JP4981737B2 - 監視システム - Google Patents

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Description

本発明は、海上や海中の様子を監視する監視システムに関するものである。
従来、港湾施設、海峡、都市郊外等の照明施設が乏しい領域を監視する監視システムとして、例えば、特許文献1に開示されている監視カメラ装置が知られている。
特許文献1には、赤外線カメラと高感度カラーカメラとを組み合わせて監視カメラ装置を構成し、赤外線カメラで広域を探知し、赤外線カメラにおいて物体が探知された場合に、その方向へ高感度カラーカメラを向けて鮮明な画像を得ることが開示されている。
特開2002−162467号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている監視装置では、最初の段階で行われる赤外線カメラによる探索においては、視野角を広く取りすぎてしまうと分解能が低下し、ターゲットの見落としを引き起こすおそれがあった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、監視対象の見落としを抑制し、監視性能の向上を図ることのできる監視システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、所定の監視領域までの距離を計測する距離計測手段と、前記監視領域の監視画像を取得する撮像手段と、前記撮像手段によって取得された前記監視画像を表示する表示手段と、監視の対象となる監視対象の想定サイズ、前記監視画像上で前記監視対象を視認するのに必要とされる最小画素数、及び前記距離計測手段によって計測された前記監視領域までの距離に基づいて、前記撮像手段によって取得される監視画面上で前記監視対象を前記最小画素数以上の画素数で表示可能な領域とそれ以外の領域とに区分する境界を求める境界設定手段とを備え、前記表示手段は、前記境界設定手段によって設定された前記境界によって区分けされた監視画像を表示する監視システムを提供する。
このような構成によれば、監視対象を最小画素数以上の画素数で表示可能な領域とそれ以外の領域とが区別できるような監視画像を表示させることが可能となる。これにより、操作者にどこまでが確実に監視対象を探知可能な領域であるのかを通知することが可能となる。この結果、監視対象の見落としを抑制することができる。
更に、このように、監視画面を2つの領域に区分することで、操作員は、確認しなければならない領域と確認しなくてもよい領域とを明確に把握することができる。この結果、操作員は、無駄な領域を見る必要がなくなり、監視効率を高めることが可能となる。
上記監視システムは、前記撮像手段の位置が変動した場合に、その変動量を計測する変動量計測手段を備え、前記境界設定手段は、前記変動量計測手段によって計測された変動量に基づいて前記監視画面上に表示させる境界を変更することとしてもよい。
例えば、撮像手段等がヘリコプターや船舶などのように移動体に搭載されていた場合、移動体の揺れによって、撮像手段の位置や向きが変動してしまうことが考えられる。このような状況下においても、撮像手段の移動の変動量を計測し、この変動量に基づいて処理手段が境界を変更させるので、監視性能を高いまま維持することができる。更に、監視の開始時に距離計測手段によって距離を取得してしまえば、その後の監視に関しては、変動量計測手段によって計測される変動量に基づいて境界が変更されるので、距離計測手段による頻繁な距離計測が不要となる。
上記監視システムにおいて、前記距離計測手段は、例えば、レーザレーダである。
レーザレーダを距離計測手段として用いることで、広域の測距を効率的に行うことができる。
上記監視システムにおいて、前記撮像手段は赤外線カメラまたは可視カメラであり、前記赤外線カメラまたは前記可視カメラによって取得された監視画面において監視対象が検知された場合に、前記レーザレーダを用いて該監視対象の監視を継続して行うこととしてもよい。
このように、レーザレーダに比べて広い視野角を有する赤外線カメラを用いて広域にわたる物体探知を行い、物体が確認された後は、より鮮明な画像が得られるレーザレーダを用いて確認済みの監視物体の追跡監視を行うことにより、効率的に、且つ、効果的に監視を行うことが可能となる。
上記監視システムにおいて、前記監視対象が検知された場合に、前記距離計測手段によって前記監視対象までの測距を行い、この測距結果及び前記撮像条件設定手段又は境界設定手段からの情報に基づいて前記監視対象の大きさを算出することとしてもよい。
これにより、監視対象の検知だけでなく、大きさも取得することが可能となる。
また、本発明の他の例としての態様は、所定の監視領域までの距離を計測する距離計測手段と、前記監視領域の監視画像を取得する撮像手段と、前記撮像手段によって取得された前記監視画像を表示する表示手段と、監視の対象となる監視対象の想定サイズ、前記監視画像上で前記監視対象を視認するのに必要となる最小画素数、及び前記距離計測手段によって計測された前記監視領域までの距離に基づいて、前記撮像手段の画角を決定する撮影条件設定手段とを備え、前記撮像手段が前記撮像条件設定手段によって設定された前記画角により撮影を実行する監視システムである。
このような構成によれば、赤外線カメラ等のような撮像手段により取得される監視画面において、監視対象が視認可能に表示される適切な画角が撮影条件設定手段により設定され、この画角で撮像手段による監視が開始されるので、監視領域に監視対象が存在した場合には、その監視対象が確実に表示手段に視認可能に表示されることとなる。これにより、監視対象の見落としを抑制することができ、監視性能の向上を図ることができる。
上記監視システムは、入力手段を備え、前記撮影条件設定手段は、前記入力手段から入力された前記監視対象の想定サイズ、前記監視画像上で前記監視対象を視認するのに必要となる画素数を用いて前記画角を設定することとしてもよい。
このような構成によれば、操作員が監視対象の想定サイズ等を入力、設定することが可能となる。
本発明によれば、監視対象の見落としを抑制し、監視性能の向上を図ることができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る監視システムの各実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る監視システムの概略構成を示したブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る監視システム1は、レーザレンジファインダ(距離計測手段)11、赤外線カメラ(撮像手段)12、表示装置(表示手段)13、入力装置(入力手段)14及び処理装置(撮影条件設定手段)15を備えている。
レーザレンジファインダ11及び赤外線カメラ12は、電動回転台(図示略)等に設置されていることにより、向きが変更可能とされている。また、レーザレンジファインダ11及び赤外線カメラ12は、制御装置(図示略)をそれぞれ備える構成とされており、後述する処理装置15からの情報に応じて、これらの制御装置がレーザレンジファインダ11や赤外線カメラ12をそれぞれ制御する。
上記レーザレンジファインダ11は、所定の監視領域が指定された場合に、その監視領域までの距離を計測し、計測した距離情報を処理装置15に出力する。所定の監視領域の指定は、操作員が所定の監視領域の方角へレーザレンジファインダ11を向けることで、所定の監視領域を指定することとしてもよいし、赤外線カメラ12によって取得されたプレ監視画像において操作員が場所を指定し、この場所の情報が処理装置15を介して入力されることとしてもよい。
赤外線カメラ12は、後述する処理装置15によって決定される画角等を含む所定の撮像条件に従って画角、向き等を調整することで、所定の監視領域の監視画像(赤外線画像)を取得し、取得した監視画像を表示装置13に出力する。
表示装置13は、表示モニタを備えており、赤外線カメラ12によって取得された監視画像を表示モニタに表示させる。
入力装置14は、キーボード、マウス等の各種入力デバイスであり、マンマシンインターフェースとして機能する。具体的には、入力装置14は、操作者によって、監視対象の想定サイズ、表示装置13に表示される監視画像上において、監視対象を視認するのに必要とされる最小画素数等が入力されると、これらの入力情報を処理装置15に出力する。
処理装置15は、入力装置14から入力された監視対象の想定サイズ、最小画素数、及びレーザレンジファインダ11から入力された距離情報に基づいて、赤外線カメラ12の画角を決定するとともに、監視領域の方角等の赤外線カメラ12を制御するのに必要となる各種撮影条件を求め、画角を含むこれら撮影条件を赤外線カメラ12に出力する。
なお、本実施形態では、想定サイズ、最小画素数について、入力装置14から入力されることを想定したが、これに代えて、処理装置15が備える記憶装置にこれらの情報を予め登録しておき、この情報を読み出して設定することとしてもよい。
次に、上記構成を備える監視システムの作動について図を参照して具体的に説明する。以下の説明では、監視システム1は、図3に示すように、ヘリコプターに設置されており、上空から海上に設定された所定の監視領域における様子を監視する場合を例に挙げて説明する。
図3において、L0は監視システム直下から監視領域までの距離、L0´はレーザレンジファインダ11によって計測される距離であり、換言すると、監視システム1から監視領域までの直線距離、L1からL2は、赤外線カメラ12のデフォルト(初期)の撮像範囲であり、L1は監視画像の下端となる位置、L2は監視画像の上端となる位置である。
また、図3において、θ0は距離L0と監視システム1とを結ぶ線と監視システム1から鉛直方向に下ろした線とのなす角、θ1はデフォルト設定における赤外線カメラ12の画角、θ2は赤外線カメラ12の向き(ここでは垂直画角の中心方向の角度を示している)、hは監視システム1の高度を示している。
図4は、図3に示されるように、デフォルトの設定にて赤外線カメラ12が撮像を行った場合の監視画面を示した図である。監視画像において、上端が距離L2の位置、下端が距離L1の位置に設定されている。
また、図5は、以下に示す処理が行われることにより算出された赤外線カメラ12の適切な画角と向きとを示した図である。図5において、θ1´は赤外線カメラ12の適切な画角、θ2´は赤外線カメラ12のカメラ向きを示している。図6は、図5に示されるように、赤外線カメラ12が適切な画角及び向きにて撮像を行った場合の監視画像を示した図である。
以下、本実施形態に係る監視システムの作動について説明する。
まず、操作者によって入力装置14が操作されることにより、監視対象の想定サイズA、表示装置13に表示された監視画面上で監視対象を視認するのに必要とされる最小画素数q×qが入力される(図2のステップSA1)。
次に、操作者は、レーザレンジファインダ11を操作することにより、レーザレンジファインダ11の向きを監視を行いたい所望の監視領域に対して向け、測距開始の指示を入力する。これにより、レーザレンジファインダ11が駆動し、監視領域内のある点までの距離L0´を計測する(図2のステップSA2)。計測された距離L0´の情報は、処理装置15に出力される。
処理装置15は、入力装置14から入力された視認に必要とされる最小画素数q×q、監視対象の想定サイズA、レーザレンジファインダ11により計測された距離L0´、及び表示装置13に表示される監視画面の画素数px×pyを用いて、監視領域を赤外線カメラ12で撮影する場合の最適な画角を算出する(図2のステップSA3)。
算出は以下の方法により行われる。
まず、監視対象の想定サイズA(m)と最小画素数q×qから1画素当たりの撮影サイズが、A/q(m)で求められる。
次に、図7に示されるように、監視システム1からの距離L0´において、1画素当たりA/q(m)を撮像することから、赤外線カメラ12の1画素当たりの画角(分解能)θmは、以下の(1)式により導出される。
θm=2・tan−1((A/2q)/L0´) (1)
続いて、赤外線カメラ12により取得される監視画像の画素数px×pyから、赤外線カメラ12の水平画角の設定値θ1´は、以下の(2)式で導出される。
θ1´=θm×px=2・tan−1((A/2q)/L0´)×px (2)
また、赤外線カメラ12の向き、換言すると、図5に示されるように、監視システム1から鉛直方向におろした線と、赤外線カメラ12の中心軸線とがなす角度θ2´は、以下の(3)式で導出される。ここでは、図6に示すように、監視領域のうち監視システム1から最も遠い位置を監視画面の画面上端に設定する場合を想定している。
θ2´=θ0−1/2×θ1´ (3)
また、上述したように赤外線カメラ12の画角及び向きが設定された後の監視画面の上下端に相当する距離L1´、L2´=L0、及び監視システム1の高度hは、以下の(4)から(6)式により導出される。
h/L0´=cosθ0から、h=L0´・cosθ0 (4)
L2´/L0´=sinθ0から、L2´=L0´・sinθ0 (5)
L1´・h=tan(θ2´−1/2×θ1´)から、L1´
=(L0´・cosθ0)×(tan(θ2´−1/2×θ1´))(6)
具体的例としては、例えば、サイズA=1(m)、監視システム1から監視領域までの距離L0´=1000(m)、赤外線カメラ12の画素数px×py=640×480(画素)、監視対象を監視画面上で視認するのに必要とされる最小画素数q×q=4×4とすると、上記A/q,θm、θ1´、θ2´、h、L2´、及びL1´はそれぞれ以下のように算出される。
L0´=1000(m)
A/q=0.25(m)
θm≒14×10−3(°)
θ1´≒9.2(°)
θ2´≒55.4(°)
h=500(m)、L2´=866、L1´=613(m)
処理装置15は、上述の演算式に従って、赤外線カメラ12の画角及び向きを算出すると、これらの情報を赤外線カメラ12に出力する。
これにより、赤外線カメラ12は、処理装置15によって設定された画角及び向きで撮像を行う(図2のステップSA4)。そして、取得した監視領域の監視画像を表示装置13に出力する。これにより、表示装置13の表示画面には、図6に示すように、距離L1からL0を画像の上下端に設定した監視画面が表示されることとなる(図2のステップSA5)。
以上説明してきたように、本実施形態に係る監視システム1によれば、赤外線カメラ12で監視を開始する前に、赤外線カメラ12の画角を適切な値に設定するので、監視対象が検知された場合には、その監視対象が必ず視認可能に監視画面に表示されることとなる。これにより、監視物体の検知漏れを抑制することができ、監視性能の向上を図ることができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る監視システムについて説明する。
上述した第1の実施形態では、距離計測手段としてレーザレンジファインダ11を採用していたが、本実施形態に係る監視システムでは、レーザレーダ20を採用する。
レーザレーダ20は、図8に示すように、照明光を射出する送光部21と、送光部21から射出された照明光が物体に到達し、物体により反射された反射光が到達するタイミングにあわせてシャッタを開き、取り込んだ反射光を画像信号に変換して出力する受光部22と、送光部21の射出タイミングや受光部22におけるシャッタの開閉タイミング等、各部の制御を行うレーザレーダ制御部23とを備えている。
このようなレーザレーダ21を用いて測距を行う場合には、所定の周波数で照明光を射出するとともに、受光部22のシャッタを所定のタイミングで開閉する。このとき、送光部21から照明光を射出し、受光部22のシャッタを閉じるまでの時間によって定まる距離の位置に何らかの物体(例えば、図3に示したように、上空から海上までの距離を計測するような場合には、海面が一例として挙げられる)が存在すれば、その物体により照明光が反射されて戻ってくるので、受光部22から出力される画像は明るい画像となる。一方、反射光を捉えることができなければ、受光部22から出力される画像は暗い画像となる。
このようにして、明るい画像が得られたときの照明光の射出タイミングと受光部22のシャッタの開閉タイミングとに基づいて距離を求める。
以上、説明してきたように、本実施形態に係る監視システムでは、距離計測手段としてレーザレーダ20を採用するので、以下のような効果を奏する。
例えば、上述した第1の実施形態に係る監視システム1のように、レーザレンジファインダ11を用いて距離を計測する場合、距離の計測は、監視領域において操作者によって指定されたある地点に限定されて行われることとなり、広域にわたる測距は難しい。
これに対し、レーザレーダ20は広域に照明光を照射し、その反射光に基づいて距離を計測することができることから、照明光が照射された領域に何らかの物体があれば、距離を計測することが可能となる。このように、レーザレーダ20を採用することで、レーザレンジファインダ11を用いる場合に比べて、広域にわたる距離計測を行うことが可能となり、測距を効率的に行うことができる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態に係る監視システムについて図を参照して説明する。
本実施形態に係る監視システム1´は、上述した第1の実施形態に係る監視システム1と構成を略同じくするが、図9に示すように、処理装置(境界設定手段)15´が表示装置13´と接続されている点、及び処理装置15´によって行われる処理内容及び表示装置13´に表示される監視画面の構成が異なる。
以下、本実施形態の監視システム1´について、第1の実施形態に係る監視システム1と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
図10は、本実施形態の監視システム1´の動作フローを示した図である。
まず、操作者によって、監視対象の想定サイズ、監視対象を視認するのに必要とされる最小画素数等が入力されると、これらの入力情報は処理装置15´に出力される(図10のステップSB1)。
次に、レーザレンジファインダ11により監視領域までの距離が計測され、計測距離が処理装置15´に出力される(図10のステップSB2)。
次に、処理装置15´は、レーザレンジファインダ11により計測された距離、入力装置14から入力された監視対象の想定サイズ、最小画素数に基づいて、赤外線カメラ12によって取得されるPx×Pyの監視画像において、監視対象を最小画素数以上の画素で表示可能な領域を求め、表示可能な領域と表示できない領域とを区分し、境界情報を表示装置13´に出力する(図10のステップSB3)。
以下、境界情報の算出方法について説明する。
例えば、図11に示すように、上記レーザレンジファインダ11によって取得された監視領域までの距離がL0´であり、また、監視画面中央をレーザレンジファインダ11による測距点とした場合を想定すると、図12に示すように、監視画面の各位置は赤外線カメラ12の角度θ0を用いて表され、画面の下端はθ0−(θ1v/2)、上端はθ0+(θ1v/2)と表すことができる。ここで、θ1vは赤外線カメラ12の垂直画角である。
次に、想定サイズAの監視対象を最小画素数p×pで表示する場合、1画素当たりの撮影サイズは、A/q(m)となる。
1画素当たりの撮影サイズ及び画素数から撮影領域の幅W´は、以下の(7)式で得られる。
W´=A/q×px(m) (7)
ここで、pxは、赤外線カメラ12の水平方向の画素数である。
続いて、取得した距離情報及びカメラの画角θ0から監視システム1の高度hは以下の(8)式で求められる。
h=L0´・cosθ0 (8)
また、監視領域における任意の位置Lまでの距離L´´は、上記高度hを用いて以下の(9)式で表される。
L´´=h/cosθ (9)
例えば、監視画面の下端及び上端に対応する監視領域の各位置L1,L2までの距離L1´´,L2´´は、上記(9)式から以下のように表される。
L1´´=h/cos(θ0−θ1v/2)
L2´´=h/cos(θ0+θ1v/2)
次に、上記監視領域における任意の位置までの距離L´´に対応する監視画面における画面幅Wは、以下の(10)式で求められる。
W=2L´´・tan(θ1h/2) (10)
そして、処理装置15´は、監視対象を最小限画素以上で表示できる境界条件となる撮影領域の幅W0に対応する距離L´´を、上記(7)式と(10)式とから求め、この距離L´´に対応する画面位置を境界情報として求める。
具体的例としては、例えば、サイズA=1(m)、監視システム1から監視領域までの距離L0´=800(m)、赤外線カメラ12の画素数px×py=640×480(画素)、監視対象を監視画面上で視認するのに必要とされる最小画素数q×q=4×4、測距点までの赤外線カメラ12の角度θ0=60°、赤外線カメラ12の水平画角θ1h=12°、赤外線カメラ12の垂直画角θ1v=8°とすると、上記A/q,W´、h、L1´´、L2´´、W=W0となる距離L´´、境界線の画面位置θは、それぞれ以下のように算出される。
A/q=0.25(m)
W´=160(m)
h=400(m)
L1´´=715(m)
L2´´=912(m)
(画面上端での画面幅191m,下端での画面幅150m)
L´´=761(m)
θ=58°
(画面下から約30%の位置)
処理装置15´は、上述の演算式に従って監視画面における境界情報を算出すると、この境界情報を表示装置13´に出力する。
続いて、操作者によって赤外線カメラ12の向きが監視領域を向くように調整された後、赤外線カメラ12による監視領域の撮影が行われる。このとき、上述した第1の実施形態のように、画角は最適な値に調整されない。具体的には、画角については、デフォルトの値に設定されている。赤外線カメラ12により取得された監視画像は、表示装置13´に出力される(図10のステップSB4)。
表示装置13´は、赤外線カメラ12から監視画像が入力されると、処理装置15´から入力された境界情報に基づいて、監視画像を2つの区分、即ち、監視対象を最小画素数以上の画素数で表示可能な領域とそれ以外の領域とに区分し(図10のステップSB5)、その区分が視認できるような監視画像を生成して、表示画面に表示させる(図10のステップSB6)。
例えば、表示装置13´は、図11に示すように、監視画像上に境界を記載することで、2つの領域を区分した監視画像を生成し、この監視画像を表示画面に表示させる。又は、境界を記載するだけではなく、2つの領域をそれぞれ色分けして表示させてもよい。
このように、監視対象を最小画素数以上の画素数で表示可能な領域とそれ以外の領域とが区別できるような監視画像を表示させることで、操作者にどこまでが確実に監視対象を探知可能な領域であるのかを通知することが可能となる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る監視システム1´によれば、例えば、赤外線カメラ12が固定視野角であるために、上述した第1の実施形態に係る監視システム1のように画角を最適な値に調整することが不可能な場合でも、監視画像において、どこまでが監視対象を確実に探知可能な領域であるかが明確に表示されるので、操作員は監視画面内の確認不可能領域をみることがなくなり、監視、捜索活動の効率を向上させることができる。
なお、本実施形態に係る監視システム1´は、ヘリコプター等の移動体に搭載されていることから、ヘリコプターの揺れによっては、赤外線カメラ12の向きや高度が変動してしまうことが考えられる。このような場合に対処するために、赤外線カメラ12の位置の変動量を計測する変動量計測装置(図示略)を設け、変動量計測装置によって計測された変動量に基づいて、処理装置15´が上記境界条件を移動させることとしてもよい。
このようにすることで、赤外線カメラ12の向きの変動に応じて、表示装置13´の表示モニタに表示される監視画面の境界条件を変更させることが可能となる。また、このように変動量に基づいて監視画面の境界条件を変更することで、レーザレンジファインダ11による測距を逐次行う必要がなくなる。これにより、監視の開始時にレーザレンジファインダ11によって距離を取得してしまえば、その後の監視に関しては、距離情報の取得が不要となる。
なお、本実施形態においては、レーザレンジファインダ11によって測距を行う場合について説明したが、レーザレンジファインダ11に代えて、レーザレーダ20(図8参照)を採用してもよい。本実施形態では、広範囲における距離情報を取得する必要があるため、広範囲にわたる距離計測に適しているレーザレーダ20を採用することにより、処理の軽減や処理時間の短縮を効果的に図ることができる。
なお、上述した各実施形態において、距離計測手段としてレーザレンジファインダ11、レーザレーダ20以外の測距計測装置を採用してもよい。その他の装置としては、例えば、ステレオスコープのように光学的に測距を行う装置や、レーダ等のように電波的に測距を行う装置が挙げられる。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態に係る監視システムについて説明する。
上述した各実施形態に係る監視システムでは、赤外線カメラ12によって監視を継続して行う場合について述べたが、本実施形態に係る監視システムでは、赤外線カメラ12による探索によって監視対象が検知された場合には、赤外線カメラ12による探知からレーザレーダ20(図8参照)による探知に切り替えることとする。
このため、本実施形態に係る監視システムは、レーザレーダ20を更に備えている。ここで、上述した各実施形態に係る距離計測手段としてレーザレーダ20を採用していた場合には、レーザレーダ20によって距離計測と監視対象確認後の継続監視を行うこととすればよい。
このように、レーザレーダ20に比べて広い視野角を有する赤外線カメラ12を用いて広域にわたる物体探知を行い、物体が確認された後は、より鮮明な画像が得られるレーザレーダ20を用いて確認済みの監視物体の追跡監視を行うことにより、効率的に、且つ、効果的に監視を行うことが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上述した各実施形態において、監視対象が検知された後においては、監視を継続して行うとともに、測距手段によって測定された距離情報や監視画面中に映し出された監視対象の画素数等から処理装置15、15´が監視対象の大きさを算出することとしてもよい。このようにすることで、監視対象の追跡だけでなく、大きさの情報も取得することができる。
本発明の第1の実施形態に係る監視システムの概略構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る監視システムの動作フローを示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る監視システムの動作を説明するための図である。 デフォルト設定で赤外線カメラが作動した場合の監視画像を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る監視システムの動作を説明するための図である。 最適な画角で赤外線カメラが作動した場合の監視画像を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る監視システムの動作を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係る監視システムが備えるレーザレーダの概略構成を示した図である。 本発明の第3の実施形態に係る監視システムの概略構成を示した図である。 本発明の第3の実施形態に係る監視システムの動作フローを示した図である。 本発明の第3の実施形態に係る監視システムの動作を説明するための図である。 本発明の第3の実施形態に係る監視システムの動作を説明するための図である。 本発明の第3の実施形態に係る監視システムにおいて表示装置に表示される監視画像の一例を示した図である。
符号の説明
1,1´ 監視システム
11 レーザレンジファインダ
12 赤外線カメラ
13,13´ 表示装置
14 入力装置
15,15´ 処理装置
20 レーザレーダ
21 送光部
22 受光部
23 レーザレーダ制御部

Claims (5)

  1. 所定の監視領域までの距離を計測する距離計測手段と、
    前記監視領域の監視画像を取得する撮像手段と、
    前記撮像手段によって取得された前記監視画像を表示する表示手段と、
    監視の対象となる監視対象の想定サイズ、前記監視画像上で前記監視対象を視認するのに必要とされる最小画素数、及び前記距離計測手段によって計測された前記監視領域までの距離に基づいて、前記撮像手段によって取得される監視画面上で前記監視対象を前記最小画素数以上の画素数で表示可能な領域とそれ以外の領域とに区分する境界を求める境界設定手段と
    を備え、
    前記表示手段は、前記境界設定手段によって設定された前記境界によって区分けされた監視画像を表示する監視システム。
  2. 前記撮像手段の位置が変動した場合に、その変動量を計測する変動量計測手段を備え、
    前記境界設定手段は、前記変動量計測手段によって計測された変動量に基づいて前記監視画面上に表示させる境界を変更する請求項に記載の監視システム。
  3. 前記距離計測手段は、レーザレーダである請求項1または請求項に記載の監視システム。
  4. 前記撮像手段は、赤外線カメラまたは可視カメラであり、
    前記赤外線カメラまたは可視カメラによって取得された監視画面において監視対象が検知された場合に、前記レーザレーダを用いて該監視対象の監視を継続して行う請求項に記載の監視システム。
  5. 前記監視対象が検知された場合に、前記距離計測手段によって前記監視対象までの測距を行い、この測距結果及び前記撮像条件設定手段又は境界設定手段からの情報に基づいて前記監視対象の大きさを算出する請求項1から請求項のいずれかに記載の監視システム。
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