グラフィックスコントローラ19と、VRAM(Video RAM)等のメモリからなるバッファメモリ20と、液晶表示装置やCRT(Cathode Ray Tube)からなるディスプレイ22と、表示制御部21と、を備えて構成されている。
この構成において、グラフィックスコントローラ19は、バスライン11を介してCPU8から送られる制御データに基づいて、表示ユニット18全体の制御を行う。また、バッファメモリ20は、即時表示可能な画像情報を一時的に記憶する。そして、表示制御部21は、グラフィックスコントローラ19から出力される画像データに基づいて、ディスプレイ22を表示制御する。
また、音響再生ユニット23は、D/Aコンバータ24と、アンプ25と、スピーカ26と、を備えて構成されている。
この構成において、D/Aコンバータ24は、光ディスクドライブ13又はRAM10からバスライン11を介して送られて来る音声デジタル信号のD/A変換を行う。そして、アンプ25は、D/Aコンバータ24から出力される音声アナログ信号を増幅する。その後、スピーカ26は、増幅された音声アナログ信号を音声に変換して出力(放音)する。
そして、上記構成のナビゲーション装置Sが起動されると、先ず、システムコントローラ6は、光ディスクDK1又はハードディスクDK2から、地図表示情報等をアクセスするための情報と、自車位置マーク等の表示情報等を読み出してRAM10に記憶する。
次に、システムコントローラ6は、速度検出コイル部1の出力値を読み取り、当該読み取った出力値に基づいて、後述するように車両の速度を算出し、算出した速度から車両の走行距離を求める。
これと並行して、システムコントローラ6は、角速度センサ2の出力値を読み取り、当該読み取った出力値に基づいて、相対方位データを算出し上記絶対方位データに累積する。
そして、上記算出された速度及び走行距離、並びに車両の進行方向の累積絶対方位データに基づいて、自車の現在位置の演算を行い、自車の現在位置の緯度、経度及び高度を求める。
その後、システムコントローラ6は、自車位置に対応する地図データを光ディスクDK1或いはハードディスクDK2から読み出してグラフィックスコントローラ19に送信し、現在地の地図をディスプレイ22に表示する。
また、随時GPS受信部3から送出されるGPS測位データとして自車位置情報である緯度、経度、高度データと、車両の進行方向の絶対方位データと、GPS速度データ等を用いて、上記速度検出コイル部1及び角速度センサ2の出力値から算出される各種データ等の補正を行う。
そして、上述した各種情報に基づき、自車位置マークの表示位置とその進行方向及び必要に応じて表示する地図の更新処理等を行う。
このように、非接触型である実施形態に係るナビゲーション装置Sは、主として速度検出コイル部1からの出力値を利用して自車の速度及び走行距離を求めている。このため、当該速度検出コイル部1からの出力値における信頼性を高めるべく、他の角速度センサ2等からの情報を用いて、後述する実施形態に係る速度検出コイル部1の出力値の補正処理等を行う。
次に、上記GPS速度データ等の算出に係る上記リングバッファ201乃至203の機能について説明する。
サンプリング周期T(例えば、100ms)間隔毎にGPS速度の水平(x)方向VGPSxn[km/h/100ms]と垂直(y)方向VGPSyn[km/h/100ms]から算出された現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h/100ms]が、サンプリング数二十個のリングバッファ201内に最新データとして格納されると、リングバッファ201内では1データずつシフトされて第二十番目のデータがリングバッファ201内から消失する。なお、以下nとはサンプリング数を示す。
そして、第一番目乃至第十番目のサンプリング数十個のデータを加算して平均化処理すると、現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]が算出され、サンプリング数五十個のリングバッファ202内に最新データとして格納される。
次に、第十一乃至第二十番目のサンプリング数十個のデータを加算して平均化処理すると、現在より1秒間前のサンプリング時刻(n−10)T時におけるGPS速度VGPSn−10[km/h]が算出される。
よって、GPS速度VGPSn[km/h]からGPS速度VGPSn−10[km/h]を減算すると、現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]の変化量であるGPS加速度ΔVGPSn[km/h・s]が算出され、サンプリング数五十個のリングバッファ203内に最新データとして格納される。
なお、GPS速度VGPS[km/h]は、水平方向の速度データVGPSx[km/h]と垂直方向の速度データVGPSy[km/h]の合成によって算出されている。
次に、上記現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]が最新データとして格納されると、リングバッファ202内では1データずつシフトされて第五十番目のデータがリングバッファ202内から消失する。
そして、現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]について、リングバッファ202内のサンプリング数全五十個の平均値を算出し、これを平均GPS速度VGPSAVGn[km/h]及びその絶対値|VGPSAVGn|[km/h]とする。
更に、リングバッファ202内の第一番目の現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]から第十一番目の現在より1秒間前のサンプリング時刻(n−10)T時におけるGPS速度VGPSn−10[km/h]を減算する。
これにより、現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]の変化量であるGPS加速度ΔVGPSn[km/h・s]が算出され、サンプリング数五十個のリングバッファ203内に最新データとして格納される。
次に、サンプリング周期T間隔毎に、リングバッファ202内に格納されたGPS速度VGPS[km/h]から算出されたGPS加速度ΔVGPSn[km/h・s]がリングバッファ203内に最新データとして格納されると、リングバッファ203内では1データずつシフトされて第五十番目のデータがリングバッファ203内から消失する。
そして、現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]の変化量であるGPS加速度ΔVGPSn[km/h・s]について、リングバッファ203内のサンプリング数全五十個の平均値を算出し、これを平均GPS加速度ΔVGPSAVGn[km/h・s]及びその絶対値|ΔVGPSAVGn|[km/h・s]とする。
次に、実施形態に係る速度検出コイル部1及び角速度センサ2夫々の細部構成について、図2乃至図4を用いて説明する。
図2(a)に示すように、先ず、速度検出コイル部1は、コイル部本体100と、検出部30と、ローパスフィルタ31と、A/D変換部32と、平均化処理部33と、により構成されている。一方、角速度センサ2は、図2(b)に示すように、角速度センサ本体200と、検出部40と、ローパスフィルタ41と、A/D変換部42と、平均化処理部43と、により構成されている。なお、図2に示す各構成部材の動作夫々については、後ほど図6及び図7等を用いて詳説する。
次に、実施形態に係るコイル部本体100の細部構成について、図3及び図4を用いて説明する。
実施形態に係るコイル部本体100は、図3及び図4(a)に示すように、コイル部本体100を通過する地磁気の全磁力の鉛直分力MGによる電磁誘導現象に起因して当該コイル部本体100に発生する誘導起電力En[V]を用いて、ナビゲーション装置Sが搭載されている車両の速度データを生成する。このため、当該コイル部本体100は、図4(b)に示すように導体100CがN回巻回されてなるコイル100Bと、コイル100Bを鉛直分力MGから遮蔽するシールド部材100Aと、により構成されている。このとき、当該コイル100Bの断面形状は、図3及び図4に例示する矩形の他に、円形や楕円形であっても良い。そして、上記電磁誘導現象によりコイル100Bに誘起された上記誘導起電力En[V]を、抵抗30Aが直接に接続されている検出部30により取り出す。
そして、シールド部材100Aは、高透磁率の材料により形成されたシールド部材であり、コイル部本体100(車両)の移動の前後方向における有効長L[m]の部分以外では、筒状にコイル100Bを覆っている。これに対し、当該有効長L[m]の部分については、特に図4(b)に示すように移動方向前方の部分では上面部が、また、移動方向後方の部分では下面部が、夫々開口部とされている。この開口部及びシールド部材100Aの存在により、地磁気の全磁力の水平分力の影響を受けることなく、図3及び図4に示す鉛直分力MGのみに起因する上記誘導起電力En[V]が取り出せることになる。
なお、実施形態に係る速度検出コイル部1において地磁気の全磁力の水平分力の影響を除外するのは、例えば、同じ前方向に移動する車両であっても上り坂を走行する場合と下り坂を走行する場合とでは、当該水平分力内をコイル100Bが通過(移動)することに起因して当該コイル100Bに誘起される誘導起電力の極性が反対となる。そして、この場合は、当該水平分力の影響を受けると車両としての正確な速度データが得られないことによる。よって、実施形態では、上記鉛直分力MGにのみ起因して誘起される誘導起電力En[V]を用いて速度データを取得するのである。
次に、実施形態に係るハードディスクDK2には、地球の磁場に起因して発生する地磁気のうち日本国内各地点毎の地磁気を示し、且つ国土地理院が十年毎に更新しつつ発表している地磁気データが、国土地理院による更新に合わせて更新されつつ不揮発性に記憶されている。この地磁気データは、具体的には、磁気図(偏角図)データ、磁気図(伏角図)データ、磁気図(全磁力)データ、磁気図(水平分力図)データ、磁気図(鉛直分力)データ及び磁気偏角一覧図データの六つの地磁気に関するデータからなり、十年に一回、国土地理院からそのときの最新のデータが発表されるものである。
ここで、上記地磁気の偏角とは、その地点における地磁気の方向と真北との成す角度を、西偏を正として表したものであり、北海道地域で概ね9°程度、沖縄地域では概ね6°程度である。また、上記地磁気の伏角とは、その地点における地磁気の方向と水平との成す角度を、下向き正として表したものであり、北海道地域で概ね58°程度、沖縄地域では概ね38°程度である。更に、上記地磁気の全磁力とは、その地点における地磁気自体の大きさを示すものであり、北海道地域で概ね50,000nT(ナノテスラ)程度であり、沖縄地域で概ね44,000nT程度である。更に、また、上記地磁気の全磁力の水平分力とは、その地点における地磁気の全磁力の水平方向の分力の大きさを示すものであり、北海道地域で概ね27,000nT(ナノテスラ)程度であり、沖縄地域で概ね35,000nT程度である。最後に、上記地磁気の全磁力の鉛直分力とは、その地点における地磁気の全磁力の鉛直方向の分力の大きさを示すものであり、北海道地域で概ね42,000nT(ナノテスラ)程度であり、沖縄地域で概ね26,000nT程度である。そして、現在の最新の地磁気データは西暦2000年版であり、ハードディスクDK2にはこの西暦2000年版の各データが、緯度及び経度により表される位置に対応付けて検索可能且つ不揮発性に記憶されている。
これらに加えて、上記地磁気データには、その年(現在は西暦2000年)の地磁気における偏角D、伏角I、全磁力F、水平分力H及び鉛直分力Vを、夫々緯度φ(度単位)及び経度λ(度単位)を用いて表した二次の近似式を示す近似式データが、併せて不揮発性に記憶されている。
より具体的には、
偏角D2000.0
=07°37'.142"+21'.622"Δφn−07'.672"Δλn
+0'.442"Δφn 2−0'.320"ΔφnΔλn−0'.675Δλn 2 … (28)
伏角I2000.0
=51°03'.804"+73'.745"Δφn−09'.472"Δλn
−0'.771"Δφn 2−0'.459"ΔφnΔλn+0'.359"Δλn 2 … (19)
全磁力F2000.0
=47505.388nT+567.453nTΔφn−294.499nTΔλn
−0.255nTΔφn 2−2.975nTΔφnΔλn+1.291nTΔλn 2 … (34)
水平分力H2000.0
=29859.182nT−425.215nTΔφn−87.838nTΔλn
−5.725nTΔφn 2+7.773nTΔφnΔλn−3.051nTΔλn 2 … (32)
鉛直分力V2000.0
=36978.848nT+1083.733nTΔφn−313.745nTΔλn
−8.609nTΔφn 2−4.011nTΔφnΔλn−0.110nTΔλn 2 … (33)
の各近似式に相当する近似式データが記憶されている。なお、各近似式において、
Δφn=φn−37°N(φn:緯度、N:北緯)
Δλn=λn−138°E(λn:経度、E:東経)
であり、いわゆるGPS測地系では、北緯及び東経では正の数となり、南緯及び西経では負(負は2の補数表現)の数となる。これらの地磁気データは、後述する速度データの外乱に対する補正等に用いられる。
偏角D2000.0
=07°37'.142"+21'.622"Δφn−07'.672"Δλn
+0'.442"Δφn 2−0'.320"ΔφnΔλn−0'.675Δλn 2 … (28)
伏角I2000.0
=51°03'.804"+73'.745"Δφn−09'.472"Δλn
−0'.771"Δφn 2−0'.459"ΔφnΔλn+0'.359"Δλn 2 … (19)
全磁力F2000.0
=47505.388nT+567.453nTΔφn−294.499nTΔλn
−0.255nTΔφn 2−2.975nTΔφnΔλn+1.291nTΔλn 2 … (34)
水平分力H2000.0
=29859.182nT−425.215nTΔφn−87.838nTΔλn
−5.725nTΔφn 2+7.773nTΔφnΔλn−3.051nTΔλn 2 … (32)
鉛直分力V2000.0
=36978.848nT+1083.733nTΔφn−313.745nTΔλn
−8.609nTΔφn 2−4.011nTΔφnΔλn−0.110nTΔλn 2 … (33)
の各近似式に相当する近似式データが記憶されている。なお、各近似式において、
Δφn=φn−37°N(φn:緯度、N:北緯)
Δλn=λn−138°E(λn:経度、E:東経)
であり、いわゆるGPS測地系では、北緯及び東経では正の数となり、南緯及び西経では負(負は2の補数表現)の数となる。これらの地磁気データは、後述する速度データの外乱に対する補正等に用いられる。
更に、加えて、ハードディスクDK2内には、後ほど詳述する地磁気の偏角θon、伏角δn、全磁力Hnの水平分力Hon及び全磁力Hn等の算出データを磁気的に且つ不揮発性に記憶する分布データ領域503、506、509及び512が設けられている。
次に、実施形態に係る自車位置検出処理の全体について、図5を用いて説明する。なお、以下に説明する自車位置検出処理におけるサンプリング周期Tは例えば、100msであり、各処理は当該100ms毎に実行される。
図5に示すように、実施形態に係る自車位置検出処理においては、電源が投入されてナビゲーション装置Sが起動して当該自車位置検出処理がスタートすると、先ず、ナビゲーション装置Sと各機器との接続状況の確認と、初期数値設定処理等が行われる。
そして、当該初期数値設定処理等が終了すると、次に、速度検出コイル部1の出力値に基づくサンプリング時刻nT時における今回の車両の加速度An[m/s2]及び速度Vn[km/h]の算出が行われる(ステップS004)。
より具体的に、当該ステップS004の処理としては、車両走行中における実加速度An[m/s2]の算出処理として、基本的に、サンプリング時刻nT時における今回の検出速度Vcn[km/h]を算出し、更に、下記(3)式によりサンプリング時刻nT時における今回の車両の検出速度Vcn[km/h]から前回の車両の検出速度Vcn−1[km/h]を差し引いて単位換算すると、今回の車両の実加速度An[m/s2]が得られる。
一方、車両の走行中の実速度Vn[km/h]の算出処理として、基本的に、走行中の実速度は、サンプリング周期100ms毎に100ms間のサンプリング時刻nT時における今回の車両の速度変化量ΔVn[km/h]は後述する下記(4)式を用いて算出し、前回までの実速度Vn−1[km/h]にこれを加算する処理を下記(5)式により実行する。そして、当該加算処理を10回実行すると、単位時間(1秒間)当たりの実速度Vn[km/h]が算出される。
なお、当該ステップS004の処理については、後ほど詳述する。
次に、従来の方法と同様の方法により、角速度センサ2の出力値からサンプリング時刻nT時における今回の車両の出力方位(絶対方位)θsn[等分角度]を算出し(ステップS005)、更に、これらの算出値に基づいて、サンプリング時刻nT時における今回の車両の単位時間当たりの累積走行距離及び累積走行ベクトルが算出される(ステップS006)。
より具体的に、当該ステップS006の処理としては、走行中における累積走行距離Dn[m]及び累積走行ベクトル(Xn,Yn,Zn)[m]の算出処理として、基本的に、サンプリング周期100ms毎に100ms間のサンプリング時刻nT時における今回の車両の走行距離の変化量Δdn[m]を後述する下記(6)式で算出し、後述する下記(7)式で前回までの累積走行距離Dn−1[m]に累積する。
一方、上記走行距離の変化量Δdn[m]を、この時点の角速度センサ2による今回の車両の出力方位(絶対方位)θsn[等分角度]によりx成分とy成分とに分けると共に、今回の車両走行中の路面傾斜角度θGn[deg]によりz成分に分けて、サンプリング時刻nT時における今回の車両の走行ベクトルの変化量(Δxn,Δyn,Δzn)[m]を算出し、それを前回までの累積走行ベクトル(Xn−1,Yn−1,Zn−1)[m]に累積する。
そして、上記した処理を例えば、10回累積することで、単位時間(1秒間)当たりの累積走行距離D10[m]と累積走行ベクトル(X10,Y10,Z10)[m]と、が算出される。
なお、当該ステップS006の処理については、後ほど詳述する。
その後、上述した単位時間当たりの累積走行距離D10[m]と累積走行ベクトル(X10,Y10,Z10)[m]を用いて、従来の方法と同様の方法により、サンプリング時刻nT時における今回の自車位置(緯度、経度及び高度)が検出される(ステップS007)。
次に、上記検出された自車位置に対して、速度検出コイル部1からの出力値、角速度センサ2からの出力値及びGPS受信部3からのGPS測位データを用いた車両の停止判定処理(ステップS008)及び角速度センサ2の出力値に対する走行時のオフセット補正処理(ステップS010)が順次実行される。このうち、上記ステップS010の処理は従来と同様の方法を用いるものである。
ここで、上記ステップS008に係る走行中における車両の停止判定処理においては、基本的に、常に車両の停止状態を以下の条件下で監視する。すなわち、
・速度検出コイル部1の出力値の標準偏差σ≦0.3、
・速度検出コイル部1の出力値による速度検出コイル部速度Vcn=0[km/h]、
・角速度センサ2の出力値の標準偏差s≦0.15、
・角速度センサ2の出力値による角速度センサ速度Vsn=0[km/h]、
・GPS速度データVGPSn=0[km/h]
のいずれか一つでも成立した場合に、車両の停止状態が確定される。
・速度検出コイル部1の出力値の標準偏差σ≦0.3、
・速度検出コイル部1の出力値による速度検出コイル部速度Vcn=0[km/h]、
・角速度センサ2の出力値の標準偏差s≦0.15、
・角速度センサ2の出力値による角速度センサ速度Vsn=0[km/h]、
・GPS速度データVGPSn=0[km/h]
のいずれか一つでも成立した場合に、車両の停止状態が確定される。
なお、当該ステップS008の処理については、後ほど詳述する。
一方、上記ステップS008及びS010の全ての処理が行われない状況下、すなわち車両の停止が確定している場合、上記検出された自車位置に対して、速度検出コイル部1からの出力値、角速度センサ2からの出力値及びGPS受信部3からのGPS測位データを用いた車両の発進判定処理(ステップS009)及び角速度センサ2の出力値に対する停止時のオフセット補正処理(ステップS011)が順次実行される。このうち、上記ステップS011の処理は従来と同様の方法を用いるものである。
ここで、上記ステップS009に係る停止中における車両の発進判定処理においては、基本的に、常に車両の発進状態を以下の条件下で監視する。すなわち、
・速度検出コイル部1の出力値の標準偏差η≧4.0
・速度検出コイル部1の出力値による速度検出コイル部速度Vcn≠0[km/h]、
・角速度センサ2の出力値の標準偏差τ≧2.0
・角速度センサ2の出力値による角速度センサ速度Vsn≠0[km/h]、
・GPS速度データVGPSn≠0[km/h]
のいずれか一つでも成立した場合に、車両の発進状態が確定される。
・速度検出コイル部1の出力値の標準偏差η≧4.0
・速度検出コイル部1の出力値による速度検出コイル部速度Vcn≠0[km/h]、
・角速度センサ2の出力値の標準偏差τ≧2.0
・角速度センサ2の出力値による角速度センサ速度Vsn≠0[km/h]、
・GPS速度データVGPSn≠0[km/h]
のいずれか一つでも成立した場合に、車両の発進状態が確定される。
なお、当該ステップS009の処理については、後ほど詳述する。
上記ステップS008及びS010或いはステップS009及びS012のどちらか一方が実行された後には、次に、種々の外乱により車両の現在位置における上記地磁気が乱されることの補正処理としての、当該地磁気の三要素(すなわち、地磁気の全磁力の水平分力、偏角及び伏角)の平均値更新処理を、GPSデータ等を用いて行う(ステップS012)。ここで、当該地磁気に対する外乱とは、例えば、車両が橋梁上を通過する際の当該橋梁による外乱、車両が地下鉄線の真上を通過する際の当該地下鉄線による外乱、車両が踏切を横断する際の当該線路による外乱又は車両の側部を大型のトラックが通過する際の当該トラックによる外乱等が挙げられる。そして、ステップS012の処理としては、当該外乱に伴う速度検出コイル部1の出力値としての速度データの誤差等を、GPSデータ等を用いて補正するのである。
なお、当該ステップS012の処理については、後ほど詳述する。
次に、GPS非測位状態(すなわち、例えば、トンネルの中や高い建物に囲まれた地点を走行中であって、GPS電波を受信した測位処理が実行できない状態を言う。以下、同じ。)中における車両の走行状態の推測処理を実行する(ステップS013)。このステップS013に係る推測処理については、後ほど纏めて詳述する。
次に、GPS測位データを用いて、走行時及び停止時夫々における路面の傾斜角度θGn[deg]の算出処理を実行する(ステップS014)。
このステップS014の処理について具体的には、従来の技術より、サンプリング周期T(例えば、100ms)間隔毎に算出された現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]の水平(x)方向VGPSxn[km/h]と、現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]の垂直(y)方向VGPSyn[km/h]と、により、現在のサンプリング時刻nT時における路面傾斜角度θGn[rad.]を下記のように算出する(図15(a)、(b)参照)。
tanθGn=VGPSyn/VGPSxn
但し、(−π/2)<θGn[rad.]<(π/2)
よって、
θGn=tan−1(VGPSyn/VGPSxn) [rad.]
=arctan(VGPSyn/VGPSxn) [rad.]
=atan(VGPSyn/VGPSxn) [rad.]
このステップS014に係る算出処理についても、後ほど詳述する。
但し、(−π/2)<θGn[rad.]<(π/2)
よって、
θGn=tan−1(VGPSyn/VGPSxn) [rad.]
=arctan(VGPSyn/VGPSxn) [rad.]
=atan(VGPSyn/VGPSxn) [rad.]
このステップS014に係る算出処理についても、後ほど詳述する。
次に、信頼性の高いGPS速度データ或いは走行距離センサ等の他の速度検出装置等を用いた、速度検出コイル部1による前回までの車両速度Vn−1[km/h]の速度リセット(校正)処理に移行する(図3のステップS015)。
このステップS015に係る校正処理は、後述する補正条件に基づいて、GPSが測位状態であると判定される場合は、後述する(24)式及び(25)式を用いて算出された車両速度に比例した時間をGPS速度データVGPSn[km/h]による速度リセット(校正)時に、図示しないCPU8内のGPS速度リセットタイマに設定し、初速度V0[km/h]を用いて前回までの車両の速度Vn−1[km/h]の値を速度リセット(校正)する。
一方、後述する補正条件に基づいて、GPSが非測位状態であると判定される場合は、車両の走行状態を等角加速度回転運動と仮定して、後述する(24)式及び(25)式を用いて算出された車両速度に比例した時間を、CPU8内の図示しないSNS速度リセットタイマに設定する。そして、角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度センサ速度Vsn[km/h]と、前回までの車両の速度Vn−1[km/h]と、車両速度に比例した後述する速度可変更新係数Spn(図16参照)と、を用いた後述する(20)式乃至(22)式を用いた重み付け処理により新たな初速度V0[km/h]を算出する。その後、当該初速度V0[km/h]を用いて、前回までの車両の速度Vn−1[km/h]の値を速度リセット(校正)する。
このステップS015に係る算出処理についても、後ほど詳述する。
次に、信頼性の高いGPS測位データ、道路形状データ或いは他の絶対位置検出装置等を用いた、前回までの車両の絶対位置情報の位置リセット(校正)処理に移行する(ステップS016)。
このステップS016に係る校正処理は、TANS系GPS受信機の通信仕様における「ID75パケット出力データフォーマット」を基準に補正条件を定めるが、他のパケット出力データフォーマットを用いることも可能である。
そして、GPSが非測位状態から測位状態に切り換わる直前のサンプリング時刻(n−1)T時の後述する(1)式乃至(18)式により、速度検出コイル部1の出力値を用いて算出された単位時間当たり累積した走行距離Dn−1[m]と、角速度センサ2の出力値を用いて算出された単位時間当たり累積した出力方位(絶対方位)θsn−1[等分角度]と、GPS速度データを用いて算出された車両の路面傾斜角度θGn−1[deg]と、を用いて算出された走行ベクトル(Xn−1,Yn−1,Zn−1)[m]を累積した前回までの車両の絶対位置(緯度LatCoiln−1,経度LonCoiln−1,高度AltCoiln−1)を、GPSが非測位状態から測位状態に戻った直後のサンプリング時刻nT時における今回の車両の絶対位置情報データ(緯度LatGPSn,経度LonGPSn,高度AltGPSn)に、必ず1回のみ位置リセット(校正)する。
一方、GPSの非測位状態が長時間継続している時は、いわゆるマップマッチング(以下、単に「MM」と称する)道路形状データによる位置リセット(校正)をする。すなわち、MM道路形状データの座標を持つノード(又は形状点)及び当該ノードである交差点に対して、後述する(35)式及び(36)式を用いて、車両速度に比例した時間間隔(CPU8内の図示しないMM位置リセットタイマで計時する)で位置リセット(校正)を実行する。
このステップS016に係る算出処理についても、後ほど詳述する。
最後に、信頼性の高いGPS方位データ、MM道路方位データ或いは他の絶対方位検出装置等を用いた、角速度センサ2の出力値による前回までの車両の出力方位(絶対方位)θsn−1[等分角度]の方位リセット(校正)処理を実行する(ステップS018)。
このステップS018に係る校正処理は、GPSの測位状態が長時間継続している時は、GPS方位データによる方位リセット(校正)をする。すなわち、信頼性の高いGPS方位データに対して、後述する(35)式及び(36)式を用いて、車両速度に比例した時間間隔(CPU8内の図示しないGPS方位リセットタイマで計時する)で方位リセット(校正)を実行する。
一方、GPSの非測位状態が長時間継続している時は、MM道路方位データによる方位リセット(校正)をする。すなわち、MM道路方位データに対して、後述する(35)式及び(36)式を用いて、車両速度に比例した時間間隔(CPU8内の図示しないMM方位リセットタイマで計時する)で方位リセット(校正)を実行する。
このステップS018に係る算出処理についても、後ほど詳述する。
そして、以上説明してきたステップS004乃至S018の処理が一通り終了すると、ナビゲーション装置S本体の電源がオフされているか否かの確認を行い(ステップS2)、オフされていないときは(ステップS2;NO)、そのまま上記のステップS004まで戻って上述した一連の処理を繰り返し、一方、当該電源がオフされているときは(ステップS2;YES)、実施形態に係る自車位置検出処理を終了する。
次に、図5を用いて上記で説明してきたステップS004乃至S018の各処理の細部について、以下で順次詳細に説明する。
(B)ステップS004乃至S006の処理について
初めに、上記ステップS004乃至S006に係る実加速度等の算出処理について、図6及び図7を用いて具体的に説明する。
(B)ステップS004乃至S006の処理について
初めに、上記ステップS004乃至S006に係る実加速度等の算出処理について、図6及び図7を用いて具体的に説明する。
なお、図6及び図7は当該ステップS004乃至S006の処理の詳細を示すフローチャートである。このとき、ステップS004及びS006は、速度検出コイル部1からの出力値を用いて車両の実加速度及び速度、並びに累積走行距離及び走行ベクトルを求める処理である。また、ステップS005は、角速度センサ2の出力値を用いて、車両の出力方位(絶対方位)を求める処理である。
ステップS004及びS006に係る機能をブロック図として見た場合、上記図2(a)に示したように、速度検出コイル部1は、コイル部本体100と、検出部30と、ローパスフィルタ31と、A/D変換部32と、平均化処理部33と、により構成されるものとなる。
この構成において、上述したステップS004及びS006の処理としては、図6及び図7に示すように、初めに、速度検出コイル部1からの出力値に対して、上記サンプリング期間T内に予め設定されたm回のサンプリングが終了しているか否かの確認を行い(ステップS101)、終了していないときは(ステップS101;NO)、そのまま図5に示すステップS007に移行し、一方、終了しているときは(ステップS101;YES)、次に、検出部30から入力される誘導起電力En[V]をローパスフィルタ31でノイズ除去した後に、例えば、外付12ビットのA/D変換部32でサンプリング周期T期間にm回のA/D変換を行う。
そして、その結果に対して、下記(1)式を使用して平均化処理部33によりサンプリング周期T期間の平均化処理を行い(ステップS102)、サンプリング期間1T間隔毎にサンプリング周期T期間の速度検出コイル部1の出力値のA/D変換データの平均値e'n[LSB]を算出する。
但し、e'n[LSB]は速度検出コイル部1の出力値のA/D変換データの平均値[LSB]であり、e'i[LSB]は速度検出コイル部1の出力値のA/D変換データ値[LSB]であり、i、m及びnはサンプリング数(例えば、m=20回)であり、Tはサンプリング周期(例えば、T=100ms)である。上記(1)式の場合、m=20、T=100msであるから、サンプリング周期100ms間に20回のA/D変換処理が実行されることになる。
なお、ここで、「LSB」とは、上記A/D変換部32の出力値の大きさを示す単位で、例えば、nビットのA/D変換部の場合、入力電圧レンジを2n等分して目盛りを打つことから、目盛りの間隔はFS/2n(FSは入力電圧レンジのフルスケール)となる。これは出力のLSB(最下位ビット)に対応する。入力電圧がFS/2n変化すれば、出力はLSBの1ビット分だけ変化する。すなわち、1LSB=FS/2nという大きさを単位に用いる。
そして、当該算出された速度検出コイル部1の出力値のA/D変換データの平均値e'n[LSB]は、その算出の都度、リングバッファ400内に順次蓄積される。
これらにより、速度検出コイル部1自体の出力値による誘導起電力En[V]としては、下記(2)式より算出する。
En=Gkn−1×Gn−1×(e'n−e'0) … (2)
ここで、「Gkn−1」は速度検出部1のゲイン補正係数(初期値Gk0=1.0)であり、「Gn−1」は速度検出コイル部1のゲイン値[V/LSB]であり、「e'0」は速度検出コイル部1の出力の現在のオフセット値[LSB]である。
ここで、「Gkn−1」は速度検出部1のゲイン補正係数(初期値Gk0=1.0)であり、「Gn−1」は速度検出コイル部1のゲイン値[V/LSB]であり、「e'0」は速度検出コイル部1の出力の現在のオフセット値[LSB]である。
次に、サンプリング時刻nT時における今回の車両の路面傾斜角度θGn[deg]を取得する(ステップS103)。より具体的には、
θGn=(180/π)×atan(VGPSyn/VGPSxn) … (10)
となる。なお、当該路面傾斜角度θGn[deg]の取得方法については、後ほどステップS014の詳細説明において説明する。
θGn=(180/π)×atan(VGPSyn/VGPSxn) … (10)
となる。なお、当該路面傾斜角度θGn[deg]の取得方法については、後ほどステップS014の詳細説明において説明する。
次に、上記速度検出コイル部1の出力値のA/D変換データの平均値e'n[LSB]を用いて、速度検出コイル部1の出力値である誘導起電力En[V]におけるサンプリング周期T毎に、今回のサンプリング時刻nT時における車両の検出速度Vcn[km/h]を算出する(ステップS104)。
すなわち、実施形態においては、後述するように、緯度、経度及び高度を用いて表される車両の絶対位置が、最小単位時間(1秒)毎に更新されつつEPROM27内に蓄積されている。そして、当該絶対位置に対応する上記伏角δは、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に当該絶対位置を示す緯度及び経度を上記(19)式に代入すると、伏角データδn[deg/100ms]として算出される。そして、当該算出処理の過去十回(一秒間)分の伏角データを平均化した伏角データδn[deg]を、更に、例えば、過去5秒間(50個)分を平均化して得られた平均伏角データδAVGn[deg]を、当該サンプリング時刻nT時における絶対位置に対応した平均伏角データとしてハードディスクDK2内の伏角分布データ領域506内に不揮発性に記憶する。この処理を、上記サンプリング周期T間隔毎に繰り返す。
次に、GPSの測位期間中において、上記蓄積されている平均伏角データδAVGn[deg]と、現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h/100ms]、上記路面傾斜角度θGn[deg]及び誘導起電力En[V]と、に基づき、いわゆるフレミングの右手の法則に則った下記(27)式により当該サンプリング時刻nT時における地磁気の全磁力Hn[A/m/100ms]の水平分力Hon[A/m/100ms]を算出する。
Hon
=(3600/1000)×En/〔{μo×tan(δAVGn)}×(VGPSn×cosθGn)×N×L〕
…(27)
ここで、「μo」は真空(≒空気)の透磁率であり、「N」はコイル100Bにおける導体100Cの巻回数であり、「L」はコイル部本体100におけるコイル100Bの有効長(図3及び図4参照)である。このサンプリング時刻nT時における地磁気の全磁力Hn[A/m/100ms]の水平分力Hon[A/m/100ms]はリングバッファ507内に順次蓄積される。更に、当該水平分力Hon[A/m/100ms]の過去十個(一秒間)分を平均化して得られる水平分力Hon[A/m]が、変動型のリングバッファ508内に順次蓄積される。その後、更に、地磁気の全磁力Hn[A/m]の水平分力Hon[A/m]の例えば、過去5秒間(50個)分を平均化して得られた今回のサンプリング時刻nT時における平均水平分力HoAVGn[A/m]が、当該絶対位置に対応した平均水平分力データとしてハードディスクDK2内の水平分力分布データ領域509内に不揮発性に順次記憶される。
=(3600/1000)×En/〔{μo×tan(δAVGn)}×(VGPSn×cosθGn)×N×L〕
…(27)
ここで、「μo」は真空(≒空気)の透磁率であり、「N」はコイル100Bにおける導体100Cの巻回数であり、「L」はコイル部本体100におけるコイル100Bの有効長(図3及び図4参照)である。このサンプリング時刻nT時における地磁気の全磁力Hn[A/m/100ms]の水平分力Hon[A/m/100ms]はリングバッファ507内に順次蓄積される。更に、当該水平分力Hon[A/m/100ms]の過去十個(一秒間)分を平均化して得られる水平分力Hon[A/m]が、変動型のリングバッファ508内に順次蓄積される。その後、更に、地磁気の全磁力Hn[A/m]の水平分力Hon[A/m]の例えば、過去5秒間(50個)分を平均化して得られた今回のサンプリング時刻nT時における平均水平分力HoAVGn[A/m]が、当該絶対位置に対応した平均水平分力データとしてハードディスクDK2内の水平分力分布データ領域509内に不揮発性に順次記憶される。
これらにより、サンプリング時刻mT時に対応する上記平均水平分力HoAVGm[A/m]、上記平均伏角データδAVGm[deg]、上記路面傾斜角度θGn[deg]及び誘導起電力En[V]に基づき、上記フレミングの右手の法則に則った下記(30)式によりサンプリング時刻nT時(m<n)における検出速度Vcn[km/h/100ms]を算出する。
Vcn
=(3600/1000)×En/〔{μo×HoAVGm×tan(δAVGm)}×cosθGn×N×L〕
… (30)
この算出された検出速度Vcn[km/h/100ms]は、その算出の都度、リングバッファ401内に順次蓄積される。
=(3600/1000)×En/〔{μo×HoAVGm×tan(δAVGm)}×cosθGn×N×L〕
… (30)
この算出された検出速度Vcn[km/h/100ms]は、その算出の都度、リングバッファ401内に順次蓄積される。
そして、この値を例えば、一秒間(十個)分を平均化して、今回のサンプリング時刻nT時における検出速度Vcn[km/h]とする。当該算出された検出速度Vcn[km/h]は、その算出の都度、リングバッファ402内に順次蓄積される。
次に、上記算出された検出速度Vcn[km/h]を用いて、車両の実加速度An[m/s2]を算出する(ステップS105)。
当該実加速度An[m/s2]算出処理としては、具体的には、今回算出された検出速度Vcn[km/h]から前回の検出速度Vcn−1[km/h]を減算して単位変換すると、今回の車両の上記実加速度An[m/s2]が下記(3)式により求まる。
An=(1000/3600)×Cy×(Vcn−Vcn−1) … (3)
ここで、上記Cyはコイル部本体100の車両に対する置き方によって決定される、速度検出コイル部1の出力極性(すなわち、誘導起電力En[V]の極性)であり、図3及び図4に示すコイル部本体100では、「+1」である。
ここで、上記Cyはコイル部本体100の車両に対する置き方によって決定される、速度検出コイル部1の出力極性(すなわち、誘導起電力En[V]の極性)であり、図3及び図4に示すコイル部本体100では、「+1」である。
また、当該算出された実加速度An[m/s2]は、その算出の都度、リングバッファ403内に順次蓄積される。
次に、ステップS005に係る機能ブロックとして見た場合、上記図2(b)に示したように、角速度センサ2は、角速度センサ本体200と、検出部40と、ローパスフィルタ41と、A/D変換部42と、平均化処理部43と、により構成されるものとなる。
この構成において、上述したステップS005の処理としては、初めに、角速度センサ本体200から入力される角速度GYに対応して、角速度センサ本体200から検出部40を通って検出される角速度の電圧を、ローパスフィルタ41でノイズ除去した後に、例えば、外付12ビットのA/D変換部42でサンプリング周期T期間にm回のA/D変換を行う。
そして、その結果に対して、下記(1−1)式を使用して平均化処理部43によりサンプリング周期T期間の平均化処理を行い、サンプリング期間1T間隔毎にサンプリング周期T期間の角速度センサ2の出力値のA/D変換データの平均値gy'n[LSB]を算出する。
但し、gy'n[LSB]は角速度センサ2の出力値のA/D変換データの平均値[LSB]であり、gy'i[LSB]は角速度センサ2の出力値のA/D変換データ値[LSB]であり、i、m及びnはサンプリング数(例えば、m=20回)であり、Tはサンプリング周期(例えば、T=100ms)である。上記(1−1)式の場合、m=20、T=100msであるから、サンプリング周期100ms間に20回のA/D変換が実行されることになる。
そして、後述するリングバッファ301乃至304の機能により、サンプリング時刻nT時における今回の車両の角速度ωn[deg/100ms]は、
ωn=Gkn−1×Gn−1×(gy'n−gy0) … (オ)
として求められる。但し、Gkn−1はゲイン補正係数(初期値Gk0=1.0)であり、Gn−1はゲイン値[等分角度/100ms・LSB]であり、gy'n[LSB]はA/D変換データの平均値[LSB]であり、gy0[LSB]は現在のオフセット値[LSB]である。
ωn=Gkn−1×Gn−1×(gy'n−gy0) … (オ)
として求められる。但し、Gkn−1はゲイン補正係数(初期値Gk0=1.0)であり、Gn−1はゲイン値[等分角度/100ms・LSB]であり、gy'n[LSB]はA/D変換データの平均値[LSB]であり、gy0[LSB]は現在のオフセット値[LSB]である。
次に、上記ステップS005に係る今回の車両の出力方位(絶対方位)θsn[等分角度]の算出処理を行った後、上記サンプリング時刻nT時における今回の車両の加速度An[m/s2]を用いて車両の実速度Vn[km/h]の算出処理を行う(ステップS106乃至S131又はS136)。
すなわち、車両の推定速度の情報を得るためには、車両の走行状態を等加速度直線運動と仮定すると、速度検出コイル部1の出力値により得られた実加速度An[m/s2]をサンプリング周期Tで1回積分して車両の速度Vn[km/h]を算出することが必要である。
そこで、サンプリング時刻nT時における今回の車両の速度変化量ΔVn[km/h]は、
ΔVn=(3600/1000)×An×T … (4)
により算出される。但し、nはサンプリング数(n=1,2,3,4,5,…)であり、Tはサンプリング周期(=速度変化量及び走行距離の変化量の最小単位時間)である。
ΔVn=(3600/1000)×An×T … (4)
により算出される。但し、nはサンプリング数(n=1,2,3,4,5,…)であり、Tはサンプリング周期(=速度変化量及び走行距離の変化量の最小単位時間)である。
従って、サンプリング時刻nT時における今回の車両の速度Vn[km/h]は、
Vn=ΔVn+Vn−1 … (5)
により求められる。但し、Vn−1[km/h]は前回までの車両の速度[km/h]である。なお、ディスプレイ22における速度表示等においては、今回の車両の速度Vn[km/h]の絶対値が表示されることとなる。更に、当該算出された速度Vn[km/h]は、その算出の都度、リングバッファ404内に順次蓄積される。
Vn=ΔVn+Vn−1 … (5)
により求められる。但し、Vn−1[km/h]は前回までの車両の速度[km/h]である。なお、ディスプレイ22における速度表示等においては、今回の車両の速度Vn[km/h]の絶対値が表示されることとなる。更に、当該算出された速度Vn[km/h]は、その算出の都度、リングバッファ404内に順次蓄積される。
また、上記車両の速度Vn[km/h]の算出と共に、車両の累積走行距離Dn[m]及び累積走行ベクトル(Xn,Yn,Zn)[m]の算出する処理を実行する(ステップS106乃至S135又はS140)。
すなわち、車両の推定走行距離の情報を得るためには、車両の走行状態を等加速度直線運動と仮定すると、速度検出コイル部1の出力値により得られた実加速度An[m/s2]をサンプリング周期Tで2回積分して車両の走行距離を算出することが必要である。
そこで、サンプリング時刻nT時における今回の車両の走行距離の変化量Δdn[m]は、
Δdn=(1/2)×An×T2+(1000/3600)×Vn−1×T … (6)
により算出される。
Δdn=(1/2)×An×T2+(1000/3600)×Vn−1×T … (6)
により算出される。
従って、サンプリング時刻nT時における今回の車両の累積走行距離Dn[m]は、
Dn=Δdn+Dn−1 … (7)
により算出できる。但し、Dn−1[m]は前回までの車両の累積走行距離[m]である。
Dn=Δdn+Dn−1 … (7)
により算出できる。但し、Dn−1[m]は前回までの車両の累積走行距離[m]である。
そして、この時の角速度センサ2による今回の出力方位(絶対方位)をθsn[等分角度]とすると、サンプリング時刻nT時における今回の車両の走行ベクトルの変化量(Δxn,Δyn)[m]は、
Δxn=Δdn×cosθsn … (8)
Δyn=Δdn×sinθsn … (9)
となる。但し、θsn[等分角度]は今回の角速度センサ2による出力方位(絶対方位)[等分角度]である。
Δxn=Δdn×cosθsn … (8)
Δyn=Δdn×sinθsn … (9)
となる。但し、θsn[等分角度]は今回の角速度センサ2による出力方位(絶対方位)[等分角度]である。
次に、上記ステップS103において(10)式により求められていた今回の車両の路面傾斜角度θGn[deg]を取得し、これを用いてサンプリング時刻nT時における今回の車両の走行ベクトルの変化量の鉛直成分Δzn[m]は、
Δzn=Δdn×tanθGn … (11)
と、算出される。
Δzn=Δdn×tanθGn … (11)
と、算出される。
以上のことから、サンプリング時刻nT時における今回の車両の累積走行ベクトル(Xn,Yn,Zn)[m]は、
Xn=Δxn+Xn−1 … (12)
Yn=Δyn+Yn−1 … (13)
Zn=Δzn+Zn−1 … (14)
となる。
Xn=Δxn+Xn−1 … (12)
Yn=Δyn+Yn−1 … (13)
Zn=Δzn+Zn−1 … (14)
となる。
但し、Xn−1[m]は前回までの車両の累積走行ベクトル(水平成分)[m]であり、Yn−1[m]は前回までの車両の累積走行ベクトル(垂直成分)[m]であり、Zn−1[m]は前回までの車両の累積走行ベクトル(鉛直成分)[m]である。
更に、サンプリング数nを10回とし、サンプリング周期Tを100msとすると、サンプリング時刻0T時から10T時までの今回の車両の単位時間(1秒間)当たりの累積走行距離D10[m]と累積走行ベクトル(X10,Y10,Z10)[m]は、
により算出される。但し、D0=X0=Y0=Z0=0[m]である。
以上の概要により求められる車両の速度Vn[km/h]、並びに車両の累積走行距離Dn[m]及び累積走行ベクトル(Xn,Yn,Zn)[m]夫々の算出につき、実施形態に係る自車位置検出処理では、GPS測位データ及びMM道路形状データを用いる。以下、より詳細に説明する。
図6及び図7に示すように、実施形態に係る自車位置検出処理では、車両の発進が確定しているか否か、すなわち、当該車両の発進判定処理に対して、いわゆるマスク処理が施されているか否かの確認を行い(ステップS106)、当該マスク処理が施されていない場合は(ステップS106;NO)、そのまま図5に示すステップS007に移行し、一方、マスク処理が施されている場合は(ステップS106;YES)、次に、上記(4)式によりサンプリング時刻nT時における今回の車両の速度変化量ΔVn[km/h]を求める(ステップS107)。
その後、GPSにおける測位次元数を、当該受信したGPS電波等に基づいて、判断する(ステップS108、S109)。そして、当該測位次元数が「3」又は「2」である場合には(ステップS108;YES又はステップS109;YES)、MM方位リセットタイマ及びMM位置リセットタイマを夫々設定し(ステップS110、S111)、その後、GPS方位リセットタイマが終了しているか否かの確認を行う(ステップS112)。
そして、当該GPS方位リセットタイマが終了していないときは(ステップS112;NO)、後述するステップS115の処理に移行し、一方、終了しているときは(ステップS112;YES)、当該GPS方位リセットタイマを設定後(ステップS113)、GPS方位情報データを用いて前回までの車両の出力方位(絶対方位)θsn−1[等分角度]を方位リセット(校正)し(ステップS114)、その後、今度はCPU8内の図示しないGPS位置リセットフラグが“1”にセットされているか否かの確認を行う(図7、ステップS115)。
ステップS115の判定において、当該GPS位置リセットフラグが“1”にセットされているときは(ステップS115;YES)、当該GPS位置リセットフラグを“0”にクリアした後(ステップS116)に、サンプリング時刻nT時における車両のGPS絶対位置情報データを用いて、前回までの車両の絶対位置を位置リセット(校正)し(ステップS117)、後述するステップS136の処理に移行する。
他方、ステップS115の判定において、GPS位置リセットフラグが“1”にセットされていないときは(ステップS115;NO)、CPU8内の図示しないGPS速度リセットタイマが終了しているか否かの確認を行い(ステップS118)、当該GPS速度リセットタイマが終了しているときは(ステップS118;YES)、当該GPS速度リセットタイマを設定し(ステップS119)、更に、GPS速度データVGPSn[km/h]とするVref[km/h]を用いた前回までの車両の速度Vn−1[km/h]の速度リセット(校正)を行い(ステップS120)、後述するステップS131の処理に移行する。
更に、ステップS118の判定において、GPS速度リセットタイマが終了していないときは(ステップS118;NO)、そのまま上記ステップS136の処理に移行する。
一方、図6のステップS108及びS109の判定に戻って、GPSの測位次元数が「3」でも「2」でもない場合(すなわち、GPS電波が受信できない場合等。ステップS108;NO且つステップS109;NO)に、上記GPS位置リセットフラグを“1”にセットし(図7、ステップS121)、その後、上記MM方位リセットタイマが終了しているか否かの確認を行う(ステップS122)。
そして、当該MM方位リセットタイマが終了していないときは(ステップS122;NO)、後述するステップS125の処理に移行し、一方、当該MM方位リセットタイマが終了しているときは(ステップS122;YES)、当該MM方位リセットタイマを設定すると共に(ステップS123)、MM道路方位データを用いて、前回までの車両の出力方位(絶対方位)θsn−1[等分角度]を方位リセット(校正)し(ステップS124)、次に、上記MM位置リセットタイマが終了しているか否かの確認を行う(ステップS125)。
これにより、当該MM位置リセットタイマが終了しているときは(ステップS125;YES)、当該MM位置リセットタイマを設定すると共に(ステップS126)、MM道路形状データの座標を持つノード(又は形状点)及び当該ノードである交差点を用いて、前回までの車両の絶対位置を位置リセット(校正)し(ステップS127)、その後、上記(5)式に則ってサンプリング時刻nT時における今回の車両の速度Vn[km/h]を算出する(ステップS136)。
次に、上記(6)式に則って今回の車両の走行距離の変化量Δdn[m]を算出し(ステップS137)、更に、それを用いて、上記(7)式に則ってサンプリング時刻nT時における今回の車両の累積走行距離Dn[m]を算出する(ステップS138)。
その後、上記(8)式乃至(11)式を用いて今回の車両の走行ベクトルの変化量を夫々の成分について求め(ステップS139)、これらを元に上記(12)式乃至(14)式を用いて今回の車両の累積走行ベクトル(Xn,Yn,Zn)[m]を算出して(ステップS140)、図5のステップS007の処理に移行する。
他方、上記ステップS125の判定において、MM位置リセットタイマが終了していないときは(ステップS125;NO)、上記SNS速度リセットタイマが終了しているか否かの確認を行い(ステップS128)、当該SNS速度リセットタイマが終了しているときは(ステップS128;YES)、当該SNS速度リセットタイマを設定すると共に(ステップS129)、角速度センサ2の出力値により算出された角速度センサ速度Vsn[km/h]とするVref[km/h]を用いて前回までの車両の速度Vn−1[km/h]の速度リセット(校正)を行い(ステップS130)、その後、上記(5)式に則ってサンプリング時刻1T時における今回の車両の速度V1[km/h]を算出する(ステップS131)。
次に、上記(6)式に則って今回の車両の走行距離の変化量Δd1[m]を算出し(ステップS132)、更に、それを用いて、サンプリング時刻1T時における今回の車両の累積走行距離D1[m]を算出する(ステップS133)。
その後、上記(8)式乃至(11)式を用いて今回の車両の走行ベクトルの変化量を夫々の成分について求め(ステップS134)、これらを元に上記(12)式乃至(14)式を用いてサンプリング時刻1T時における今回の車両の累積走行ベクトル(X1,Y1,Z1)[m]を算出して(ステップS135)、図5のステップS007の処理に移行する。
(C)ステップS008の処理について
次に、上記ステップS008に係る車両の停止判定処理について、図8及び図9を用いて具体的に説明する。
(C)ステップS008の処理について
次に、上記ステップS008に係る車両の停止判定処理について、図8及び図9を用いて具体的に説明する。
なお、図8は当該ステップS008の車両の停止判定処理の詳細を示すフローチャートであり、図9はステップS008に係る車両の停止判定サンプリング期間μT(1.6秒間)に係る状態遷移を示す図である。
実施形態に係る車両の停止判定処理としては、下記ステップS009に係る車両の発進判定処理が確定された時点から、以下に示す五つの条件のうち、いずれか1つでも成立した場合に、車両が停止していると確定する。すなわち、
I;停止判定サンプリング期間μT(1.6秒間)の速度検出コイル部1の出力値が安
定している{一度でも所定の標準偏差σ(例えば、「0.3」)以下である}場合。
I;停止判定サンプリング期間μT(1.6秒間)の速度検出コイル部1の出力値が安
定している{一度でも所定の標準偏差σ(例えば、「0.3」)以下である}場合。
II;停止判定サンプリング期間μT(1.6秒間)の速度検出コイル部1の出力値に
係る速度検出コイル部速度Vcnが一度でも「0[km/h]」である場合。
係る速度検出コイル部速度Vcnが一度でも「0[km/h]」である場合。
III;停止判定サンプリング期間μT(1.6秒間)の角速度センサ2の出力値が安定
している{一度でも所定の標準偏差s(例えば、0.15)以下である}場合。
している{一度でも所定の標準偏差s(例えば、0.15)以下である}場合。
IV;停止判定サンプリング期間μT(1.6秒間)の角速度センサ2の出力値に係る
角速度センサ速度Vsnが一度でも「0[km/h]」である場合。
角速度センサ速度Vsnが一度でも「0[km/h]」である場合。
V;GPS測位が二次元或いは三次元測位状態でのGPS速度データVGPSnが一度
でも「0[km/h]」である場合。
でも「0[km/h]」である場合。
ここで、例えば、サンプリング周期Tを「100ms(0.1秒間)」とし、サンプリング数μを「16」とすると、停止判定サンプリング期間μTの長さは「1.6秒間」となる。
そして、車両の停止が一度確定すると、その後に停止判定処理の条件がいずれも成立しない場合であっても、次に、車両の発進が確定するまでは、停止状態がマスク処理される。
そして、車両の停止が確定している間は、速度検出コイル部1の出力値から算出される車両速度Vn[km/h]と累積走行距離Dn[m]と累積走行ベクトル(Xn,Yn,Zn)[m]等は「0」に設定(すなわち、ゼロクリア)し続けられる。
よって、車両の動作に追従した停止判定が行われるため、停止確定直前の速度検出コイル部1の出力値の変動や、停止確定後に微少に発生する速度検出コイル部1の出力値による車両速度及び累積走行距離の変動は抑制され、時間による積分で生じる累積誤差は無くなり(すなわち、リセットされ)、自車位置も安定して停止した状態となる。
次に、より具体的に、上述したステップS008について説明すると、当該車両の停止判定処理としては、図8に示すように、車両の停止が確定しているか否か、すなわち、当該車両の停止判定処理に対して、いわゆるマスク処理が施されているか否かの確認を行い(ステップS201)、当該マスク処理が施されている場合は(ステップS201;YES)、後述するステップS211に移行し、一方、当該マスク処理が施されていない場合は(ステップS201;NO)、CPU8内の図示しない車両停止判定期間終了カウンタの値が上記「μ(=16)」となっているか否かの確認を行う(ステップS202)。
そして、当該値が「μ(=16)」となっていないときは(ステップS202;NO)、当該車両停止判定期間終了カウンタの値を「+1」だけインクリメントして(ステップS203)、図5に示すステップS010の処理に移行する。
一方、ステップS202の判定において、車両停止判定期間終了カウンタの値が「μ(=16)」となっているときは(ステップS202;YES)、上記条件I乃至Vの確認を順次行い(ステップS204乃至S210)、上記条件I乃至Vのいずれか1つが「YES」となった場合は、後述するステップS211に移行し、他方、いずれも「NO」であった場合には、そのまま図5に示すステップS010の処理に移行する。
そして、当該各条件のいずれか1つが一度満たされるときは(ステップS204乃至S210;YES)、車両の停止確定のマスク処理を実行(すなわち、車両の停止判定処理の実行を禁止)し(ステップS211)、更に、車両の発進確定のマスク処理を解除(すなわち、車両の発進判定処理の実行を許可)し(ステップS212)、更に、上記車両停止判定期間終了カウンタの値をゼロに初期化する(ステップS213)。
その後は、上述した前回までの及び今回の車両速度Vn−1[km/h]及びVn[km/h]、前回までの及び今回の累積走行距離Dn−1[m]及びDn[m]、並びに前回までの及び今回の累積走行ベクトル(Xn−1,Yn−1,Zn−1)[m]及び(Xn,Yn,Zn)[m]を夫々ゼロクリアし(ステップS214乃至S219)、図5に示すステップS010の処理に移行する。
ここで、上記ステップS008の処理は、図9に例示するように一サンプリング周期T毎に開始され得るものであり、例えば、図9に示すサンプリング最終地点SP1からの停止判定サンプリング期間μT1(1.6秒)の間に上記ステップS204乃至S210の条件のいずれか1つが少なくとも満たされ続ければ、その1.6秒間が経過した停止判定タイミングS1において車両の停止判定が確定される。なお、サンプリング最終地点SP1からの停止判定サンプリング期間μT1(1.6秒)の間に上記ステップS204乃至S210の条件のいずれもが満たされなくなった地点がサンプリング最終地点SPmの場合、(m−1)サンプリング周期Tだけ遅延したサンプリング最終地点SPmから開始される新たな停止判定サンプリング期間μTm(1.6秒)の間に同様の判定が行われる。以上の一連の車両の停止判定処理が、車両の停止が確定されるまで予め設定されたm回繰り返されることとなる。
(D)ステップS009の処理について
次に、上記ステップS009に係る車両の発進判定処理について、図10及び図11を用いて具体的に説明する。
(D)ステップS009の処理について
次に、上記ステップS009に係る車両の発進判定処理について、図10及び図11を用いて具体的に説明する。
なお、図10は当該ステップS009の車両の発進判定処理の詳細を示すフローチャートであり、図11はステップS009に係る車両の発進判定サンプリング期間εT(1.6秒間)に係る状態遷移を示す図である。
実施形態に係る車両の発進判定処理としては、上記ステップS008に係る車両の停止判定処理が確定された時点から、以下に示す五つの条件のうち、いずれか1つでも成立した場合に、車両が発進していると確定する。すなわち、
I;発進判定サンプリング期間εT(1.6秒間)の速度検出コイル部1の出力値が
不安定{一度でも所定の標準偏差η(例えば、「4.0」)以上}である場合。
I;発進判定サンプリング期間εT(1.6秒間)の速度検出コイル部1の出力値が
不安定{一度でも所定の標準偏差η(例えば、「4.0」)以上}である場合。
II;発進判定サンプリング期間εT(1.6秒間)の速度検出コイル部1の出力値に
係る速度検出コイル部速度Vcnが一度でも「0[km/h]」でない場合。
係る速度検出コイル部速度Vcnが一度でも「0[km/h]」でない場合。
III;発進判定サンプリング期間εT(1.6秒間)の角速度センサ2の出力値が
不安定{一度でも所定の標準偏差τ(例えば、2.0)以上}である場合。
不安定{一度でも所定の標準偏差τ(例えば、2.0)以上}である場合。
IV;停止判定サンプリング期間εT(1.6秒間)の角速度センサ2の出力値に係る
角速度センサ速度Vsnが一度でも「0[km/h]」でない場合。
角速度センサ速度Vsnが一度でも「0[km/h]」でない場合。
V;GPS測位が二次元或いは三次元測位状態でのGPS速度データVGPSnが一度
でも「0[km/h]」でない場合。
でも「0[km/h]」でない場合。
ここで、例えば、サンプリング周期Tを「100ms(0.1秒間)」とし、サンプリング数εを「16」とすると、発進判定サンプリング期間εTの長さは「1.6秒間」となる。
また、車両の発進が一度確定すると、その後に発進判定処理の条件がいずれも成立しない場合であっても、次に、車両の停止が確定するまでは、発進状態がマスク処理される。
そして、車両の発進が確認されると、常に車両の初速度がゼロ状態から速度検出コイル部1の出力値による車両速度Vn[km/h]及び累積走行距離Dn[m]の演算処理が開始されるため、時間による1回積分(車両速度)や2回積分(累積走行距離)で生じる累積誤差も、ゼロの状態から蓄積が開始される。
次に、より具体的に、上述したステップS009について説明すると、当該車両の発進判定処理としては、図10に示すように、車両の発進が確定しているか否か、すなわち、当該車両の発進判定処理に対して、いわゆるマスク処理が施されているか否かの確認を行い(ステップS401)、当該マスク処理が施されている場合は(ステップS401;YES)、後述するステップS411に移行し、一方、当該マスク処理が施されていない場合は(ステップS401;NO)、CPU8内の図示しない車両発進判定期間終了カウンタの値が上記「ε(=16)」となっているか否かの確認を行う(ステップS402)。
そして、当該値が「ε(=16)」となっていないときは(ステップS402;NO)、当該車両発進判定期間終了カウンタの値を「+1」だけインクリメントして(ステップS403)、図5に示すステップS011の処理に移行する。
一方、ステップS402の判定において、車両発進判定期間終了カウンタの値が「ε(=16)」となっているときは(ステップS402;YES)、上記条件I乃至Vの確認を順次行い(ステップS404乃至S410)、上記条件I乃至Vのいずれか1つが「YES」となった場合は、後述するステップS411に移行し、他方、いずれも「NO」であった場合には、そのまま図5に示すステップS011の処理に移行する。
そして、当該各条件のいずれか1つが一度満たされるときは(ステップS404乃至S410;YES)、車両の発進確定のマスク処理を実行(すなわち、車両の発進判定処理の実行を禁止)し(ステップS411)、更に、車両の停止確定のマスク処理を解除(すなわち、車両の停止判定処理の実行を許可)し(ステップS412)、更に、上記車両発進判定期間終了カウンタの値をゼロに初期化して(ステップS413)、図5に示すステップS011の処理に移行する。
また、上記ステップS009の処理は、図11に例示するように一サンプリング周期T毎に開始され得るものであり、例えば、図11に示すサンプリング最終地点SP1からの発進判定サンプリング期間εT1(1.6秒)の間に上記ステップS404乃至S410の条件のいずれか1つが少なくとも満たされ続ければ、その1.6秒間が経過した発進判定タイミングD1において車両の発進判定が確定される。なお、サンプリング最終地点SP1からの発進判定サンプリング期間εT1(1.6秒)の間に上記ステップS404乃至S410の条件のいずれもが満たされなくなった地点がサンプリング最終地点SPmの場合、(m−1)サンプリング周期Tだけ遅延したサンプリング最終地点SPmから開始される新たな発進判定サンプリング期間εTm(1.6秒)の間に同様の判定が行われる。以上の一連の車両の発進判定処理が、車両の発進が確定されるまで予め設定されたm回繰り返されることとなる。
(E)ステップS012の処理について
次に、上記ステップS012に係る外乱による地磁気の三要素(全磁力Hnの水平分力Hon、偏角θon及び伏角δn)の平均値更新処理について、図12乃至図14を用いて具体的に説明する。
(E)ステップS012の処理について
次に、上記ステップS012に係る外乱による地磁気の三要素(全磁力Hnの水平分力Hon、偏角θon及び伏角δn)の平均値更新処理について、図12乃至図14を用いて具体的に説明する。
なお、図12及び図13は当該ステップS012に係る平均値更新処理の詳細を示すフローチャートであり、図14はステップS012に係る平均値更新処理の車両の平均値更新期間λT(5.0秒間)に係る状態遷移を示す図である。
実施形態に係る速度検出コイル部1と、いわゆる地磁気(方位)センサとは、その目的も用途も仕組みも回路構成も全く異なる。しかしながら、移動中又は停止中に存在する周辺の構造物(例えば、道路下に埋設されている地下鉄、踏切又は鉄橋等)やその他(側部を通過するトラック等)の影響により地磁気が乱れ、その外乱の影響を受けて誤差を生じる点では同じと言える。
ここで、実施形態では、地磁気の全磁力Hn[A/m]の車両速度対応標準偏差σrを求めて、これを「地磁気外乱度」と称する。このとき、当該車両速度対応標準偏差σrとは、現在のサンプリング時刻nT時における速度を単位速度で除算した商の数だけ地磁気の全磁力Hn[A/m]をサンプリングした場合の、当該サンプリングされた地磁気の全磁力Hn[A/m]の一定個数分の標準偏差である。そして、当該地磁気外乱度により、同じ外乱を、速度の高低に拘わらず検出することができる。
より具体的には、例えば、「高速道路等の有料道路で高速走行中の場合」は外乱地磁気のサンプリング周波数の値も速度に比例して高くなり、一方、例えば、「混雑、更には、渋滞の中を低速走行中の場合」は外乱地磁気のサンプリング周波数の値も速度に比例して低くなる。
そして、ステップS012の処理においては、下記の条件(a)乃至(c)のいずれか一つを全て充たすと、地磁気の三要素である偏角θon、伏角δn及び全磁力Hnの水平分力Hon夫々の平均値更新処理が確定することとする。
(a)GPS三次元測位時の等速度(等角速度)走行条件1
下記I乃至VIの条件を全て充たすと、車両の等速度(等角速度)走行が確定する。
(a)GPS三次元測位時の等速度(等角速度)走行条件1
下記I乃至VIの条件を全て充たすと、車両の等速度(等角速度)走行が確定する。
(a)−I;平均値更新期間λTのGPS速度データによる車両速度≧15.0[km/h]
(a)−II;平均値更新期間λTの速度検出コイル部1の出力値による車両速度
≧15.0[km/h]
(a)−III;平均値更新期間λTの速度検出コイル部1の出力値による|加速度|
≦0.3[m/s2]
(a)−IV;平均値更新期間λTのGPS速度データによる|GPS加速度|
≦0.3[km/h・s]
(a)−V;平均値更新期間λTの角速度センサ2の出力値による|角加速度|
≦0.3[deg/s2]
(a)−VI;平均値更新期間λTの車両速度対応標準偏差σrによる地磁気外乱度
≦1σ
(b)GPS二次元測位時の等速度(等角速度)走行条件2
下記I乃至VIの条件を全て充たすと、車両の等速度(等角速度)走行が確定する。
(a)−II;平均値更新期間λTの速度検出コイル部1の出力値による車両速度
≧15.0[km/h]
(a)−III;平均値更新期間λTの速度検出コイル部1の出力値による|加速度|
≦0.3[m/s2]
(a)−IV;平均値更新期間λTのGPS速度データによる|GPS加速度|
≦0.3[km/h・s]
(a)−V;平均値更新期間λTの角速度センサ2の出力値による|角加速度|
≦0.3[deg/s2]
(a)−VI;平均値更新期間λTの車両速度対応標準偏差σrによる地磁気外乱度
≦1σ
(b)GPS二次元測位時の等速度(等角速度)走行条件2
下記I乃至VIの条件を全て充たすと、車両の等速度(等角速度)走行が確定する。
(b)−I;平均値更新期間λTのGPS速度データによる車両速度≧30.0[km/h]
(b)−II;平均値更新期間λTの速度検出コイル部1の出力値による車両速度
≧30.0[km/h]
(b)−III;平均値更新期間λTの速度検出コイル部1の出力値による|加速度|
≦0.2[m/s2]
(b)−IV;平均値更新期間λTのGPS速度データによる|GPS加速度|
≦0.2[km/h・s]
(b)−V;平均値更新期間λTの角速度センサ2の出力値による|角加速度|
≦0.2[deg/s2]
(b)−VI;平均値更新期間λTの車両速度対応標準偏差σrによる地磁気外乱度
≦1σ
(c)GPS非測位時の等速度(等角速度)走行条件3
下記I乃至Vの条件を全て充たすと、車両の等速度(等角速度)が確定する。
(b)−II;平均値更新期間λTの速度検出コイル部1の出力値による車両速度
≧30.0[km/h]
(b)−III;平均値更新期間λTの速度検出コイル部1の出力値による|加速度|
≦0.2[m/s2]
(b)−IV;平均値更新期間λTのGPS速度データによる|GPS加速度|
≦0.2[km/h・s]
(b)−V;平均値更新期間λTの角速度センサ2の出力値による|角加速度|
≦0.2[deg/s2]
(b)−VI;平均値更新期間λTの車両速度対応標準偏差σrによる地磁気外乱度
≦1σ
(c)GPS非測位時の等速度(等角速度)走行条件3
下記I乃至Vの条件を全て充たすと、車両の等速度(等角速度)が確定する。
(c)−I;平均値更新期間λTの角速度センサ2の出力値による車両速度
≧45.0[km/h]
(c)−II;平均値更新期間λTの速度検出コイル部1の出力値による車両速度
≧45.0[km/h]
(c)−III;平均値更新期間λTの速度検出コイル部1の出力値による|加速度|
≦0.1[m/s2]
(c)−IV;平均値更新期間λTの角速度センサ2の出力値による|角加速度|
≦0.1[deg/s2]
(c)−V;平均値更新期間λTの車両速度対応標準偏差σrによる地磁気外乱度
≦1σ
次に、上記の地磁気の三要素である偏角θon、伏角δn及び全磁力Hnの水平分力Hon夫々の平均値更新方法(算出方法)、並びに上記の地磁気外乱度、いわゆる車両速度対応標準偏差σrを求めるための地磁気の全磁力Hnの平均値更新方法(算出方法)を説明する。
≧45.0[km/h]
(c)−II;平均値更新期間λTの速度検出コイル部1の出力値による車両速度
≧45.0[km/h]
(c)−III;平均値更新期間λTの速度検出コイル部1の出力値による|加速度|
≦0.1[m/s2]
(c)−IV;平均値更新期間λTの角速度センサ2の出力値による|角加速度|
≦0.1[deg/s2]
(c)−V;平均値更新期間λTの車両速度対応標準偏差σrによる地磁気外乱度
≦1σ
次に、上記の地磁気の三要素である偏角θon、伏角δn及び全磁力Hnの水平分力Hon夫々の平均値更新方法(算出方法)、並びに上記の地磁気外乱度、いわゆる車両速度対応標準偏差σrを求めるための地磁気の全磁力Hnの平均値更新方法(算出方法)を説明する。
先ず、偏角θonの平均値更新方法(算出方法)については、今回のサンプリング時刻nT時において、サンプリング周期T間隔毎の地磁気の偏角θon[deg/100ms]は、上記(28)式により算出され、リングバッファ501内に順次蓄積される。そして、今回のサンプリング時刻nT時における地磁気の偏角θon[deg]は、(n−9)回目からn回目までの上記偏角θon[deg/100ms]十個を加算し、それを十で除して平均化することにより算出して変動型のリングバッファ502内に順次蓄積される。
更に、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)とリンクした地磁気の平均偏角θoAVGn[deg]は、(n−49)回目からn回目までの上記偏角θon[deg]五十個を加算し、それを五十で除して平均化することにより算出する。
そして、当該更新された平均偏角θoAVGn[deg]は、当該算出の度に平均偏角データとしてハードディスクDK2内の偏角分布データ領域503内に車両の絶対位置と対応付けて、不揮発性に記憶される。
次に、伏角δnの平均値更新方法(算出方法)については、今回のサンプリング時刻nT時において、サンプリング周期T間隔毎の地磁気の伏角δn[deg/100ms]は、上記(19)式により算出され、リングバッファ504内に順次蓄積される。そして、今回のサンプリング時刻nT時における地磁気の伏角δn[deg]は、(n−9)回目からn回目までの上記伏角δn[deg/100ms]十個を加算し、それを十で除して平均化することにより算出して変動型のリングバッファ505内に順次蓄積される。
更に、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)とリンクした地磁気の平均伏角δAVGn[deg]は、(n−49)回目からn回目までの上記伏角δn[deg]五十個を加算し、それを五十で除して平均化することにより算出する。
そして、当該更新された平均伏角δAVGn[deg]は、当該算出の度に平均伏角データとしてハードディスクDK2内の伏角分布データ領域506内に車両の絶対位置と対応付けて、不揮発性に記憶される。
最後に、全磁力Hnの水平分力Honの平均値更新方法(算出方法)については、今回のサンプリング時刻nT時における車両のGPS速度VGPSn[km/h/100ms]による水平分力Hon[A/m/100ms]は、サンプリング周期T間隔毎に上記(27)式により算出され、リングバッファ507内に順次蓄積される。そして、今回のサンプリング時刻nT時における車両のGPS速度VGPSn[km/h]による水平分力Hon[A/m]は、(n−9)回目からn回目までの上記水平分力Hon[A/m/100ms]十個を加算し、それを十で除して平均化することにより算出して変動型のリングバッファ508内に順次蓄積される。
更に、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)とリンクした地磁気の全磁力Hn[A/m]の平均水平分力HoAVGn[A/m]は、(n−49)回目からn回目までの上記水平分力Hon[A/m]五十個を加算し、それを五十で除して平均化することにより算出する。
そして、当該更新された平均水平分力HoAVGn[A/m]は、当該算出の度に当該GPS速度VGPSn[km/h]による平均水平分力データとしてハードディスクDK2内の水平分力分布データ領域509内に車両の絶対位置と対応付けて、不揮発性に記憶される。
なお、これまでの説明において、サンプリング数λを「50」、サンプリング間隔を100msとすると、平均値更新期間λTは5秒となる。
加えて、全磁力Hnの平均値更新方法(算出方法)については、今回のサンプリング時刻nT時において、サンプリング周期T間隔毎の地磁気の全磁力Hn[A/m/100ms]は、上記(34)式により算出され、リングバッファ510内に順次蓄積される。そして、今回のサンプリング時刻nT時における地磁気の全磁力Hn[A/m]は、(n−9)回目からn回目までの上記全磁力Hn[A/m/100ms]十個を加算し、それを十で除して平均化することにより算出して変動型のリングバッファ511内に順次蓄積される。
更に、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)とリンクした地磁気の平均全磁力HAVGn[A/m]は、(n−49)回目からn回目までの上記全磁力Hn[A/m]五十個を加算し、それを五十で除して平均化することにより算出する。
そして、当該更新された平均全磁力HAVGn[A/m]は、当該算出の度に平均全磁力データとしてハードディスクDK2内の全磁力分布データ領域512内に車両の絶対位置と対応付けて、不揮発性に記憶される。
次に、より具体的に、上述したステップS012について図12及び図13を用いて説明すると、当該外乱による平均値更新処理としては、図12に示すように、車両の発進が確定しているか否か、すなわち、当該車両の発進判定処理に対して、いわゆるマスク処理が施されているか否かの確認を行い(ステップS601)、当該マスク処理が施されていない場合は(ステップS601;NO)、後述するステップS622に移行し、一方、当該マスク処理が施されている場合は(ステップS601;YES)、その時点でのGPSの測位次元数が三次元であるか否かの確認を行う(ステップS602)。
そして、当該測位次元数が三次元であるときは(ステップS602;YES)、上記条件(a)−I乃至(a)−VIの確認を順次行い(ステップS603乃至S607及びS618)、上記条件(a)−I乃至(a)−VIのいずれか1つが「NO」となった場合は後述するステップS622に移行し、他方、いずれも「YES」であった場合には、CPU8内の図示しない平均値更新期間終了カウンタの値が「λ(=50)」となったか否かの確認を行う(ステップS619)。
なお、ここで、図12に図示していない処理として、ステップS603乃至S607及びS618(三次元測位状態の場合)のいずれもが満たされない状態が、例えば、上記平均値更新期間終了カウンタλの最大値「λ=50」の2倍、すなわち、10秒以上続くような場合、ステップS621の処理の代替処理として、上記(28)式、(19)式及び(32)式にGPS測位データの車両絶対位置である緯度及び経度データを代入して、地磁気の三要素である偏角θon、伏角δn及び全磁力Hnの水平分力Hon夫々の平均値を更新する処理を行うこととなる。
これにより、当該値が「λ(=50)」となっているときは(ステップS619;YES)、偏角θon、伏角δn及び全磁力Hnの水平分力Hon夫々における第m番目の値を新たな平均値として更新し(ステップS621)、図5に示すステップS013の処理に移行する。
また、上記条件(a)−I乃至(a)−VIのいずれか一つが「NO」となった場合は、上記平均値更新期間終了カウンタの値をゼロに初期化して(ステップS622)、そのまま図5に示すステップS013の処理に移行する。
更に、上記ステップS619の判定において、平均値更新期間終了カウンタの値が「λ(=50)」となっていないときは(ステップS619;NO)、当該平均値更新期間終了カウンタの値を「+1」だけインクリメントして(ステップS620)、図5に示すステップS013の処理に移行する。
他方、上記ステップS602の判定において、GPSの測位次元数が三次元でないときは(ステップS602;NO)、次に、当該測位次元数が二次元であるか否かの確認を行う(ステップS608)。
そして、当該測位次元数が二次元であるときは(ステップS608;YES)、上記条件(b)−I乃至(b)−VIの確認を順次行い(ステップS609乃至S613及びS618)、上記条件(b)−I乃至(b)−VIのいずれか一つが「NO」となった場合は、上記ステップS622の処理に移行し、他方、いずれも「YES」であった場合には上記ステップS619の処理に移行する。
なお、ここで、図12に図示していない処理として、ステップS609乃至S613及びS618(二次元測位状態の場合)のいずれもが満たされない状態が、上記と同じように続く場合、上記ステップS621について上述した代替処理を行うこととなる。
また、ステップS608の判定において、GPSの測位次元数が二次元でもない(すなわち、測位不可能状態である)ときは(ステップS608;NO)、図13に示すように、上記条件(c)−I乃至(c)−Vの確認を順次行い(ステップS614乃至S618)、上記条件(c)−I乃至(c)−Vのいずれか1つが「NO」となった場合は上記ステップS622の処理に移行し、他方、いずれも「YES」であった場合には、上記ステップS619の処理に移行する。
なお、ここで、図12及び図13に図示していない処理として、ステップS614乃至S618(非測位状態の場合)のいずれもが満たされない状態が、上記と同じように続く場合、角速度センサ2の出力値による車両絶対位置である緯度及び経度データを用いて、上記ステップS621について上述した代替処理を行うこととなる。
また、上記ステップS012の処理は、図14に例示するように一サンプリング周期T毎に開始され得るものであり、例えば、図14に示す等速度直線(等角速度)走行外乱確定タイミングLD1からの平均値更新期間λT1(5.0秒)の間に図12及び図13に示す条件、すなわち、ステップS603乃至S607及びS618(三次元測位状態の場合)、ステップS609乃至S613及びS618(二次元測位状態の場合)及びステップS614乃至S618(非測位状態の場合)のいずれかが少なくとも満たされ続ければ、その5.0秒間が経過した平均値更新タイミングR1において当該平均値更新が確定される。
なお、等速度直線(等角速度)走行外乱確定タイミングLD1からの平均値更新期間λT1(5.0秒)の間に上記図12及び図13に示す条件、すなわち、ステップS603乃至S607及びS618(三次元測位状態の場合)、ステップS609乃至S613及びS618(二次元測位状態の場合)及びステップS614乃至S618(非測位状態の場合)のいずれもが満たされなくなった地点が等速度直線(等角速度)走行外乱確定タイミングLDmの場合、(m−1)サンプリング周期Tだけ遅延した等速度直線(等角速度)走行外乱確定タイミングLDmから開始される新たな平均値更新期間λTm(5.0秒)の間に同様の判定が行われる。以上の一連の外乱による平均値更新処理は、上記(C)で詳述したステップS008に係る車両の停止判定処理により車両の停止が確定されるまで繰り返されることになる。
次に、上記外乱による地磁気の三要素の平均値更新処理に供されるリングバッファ501、502、504、505、507及び508、並びに分布データ領域503、506及び509の各動作について夫々説明する。
先ず、サンプリング数十個のリングバッファ501内では、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に上記(28)式により取得した今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)のうち、緯度LatCoiln及び経度LonCoilnと対応する地磁気の偏角θon[deg/100ms]が最新データとして格納されると、当該リングバッファ501内では一データずつシフトされて第十番目のデータが消失する。
また、上述した如く第一番目乃至第十番目のサンプリング数十個のデータを加算して平均化処理すると、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応した地磁気の偏角θon[deg]が算出され、車両速度に比例したサンプリング数(例えば、128[km/h]の場合、128個)の変動型のリングバッファ502内に最新データとして格納される。
次に、変動型のリングバッファ502内では、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、リングバッファ501内に格納されていた車両絶対位置(緯度LatCoil,経度LonCoil)による地磁気の偏角θo[deg/100ms]から算出された今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応した地磁気の偏角θon[deg]が最新データとして格納されると、変動型のリングバッファ502内では一データずつシフトされ、最も古い(例えば、第128番目)のデータが消失する。
更に、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応した地磁気の偏角θon[deg]から一定期間(例えば、5.0秒間)に相当する第一番目乃至第五十番目のサンプリング数五十個を加算して平均化処理すると、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)とリンクした地磁気の平均偏角θoAVGn[deg]が算出される。
そして、例えば、車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)とリンクした地磁気の平均偏角θoAVGn[deg]のいずれかの値が顕著に変化していた場合には、予め設定された間隔で、ハードディスクDK2内の偏角分布データ領域503内に最新データとして、不揮発性に記憶される。
ここで、当該偏角分布データ領域503内においては、上記予め設定された間隔毎に、車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と、地磁気の平均偏角θoAVGn[deg]と、が対として且つ最新データとして、不揮発性に記憶される。
次に、サンプリング数十個のリングバッファ504内では、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、上記(19)式により取得した今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)のうち、緯度LatCoiln及び経度LonCoilnと対応する地磁気の伏角δn[deg/100ms]が最新データとして格納されると、当該リングバッファ504内では一データずつシフトされて第十番目のデータが消失する。
また、上述した如く第一番目乃至第十番目のサンプリング数十個のデータを加算して平均化処理すると、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応した地磁気の伏角δn[deg]が算出され、車両速度に比例したサンプリング数(例えば、128[km/h]の場合、128個)の変動型のリングバッファ505内に最新データとして格納される。
次に、変動型のリングバッファ505内では、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、リングバッファ504内に格納されていた車両絶対位置(緯度LatCoil,経度LonCoil)による地磁気の伏角δ[deg/100ms]から算出された今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応した地磁気の伏角δn[deg]が最新データとして格納されると、変動型のリングバッファ505内では一データずつシフトされ、最も古い(例えば、第128番目)のデータが消失する。
更に、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応した地磁気の伏角δn[deg]から一定期間(例えば、5.0秒間)に相当する第一番目乃至第五十番目のサンプリング数五十個を加算して平均化処理すると、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)とリンクした地磁気の平均伏角δAVGn[deg]が算出される。
そして、例えば、車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)とリンクした地磁気の平均伏角δAVGn[deg]のいずれかの値が顕著に変化していた場合には、予め設定された間隔で、ハードディスクDK2内の伏角分布データ領域506内に最新データとして、不揮発性に記憶される。
ここで、当該伏角分布データ領域506内においては、上記予め設定された間隔毎に、車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と、地磁気の平均伏角δAVGn[deg]と、が対として且つ最新データとして、不揮発性に記憶される。
最後に、サンプリング数十個のリングバッファ507内では、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、上記(27)式により取得した今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応する車両のGPS速度VGPSn[km/h/100ms]による地磁気の全磁力Hn[A/m/100ms]の水平分力Hon[A/m/100ms]が最新データとして格納されると、当該リングバッファ507内では一データずつシフトされて第十番目のデータが消失する。
また、上述した如く第一番目乃至第十番目のサンプリング数十個のデータを加算して平均化処理すると、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応した車両のGPS速度VGPSn[km/h]による地磁気の全磁力Hn[A/m]の水平分力Hon[A/m]が算出され、車両速度に比例したサンプリング数(例えば、128[km/h]の場合、128個)の変動型のリングバッファ508内に最新データとして格納される。
次に、変動型のリングバッファ508内では、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、リングバッファ507内に格納されていた車両のGPS速度VGPS[km/h/100ms]による地磁気の全磁力H[A/m/100ms]の水平分力Ho[A/m/100ms]から算出された今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応した車両のGPS速度VGPSn[km/h]による地磁気の全磁力Hn[A/m]の水平分力Hon[A/m]が最新データとして格納されると、変動型のリングバッファ508内では一データずつシフトされ、最も古い(例えば、第128番目)のデータが消失する。
更に、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応した地磁気の全磁力Hn[A/m]の水平分力Hon[A/m]から一定期間(例えば、5.0秒間)に相当する第一番目乃至第五十番目のサンプリング数五十個を加算して平均化処理すると、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln」とリンクした車両のGPS速度VGPSn[km/h]による地磁気の全磁力Hn[A/m]の平均水平分力HoAVGn[A/m]が算出される。
そして、例えば、車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)とリンクした地磁気の全磁力Hn[A/m]の平均水平分力HoAVGn[A/m]のいずれかの値が顕著に変化していた場合には、予め設定された間隔で、ハードディスクDK2内の水平分力分布データ領域509内に最新データとして、不揮発性に記憶される。
ここで、当該水平分力分布データ領域509内においては、上記予め設定された間隔毎に、車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と、地磁気の全磁力Hn[A/m]の平均水平分力HoAVGn[A/m]と、が対として且つ最新データとして、不揮発性に記憶される。
続いて、上記地磁気外乱度、いわゆる車両速度対応標準偏差σrの算出処理に供されるリングバッファ510及び511、並びに分布データ領域512の各動作について夫々説明する。
先ず、サンプリング数十個のリングバッファ510内では、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に上記(34)式により取得した今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)のうち、緯度LatCoiln及び経度LonCoilnと対応する地磁気の全磁力Hn[A/m/100ms]が最新データとして格納されると、当該リングバッファ510内では一データずつシフトされて第十番目のデータが消失する。
また、上述した如く第一番目乃至第十番目のサンプリング数十個のデータを加算して平均化処理すると、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応した地磁気の全磁力Hn[A/m]が算出され、車両速度に比例したサンプリング数(例えば、128[km/h]の場合、128個)の変動型のリングバッファ511内に最新データとして格納される。
次に、変動型のリングバッファ511内では、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、リングバッファ510内に格納されていた車両絶対位置(緯度LatCoil,経度LonCoil)による地磁気の全磁力H[A/m/100ms]から算出された今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応した地磁気の全磁力Hn[A/m]が最新データとして格納されると、変動型のリングバッファ511内では一データずつシフトされ、最も古い(例えば、第128番目)のデータが消失する。
更に、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と対応した地磁気の全磁力Hn[A/m]から一定期間(例えば、5.0秒間)に相当する第一番目乃至第五十番目のサンプリング数五十個を加算して平均化処理すると、今回のサンプリング時刻nT時における車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)とリンクした地磁気の平均全磁力HAVGn[A/m]が算出される。
そして、例えば、車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)とリンクした地磁気の平均全磁力HAVGn[A/m]のいずれかの値が顕著に変化していた場合には、予め設定された間隔で、ハードディスクDK2内の全磁力分布データ領域512内に最新データとして、不揮発性に記憶される。
ここで、当該全磁力分布データ領域512内においては、上記予め設定された間隔毎に、車両絶対位置(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)と、地磁気の平均全磁力HAVGn[A/m]と、が対として且つ最新データとして、不揮発性に記憶される。
(F)ステップS013の処理について
次に、上記ステップS013に係るGPS非測位状態における車両走行状態の推測処理について、以下で具体的に説明する。
(F)ステップS013の処理について
次に、上記ステップS013に係るGPS非測位状態における車両走行状態の推測処理について、以下で具体的に説明する。
通常、GPSが正常な測位を継続している間は、車両の速度、位置及び方位のリセット(校正)を適当に設定された時間間隔で適宜、行っていれば、その間の自立航法処理は、速度検出コイル部1の出力値を用いて算出された単位時間当たりの車両の加速度An[m/s2]が算出されて、次に、サンプリング周期Tで加速度An[m/s2]を1回積分して車両の速度Vn[km/h]が算出されて、更に、その速度Vn[km/h]を再度1回積分すると単位時間当たりの車両の走行距離Dn[m]が算出される。
そして、角速度センサ2の出力値による単位時間当たりの車両の相対方位の変化量Δθsn[等分角度]を前回までの出力方位(絶対方位)θsn−1[等分角度]に累積した今回の出力方位(絶対方位)θsn[等分角度]と、取得した今回の路面傾斜角度θGn[deg]と、走行距離Dn[m]と、によって、走行ベクトル(Xn,Yn,Zn)[m]が算出される。
最後に、前回までの車両の絶対位置データ(緯度LatCoiln−1,経度LonCoiln−1,高度AltCoiln−1)に、上記算出された今回の走行ベクトル(Xn,Yn,Zn)[m]を累積して、今回のサンプリング時刻nT時における車両の絶対位置データ(緯度LatCoiln,経度LonCoiln,高度AltCoiln)が算出される。
以上説明した車両の絶対位置データ算出までの一連の処理は、車両の速度リセット(校正)から次の速度リセット(校正)までの間、同じく位置リセット(校正)から次の位置リセット(校正)までの間、方位リセット(校正)から次の方位リセット(校正)までの間、速度リセット(校正)から次の位置リセット(校正)までの間、速度リセット(校正)から次の方位リセット(校正)までの間、位置リセット(校正)から次の速度リセット(校正)までの間、位置リセット(校正)から次の方位リセット(校正)までの間、方位リセット(校正)から次の速度リセット(校正)までの間、方位リセット(校正)から次の位置リセット(校正)までの間及びGPS非測位状態継続期間中等の補完として機能する。
なお、上記した用途の一例として推測処理を用いる場合には、車両の速度、位置及び方位のリセット(校正)が行われる頻度が多くなるような時間間隔(例えば、1秒間隔)で当該リセット(校正)処理を行うように設定すると、外観上は、GPS航法のみを用いたナビゲーション装置Sが実現できることになる。
また、速度検出コイル部1を用いた自立航法をGPS航法と併用させるのは、ナビゲーション装置Sを例えば、車速センサやバックセンサ等に接続する際の煩雑さを無くし、更には、その接続を行うことによって車両走行中の安全性を損なうような誤動作発生を回避することができるからである。
このような併用を有効に行うため、GPSが正常な測位を継続している間に、速度検出コイル部1の出力値や角速度センサ2の出力値に基づいた算出処理等が精度良く行われるように、それらに対する様々な補正を十分に行って(又は収束させて或いは学習させて)おく必要がある。
そこで本実施形態では、GPS非測位時における自車位置検出処理をより精度良く行うべく、速度検出コイル部1及び角速度センサ2等、ナビゲーション装置Sとして活用できる全ての構成部材を用いている。
次に、実際の推測処理について説明する。
実施形態に係る車両状態の推測処理では、先ず、GPS非測位状態継続期間中は、正確な車両の絶対位置を知り得ない。このため、後述する(図5のステップS016参照)MM道路形状データによる位置リセット(校正)処理を用いることができる。
すなわち、先ず、MM道路形状データ上の任意なポイントに座標を持つノード(又は形状点)、隣接ノード間を繋いだリンク、交差点及び交差点間を繋いだ道路の4つの要素を利用する。
MMを行う場合には、現在の車両の絶対位置からリンクに垂線を降ろした垂直引き込みによりMMを行い、MM前後のノードに対して車両速度に比例した時間間隔で位置リセット(校正)する。
また、絶対位置の交差点引き込みによりMMを行い、交差点又はMM前後のノードに車両速度に比例した時間間隔で位置リセット(校正)する。
MMには、その他に、カーブ引き込み、パターンマッチング等がある。但し、オンロードの場合のみ有効で、オフロードではデータが無い。このため、オンロードとオフロードとを間違えて、自立航法処理が出来ないようなことにならないためにも、常に累積走行ベクトル(Xn,Yn,Zn)[m]の誤差をできるだけ最小限にしておく必要がある。
また、GPS非測位状態継続期間中は、正確な車両の絶対方位をも知り得ることができない。
このためには、後述する(図5のステップS018参照)角速度センサ2の出力値に基づいた出力方位(絶対方位)θsn[等分角度]を、車両速度に比例した時間間隔でMM道路形状データのMM道路方位データに方位リセット(校正)する。
但し、オンロードの場合のみ有効で、オフロードではデータが無い。このため、オンロードとオフロードを間違えないためにも、GPS測位状態継続期間中よりも方位リセット(校正)の頻度を上げる必要がある。
最後に、GPS非測位状態継続期間中は、GPS速度データVGPSn[km/h]とするVref[km/h]と前回までの車両速度Vn−1[km/h]による車両速度に比例した変数(速度可変更新係数Spn)での重み付け初速度V0[km/h]、及び車両速度に比例した時間間隔(SNS速度リセットタイマ)での前回までの車両速度Vn−1[km/h]の速度リセット(校正)することができない。
このためには、後述する(図5のステップS015参照)車両走行状態を等角加速度回転運動と仮定して、角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度センサ速度Vsn[km/h]とするVref[km/h]を用いて、GPS非測位状態継続期間中の前回までの車両速度Vn−1[km/h]の速度リセット(校正)をする。
次に、より具体的に、実施形態に係る推測処理について説明する。
GPS測位状態継続期間中に車両速度情報を得るためには、車両走行状態を等加速度直線運動と仮定し、GPS非測位状態継続期間中に車両速度情報を得るためには、車両走行状態を等角加速度回転運動と仮定し、夫々速度検出コイル部1の出力値及び角速度センサ2の出力値を処理する。
ここで、速度検出コイル部1の出力値による等加速度直線運動(線運動)と、角速度センサ2の出力値による等角加速度回転運動(回転運動)との対応関係を、サンプリング時刻nT時における夫々の関係式で下記[表1]に記述する。
また、上記の対応関係に基づき、角速度センサ2の出力値を用いて算出される、等角加速度回転運動(回転運動)でのサンプリング時刻nT時における今回の車両の接線加速度Asn[m/s2]、単位変換した線速度Vsn[km/h]及び走行距離変化量Δdsn[m]を下記に記述する。
接線加速度(角速度センサ加速度):Asn=Pkn−1×Rn−1×Δωn
(単位は[m/s2]=[m]×[rad./s2]=[m]×[1/s2]であり、Δωnは角加速度[rad./s2]である。)
線速度(角速度センサ速度):Vsn=Pkn−1×Rn−1×ωn
(単位は[m/s]=[m]×[rad./s]=[m]×[1/s]であり、ωnは角速度[rad./s]である。)
走行距離変化量:Δdsn=Pkn−1×Rn−1×Δθn
(単位は[m]=[m]×[rad.]=[m]×[1]であり、Δθnは角度変化量[rad.]である。)
回転補正係数:Pkn=Pkn−1±φ
(単位は[1]:rad.は無名数であり、Rnは回転半径[m]であり、nは今回、n−1は前回を示している。)
なお、上記の接線加速度Asn[m/s2]、単位変換した線速度Vsn[km/h]、走行距離変化量Δdsn[m]、GPS非測位時の路面傾斜角度算出処理及び回転補正係数Pknの永久学習処理等を、GPS非測位時に限らずGPS測位時にも行うことにより、速度検出コイル部1の出力値による加速度An[m/s2]、速度Vn[km/h]、走行距離変化量Δdn[m]及びGPS速度データによる路面傾斜角度等の補正も行え、また、回転補正係数Pknの収束状況も車両の走行状態に追従したものになる。
(G)ステップS014の処理について
次に、上記ステップS014に係る路面傾斜角度の算出処理について、図15を用いて具体的に説明する。なお、図15は当該路面傾斜角度の算出処理を夫々説明するための図である。
(単位は[m/s2]=[m]×[rad./s2]=[m]×[1/s2]であり、Δωnは角加速度[rad./s2]である。)
線速度(角速度センサ速度):Vsn=Pkn−1×Rn−1×ωn
(単位は[m/s]=[m]×[rad./s]=[m]×[1/s]であり、ωnは角速度[rad./s]である。)
走行距離変化量:Δdsn=Pkn−1×Rn−1×Δθn
(単位は[m]=[m]×[rad.]=[m]×[1]であり、Δθnは角度変化量[rad.]である。)
回転補正係数:Pkn=Pkn−1±φ
(単位は[1]:rad.は無名数であり、Rnは回転半径[m]であり、nは今回、n−1は前回を示している。)
なお、上記の接線加速度Asn[m/s2]、単位変換した線速度Vsn[km/h]、走行距離変化量Δdsn[m]、GPS非測位時の路面傾斜角度算出処理及び回転補正係数Pknの永久学習処理等を、GPS非測位時に限らずGPS測位時にも行うことにより、速度検出コイル部1の出力値による加速度An[m/s2]、速度Vn[km/h]、走行距離変化量Δdn[m]及びGPS速度データによる路面傾斜角度等の補正も行え、また、回転補正係数Pknの収束状況も車両の走行状態に追従したものになる。
(G)ステップS014の処理について
次に、上記ステップS014に係る路面傾斜角度の算出処理について、図15を用いて具体的に説明する。なお、図15は当該路面傾斜角度の算出処理を夫々説明するための図である。
GPS測位時における路面傾斜角度算出処理について、図15(a)及び(b)を用いて説明する。
GPS測位時においては、サンプリング周期T(例えば、100ms)間隔毎に算出された現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]の水平(x)方向VGPSxn[km/h]及び垂直(y)方向VGPSyn[km/h]により、現在のサンプリング時刻nT時における路面傾斜角度θGn[rad.]が図15(a)に基づき、算出される。
すなわち、速度情報はGPS受信部3で複数のGPS衛星から受信する航法電波のドップラー効果による周波数の変化に基づいて、水平(x)方向の速度データVGPSx[km/h]と垂直(y)方向の速度データVGPSy[km/h]を算出する。
サンプリング周期T間隔毎に取得した水平(x)方向及び垂直(y)方向の速度データを、夫々に上記リングバッファ101及び102内に最新データとして格納し、その格納された夫々のサンプリング数十個分の速度データを加算して平均化処理を行った結果が図15(a)の水平(x)方向の速度データVGPSxn[km/h]と垂直(y)方向の速度データVGPSyn[km/h]である。このリングバッファ101及び102等の動作については、後ほど詳述する。
これにより、現在のサンプリング時刻nT時における路面傾斜角度θGn[rad.]は、
tanθGn=VGPSyn/VGPSxn
但し、(−π/2)<θGn[rad.]<(π/2)
として算出される。
tanθGn=VGPSyn/VGPSxn
但し、(−π/2)<θGn[rad.]<(π/2)
として算出される。
ここで、三角関数には逆関数がないため、例えば、y=tanxの場合にyの値が1つ決まると、xの値は複数決まるので1対1対応の写像ではない。但し、周期π以内で「単調増加」或は「単調減少」の部分にxの範囲を指定することにより、1対1対応の写像であり逆関数が存在することになる。よって、図15(b)より、
θGn[rad.]=tan−1(VGPSyn/VGPSxn)
=arctan(VGPSyn/VGPSxn)
=atan(VGPSyn/VGPSxn)
但し、(−π/2)<θGn[rad.]<(π/2)
(−π/2)<θGn[rad.]<0の場合:降坂路面
0<θGn[rad.]<(π/2)の場合 :登坂路面
としてGPS測位時の路面傾斜角度θGnが算出できる。
θGn[rad.]=tan−1(VGPSyn/VGPSxn)
=arctan(VGPSyn/VGPSxn)
=atan(VGPSyn/VGPSxn)
但し、(−π/2)<θGn[rad.]<(π/2)
(−π/2)<θGn[rad.]<0の場合:降坂路面
0<θGn[rad.]<(π/2)の場合 :登坂路面
としてGPS測位時の路面傾斜角度θGnが算出できる。
ここで、上記リングバッファ101及び102、並びにこれらに関連するリングバッファ103の動作について、簡単に説明する。
先ず、リングバッファ101につき、サンプリング周期T間隔毎に取得した現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h/100ms]の水平(x)方向VGPSxn[km/h/100ms]がサンプリング数十個のリングバッファ101内に最新データとして格納されると、当該リングバッファ101内では1データずつシフトされて第十番目のデータがリングバッファ101内から消失する。
そして、第一番目乃至第十番目のサンプリング数十個のデータを加算して平均化処理すると、現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]の水平(x)方向VGPSxn[km/h]が算出される。
よって、上記算出された現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]の水平(x)方向VGPSxn[km/h]と、後述する当該GPS速度VGPSn[km/h]の垂直(y)方向VGPSyn[km/h]により、上記路面傾斜角度θGn[rad.]が算出され、後述するサンプリング数五十個のリングバッファ103内に最新データとして格納され、これを路面傾斜角度θGn[rad.]とする。
なお、GPS測位データの更新間隔は1秒間隔で、これは非測位時でも同様である。
次に、リングバッファ102につき、サンプリング周期T間隔毎に取得した現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h/100ms]の垂直(y)方向VGPSyn[km/h/100ms]がサンプリング数十個のリングバッファ102内に最新データとして格納されると、当該リングバッファ102内では1データずつシフトされて第十番目のデータがリングバッファ102内から消失する。
そして、第一番目乃至第十番目のサンプリング数十個のデータを加算して平均化処理すると、現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]の垂直(y)方向VGPSyn[km/h]が算出される。
よって、上記算出された現在のサンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]の垂直(y)方向VGPSyn[km/h]と、上述した当該GPS速度VGPSn[km/h]の水平(x)方向VGPSxn[km/h]により、上記路面傾斜角度θGn[rad.]が算出される。
次に、リングバッファ103につき、サンプリング周期T間隔毎に上記算出された現在のサンプリング時刻nT時における路面傾斜角度θGn[rad.]がサンプリング数五十個のリングバッファ103内に最新データとして格納されると、当該リングバッファ103内では1データずつシフトされて第五十番目のデータがリングバッファ103内から消失する。
そして、現在のサンプリング時刻nT時における路面傾斜角度θGn[rad.]について、リングバッファ103内のサンプリング数全五十個の平均値を算出し、これを平均路面傾斜角度θGAVGn[rad.]とする。
(H)ステップS015の処理について
次に、上記ステップS015に係る速度リセット(校正)処理について、図16を用いて具体的に説明する。なお、図16は当該速度リセット(校正)処理を説明するための図である。
(H)ステップS015の処理について
次に、上記ステップS015に係る速度リセット(校正)処理について、図16を用いて具体的に説明する。なお、図16は当該速度リセット(校正)処理を説明するための図である。
上述したステップS004及びS006の処理により速度検出コイル部1の出力値に基づいて、算出された車両の速度Vn[km/h]及び累積走行距離Dn[m]の積分誤差や累積誤差の発生防止、車両の走行状態を等加速度直線運動と仮定したことによる算出誤差の吸収処理を行うべく、上記速度リセット(校正)処理を行う。
そして、当該速度リセット(校正)処理として、信頼性の高いGPS速度データ等の他の速度検出装置(ナビゲーション装置Sが搭載されている車両に対して電源供給以外の電気的に接続されていないものに限る)により、検出された車両の速度Vn[km/h]とするVref[km/h]を使用して、前回までの車両の速度Vn−1[km/h]を予め設定された時間間隔で適宜、校正(リセット)して、車両の初速度V0[km/h]を算出する(詳細は後述する)。
次に、具体的な補正条件としては、以下の補正条件I及び補正条件IIを用いる。
・補正条件I;GPS測位継続期間中のサンプリング時刻(n−3)T時におけるGPS測位データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのGPS測位データのうち、測位情報,精度情報,GPS方位データ情報,車両走行情報及びGPS速度データ情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)GPS測位データが使用可能である。すなわち、GPS測位データにおける使用可能フラグが、ゼロクリアされていること。
(b)通常測位である。すなわち、GPS測位データにおける測位方法フラグが、ゼロクリアされていること。
(c)通常状態である。すなわち、GPSメモリバックアップ状態フラグが、ゼロクリアされていること。
(d)二次元又は三次元測位状態であること。すなわち、測位出来ず又は測位誤差大ではないこと。
(e)捕捉衛星数が六個以上であること。
(f)測位誤差情報の誤差長軸半径LAXIS,誤差短軸半径SAXIS及び誤差長軸傾きANGLの夫々の値が小さいこと。
(g)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(h)4回連続したGPS方位データ間の差が0.9[deg]以下であること。
(i)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦2.0[deg/s](すなわち、直進走行中)であること。
(j)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
(k)PDOP(水平垂直精度)<4.0であること。(PDOP:HDOPとVDOPの合成精度劣化係数)
(l)|速度検出コイル部−GPS|速度≦5.0[km/h]であること。
・補正条件II;GPS非測位継続期間中のサンプリング時刻(n−3)T時におけるMM道路形状データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのMM道路形状データのうち、信頼度情報,MM道路情報ステータス,MM道路方位データ情報及び車両走行情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)4回連続した信頼度指数が8000H以上であること。
(b)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(c)MM道路情報ステータスに基づき、前方(例えば10.0[m])直線道路状態であること。
(d)MM道路情報ステータスに基づき、車両の直進走行が5.0秒間或は10.0秒間経過していること。
(e)4回連続したMM道路方位データ間の差が1.1[deg]以下であること。
(f)MM道路情報ステータスに基づき、3.0[m]手前から前方に近傍交差点が無いこと。
(g)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦3.0[deg/s](直進走行中)であること。
(h)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
・補正条件I;GPS測位継続期間中のサンプリング時刻(n−3)T時におけるGPS測位データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのGPS測位データのうち、測位情報,精度情報,GPS方位データ情報,車両走行情報及びGPS速度データ情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)GPS測位データが使用可能である。すなわち、GPS測位データにおける使用可能フラグが、ゼロクリアされていること。
(b)通常測位である。すなわち、GPS測位データにおける測位方法フラグが、ゼロクリアされていること。
(c)通常状態である。すなわち、GPSメモリバックアップ状態フラグが、ゼロクリアされていること。
(d)二次元又は三次元測位状態であること。すなわち、測位出来ず又は測位誤差大ではないこと。
(e)捕捉衛星数が六個以上であること。
(f)測位誤差情報の誤差長軸半径LAXIS,誤差短軸半径SAXIS及び誤差長軸傾きANGLの夫々の値が小さいこと。
(g)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(h)4回連続したGPS方位データ間の差が0.9[deg]以下であること。
(i)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦2.0[deg/s](すなわち、直進走行中)であること。
(j)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
(k)PDOP(水平垂直精度)<4.0であること。(PDOP:HDOPとVDOPの合成精度劣化係数)
(l)|速度検出コイル部−GPS|速度≦5.0[km/h]であること。
・補正条件II;GPS非測位継続期間中のサンプリング時刻(n−3)T時におけるMM道路形状データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのMM道路形状データのうち、信頼度情報,MM道路情報ステータス,MM道路方位データ情報及び車両走行情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)4回連続した信頼度指数が8000H以上であること。
(b)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(c)MM道路情報ステータスに基づき、前方(例えば10.0[m])直線道路状態であること。
(d)MM道路情報ステータスに基づき、車両の直進走行が5.0秒間或は10.0秒間経過していること。
(e)4回連続したMM道路方位データ間の差が1.1[deg]以下であること。
(f)MM道路情報ステータスに基づき、3.0[m]手前から前方に近傍交差点が無いこと。
(g)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦3.0[deg/s](直進走行中)であること。
(h)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
次に、上記の補正条件が満たされた場合の補正処理について、具体的に、図16を用いて説明する。
当該補正処理としては、下記(20)式に示すような計算処理を行い、サンプリング時刻nT時における車両の初速度をV0[km/h]とする。
V0=Spn×Vref+(1−Spn)×Vn−1 … (20)
上記(20)式において、Spnは速度可変更新係数であり、図16に示すように、下記(21)式及び(22)式により算出する。
上記(20)式において、Spnは速度可変更新係数であり、図16に示すように、下記(21)式及び(22)式により算出する。
Spn=Vref/45 (0≦Vref<45[km/h]) … (21)
Spn=1.0(45[km/h]≦Vref) … (22)
ここで、速度可変更新係数Spnは、車両の速度に比例する変数であり、図16に示すように、Vrefが45[km/h]未満の場合では0≦Spn<1の範囲で所定の割合で単調増加に変化し、Vrefが45[km/h]以上の場合ではSpn=1に固定となる。更に、車両が停止(Vref=0[km/h])すると、Spn=0になる。
Spn=1.0(45[km/h]≦Vref) … (22)
ここで、速度可変更新係数Spnは、車両の速度に比例する変数であり、図16に示すように、Vrefが45[km/h]未満の場合では0≦Spn<1の範囲で所定の割合で単調増加に変化し、Vrefが45[km/h]以上の場合ではSpn=1に固定となる。更に、車両が停止(Vref=0[km/h])すると、Spn=0になる。
よって、車両の初速度V0[km/h]は、Spn=0の時は、速度検出コイル部1の出力値に基づいて、算出された前回までの車両の速度Vn−1[km/h]と等しい。Spn=1の時は、上記他の速度検出装置により検出された車両の速度Vn[km/h]とするVref[km/h]と等しい。
つまり、車両の速度Vrefが45[km/h]以上の場合は、信頼性の高いGPS測位等による速度データを用いるが、それが45[km/h]未満の場合は、所定の割合でGPS測位等による速度データを加算して、速度リセット(校正)を行う。
ここで、上述したように、「前回までの車両の速度Vn−1[km/h]を予め設定された時間間隔で適宜、校正(リセット)して、車両の初速度V0[km/h]を算出する」とは、例えば、サンプリング数nを100回、サンプリング周期Tを100ms、速度可変更新係数をSpnとすると、上記「予め設定された時間間隔」は、
Spn×n×T=10Spn … (23)
となる。そして、上記(21)式及び(22)式により(23)式は、
10Spn=10(Vref/45)[s] (0≦Vref<45[km/h]) … (24)
10Spn=10 [s] (45[km/h]≦Vref) … (25)
ここで、Vref[km/h]は、GPS測位継続期間中は今回のGPS速度VGPSn[km/h]であり、GPS非測位継続期間中は今回の角速度センサ速度Vsn[km/h](但し、Vref=Vn)である。
Spn×n×T=10Spn … (23)
となる。そして、上記(21)式及び(22)式により(23)式は、
10Spn=10(Vref/45)[s] (0≦Vref<45[km/h]) … (24)
10Spn=10 [s] (45[km/h]≦Vref) … (25)
ここで、Vref[km/h]は、GPS測位継続期間中は今回のGPS速度VGPSn[km/h]であり、GPS非測位継続期間中は今回の角速度センサ速度Vsn[km/h](但し、Vref=Vn)である。
そして、速度検出コイル部1の出力値に基づいて、算出された前回までの車両の速度Vn−1[km/h]が校正(リセット)されると、その時点のサンプリング時刻nTがゼロ(サンプリング時刻0T)に初期化され、次回のサンプリング時刻1T時から車両の速度V1[km/h]及び累積走行距離D1[m]は、
A1=(1000/3600)×Cy×(Vc1−Vc0) … (37)
V1=(3600/1000)×A1×T+V0 … (26)
Δd1=(1/2)×A1×T2+(1000/3600)×V0×T … (29)
D1=Δd1+D0 … (31)
となる(図7のステップS131乃至S133参照)。但し、D0[m]は前回までの車両の速度Vn−1[km/h]が校正(リセット)される時の前回までの車両の累積走行距離Dn−1[m]である。
A1=(1000/3600)×Cy×(Vc1−Vc0) … (37)
V1=(3600/1000)×A1×T+V0 … (26)
Δd1=(1/2)×A1×T2+(1000/3600)×V0×T … (29)
D1=Δd1+D0 … (31)
となる(図7のステップS131乃至S133参照)。但し、D0[m]は前回までの車両の速度Vn−1[km/h]が校正(リセット)される時の前回までの車両の累積走行距離Dn−1[m]である。
そして、上記の補正条件Iの場合、GPS測位継続期間中は、上記(24)式及び(25)式で算出された車両速度に比例した時間をGPS速度データVGPSn[km/h]とするVref[km/h]による速度リセット(校正)時にGPS速度リセットタイマにセットし、初速度V0[km/h]を用いて前回までの車両の速度Vn−1[km/h]の速度リセット(校正)を行う(図7のステップS118乃至S120参照)。
一方、上記の補正条件IIの場合、GPS非測位継続期間中は、車両走行状態を等角加速度回転運動と仮定して上記(24)式及び(25)式で算出された車両速度に比例した時間をSNS速度リセットタイマにセットして、角速度センサ2の出力値により算出された角速度センサ速度Vsn[km/h]とするVref[km/h]と、前回までの車両の速度Vn−1[km/h]と、車両速度に比例した速度可変更新係数Spnと、による上記(20)式乃至(22)式の重み付け処理にて算出された初速度V0[km/h]を用いて、前回までの車両の速度Vn−1[km/h]の速度リセット(校正)を行う(図7のステップS128乃至S130参照)。
(J)ステップS016の処理について
次に、上記ステップS016に係る位置リセット(校正)処理について、以下で具体的に説明する。
(J)ステップS016の処理について
次に、上記ステップS016に係る位置リセット(校正)処理について、以下で具体的に説明する。
GPSが非測位状態から測位状態に戻った場合、必ず一回のみ、GPSが非測位状態から測位状態に切り換わる直前の車両の絶対位置(緯度LatCoiln−1,経度LonCoiln−1,高度AltCoiln−1)を、信頼性の高いGPS絶対位置情報データ等の他の絶対位置検出装置(ナビゲーション装置Sが搭載されている車両に対して電源供給以外の電気的に接続されていないものに限る)により検出された車両の絶対位置情報データ(緯度LatGPSn,経度LonGPSn,高度AltGPSn)が示す地点に位置リセット(校正)させる。
これは上述したステップS004及びS006の処理により速度検出コイル部1の出力値に基づいて、算出された車両の速度Vn[km/h]及び累積走行距離Dn[m]の積分誤差や累積誤差の発生防止、車両の走行状態を等加速度直線運動と仮定したことによる算出誤差の吸収処理を行う必要があるためである。
次に、具体的な補正条件としては、以下の補正条件I及び補正条件IIを用いる。
・補正条件I;GPSが非測位状態から測位状態に切り換わった直後のサンプリング時刻nT時における最新(最初)のGPS測位データのうち、測位情報,精度情報,車両走行情報及びGPS速度データ情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)GPS測位データが使用可能である。すなわち、GPS測位データにおける使用可能フラグがゼロクリアされていること。
(b)通常測位である。すなわち、GPS測位データにおける測位方法フラグがゼロクリアされていること。
(c)通常状態である。すなわち、GPS測位データにおけるGPSメモリバックアップ状態フラグがゼロクリアされていること。
(d)二次元又は三次元測位状態であること。すなわち、測位出来ず又は測位誤差大ではないこと。
(e)捕捉衛星数が六個以上であること。
(f)測位誤差情報の誤差長軸半径LAXIS,誤差短軸半径SAXIS及び誤差長軸傾きANGL夫々の値が小さいこと。
(g)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(h)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦2.0[deg/s](直進走行中)であること。
(i)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
(j)PDOP(水平垂直精度)<4.0であること。(PDOP:HDOPとVDOPの合成精度劣化係数)
(k)45.0[km/h]≦GPS速度データであること。
(l)45.0[km/h]≦速度検出コイル部速度であること。
(m)|速度検出コイル部−GPS|速度≦10.0[km/h]であること。
・補正条件II;一度GPSが非測位状態から測位状態に戻った場合であること。
・補正条件III;GPS非測位継続期間中のサンプリング時刻(n−3)T時におけるMM道路形状データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのMM道路形状データのうち、信頼度情報,MM道路情報ステータス,MM道路方位データ情報及び車両走行情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)4回連続した信頼度指数が8000H以上であること。
(b)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(c)MM道路情報ステータスに基づき、前方(例えば10.0[m])直線道路状態であること。
(d)MM道路情報ステータスに基づき、車両の直進走行が5.0秒間或は10.0秒間経過していること。
(e)4回連続したMM道路方位データ間の差が1.1[deg]以下であること。
(f)MM道路情報ステータスに基づき、3.0[m]手前から前方に近傍交差点が無いこと。
(g)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦3.0[deg/s](直進走行中)であること。
(h)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
(i)0.0[km/h]<角速度センサ速度であること。
(j)0.0[km/h]<速度検出コイル部速度であること。
・補正条件I;GPSが非測位状態から測位状態に切り換わった直後のサンプリング時刻nT時における最新(最初)のGPS測位データのうち、測位情報,精度情報,車両走行情報及びGPS速度データ情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)GPS測位データが使用可能である。すなわち、GPS測位データにおける使用可能フラグがゼロクリアされていること。
(b)通常測位である。すなわち、GPS測位データにおける測位方法フラグがゼロクリアされていること。
(c)通常状態である。すなわち、GPS測位データにおけるGPSメモリバックアップ状態フラグがゼロクリアされていること。
(d)二次元又は三次元測位状態であること。すなわち、測位出来ず又は測位誤差大ではないこと。
(e)捕捉衛星数が六個以上であること。
(f)測位誤差情報の誤差長軸半径LAXIS,誤差短軸半径SAXIS及び誤差長軸傾きANGL夫々の値が小さいこと。
(g)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(h)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦2.0[deg/s](直進走行中)であること。
(i)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
(j)PDOP(水平垂直精度)<4.0であること。(PDOP:HDOPとVDOPの合成精度劣化係数)
(k)45.0[km/h]≦GPS速度データであること。
(l)45.0[km/h]≦速度検出コイル部速度であること。
(m)|速度検出コイル部−GPS|速度≦10.0[km/h]であること。
・補正条件II;一度GPSが非測位状態から測位状態に戻った場合であること。
・補正条件III;GPS非測位継続期間中のサンプリング時刻(n−3)T時におけるMM道路形状データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのMM道路形状データのうち、信頼度情報,MM道路情報ステータス,MM道路方位データ情報及び車両走行情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)4回連続した信頼度指数が8000H以上であること。
(b)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(c)MM道路情報ステータスに基づき、前方(例えば10.0[m])直線道路状態であること。
(d)MM道路情報ステータスに基づき、車両の直進走行が5.0秒間或は10.0秒間経過していること。
(e)4回連続したMM道路方位データ間の差が1.1[deg]以下であること。
(f)MM道路情報ステータスに基づき、3.0[m]手前から前方に近傍交差点が無いこと。
(g)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦3.0[deg/s](直進走行中)であること。
(h)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
(i)0.0[km/h]<角速度センサ速度であること。
(j)0.0[km/h]<速度検出コイル部速度であること。
次に、上記の補正条件が満たされた場合の補正処理について、以下で具体的に説明する。
上記の補正条件I又はIIの場合、当該補正処理としては、GPS位置リセットフラグが「1」に設定されるGPSが非測位状態から測位状態に切り換わる直前のサンプリング時刻(n−1)T時における速度検出コイル部1の出力値を用いて算出された単位時間当たり累積した走行距離Dn−1[m]と、角速度センサ2の出力値を用いて算出された単位時間当たり累積した出力方位(絶対方位)θsn−1[等分角度]と、GPS速度データを用いて算出された車両の路面傾斜角度θGn−1[deg]と、を用いて算出された走行ベクトル(Xn−1,Yn−1,Zn−1)[m]を累積した車両の絶対位置(緯度LatCoiln−1,経度LonCioln−1,高度AltCoiln−1)を、GPSが非測位状態から測位状態に切り換わった直後のサンプリング時刻nT時における最新(最初)のGPS測位データのうち、車両の絶対位置情報データ(緯度LatGPSn,経度LonGPSn,高度AltGPSn)を用いて必ず一回のみ位置リセット(校正)し、GPS位置リセットフラグをゼロクリアする(図7のステップS115乃至S117及びステップS121参照)。
その後、サンプリング時刻(n+1)T時からは信頼性の高いGPS速度データ等の他の速度検出装置(ナビゲーション装置Sが搭載されている車両に対して電源供給以外の電気的に接続されていないものに限る)により検出された車両の速度Vn[km/h]とするVref[km/h]を使用して、前回までの車両の速度Vn−1[km/h]を予め設定された時間間隔(GPS速度リセットタイマ)で適宜、校正(リセット)して、車両の初速度V0[km/h]を算出する。
一方、上記の補正条件IIIの場合、GPS非測位継続期間中は、MM道路形状データの座標を持つノード(又は形状点)及びノードである交差点に上記(24)式及び(25)式と同様な下記(35)式及び(36)式により車両速度に比例した時間間隔で位置リセット(校正)をする。
例えば、サンプリング数nを100回とし、サンプリング周期Tを100msとし、速度可変更新係数をSpnとすると、車両速度に比例した時間間隔は、
10Spn=10(Vn/45) [s] (0≦Vn<45[km/h]) … (35)
10Spn=10 [s] (45[km/h]≦Vn) … (36)
ここで、Vn[km/h]は、GPS測位継続期間中は今回のGPS速度VGPSn[km/h]であり、GPS非測位継続期間中は今回の角速度センサ速度Vsn[km/h](但し、Vn=Vref)である。
10Spn=10(Vn/45) [s] (0≦Vn<45[km/h]) … (35)
10Spn=10 [s] (45[km/h]≦Vn) … (36)
ここで、Vn[km/h]は、GPS測位継続期間中は今回のGPS速度VGPSn[km/h]であり、GPS非測位継続期間中は今回の角速度センサ速度Vsn[km/h](但し、Vn=Vref)である。
上記(35)式及び(36)式により算出された車両速度に比例した時間をGPS測位継続期間中は、常にMM位置リセットタイマに設定し続けている(図6のステップS111参照)。
そして、GPS非測位継続期間中は、交差点又はMM前後のノードに位置リセット(校正)時にMM位置リセットタイマにセットする。
その後、MM位置リセットタイマが終了すると、サンプリング時刻(n−1)T時における速度検出コイル部1の出力値による単位時間当り累積した走行距離Dn−1[m]と、角速度センサ2の出力値による単位時間当り累積した出力方位(絶対方位)θsn−1[等分角度]と、GPS速度データを用いて算出された車両の路面傾斜角度θGn−1[deg]と、により算出された走行ベクトル(Xn−1,Yn−1,Zn−1)[m]を累積した車両の絶対位置(緯度LatCoiln−1,経度LonCoiln−1,高度AltCoiln−1)を、今回のサンプリング時刻nT時におけるMMした前後のノード又は交差点の座標変換による車両の絶対位置(緯度LatMMn,経度LonMMn,高度AltMMn)に位置リセット(校正)を行い、新たにMM位置リセットタイマをセットする(図7のステップS125乃至S127参照)。
(K)ステップS018の処理について
次に、上記ステップS018に係る方位リセット(校正)処理について、以下で具体的に説明する。
(K)ステップS018の処理について
次に、上記ステップS018に係る方位リセット(校正)処理について、以下で具体的に説明する。
上述したステップS004及びS006の処理においては、当該処理により速度検出コイル部1の出力値に基づいて、算出された車両の速度Vn[km/h]及び累積走行距離Dn[m]の積分誤差や累積誤差の発生防止、車両の走行状態を等加速度直線運動と仮定したことによる算出誤差の吸収処理を行う必要がある。
また、角速度センサ2の出力値による単位時間当たりの車両の相対方位の変化量Δθsn[等分角度]を前回までの出力方位(絶対方位)θsn−1[等分角度]にサンプリング周期T間隔毎に累積して行く際の累積誤差や、A/D変換誤差(直線性誤差,剰余繰越平均化処理誤差)の消去をする必要もある。
その一つの方法として、実施形態の方位リセット(校正)処理では、信頼性の高いGPS絶対方位情報データ等の他の絶対方位検出装置(ナビゲーション装置Sが搭載されている車両に対して電源供給以外の電気的に接続されていないものに限る)により検出された車両の絶対方位情報データを使用して、角速度センサ2の出力値による前回までの車両の出力方位(絶対方位)θsn−1[等分角度]を、予め設定された時間間隔で方位リセット(校正)して、車両の出力方位(絶対方位)θs0[等分角度]を算出する。
次に、具体的な補正条件としては、以下の補正条件I乃至補正条件IIIを用いる。
・補正条件I;GPS測位継続期間中のサンプリング時刻(n−3)T時におけるGPS測位データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのGPS測位データのうち、測位情報,精度情報,GPS方位データ情報及び車両走行情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)GPS測位データが使用可能である。すなわち、GPS測位データにおける使用可能フラグがゼロクリアされていること。
(b)通常測位である。すなわち、GPS測位データにおける測位方法フラグがゼロクリアされていること。
(c)通常状態である。すなわち、GPS測位データにおけるGPSメモリバックアップ状態フラグがゼロクリアされていること。
(d)二次元又は三次元測位状態であること。すなわち、測位出来ず又は測位誤差大ではないこと。
(e)捕捉衛星数が六個以上であること。
(f)測位誤差情報の誤差長軸半径LAXIS,誤差短軸半径SAXIS及び誤差長軸傾きANGL夫々の値が小さいこと。
(g)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(h)4回連続したGPS方位データ間の差が0.9[deg]以下であること。
(i)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦2.0[deg/s](直進走行中)であること。
(j)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
(k)GPS方位データによる角速度センサ方位リセット(校正)の第1信頼性タイマ(3分)、同第2信頼性タイマ(2分)及び同第3信頼性タイマ(一分)が全てゼロであること。
(l)PDOP(水平垂直精度)<4.0であること。(PDOP:HDOPとVDOPの合成精度劣化係数)
(m)45.0[km/h]≦GPS速度データであること。
(n)45.0[km/h]≦速度検出コイル部速度であること。
(o)|速度検出コイル部−GPS|速度≦10.0[km/h]であること。
・補正条件II;GPS測位継続期間中のGPS測位データの各種情報による上記補正条件Iに全て一致しない期間が長い場合は、今回のサンプリング時刻nT時から過去4パケットのMM道路形状データのうち、信頼度情報,MM道路情報ステータス,精度情報,MM道路方位データ情報,車両走行情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)4回連続した信頼度指数がA000H以上であること。
(b)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(c)MM道路情報ステータスに基づき、前方(例えば10.0[m])直線道路状態であること。
(d)MM道路情報ステータスに基づき、車両の直進走行が5.0秒間或は10.0秒間経過していること。
(e)4回連続したMM道路方位データ間の差が1.0[deg]以下であること。
(f)MM道路情報ステータスに基づき、3.0[m]手前から前方に近傍交差点が無いこと。
(g)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦2.5[deg/s](直進走行中)であること。
(h)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
(i)GPS方位データによる角速度センサ方位リセット(校正)の第1信頼性タイマ(3分)、同第2信頼性タイマ(2分)及び同第3信頼性タイマ(一分)が全てゼロであること。
(j)PDOP(水平垂直精度)<4.0であること。(PDOP:HDOPとVDOPの合成精度劣化係数)
(k)0.0[km/h]<GPS速度データ<45.0[km/h]であること。
(l)0.0[km/h]<速度検出コイル部速度<45.0[km/h]であること。
(m)|速度検出コイル部−GPS|速度≦10.0[km/h]であること。
・補正条件III;GPS非測位継続期間中のサンプリング時刻(n−3)T時におけるMM道路形状データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのMM道路形状データのうち、信頼度情報,MM道路情報ステータス,MM道路方位データ情報及び車両走行情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)4回連続した信頼度指数が8000H以上であること。
(b)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(c)MM道路情報ステータスに基づき、前方(例えば10.0[m])直線道路状態であること。
(d)MM道路情報ステータスに基づき、車両の直進走行が5.0秒間或は10.0秒間経過していること。
(e)4回連続したMM道路方位データ間の差が1.1[deg]以下であること。
(f)MM道路情報ステータスに基づき、3.0[m]手前から前方に近傍交差点が無いこと。
(g)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦3.0[deg/s](直進走行中)であること。
(h)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
(i)GPS方位データによる角速度センサ方位リセット(校正)の第1信頼性タイマ(3分)、同第2信頼性タイマ(2分)及び同第3信頼性タイマ(一分)が全てゼロであること。
(j)0.0[km/h]<角速度センサ速度であること。
(k)0.0[km/h]<速度検出コイル部速度であること。
・補正条件I;GPS測位継続期間中のサンプリング時刻(n−3)T時におけるGPS測位データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのGPS測位データのうち、測位情報,精度情報,GPS方位データ情報及び車両走行情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)GPS測位データが使用可能である。すなわち、GPS測位データにおける使用可能フラグがゼロクリアされていること。
(b)通常測位である。すなわち、GPS測位データにおける測位方法フラグがゼロクリアされていること。
(c)通常状態である。すなわち、GPS測位データにおけるGPSメモリバックアップ状態フラグがゼロクリアされていること。
(d)二次元又は三次元測位状態であること。すなわち、測位出来ず又は測位誤差大ではないこと。
(e)捕捉衛星数が六個以上であること。
(f)測位誤差情報の誤差長軸半径LAXIS,誤差短軸半径SAXIS及び誤差長軸傾きANGL夫々の値が小さいこと。
(g)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(h)4回連続したGPS方位データ間の差が0.9[deg]以下であること。
(i)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦2.0[deg/s](直進走行中)であること。
(j)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
(k)GPS方位データによる角速度センサ方位リセット(校正)の第1信頼性タイマ(3分)、同第2信頼性タイマ(2分)及び同第3信頼性タイマ(一分)が全てゼロであること。
(l)PDOP(水平垂直精度)<4.0であること。(PDOP:HDOPとVDOPの合成精度劣化係数)
(m)45.0[km/h]≦GPS速度データであること。
(n)45.0[km/h]≦速度検出コイル部速度であること。
(o)|速度検出コイル部−GPS|速度≦10.0[km/h]であること。
・補正条件II;GPS測位継続期間中のGPS測位データの各種情報による上記補正条件Iに全て一致しない期間が長い場合は、今回のサンプリング時刻nT時から過去4パケットのMM道路形状データのうち、信頼度情報,MM道路情報ステータス,精度情報,MM道路方位データ情報,車両走行情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)4回連続した信頼度指数がA000H以上であること。
(b)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(c)MM道路情報ステータスに基づき、前方(例えば10.0[m])直線道路状態であること。
(d)MM道路情報ステータスに基づき、車両の直進走行が5.0秒間或は10.0秒間経過していること。
(e)4回連続したMM道路方位データ間の差が1.0[deg]以下であること。
(f)MM道路情報ステータスに基づき、3.0[m]手前から前方に近傍交差点が無いこと。
(g)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦2.5[deg/s](直進走行中)であること。
(h)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
(i)GPS方位データによる角速度センサ方位リセット(校正)の第1信頼性タイマ(3分)、同第2信頼性タイマ(2分)及び同第3信頼性タイマ(一分)が全てゼロであること。
(j)PDOP(水平垂直精度)<4.0であること。(PDOP:HDOPとVDOPの合成精度劣化係数)
(k)0.0[km/h]<GPS速度データ<45.0[km/h]であること。
(l)0.0[km/h]<速度検出コイル部速度<45.0[km/h]であること。
(m)|速度検出コイル部−GPS|速度≦10.0[km/h]であること。
・補正条件III;GPS非測位継続期間中のサンプリング時刻(n−3)T時におけるMM道路形状データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのMM道路形状データのうち、信頼度情報,MM道路情報ステータス,MM道路方位データ情報及び車両走行情報等のデータを基準に補正条件を定める。
(a)4回連続した信頼度指数が8000H以上であること。
(b)車両が前進走行中であること。すなわち、速度検出コイル部速度の極性がプラスであること。
(c)MM道路情報ステータスに基づき、前方(例えば10.0[m])直線道路状態であること。
(d)MM道路情報ステータスに基づき、車両の直進走行が5.0秒間或は10.0秒間経過していること。
(e)4回連続したMM道路方位データ間の差が1.1[deg]以下であること。
(f)MM道路情報ステータスに基づき、3.0[m]手前から前方に近傍交差点が無いこと。
(g)角速度センサ2の出力値を用いて算出された角速度≦3.0[deg/s](直進走行中)であること。
(h)右左折或はカーブ終了後、4.0秒間以上経過していること。
(i)GPS方位データによる角速度センサ方位リセット(校正)の第1信頼性タイマ(3分)、同第2信頼性タイマ(2分)及び同第3信頼性タイマ(一分)が全てゼロであること。
(j)0.0[km/h]<角速度センサ速度であること。
(k)0.0[km/h]<速度検出コイル部速度であること。
次に、上記の補正条件が満たされた場合の補正処理について、以下で具体的に説明する。
先ず、上記の補正条件Iの場合、GPS測位継続期間中、サンプリング時刻(n−3)T時におけるGPS測位データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのGPS測位データが上記補正条件Iに全て一致する場合は、上記(35)式及び(36)式により算出された車両速度に比例した時間を、GPS方位データによる方位リセット(校正)時にGPS方位リセットタイマにセットして前回までの車両の出力方位(絶対方位)θsn−1[等分角度]の方位リセット(校正)を行う(図6のステップS112乃至S114参照)。
一方、上記補正条件IIの場合、GPS測位継続期間中、サンプリング時刻(n−3)T時におけるGPS測位データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのGPS測位データが上記補正条件Iに全て一致しない期間が長い場合、今回のサンプリング時刻nT時から過去4パケットのMM道路形状データが上記補正条件IIに全て一致する場合は、上記(35)式及び(36)式により算出された車両速度に比例した時間を、GPS方位データの代替としてMM道路方位データによる方位リセット(校正)時にGPS方位リセットタイマにセットして前回までの車両の出力方位(絶対方位)θsn−1[等分角度]の方位リセット(校正)を行う(図6のステップS112乃至S114参照)。
最後に、上記の補正条件IIIの場合、GPS非測位継続期間中、サンプリング時刻(n−3)T時におけるMM道路形状データから今回のサンプリング時刻nT時における4パケットのMM道路形状データが上記補正条件III全て一致する場合は、上記(35)式及び(36)式により算出された車両速度に比例した時間を、MM道路方位データによる方位リセット(校正)時にMM方位リセットタイマにセットして前回までの車両の出力方位(絶対方位)θsn−1[等分角度]の方位リセット(校正)を行う(図6のステップS110及び図7のステップS122乃至S124参照)。
(L)各標準偏差の算出処理について
最後に、上記実施形態に係る自車位置検出処理に用いられる各標準偏差σ、s、η及びτの算出処理について説明する。
(L)各標準偏差の算出処理について
最後に、上記実施形態に係る自車位置検出処理に用いられる各標準偏差σ、s、η及びτの算出処理について説明する。
先ず、上述したステップS008及びS009の車両の停止判定処理及び発進判定処理に係る夫々の標準偏差s及びτについては、サンプリング周期T間隔毎に算出される現在のサンプリング時刻nT時の角速度センサ2の出力値のA/D変換データの平均値gy'n[LSB]が最新データとして格納されるリングバッファ301内のサンプリング数百個のうち、第一番目乃至第十六番目までの十六個のデータ平均値gy'[LSB]を算出する。
一方、上記標準偏差s及びτは、
により求められる。
よって、(ア)式を(イ)式に代入すると、現在のサンプリング時刻nT時の標準偏差s及びτは、
となる。
次に、上述したステップS008及びS009の車両の停止判定処理及び発進判定処理に係る夫々の標準偏差σ及びηについては、サンプリング周期T間隔毎に算出される現在のサンプリング時刻nT時の速度検出コイル部1の出力値のA/D変換データの平均値e'n[LSB]が最新データとして格納されるリングバッファ400内のサンプリング数五十個のうち、第一番目乃至第十六番目までの十六個のデータ平均値e'[LSB]を算出する。
一方、上記標準偏差σ及びηは、
により求められる。
よって、(ウ)式を(エ)式に代入すると、現在のサンプリング時刻nT時の標準偏差σ及びηは、
となる。
更に、上述したステップS012の外乱による地磁気の三要素(全磁力Hnの水平分力Hon、偏角θon及び伏角δn)の平均値更新処理に係る標準偏差σrについては、サンプリング周期T間隔毎に算出される現在のサンプリング時刻nT時における地磁気の全磁力Hn[A/m]が最新データとして格納される変動型のリングバッファ511内の車両速度に対応したサンプリング数、例えば、128[km/h]の場合、第1番目乃至第128番目までの128個により上記標準偏差σrは、
先ず、リングバッファ400乃至404の動作について説明する。
サンプリング数五十個のリングバッファ400内においては、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、上述してきた内容により速度検出コイル部1の出力値のA/D変換処理と平均化処理を行い、算出した現在のサンプリング時刻nT時における速度検出コイル部1の出力値のA/D変換データの平均値e'n[LSB]が最新データとして格納されると、リングバッファ400内では一データずつシフトされて第五十番目のデータが消失する。更に、上述してきたステップS004の処理内容の上記(2)式により今回のサンプリング時刻nT時における誘導起電力En[V]が算出される。
一方、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、リングバッファ400内のサンプリング数五十個のうち、第一番目乃至第十六番目のデータにより、現在のサンプリング時刻nT時における上述してきたステップS008及びS009の処理内容に係る速度検出コイル部1の出力値による上記標準偏差σ及びηが算出される。
次に、サンプリング数二十個のリングバッファ401内では、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、現在のサンプリング時刻nT時における車両の検出速度Vcn[km/h/100ms]が最新データとして格納されると、リングバッファ401内では一データずつシフトされて第二十番目のデータが消失する。
そして、第一番目乃至第十番目のサンプリング数十個のデータを加算して平均化処理すると、現在のサンプリング時刻nT時における車両の検出速度Vcn[km/h]が算出され、サンプリング数五十個のリングバッファ402内に最新データとして格納される。
一方、第十一番目乃至第二十番目のサンプリング数十個のデータを加算して平均化処理すると、現在より1秒間前のサンプリング時刻(n−10)T時における車両の検出速度Vcn−10[km/h]が算出される。
よって、検出速度Vcn[km/h]から検出速度Vcn−10[km/h]を減算して単位変換すると、現在のサンプリング時刻nT時における検出速度Vcn[km/h]の変化量である車両の実加速度An[m/s2]が算出され、サンプリング数五十個のリングバッファ403内に最新データとして格納される。
次に、サンプリング数五十個のリングバッファ402内では、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、現在のサンプリング時刻nT時における車両の検出速度Vcn[km/h]が最新データとして格納されると、リングバッファ402内では一データずつシフトされて第五十番目のデータが消失する。
次に、リングバッファ402内の第一番目の現在のサンプリング時刻nT時における車両の検出速度Vcn[km/h]から第十一番目の現在より一秒間前のサンプリング時刻(n−10)T時における車両の検出速度Vcn−10[km/h]を減算する。
これにより、現在のサンプリング時刻nT時における車両の検出速度Vcn[km/h]の変化量である車両の実加速度An[m/s2]が算出され、サンプリング数五十個のリングバッファ403内に最新データとして格納される。
更に、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、リングバッファ403内の第一番目の車両の実加速度An[m/s2]に基づいて、現在のサンプリング時刻nT時における車両の実速度Vn[km/h]が算出され、サンプリング数五十個のリングバッファ404内に最新データとして格納される。
次に、サンプリング数五十個のリングバッファ403内では、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、車両の実加速度An[m/s2]がリングバッファ403内に最新データとして格納されると、リングバッファ403内では一データずつシフトされて第五十番目のデータが消失する。
そして、車両の実加速度An[m/s2]について、リングバッファ403内のサンプリング数全五十個の平均値を算出し、これを車両の平均実加速度AAVGn[m/s2]及びその絶対値|AAVGn|[m/s2]とする。
また、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、リングバッファ403内の第一番目の車両の実加速度An[m/s2]に基づき、現在のサンプリング時刻nT時における車両の実速度Vn[km/h]が算出され、サンプリング数五十個のリングバッファ404内に最新データとして格納される。
最後に、サンプリング数五十個のリングバッファ404内では、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、車両の実速度Vn[km/h]がリングバッファ404内に最新データとして格納されると、リングバッファ404内では一データずつシフトされて第五十番目のデータが消失する。
そして、現在のサンプリング時刻nT時における車両の実速度Vn[km/h]について、リングバッファ404内のサンプリング数全五十個の平均値を算出し、これを車両の平均実速度VAVGn[km/h]及びその絶対値|VAVGn|[km/h]とする。
一方、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、リングバッファ403内の第一番目を最新データとする現在のサンプリング時刻nT時における車両の実加速度An[m/s2]と、リングバッファ404内の第二番目を前回データとする現在より100ms前のサンプリング時刻(n−1)T時における車両の実速度Vn−1[km/h]と、に基づいて、上記(6)式及び(7)式により現在のサンプリング時刻nT時における車両の累積走行距離Dn[m]が算出される。
その後、これを用いて上記(8)式乃至(18)式により現在のサンプリング時刻nT時における車両の累積走行ベクトルXn[m],累積走行ベクトルYn[m]及び累積走行ベクトルZn[m]が算出される。
次に、上記ステップS004乃至S006の処理に供されるリングバッファ301乃至304の動作について説明する。
先ず、リングバッファ301については、サンプリング周期T間隔毎に、上記図2(b)で示す角速度センサ2の出力値のA/D変換処理と平均化処理により算出した現在のサンプリング時刻nT時における角速度センサ2の出力値のA/D変換データの平均値gy'n[LSB]がサンプリング数百個のリングバッファ301内に最新データとして格納されると、リングバッファ301内では1データずつシフトされて第百番目のデータがリングバッファ301内から消失する。
次に、リングバッファ302については、角速度センサ2の出力値には予め角速度がゼロ(停止又は直進走行時の出力値)を表すオフセット値が設定されているため、リングバッファ301内における平均値gy'n[LSB]からオフセット値gy0[LSB]を差し引いて、更に、所定のゲイン値Gn−1及びゲイン補正係数Gkn−1を乗じることにより車両の角速度ωnを算出する。
そして、サンプリング周期T(=100ms)間隔毎に、先に述べた(オ)式により算出された角速度センサ角速度ωn[deg/100ms]がサンプリング数二十個のリングバッファ302内に最新データとして格納されると、リングバッファ302内では1データずつシフトされて第二十番目のデータがリングバッファ302内から消失する。
そして、第一番目乃至第十番目のサンプリング数十個のデータを加算すると、現在のサンプリング時刻nT時における角速度センサ角速度ωn[deg/s]が算出され、サンプリング数五十個のリングバッファ303内に最新データとして格納される。
次に、リングバッファ302内の第十一番目乃至第二十番目のサンプリング数十個のデータを加算すると、現在より一秒間前のサンプリング時刻(n−10)T時における角速度センサ角速度ωn−10[deg/s]が算出される。
これにより、ωn[deg/s]からωn−10[deg/s]を減算すると、現在のサンプリング時刻nT時における角速度センサ角速度ωn[deg/s]の変化量である角速度センサ角加速度Δωn[deg/s2]が算出され、サンプリング数五十個のリングバッファ304内に最新データとして格納される。
次に、リングバッファ303については、サンプリング周期T間隔毎に、リングバッファ302内に格納された角速度センサ角速度ω[deg/100ms]から算出された現在のサンプリング時刻nT時における角速度センサ角速度ωn[deg/s]がサンプリング数五十個のリングバッファ303内に最新データとして格納されると、リングバッファ303内では一データずつシフトされて第五十番目のデータがリングバッファ303内から消失する。
そして、現在のサンプリング時刻nT時における角速度センサ角速度ωn[deg/s]について、リングバッファ303内のサンプリング数全五十個の平均値を算出し、これを平均角速度センサ角速度ωAVGn[deg/s]及びその絶対値|ωAVGn|[deg/s]とする。
更に、リングバッファ303内の第一番目の現在のサンプリング時刻nT時における角速度センサ角速度ωn[deg/s]から第十一番目の現在より一秒間前のサンプリング時刻(n−10)T時における角速度センサ角速度ωn−10[deg/s]を減算する。
これにより、現在のサンプリング時刻nT時における角速度センサ角速度ωn[deg/s]の変化量である角速度センサ角加速度Δωn[deg/s2]が算出され、サンプリング数五十個のリングバッファ304内に最新データとして格納される。
更に、リングバッファ304については、サンプリング周期T間隔毎に、上記角速度センサ角加速度Δωn[deg/s2]がリングバッファ304内に最新データとして格納されると、リングバッファ304内では一データずつシフトされて第五十番目のデータがリングバッファ304内から消失する。
そして、現在のサンプリング時刻nT時における角速度センサ角速度ωn[deg/s]の変化量である角速度センサ角加速度Δωn[deg/s2]について、リングバッファ304内のサンプリング数全五十個の平均値を算出し、これを平均角速度センサ角加速度ΔωAVGn[deg/s2]及びその絶対値|ΔωAVGn|[deg/s2]とする。
(N)コイル部本体の取付機構に係る実施形態
次に、実施形態に係る速度検出コイル部1におけるコイル部本体100の取付機構、並びに当該取付機構に係る出力極性Cyの設定方法等について、図17乃至図39を用いて説明する。
(I)コイル部本体の構造の実施形態
先ず、コイル部本体100自体の構造に係る実施形態を図17乃至図22を用いて説明する。
(N)コイル部本体の取付機構に係る実施形態
次に、実施形態に係る速度検出コイル部1におけるコイル部本体100の取付機構、並びに当該取付機構に係る出力極性Cyの設定方法等について、図17乃至図39を用いて説明する。
(I)コイル部本体の構造の実施形態
先ず、コイル部本体100自体の構造に係る実施形態を図17乃至図22を用いて説明する。
(a)コイル部本体の第一形態
最初に、コイル部本体100自体の構造の第一形態として、上記図3及び図4を用いて説明したコイル部本体100について説明する。
最初に、コイル部本体100自体の構造の第一形態として、上記図3及び図4を用いて説明したコイル部本体100について説明する。
当該コイル部本体100は、再度図17(a)に示す上面構造及び断面構造を有しており、コイル部本体100の周方向の断面における一つの辺に相当する部分のみを磁気的に開口させた態様である。そして、コイル100Bと地磁気の全磁力の鉛直分力MGの方向と平行なシールド部材100Aとコイル100Bとの間には、予め設置された長さの間隙D[m]を設けている。この図17(a)において、左図は当該コイル部本体100が車両に搭載された状態で当該車両の真上から見た上面図であり、右図は当該左図におけるA−A’断面図である。
そして、当該コイル部本体100では、コイル100Bにおける車両の前進方向前側の一辺の有効長L[m]の部分において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに起因する誘導起電力En[V]を発生させている。
これに対し、図17(b)に上面構造及び断面構造を示すように、コイル部本体100における車両の前進方向後ろ側の周方向の断面における一つの辺に相当する部分のみを磁気的に開口させ、この一辺の有効長L[m]の部分において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに起因する誘導起電力En[V]を発生させる構成としても良い。この図17(b)において、左図は当該コイル部本体100が車両に搭載された状態で当該車両の真上から見た上面図であり、右図は当該左図におけるA−A’断面図である。
また、図17に例示する構成の場合、図17(a)に示す構成のコイル部本体100において、誘起される誘導起電力En[V]の極性と、図17(b)に示す構成のコイル部本体100において、誘起される誘導起電力En[V]の極性と、は正負が逆となることに留意する必要がある。
次に、図17に示した例において、横置き型であったコイル部本体100を縦置きにする場合について、図18を用いて説明する。
コイル部本体100は、原理的にはコイル100Bを地磁気の全磁力の鉛直分力MGが透過する構成とすればよいのであるから、図18に示すように縦置き型に構成することも可能である。
すなわち、図18(a)に側面構造及び断面構造を示すように、コイル部本体100を縦置きとし、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに垂直となる辺の内周部分にシールド部材100Aを設ける構成とすることもできる。この図18(a)に示す場合も、結果的にコイル100Bの周方向の断面における一つの辺に相当する部分のみが磁気的に開口されていることとなる。そして、コイル100Bと地磁気の全磁力の鉛直分力MGの方向と平行なシールド部材100Aとコイル100Bとの間には、予め設置された長さの間隙D[m]を設けている。この図18(a)において、左図は当該コイル部本体100が車両に搭載された状態で当該車両の後方から見た側面図であり、右図は当該左図におけるA−A’断面図である。
そして、図18(a)に示すコイル部本体100では、コイル100Bにおける上側の一辺の有効長L[m]の部分において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに起因する誘導起電力En[V]を発生させている。
これに対し、図18(b)に側面構造及び断面構造を示すように、コイル部本体100を同様に縦置きとし、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに垂直となる辺の外周部分にシールド部材100Aを設ける構成とすることもできる。この図18(b)に示す場合も、結果的にコイル100Bの周方向の断面における一つの辺に相当する部分のみが磁気的に開口されていることとなる。この図18(b)において、左図は当該コイル部本体100が車両に搭載された状態で当該車両の後方から見た側面図であり、右図は当該左図におけるA−A’断面図である。
そして、図18(b)に示すコイル部本体100では、コイル100Bにおける下側の一辺の有効長L[m]の部分において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに起因する誘導起電力En[V]を発生させている。
また、図18に例示する構成の場合も、図17に例示する構成の場合と同様に、図18(a)に示す構成のコイル部本体100において、誘起される誘導起電力En[V]の極性と、図18(b)に示す構成のコイル部本体100において、誘起される誘導起電力En[V]の極性と、は正負が逆となることに留意する必要がある。
(b)コイル部本体の第二形態
次に、コイル部本体100自体の構造の第二形態として、図19及び図20を用いて説明する。なお、図19は当該第二形態の横置き型について説明する図であり、図20は当該第二形態の縦置き型について説明する図である。
次に、コイル部本体100自体の構造の第二形態として、図19及び図20を用いて説明する。なお、図19は当該第二形態の横置き型について説明する図であり、図20は当該第二形態の縦置き型について説明する図である。
第二形態に係る横置き型のコイル部本体100は、図19(a)に示す上面構造及び断面構造を有しており、コイル部本体100の周方向の断面における三つの辺に相当する部分を磁気的に開口させ、残る一辺のみを磁気的に遮蔽する態様である。そして、コイル100Bと地磁気の全磁力の鉛直分力MGの方向と平行なシールド部材100Aとコイル100Bとの間には、予め設置された長さの間隙D[m]を設けている。この図19(a)において、左図は当該コイル部本体100が車両に搭載された状態で当該車両の真上から見た上面図であり、右図は当該左図におけるA−A’断面図である。
そして、当該コイル部本体100では、コイル100Bにおける車両の前進方向前側の一辺の有効長L[m]の部分において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに起因する誘導起電力En[V]を発生させている。
これに対し、図19(b)に上面構造及び断面構造を示すように、コイル部本体100における車両の前進方向後ろ側の周方向の断面における三つの辺に相当する部分を磁気的に開口させ、この三辺の有効長L[m]の部分において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに起因する誘導起電力En[V]を発生させる構成としても良い。そして、コイル100Bと地磁気の全磁力の鉛直分力MGの方向と平行なシールド部材100Aとコイル100Bとの間には、予め設置された長さの間隙D[m]を設けている。この図19(b)において、左図は当該コイル部本体100が車両に搭載された状態で当該車両の真上から見た上面図であり、右図は当該左図におけるA−A’断面図である。
そして、更に、図19(a)に示す構成のコイル部本体100において、誘起される誘導起電力En[V]の極性と、図19(b)に示す構成のコイル部本体100において、誘起される誘導起電力En[V]の極性と、は正負が逆となることに留意する必要がある。
次に、図19に示した例において、横置き型であったコイル部本体100を縦置きにする場合について、図20を用いて説明する。
上述した原理により、第二形態のコイル部本体100は、図20に示すように縦置き型に構成することも可能である。
すなわち、図20(a)に側面構造及び断面構造を示すように、コイル部本体100を縦置きとし、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに垂直となる辺の内周部分にシールド部材100Aを設ける構成とすることもできる。この図20(a)に示す場合も、結果的にコイル100Bの周方向の断面における三つの辺に相当する部分が磁気的に開口されていることとなる。そして、コイル100Bと地磁気の全磁力の鉛直分力MGの方向と平行なシールド部材100Aとコイル100Bとの間には、予め設置された長さの間隙D[m]を設けている。この図20(a)において、左図は当該コイル部本体100が車両に搭載された状態で当該車両の後方から見た側面図であり、右図は当該左図におけるA−A’断面図である。
そして、図20(a)に示すコイル部本体100では、コイル100Bにおける上側の一辺の有効長L[m]の部分において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに起因する誘導起電力En[V]を発生させている。
これに対し、図20(b)に側面構造及び断面構造を示すように、コイル部本体100を同様に縦置きとし、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに垂直となる辺の外周部分にシールド部材100Aを設ける構成とすることもできる。この図20(b)に示す場合も、結果的にコイル100Bの周方向の断面における三つの辺に相当する部分が磁気的に開口されていることとなる。そして、コイル100Bと地磁気の全磁力の鉛直分力MGの方向と平行なシールド部材100Aとコイル100Bとの間には、予め設置された長さの間隙D[m]を設けている。この図20(b)において、左図は当該コイル部本体100が車両に搭載された状態で当該車両の後方から見た側面図であり、右図は当該左図におけるA−A’断面図である。
そして、図20(b)に示すコイル部本体100では、コイル100Bにおける下側の一辺の有効長L[m]の部分において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに起因する誘導起電力En[V]を発生させている。
また、図20に例示する構成の場合も、図19に例示する構成の場合と同様に、図20(a)に示す構成のコイル部本体100において、誘起される誘導起電力En[V]の極性と、図20(b)に示す構成のコイル部本体100において、誘起される誘導起電力En[V]の極性と、は正負が逆となることに留意する必要がある。
更に、図19及び図20夫々に示す場合において、有効長L[m]の部分(図3又は図4参照)に発生する地磁気の全磁力の水平分力に起因する誘導起電力En[V]は、夫々のコイル100Bにおける対向する当該有効長L[m]の部分において相互に相殺される。
(c)コイル部本体の第三形態
次に、コイル部本体100自体の構造の第三形態として、図21及び図22を用いて説明する。なお、図21は当該第三形態の横置き型について説明する図であり、図22は当該第三形態の縦置き型について説明する図である。
次に、コイル部本体100自体の構造の第三形態として、図21及び図22を用いて説明する。なお、図21は当該第三形態の横置き型について説明する図であり、図22は当該第三形態の縦置き型について説明する図である。
第三形態に係る横置き型のコイル部本体100は、図21(a)に示す上面構造及び断面構造を有しており、コイル部本体100の周方向の断面において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに平行となる二つの辺に相当する部分を磁気的に遮蔽し、残る二辺(すなわち、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに直角な二辺)を磁気的に開口させる態様である。また、第三形態では、当該磁気的に開口する辺以外の全てのコイル100Bの辺は、磁気的に遮蔽する構成となっている。そして、コイル100Bと地磁気の全磁力の鉛直分力MGの方向と平行なシールド部材100Aとコイル100Bとの間には、予め設置された長さの間隙D[m]を設けている。この図21(a)において、左図は当該コイル部本体100が車両に搭載された状態で当該車両の真上から見た上面図であり、右図は当該左図におけるA−A’断面図である。
そして、当該コイル部本体100では、コイル100Bにおける車両の前進方向前側の一辺の有効長L[m]の部分において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに起因する誘導起電力En[V]を発生させている。
これに対し、図21(b)に上面構造及び断面構造を示すように、コイル部本体100における車両の前進方向後ろ側の周方向の断面において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに平行となる二つの辺に相当する部分を磁気的に遮蔽し、残る二辺を磁気的に開口させ、この二辺の有効長L[m]の部分において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに起因する誘導起電力En[V]を発生させる構成としても良い。そして、コイル100Bと地磁気の全磁力の鉛直分力MGの方向と平行なシールド部材100Aとコイル100Bとの間には、予め設置された長さの間隙D[m]を設けている。この図21(b)において、左図は当該コイル部本体100が車両に搭載された状態で当該車両の真上から見た上面図であり、右図は当該左図におけるA−A’断面図である。
そして、更に、図21(a)に示す構成のコイル部本体100において、誘起される誘導起電力En[V]の極性と、図21(b)に示す構成のコイル部本体100において、誘起される誘導起電力En[V]の極性と、は正負が逆となることに留意する必要がある。
次に、図21に示した例において、横置き型であったコイル部本体100を縦置きにする場合について、図22を用いて説明する。
上述した原理により、第三形態のコイル部本体100は、図22に示すように縦置き型に構成することも可能である。
すなわち、図22(a)に側面構造及び断面構造を示すように、コイル部本体100を縦置きとし、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに平行となる二つの辺にシールド部材100Aを設ける構成とすることもできる。この図22(a)に示す場合も、結果的にコイル100Bの周方向の断面における地磁気の全磁力の鉛直分力MGに垂直な二つの辺に相当する部分が磁気的に開口されていることとなる。そして、コイル100Bと地磁気の全磁力の鉛直分力MGの方向と平行なシールド部材100Aとコイル100Bとの間には、予め設置された長さの間隙D[m]を設けている。この図22(a)において、左図は当該コイル部本体100が車両に搭載された状態で当該車両の後方から見た側面図であり、右図は当該左図におけるA−A’断面図である。
そして、図22(a)に示すコイル部本体100では、コイル100Bにおける上側の一辺の有効長L[m]の部分において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに起因する誘導起電力En[V]を発生させている。
これに対し、図22(b)に側面構造及び断面構造を示すように、コイル部本体100を同様に縦置きとし、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに平行となる二つの辺にシールド部材100Aを設ける構成とすることもできる。この図22(b)に示す場合も、結果的にコイル100Bの周方向の断面における地磁気の全磁力の鉛直分力MGに垂直な二つの辺に相当する部分が磁気的に開口されていることとなる。そして、コイル100Bと地磁気の全磁力の鉛直分力MGの方向と平行なシールド部材100Aとコイル100Bとの間には、予め設置された長さの間隙D[m]を設けている。この図22(b)において、左図は当該コイル部本体100が車両に搭載された状態で当該車両の後方から見た側面図であり、右図は当該左図におけるA−A’断面図である。
そして、図22(b)に示すコイル部本体100では、コイル100Bにおける下側の一辺の有効長L[m]の部分において、地磁気の全磁力の鉛直分力MGに起因する誘導起電力En[V]を発生させている。
また、図22に例示する構成の場合も、図21に例示する構成の場合と同様に、図22(a)に示す構成のコイル部本体100において、誘起される誘導起電力En[V]の極性と、図22(b)に示す構成のコイル部本体100において、誘起される誘導起電力En[V]の極性と、は正負が逆となることに留意する必要がある。
なお、図17乃至図22を用いて説明した各形態においては、コイル100Bの周方向の断面形状が矩形の場合について説明したが、当該断面形状が丸型の場合も、同様に第一形態乃至第三形態を構成し得る。
(II)コイル部本体の取付機構に係る実施形態
次に、上述した種々の形態を有するコイル部本体100を速度検出コイル部1自体に取り付ける際の取付機構の構成について、図23及び図24を用いて説明する。なお、以下に説明する取付機構の構成は、上述してきたコイル部本体100の三つの形態全てについて、同様に適用できるものであるので、以下の説明では、上述した第一形態を有するコイル部本体100の取付機構について説明する。
(II)コイル部本体の取付機構に係る実施形態
次に、上述した種々の形態を有するコイル部本体100を速度検出コイル部1自体に取り付ける際の取付機構の構成について、図23及び図24を用いて説明する。なお、以下に説明する取付機構の構成は、上述してきたコイル部本体100の三つの形態全てについて、同様に適用できるものであるので、以下の説明では、上述した第一形態を有するコイル部本体100の取付機構について説明する。
また、図23はコイル部本体100の第一形態の横置き型の場合の取付機構を示す図であり、図24はコイル部本体100の第一形態の縦置き型の場合の取付機構を示す図である。
先ず、図17及び図18を用いて夫々説明した横置き型及び縦置き型のコイル部本体100を速度検出コイル部1への取付機構について、夫々図23及び図24を用いて説明する。なお、図23(a)は横置き型の場合の取付機構の上面図であり、図23(b)は横置き型の場合の取付機構をそれが搭載されている車両の後方から取付機構を見た側面図であり、図23(c)は横置き型の場合の取付機構をそれが搭載されている車両の左側面から取付機構を見た側面図である。また、図24(a)は縦置き型の場合の取付機構の上面図であり、図24(b)は縦置き型の場合の取付機構をそれが搭載されている車両の左側面から取付機構を見た側面図であり、図24(c)は縦置き型の場合の取付機構をそれが搭載されている車両の前方から取付機構を見た側面図である。
各々の型のコイル部本体100を速度検出コイル部1へ取り付ける場合、当該コイル部本体100は、図23及び図24に示すように、速度検出コイル部1の筐体に固定されている基台115に対して360°回転可能なマウンタ114に取り付けられる。このマウンタ114は、基台115に対して回転可能であると共に、外周部の四カ所に、プルアップ回転−ダウンロック式のロック部110を備えている。このロック部110により、マウンタ114が基台115に固定され、これによりコイル部本体100がマウンタ114及び基台115を介して速度検出コイル部1に固定されることとなる。
一方、コイル部本体100は、マウンタ114上において、地磁気の全磁力の鉛直分力MG又は車両の前進方向に対してその表裏を入れ換えることが可能に構成されている。
すなわち、先ず横置き型の場合について、図23を用いて説明すると、当該図23に示すように、コイル部本体100は180°回転式のヒンジ111を介してマウンタ114に取り付けられており、このヒンジ111がマウンタ114に固定されているスライド用レール112上をスライド可能とされている。そして、特に図23(b)に示すように、例えば、ヒンジ111によりコイル部本体100を時計方向に回転させつつ当該ヒンジ111自体をスライド用レール112上を図中左方向に滑り移動させることで、コイル部100の地磁気の全磁力の鉛直分力MGに対する表裏が入れ換えられる。なお、当該入れ換え後のコイル部本体100のマウンタ114への固定は、スライド用ストッパ113によりヒンジ111における回転及びスライダ用レール112上の滑り移動夫々が一括禁止されることにより行われる。
一方、先ず、縦置き型の場合について、図24を用いて説明すると、当該図24に示すように、コイル部本体100は、横置き型の場合と同様に180°回転式のヒンジ111を介してマウンタ114に取り付けられており、このヒンジ111がマウンタ114に固定されているスライド用レール112上をスライド可能とされている。そして、特に図24(b)に示すように、例えば、一のロック部110からマウンタ114をプルアップさせ(引き上げ)、180°回転させた上で上記一のロック部110に対向する位置に設けられた他のロック部110上に下ろしてロックさせることで、コイル部100の車両前進方向に対する表裏が入れ換えられる。なお、当該入れ換え後のコイル部本体100のマウンタ114への固定は、スライド用ストッパ113によりヒンジ111における回転及びスライダ用レール112上の滑り移動夫々が一括禁止されることにより行われる。
このように、各型のコイル部本体100を速度検出コイル部1に固定するに当たっては、図23又は図24に示すマウンタ114等の機能により、車両前進方向及び地磁気の全磁力の鉛直分力MGの方向の夫々に対して、自在に当該コイル部本体100の位置及び向きを変えて固定することが可能とされている。
(III)コイル部本体の取付自由度の拡張に係る実施形態
上述した種々の形態を有するコイル部本体100は、上述した取付機構により、速度検出コイル部1に対して、その位置及び方向を自在に変えて取り付けて固定することが可能とされている。
(III)コイル部本体の取付自由度の拡張に係る実施形態
上述した種々の形態を有するコイル部本体100は、上述した取付機構により、速度検出コイル部1に対して、その位置及び方向を自在に変えて取り付けて固定することが可能とされている。
一方、当該取付自由度の拡張に伴い、当該コイル部本体100から出力される誘導起電力En[V]の極性は、その取付時の固定の態様に応じて正負が変化することになる。
そこで、以下の実施形態では、上述した取付機構による取付位置等の変更に伴う当該極性の正負の手動設定及び自動設定について、図25乃至図39を用いて説明する。
(a)極性設定の第一形態
始めに、二値の極性切換スライドスイッチを用いた極性の手動設定等について、図25乃至図31を用いて説明する。なお、図25乃至図28は、実施形態に係るコイル部本体100を含む速度検出コイル部1(ナビゲーション装置S)の設置方向と極性切換スライドスイッチの切換態様を例示する図であり、図29は当該極性設定に係る処理を示すフローチャートであり、図30及び図31は当該極性設定時にディスプレイ22に表示される設定画面を例示する図である。
(a)極性設定の第一形態
始めに、二値の極性切換スライドスイッチを用いた極性の手動設定等について、図25乃至図31を用いて説明する。なお、図25乃至図28は、実施形態に係るコイル部本体100を含む速度検出コイル部1(ナビゲーション装置S)の設置方向と極性切換スライドスイッチの切換態様を例示する図であり、図29は当該極性設定に係る処理を示すフローチャートであり、図30及び図31は当該極性設定時にディスプレイ22に表示される設定画面を例示する図である。
先ず、実施形態に係るコイル部本体100の表裏と、ナビゲーション装置Sの取付方向と、極性切換スライドスイッチの切換態様と、の関係を図25乃至図28に例示する。なお、図25乃至図28の夫々において、上向き片矢印は全て車両の前進方向を示しており、また、各ナビゲーション装置Sに対して挿入又は排出される光ディスクDK1が記載されている当該ナビゲーション装置Sの面が、当該各ナビゲーション装置Sにおける正面を示している。
図25乃至図28に示す極性切換スライドスイッチ120を用いて極性の設定を行う場合、ナビゲーション装置Sの正面が車両の前進方向を基準として±0°又は±180°の場合について、図25乃至図28に示す合計三十二通りの設定が可能となる。
このとき、図25乃至図28の全てにおいて、車両の前進方向を示す矢印より左側に記載された極性切換スライドスイッチ120は”L”(正極性)に切り換えられており、当該矢印より右側に記載された極性切換スライドスイッチ120は”H”(負極性)に切り換えられている。また、コイル部本体100自体の表裏については、例えば、図23を用いて例示した取付機構により、図25乃至図28夫々における(a)図及び(c)図において、「表面が上」に取り付けられており、一方、図25乃至図28夫々における(b)図及び(d)図において、「裏面が上」に取り付けられている。
次に、図25乃至図28を用いて夫々説明した場合における誘導起電力En[V]の極性識別のための処理について、図29乃至図31を用いて説明する。
図25乃至図28に例示した夫々の場合において、極性切換スライドスイッチ120の設定が完了して車両のエンジンを始動後、あるサンプリング10nT期間(例えば、T=100msとして、数十秒間)を、ある一定速度(例えば、バック走行では不可能と考えられる、例えば、時速30[km]以上)で車両を前進走行させ続けると、CPU8は、最初に「極性切換スライドスイッチ120が”H”位置とされているか否かを確認する」(ステップS701)。
そして、当該位置が”L”である場合(ステップS701;NO)、図23に例示した取付機構によりコイル部本体100の表面が上とされているか否かを確認する(ステップS702)。これにより、当該表面が上でない場合は(ステップS702;NO)、後述するステップS705の処理に移行し、一方表面が上である場合は(ステップS702;YES)、CPU8内において出力極性Cyを「+1」と設定して(ステップS704)、後述するステップS706に移行する。
他方、上記ステップS701の判定において、極性切換スライドスイッチ120の位置が”H”である場合(ステップS701;YES)、次に、図23に例示した取付機構によりコイル部本体100の裏面が上とされているか否かを確認する(ステップS703)。これにより、当該裏面が上である場合は(ステップS703;YES)、CPU8内において出力極性Cyを「+1」と設定して(ステップS704)、後述するステップS706に移行する。一方、ステップS703の判定において、コイル部本体100の裏面が上でない場合は(ステップS703;NO)、CPU8内において出力極性Cyを「−1」と設定する(ステップS705)。
次に、サンプリング時刻nT時における車両の実加速度An[m/s2]を取得し(ステップS706)、その後、車両の発進が確定されているか否か、GPSが現在測位状態にあるか否か、及び測位されているGPS速度VGPSn[km/h]が時速30[km]以上であるか否かを、夫々順次確認する(ステップS707乃至S709)。このとき、ステップS707の処理は、上述してきた車両の発進確定マスク処理(図5のステップS009参照)が実行されているか否かに基づいて判定され、また、ステップS708ではGPS測位が二次元又は三次元の測位状態であるか否かに基づいて判定され、更に、ステップS709ではGPS速度VGPSn[km/h]が時速30[km]以上の速度で走行中である否かに基づいて判定される。そして、上記ステップS707乃至S709の判定のいずれか一つでも「NO」と判定されたときは、極性識別処理ができないとして、次のタイミングまで待機する。
一方、ステップS707乃至S709の判定のいずれもが「YES」と判定されたときは、次に、当該車両の前後方向とコイル部本体100の前後方向とが一致しているか否かを確認すべく、サンプリング時刻nT時におけるGPS速度VGPSn[km/h]と、速度検出コイル部1からの出力値を用いて検出された検出速度Vcn[km/h]と、の差が当該GPS速度VGPSn[km/h]の二倍に略等しいか否かを確認する(ステップS710)。そして、当該ステップS710の判定により当該GPS速度VGPSn[km/h]と検出速度Vcn[km/h]との差がGPS速度VGPSn[km/h]の二倍に略等しい(言い換えれば、検出速度Vcn[km/h]が負極性でGPS速度VGPSn[km/h]に略等しい)場合は(ステップS710;YES)、コイル部本体100の向きが誤っている可能性があるとして、後述する音声警告と同時に警告メッセージをディスプレイ22上に表示して(ステップS712)、実施形態に係る極性識別処理を終了する。
ここで、当該ステップS712において、音声警告と同時にディスプレイ22上に表示される警告メッセージを含む警告画面としては、例えば、図30に例示する警告画面200が挙げられる。この図30において、図30(a)には、コイル100Bにおいて、地磁気の全磁力の鉛直分力MGにより誘導起電力En[V]を発生させる辺の方向と車両の前進方向とが平行であるため実施形態に係る極性識別処理そのものが実施できない旨の警告メッセージ201を含む警告画面200が例示されている。また、図30(b)には、コイル100Bにおいて、地磁気の全磁力の鉛直分力MGにより誘導起電力En[V]を発生させる辺の方向と車両の前進方向との関係は判明したが、それに対応した極性切換スライドスイッチ120の設定位置が間違っているため、それを正しく切り換えること指示する旨の警告メッセージ202を含む警告画面200が例示されている。
一方、上記ステップS710の判定において、当該GPS速度VGPSn[km/h]と検出速度Vcn[km/h]との差がGPS速度VGPSn[km/h]の二倍に等しくない(言い換えれば、検出速度Vcn[km/h]が正極性でGPS速度VGPSn[km/h]に略等しい)場合は(ステップS710;NO)、次に、コイル部本体100の取付位置が車両の前進方向に対して左右に間違っていないか否かを確認すべく、GPS速度VGPSn[km/h]と検出速度Vcn[km/h]の絶対値との差が当該GPS速度VGPSn[km/h]に略等しいか否かを確認する(ステップS711)。
そして、ステップS711の判定において、GPS速度VGPSn[km/h]と検出速度Vcn[km/h]の絶対値の差が当該GPS速度VGPSn[km/h]に略等しい(言い換えれば、検出速度Vcn[km/h]の絶対値が0[km/h]に略等しい)場合は(ステップS711;YES)、上記ステップS712に移行して、音声警告と同時に警告画面200を表示する。一方、ステップS711の判定において、GPS速度VGPSn[km/h]と検出速度Vcn[km/h]の絶対値の差が当該GPS速度VGPSn[km/h]に等しくない(言い換えれば、検出速度Vcn[km/h]の絶対値がGPS速度VGPSn[km/h]に略等しい)場合は(ステップS711;NO)、コイル部本体100の取付位置及び方向、並びに極性切換スライドスイッチ120の設定方法が正しいとして、例えば、図32に例示するような完了メッセージ211を含む設定完了画面210を音声案内と同時にディスプレイ22上に表示して(ステップS713)、第一形態に係る極性識別処理を終了する。
(b)極性設定の第二形態
次に、四値又は八値の極性切換ディップスイッチを用いた極性の手動設定等について、図32乃至図37を用いて説明する。なお、図32乃至図35は実施形態に係るコイル部本体100を含む速度検出コイル部1(ナビゲーション装置S)の設置方向と四値の極性切換ディップスイッチの切換態様を例示する図であり、図36及び図37は実施形態に係るコイル部本体100を含む速度検出コイル部1の設置方向と八値の極性切換ディップスイッチの切換態様を例示する図である。
(b)極性設定の第二形態
次に、四値又は八値の極性切換ディップスイッチを用いた極性の手動設定等について、図32乃至図37を用いて説明する。なお、図32乃至図35は実施形態に係るコイル部本体100を含む速度検出コイル部1(ナビゲーション装置S)の設置方向と四値の極性切換ディップスイッチの切換態様を例示する図であり、図36及び図37は実施形態に係るコイル部本体100を含む速度検出コイル部1の設置方向と八値の極性切換ディップスイッチの切換態様を例示する図である。
先ず、実施形態に係るコイル部本体100の表裏と、ナビゲーション装置Sの取付方向と、四値の極性切換ディップスイッチの切換態様と、の関係を図32乃至図35に例示する。なお、図32乃至図35の夫々において、上向き片矢印は全て車両の前進方向を示しており、また、各ナビゲーション装置Sに対して挿入又は排出される光ディスクDK1が記載されている当該ナビゲーション装置Sの面が、当該各ナビゲーション装置Sにおける正面を示している。
図32乃至図35に示す四値の極性切換ディップスイッチ121を用いて極性の設定を行う場合、ナビゲーション装置Sの正面が車両の前進方向を基準として±0°、±90°、±180°又は±270°の夫々の場合について、図32乃至図35に示す合計三十二通りの設定が可能となる。
この構成において、図32乃至図35に示す極性切換ディップスイッチ121は、夫々に、第一スイッチ121A及び第二スイッチ121Bを備えており、当該第一スイッチ121A及び第二スイッチ121Bの夫々が各々二値に切り換え可能とされていることで、極性切換ディップスイッチ121全体として四値を選択し得るものである。また、第一スイッチ121A及び第二スイッチ121Bは、図32乃至図35において上に切り換えられているとき「H」(オン)となり、下に切り換えられているとき「L」(オフ)となる。例えば、図32(a)右に示す極性切換ディップスイッチ121は、第一スイッチ121Aが「H」とされ、第二スイッチ121Bが「L」とされている例である。
そして、図32乃至図35夫々における(a)図及び(c)図に夫々記載された極性切換ディップスイッチ121は(正極性)に夫々切り換えられており、図32乃至図35夫々における(b)図及び(d)図に夫々記載された極性切換ディップスイッチ121は(負極性)に夫々切り換えられている。また、コイル部本体100自体の表裏については、例えば、図23を用いて例示した取付機構により、図32乃至図35夫々における(a)図及び(b)図において「表面が上」に取り付けられており、一方、図32乃至図35夫々における(c)図及び(d)図において「裏面が上」に取り付けられている。
次に、実施形態に係るコイル部本体100の表裏と、ナビゲーション装置Sの取付方向と、八値の極性切換ディップスイッチの切換態様と、の関係を、図36及び図37に例示する。なお、図36及び図37の夫々において、上向き片矢印は全て車両の前進方向を示しており、また、各ナビゲーション装置Sに対して挿入又は排出される光ディスクDK1が記載されている当該ナビゲーション装置Sの面が、当該各ナビゲーション装置Sにおける正面を示している。
図36及び図37に示す八値の極性切換ディップスイッチ122を用いて極性の設定を行う場合、ナビゲーション装置Sの正面が車両の前進方向を基準として±0°、±90°、±180°又は±270°の夫々の場合について、図36及び図37に示す合計十六通りの設定が可能となる。
この構成において、図36及び図37に示す極性切換ディップスイッチ122は、夫々に、第一スイッチ122A、第二スイッチ122B及び第三スイッチ122Cを備えており、当該第一スイッチ122A、第二スイッチ122B及び第三スイッチ122Cの夫々が各々二値に切り換え可能とされていることで、極性切換ディップスイッチ122全体として八値を選択し得るものである。また、第一スイッチ122A、第二スイッチ122B及び第三スイッチ122Cは、図36及び図37において上に切り換えられているとき「H」(オン)となり、下に切り換えられているとき「L」(オフ)となる。例えば、図36(a)右に示す極性切換ディップスイッチ122は、第一スイッチ121Aが「H」とされ、第二スイッチ121B及び第三スイッチ122Cが「L」とされている例である。
そして、図36及び図37夫々における(a)図及び(b)図に夫々記載された極性切換ディップスイッチ122は(正極性)に夫々切り換えられており、図36及び図37夫々における(c)図及び(d)図に夫々記載された極性切換ディップスイッチ122は(負極性)に夫々切り換えられている。また、コイル部本体100自体の表裏については、例えば、図23を用いて例示した取付機構により、図36の全てにおいて「表面が上」に取り付けられており、一方、図37の全てにおいて「裏面が上」に取り付けられている。
なお、極性切換ディップスイッチとしては、図32乃至図37に夫々示す極性切換ディップスイッチ121又は122の他に、十六値の極性切換ディップスイッチを用いて十六通りの設定方法を用いることも可能である。
次に、図32乃至図37を用いて夫々説明した場合における誘導起電力En[V]の極性識別のための処理について説明する。
当該処理については、極性切換スライドスイッチ120を用いる場合について、図29乃至図31を用いて説明した処理を転用して、当該極性識別処理とすることが可能である。この場合、上記ステップS701の判定において、「極性切換スライドスイッチ120が”H”位置とされているか否かを確認する」としたところを、「極性切換ディップスイッチ121(122)の第二スイッチ121B(第三スイッチ122C)が”H”位置とされているか否かを確認する」と換えれば、以降のステップS702乃至S713の処理をそのまま用いて、第二形態に係る極性識別処理とすることができる。
(c)極性設定の第三形態
次に、極性切換スライドスイッチ120又は極性切換ディップスイッチ121(122)を用いずに、GPS速度データVGPS[km/h]等の他の速度データ、又はGPS測位データ等の他の絶対位置測位データのいずれかを用いた極性設定処理について図38を用いて説明する。なお、図38は当該極性設定処理を示すフローチャートである。
(c)極性設定の第三形態
次に、極性切換スライドスイッチ120又は極性切換ディップスイッチ121(122)を用いずに、GPS速度データVGPS[km/h]等の他の速度データ、又はGPS測位データ等の他の絶対位置測位データのいずれかを用いた極性設定処理について図38を用いて説明する。なお、図38は当該極性設定処理を示すフローチャートである。
当該極性設定を他の速度データ等を用いて自動化する場合、先ず、コイル部本体100が表面を上にして取り付けられているとすると、例えば、GPS速度データVGPSn[km/h]を利用するときは、あるサンプリング10nT期間(例えば、T=100msとして、数十秒間)を、ある一定速度(例えば、バック走行では不可能と考えられる、例えば、時速30[km]以上)で車両を走行させ続けたとき、その期間(10nT期間)中の速度検出コイル部1の出力値を用いて検出し続けた検出速度Vcn[km/h]の全てが正の数ならば、車両前進方向と速度検出コイル部1の前方向が一致(正極性:Cy=+1)していると判定する。一方、当該検出速度Vcn[km/h]の全てが負の数ならば、車両前進方向と速度検出コイル部1の前方向が±180°反転(負極性:Cy=−1)していると判定する。なお、コイル部本体100の裏面が上に取り付けられている場合は、上述した極性は上述した場合とは逆の極性となる。
当該極性設定処理について、より具体的に図38を用いて説明すると、最初にサンプリング時刻nT時における車両の実加速度An[m/s2]を取得し(ステップS301)、次に、予め出力極性自動識別期間として予め設定された期間を示すカウンタの値が、当該予め設定された期間の長さ(図38において、「α」と示す)に到っているか否かを確認する(ステップS302)。ここで、当該出力極性自動識別期間の長さとしては、GPS速度データVGPSn[km/h]を用いる場合でも、GPS測位データを用いる場合でも、例えば、十秒間程度が適切である。
そして、当該期間が経過しているときは(ステップS302;YES)、そのまま極性設定処理を終了し、一方当該期間が経過していないときは(ステップS302;NO)、次に、車両の発進が確定されているか否か、GPSが現在測位状態にあるか否か、及び測位されているGPS速度が時速30[km]以上であるか否かを、夫々順次確認する(ステップS303乃至S305)。このとき、ステップS303の処理は、上述してきた車両の発進確定マスク処理(図5のステップS009参照)が実行されているか否かに基づいて判定され、また、ステップS304ではGPS測位が二次元又は三次元の測位状態であるか否かに基づいて判定され、更に、ステップS305ではGPS速度VGPSn[km/h]が時速30[km]以上の速度で走行中である否かに基づいて判定される。そして、上記ステップS303乃至S305の判定のいずれか一つでも「NO」と判定されたときは、極性識別処理ができないとして、上記カウンタを初期化して(ステップS310)、極性設定処理を終了する。
一方、ステップS303乃至S305の判定のいずれもが「YES」と判定されたときは、次に、コイル部本体100の取付位置が車両の前進方向に対して左右に間違っていないか否かを確認すべく、GPS速度VGPSn[km/h]と検出速度Vcn[km/h]の絶対値との差が当該GPS速度VGPSn[km/h]に略等しいか否かを確認する(ステップS306)。
そして、ステップS306の判定において、GPS速度VGPSn[km/h]と検出速度Vcn[km/h]の絶対値の差が当該GPS速度VGPSn[km/h]に略等しい(言い換えれば、検出速度Vcn[km/h]の絶対値が0[km/h]に略等しい)場合は(ステップS306;YES)、図29に示すステップS712の処理と同様のステップS307に移行して、音声警告と同時に図30に例示される警告画面200を表示し(ステップS307)、その後上記ステップS310の処理に移行する。
一方、上記ステップS306の判定において、GPS速度VGPSn[km/h]と検出速度Vcn[km/h]の絶対値の差が当該GPS速度VGPSn[km/h]に等しくない(言い換えれば、検出速度Vcn[km/h]の絶対値がGPS速度VGPSn[km/h]に略等しい)場合は(ステップS306;NO)、コイル部本体100の取付位置及び方向、並びに速度検出コイル部1による現在の検出速度Vcn[km/h]が0[km/h]より小さいか否かを確認する(ステップS308)。これにより、当該検出速度Vcn[km/h]が0[km/h]より小さい場合は(ステップS308;YES)、速度検出コイル部1から出力される誘導起電力En[V]の負極性であるとして、CPU8内において出力極性Cyを「−1」と設定する(ステップS311)。その後、上記カウンタを「1」だけインクリメントして(ステップS312)、実施形態に係る極性識別処理を終了する。
他方、ステップS308の判定において、当該検出速度Vcn[km/h]が0[km/h]より小さくない場合は(ステップS308;NO)、速度検出コイル部1から出力される誘導起電力En[V]の正極性であるとして、CPU8内において出力極性Cyを「+1」と設定し(ステップS309)、上記ステップS312に移行する。
(d)極性設定の第四形態
最後に、上述してきた自動による極性判定処理等の他に、ディスプレイ22上に表示される設定画面を用いて使用者がコイル部本体100(ナビゲーション装置S)の取付方向及び車両の前進方向を指定することにより、CPU8において出力極性Cyを設定する構成とする場合について図39を用いて説明する。
(d)極性設定の第四形態
最後に、上述してきた自動による極性判定処理等の他に、ディスプレイ22上に表示される設定画面を用いて使用者がコイル部本体100(ナビゲーション装置S)の取付方向及び車両の前進方向を指定することにより、CPU8において出力極性Cyを設定する構成とする場合について図39を用いて説明する。
すなわち、使用者がコイル部本体100を含むナビゲーション装置の取り付けを終えた時点で、例えば、図39(a)に例示するような設定メニュー画面220をディスプレイ22上に表示する。
このとき、当該ディスプレイ22は、その表示画面の表面に感圧式又は静電式のタッチパネルが設けられている。そして、当該設定メニュー画面220としては、コイル方向設定画面221と、車両前進方向設定画面240と、が含まれている。
そして、コイル方向設定画面221内には、コイル部本体100が表面を上にして取り付けられている場合にタッチされるべき表面ボタン231と、コイル部本体100が裏面を上にして取り付けられちる場合にタッチされるべき裏面ボタン232と、取り付けられたナビゲーション装置Sに対するコイル部本体100の前部の方向を指定する際にタッチされるべき各方向毎の四つの方向ボタン230及び233乃至235と、が含まれている。
一方、車両前進方向設定画面240には、コイル部本体100の表面が上として取り付けられているか、或いは裏面を上として取り付けられているか、を表面ボタン231又は裏面ボタン232のいずれかの操作内容に応じて表示する表面裏面表示部251と、コイル方向設定画面221における操作に戻る際にタッチされるべき戻るボタン252と、取り付けられたナビゲーション装置Sに対する車両の前進方向を指定する際にタッチされるべき各方向毎の四つの方向ボタン250及び253乃至255と、が含まれている。
この設定メニュー画面220がディスプレイ22上に表示されているとき、例えば、コイル部本体100がその表面を上にして取り付けられているため表面ボタン231がタッチされ、更に、コイル部本体100の方向を示す場合として、方向ボタン233がタッチされたとする。この場合は、車両前進方向設定画面240内の表面裏面表示部251には「表面」を示す表示が為され、更に、方向ボタン250及び254は無効化される。そして、残った方向ボタン253又は255のうち、そのときの車両の前進方向を指定する場合として、方向ボタン253が操作されたとすると、これらに対応する設定完了画面としては、例えば、図39(b)に例示するような完了メッセージ261を含む設定完了画面260が表示される。
なお、この設定完了画面260が表示される段階では、CPU8において、設定メニュー画面220を用いて使用者により設定(選択)された内容に基づいて、出力極性Cy(図39(b)の場合はCy=「+1」)が判定されていることとなる。
以上夫々説明したように、実施形態に係るナビゲーション装置Sの動作によれば、コイル100Bにおいて車両の移動方向に直角となる直線部分以外をシールド部材100Aにより被覆して外部磁界から遮蔽するので、不要な外部磁界の影響を排除して速度検出用の誘導起電力En[V]を発生させることができる。また、当該直線部分について地磁気の全磁力の水平分力を遮断するので、地磁気の全磁力の鉛直分力MGにのみ起因する誘導起電力En[V]が取り出せることで、正確な速度検出に資することができる。
また、車両の進行方位を含む面内においてコイル100Bが表裏切り換え可能に支持されると共に、当該表裏の切り換えに対応して出力電圧の極性を切り換えることができるので、コイル100B(速度検出コイル部1)の車両への取付方向に応じて簡易にコイル100Bの表裏を切り換えて正確に速度を検出することができる。
更に、進行方位を含む面内においてコイル100Bが回転可能に支持されると共に、当該回転後の位置に対応して出力電圧の極性を切り換えることができるので、速度検出コイル部1の車両への取付方向に応じて簡易にコイル100Bを回転させて正確に速度を検出することができる。
更に、また、速度検出コイル部1におけるコイル100Bの取付状態に対応する取付情報が速度検出コイル部1からナビゲーション装置Sに送られることで、当該コイル100Bの車両への取付情報に応じて簡易にコイル100Bの取付状態を認識して正確に速度を検出することができる。
また、ナビゲーション装置Sの使用者の操作により入力された取付情報をナビゲーション装置Sに送信することで、当該速度検出コイル部1の車両への取付情報に応じて簡易にコイル100Bの取付状態を認識して正確に速度を検出することができる。
更に、コイル100Bの取付状態の可否の判定結果がナビゲーション装置Sを介して告知されるので、取付状態の可否を使用者に認識させて取付ミスの発生を抑止することができる。
更に、また、コイル100Bにおいて有効な直線部分とシールド部材100Aとの間に間隙D[m]が設けられているので、有効な鉛直分力MGを、磁気シールド部材100Aに全く吸収されること無く、有効な直線部分を全て完全に直角に横切らせることができる。
また、地磁気により発生した誘導起電力En[V]に相当する出力電圧と、現在位置の地磁気における伏角δn[deg]と、車両の傾斜角度θGn[deg]と、に基づいて、車両の速度を算出して案内するので、車両から電源の供給のみを受ける、いわゆる非接触型のナビゲーション装置Sにおいて、当該車両に対する案内における速度精度を向上させて正確な案内を行うことができる。
更に、GPS速度データVGPSn[km/h]等が所定値以上の状態が所定時間継続した場合において、車両の後進時に対応して誘導起電力En[V]の極性を切り換えるので、正確に速度を検出することができる。
更に、また、GPS速度データVGPSn[km/h]等が所定値以上の状態が所定走行距離継続した場合において、その所定走行距離の車両の速度を用いて、車両の後進時に対応して出力電圧の極性を切り換えるので、正確に速度を検出することができる。
なお、上述した実施形態では、速度検出コイル部1において地磁気の全磁力Hn[A/m]のうち、その鉛直分力Hon・tan(δn)[A/m]のみを用いて車両の速度を検出する構成とした。しかしながら、これに加えて、地磁気の全磁力Hn[A/m]のうち、その水平分力Hon[A/m]を直接検出するコイルを別途に設け、鉛直分力検出用のコイル100Bからの出力と、当該別途設けた水平分力検出用のコイルからの出力と、を複合的に用いて車両の速度を検出する構成とすることもできる。この構成によれば、地磁気の全磁力Hn[A/m]による詳細な速度検出の精度調整等が可能となるため、地磁気の全磁力Hn[A/m]のうち、その鉛直分力Hon・tan(δn)[A/m]が強い両極付近や地磁気の全磁力Hn[A/m]のうち、その水平分力Hon[A/m]が強い赤道付近においても、言い換えれば、地球上の全ての地域おいて、地磁気の全磁力Hn[A/m]による超高精度な速度検出が行えることを意味する。
また、上述した実施形態では、ナビゲーション装置Sに対して本願を適用した場合について説明したが、これ以外に、例えば、航空機やロボット等の姿勢制御装置、航空機等の慣性航法装置又は一般的な走行距離算出装置に対して本願を適用することも可能である。
また、図5乃至図8、図10、図12及び図13に夫々示すフローチャートに対応するプログラムを、フレキシブルディスク又はハードディスク等の情報記録媒体に記録しておき、又はインターネット等を介して取得して記録しておき、これらを汎用のコンピュータで読み出して実行することにより、当該コンピュータを実施形態に係るCPU8として活用することも可能である。
Claims (11)
- 移動体に搭載され且つ当該移動体の速度を検出するために用いられるコイルであって、
導体が巻回されてなり且つ前記移動体の移動方向に対して直角となる直線部分を有する誘導起電力発生部と、
前記直線部分以外の前記導体を被覆して外部磁界を遮断する第1磁気シールド部と、
前記直線部分に対する地磁気の全磁力の水平分力を遮断する第2磁気シールド部と、
前記地磁気の全磁力の鉛直分力に基づき且つ前記移動体の移動に伴って前記導体に発生する前記誘導起電力に相当する出力電圧を当該導体から取り出す回路部と、
を備えることを特徴とするコイル。 - 請求項1に記載のコイルと、
前記移動体に搭載されて当該移動体の移動を案内するナビゲーション装置に当該コイルを取り付ける取付部と、
を備えるコイル装置であって、
前記取付部は、
前記直線部分が前記移動方向に対して直角となるように、前記移動方向を含む面内において前記コイルを表裏切り換え可能に支持するコイル支持部と、
前記切り換えられる表裏に対応して前記出力電圧の極性を切り換えるために用いられる極性切換部と、
を備えることを特徴とするコイル装置。 - 請求項1に記載のコイルと、
前記移動体に搭載されて当該移動体の移動を案内するナビゲーション装置に当該コイルを取り付ける取付部と、
を備えるコイル装置であって、
前記取付部は、
前記直線部分が前記移動方向に垂直となるように、前記移動方向を含む面内において前記コイルを回転可能に支持するコイル支持部と、
回転後の前記コイルの位置に対応して前記出力電圧の極性を切り換えるために用いられる極性切換部と、
を備えることを特徴とするコイル装置。 - 請求項1に記載のコイルと、
前記移動体に搭載されて当該移動体の移動を案内するナビゲーション装置に当該コイルを取り付ける取付部と、
前記コイル及び前記直線部分の取付状態を示す取付状態情報と、前記移動方向を示す移動方向情報と、前記出力電圧の値を示す電圧値情報と、前記出力電圧の極性を示す極性情報と、を前記取付部における前記コイルの取付状態に対応する取付情報として前記ナビゲーション装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とするコイル装置。 - 請求項1に記載のコイルと、
前記移動体に搭載されて当該移動体の移動を案内するナビゲーション装置に当該コイルを取り付ける取付部と、
前記コイルの取付状態を、前記移動体の移動方向との関係に基づいて入力するために用いられる設定入力手段と、
前記入力された取付状態を示す取付情報を前記ナビゲーション装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とするコイル装置。 - 請求項1に記載のコイルと、
前記移動体に搭載されて当該移動体の移動を案内するナビゲーション装置に当該コイルを取り付ける取付部と、
前記ナビゲーション装置との関係において前記コイルの取付状態の可否を判定する判定手段と、
前記判定手段を前記ナビゲーション装置に送信して告知させる送信手段と、
を備えることを特徴とするコイル装置。 - 請求項1に記載のコイルと、
前記移動体に搭載されて当該移動体の移動を案内するナビゲーション装置に当該コイルを取り付ける取付部と、
を備えるコイル装置であって、
前記直線部分と、前記第2磁気シールド部と、の間に予め設定されている長さの間隙を備えることを特徴とするコイル装置。 - 請求項2から7に記載のコイル装置を備えて前記移動体に搭載され、且つ当該移動体から電源のみの供給を受けつつ当該移動体の移動を案内するナビゲーション装置において、
前記移動体の現在位置の地磁気における伏角を検出する伏角検出手段と、
前記移動体の外部から得られる外部情報に基づき、前記移動体の前記移動方向における傾斜角度を検出する傾斜角度検出手段と、
前記取り出された出力電圧と、前記鉛直分力と、前記検出された伏角と、前記検出された傾斜角度と、に基づき、前記移動体の速度を算出する算出手段と、
前記算出された速度を用いて、前記移動体の案内を実行する実行手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項8に記載のナビゲーション装置において、
前記外部情報が所定値以上である状態が所定走行時間継続したとき、前記所定走行時間の前記移動体の速度に基づき、前記移動体の後進時に対応して、前記出力電圧の極性を切り換える極性切換手段を更に備えることを特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項8に記載のナビゲーション装置において、
前記算出手段は、
前記移動体の現在位置を検出する現在位置検出手段と、
前記外部情報が所定値以上である状態が所定走行距離継続したとき、前記所定走行距離の前記移動体の速度を検出する速度検出手段と、
前記検出された速度を用いて、前記検出された現在位置に対応する前記移動体の走行距離の変化量に基づき、前記移動体の後進時に対応して、前記出力電圧の極性を切り換える極性切換部と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。 - 請求項2から7に記載のコイル装置を備えて前記移動体に搭載され、且つ当該移動体から電源のみの供給を受けつつ当該移動体の移動を案内するナビゲーション装置に含まれるコンピュータを、請求項8から10のいずれか一項に記載のナビゲーション装置として機能させることを特徴とするナビゲーション用プログラム。
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