JP4980196B2 - 電源用トランス - Google Patents

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Description

本発明は、電源用トランスに関し、さらに具体的には、液晶TVやカーナビゲーション装置等の電子機器の表示パネルのバックライト等をインバータ駆動する電源用トランスに関する。
液晶TVやカーナビゲーション装置等の電子機器には、冷陰極蛍光管その他の放電灯を用いたバックライト装置を備えている。これらの放電灯を点灯させるため、低電圧の直流電源から高電圧を得るためにインバータ回路が用いられるようになっている。
インバータ回路を駆動するための電源用トランスとして、例えば、図12に示すように、特許文献1には、フェライトコアからなる磁芯115を用いたトランス110において、該トランス110は、I型コア115aとU型コア115bの組み合わせで構成され、1次側巻線111と2次側巻線112が施されたボビン113の筒部113aに形成された図示省略した磁芯挿通孔に前記I型コア115aは取り付けられ、前記U型コア115bは、前記ボビン113の巻軸方向に対して垂直方向の上方に位置し、前記I型コア115aとの対向は、前記ボビン113の磁芯挿通孔の外でおこなわれているバックライト用トランス110が提案されている。
しかしながら、上述したバックライト用トランス110において、使用するスイッチングパルスが可聴周波数帯の場合は、高調波による共振現象で、トランス全体に音鳴りが生じる。
また、特許文献2には、例えば、図13に示すように、EI型磁芯215におけるE型磁芯215bの中心磁脚215b1とI型磁芯215aとの突合せ面の磁気ギャップ215gに、両面に接着剤216を塗布したスペーサ217を介在させ、コイル部品210における唸り音の発生を低減させることが提案されている。
特開平9−186024号公報 特開11−233348号公報
上記前者の背景技術に記載されたように、ボビン113の筒部113aの磁芯挿通孔に一組のコア115の少なくとも一方が挿通された電源用トランス110においては、コア115の脱落を防止する等の目的で、一組のコア115が前記ボビン113の基台113b、113bにそれぞれ接着固定されると、上記音鳴りの音圧レベルが増大するという課題があった。また、上記音鳴りの音圧レベルは製品間でばらつきが大きく、製品毎の音圧レベルの確認が課題となっていた。また、上記後者の背景技術に記載されたように、EI型磁芯215におけるE型磁芯215bの中心磁脚215b1とI型磁芯215aとの突合せ面の磁気ギャップ215gに、両面に接着剤216を塗布したスペーサ217を介在させると、唸り音の音圧レベルは低減される傾向にあるものの、その音圧ばらつきが拡大する。このため、製品毎の音圧レベルの確認が課題となっていた。また、上記前者の背景技術に記載されたバックライト用トランス110において、上記後者の背景技術に記載されたようにコアの突合せ面に接着剤を塗布したスペーサを介在させると、期待したような音鳴りの抑制効果が得られなかった。また、一次巻線111と二次巻線112との磁気結合が低下してしまうという課題があった。
本発明者等は、ボビンの筒部の磁芯挿通孔に一組のコアの少なくとも一方が挿通されるとともに、一組のコアがボビンの基台にそれぞれ接着固定されている電源用トランスにおいては、図14に示すように、磁芯挿通孔内のI型コア115a’ 及び磁芯挿通孔外のU型コア115b’は、ボビンの磁芯挿通孔の長さ方向の中程において上下方向にそれぞれ大きく振動していることに着目した。そして、本発明者等が鋭意検討した結果、磁芯挿通孔内のコアと磁芯挿通孔外のコアとをボビンの筒部に形成した開口を通じて互いに接着固定することで、この振動を抑制できることを見出し、本発明に至った。
本発明は、使用するスイッチングパルスが可聴周波数帯を含む電源用トランスにおいて、音鳴りの音圧レベルを低減することを目的とする。また、本発明は、音鳴りの音圧レベルの製品間ばらつきを低減して安定生産することが可能な電源用トランスを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の電源用トランスは、(1)一次巻線と、二次巻線と、前記一次巻線と二次巻線とが分割して巻回されるボビンと、該ボビンに装着され閉磁路を形成して前記一次巻線と二次巻線とを磁気結合させる一組のコアと、を備え、前記ボビンは、磁芯挿通孔が形成され巻線巻回領域が中間鍔により複数の区画に仕切られた筒部と、該筒部の少なくとも両端に設けられ複数の端子がそれぞれ植設された複数の基台と、を有し、前記一次巻線は前記筒部の一部の区画に巻回されその端部のそれぞれが前記複数の基台のうちの少なくとも一つの基台の互いに異なる接続端子に接続されており、前記二次巻線は前記筒部の他の区画に巻回されるとともにその端部のそれぞれが前記複数の基台のうちの少なくとも前記と異なる基台の互いに異なる接続端子に接続されており、前記一組のコアは、前記磁芯挿通孔に少なくとも一方が挿通されるとともに、少なくとも一部が前記基台にそれぞれ接着固定されている電源用トランスにおいて、前記ボビンの筒部には前記巻線が巻回される複数の区画の間に前記磁芯挿通孔内に挿入されたコアの一部を露出する開口が形成されており、前記磁芯挿通孔内のコアと磁芯挿通孔外のコアとが前記筒部の開口を通じて互いに接着固定されている。(・・・以下第1の課題解決手段と称する。)
また、上記電源用トランスの主要な形態の一つは、前記第1の課題解決手段に加えてさらに、(2)前記一組のコアは、I型コアとU型コアとからなる。(・・・以下第2の課題解決手段と称する。)
また、上記電源用トランスの他の主要な実施形態の一つは、前記第1の課題解決手段に加えてさらに、(3)前記磁芯挿通孔内のコアと磁芯挿通孔外のコアとの間にスペーサが挿入され、該スペーサを介して前記磁芯挿通孔内のコアと磁芯挿通孔外のコアとが接着固定されている。(・・・以下第3の課題解決手段と称する。)
また、本発明の電源用トランスの他の形態の一つは、前記第3の課題解決手段に加えてさらに、(4)前記スペーサは非磁性材料からなる。(・・・以下第4の課題解決手段と称する。)
また、本発明の電源用トランスの他の形態の一つは、前記第3の課題解決手段に加えてさらに、(5)前記スペーサは前記筒部の中間鍔により位置決めされている。(・・・以下第5の課題解決手段と称する。)
また、本発明の電源用トランスの他の形態の一つは、前記第3の課題解決手段に加えてさらに、(6)前記スペーサは前記筒部に嵌合する切欠きが形成されている。(・・・以下第6の課題解決手段と称する。)
また、本発明の電源用トランスの他の形態の一つは、前記第3の課題解決手段に加えてさらに、(7)前記スペーサの硬度は前記接着剤の硬度より高い。(・・・以下第7の課題解決手段と称する。)
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記ボビンの筒部には前記巻線が巻回される複数の区画の間に前記磁芯挿通孔内に挿入されたコアの一部を露出する開口が形成されており、前記磁芯挿通孔内のコアと磁芯挿通孔外のコアとが前記筒部の開口を通じて互いに接着固定されている。このため、ボビンの磁芯挿通孔の長さ方向の中程における前記磁芯挿通孔内のコアと磁芯挿通孔外のコアとの磁歪に起因するそれぞれのたわみ振動が前記接着固定により相互に規制される。
上記第2の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記一組のコアは、I型コアとU型コアとからなる。このため、簡易な構造でありながら音鳴りの音圧レベルが低減された電源用トランスを提供することができる。
上記第3の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記磁芯挿通孔内のコアと磁芯挿通孔外のコアとの間にスペーサが挿入され、該スペーサを介して前記磁芯挿通孔内のコアと磁芯挿通孔外のコアとが接着固定されている。このため、接着剤の塗布状態に多少のばらつきがあっても、前記磁芯挿通孔内のコアと磁芯挿通孔外のコアとが一定の間隔で保持される。これにより、振動の抑制度合いの製品毎のばらつきが低減され、音鳴りの音圧のばらつきが低減される。
上記第4の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記スペーサは非磁性材料からなる。このため、一次巻線と二次巻線との磁気結合を低下させることなく、音鳴りの音圧のバラツキを低減することができる。
上記第5の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記スペーサは前記筒部の中間鍔により位置決めされている。このため、組み立てが容易で、音鳴りの音圧レベルおよび音圧のばらつきを低減することができる。
上記第6の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記スペーサは前記筒部に嵌合する切欠きが形成されている。このため、組み立てが容易で、音鳴りの音圧レベルおよび音圧のばらつきを低減することができる。
上記第7の課題解決手段による作用は次の通りである。すなわち、前記スペーサの硬度は前記接着剤の硬度より高い。このため、前記一組のコアの振動の共振点が高周波側に移動するので、音鳴りの音圧レベルを低減するとともに製品毎の音圧ばらつきを低減することができる。
本発明の電源用トランスによれば、ボビンの磁芯挿通孔の長さ方向の中程における前記磁芯挿通孔内のコアと磁芯挿通孔外のコアとの磁歪に起因するそれぞれのたわみ振動が前記接着固定により相互に規制されるので、音鳴りの音圧レベルを大幅に低減することができる。本発明の前記目的とそれ以外の目的、構成特徴、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなろう。
以下、本発明の電源用トランスの第1の実施形態について、図1〜4を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態の電源用トランス10の全体構造を示す外観斜視図である。図2は本実施形態の電源用トランス10の内部構造を示す上記図1のA−A線における縦断面図である。図3は、本実施形態の電源用トランス10の内部構造を説明するための分解斜視図である。図4は、本実施形態の電源用トランス10の組み立て手順の一例を示す縦断面図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態の電源用トランス10は、一次巻線11と、二次巻線12と、前記一次巻線11と二次巻線12とが分割して巻回されるボビン13と、該ボビン13に装着され閉磁路を形成して前記一次巻線11と二次巻線12とを磁気結合させる一組のコア15と、を備えるものである。具体的には、前記ボビン13は、磁芯挿通孔13cが形成され巻線巻回領域が中間鍔13dにより複数の区画に仕切られた筒部13aと、該筒部13aの少なくとも両端に設けられ複数の端子がそれぞれ植設された複数の基台13b,13bと、を有する。また、前記一次巻線11は前記筒部13aの一部の区画に巻回されその端部11aのそれぞれが前記ボビン13の複数の基台のうちの少なくとも一つの基台13bの互いに異なる接続端子14に接続されている。また、前記二次巻線12は前記筒部13aの他の区画に巻回されるとともにその端部12aのそれぞれが前記ボビン13の複数の基台のうちの少なくとも前記と異なる基台13bの互いに異なる接続端子14に接続されている。また、前記一組のコア15は、前記磁芯挿通孔13cに少なくとも一方が挿通されるとともに、少なくとも一部が前記基台13bに接着剤16によりそれぞれ接着固定されている。そして、前記ボビン13の筒部13aには前記巻線11,12が巻回される複数の区画の間の上面側に前記磁芯挿通孔13c内に挿入されたコア15aの一部を露出する開口13fが形成されている。さらに、前記磁芯挿通孔13c内のコア15aと磁芯挿通孔13
c外のコア15bとの間にスペーサ17が挿入され、該スペーサ17を介して、前記磁芯挿通孔13c内のI型コア15aと磁芯挿通孔13c外のU型コア15bとが前記筒部13aの開口13fを通じて互いに接着固定されている。
次に、本実施形態の電源用トランス10について、さらに図4を参照しながらより具体的に説明する。上記ボビン13は、図4(A)に示すように、筒部13aと、該筒部13aの一方及び他方の端部にそれぞれ設けられた基台13b、13bとを有し、前記筒部13aの中心を貫通するように磁芯挿通孔13cが形成されている。前記筒部13aは、一次巻線11が巻回される領域と二次巻線12が巻回される領域とが中間鍔13dにより分割されるとともに、前記二次巻線12が巻回される領域は、同様に中間鍔13dによりさらに複数の領域に区画されている。
そして、前記ボビン13の筒部13aには一次巻線11が巻回される区画と二次巻線12が巻回される区画との間の上面側に、2つの中間鍔13dに挟まれるように、前記磁芯挿通孔13c内に挿入された例えばI型のコア15aの一部を露出する平面視形状が略矩形の開口13fが形成されている。
上記基台13b、13bにはそれぞれ、例えば平面視形状が略E字型や略U字型等の複数の接続端子14,14が植設されている。前記複数の接続端子14,14は、一端側の端子部14aと、他端側の接続片14cと、前記端子部14aと前記接続片14cとの間を接続するとともに前記基台13bに埋め込まれる図示省略した植設部とで構成されている。平面視形状が略E字型の接続端子14の場合には、例えば一つの接続片14cに対し、2つの端子部14aが図示省略した植設部により接続されている。前記端子部14aは、前記基台13bの端面から水平方向に突出されたのち、前記基台13bの底面より下側に突出するようにそれぞれ所謂ガルウィング形状に屈曲されている。また、前記接続片14cは、前記基台13bの端面から水平方向に突出している。前記平面視形状が略U字型の接続端子14の場合には、例えば一つの接続片14cに対して一つの端子部14aが図示省略した植設部により接続されている。その他の構成は前記略E字型の場合と同様である。
上記一次巻線11は、例えば複数のマグネットワイヤーを撚り合わせてなる所謂リッツ線等からなり、図4(B)に示すように、上記ボビン13の筒部13aのうち、一端側の一次巻線11を巻回するための領域に巻回されている。そして、該一次巻線11の端部11a,11aは、前記ボビン13の一方の基台13bの下部に形成された図視省略した引き出し溝を介して前記基台13bの先端側に引き出され、該基台13bに植設された接続端子14の接続片14cに前記絶縁被覆が剥離された状態でからげられ、溶融半田中への浸漬等により前記接続端子14と導電接続されている。
上記二次巻線12は、上記一次巻線11に比べて細い線径の絶縁被覆導線が用いられており、上記ボビン13の筒部13aのうち、二次巻線12を巻回するための区画された複数の領域に一端側から前記ボビン13の中央の鍔に向かって順次巻回されるとともに、その端部12a,12aは、前記ボビン13の他方の基台13bの下部に形成された図視省略した引き出し溝を介して前記基台13bの先端側に引き出され、該基台13bに植設された接続端子14の接続片14cに前記絶縁被覆が剥離された状態でからげられ、半田等により前記接続端子14と導電接続されている。本実施形態の電源用トランス10の需要者は、例えば液晶表示パネル等を備えた電子機器の筐体内の電源部の回路基板上に本電源用トランス10をSMD実装し、前記回路基板上のランド電極と前記端子部14aとを半田等の導電接合材により接続して用いる。
上記一組のコア15はそれぞれ、例えばMn−Zn系フェライト等の磁性材料からなる。そして、図4(C)に示すように、前記一組のコア15のうちの前記I型コア15aが上記ボビン13の磁芯挿通孔13cに一端側から挿入され、前記磁芯挿通孔13cの一端側の前記ボビン13の一方の基台13bの凸部に突き当てられて、前記I型コア15aの両端がそれぞれ前記磁芯挿通孔13cから突出し、前記基台13b上に露出するように位置決めされている。そして、前記ボビン13の筒部13aの一次巻線11が巻回される区画と二次巻線12が巻回される区画との間の上面側に形成された開口13fから、前記磁芯挿通孔13c内に挿入されたI型コア15aの上面側の一部が露出されている。
そして、図4(D)に示すように、前記開口13f上であって、該開口13fの両側の中間鍔13d、13dに挟まれる位置に、例えば一般的に高耐熱性、高強度、低熱膨張性等の特徴を有する液晶ポリマーからなる棒状のスペーサ17が、例えば外周にエポキシ樹脂系接着剤16を塗布した状態で挿入、位置決めされている。
そして、図4(E)に示すように、前記I型コア15aの上面に上方から前記U型コア15bの脚部15cの先端がそれぞれ突き当てられるとともに、前記U型コア15bの下面の一部が前記スペーサ17を介して前記磁芯挿通孔13c内のI型コア15aと前記接着剤16により接着固定されている。
さらに、図4(F)に示すように、前記一組のコア15は、前記ボビン13の磁芯挿通孔13cの長さ方向の端部が前記基台13bにそれぞれ例えばエポキシ系接着剤16により接着固定されている。そして、前記一組のコア15は、上記のように、前記U型コア15bの脚部15cの先端がそれぞれ前記I型コア15aの一方の主面に突き当てられた状態で固定されることにより閉磁路を形成して、前記一次巻線11と前記二次巻線12とを磁気結合させるように構成されている。
本実施形態においては、前記一組のコア15に一次巻線11と二次巻線12とが一組巻回された通常形態の電源用トランスであるが、本発明はこれに限定するものではない。図示省略するが、例えば、閉磁路を形成する一組のコアに一次巻線と二次巻線とを二組巻回した所謂ツイン構造を有する電源用トランスであってもよい。具体的には、例えば、前記ボビンの筒部の複数の区画に、一端側から第1の二次巻線、第1の一次巻線、第2の一次巻線、第2の二次巻線の順に巻回されてもよい。そして、例えば、前記ボビンの筒部には前記第1の一次巻線が巻回される区画と前記第2の一次巻線が巻回される区画との間に前記磁芯挿通孔内に挿入されたコアの一部を露出する開口が形成されており、前記磁芯挿通孔内のコアと磁芯挿通孔外のコアとが前記筒部の開口を通じて互いに接着固定されたものであってもよい。また、他の例として、例えば、前記ボビンの筒部の複数の区画に、一端側から第1の二次巻線、共通の一次巻線、第2の二次巻線の順に巻回されてもよい。そして、例えば、前記ボビンの筒部には前記第1の二次巻線が巻回される区画と前記共通の一次巻線が巻回される区画との間、及び前記第2の二次巻線が巻回される区画と前記共通の一次巻線が巻回される区画との間に、前記磁芯挿通孔内に挿入されたコアの一部を露出する開口がそれぞれ形成されており、前記磁芯挿通孔内のコアと磁芯挿通孔外のコアとが前記筒部のそれぞれの開口を通じて互いに接着固定されたものであってもよい。
上記一次巻線11の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記一次巻線11としては、上記ボビン13の筒部13aの周囲に巻回されるものであって、絶縁被覆導線が好ましく、ポリウレタン樹脂被覆導線やポリエステル樹脂被覆導線、エナメル樹脂被覆導線等がより好ましい。また、該一次巻線11の金属線は、単線に限定するものではなく、所謂リッツ線等の撚り線であってもよい。また、該一次巻線11の金属線は円形の断面形状に限定するものではなく、長方形の断面形状の平角線や正方形の断面形状の四角線等を用いることもできる。また、前記絶縁被覆導線の外周を低融点の樹脂で被覆した自己融着線を用いてもよい。上記一次巻線11の端部11a、11aのそれぞれは、前記ボビン13の筒部の少なくとも両端に設けられた複数の基台のうちの少なくとも一つの基台13bに植設された互いに異なる接続端子14の接続片14cにそれぞれ上記絶縁被覆が剥離された状態でからげられ、半田等により前記接続端子14と導電接続されることが好ましい。
上記二次巻線12の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記二次巻線12としては、上記ボビン13の筒部13aの周囲に区画された複数の領域に分割して巻回されることが好ましい。また、上記一次巻線11と同様に、絶縁被覆導線が好ましく、ポリウレタン樹脂被覆導線やポリエステル樹脂被覆導線、エナメル樹脂被覆導線等がより好ましい。また、該二次巻線12の金属線は、単線に限定するものではなく、撚り線であってもよい。また、該二次巻線12の金属線は円形の断面形状に限定するものではなく、長方形の断面形状の平角線や正方形の断面形状の四角線等を用いることもできる。また、前記絶縁被覆導線の外周を低融点の樹脂で被覆した自己融着線を用いてもよい。上記二次巻線12は、高電圧を発生させるために巻回数を多くする必要があるので、該二次巻線12の線径は、一般に上記一次巻線11の線径より細いことが好ましい。また、上記二次巻線12の端部12a、12aのそれぞれは、上記一次巻線11の端部11aと同様に、前記ボビン13の筒部13aの少なくとも両端に設けられた複数の基台のうちの少なくとも前記と異なる基台13bに植設された複数の接続端子14,14のうちの互いに異なる接続端子14の接続片14cにそれぞれ上記絶縁被覆が剥離された状態でからげられ、半田等により前記接続端子14と導電接続されることが好ましい。
上記ボビン13の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記ボビン13の材質としては、絶縁性樹脂が好ましく、耐熱性を有し、前記複数の接続端子14,14のインジェクションモールドが可能なフェノール樹脂、ポリエステル樹脂、液晶ポリマー等の絶縁性樹脂がより好ましい。上記ボビン13は、筒部13aと該筒部13aの一方及び他方の端部にそれぞれ設けられた基台13bとを少なくとも有することが好ましいが、これに限定するものではなく、例えば複数の放電管を点灯させるための複数の二次巻線を備えた所謂ツイン構造を有するものにおいては、前記筒部13aの中間領域にさらに基台を設け、該基台に接続端子を植設してもよい。上記ボビン13の筒部13aは、一次巻線11が巻回される領域と二次巻線12が巻回される領域とが中間鍔13dにより区分されていることが好ましい。また、前記二次巻線12が巻回される領域は、さらに中間鍔13dにより複数に区画されていることが好ましい。上記二次巻線12が巻回される領域を複数に区画する中間鍔13dには、隣あわせる領域間に二次巻線12を順次巻回するための渡り溝が設けられることが好ましい。上記ボビン13の基台13bは、上記一次巻線11の端部11a又は二次巻線12の端部12aがからげ固定される接続端子14,14が植設されることが好ましい。該基台13bに植設される接続端子14,14としては、インバータ回路が形成される基板上に面実装され、リフロー半田付けされる場合には所謂ガルウィンタイプが好ましく、回路基板に設けたスルーホールに接続端子が挿通され、フロー半田付けされる場合には、前記基台13bを垂直に貫通するピンタイプが好ましい。上記ボビン13の磁芯挿通孔13cは、前記筒部13aの中心を貫通するように形成されることが好ましい。また、上記二次巻線12が巻回される領域の筒部13aの前記磁芯挿通孔13cの内部寸法は、上記I型コア15aを挿入するために、該I型コア15aの外形よりもやや大きく形成されることが好ましい。
次に、上記接続端子14の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記接続端子14としては、上記基台13bに埋め込まれる植設部と該基台13bから突出する端子部14aおよび接続片14cを有することが好ましい。
次に、上記一組のコア15の好まし
い実施形態は次の通りである。すなわち、上記一組のコア15の材質としては、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、圧粉磁芯、積層金属板その他、各種の磁性材料を用いることができる。上記一組のコア15の構造としては、前記ボビン13の磁芯挿通孔13cに少なくとも一方が挿入され、組み合わされた状態で磁路を形成するものが好ましい。上記一組のコア15,15の外観形状としては、例えば液晶表示パネル等の枠部に沿って収容するためには、U−U型、U−I型等が好ましい。また、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、薄型の電源用トランスを得るために、E−E型、E−I型、ロ−I型等であってもよい。
次に、上記接着固定の好ましい実施形態は次の通りである。即ち、上記接着固定としては、接着剤16を介在させて磁芯挿通孔13c内のコア15aと磁芯挿通孔13c外のコア15bとを前記筒部13aに形成した開口13fを通じて固定することが好ましい。接着剤16のみを介在させて固定してもよいが、磁芯挿通孔13c内のコア15aと磁芯挿通孔13c外のコア15bとを所定の間隔で安定して固定するために、例えば、スペーサ17が挿入され、該スペーサ17を介して前記磁芯挿通孔13c内のコア15aと磁芯挿通孔13c外のコア15bとを互いに接着剤16で接着固定することが好ましい。上記接着固定に用いる接着剤16としては、絶縁性樹脂を主成分とするものが好ましく、必要により無機フィラー等を含有してもよい。高耐熱性を有するエポキシ樹脂系接着剤、シリコーン樹脂系接着剤等の中から選択して用いることができるが、上記磁芯挿通孔13c内のコア15aと磁芯挿通孔13c外のコア15bの振動を相互に規制するために、エポキシ樹脂系接着剤がより好ましい。
次に、上記スペーサ17の好ましい実施形態は次の通りである。すなわち、上記スペーサ17の材質としては、上記磁芯挿通孔13c内のコア15aと磁芯挿通孔13c外のコア15bとの間に挿入した際に磁路の短絡を生じて一次巻線11と二次巻線12との磁気結合が低下することがないように、非磁性の絶縁体が好ましい。例えば、上述したボビン13の材質として例示した絶縁性樹脂から選択されることが好ましく、強度の点から液晶ポリマーがより好ましい。また、上記スペーサ17の形状としては、前記磁芯挿通孔13c内のコア15aと磁芯挿通孔13c外のコア15bとの間に挿入可能なものであれば特に限定はなく、各種形状の中から適宜選択することができる。前記ボビン13における一次巻線11が巻回される区画と二次巻線12が巻回される区画とは、なるべく近づけるためには、前記スペーサ17が棒状や板状であることがより好ましい。また、ボビン13の筒部13aへの取り付けを容易にするために、前記ボビン13の筒部13aの外側に嵌合するように切欠きを形成したものがより好ましい。また、上記スペーサ17の硬度は前記接着剤16の硬度より高いことが好ましい。これによれば、音鳴りの音圧ばらつきが低減される。
次に、本発明の電源用トランスの第2の実施形態について、図5〜図8を参照して説明する。図5は本実施形態の電源用トランス20の全体構造を示す外観斜視図である。図6は本実施形態の電源用トランス20の内部構造を示す上記図5のB−B線における縦断面図である。図7は本実施形態の電源用トランス20の内部構造を示す上記図5のC−C線における縦断面図である。図8は本実施形態の電源用トランス20の内部構造を説明するための分解斜視図である。
図5〜図8に示すように、本実施形態の電源用トランス20は、先の実施形態の電源用トランス10と同様に、一次巻線21と、二次巻線22と、前記一次巻線21と二次巻線22とが分割して巻回されるボビン23と、該ボビン23に装着され閉磁路を形成して前記一次巻線21と二次巻線22とを磁気結合させる一組のコア25と、を備えるものである。具体的には、前記ボビン23は、磁芯挿通孔23cが形成され巻線巻回領域が中間鍔23dにより複数の区画に仕切られた筒部23aと、該筒部23aの少なくとも両端に設けられ複数の接続端子24がそれぞれ植設された複数の基台23b,23bと、を有する。また、前記一次巻線21は前記筒部23aの一部の区画に巻回されその端部21aのそれぞれが前記ボビン23の複数の基台のうちの少なくとも一つの基台23bの互いに異なる接続端子24に接続されている。また、前記二次巻線22は前記筒部23aの他の区画に巻回されるとともにその端部22aのそれぞれが前記ボビン23の複数の基台のうちの少なくとも前記と異なる基台23bの互いに異なる接続端子24に接続されている。また、前記一組のコア25は、前記磁芯挿通孔23cに少なくとも一方が挿通されるとともに、少なくとも一部が前記基台23bに接着剤26によりそれぞれ接着固定されている。そして、前記ボビン23の筒部23cには一次巻線21が巻回される区画と二次巻線22が巻回される区画との間の上面側に前記磁芯挿通孔23c内に挿入されたコア25の中心磁脚25aの一部を露出する開口23fが形成されている。さらに、前記磁芯挿通孔23c内のコア25の中心磁脚25aと磁芯挿通孔23c外のコア25の側磁脚25bとの間に例えば板状のスペーサ27が挿入され、該スペーサ27を介して、前記E型コア25の前記磁芯挿通孔23c内の中心磁脚25aと磁芯挿通孔23c外の側磁脚25bとが前記筒部23aの開口23fを通じて接着剤26により互いに接着固定されている。
本実施形態の電源用トランス20が先の実施形態の電源用トランス10と異なる点の第1は、前記一組のコア25の形状の変更にある。具体的には、前記一組のコア25が、それぞれ中心磁脚25aと該中心磁脚25aを挟むように両側に配置された側磁脚25b、25bと、前記中心磁脚25a及び前記側磁脚25b、25bのそれぞれ一端側を連結するヨーク部25cとからなる、一対のE型コアからなるものである。そして、ボビン23の筒部23aを貫通するように形成された磁芯挿通孔23cには、前記一対のE型コア25,25の中心磁脚25a,25aのそれぞれ先端側が挿入され、前記磁芯挿通孔23c内の長さ方向の中程で互いに突き合わされている。また、磁芯挿通孔23c外において、前記一対のE型コア25,25のそれぞれ側磁脚25b、25bが、前記と同様に前記ボビンの磁芯挿通孔23cの長さ方向の中程で互いに突き合わされている。
本実施形態の電源用トランス20が先の実施形態の電源用トランス10と異なる点の第2は、上記一組のコア25の形状変更に対応して、スペーサ27の形状を変更した点にある。具体的には、スペーサ27の形状が、前記ボビン23の磁芯挿通孔23c内の前記E型コア25の中心磁脚25aと該中心磁脚25aを挟んで前記磁芯挿通孔23c外の両側に配置された前記E型コア25の側磁脚25b、25bとの間にそれぞれ先端部が挿入されるように、前記筒部23aに嵌合する切欠き27cが形成された略U型の板状を呈している。その他の構成および作用効果は前記第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態においては、前記一対のE型コア25に一次巻線21と二次巻線22とが一組巻回された通常形態の電源用トランスであるが、本発明はこれに限定するものでななく、例えば、閉磁路を形成する一組のコアに一次巻線と二次巻線とを二組巻回した所謂ツイン構造を有する電源用トランスであってもよい。具体的には、例えば、前記一対のE型コアの2つの側磁脚にそれぞれ前記と同様のボビンを装着し、前記それぞれのボビンに前記と同様に一次巻線と二次巻線とを巻回してもよい。そして、例えば、前記それぞれのボビンの筒部には一次巻線が巻回される区画と二次巻線が巻回される区画との間の上面側に前記磁芯挿通孔内に挿入されたコア25の一対の側磁脚25b、25bの一方の一部を露出する開口が形成されている。さらに、前記磁芯挿通孔内のコア25の側磁脚25bと磁芯挿通孔外のコア25の中心磁脚25aとの間に上記と同様の板状のスペーサが挿入され、該スペーサを介して、前記E型コア25の前記磁芯挿通孔内の側磁脚25bと磁芯挿通孔外の中心磁脚25aとが前記筒部の開口を通じて接着剤により互いに接着固定されているものであってもよい。
次に、本発明の電源用トランスの実施例について、比較例とともに説明する。(実施例1)本発明の第1の実施例の電源用トランス10は、前記第1の実施形態に記載した通りの構成である。図1〜図3に示すように、本実施例の電源用トランス10は、一次巻線11と、二次巻線12と、前記一次巻線11と二次巻線12とが分割して巻回される液晶ポリマー製のボビン13と、該ボビン13に装着され前記一次巻線11と二次巻線12とを磁気結合させるMn−Zn系フェライトからなる一組のコア15と、を備えるものである。具体的には、前記ボビン13は、磁芯挿通孔13cが形成され巻線巻回領域が中間鍔13dにより複数の区画に仕切られた筒部13aと、該筒部13aの両端にそれぞれ設けられ複数の接続端子14,14がそれぞれ植設された一対の基台13b,13bと、を有する。また、前記一次巻線11は前記筒部13aの一部の区画に巻回されその端部11aが前記ボビン13の一方の基台13bの接続端子14に接続されている。また、前記二次巻線12は前記筒部13aの他の区画に巻回されるとともにその端部12aが前記ボビン13の他方の基台13bの接続端子14に接続されている。また、前記一組のコア15は、前記磁芯挿通孔13cに少なくとも一方が挿通されるとともに、前記ボビンの磁芯挿通孔13cの長さ方向の端部が前記基台13bにそれぞれエポキシ樹脂系接着剤を用いて接着固定されている。そして、前記ボビン13の筒部13aには一次巻線11が巻回される区画と二次巻線12が巻回される区画との間の上面側に前記磁芯挿通孔13c内に挿入されたコア15aの一部を露出する開口13fが形成されている。さらに、前記磁芯挿通孔13c内のコア15aと磁芯挿通孔13c外のコア15bとの間に、厚み寸法が2mm、長さ寸法が35mm、高さ寸法が1.5mmの液晶ポリマー製の長棒状のスペーサ17が挿入されている。そして、該スペーサ17を介して、前記磁芯挿通孔13c内のI型コア15aと磁芯挿通孔13c外のU型コア15bとが前記筒部13aの開口13fを通じてエポキシ樹脂系接着剤16を用いて互いに接着固定されている。
(実施例2)本発明の第2の実施例の電源用トランスは、前記実施例1においてスペーサ17を用いず、磁芯挿通孔13内のI型コア15aと磁芯挿通孔13c外のU型コア15bとを上記と同様のエポキシ樹脂系接着剤のみで接着固定したこと以外は前記実施例1と同様に構成した。
(比較例1)第1の比較例の電源用トランスは、前記実施例1において、ボビンの筒部に開口を形成せず、前記磁芯挿通孔内のコアと前記磁芯挿通孔外のコアとを相互に接着固定せず、代わりに、前記一次巻線と二次巻線とが巻回されたボビンと前記磁芯挿通孔外のU型コアとの隙間にワニスを含浸させた後、硬化させたものである。
(比較例2)第2の比較例の電源用トランスは、前記実施例1において、ボビンの筒部に開口を形成せず、前記磁芯挿通孔内のコアと前記磁芯挿通孔外のコアとを相互に接着固定せず、代わりに、前記磁芯挿通孔の長さ方向に沿った中程において、前記一次巻線と二次巻線とが巻回されたボビンと前記磁芯挿通孔外のU型コアとを上記と同様のエポキシ樹脂系接着剤で接着固定したものである。
(参考例)参考例の電源用トランスは、前記実施例1において、ボビンの筒部に開口を形成せず、前記磁芯挿通孔内のコアと前記磁芯挿通孔外のコアとを相互に接着固定せず、代わりに、前記磁芯挿通孔の長さ方向に沿った中程において、前記一次巻線と二次巻線とが巻回されたボビンと前記磁芯挿通孔外のU型コアとの間に棒状のスペーサを挿入し、該スペーサを介して、前記ボビンと前記磁芯挿通孔外のU型コアとを上記と同様のエポキシ樹脂系接着剤で接着固
定したものである。
上記実施例、比較例および参考例の電源用トランス各75個について、それぞれ図9に示す放電灯点灯装置のインバータ回路にトランスT1として挿入した。尚、図9において、一点鎖線で囲まれる範囲が放電灯点灯装置で、4つの電界効果トランジスタ(以下FETと称する)Q1〜Q4と、コンデンサC1,インバータトランスT1,電流検出用の抵抗器R1,駆動制御回路、電流検出回路、発振回路、点灯時周波数シフト回路、放電灯Lamp−1〜Lamp−n(nは自然数)から構成され、フルブリッジのインバータ回路を備えている。本実施例では、放電灯Lamp1〜Lamp−nとして、例えば、外部電極型蛍光管(External Electrode Fluorescent Lamp)を使用している。ここで、入力電圧は24V,出力電圧はLampの両端に1kVrmsの電圧を印加するものである。動作周波数は50kHz,負荷電流は全Lampトータルで約100mAである。そして、所定の条件で起動した後、ADIM=0V、バースト周波数270Hzの条件下で、デューティを20〜100%に変化させたときの前記電源トランスから発生する音鳴りの音圧レベルを防音室内において前記電源用トランス上10cmの位置に設置した騒音計により測定し、75個の平均値を図10に示した。図10より明らかなように、本発明の実施例1または実施例2の電源用トランスを用いた場合には音鳴りの音圧レベルが32dB程度であるのに対し、比較例2または参考例の電源用トランスでは、音圧レベルが36dBを越えており、比較例1のワニス含浸の電源用トランスにおいては38dBを越えるものであった。
次に、上記実施例、比較例および参考例の電源用トランス各75個について、それぞれ図9に示す放電灯点灯装置のインバータ回路にトランスT1として挿入し、所定の条件で起動した後、ADIM=0V、バースト周波数270Hzの条件下で、デューティを20%に固定したときの前記電源トランスから発生する音鳴りの音圧レベルを前記と同様に測定し、75個の電源用トランスの測定結果のばらつき度合いを図11に示した。図11より明らかなように、本発明の実施例1または実施例2の電源用トランスを用いた場合には音鳴りの音圧レベルが32dB程度であるが、接着剤のみで接着固定した実施例2の電源用トランスに比べて、スペーサ17を介して接着固定した実施例1の電源用トランス10のほうが、音圧レベルのばらつきがより小さくなっていることが分かる。同様に、比較例2または参考例の電源用トランスでは、音圧レベルが36dBを越えているが、接着剤のみで接着固定した比較例2に比べて、スペーサを介して接着固定した参考例の電源用トランスのほうが、音圧レベルのばらつきがやや小さくなっていることが分かる。また、比較例1のワニス含浸の電源用トランスにおいては38dBを越えているが、音圧レベルが高いところで比較的ばらつきが小さいという結果であった。
本発明によれば、液晶TV等、バックライトを有する各種電子機器の電源用トランスとして好適である。
本発明の電源用トランスの第1の実施形態の全体構造を示す外観斜視図である。 上記実施形態の電源用トランスの内部構造を示す上記図1のA−A線における縦断面図である。 上記実施形態の電源用トランスの内部構造を説明するための分解斜視図である。 上記実施形態の電源用トランスを組み立て手順の一例を示す縦断面図である。 本発明の電源用トランスの第2の実施形態の全体構造を示す外観斜視図である。 上記実施形態の電源用トランスの内部構造を示す上記図5のB−B線における縦断面図である。 上記実施形態の電源用トランスの内部構造を示す上記図5のC−C線における縦断面図である。 上記実施形態の電源用トランスの内部構造を説明するための分解斜視図である。 本発明の実施例の電源用トランスの音圧レベルの測定に用いた放電灯点灯装置を示す回路図である。 本発明の実施例の電源用トランスの音圧レベルの測定結果を示す図である。 本発明の実施例の電源用トランスの音圧レベルの製品間ばらつきの測定結果を示す図である 背景技術の一例を示す外観斜視図である。 背景技術の他の例を示す説明図である。 上記背景技術におけるコアの磁歪振動の一例を示す説明図である。
符号の説明
10:電源用トランス11:一次巻線11a:端部12:二次巻線12a:端部13:ボビン13a:筒部13b:基台13c:磁芯挿通孔13d:中間鍔13e1:一次巻線区画13e2:二次巻線区画13f:開口14:接続端子14a:端子部14c:接続片15:コア15a:I型コア15b:U型コア15c:磁脚16:接着剤17:スペーサ20:電源用トランス21:一次巻線21a:端部22:二次巻線22a:端部23:ボビン23a:筒部23b:基台23c:磁芯挿通孔23d:中間鍔23e1:一次巻線区画23e2:二次巻線区画23f:開口24:接続端子24a:端子部24c:接続片25:コア25a:中心磁脚25b:側磁脚25c:ヨーク26:接着剤27:スペーサ27c:切欠き

Claims (6)

  1. 磁芯挿通孔が形成され巻線巻回領域が中間鍔により複数の区画に仕切られた筒部と、該筒部の少なくとも両端に設けられ複数の端子がそれぞれ植設された複数の基台と、を有し、前記複数の区画の間に開口が形成されたボビンと、
    前記筒部の一部の区画に巻回されその端部のそれぞれが前記複数の基台のうちの少なくとも一つの基台の互いに異なる接続端子に接続された一次巻線と、
    前記筒部の他の区画に巻回されるとともにその端部のそれぞれが前記複数の基台のうちの少なくとも前記と異なる基台の互いに異なる接続端子に接続された二次巻線と、
    前記磁芯挿通孔に挿通され前記開口を介してその面の一部が露出する磁芯挿通孔内の第1のコア部と、前記第1のコア部の両端に接着固定され、前記開口を介して露出する前記第1のコア部の面の一部と対向する前記磁芯挿通孔外の第2のコア部と、を有し、前記第1及び第2のコア部の少なくとも一部が前記基台にそれぞれ接着固定されるとともに、閉磁路を形成して前記一次巻線と二次巻線とを磁気結合させる一組のコアと、
    前記開口に嵌合し、前記第1のコア部と前記第2のコア部との間に接着固定され、非磁性材料からなる棒状又は板状のスペーサと、
    を具備することを特徴とする電源用トランス。
  2. 前記第1のコア部はI型コアからなり、前記第2のコア部はU型コアからなることを特徴とする請求項1記載の電源用トランス。
  3. 前記一対のコアは、中心磁脚と前記中心磁脚の両側に配置された2つの側磁脚とをそれぞれ有する一対のE型コアが相互に突き合わされてなり、前記第1のコア部は前記一対のE型コア各々の前記中心磁極で構成され、前記第2のコア部は前記一対のE型コア各々の前記2つの側脚部で構成されることを特徴とする請求項1記載の電源用トランス。
  4. 前記スペーサは前記筒部の中間鍔により位置決めされていることを特徴とする請求項記載の電源用トランス。
  5. 前記スペーサは前記筒部に嵌合する切欠きが形成されていることを特徴とする請求項記載の電源用トランス。
  6. 前記スペーサの硬度は、前記第1のコア部と前記第2のコア部との間に前記スペーサを接着固定する接着剤の硬度より高いことを特徴とする請求項3記載の電源用トランス。
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