JP4980794B2 - 荷電粒子ビーム装置 - Google Patents

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本発明は、電子顕微鏡、電子ビーム露光装置等の荷電粒子ビーム装置に関し、更に詳しくは、荷電粒子ビーム発生源で発生した荷電粒子ビームが出射する第1の穴が形成された第1の壁と、該第1の壁の外側に配設され、前記第1の壁の外面に当接可能なOリングが設けられた弁板を有し、前記Oリングが前記第1の壁の外面の前記第1の穴の開口の周りに押接し、前記弁板が前記第1の壁の第1の穴を塞ぐ閉状態は、前記第1の穴内を真空に保持する真空仕切弁と、を有する荷電粒子ビーム装置に関する。
電子顕微鏡、電子ビーム露光装置等の荷電粒子ビーム装置においては、荷電粒子ビーム発生源から出射された荷電粒子ビーム(以下、電子ビームという)を縮小、偏向する鏡筒には、電子ビームの通路上に、真空仕切弁が組み込まれている。そして、メンテナンス時には、この真空仕切弁を閉じて、荷電粒子ビーム発生源側を真空状態に保持するようにしている(例えば、特許文献1,2、3参照)。
このような真空仕切弁の一例を図5、図6を用いて説明する。図5は真空仕切弁が開状態、図6は真空仕切弁が閉状態を示している。
これらの図において、1は鏡筒内に設けられ、荷電粒子ビーム発生源で発生した電子ビームBが出射する第1の穴3が形成された第1の壁である。第1の壁1と空間を介して第2の壁5が対向するように設けられている。この第2の壁5には、第1の穴3と対向し、第1の穴3から出射する電子ビームBが入射する第2の穴7が形成されている。
第1の壁1と第2の壁5との間の空間に真空仕切弁11が設けられる。
真空仕切弁11は、第2の壁5の第1の壁1との対向面上を移動可能なベース15を有している。ベース15の第1の壁1との対向面の一方の端部側には弁板13が配設されている。弁板13の第1の壁1との対向面には、第1の壁1の外面に当接可能なOリング18が設けられている。このOリング18の径は、第1の壁1の外面の第1の穴3の開口の周りに押接可能なように、第1の穴3の径より大きく設定されている。
ベース15の第1の壁1との対向面の他方の端部側には、ブラケット14が設けられている。このブラケット14には、図示しないエアシリンダのスピンドル等の駆動軸17がピン16を用いて接続されている。従って、駆動源を駆動することにより、真空仕切弁11が開状態である図5では、駆動軸17が矢印A方向に移動し、真空仕切弁11は図6に示す閉状態まで移動し、真空仕切弁11が閉状態である図6では、駆動軸17が矢印C方向に移動し、真空仕切弁11を図5に示す開状態まで移動する。
ベース15には、第1のリンク19の一端部が回転可能に取り付けられ、このリンク19の他端部は、弁板13の一方の端部に回転可能に取り付けられている。又、ベース15には、第2のリンク21の一端部が回転可能に取り付けられ、このリンク21の他端部は、弁板13の他方の端部に回転可能に取り付けられている。このため、ベース15と、第1のリンク19と、弁板13と、第2のリンク21とで、4節回転機構が構成され、弁板13は、ベース15に対して昇降可能となっている。即ち、弁板13は、第1の壁1に対して接近/離反可能となっている。そして、一端部がブラケット14に当接し、他端部が弁板13に当接する付勢手段としてのスプリング23により、弁板13はベース15に積層される方向に付勢されている。
第2の壁5側には、開状態へ向かって移動する真空仕切弁1の弁板13に当接するストッパ25が設けられている。
ここで、上記構成の真空仕切弁1の作動を説明する。
図5に示す真空仕切弁1が開状態において、駆動軸17が矢印A方向に駆動され、ベース15が矢印A方向、即ち、閉状態へ向かって移動すると、弁板13がストッパ25に当接する。すると、図6に示すように、スプリング23の付勢力に抗して、弁板13が上昇し、弁板13のOリング18が第1の壁1の外面の第1の穴3の開口の周りに押接し、弁板13が第1の壁1の第1の穴3を塞ぐ閉状態となる。
実開昭62−33157号公報 特開平8−195180号公報 実開昭62−15761号公報
図5に示す真空仕切弁11が開状態では、弁板13のOリング18は、図5に示すように電子ビームBから少し離れた位置で真空に晒されている。電子ビームBの通路には、散乱電子、反射電子、X線等があり、これらがOリング18に当たるとOリング18が劣化し、ひび割れにより真空がシールできなくなる問題点がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、真空仕切弁のOリングが劣化しにくい荷電粒子ビーム装置を提供することにある。
上記課題を解決する請求項1に係る発明は、荷電粒子ビーム発生源で発生した荷電粒子ビームが出射する第1の穴が形成された第1の壁と、該第1の壁の外側に配設され、前記第1の壁の外面に当接可能なOリングが設けられた弁板を有し、前記Oリングが前記第1の壁の外面の前記第1の穴の開口の周りに押接し、前記弁板が前記第1の壁の第1の穴を塞ぎ前記第1の穴内を真空にする閉状態と、第1の壁の前記第1の穴を塞がない開状態との2つの状態をとるように前記第1の壁に沿って移動可能に設けられた真空仕切弁と、を有する荷電粒子ビーム装置において、前記第1の壁の第1の穴と開状態の前記真空仕切弁の弁板との間に、前記荷電粒子ビームによる散乱電子、反射電子、X線を遮る遮蔽手段を設け、該遮蔽手段は、前記弁板の前記第1の穴方向への移動を規制しない開放位置と、前記開状態の前記弁板の前面に対向する遮蔽位置との間で移動可能な遮蔽板と、該遮蔽板を前記遮蔽位置の方向に付勢する第1の付勢手段と、からなり、前記真空仕切弁の移動により前記遮蔽板を開放位置と遮蔽位置との間で切替え移動させるようにしたことを特徴とする荷電粒子ビーム装置である。
請求項2に係る発明は、前記第1の壁の外側に、前記開状態の前記弁板を収納可能で、かつ、前記第1の穴側に開口が形成されたケースを設け、前記遮蔽板を前記ケースの開口に設け、前記第1の付勢手段は、前記開口を閉じる方向に前記遮蔽板を付勢する、ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム装置である。
請求項3に係る発明は、前記第1の壁と空間を介して対向し、前記第1の穴と対向し、前記第1の穴から出射する前記荷電粒子ビームが入射する第2の穴が形成された第2の壁を設け、前記真空仕切弁は、前記第2の壁の前記第1の壁との対向面上を移動可能で、前記第1の壁との対向面上に前記弁板が配設されたベースと、該ベースに一端部が回転可能に取り付けられ、他端部が前記弁板の一方の端部に回転可能に取り付けられた第1のリンクと、前記ベースに一端部が回転可能に取り付けられ、他端部が前記弁板の他方の端部に回転可能に取り付けられた第2のリンクと、前記ベースに積層される方向に前記弁体を付勢する付勢手段と、からなり、前記閉状態へ向かって移動する前記仕切弁が当接することで、前記弁体を閉状態へ向かって移動させるストッパを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の荷電粒子ビーム装置である。
請求項1−に係る発明によれば、前記第1の壁の第1の穴と、開状態の前記真空仕切弁の弁板との間に、前記荷電粒子ビームによる散乱電子、反射電子、X線を遮る遮蔽手段を設けたことにより、Oリングが劣化しにくくなる。
図1−図4を用いて、本発明の形態例の荷電粒子ビーム装置を説明する。図1は本形態例の荷電粒子ビーム装置の開状態の真空仕切弁周りを説明する図、図2は閉状態の図1の真空仕切弁周りを説明する図、図3は図2の第1の壁を取り除いたE方向矢視図、図4は図1の切断線D−Dでの断面図である。
図1、図2において、101は鏡筒内に設けられ、荷電粒子ビーム発生源で発生した電子ビームBが出射する第1の穴103が形成された第1の壁である。第1の壁101と空間を介して第2の壁105が対向するように設けられている。この第2の壁105には、第1の穴103と対向し、第1の穴103から出射する電子ビームBが入射する第2の穴107が形成されている。
第1の壁101と第2の壁105との間の空間に真空仕切弁111が設けられる。
図1−図3に示すように、真空仕切弁111は、5つのローラ102を用いて第2の壁105の第1の壁101との対向面上を移動可能なベース115を有している。ベース115の第1の壁101との対向面の一方の端部側には弁板113が配設されている。弁板113の第1の壁101との対向面には、第1の壁101の外面に当接可能なOリング118が設けられている。このOリング118の径は、第1の壁101の外面の第1の穴103の開口の周りに押接可能なように、第1の穴103の径より大きく設定されている。
ベース115の第1の壁101との対向面の他方の端部側には、ブラケット114が設けられている。このブラケット114には、図示しないエアシリンダのスピンドル等の駆動軸117がピン116を用いて接続されている。従って、駆動源を駆動することにより、真空仕切弁111が開状態である図1では、駆動軸117が矢印A’方向に移動し、真空仕切弁111は図2に示す閉状態まで移動し、真空仕切弁111が閉状態である図2では、駆動軸117が矢印C’方向に移動し、真空仕切弁111を図1に示す開状態まで移動する。
図1、図2に示すように、ベース115には、第1のリンク119の一端部が回転可能に取り付けられ、このリンク119の他端部は、弁板113の一方の端部に回転可能に取り付けられている。又、ベース115には、第2のリンク121の一端部が回転可能に取り付けられ、このリンク121の他端部は、弁板113の他方の端部に回転可能に取り付けられている。このためベース115と、第1のリンク119と、弁板113と、第2のリンク121とで、4節回転機構が構成され、弁板113は、ベース15に対して昇降可能となっている。即ち、弁板113は、第1の壁101に対して接近/離反可能となっている。そして、一端部がブラケット114に当接し、他端部が弁板113に当接する付勢手段としてのスプリング123により、弁板113はベース115に積層される方向に付勢されている。
第2の壁105側には、開状態へ向かって移動する真空仕切弁111の弁板113に当接するストッパ125が設けられている。このストッパ125は、図3に示すように、弁板113の先端面が当接可能な当接部125aが形成されている。
そして、図1、図2、図4に示すように、第1の壁101の第1の穴103と、開状態の真空仕切弁111の弁板113との間に、荷電粒子ビームBによる散乱電子、反射電子、X線を遮る遮蔽手段200が設けられている。
本形態例の遮蔽手段200は、開状態のベース115,弁板113を収容可能で、第1の穴103側に開口201が形成されたケース211と、開口201を開閉する遮蔽板221とからなっている。
ケース211は、図4に示すように、断面形状が略小判形で、アッパケース213とロアケース215とからなっている。又、遮蔽板221は、蝶番223を用いてロアケース215に開閉可能に設けられ、蝶番223のヒンジに中間部が巻回され、一方の端部がロアケース215に、他方の端部が遮蔽板221に係止された図示しないスプリング(第1の付勢手段)により、開口201を閉じる方向に付勢されている。
ここで、上記構成の真空仕切弁111の作動を説明する。
図1に示す開状態の真空仕切弁111において、真空仕切弁111はケース211内に収納され、ケース211の開口201は、遮蔽板221により閉じられている。
ここで、駆動軸117が矢印A’方向に駆動され、ベース115が矢印’A方向、即ち、閉状態へ向かって移動すると、真空仕切弁111は、遮蔽板221を開方向に押し、開口201からケース211の外部に出る。
そして、弁板113がストッパ125の当接部125aに当接する。すると、図2に示すように、スプリング123の付勢力に抗して、弁板113が上昇し、弁板113のOリング118が第1の壁101の外面の第1の穴103の開口の周りに押接し、弁板113が第1の壁101の第1の穴103を塞ぐ閉状態となる。この状態時においても、ベース115の最後部のローラ102が遮蔽板221上に乗っており、遮蔽板221は開いた状態にある。
次に、図2に示す閉状態の真空仕切弁111を図1に示す開状態にするには、駆動軸117を矢印A’と反対方向に駆動する。すると、真空仕切弁111がケース211内に収納され、ケース211の開口201は、遮蔽板221により閉じられる。
このような構成によれば、第1の壁101の第1の穴103と、開状態の真空仕切弁111の弁板113との間に、電子ビームBによる散乱電子、反射電子、X線を遮る遮蔽手段を設けたことにより、Oリング118が劣化しにくくなる。
尚、本発明は、上記形態例に限定するものではない。上記形態例では、遮蔽手段として、ケース211と、ケース211の開口201を開閉する遮蔽板221とで構成したが、ケースはなくてもよい。即ち、第1の壁101の第1の穴103と、開状態の真空仕切弁111の弁板113との間に配置され、弁板113の第1の穴103方向への移動を規制しない開状態と、開状態の弁板113の前面に対向する遮蔽位置との間で移動可能な遮蔽板と、遮蔽板を開状態の弁板113の前面に当接する方向に付勢する第2の付勢手段とで構成してもよい。
形態例の荷電粒子ビーム装置の開状態の真空仕切弁周りを説明する図である。 閉状態の図1の真空仕切弁周りを説明する図である。 図2の第1の壁を取り除いたE方向矢視図である。 切断線D−Dでの断面図である。 従来の電子ビーム装置の開状態の真空仕切弁周りを説明する図である。 閉状態の図5の真空仕切弁周りを説明する図である。
符号の説明
101 第1の壁
103 第1の穴
111 真空仕切弁
200 遮蔽手段
211 ケース
221 遮蔽板

Claims (3)

  1. 荷電粒子ビーム発生源で発生した荷電粒子ビームが出射する第1の穴が形成された第1の壁と、
    該第1の壁の外側に配設され、前記第1の壁の外面に当接可能なOリングが設けられた弁板を有し、前記Oリングが前記第1の壁の外面の前記第1の穴の開口の周りに押接し、前記弁板が前記第1の壁の第1の穴を塞ぎ前記第1の穴内を真空にする閉状態と、第1の壁の前記第1の穴を塞がない開状態との2つの状態をとるように前記第1の壁に沿って移動可能に設けられた真空仕切弁と、
    を有する荷電粒子ビーム装置において、
    前記第1の壁の第1の穴と開状態の前記真空仕切弁の弁板との間に、前記荷電粒子ビームによる散乱電子、反射電子、X線を遮る遮蔽手段を設け
    該遮蔽手段は、
    前記弁板の前記第1の穴方向への移動を規制しない開放位置と、前記開状態の前記弁板の前面に対向する遮蔽位置との間で移動可能な遮蔽板と、
    該遮蔽板を前記遮蔽位置の方向に付勢する第1の付勢手段と、
    からなり、
    前記真空仕切弁の移動により前記遮蔽板を開放位置と遮蔽位置との間で切替え移動させるようにしたことを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  2. 前記第1の壁の外側に、前記開状態の前記弁板を収納可能で、かつ、前記第1の穴側に開口が形成されたケースを設け、
    前記遮蔽板を前記ケースの開口に設け、
    前記第1の付勢手段は、前記開口を閉じる方向に前記遮蔽板を付勢する、
    ことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム装置。
  3. 前記第1の壁と空間を介して対向し、前記第1の穴と対向し、前記第1の穴から出射する前記荷電粒子ビームが入射する第2の穴が形成された第2の壁を設け、
    前記真空仕切弁は、
    前記第2の壁の前記第1の壁との対向面上を移動可能で、前記第1の壁との対向面上に前記弁板が配設されたベースと、
    該ベースに一端部が回転可能に取り付けられ、他端部が前記弁板の一方の端部に回転可能に取り付けられた第1のリンクと、
    前記ベースに一端部が回転可能に取り付けられ、他端部が前記弁板の他方の端部に回転可能に取り付けられた第2のリンクと、
    前記ベースに積層される方向に前記弁体を付勢する付勢手段と、
    からなり、
    前記閉状態へ向かって移動する前記仕切弁が当接することで、前記弁体を閉状態へ向かって移動させるストッパを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の荷電粒子ビーム装置。
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