JP4973832B2 - ポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法 - Google Patents
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Description
このポリメチレンポリフェニルポリアミンの生産方法には、バッチ式と連続式が知られている。
バッチ式反応は、複雑な操作が必要であるうえに、設備費が増大するという問題がある。一方、連続式反応は、操作が簡便であり、設備費も低く抑えられるものの、得られたポリメチレンポリフェニルポリアミン中のメチレンジフェニルジアミンの含有量が低下するという欠点がある。
しかし、この方法では、メチレンジフェニルジアミンの含有量を高めることはできるものの、縮合反応により副生するN−メチル体を含有する不純物を、バッチ式反応と同程度まで減らすことは困難である。N−メチル体が多く含まれるポリメチレンポリフェニルポリアミンから得られたジフェニルメタンジイソシアネートおよびポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートは、一般に酸度や加水分解性塩素量が高くなるうえに、色相も悪化するという問題点を有している。
しかし、この方法では、各段の槽温度を一定に維持することが極めて困難であり、温度維持のための操作が複雑になるだけでなく、上述したN−メチル体の低減という点においても不十分である。
しかし、特許文献4の方法では、得られたポリアミン中のN−メチル体が0.6%と比較的高く、N−メチル体の低減効果が十分であるとは言い難い。一方、特許文献5の方法では、N−メチル体を0.18%以下まで低減できるものの、各段の反応槽において、温度を一定に維持する必要があるだけでなく、アニリンに対する水のモル比を所定範囲に制御する必要があるなど、極めて操作が複雑になるという問題がある。
この方法では、N−メチル体を0.1%未満という極微量まで低減できるが、従来の生産設備をそのまま使用できないため設備コストが多大になる上に、操作も複雑になるという問題がある。
なお、バッチ式反応において、アニリンを分割装入して反応を行い、4,4′―メチレンジフェニルジアミン含量を高める方法は知られているが(特許文献7参照)、連続式反応においてアニリン分割を行う方法は従来知られていない。
1. 塩酸触媒存在下でアニリンとホルムアルデヒドとを反応させてポリメチレンポリフェニルポリアミンを連続的に生産するポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法であって、(A)前記アニリンの全仕込量の80〜95質量%と前記ホルムアルデヒドの全仕込量の一部とを、前記塩酸触媒存在下、塩化水素/アニリン(モル比)を0.99以下にして反応させる第1縮合工程、(B)この第1縮合工程で得られた反応液と、前記ホルムアルデヒドの残余量とを混合して反応させる第2縮合工程、および(C)この第2縮合工程で得られた反応液と、前記アニリンの全仕込量の5〜20質量%とを混合して異性化反応させる異性化工程、を備え、前記(A)第1縮合工程および(B)第2縮合工程の反応を、ともに20〜50℃で行うことを特徴とするポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法、
2. 前記(B)第2縮合工程において、前記ホルムアルデヒドの残余量を任意の分量ずつ複数に分割して混合する1のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法、
3. 前記(C)異性化工程において、前記(B)第2縮合工程で得られた反応液を50〜80℃に加熱し、この温度で所定時間保持した後、この保持液と、前記アニリンの全仕込量の5〜20質量%とを混合し、さらに前記保持温度よりも高い温度に加熱する1または2のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法、
4. 前記(C)異性化工程において、前記(B)第2縮合工程で得られた反応液と、前記アニリンの全仕込量の5〜20質量%とを混合した混合液を50〜80℃に加熱し、この温度で所定時間保持した後、さらにこの保持温度よりも高い温度に加熱する1または2のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法、
5. (A)前記アニリンの全仕込量の80〜95質量%と前記ホルムアルデヒドの全仕込量の一部とを第1反応器に導入し、前記塩酸触媒存在下、塩化水素/アニリン(モル比)を0.99以下にして20〜50℃で反応させる第1縮合工程、(B)この第1縮合工程で得られた反応液と、前記ホルムアルデヒドの残余量とを第2反応器に導入して20〜50℃で反応させる第2縮合工程、および(C1)この第2縮合工程で得られた反応液を保持器に導入して50〜80℃に加熱し、この温度で所定時間保持した後、この加熱保持された反応液と前記アニリンの全仕込量の5〜20質量%とを混合して90℃以上に加熱して異性化反応させる異性化工程、または、(C2)第2縮合工程で得られた反応液と、前記アニリンの全仕込量の5〜20質量%とを保持器に導入して50〜80℃に加熱し、この温度で所定時間保持した後、これらを90℃以上に加熱して異性化反応させる異性化工程、を備えることを特徴とする1のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法、
6. 前記(B)第2縮合工程において、前記ホルムアルデヒドの残余量の全量を一括して用いる5のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法、
7. 50〜70℃で1〜30分間保持する請求項3〜6のいずれかのポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法、
8. 前記(A)第1縮合工程において、塩化水素/アニリン(モル比)が、0.90〜0.98である1〜7のいずれかのポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法、
9. 前記アニリンの全仕込量/ホルムアルデヒドの全仕込量のモル比が、1.5〜4である1〜8のいずれかのポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法、
10. 前記(A)第1縮合工程において、前記ホルムアルデヒドの全仕込量の20〜60質量%を反応させる1〜9のいずれかのポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法、
11. 前記(A)第1縮合工程において、前記ホルムアルデヒドの全仕込量の50質量%を反応させる10のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法
を提供する。
本発明の生産方法は、従来法のように多段槽式反応器を用いたり、循環回路を用いたりする必要がないため、設備コストおよび製造コストの面でも有利である。
このように、本発明のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法は、工業的製法としての利用価値が極めて高いものであるといえる。
本発明に係るポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法は、塩酸触媒存在下でアニリンとホルムアルデヒドとを反応させてポリメチレンポリフェニルポリアミンを連続的に生産する際に、(A)アニリンの全仕込量の80〜95質量%とホルムアルデヒドの全仕込量の一部とを、塩酸触媒存在下、塩化水素/アニリン(モル比)を0.99以下にして反応させる第1縮合工程、(B)第1縮合工程で得られた反応液と、ホルムアルデヒドの残余量とを混合して反応させる第2縮合工程、および(C)第2縮合工程で得られた反応液と、アニリンの全仕込量の5〜20質量%とを混合して異性化反応させる異性化工程を備えるものである。
この工程では、アニリンの全仕込量の80〜95質量%およびホルムアルデヒドの全仕込量の一部を使用し、塩化水素/アニリン(モル比)を0.99以下にして縮合反応を行う。
ここで、塩化水素/アニリン(モル比)が0.99を超えると、得られるポリメチレンポリフェニルポリアミン中のN−メチル体の含有量が増加する可能性が高い。N−メチル体量をより低減することを考慮すると、塩化水素/アニリン(モル比)は、0.98以下が好ましく、より好ましくは0.96以下である。また、その下限は、通常0.3程度であるが、この場合も同様の理由から、0.5以上が好ましく、0.7以上がより好ましく、0.9以上がより一層好ましい。
ホルムアルデヒド仕込量は、全仕込量の一部であれば特に制限はないが、N−メチル体含有量をより効果的に低下させるためには、全仕込量の20〜60質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましく、50質量%がより一層好ましい。
なお、塩酸触媒の使用量は、上記アニリンの仕込量に応じて塩化水素/アニリン(モル比)が上記範囲を満たす範囲に設定されるが、通常、ホルムアルデヒドの全仕込量に対して、塩化水素として0.3〜3.0倍モル量程度とすることができる。
また、ホルムアルデヒドは、一般的に濃度20〜38質量%の水溶液(ホルマリン)として使用される。
本工程の縮合反応は、反応液の液性を維持するとともに、N−メチル体含有量を低下させるという点から、20〜50℃で行うことが好ましく、30〜40℃で行うことがより好ましい。すなわち、反応温度が低すぎると、反応液が粘ちょうになり流動性が低下して操作性が悪化する虞があり、一方、温度が高すぎると、N−メチル体含有量が増加する虞がある。
なお、アニリン、塩酸およびホルムアルデヒドの混合後は、反応熱による発熱が生じるため、本工程の縮合反応は冷却下で上記温度範囲を維持するように行うことが好ましい。この場合、冷却の手法としては特に限定されるものではなく、反応器の周囲を覆うように取り付けたジャケットに、冷却水等の冷媒を流す手法などの公知の手法から適宜選択すればよい。
また、反応時間に特に制限はないが、通常3〜15分間程度であり、好ましくは5〜10分間程度である。
この工程では、上述の(A)第1縮合工程で得られた反応液と、ホルムアルデヒドの残余量とを混合して、さらに縮合反応を行う。
ホルムアルデヒドの残余量を混合する際には、残余量の全てを一括して混合してもよく、さらにこれを任意の分量ずつ、好ましくは均等に、分割して混合してもよい。分割して混合する場合、(A)第1縮合工程で得られた反応液と分割した各ホルムアルデヒドのそれぞれとを、同一の反応器で次々混合してもよいが、ホルムアルデヒドの分割数と同数の反応器を用い、最初の反応器内またはその手前で、(A)第1縮合工程で得られた反応液と第1の分割ホルムアルデヒドとを混合して反応させた後、この反応液を次の反応器に導入し、第2の分割ホルムアルデヒドと混合して反応させるという操作を、ホルムアルデヒドの分割数だけ繰り返すという手法を用いることが好ましい。
なお、分割数が多くなるほど、得られるポリメチレンポリフェニルポリアミンの品質は向上するものの、上述した手法のうち後者を用いた場合、分割数と同数の反応器を用いる必要が生じる等、操作が複雑になって経済性にも劣ることになる。したがって、ホルムアルデヒドの残余量は、一括して用いるか、2〜3程度の少数に分割して用いることが好ましい。ホルムアルデヒドは、(A)第1縮合工程と同様、一般的に水溶液(ホルマリン)で使用される。
また、反応時間に特に制限はないが、通常3〜15分間程度であり、好ましくは5〜10分間程度である。
本工程においても、反応液とホルムアルデヒドの残余量との混合の手法は任意であり、反応液とホルムアルデヒド(水溶液)とを、反応器に投入し、その中でそれらを混合してもよく、予めそれらを混合器内で混合してから反応器内に投入してもよい。その際、反応液にホルムアルデヒド(水溶液)を加えても、その逆でもよいが、本工程では、連続的に供給される反応液に、ホルムアルデヒド(水溶液)を添加して混合する手法が好適である。なお、この場合も反応器や、混合器には特に制限はない。
この工程では、(B)第2縮合工程で得られた反応液と、アニリンの残余量、すなわちアニリンの全仕込量の5〜20質量%、とを混合して異性化反応を行う。
異性化反応の温度は、通常、70〜130℃であるが、反応を円滑に進行させるためには、好ましくは90℃以上、より好ましくは95℃以上である。
反応時間に特に制限はないが、一般的に20〜120分間程度であり、好ましくは25〜90分間、より好ましくは30〜60分間である。
反応液と、アニリンの残余量との混合手法は任意であり、反応液とアニリンとを異性化反応器の手前で混合して反応器内に投入してもよく、反応液とアニリンとを異性化反応器内に投入して、その中で混合してもよい。その際、連続的に供給される反応液中にアニリンを添加して混合する手法が好適である。反応器としては、上述した各種の反応器を用いることができるが、異性化反応は比較的高温で行われるため、塔式の反応器を用いることが好ましい。
この際、保持時間は任意であるが、メチレンジフェニルジアミン含量をより高めるために、1〜40分間が好ましく、5〜30分間がより好ましく、15〜25分間がより一層好ましい。
得られたポリメチレンポリフェニルポリアミンは、N−メチル体含有量およびメチレンジフェニルジアミン含有量が、ともにバッチ式で行った場合と同程度であり、その品質は良好である。
このポリメチレンポリフェニルポリアミンは、常法に従ってホスゲンと反応させることで、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートに誘導することができる。得られたポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートは、酸度、加水分解性塩素の含有量が少なく、色数も良好である。
[第1実施形態]
図1には、本発明の第1実施形態に係るポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法に用いられる連続式生産装置1Aが示されている。
連続式生産装置1Aは、第1混合器10と、第1反応器11と、第2混合器12と、第2反応器13と、保持器14と、異性化反応器15とを備えており、これらが反応液等の送液チューブ16で直列に連結されて構成されている。
装置1Aに供給される、全ホルムアルデヒドの50質量%に相当するホルマリン2Aと、アニリンの全仕込量の80〜95質量%を含むアニリン塩酸塩水溶液3Aとは、まず第1混合器10内に供給され、ここで混合される。なお、第1混合器10は、送液チューブ16内にミキサ等の撹拌装置(図示省略)が配置されて構成されている。また、ホルマリン2Aおよびアニリン塩酸塩3Aの供給量は、適宜な速度(kg/h)に設定することができる。
第1反応器11から排出された反応液には、残余のホルムアルデヒド(50質量%)に相当するホルマリン4が一括して添加された後、第2混合器12に導入され、この中でこれらが混合された後に第2反応器13へ導入され、35℃程度の冷却下で、さらに10分間程度縮合反応が行われる((B)第2縮合工程)。なお、第2混合器12および第2反応器13は、第1混合器10および第1反応器11とそれぞれ同一の構成である。
以上の一連の工程により、未反応のアニリンを含有するポリメチレンポリフェニルポリアミンが得られ、さらに常法による後処理を経て純粋なポリメチレンポリフェニルポリアミンが得られる。
図2には、本発明の第2実施形態に係るポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法に用いられる連続式生産装置1Bの、(B)第2縮合工程が行われる複数の第2混合器12A〜Cおよび同じく複数の第2反応器13A〜Cが示されている。なお、本実施形態の連続式生産装置1Bのその他の構成は、第1実施形態と同様であるため、それらの図示および説明を省略する。
本実施形態では、第2混合器12A、第2反応器13A,第2混合器12B、第2反応器13B、第3混合器12Cおよび第2反応器13Cが、この順に直列配置され、これらが上述の送液チューブ16で接続されている。
(B)第2縮合工程で用いられる残余のホルムアルデヒドは、第2反応器12A〜Cの数と同数のホルマリン4A〜Cに3分割され、その一部ずつが、第2混合器12A,12Bおよび12Cの手前で、送液チューブ16内を搬送される反応液にそれぞれ添加される。続いて、各第2混合器12A〜Cで混合された後、各第2反応器13A〜13C内に導入され、それらの中で35℃程度に冷却した状態で、さらに縮合反応が行われる。
なお、本実施形態で使用される全ホルムアルデヒド(ホルマリン)は均等に4分割され、その一部が(A)第1縮合工程で使用され、その残りのホルマリン4A〜Cの一部ずつが、各第2反応器13A〜Cにそれぞれ導入されている。また、各第2混合器12A〜Cおよび各第2反応器13A〜Cの具体的構成は、上記第1実施形態と同様である。
なお、加熱保持条件および異性化反応条件は、上記第1実施形態と同様である。
また、保持器14を用いて(B)第2縮合工程後の反応液を加熱保持していたが、保持器を用いずに第2反応器内で加熱保持を行ってもよく、また加熱保持を行わずに当該反応液および残余のアニリンを直接異性化反応器に導入して異性化反応を行ってもよい。
また、各反応器11,13(A〜C)として槽式のものを、異性化反応器15として塔式のものを用いていたが、既に述べたようなその他の形式の反応器を用いることもできる。
その他、ホルムアルデヒドの分割数(第2反応器の数)および分割量、並びに縮合反応、保持、異性化反応の温度および時間などの具体的条件は、本発明を実施できる限りにおいて適宜変更することができる。
なお、以下において、メチレンジフェニルジアミン含有率およびN−メチル体含有率は以下の方法で測定した。
[1]メチレンジフェニルジアミン含有率
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した。測定装置および条件は下記のとおりである。
装置:CCP&8020(東ソー(株)製)
検出器:RI(示差屈折率検出器)
カラム:G3000HXL,G2500HXL,G2000HXL(いずれも東ソー(株)製)
溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
測定温度:40℃
試料:THFにて0.5質量%に希釈して使用
[2]N−メチル体含有率
ガスクロマトグラフィーにより測定した。測定装置および条件は下記のとおりである。
装置:HP 6890(Hewlett Packard社製)
検出器:FID(水素炎イオン化検出器)
カラム:Ultra ALLOY 17(フロンティア・ラボ(株)製)
試料:ジクロロエタンにて5質量%に希釈して使用
図1に示される連続式生産装置1Aを使用してポリメチレンポリフェニルポリアミンを得た。この際、仕込みモル比は、アニリン/ホルムアルデヒド/HCl=2.3/1.0/1.95とした。
具体的には、全ホルムアルデヒドの50質量%に相当する量の37%ホルマリン2Aを0.393kg/h(HCHO:0.145kg/h,水:0.248kg/h)で供給し、アニリンの全仕込量の87.8質量%(全ホルムアルデヒドに対して2.05倍モル量、塩化水素/アニリン(モル比):約0.95)に相当する量のアニリン塩酸塩水溶液3Aを4.988kg/h(アニリン:1.848kg/h,HCl:0.689kg/h,水:2.451kg/h)で供給し、第1混合器10内で混合した。その後、混合液を第1反応器11に導入し、第1反応器11を覆うジャケットに10℃の冷却水を流すことで35℃を維持しながら滞留時間10分間にて反応させた((A)第1縮合工程)。なお、第1混合器10は、送液チューブ16内に、スタティックミキサ(型番140−616、日本フローコントロール(株)製)を配置し、エレメントを無視した計算上の流速を約10cm/秒に設定した。
1時間で得られた縮合液6kgを、過剰の苛性ソーダで中和した後、水洗し、未反応アニリンを含む粗ポリメチレンポリフェニルポリアミンを得た。さらに、粗ポリメチレンポリフェニルポリアミンを、水蒸気蒸留に付してアニリンを除去し、純粋なポリメチレンポリフェニルポリアミン1.76kgを得た。このポリメチレンポリフェニルポリアミンは、メチレンジフェニルジアミン含有率73.0質量%、N−メチル体含有率0.33質量%であった。
10Lフラスコに、53質量%アニリン塩酸塩水溶液5.214kg(アニリン:2.074kg,HCl:0.689kg,水:2.452kgから調製)を仕込み、50〜55℃にて撹拌しながら、45分間かけて37%ホルマリン0.786kgを滴下した。その後、反応液を95℃まで昇温し、この温度で30分間撹拌して縮合液を得た。なお、仕込みモル比は、アニリン/ホルムアルデヒド/HCl=2.3/1.0/1.95とした。
得られた縮合液を、実施例1と同様の手法で精製し、純粋なポリメチレンポリフェニルポリアミン1.74kgを得た。このポリメチレンポリフェニルポリアミンは、メチレンジフェニルジアミン含有率71.7質量%、N−メチル体含有率0.38質量%であった。
図3に示される、第1混合器10と、第1反応器11と、保持器14と、異性化反応器15とを備え、これらが反応液等の送液チューブ16で直列に連結されて構成された一般的な連続式生産装置1Cを使用してポリメチレンポリフェニルポリアミンを得た。この際、仕込みモル比は、アニリン/ホルムアルデヒド/HCl=2.3/1.0/1.95とした。
具体的には、37%ホルマリン2Bを0.786kg/h(HCHO:0.291kg/h,水:0.495kg/h)で全量供給するとともに、アニリン塩酸塩水溶液を5.214kg/h(アニリン:2.074kg/h,HCl:0.689kg/h,水:2.451kg/h)で全量供給し、第1混合器10内で混合した後、この混合液を第1反応器11に導入し、実施例1と同様の手法で35℃を維持しながら滞留時間10分間にてこれらを反応させた。
この反応により得られた反応液を、さらに保持器14に導入し、65℃,滞留時間20分間にて保持した後、異性化反応器15に導入し、95℃,滞留時間30分間にて反応させた。なお、異性化反応後の縮合液の流量は6.0kg/hとした。
1時間で得られた縮合液6kgを、実施例1と同様の手法で精製し、純粋なポリメチレンポリフェニルポリアミン1.68kgを得た。このポリメチレンポリフェニルポリアミンは、メチレンジフェニルジアミン含有率71.2質量%、N−メチル体含有率0.57質量%であった。
アニリンを分割し、最初にホルムアルデヒドに対して2.05倍モル量のアニリンを含むアニリン塩酸塩を4.988kg/h(アニリン:1.848kg/h,HCl:0.689kg/h,水:2.451kg/h)で供給した後、残余の0.25倍モル量のアニリンを、実施例1と同様に保持器14の手前で0.226kg/hで供給した以外は、比較例2と同様にしてポリメチレンポリフェニルポリアミン1.73kgを得た。この際、仕込みモル比は、アニリン/ホルムアルデヒド/HCl=2.3/1.0/1.95とした。このポリメチレンポリフェニルポリアミンは、メチレンジフェニルジアミン含有率72.2質量%、N−メチル体含有率0.41質量%であった。
全アニリンを最初にアニリン塩酸塩水溶液として5.214kg/h(アニリン:2.074kg/h,HCl:0.689kg/h,水:2.451kg/h)で供給した(すなわち、残余のアニリン5を用いない)以外は、実施例1と同様にしてポリメチレンポリフェニルポリアミン1.74kgを得た(仕込みモル比は、アニリン/ホルムアルデヒド/HCl=2.3/1.0/1.95)。このポリメチレンポリフェニルポリアミンは、メチレンジフェニルジアミン含有率72.0質量%、N−メチル体含有率0.43質量%であった。
図2に示される連続式生産装置1Bを使用し、全アニリンを最初にアニリン塩酸塩水溶液として5.214kg/h(アニリン:2.074kg/h,HCl:0.689kg/h,水:2.451kg/h)で供給する(すなわち、残余のアニリン5を用いない)とともに、ホルマリンを均等に4分割して、各混合器10,12A〜Cの手前でそれぞれ0.1965kg/hで仕込み、各反応器11,13A〜C内で35℃、10分間にて反応を行った以外は、実施例1と同様にしてポリメチレンポリフェニルポリアミン1.76kgを得た。この際、仕込みモル比は、アニリン/ホルムアルデヒド/HCl=2.3/1.0/1.95とした。このポリメチレンポリフェニルポリアミンは、メチレンジフェニルジアミン含有率72.3質量%、N−メチル体含有率0.41質量%であった。
上記実施例1および比較例1〜5のまとめを表1に示す。
実施例1(実施例2)、比較例1〜5(比較例6〜10)で得られたポリメチレンポリフェニルポリアミンを、モノクロルベンゼンの6質量%溶液とした後、この溶液中に、常圧で液化ホスゲンを滴下しながら、40℃で1時間コールド反応を行った。続いて、95℃に昇温し、2時間ホット反応を行った後、120℃で窒素を通気して過剰のホスゲンを除去し、さらに常圧下、170℃でモノクロルベンゼンを除去した。その後、30kPaの減圧下、215℃で30分間加熱し、粗ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートを得た。この粗ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートについて、NCO含量、酸度、加水分解性塩素、色数を測定、評価した。結果を表2に示す。
なお、NCO含量および酸度はJIS K1603法に従って測定し、加水分解性塩素はJIS K1556法に従って測定し、色数はメチルエチルケトン(MEK)で100倍希釈した際のハーゼン単位色数として評価した。
2A ホルマリン(ホルムアルデヒドの一部)
3A アニリン塩酸塩水溶液(アニリンの全仕込量の80〜95質量%)
4 ホルマリン(ホルムアルデヒドの残余量)
5 アニリン(アニリンの全仕込量の5〜20質量%)
11 第1反応器(第1縮合工程)
13 第2反応器(第2縮合工程)
14 保持器
15 異性化反応器(異性化工程)
Claims (11)
- 塩酸触媒存在下でアニリンとホルムアルデヒドとを反応させてポリメチレンポリフェニルポリアミンを連続的に生産するポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法であって、
(A)前記アニリンの全仕込量の80〜95質量%と前記ホルムアルデヒドの全仕込量の一部とを、前記塩酸触媒存在下、塩化水素/アニリン(モル比)を0.99以下にして反応させる第1縮合工程、
(B)この第1縮合工程で得られた反応液と、前記ホルムアルデヒドの残余量とを混合して反応させる第2縮合工程、および
(C)この第2縮合工程で得られた反応液と、前記アニリンの全仕込量の5〜20質量%とを混合して異性化反応させる異性化工程、
を備え、
前記(A)第1縮合工程および(B)第2縮合工程の反応を、ともに20〜50℃で行うことを特徴とするポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法。 - 前記(B)第2縮合工程において、前記ホルムアルデヒドの残余量を任意の分量ずつ複数に分割して混合する請求項1記載のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法。
- 前記(C)異性化工程において、前記(B)第2縮合工程で得られた反応液を50〜80℃に加熱し、この温度で所定時間保持した後、この保持液と、前記アニリンの全仕込量の5〜20質量%とを混合し、さらに前記保持温度よりも高い温度に加熱する請求項1または2記載のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法。
- 前記(C)異性化工程において、前記(B)第2縮合工程で得られた反応液と、前記アニリンの全仕込量の5〜20質量%とを混合した混合液を50〜80℃に加熱し、この温度で所定時間保持した後、さらにこの保持温度よりも高い温度に加熱する請求項1または2記載のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法。
- (A)前記アニリンの全仕込量の80〜95質量%と前記ホルムアルデヒドの全仕込量の一部とを第1反応器に導入し、前記塩酸触媒存在下、塩化水素/アニリン(モル比)を0.99以下にして20〜50℃で反応させる第1縮合工程、
(B)この第1縮合工程で得られた反応液と、前記ホルムアルデヒドの残余量とを第2反応器に導入して20〜50℃で反応させる第2縮合工程、および
(C1)この第2縮合工程で得られた反応液を保持器に導入して50〜80℃に加熱し、この温度で所定時間保持した後、この加熱保持された反応液と前記アニリンの全仕込量の5〜20質量%とを混合して90℃以上に加熱して異性化反応させる異性化工程、または、
(C2)第2縮合工程で得られた反応液と、前記アニリンの全仕込量の5〜20質量%とを保持器に導入して50〜80℃に加熱し、この温度で所定時間保持した後、これらを90℃以上に加熱して異性化反応させる異性化工程、
を備えることを特徴とする請求項1記載のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法。 - 前記(B)第2縮合工程において、前記ホルムアルデヒドの残余量の全量を一括して用いる請求項5記載のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法。
- 50〜70℃で1〜30分間保持する請求項3〜6のいずれか1項記載のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法。
- 前記(A)第1縮合工程において、塩化水素/アニリン(モル比)が、0.90〜0.98である請求項1〜7のいずれか1項記載のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法。
- 前記アニリンの全仕込量/ホルムアルデヒドの全仕込量のモル比が、1.5〜4である請求項1〜8のいずれか1項記載のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法。
- 前記(A)第1縮合工程において、前記ホルムアルデヒドの全仕込量の20〜60質量%を反応させる請求項1〜9のいずれか1項記載のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法。
- 前記(A)第1縮合工程において、前記ホルムアルデヒドの全仕込量の50質量%を反応させる請求項10記載のポリメチレンポリフェニルポリアミンの連続式生産方法。
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