JP4983979B2 - 無線中継方法、基地局装置、および中継局装置 - Google Patents

無線中継方法、基地局装置、および中継局装置 Download PDF

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Description

本発明は、無線中継方法、基地局装置、及び中継局装置に関する。
中継局(RS:Relay Station)装置を介した無線中継システムがある(例えば、以下の非特許文献1)。基地局(BS:Base
Station)装置や移動局(MS:Mobile Station)装置は中継局装置を介して信号を受信するため、受信電力は向上する。また、基地局装置は電波の到達範囲を拡張でき、場所率の改善を図ることもできる。
中継局装置などによる無線中継技術には、主にA&F(Amplify
and Forward)方式とD&F(Decode and Forward)方式の2種類がある(例えば、以下の非特許文献1)。
A&F方式は復調、復号化、及び再符号化、再変調等を行わず、受信信号の電力増幅等を行ってそのまま送信するため処理遅延が短く中継遅延を抑制することができる。しかし、A&F方式は中継前の雑音と干渉をも増幅して送信するため中継先で受信品質(例えば、SINR(Signal-to-Interference and Noise Ratio:信号対干渉及び雑音電力比))が劣化する。
一方、D&F方式は受信信号を復号して誤り訂正を行い、再度符号化して送信する中継技術である。D&F方式は誤り訂正を行うため中継前の雑音や干渉を低減できる。しかし、D&F方式は復号や符号化等の処理を行うため処理遅延が大きい。
なお、従来の無線中継技術は、手動、誤り率、受信電界強度、誤りビット数、またはデータ種別により、受信信号に対して、フレームデコード処理を施してからフレームエンコード処理を施して送信するのか、受信信号に対して、フレームデコード処理を施さずにフレームエンコード処理を施して送信するのかを制御するものがある(例えば、以下の特許文献1)。
IEEE 802.16j 特開2001−156692
しかし、先の従来技術では、フレームデコードを施さずにフレームエンコード処理を施すため、移動局において2重に復号処理を施すことになり煩雑である。
一側面では、移動局において復号処理が煩雑となることを防ぐことを目的とする。
また、他の側面では、基地局から中継局に対して中継方式を切り換えるように指示できるようにすることを目的とする。
他の側面は、スループットを向上させた無線中継方法、基地局装置、中継局装置、及び無線中継システムを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一実施態様によれば、基地局装置と移動局装置との間で送受信される信号を中継する無線中継方法において、受信信号を増幅して送信する第1の中継方式と、前記受信信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式とを、前記信号を中継する中継局装置と前記基地局装置との間及び前記中継局装置と前記移動局装置との間の各受信品質に基づいて選択し、前記選択された第1または第2の中継方式に基づいて前記信号を中継する。
また、上記目的を達成するために、本発明の他の実施態様によれば、基地局装置と移動局装置との間で送受信される信号を中継する無線中継方法において、前記無線信号を中継する中継局装置と前記基地局装置との間及び前記中継局装置と前記移動局装置との間の各受信品質から求めた誤り率と、前記無線信号を増幅して送信する第1の中継方式及び前記無線信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式それぞれの中継遅延とに基づいて、前記第1及び第2の中継方式を用いた場合のスループット期待値をそれぞれ求め、前記スループット期待値の高い方の前記中継方式を選択し、前記選択された中継方式に基づいて前記無線信号を中継する。
さらに、上記目的を達成するために、本発明の他の実施態様によれば、中継局装置を介して移動局装置との間で信号を送受信する基地局装置において、受信信号を増幅して送信する第1の中継方式と、前記受信信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式とを、前記信号を中継する中継局装置と前記基地局装置との間及び前記中継局装置と前記移動局装置との間の各受信品質に基づいて選択する選択部と、前記選択された中継方式を前記中継局装置に送信する送信部とを備える。
さらに、上記目的を達成するために、本発明の他の実施態様によれば、中継局装置を介して移動局装置との間で信号を送受信する基地局装置において、前記中継局装置との間及び前記中継局装置と前記移動局装置との間の各受信品質から求めた誤り率と、受信信号を増幅して送信する第1の中継方式及び前記受信信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式それぞれの中継遅延とに基づいて、前記第1及び第2の中継方式を用いた場合のスループット期待値をそれぞれ求めるスループット期待値計算部と、前記スループット期待値の高い方の前記中継方式を選択する選択部と、前記選択された中継方式を前記中継局装置に送信する送信部とを備える。
さらに、上記目的を達成するために、本発明の他の実施態様によれば、基地局装置と移動局装置との間で送受信される信号を中継する中継局装置において、受信信号を増幅して送信する第1の中継方式と、前記受信信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式とを、前記信号を中継する中継局装置と前記基地局装置との間及び前記中継局装置と前記移動局装置との間の各受信品質に基づいて選択する選択部と、前記選択された中継方式により前記受信信号を処理する信号処理部とを備える。
さらに、上記目的を達成するために、本発明の他の実施態様によれば、基地局装置と移動局装置との間で送受信される信号を中継する中継局装置において、前記中継局装置との間及び前記中継局装置と前記移動局装置との間の各受信品質から求めた誤り率と、受信信号を増幅して送信する第1の中継方式及び前記受信信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式それぞれの中継遅延とに基づいて、前記第1及び第2の中継方式を用いた場合のスループット期待値をそれぞれ計算するスループット期待値計算部と、前記スループット期待値の高い方の前記中継方式を選択する選択部と、前記選択された中継方式により前記受信信号を処理する信号処理部とを備える。
さらに、上記目的を達成するために、本発明の他の実施態様によれば、基地局装置と、移動局装置と、前記基地局装置と前記移動局装置との間で送受信される信号を中継する中継局装置とを有する無線通信システムにおいて、前記基地局装置または前記中継局装置は、受信信号を増幅して送信する第1の中継方式と、前記受信信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式とを、前記信号を中継する中継局装置と前記基地局装置との間及び前記中継局装置と前記移動局装置との間の各受信品質に基づいて選択する選択部を備え、前記中継局装置は前記選択された中継方式により前記受信信号を処理する信号処理部を備える。
さらに、上記目的を達成するために、本発明の他の実施態様によれば、基地局装置と、移動局装置と、前記基地局装置と前記移動局装置との間で送受信される信号を中継する中継局装置とを有する無線通信システムにおいて、前記基地局装置または前記中継局装置は、前記中継局装置との間及び前記中継局装置と前記移動局装置との間の各受信品質から求めた誤り率と、受信信号を増幅して送信する第1の中継方式及び前記受信信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式それぞれの中継遅延とに基づいて、前記第1及び第2の中継方式を用いた場合のスループット期待値をそれぞれ計算するスループット期待値計算部と、前記スループット期待値の高い方の前記中継方式を選択する選択部とを備え、前記中継局装置は、前記選択された中継方式により前記受信信号を処理する信号処理部を備える。
さらに、上記目的を達成するために、本発明の他の実施態様によれば、基地局からの中継方式の切り換えの通知を受信する受信手段と、受信した該通知に基づいて、該基地局と移動局との間における中継方式を第1の中継方式から第2の中継方式に切り換える切り換え手段とを備え、前記第1の中継方式、前記第2の中継方式は、それぞれ、受信信号に対して復調処理、復号化および符号化、変調処理を施さずに中継する中継方式、受信信号に対して復調処理、復号化および符号化、変調処理を施して中継する中継方式のいずれかである。
本発明によれば、スループットを向上させた無線中継方法、基地局装置、中継局装置、及び無線中継システムを提供できる。
図1(A)及び同図(B)は無線中継システムの構成例を示す図である。 図2は基地局(BS)装置の構成例を示す図である。 図3は中継局(RS)装置の構成例を示す図である。 図4(A)はA&F方式の信号処理系の構成例を示し、同図(B)はD&F方式の信号処理系の構成例を示す図である。 図5は移動局(MS)装置の構成例を示す図である。 図6は中継技術選択処理の例を示すフローチャートである。 図7はSNR−BLER特性テーブルの例を示す図である。 図8は基地局(BS)装置の他の構成例を示す図である。 図9は中継局(RS)装置の他の構成例を示す図である。 図10は基地局(BS)装置の他の構成例を示す図である。 図11は中継局(RS)装置の他の構成例を示す図である。 図12は中継技術選択処理の他の例を示すフローチャートである。 図13はSINRの値の例を示す図である。 図14は中継遅延の値の例を示す図である。 図15はSNR−BLER特性テーブルの他の例を示す図である。 図16はシミュレーション結果の例を示す図である。
符号の説明
1:無線中継システム 10:基地局(BS)装置
11:受信部
12:UL access link SINR情報抽出部
13:DL access link SINR情報抽出部
14:DL relay link SINR情報抽出部
15:UL relay link SINR測定部
16:メモリ 17:スループット期待値計算部
18:中継技術選択部 19:送信部
50:中継局(RS)装置 51:無線受信部
52:中継技術選択情報抽出部 53:切替え部
54:A&F部 55:D&F部
56:DL relay link SINR測定部
57:UL access link SINR測定部
58:無線送信部 61:MCS情報抽出部
62:DL access link SINR情報抽出部
63:UL Rrelay Llink SINR情報抽出部
70:移動局(MS)装置 71:受信部
72:DL access link SINR測定部
73:送信部 161:SNR−BLER特性テーブル
本発明を実施するための最良の形態について以下説明する。
[実施例1]
図1(A)及び同図(B)は無線中継システム1の構成例を示す図である。無線中継システム1は基地局(BS)装置(以下、「基地局」)10と、中継局(RS)装置(以下、「中継局」)50と、移動局(MS)装置(以下、「移動局」)70とを備える。
基地局10は中継局50を介して移動局70と通信し(ダウンリンク(DL))、移動局70は中継局50を介して基地局10と通信する(アップリンク(UL))。
なお、本明細書では基地局10と中継局50との間の通信をリレイリンク(Relay Link)、中継局50と移動局70との間の通信をアクセスリンク(Access Link)と呼ぶ。
次に、基地局10と中継局50、及び移動局70の各構成を説明する。図2は基地局10、図3と図4は中継局50、図5は移動局70の各構成例を示す図である。
基地局10は、図2に示すように、受信部11と、UL access link SINR情報抽出部12と、DL access link SINR情報抽出部13と、DL relay link SINR情報抽出部14と、UL relay link SINR測定部15と、メモリ16と、スループット期待値計算部17と、中継技術選択部18、及び送信部19を備える。また、メモリ16には、予めMCS(Modulation and Coding Scheme)情報や中継遅延情報、SNR(Signal-to-Noise Ratio)−BLER(Block
Error Rate、以下「誤り率」)特性テーブル161が記憶される。MCS情報等については後述する。
受信部11は、中継局50から送信された信号を受信する。例えば、受信部11は、中継局50や移動局70で測定した各受信品質(ここでは、SINR情報を受信品質の一例として用いる)を示す信号を受信する。
受信品質(以下、SINRを適用するものとして説明する)情報は例えば、リレイリンクとアクセスリンクの各リンクにおいてDL方向とUL方向のSINRがある。リレイリンクにおけるUL方向のSINRは例えば、基地局10自身で測定し、他のSINRは中継局50や移動局70で測定され、基地局10に送信されるようにする。
受信部11は各SINR情報を受信し、UL access link SINR情報抽出部12、DL access link SINR情報抽出部13、及びDL relay link SINR情報抽出部14に出力する。
UL access link SINR情報抽出部12は、受信部11からのSINR情報のうち、UL Access SINR情報を抽出し、スループット期待値計算部17に出力する。UL Access SINR情報はアクセスリンクにおけるUL方向のSINRの値を示す情報である。かかる情報は例えば中継局50で測定される。
DL access link SINR情報抽出部13は、受信部11からのSINR情報のうち、DL Access SINR情報を抽出し、スループット期待値計算部17に出力する。DL Access SINR情報はアクセスリンクにおけるDL方向のSINRの値を示す情報である。かかる情報は例えば移動局70で測定される。
DL relay link SINR情報抽出部14は、受信部11からのSINR情報のうち、DL
relay SINR情報を抽出し、スループット期待値計算部17に出力する。DL relay SINR情報はリレイリンクにおけるDL方向のSINRの値を示す情報である。かかる情報は例えば中継局50で測定される。
UL relay link SINR測定部15は、受信部11からの受信信号(例えば、SINR測定用信号、中継局50からの送信される各SINR情報でもよい)に基づいて、リレイリンクにおけるUL方向のSINR(UL relay SINR)を測定し、スループット期待値計算部17に出力する。UL relay SINRはリレイリンクにおけるUL方向のSINRの値を示す情報である。
スループット期待値計算部17は、各SINRと、メモリ16から読み出したMCS情報、中継遅延情報、及びSNR−BLER特性テーブルに基づいて、A&F方式とD&F方式のそれぞれのスループット期待値を計算し、中継技術選択部18に出力する。スループット期待値の計算は後述する。
中継技術選択部18は、異なる中継方式(例えば、復調、復号、再符号化、再変調を行わないA&F方式と、復調、復号、再符号化、再変調を行うD&F方式)のそれぞれのスループット期待値に基づいてどちらの方式のスループットが良いかを選択し、選択した方式を中継技術選択情報として送信部19に出力する。
送信部19は、中継技術選択情報やユーザデータを含む転送信号を示す信号(以下、「転送信号」)、SINR測定用信号などを中継局50に送信する。
中継局50は、図3に示すように、無線受信部51と、中継技術選択情報抽出部52と、切替え部53と、A&F部54と、D&F部55と、DL relay link SINR測定部56と、UL access link SINR測定部57、及び無線送信部58を備える。
無線受信部51は、基地局10や移動局70から送信された信号を受信する。無線受信部51は、SINR測定用信号をDL relay link SINR測定部56とUL access link SINR測定部57に出力し、中継技術選択情報を含む信号を中継技術選択情報抽出部52に出力し、転送信号を切替え部53に出力する。
中継技術選択情報抽出部52は、基地局10からの中継技術選択情報を抽出し、切替え部53に出力する。
切替え部53は、中継技術選択情報に基づいて無線受信部51からの転送信号をA&F部54またはD&F部55のいずれか一方に出力する。すなわち、中継技術選択情報がA&F方式を選択すべきことを示す場合、切替え部53は転送信号をA&F部54に出力し、中継技術選択情報がD&F方式を選択すべきことを示す場合、切替え部53は転送信号をD&F部55に出力する。
A&F部(信号処理部(復調を行わないという意味で非復調型信号処理部と称する))54は、切替え部53からの転送信号について、復調、復号化、符号化、変調等の処理をせずに、転送信号を無線送信部58に出力する。図4(A)はA&F部54を含む信号処理系の例を示す図である。A&F部54内ではとくに転送信号の復調等を行わなくてもよい。A&F部54は、増幅部を備えることで転送信号に対して増幅処理を施してもよいが、無線送信部58が増幅するようにしてもよい。
D&F部(信号処理部(復調を行うという意味で復調型信号処理部と称する))55は、転送信号を復調、復号して誤り訂正を行い、再度符号化、変調して無線送信部58に出力する。もちろん、D&F部55に増幅部を含めてもよい。図4(B)はD&F部55を含む信号処理系の例を示す図である。D&F部55は、復調部551と、復号部552と、符号部553、及び変調部554を備える。転送信号は復調部551で復調された後、復号部552で復号されて復号部552内において誤り訂正が行われる。そして、誤り訂正後のデータは符号部553で符号化され、変調部554で変調された後、無線送信部58に出力する。なお、符号化率(1/2や、1/3など)や変調方式(QPSKや16QAMなど)は予め基地局10から送信(通知)されており、復号部552や符号部553、変調部554などはその情報に基づいて符号化等を行う。尚、復調部551は、送信処理に対応した受信処理を施すため、OFDMAを適用すべく送信処理においてIFFT処理を施す場合には、受信処理においてFFT処理を含むことができる。
DL relay link SINR測定部56は、基地局10からのSINR測定用信号を抽出して、リレイリンクにおけるDL方向のSINR(DL Relay SINR)を測定し、無線送信部58に出力する。
UL access link SINR測定部57は、移動局70からのSINR測定用信号を抽出して、アクセスリンクにおけるUL方向のSINR(UL Access SINR)を測定し、無線送信部58に出力する。
無線送信部58は、A&F部54またはD&F部55からの転送信号を移動局70または基地局10に送信する。また、無線送信部58はDL Relay SINR情報とUL Access SINR情報を基地局10に送信する。
移動局70は、図5に示すように、受信部71と、DL access link SINR測定部72、及び送信部73を備える。
受信部71は、中継局50からの転送信号やSINR測定用信号を受信し、このうちSINR測定用信号をDL access link SINR測定部72に出力する。
DL access link SINR測定部72は、SINR測定用信号に基づいて、アクセスリンクにおけるDL方向のSINR(DL Access SINR)を測定し、送信部73に出力する。
送信部73は、測定したDL Access SINRを中継局50に送信する。なお、中継局50は、転送信号としてDL Access SINR情報を受信して、無線受信部51から切替え部53等を介して無線送信部58から基地局10に送信する。
次に基地局10におけるスループット期待値の計算と中継技術の選択の各処理について説明する。図6は本処理の例を示すフローチャートである。本処理は、主に基地局10のスループット期待値計算部17と中継技術選択部18で行われる。
基地局10は本処理を開始すると(S10)、DL方向かUL方向かを選択する(S11)。基地局10は予めスケジューリングの際にスケジュール情報を作成しており、当該情報に基づいて、例えば現在時刻がDL方向のタイミングかUL方向のタイミングかにより選択する。選択は、例えばスループット期待値計算部17で行う。
DL方向の場合(S11で「DL」)、スループット期待値計算部17はMCS情報から該当するSNR−BLER特性テーブル161を選択する(S12)。
MCS情報とは変調方式(QPSKや16QAM等)と符号化率(1/2,3/4など)との組を示す情報である。例えば、MCS情報は基地局10がスケジューリングを行うときにメモリ16に記憶される。
また、SNR−BLER特性テーブル161はSNRと誤り率との関係を示すテーブルであり、MCS情報に対応して複数の特性テーブルを有する。図7はSNR−BLER特性テーブル161の例を示す図である。
同図に示すように、特性テーブル161は、符号化ありテーブル群A,B,C,・・・と、符号化なしテーブル群A’,B’,C’,・・・とを含む。
符号化ありテーブル群A,B,C,・・・は、中継局50で符号化したとき(D&F方式)のSNRに対する誤り率を示すテーブル群である。複数あるのは、MCS情報に対応しているからである。例えば、特性テーブルAは変調方式が「QPSK」で符号化率が「1/2」の特性テーブルを示し、テーブルBは「QPSK」で「3/4」の特性テーブルを示す。
一方、符号化なしテーブル群A’,B’,C’,・・・は、中継局50で符号化しないとき(A&F方式)のSNRに対する誤り率を示すテーブル群である。複数あるのはMCS情報に対応しているためで、例えば、テーブルA’は「QPSK」で符号化なしのテーブル、テーブルB’は「16QAM」で符号化なしのテーブルを示す。
スループット期待値計算部17は、例えば、メモリ16からMCS情報として「QPSK」で「1/2」の情報を読み出したとき(基地局10がスケジューリングによりかかる変調方式と符号化率で信号を送信するとき)、符号化あり特性テーブルAと符号化なし特性テーブルA’とを選択する。
なお、図7では説明の容易のため表形式で示しているが、メモリ16には、SNRとBLERとの組を示す値が特性テーブル161として記憶される。メモリ16に記憶されない値の組は例えばスループット期待値計算部17が補間により求める。また、本実施例では、干渉と雑音は同じものとし、SNRとSINRは同じ値として説明する。
図7のA〜Cを参照すると明らかなように、符号化ありの場合は、符号化利得を得ることができるため、同図の折れ線A〜Cに従い、SNRが低く低下してもBLERは低く抑えられている。また、同図のA’〜C’を参照しても明らかなように、符号化無しの場合は、符号化利得が得られないため、同図の折れ線A’〜C’に従い、SNRの低下により、BLERがより低下し易いという関係がテーブルに記憶されている。もちろん、SNRの離散値それぞれに対応させてそれぞれBLERを記憶してもよいが、互いを関数で定義してもよい。即ち、記憶する対応関係は、関数(BLERi=Fi(SNR)。ここで、i=A〜C、A’〜C’)としてもよい。
次いで、スループット期待値計算部17は、選択した符号化なし特性テーブルを参照して、DL Relay SINRに対応する誤り率BLERrelay,A&F(リレイリンクにおけるDL方向において、基地局10が信号を送信後、中継局50がA&F方式で信号処理するまでの誤り率)を算出する(S13、図7参照)。
また、スループット期待値計算部17は、選択した符号化あり特性テーブルを参照して、DL Relay SINRに対応する誤り率BLERrelay,D&F(リレイリンクにおけるDL方向において、基地局10が信号を送信後、中継局50がD&F方式で信号処理するまでの誤り率)算出する(S14、図7参照)。S13とS14の処理は逆の順番でもよい。
次いで、スループット期待値計算部17は、選択した符号化あり特性テーブルを参照して、DL Access SINRに対応する誤り率BLERaccess,A&F(アクセスリンクにおけるDL方向において、中継局50がA&F方式で中継後、移動局70で信号処理するまでの誤り率)を算出する(S15)。
そして、スループット期待値計算部17は、誤り率BLERaccess,D&F(アクセスリンクにおけるDL方向において、中継局50がD&F方式で中継後、移動局70で信号処理するまでの誤り率)を算出するが、誤り率BLERaccess,A&Fも誤り率BLERaccess,D&Fと同じ値として算出する(S15)。SINRそのものは、エアーのSINRであり、符号化された信号でも符号化しない信号でもどちらも同じ値である。また、移動局70は、中継局50でA&F方式で中継しても、D&F方式で中継しても、常に符号化された信号を受信して復号するため、参照する特性テーブル161はどちらも符号化ありの特性テーブルとする。
次いで、スループット期待値計算部17は、A&F方式のスループット期待値を計算する(S17)。計算は例えば、以下の式を用いる。
αA&F=(1−BLERrelay,A&F)*(1−BLERaccess,A&F)*Nm*R/DA&F ・・・(1)
ここで、αA&Fは中継局50がA&F方式で中継したときのスループット期待値、Nmは変調度(1サブキャリアに含まれるデータビット数であり、例えば、「QPSK」の場合、Nm=2、「16QAM」の場合、Nm=4、「64QAM」の場合、Nm=6となる)、Rは符号化率、DA&Fは中継局50がA&F方式で中継したときの中継遅延を示す。変調度Nmや符号化率Rは基地局10が信号を送信するときの変調度や符号化率である(ULの場合は、移動局70が信号を送信するときの変調度や符号化率となる)。変調度Nmや符号化率R、及び中継遅延DA&Fは予めメモリ16に記憶される。また、各誤り率BLERrelay,A&F,BLERaccess,A&Fは、それぞれS13、S15で算出されている。スループット期待値計算部17は、S13やS14、メモリ16から各値を読み出して、(式1)を計算してA&F方式によるスループット期待値αA&Fを計算する。
式(1)に着目すると、BLERrelay,A&Fはリレイリンクの誤り率であり、よって、(1−BLERrelay,A&F)はリレイリンクにおける誤らない確率を示す。そして、(1−BLERrelay,A&F)*(1−BLERaccess,A&F)は、基地局10から中継局50を介して移動局70に至るまで、信号を誤らないで送受信できる確率を示す。式(1)ではさらにこれを中継遅延で除算している。式(1)は、誤り率(式(1)等の分母)は高いが中継遅延(式(1)等の分子)は少ない、または誤り率は低いが中継遅延は多い、という所謂スループットに対する概念に合致する。
次いで、スループット期待値計算部17は、D&F方式のスループット期待値を計算する(S18)。以下の計算式を用いる。
αD&F=(1−BLERrelay,D&F)*(1−BLERaccess,D&F)*Nm*R/DD& ・・・(2)
ここで、αD&Fは中継局50がD&F方式で中継したときのスループット期待値、DD&Fは中継局50がD&F方式で中継したときの中継遅延を示す。
2つの誤り率BLERrelay,D&F,BLERaccess,D&FはそれぞれS14,S15で算出されている。スループット期待値計算部17は、メモリ16から変調度Nm、符号化率R、D&F方式による中継遅延DA&Fを読み出して、S14、S15で算出された誤り率を用いて式(2)を計算する。
次いで、中継技術選択部18は、スループット期待値計算部17からの2つのスループット期待値αA&F(S16、式(1)),αD&F(S17、式(1))を比較する(S18)。
なお、2つのスループット期待値αA&F,αD&Fを比較するとき、変調度Nmと、符号化率Rとが同じ場合(中継局50は基地局10と同一の変調方式、符号化率で復号、符号化等を行う場合)、変調度Nmと符号化率Rとを除いて式(1)、式(2)を計算し両者を比較できる。
次いで、中継技術選択部18は、D&F方式のスループット期待値αD&FがA&F方式のスループット期待値αA&Fより大きいとき(S18でyes)、中継技術選択部18はDL方向の中継技術としてD&F方式を選択する(S19)。一方、A&F方式のスループット期待値値αA&Fの方が大きいとき(S18でno)、中継技術選択部18はDL方向の中継技術としてA&F方式を選択する(S20)。そして、基地局10は一連の処理を終了する(S21)。
一方、スループット期待値計算部17は、UL方向を選択したとき(S11でUL)、DL方向の場合と同様にMCS情報から該当するSNR−BLER特性テーブル161を選択する(S22)。
次いで、スループット期待値計算部17は、選択した符号化あり特性テーブルを参照して、UL relay link SINR測定部15からのUL Relay SINRに対応する誤り率BLERrelay,A&F(リレイリンクにおけるUL方向で、中継局50がA&F方式で中継後、基地局10で信号処理するまでの誤り率),BLERrelay,D&F(リレイリンクにおけるUL方向で、中継局50がD&F方式で中継後、基地局10で信号処理するまでの誤り率)を算出する(S23)。この場合も、S15と同様に、2つの誤り率BLERrelay,A&F,BLERrelay,D&Fは同じ値である。中継局50がA&F方式により中継する場合でもD&F方式により中継する場合でも、基地局10は符号化された受信信号を復号するためである。
次いで、スループット期待値計算部17は、選択した符号化あり特性テーブルを参照して、UL access link SINR情報抽出部12からのUL Access SINRに対応する誤り率BLERaccess,D&F(アクセスリンクにおけるUL方向で、移動局70から信号を送信後、中継局50でD&F方式で信号処理するまでの誤り率)を算出する(S24)。
また、スループット期待値計算部17は、選択した符号化なし特性テーブルを参照して、UL Access SINRに対応する誤り率BLERaccess,A&Fは(アクセスリンクにおけるUL方向で、移動局70から信号送信後、中継局50でA&F方式で信号処理するまでの誤り率)を算出する(S25)。S24とS25の処理は逆順でもよい。
次いで、スループット期待値計算部17は、A&F方式のスループット期待値とD&F方式のスループット期待値とを算出する(S26,S27)。算出は上述した式(1)及び式(2)を用いる。
次いで、中継技術選択部18は、A&F方式のスループット期待値とD&F方式のスループット期待値とを比較し、期待値の大きい方の中継技術を選択する(S28〜S30)。そして、一連の処理を終了する(S21)。
中継技術選択部18は、選択した中継技術(S19またはS20,S29またはS30)を中継技術選択情報として送信部19に出力する。送信部19はかかる情報(UL、DLそれぞれについて選択した中継技術を通知する情報)を中継局50に送信する。中継局50はこの選択された中継技術に基づいて、切替え部53が転送データを切替える。UL、DLにおいてそれぞれ異なる中継技術を選択することを許容することもできるし、同じ中継技術を選択することで、UL、DL間で処理時間における大きな相違が生ずることを抑制することもできる。
このように本実施例1において基地局10はスループット期待値が最適な中継技術を選択し、中継局50は選択された中継技術により中継を行うため、中継局50を介した通信のスループットは向上する。
以上のように、基地局は、中継局に対して、復調処理、復号化および符号化、変調処理を施さずに中継する第1中継技術を適用すべきか、復調処理、復号化および符号化、変調処理を施して中継する第2中継技術を適用すべきかの別を通知し、中継局は通知された方式を中継技術として適用する。
先の例では、スループットを高めることを主眼に中継技術を選択したが、スループット以外の事項を主眼に中継局における中継技術を選択することもできる。例えば、オペレータの都合により実行されることもある。オペレータによる切り換え指示は、中継技術選択部18への設定変更によりなされ、変更を通知する信号が送信部19から送信される。
いずれの切り換え条件を用いるにしても、第1中継技術、第2中継技術のいずれを適用しても移動局は、基地局又は中継局のいずれか一方による符号化に対応する復号化を行えばよい点は有利である。即ち、第1中継技術を適用する場合は、移動局は、基地局における符号化に対応する復号処理を行えばよく(中継局において符号化処理は施されない)、第2中継技術を適用する場合は、移動局は、中継局における符号化に対応する復号処理を行えばよい(基地局において行われた符号化は中継局による復号化処理により解決済である)。
また、基地局と中継局との間、中継局と移動局との間の双方の無線区間の品質を考慮せずに、片方の品質を考慮することとしてもよい。例えば、基地局は、中継局からの受信信号の品質(又は中継局における基地局からの受信品質)が所定の基準を満たす場合には、第1中継技術を適用し、所定の基準を満たさない場合は、第2中継技術を適用する。リレーリンクの品質が低い場合は、リレーリンクにおいて誤りが発生しやすく、アクセスリンクによる更なる誤りが重畳される前に復号して誤りを訂正することが効果的だからである。
[実施例2]
次に実施例2について説明する。実施例1では基地局10でスループット期待値を計算し中継技術を選択した。本実施例2では、スループット期待値と中継技術の選択とを中継局50で行う例である。
無線中継システム1の全体構成は実施例1と同様である。図8は基地局10、図9は中継局50、の各構成例を示す図である。移動局70の構成は実施例1と同様である(図5参照)。
基地局10は、図8に示すように、受信部11と、UL relay link SINR測定部15と、メモリ16、及び送信部19を備える。
受信部11は、中継局50からSINR測定用信号を受信すると、UL relay link SINR測定部15に出力する。UL relay link SINR測定部15は測定したUL Relay SINRを送信部19に出力する。
送信部19はUL Relay SINRを中継局50に送信する。また、送信部19はメモリ16からMCS情報と中継遅延情報とを読み出して中継局50に送信する。
中継局50は、図9に示すように、MCS情報抽出部61と、DL access link SINR情報抽出部62と、UL relay link SINR情報抽出部63と、スループット期待値計算部17と、中継技術選択部18を更に備える。
MCS情報抽出部61は、無線受信部51で受信した受信信号からMCS情報を抽出し、スループット期待値計算部17に出力する。
DL access link SINR情報抽出部62は、移動局70から送信されたアクセスリンクにおけるDL方向のSINR情報を無線信号から抽出する。
UL relay link SINR情報抽出部63は、基地局10から送信されたリレイリンクにおけるUL方向のSINR情報を無線信号から抽出する。
スループット期待値計算部17は、SNR−BLER特性テーブル161を参照し、各SINR(DL relay SINR情報、DL access SINR情報、UL access SINR情報、UL relay SINR情報)、MCS情報、及び中継遅延情報から、A&F方式とD&F方式のスループット期待値を計算する。尚、特性テーブル161は、スループット期待値計算部17内のメモリに記憶される。特性テーブル161は他のメモリに記憶されてもよい。
中継技術選択部18は、A&F方式とD&F方式のスループット期待値とを比較して、A&F方式かD&F方式かいずれか一方の中継技術を選択し、その情報を切替え部53に出力する。
切替え部53は、中継技術情報に基づいて転送データをA&F部54かD&F部55かいずれか一方に切替えて出力する。
スループット期待値計算部17と中継技術選択部18で行われるスループット期待値の計算や中継技術の選択は、実施例1と同様である(図6参照)。
本実施例2においても、中継局50がスループット期待値の最適な中継技術を選択して中継を行うようにしているため、中継局50を介した通信のスループットは向上する。
[実施例3]
次に実施例3を説明する。本実施例3は、実施例2と同様に中継局50でスループット期待値の計算や中継技術の選択を行うが、スループット期待値の計算を簡単化した例である。
実施例1において、アクセスリンクにおけるDL方向の2つの誤り率BLERaccess,A&F,BLERaccess,D&Fは、同じ値として説明した(図6のS15)。その理由は上述したように、アクセスリンクにおけるDL方向の誤り率BLERaccess,A&F,BLERaccess,D&Fは、中継局50でA&F方式またはD&F方式で処理を行ってから、移動局70で復号化するまでの誤り率を示し、中継局50で2つの方式のうち、いずれの処理を行っても移動局70で復号化の処理を行うため、2つの誤り率BLERaccess,A&F,BLERaccess,D&Fは同じだからである。
よって、式(1)の(1−BLERaccess,A&F)と、式(2)の(1−BLERaccess,D&F)とは同じ値をとる。したがって、式(1)と式(2)はそれぞれ以下のように簡単化できる。
αA&F=(1−BLERrelay,A&F)*Nm*R/DA&F ・・・(3)
αD&F=(1−BLERrelay,D&F)*Nm*R/DD&F ・・・(4)
UL方向についても同様で、2つの誤り率BLERrelay,A&F,BLERrelay,D&Fは同じ値のため(S23)、式(1)の(1−BLERrelay,A&F)と、式(2)の(1−BLERrelay,D&F)は同じ値となる。よって、UL方向の場合、2つのスループット期待値αA&F,αD&Fはそれぞれ以下のように簡単化できる。
αA&F=(1−BLERaccess,A&F)*Nm*R/DA&F ・・・(5)
αD&F=(1−BLERaccess,D&F)*Nm*R/DD&F ・・・(6)
なお、式(3)〜式(6)において、実施例1と同様に変調度Nmと符号化率Rを省略することもできる。
図10は本実施例3における基地局10、図11は本実施例3における中継局50の各構成例を示す図である。移動局70の構成は実施例1と同様である(図5参照)。
基地局10は、受信部11とメモリ16、及び送信部19を備える。受信部11は、中継局50から転送データ等を受信しデータ処理部等へ出力する。メモリ16はMCS情報と中継遅延情報とを記憶し、送信部19はこれらの情報を読み出して中継局50に送信する。
中継局50は、図11に示すように、DL relay link SINR測定部56と、UL access link SINR測定部57とを備え、それぞれ2つのSINR(DL relay link SINRと、UL access link SINR)を測定する。
図12はスループット期待値計算部17と中継技術選択部18での処理の例を示すフローチャートである。実施例1と同一処理は同一の符号を付している。
スループット期待値計算部17は、本処理を開始すると(S50)、DL方向かUL方向かの選択を行い(S11)、DL方向の場合(S11でDL)、S12からS14までの処理を行う。
次いで、スループット期待値計算部17は、A&F方式によるスループット期待値を計算する(S51)。計算は式(3)を用いる。
次いで、スループット期待値計算部17は、D&F方式によるスループット期待値を計算する(S52)。計算は式(4)を用いる。
その後、中継技術選択部18は実施例1と同様の処理を行う(S18〜S20)。
一方、UL方向が選択されたとき(S11でUL)、スループット期待値計算部17は、S22〜S25までの処理を行う。
次いで、スループット期待値計算部17は、A&F方式によるスループット期待値を計算する(S53)。計算は式(5)を用いる。
ついで、スループット期待値計算部17は、D&F方式によるスループット期待値を計算する(S54)。計算は式(6)を用いる。
その後、中継技術選択部18は実施例1と同様の処理を行う(S28〜S30)。
本実施例3も、中継局50がスループット期待値の最適な中継技術を選択して中継するようにしているため、中継局50を介した通信のスループットは向上する。
また、本実施例3は実施例1等と比較して測定すべきSINRの数が少なくなったため、基地局10と中継局50の処理は早くなり、部品点数も少なくコスト低減を図ることもできる。
[シミュレーションの例とその結果]
次に、本実施例によるシミュレーションの例とその結果を説明する。シミュレーションはDL方向で行い、ケース1とケース2の2つのケースでシミュレーションを行った。図13は、リレイリンクのSINR(SINRrelay,A&F,SINRrelay,D&F)と、アクセスリンクのSINR(SINRaccess,A&F,SINRaccess,D&F)の各パラメータ値の例を示し、図14はA&F方式とD&F方式による2つの中継遅延DA&F,αD&Fの例を示す図である。また、図15は特性テーブル161の例を示す図である。
本シミュレーションは、図13に示すように、アクセスリンクのSINRは2つのケースで同じとし、リレイリンクで異なるようにしている。例えば、中継局50と移動局70の間の距離はケース1,2ともに同じで、基地局10と中継局50の間の距離はケース2の方がケース1よりも近い場合である。
また、図15に示す特性テーブル161は、変調方式が「QPSK」、符号化率(R)は「1/2」の例の符号化ありの特性テーブル(実線)、符号化なしの特性テーブル(点線)を夫々示す。
かかる場合に、無線中継システム1がAWGN環境(Additive
White Gaussian Noise:加法性白色ガウス雑音)環境(いわゆる、静止環境)下に置かれた場合でシミュレーションした。図16はその結果を示す図である。点線はA&F方式による場合、斜線はD&F方式による場合の結果を示す。
D&F方式は、2つのケースでともに同じスループットを得る。D&F方式は中継局50で誤り訂正により誤り率を減少させて中継しているためである。一方、A&F方式はとくに誤り訂正を行うことなく信号を中継しているため、2つのケースで異なるスループットを得た。
また、SINRが低いケース1は、誤り訂正ゲインで得られるD&F方式の方がA&F方式よりもスループットが高い。逆に、SINRが高いケース2は、中継遅延の短いA&F方式の方がD&F方式よりもスループットが高い。よって、SINRに応じ中継局50においてA&F方式とD&F方式とを切替えることで、何も切替えない場合と比較して、スループットを向上できる。
[スループット期待値の計算式]
スループット期待値の計算式(式(1)〜式(6))はさらに一般化できる。
式(1)(DL方向及びUL方向のA&F方式のスループット期待値計算式)及び式(2)(DL方向及びUL方向のD&F方式のスループット期待値計算式)は、
α=(1−βrelay)*(1−βaccess)*Nm*R/D ・・・(7)
と一般化できる。ここで、βrelayはリレイリンクにおけるSINRから求めた各中継方式での誤り率を示し、βaccessはアクセスリンクにおけるSINRから求めた各中継方式での誤り率を示す。βrelayは、式(1)では誤り率BLERrelay,A&Fに対応し、式(2)では誤り率BLERrelay,D&Fに対応する。また、βaccessは、式(1)では誤り率BLERaccess,A&Fに対応し、式(2)では誤り率BLERaccess,D&Fに対応する。
また、式(3)〜式(6)について一般化すると、
α=(1−β)*Nm*R/D ・・・(8)
となる。ここで、βは中継前の誤り率(リレイリンクにおけるDL方向の誤り率や、アクセスリンクにおけるUL方向の誤り率)を示し、式(3)(DL方向のA&F方式によるスループット期待値計算式)ではBLERrelay,A&Fに対応し、式(4)(DL方向のD&F方式によるスループット期待値計算式)ではBLERrelay,D&Fに対応する。
スループット期待値計算部17は式(7)や式(8)の計算式を用いて各スループット期待値を計算できる。スループット期待値計算部17は、これらの計算式を内部のメモリに記憶し、処理の際に読み出して実行する。
[その他の例]
実施例1や実施例2では、スループット期待値計算部17と中継技術選択部18がともに基地局10や中継局50にあるものとして説明した。例えば、スループット期待値計算部17が基地局10にあり、中継技術選択部18が中継局50にあってもよい。この場合、基地局10は計算したスループット期待値を中継局50に送信し、中継局50で中継技術を選択する。
また、実施例1では4種類のSINRをすべて測定した。リレイリンクのSINRはDL方向とUL方向も同時に測定すれば同じ値を取る。アクセスリンクも同じである。そこで、各リンクのDL方向かUL方向のいずれか一方を測定して基地局10にてスループット期待値を計算してもよい。この場合に、基地局10は、DL relay link SINR情報抽出部14またはUL relay link SINR測定部15のいずか一方、DL access link SINR情報抽出部12またはDL access link SINR情報抽出部13のいずれか一方のみ備えればよい。また、中継局50はDL Rrelay Llinl SINR測定部56やUL access link SINR測定部57は一方のみあるいは双方ともなくてもよい。
さらに、実施例1から実施例3は、特性テーブル161はSNRと誤り率との対応関係を示すものとして説明した。例えば、特性テーブル161はSINRと誤り率との対応関係を示すテーブルでもよい。スループット期待値計算部17は、測定等したSINRから特性テール161を参照して直接誤り率を求めることができる。

Claims (10)

  1. 基地局装置と移動局装置との間で送受信される信号を中継する中継局装置における中継方法において、
    前記中継局装置と前記基地局装置との間の受信品質と前記中継局装置と前記移動局装置との間の受信品質とから、受信した信号を増幅して送信する第1の中継方式の誤り率および前記受信した信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式の誤り率を求め、前記第1の中継方式の誤り率と前記第2の中継方式の誤り率とに基づいて、前記第1の中継方式または前記第2の中継方式のいずれかを選択し、
    前記選択された中継方式に基づいて前記信号を中継することを特徴とする中継局装置における中継方法。
  2. 基地局装置と移動局装置との間で送受信される信号を中継する中継局装置における中継方法において、
    前記中継局装置と前記基地局装置との間の受信品質および前記中継局装置と前記移動局装置との間の受信品質から、受信した信号を増幅して送信する第1の中継方式の誤り率および前記受信した信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式の誤り率を求め、前記第1の中継方式の誤り率と前記第2の中継方式の誤り率と、前記第1の中継方式または前記第2の中継方式の中継遅延とに基づいて、前記第1の中継方式または前記第2の中継方式のいずれかを選択し、
    前記選択された中継方式に基づいて前記信号を中継することを特徴とする中継局装置における中継方法。
  3. 前記中継局装置は、スループット期待値をα、前記誤り率のうち前記基地局装置と前記中継局装置との間の前記第1または第2の中継方式の誤り率をβrelay、前記誤り率のうち前記中継局装置と前記移動局装置との間の前記第1または第2の中継方式の誤り率をβaccess、前記基地局装置または前記移動局装置が前記信号を送信するときの変調方式に対応する変調度をNm、前記基地局装置または前記移動局装置が前記信号を送信するときの符号化率をR、前記第1または第2の中継方式における中継遅延をDとしたとき、
    α=(1−βrelay)*(1−βaccess)*Nm*R/D
    により、前記第1または第2の中継方式による前記スループット期待値を求めることを特徴とする請求項1又は2記載の中継局装置における中継方法。
  4. 前記中継局装置は、スループット期待値をα、前記誤り率のうち、前記基地局装置と前記中継局装置との間におけるダウンリンク方向または前記中継局装置と前記移動局装置との間におけるアップリンク方向の夫々の前記第1または第2の中継方式の誤り率をβ、前記基地局装置または前記移動局装置が前記信号を送信するときの変調方式に対応する変調度をNm、前記基地局装置または前記移動局装置が前記信号を送信するときの符号化率をR、前記第1または第2の中継方式における中継遅延をDとしたとき、
    α=(1−β)*Nm*R/D
    により、前記第1または第2の中継方式による前記スループット期待値を求めることを特徴とする請求項1又は2記載の中継局装置における中継方法。
  5. 中継局装置を介して移動局装置との間で信号を送受信する基地局装置において、
    前記中継局装置と前記基地局装置との間の受信品質と前記中継局装置と前記移動局装置との間の受信品質とから、受信した信号を増幅して送信する第1の中継方式の誤り率および前記受信した信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式の誤り率を求め、前記第1の中継方式の誤り率と前記第2の中継方式の誤り率とに基づいて、前記第1の中継方式または前記第2の中継方式のいずれかを選択する選択部と、
    前記選択された中継方式を前記中継局装置に送信する送信部と
    を備えることを特徴とする基地局装置。
  6. 中継局装置を介して移動局装置との間で信号を送受信する基地局装置において、
    前記中継局装置と前記基地局装置との間の受信品質および前記中継局装置と前記移動局装置との間の受信品質から、受信した信号を増幅して送信する第1の中継方式の誤り率および前記受信した信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式の誤り率を求め、前記第1の中継方式の誤り率と前記第2の中継方式の誤り率と、前記第1の中継方式または前記第2の中継方式の中継遅延とに基づいて、前記第1の中継方式または前記第2の中継方式のいずれかを選択する選択部と、
    前記選択された中継方式を前記中継局装置に送信する送信部と
    を備えることを特徴とする基地局装置。
  7. 基地局装置と移動局装置との間で送受信される信号を中継する中継局装置において、
    前記中継局装置と前記基地局装置との間の受信品質と前記中継局装置と前記移動局装置との間の受信品質から、受信した信号を増幅して送信する第1の中継方式の誤り率および前記受信した信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式の誤り率を求め、前記第1の中継方式の誤り率と前記第2の中継方式の誤り率とに基づいて、前記第1の中継方式または前記第2の中継方式のいずれかを選択する選択部とを備え、
    前記選択された中継方式に基づいて前記信号を中継することを特徴とする中継局装置。
  8. 基地局装置と移動局装置との間で送受信される信号を中継する中継局装置において、
    前記中継局装置と前記基地局装置との間の受信品質および前記中継局装置と前記移動局装置との間の受信品質から、受信した信号を増幅して送信する第1の中継方式の誤り率および前記受信した信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式の誤り率を求め、前記第1の中継方式の誤り率および前記第2の中継方式の誤り率と、前記第1の中継方式または前記第2の中継方式の中継遅延とに基づいて、前記第1の中継方式または前記第2の中継方式のいずれかを選択する選択部とを備え、
    前記選択された中継方式に基づいて前記信号を中継することを特徴とする中継局装置。
  9. 中継局装置を介して移動局装置との間で信号を送受信する基地局装置における中継方式の送信方法であって、
    前記中継局装置と前記基地局装置との間の受信品質と前記中継局装置と前記移動局装置との間の受信品質から、受信した信号を増幅して送信する第1の中継方式の誤り率と前記受信した信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式の誤り率を求め、前記第1の中継方式の誤り率と前記第2の中継方式の誤り率とに基づいて、前記第1の中継方式または前記第2の中継方式のいずれかを選択し、
    前記選択された中継方式を前記中継局装置に送信することを特徴とする基地局装置における中継方式の送信方法。
  10. 中継局装置を介して移動局装置との間で信号を送受信する基地局装置における中継方式の送信方法において、
    前記中継局装置と前記基地局装置との間の受信品質および前記中継局装置と前記移動局装置との間の受信品質から、受信した信号を増幅して送信する第1の中継方式の誤り率および前記受信した信号を復号して誤り訂正を行い再度符号化して送信する第2の中継方式の誤り率を求め、前記第1の中継方式の誤り率および前記第2の中継方式の誤り率と、前記第1の中継方式または前記第2の中継方式の中継遅延とに基づいて、前記第1の中継方式または前記第2の中継方式のいずれかを選択し、
    前記選択された中継方式を前記中継局装置に送信することを特徴とする基地局装置における中継方式の送信方法。
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