JP4975006B2 - 洗浄ストレーナ - Google Patents

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本発明は、洗浄ストレーナに関し、詳しくは、洗浄ストレーナに流入した流体に含まれる濾過されない物質を粉砕する技術に関するものである。
従来から、電力会社が所有する柱上トランスは、寿命が到来すると回収されて内部の絶縁油等が抜かれて再利用される。しかし、回収した絶縁油中には、水分と水溶性の有機物(主に有機酸類)が含まれているため、更に減圧蒸留していく過程で、水溶性の有機物がストレーナ内のエレメントに付着して目詰まりを引き起こすといった問題がある。
この問題を解決するために、特許文献1には、外部からの動力(モータ)によりブラシを回転させて、ケーシング内の円筒エレメントの内壁に付着した異物を清掃するストレーナについて開示されている。
特許第1660776号
しかし、特許文献1に開示されている従来技術は、清掃した異物を排出口から排出したときに、異物に含まれているPCB等の汚染物を別途処理しなければならないといった問題がある。また、ブラシを回転するために軸受け部が必要となり、その軸受け部から汚染物が流出する虞がある。更に機構が複雑となり、回転するための電力も必要となるといった問題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、簡単な構成により濾過しきれない物質を粉砕して流体として次工程に流出させることにより、ストレーナの保守点検のサイクルを長期化して、保守費用の低減を図ることができる洗浄ストレーナを提供することを目的とする。
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、2つの流路間に配置されて上流側流路から流入する流体を濾過して下流側流路に流出させるストレーナであって、前記2つの流路の端部間を連結するケーシングと、該ケーシング内に配置されたフィルタ手段と、前記フィルタ手段により濾過されない物質を粉砕して濾過可能な状態とする粉砕手段と、を備え、前記粉砕手段は、前記ケーシング内に流入した流体によって回転する過程で前記濾過されない物質を粉砕して濾過可能な状態とする複数個の攪拌部材から構成され、該攪拌部材は、比重、材質、硬度、又は形状の少なくとも一つが異なる複数種類の粒体から構成されていることを特徴とする。
流体が粘着性を有した廃油等である場合、その流体に含まれる有機物がフィルタ手段に付着してスラッジ化する。その結果、流体の閉塞が発生してしまう。そこで本発明では、フィルタ手段により濾過されない物質を粉砕して濾過可能な状態とする粉砕手段を備えた。これにより、フィルタ手段により濾過されない物質を外部動力を必要とせず粉砕して流出させることができる。
また、モータ等の外部動力を使用しないでフィルタ手段により濾過されない物質を粉砕するためには、ケーシング内に流入した流体力を利用する必要がある。そこで本発明では、複数個の攪拌部材を流体力により攪拌して濾過されない物質を粉砕する。これにより、ケーシングの構成を簡略化すると共に、ケーシングからの流体の漏れを防止することができる。
また、攪拌部材はフィルタ手段内を可能な限り大きく、激しく移動することが必要である。そのためには、攪拌部材の比重、材質、硬度、又は形状の少なくとも一つが異なる複数種類の粒体(例えば、球体、楕円体、正多面体、変形多面体、それらの変形体、カット体等)から構成する。これにより、少ない流体力で攪拌部材を効率よく移動させることができる。
また、ケーシング内には、一方向に流体が流れる力が働いている。そこで本発明では、その力を利用して回転するスクリュウ状の回転部材を備える。これにより、例えば、回転部材の軸部にブラシ等を取り付けて濾過されない物質を粉砕することができる。

本発明によれば、フィルタ手段により濾過されない物質を粉砕して濾過可能な状態とする粉砕手段を備えたので、フィルタ手段により濾過されない物質を外部動力を必要とせず粉砕することができる。
また、複数個の攪拌部材を流体力により攪拌して濾過されない物質を粉砕するので、ケーシングの構成を簡略化すると共に、ケーシングからの流体の漏れを防止することができる。
また、攪拌部材の比重、材質、硬度、又は形状の少なくとも一つが異なる複数種類の粒体から構成するので、少ない流体力で攪拌部材を移動させることができる。
また、流体力を利用して回転するスクリュウ状の回転部材を備えるので、回転部材の軸部にブラシ等を取り付けて濾過されない物質を粉砕することができる。
また、ケーシングは金属等の硬度が固い物質で構成されているため、超音波振動子をケーシングに直接配置するので、振動エネルギを殆ど減衰することなく内部に伝達することができる。
また、圧力差の所定値を決めておき、この所定値を所定時間以上超過したことを検出した場合、濾過されない物質が堆積したと判断して超音波振動子を駆動させるので、一定の圧力差を維持することができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1は、不要となった柱上変圧器をリサイクルするための工程を模式化して示す図である。この図では、柱上変圧器リサイクルセンタ50と柱上変圧器に内蔵されている絶縁油をリサイクルする絶縁油リサイクルセンタ51とを示している。リサイクルする工程を手順を追って説明する。まず、不要となった柱上変圧器は中の絶縁油を抜いて絶縁油受入タンク7に貯留する。そして、柱上変圧器を分解して木屑、トランス、銅線等を真空加熱設備1により油、水、PCBを蒸発させて凝縮器2により凝縮する。凝縮器2で発生した空気は真空ポンプ4により排気ラインに排気される。また、凝縮器2で凝縮された油には紙屑や粉塵がまだ混入しているので、油水分離器3により油と水に分離する。分離された油は、回収油貯蔵タンク5に一旦貯蔵され、ストレーナ6により紙屑や木屑を濾過して絶縁油リサイクルセンタ51の絶縁油受入タンク7に貯留する。貯留された絶縁油は、ストレーナ8を介して濾過され、更に減圧蒸留槽9により完全に水分を抜取る。しかし、その絶縁油にはまだPCBが混入しているので、ストレーナ10を通過してポンプ11により反応槽12に送られ、反応槽12ではナトリウムを入れてPCBを分解する。分解された絶縁油にPCBが含まれていないか否かを確認するために、分解確認槽13により確認して、PCBが確認されなくなるまで、ポンプ14によりフィードバックする。その結果、ポンプ14からは、PCBが含まれない絶縁油16を回収することができる。このように、リサイクルセンタでは、多くのストレーナが使用され、ストレーナの性能を維持することが如何に大切かが理解できる。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る洗浄ストレーナの構成を示す模式図である。この洗浄ストレーナ52は、2つの流路21、26間に配置されて上流側流路21から流入する流体20を濾過して下流側流路25に流出させるストレーナ52であって、2つの流路21、26の端部間を連結するケーシング22と、ケーシング22内に配置された多孔性の円筒エレメント(フィルタ手段)23と、を備え、円筒エレメント23により濾過されない物質を粉砕して濾過可能な状態とする攪拌部材(粉砕手段)24を備えて構成されている。
本実施形態に係る粉砕手段は、ケーシング22内に流入した流体20によって攪拌される過程で濾過されない物質を粉砕して濾過可能な状態とする複数個の攪拌部材24から構成されている。また、攪拌部材は、比重、材質、硬度、又は形状の少なくとも一つが異なる複数種類の粒体から構成されている。
即ち、流体が廃油等の粘着性がある場合、その流体に含まれる有機物が円筒エレメント23の内壁に付着してスラッジ化する。その結果、流体の閉塞が発生してしまう。そこで本実施形態では、円筒エレメント23により濾過されない物質を粉砕して濾過可能な状態とする攪拌部材24を備えた。これにより、円筒エレメント23により濾過されない物質を外部動力を必要とせず粉砕して流出させることができる。
また、モータ等の外部動力を使用しないで円筒エレメント23により濾過されない物質を粉砕するためには、ケーシング22内に流入した流体力を利用する必要がある。そこで本実施形態では、複数個の攪拌部材24を流体力により攪拌して濾過されない物質を粉砕する。これにより、ケーシング22の構成を簡略化すると共に、ケーシング22からの流体の漏れを防止することができる。
また、攪拌部材24は円筒エレメント23内を可能な限り大きく、激しく移動することが必要である。そのためには、攪拌部材24の比重、材質、硬度、又は形状の少なくとも一つが異なる複数種類の粒体(例えば、球体、楕円体、正多面体、変形多面体、それらの変形体、カット体等)から構成する。これにより、少ない流体力で攪拌部材24を移動させることができる。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る洗浄ストレーナの構成を示す模式図である。同じ構成要素には図2と同じ参照番号を付して説明する。この洗浄ストレーナ53が第1の実施形態と異なる点は、攪拌部材24の代わりに、ケーシング22内に流入した流体21によって回転するスクリュー(回転部材)27とした点である。即ち、ケーシング22内には、一方向に流体が流れる力が働いている。そこで本実施形態では、その力を利用して回転するスクリュウ27を備える。これにより、例えば、スクリュウ27の軸部28にブラシ等を取り付けて濾過されない物質を粉砕するようにしてもよい。尚、図3では図示していないが、円筒エレメント23内に攪拌部材24を入れて、それらを同時にスクリュウ27で攪拌するようにしても良い。
図4は、本発明の第3の実施形態に係る洗浄ストレーナの構成を示す模式図である。同じ構成要素には図2と同じ参照番号を付して説明する。この洗浄ストレーナ54が第1の実施形態と異なる点は、円筒エレメント23内に攪拌部材24を入れない代わりに、ケーシング22に超音波振動子29を配置した点である。即ち、現状のケーシング22を加工しないで濾過されない物質を粉砕するためには、ケーシング22自体を振動させる方法が有効である。そこで本実施形態では、ケーシング22は金属等の硬度が固い物質で構成されているため、超音波振動子29をケーシング22に直接配置する。これにより、振動エネルギを殆ど減衰することなく内部に伝達することができる。尚、図4では超音波伝導プレート30を介してケーシング22に配置しているが、直接ケーシング22に配置しても構わない。
図5は、本発明の第4の実施形態に係る洗浄ストレーナの構成を示す模式図である。同じ構成要素には図2と同じ参照番号を付して説明する。この洗浄ストレーナ55が第3の実施形態と異なる点は、円筒エレメント23内に攪拌部材24を入れて、超音波により円筒エレメント23を振動させると共に、攪拌部材24を同時に振動させて更に攪拌の効率を高めたものである。
図6は、本発明の第5の実施形態に係る洗浄ストレーナの構成を示す模式図である。同じ構成要素には図2と同じ参照番号を付して説明する。この洗浄ストレーナ56は、ケーシング22に流入する流体20の圧力を計測する入口圧力計31(P1)と、ケーシング22から流出する流体の圧力を計測する出口圧力計32(P2)と、各圧力計31、32の圧力値に基づいて超音波振動子29を駆動制御する制御装置33と、を備え、制御装置33は、入口圧力計31と出口圧力計32との圧力差が所定値を所定時間以上超過したことを検出した場合、超音波振動子29を駆動する。即ち、ケーシング22に流入する流体20の圧力と、ケーシング22から流出する流体26の圧力は、理想的には同等であるべきである。しかし、ケーシング22内には、円筒エレメント23や攪拌部材24等が備えられているので、それらが抵抗となって、実際には等しくならない。即ち、流入する圧力(P1)より流出圧力(P2)の方が低くなる。この圧力差は円筒エレメント23内に濾過されない物質が堆積するにつれて大きくなる。そこで本実施形態では、圧力差の所定値を決めておき、この所定値を所定時間以上超過したことを検出した場合、濾過されない物質が堆積したと判断して超音波振動子29を駆動する。これにより、一定の圧力差を維持することができる。尚、図6では入口圧力計31(P1)と出口圧力計32(P2)との圧力差により制御しているが、流入する圧力が一定で予め判明している場合は、出口圧力計32(P2)だけを備えるようにしても良い。
図7は、図6の洗浄ストレーナの動作を説明するフローチャートである。まず、制御装置33は、入口圧力計31(P1)と出口圧力計32(P2)との圧力差が所定値に達したか否かをチェックする(S1)。圧力差が所定値に達すると(S1でYES)、その圧力差が所定時間継続したか否かをチェックする(S2)。これは、圧力差が突発的に発生した場合に超音波振動子29を駆動することを防止するためである。圧力差が所定時間継続すると(S2でYES)、超音波振動子29を駆動して(S3)、入口圧力計31(P1)と出口圧力計32(P2)との圧力差が所定値に戻ったか否かをチェックする(S4)。所定値に戻るまで超音波振動子29を駆動し続ける。ステップS4で圧力差が所定値に戻ると(S4でYES)、超音波振動子29の駆動を停止してステップS1に戻る。
不要となった柱上変圧器をリサイクルするための工程を模式化して示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る洗浄ストレーナの構成を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る洗浄ストレーナの構成を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る洗浄ストレーナの構成を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態に係る洗浄ストレーナの構成を示す模式図である。 本発明の第5の実施形態に係る洗浄ストレーナの構成を示す模式図である。 図6の洗浄ストレーナの動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 真空加熱設備、2 凝縮器、3 油水分離器、4 真空ポンプ、5 回収油貯蔵タンク、6、8、10、11、14 ポンプ、 ストレーナ、7 絶縁油受入タンク、9 減圧蒸留槽、12 反応槽、13 分解確認槽、20 流体、21 上流側流路、22 ケーシング、23 円筒エレメント、24 攪拌部材、25 下流側流路、52、53、54、55、56 洗浄ストレーナ

Claims (1)

  1. 2つの流路間に配置されて上流側流路から流入する流体を濾過して下流側流路に流出させるストレーナであって、
    前記2つの流路の端部間を連結するケーシングと、該ケーシング内に配置されたフィルタ手段と、前記フィルタ手段により濾過されない物質を粉砕して濾過可能な状態とする粉砕手段と、を備え、
    前記粉砕手段は、前記ケーシング内に流入した流体によって回転する過程で前記濾過されない物質を粉砕して濾過可能な状態とする複数個の攪拌部材から構成され、該攪拌部材は、比重、材質、硬度、又は形状の少なくとも一つが異なる複数種類の粒体から構成されていることを特徴とする洗浄ストレーナ。
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