JP4984600B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、シャロートレンチアイソレーション(STI)構造により素子分離を行い、活性領域の表面を歪ませて素子特性を向上させた半導体装置及びその製造方法に関する。
従来、STI構造を持つ半導体装置においては、高密度プラズマを用いた化学気相成長(CVD)により、シャロートレンチ内が絶縁膜で埋め込まれる。その後、化学機械研磨(CMP)により余分な絶縁膜が除去される。高密度プラズマを用いたCVDにより堆積される酸化シリコン膜には圧縮応力が内在する。これにより、活性領域内の半導体表面に歪が発生する。ゲート幅が狭くなると、活性領域内の半導体表面に加わる応力に起因する歪が無視できなくなる。特に、ゲート幅が0.5μm以下になると、チャネル領域の歪に起因して、オン電流の減少傾向が顕著になる。
下記の非特許文献1に、MOSFETのチャネル領域の歪と、ドレイン電流の増減量との関係が開示されている。また、下記の特許文献1に、SiGe層の上に歪Si層を形成することにより、MOSFETの特性を向上させる技術が開示されている。また、この半導体装置においては、STI構造の角部に丸みをつけることにより、応力の低減が図られている。
特開2004−311954号公報 Y. Kumagai et al.,"Evaluation of change in drain current due to strain in0.13-micrometer-node MOSFETs", Extended Abstract of the 2002 InternationalConference on SSDM, pp.14-15
図1Aに、一般的なMOSFETの平面図を示す。図1B及び図1Cに、それぞれ図1Aの一点鎖線B1−B1及びC1−C1における断面図を示す。(001)面を主表面とするシリコン基板の主表面内の<110>方向をx軸とし、深さ方向をy軸とするxyz直交座標系を定義する。
シリコン基板1の表層部に形成されたシャロートレンチが素子分離絶縁膜2で埋め込まれている。素子分離絶縁膜2により活性領域3が画定されている。活性領域3の平面形状は、x軸及びz軸に平行な辺を持つ長方形である。ゲート電極4が、活性領域3を、z方向に横切る。
ゲート長をLg、ゲート幅をWg、ゲート電極4が活性領域3の縁から外側に張り出している部分の長さをEg、活性領域3のx方向の寸法をLa、活性領域3の縁から素子分離絶縁膜の外周線までの間隔をWsとする。通常、素子分離絶縁膜2は基板表面の全領域に連続的に拡がり、多数の活性領域を画定するが、ここでは、1つの活性領域3にのみ着目し、便宜上、素子分離絶縁膜2の外周線が、x軸及びz軸に平行な辺をもつ長方形であると仮定した。
ゲート電極4を形成した後のエッチングや表面洗浄等の工程で、素子分離絶縁膜2の表層部が除去され、その上面が、活性領域3内の半導体基板1の上面から沈み込む。この沈み込み量をDとし、シャロートレンチの深さをDとする。活性領域3の外側まで張り出したゲート電極4の張り出し部の下の素子分離絶縁2には、沈み込みが生じない。
MOSFETのチャネル領域に歪が生じていると、その歪がオン状態におけるドレイン電流に影響を及ぼす。チャネル領域の歪によるドレイン電流の変化率は、次の式で表されることが知られている。
Figure 0004984600
ここで、ΔIon(N)及びΔIon(P)は、それぞれNMOSFET及びPMOSFETのオン状態におけるドレイン電流の変化率である。εxx、εyy、及びεzzは、それぞれチャネル領域のx、y、z方向の歪であり、引張歪を正、圧縮歪を負としている。
図2A及び図2Bに、それぞれNMOSFET及びPMOSFETのドレイン電流変化率とゲート幅との関係を、素子分離絶縁膜2に生じている歪ごとに計算した結果を示す。図の横軸は、ゲート幅Wgを単位「nm」で表し、縦軸は、ドレイン電流変化率ΔIonを単位「%」で表す。計算の前提条件として、ゲート長Lgを90nm、ゲート電極4の張り出し部分の長さEgを130nm、活性領域3のx方向の寸法Laを200nm、活性領域3の縁から素子分離絶縁膜2の外周線までの間隔Wsを1000nm、沈み込み量Dを80nm、シャロートレンチの深さDを300nmとした。
素子分離絶縁膜2を成膜した後、熱処理を行うことにより、素子分離絶縁膜2が収縮または膨張しようとする。例えば、成膜直後の膜の密度が小さく、熱処理により密な膜になる場合には、収縮が生ずる。x方向及びz方向の収縮率が−1%、0%、1%、2%、及び3%の場合のドレイン電流変化率を求めた。「収縮率−1%」は、1%だけ膨張することを意味する。また、素子分離絶縁膜2の収縮及び膨張が無い場合に、チャネル領域に内在するx方向及びz方向の応力を−160MPaとした。素子分離絶縁膜2の収縮及び膨張により、チャネル領域に加わる応力が−160MPaから増減する。
図2A及び図2Bの実線a、b、c、d、及びeは、それぞれ素子分離絶縁膜2の収縮率を3%、2%、1%、0%、及び−1%と仮定した時のドレイン電流変化率を示す。NMOSFET及びPMOSFETのいずれにおいても、素子分離絶縁膜2に圧縮応力が内在する場合には、引張応力が内在する場合に比べて、ドレイン電流が少ない。素子分離絶縁膜2の収縮率が大きくなるに従って、言い換えれば素子分離絶縁膜2に内在する引張応力が大きくなるに従って、ドレイン電流が増加する。ゲート幅が小さくなると、素子分離絶縁膜2に内在する応力の影響を受けやすくなり、ドレイン電流の増減傾向が顕著になる。
半導体装置の集積度が高まり、ゲート幅の微細化が進むと、ドレイン電流変化率が、素子分離絶縁膜2に内在する応力の影響を大きく受けることになる。オン状態におけるドレイン電流の減少を防止し、大きなドレイン電流を確保するためには、素子分離絶縁膜2に引張応力を内在させればよいことがわかる。
シャロートレンチのアスペクト比が大きくなると、シャロートレンチ内を絶縁膜で再現性よく埋め込むことが困難になる。特に、引張応力が内在する酸化シリコン膜を用いる場合には、圧縮応力が内在するシリコン膜を用いる場合に比べて、シャロートレンチ内を埋め込むことが困難である。現在、アプライドマテリアル社(Applied Materials, Inc.)から、オゾン(O)とテトラエチルオルソシリケート(TEOS)とを用いて引張応力が内在する酸化シリコン膜を形成するHARP(HighAspect Ratio process)と呼ばれる方法が提供されている。
本願発明者らの評価実験によると、この方法で、幅80nm、深さ300nmのトレンチを、シームを生じさせることなく安定して埋め込むことが困難であることがわかった。また、トレンチ内面を窒化シリコンからなるライナで覆っている場合には、さらに埋め込み特性が悪くなることがわかった。
今後、半導体装置の高集積化が進むと、STIのトレンチの幅が80nm程度になり、深さが300nm以上になることが予想される。このようなアスペクト比の大きなトレンチが採用される場合にも、チャネル領域に効率的に引張歪を生じさせる技術が望まれる。
本発明の目的は、STI構造のトレンチのアスペクト比を大きくしても、チャネル領域に効率的に引張歪を生じさせることができる半導体装置及びその製造方法を提供することである。
本発明の一観点によると、
半導体基板の表層部に、活性領域を取り囲むように形成されたトレンチと、
前記トレンチの内面を覆うライナ膜と、
前記ライナ膜により内面が覆われた前記トレンチ内の、下部に充填され、圧縮応力が内在する下部絶縁膜と、
前記ライナ膜により内面が覆われた前記トレンチ内の、前記下部絶縁膜よりも上の空間に充填され、前記活性領域の表層部に引張歪を生じさせる応力が内在する上部絶縁膜と、
を有する半導体装置が提供される。
本発明の他の観点によると、
(a)半導体基板の表層部に、活性領域を取り囲むようにトレンチを形成する工程と、
(b)前記トレンチの内面を覆うようにライナ膜を形成する工程と、
前記ライナ膜により内面が覆われた前記トレンチの下部が埋められ、上部には空洞が残るように、前記ライナ膜の上に、圧縮応力が内在する絶縁材料からなる下部絶縁膜を堆積させる工程と、
前記ライナ膜により内面が覆われた前記トレンチの上部に残っている空洞内を埋め込むように、前記下部絶縁膜の上に、引張応力が内在する絶縁材料からなる上部絶縁膜を堆積させる工程と、
)前記トレンチ内以外の前記半導体基板上に堆積している前記上部絶縁膜及び下部絶縁膜を除去する工程と、
を有する半導体装置の製造方法が提供される。
上部絶縁膜により活性領域の表層部に引張歪を生じさせることにより、素子特性を向上させることができる。また、トレンチの下部が下部絶縁膜で埋め込まれているため、トレンチ内すべての空洞を上部絶縁膜で埋め込む場合に比べて、上部絶縁膜で埋め込むべき空洞のアスペクト比が小さくなる。このため、埋め込み特性を改善することができる。
図3Aに、第1の実施例による半導体装置の平面図を示し、図3B及び図3Cに、それぞれ図1Aの一点鎖線B3−B3、及びC3−C3における断面図を示す。図3Aに示した平面図は、図1Aに示した平面図と同一であるため、ここでは説明を省略する。
図3B及び図3Cに示すように、シリコンからなる半導体基板1の表層部に形成されたトレンチ内の下部に、下部絶縁膜22が充填されている。トレンチ内の、下部絶縁膜22よりも上の空間に、上部絶縁膜24が充填されている。下部絶縁膜22及び上部絶縁膜24により、素子分離絶縁膜2が構成される。素子分離絶縁膜2により、活性領域3が画定される。
素子分離絶縁膜2の上面は、活性領域3の上面よりも深さDだけ沈み込んでいる。ゲート電極4の両端の張り出し部分の下側においては、上部絶縁膜24の上面は沈み込んでおらず、活性領域3の上面とほぼ同じ高さになっている。トレンチの深さをDとし、活性領域3の上面から、下部絶縁膜22と上部絶縁膜24との界面までの深さ、すなわちゲート電極4の張り出し部における上部絶縁膜24の厚さをDとする。深さDが沈み込みの深さDよりも浅い場合には、素子分離絶縁膜2の上面に下部絶縁膜22が露出し、上部絶縁膜24は、ゲート電極4の張り出し部分の下側にのみ配置された構造になる。
下部絶縁膜22に、x方向及びz方向の圧縮応力が内在し、上部絶縁膜24にx方向及びz方向の引張応力が内在する。
図4A及び図4Bに、それぞれNMOSFET及びPMOSFETのドレイン電流変化率と、上部絶縁膜24の厚さとの関係を、上部絶縁膜24の収縮率が0%、1%、及び2%の場合について示す。横軸は、上部絶縁膜24の厚さを単位「nm」で表し、縦軸は、ドレイン電流変化率ΔIonを単位「%」で表す。図中の菱形、四角、及び三角記号が、それぞれ収縮率0%、1%、及び2%のときのドレイン電流変化率を示す。ドレイン電流変化率は、各収縮率で充填された膜において、ゲート幅2000nmにおけるオン状態のドレイン電流(Ion)に対する変化率を示している。素子分離絶縁膜2の収縮及び膨張が無い場合に、チャネル領域に内在するx方向及びz方向の応力を−160MPaとした。素子分離絶縁膜2が上記収縮率で収縮したとき、チャネル領域に加わる応力が−160MPaから増加し、チャネル領域に引張方向の歪が発生する。下部絶縁膜22に内在するx方向及びz方向の応力は−300MPaとした。
計算の前提条件として、ゲート幅Wgを100nm、ゲート長Lgを90nm、ゲート電極4の張り出し部分の長さEgを130nm、活性領域3のx方向の寸法Laを200nm、活性領域3の縁から素子分離絶縁膜2の外周線までの間隔Wsを1000nm、沈み込み量Dを80nm、トレンチの深さDを350nmとした。上部絶縁膜24の厚さが350nmの評価点は、下部絶縁膜22が形成されておらず、トレンチ内が全て上部絶縁膜24で埋め込まれている構造に対応する。上部絶縁膜24の厚さが50nmの評価点は、図3Cにおいて、下部絶縁膜22の上面が露出し、上部絶縁膜24はゲート電極4の張り出し部分の下方にのみ配置された構造に対応する。
NMOSFETの場合には、図4Aに示すように、上部絶縁膜24の厚さが50nm以上であれば、収縮率が1%及び2%のときに、ドレイン電流変化率が正になる。また、上部絶縁膜24を50nmより厚くしても、ドレイン電流変化率はほとんど変化しない。PMOSFETの場合には、上部絶縁膜24の厚さが50nm以上であれば、収縮率が0%〜2%のときに、ドレイン電流変化率が正になる。上部絶縁膜24の厚さが50nm以上の範囲では、ドレイン電流変化率がほとんど変化していない。この結果から、チャネル領域の歪には、素子分離絶縁膜2の浅い領域に内在する応力が影響を及ぼし、深い領域に内在する応力は、ほとんど影響を及ぼさないことがわかる。チャネル領域に引張歪を生じさせるための十分な効果を得るために、上部絶縁膜24の厚さを50nm以上にすることが好ましい。
図5A及び図5Bに、それぞれNMOSFET及びPMOSFETのドレイン電流変化率と、ゲート幅との関係を、上部絶縁膜24の収縮率が0%、1%、及び2%の場合について示す。なお、参考のために、トレンチ内に、x方向及びz方向の応力が−300MPaの下部絶縁膜22のみが充填されている参考例のドレイン電流変化率を併せて示す。横軸は、ゲート幅Wgを単位「nm」で表し、縦軸は、ドレイン電流変化率ΔIonを単位「%」で表す。ドレイン電流変化率は、各収縮率及び応力−300MPaで充填された膜において、ゲート幅2000nmにおけるオン状態のドレイン電流(Ion)に対する変化率を示している。図中の菱形、四角、三角、及び丸記号が、それぞれ、参考例、上部絶縁膜24の収縮率が0%、1%、及び2%の場合のドレイン電流変化率を示す。
計算の前提条件として、ゲート長Lgを90nm、ゲート電極4の張り出し部分の長さEgを130nm、活性領域3のx方向の寸法Laを200nm、活性領域3の縁から素子分離絶縁膜2の外周線までの間隔Wsを1000nm、沈み込み量Dを80nm、トレンチの深さDを350nm、上部絶縁膜24の厚さDを100nmとした。
NMOSFETの場合、参考例では、ゲート幅が2000nmから200nmの範囲内において、ゲート幅が狭くなるに従ってドレイン電流変化率が負の方向に大きくなり、ドレイン電流が減少することがわかる。これに対し、素子分離絶縁膜2の上層部分を、引張歪が内在する上部絶縁膜24に置き換えた場合には、ゲート幅が狭くなってもドレイン電流変化率は負にならず、正の向きに大きくなっていることがわかる。
PMOSFETの場合には、参考例では、ゲート幅が2000nmから100nmの範囲内において、ゲート幅が狭くなるに従ってドレイン電流変化率が負の方向に大きくなり、ドレイン電流が減少することがわかる。素子分離絶縁膜2の上層部分を、引張応力が内在する上部絶縁膜24に置き換えた場合、NMOSFETの場合と同様に、ゲート幅が狭くなってもドレイン電流変化率は負にならず、正の向きに大きくなっている。
引張応力が内在する上部絶縁膜24を配置することにより、ゲート幅が狭くなっても、ドレイン電流の減少を防止することができる。特に、ゲート幅が500nm以下の範囲で、上部絶縁膜24を配置する効果が顕著である。
図6A〜図6Cに、ドレイン電流変化率と、上部絶縁膜24の厚さとの関係を、ゲート幅が50nm、100nm、及び200nmの場合について示す。横軸は、上部絶縁膜24の厚さを単位「nm」で表し、縦軸は、ドレイン電流変化率ΔIonを単位「%」で表す。ドレイン電流変化率は、50nm、100nm、及び200nmのゲート幅において、収縮率0%、上部絶縁膜の厚さ350nmのときのオン状態のドレイン電流(Ion)に対する変化率を示している。図中の黒で塗り潰した記号がNMOSFETのドレイン電流変化率を示し、白抜きの記号が、PMOSFETのドレイン電流変化率を示す。菱形、丸、及び四角記号が、それぞれゲート幅Wgが50nm、100nm、及び200nmの場合を示す。図6A、図6B、及び図6Cは、それぞれ上部絶縁膜24の収縮率が0%、1%、及び2%の場合を示す。
計算の前提条件として、ゲート長Lgを90nm、ゲート電極4の張り出し部分の長さEgを130nm、活性領域3のx方向の寸法Laを200nm、活性領域3の縁から素子分離絶縁膜2の外周線までの間隔Wsを1000nm、沈み込み量Dを80nm、トレンチの深さDを350nmとした。
ゲート幅Wgが50nm〜200nmのいずれの場合でも、上部絶縁膜24を配置しない場合、すなわち上部絶縁膜24の厚さが0の場合に比べて、上部絶縁膜24を配置することにより、ドレイン電流変化率が、負の大きな値から0に近づくか、または正になっている。また、上部絶縁膜24の厚さが50nm以上になると、ドレイン電流変化率の変化が緩やかになる。この評価結果からわかるように、上部絶縁膜24の収縮率やゲート幅によらず、上部絶縁膜24の厚さを50nm以上にすることが好ましい。
図7A〜図7Cに、ドレイン電流変化率と、上部絶縁膜24の厚さとの関係を、上部絶縁膜24の沈み込みの深さDが50nm及び80nmの場合について示す。横軸は、上部絶縁膜24の厚さを単位「nm」で表し、縦軸は、ドレイン電流変化率ΔIonを単位「%」で表す。ドレイン電流変化率は、沈み込み深さが、50nm及び80nmの各ゲート幅において、収縮率0%、上部絶縁膜の厚さ350nmのときのオン状態のドレイン電流(Ion)に対する変化率を示している。図中の黒で塗り潰した記号がNMOSFETのドレイン電流変化率を示し、白抜きの記号が、PMOSFETのドレイン電流変化率を示す。菱形及び丸記号が、それぞれ沈み込みの深さDが50nm及び80nmの場合を示す。図7A、図7B、及び図7Cは、それぞれ上部絶縁膜24の収縮率が0%、1%、及び2%の場合を示す。
計算の前提条件として、ゲート幅Wgを100nm、ゲート長Lgを90nm、ゲート電極4の張り出し部分の長さEgを130nm、活性領域3のx方向の寸法Laを200nm、活性領域3の縁から素子分離絶縁膜2の外周線までの間隔Wsを1000nm、トレンチの深さDを350nmとした。
沈み込みの深さDが50nm〜80nmの範囲で、上部絶縁膜24を配置することにより、ドレイン電流変化率が、負の大きな値から0に近づくか、または正になっている。また、上部絶縁膜24の厚さが50nm以上になると、ドレイン電流変化率の変化が緩やかになる。この評価結果からわかるように、上部絶縁膜24の収縮率や沈み込みの深さによらず、上部絶縁膜24の厚さを50nm以上にすることが好ましい。
上記第1の実施例では、上部絶縁膜24に引張応力を内在させることにより、チャネル領域に引張歪を生じさせた。上部絶縁膜24に内在する引張応力は、必ずしも膜内全体にわたって均一である必要はなく、チャネル領域に引張歪を生じさせることができれば、膜内で応力分布を持っていてもよい。例えば、上部絶縁膜24の中心部には応力が内在せず、周辺近傍にのみ引張応力が内在するような応力分布を持つ構成の上部絶縁膜24を配置してもよい。
次に、図8A〜図9Bを参照して、第2の実施例による半導体装置の製造方法について説明する。
図8Aに示すように、シリコンからなる半導体基板1の主表面を熱酸化することにより、酸化シリコン膜10を形成する。酸化シリコン膜10の厚さは、例えば9〜21nm、一例として10nmとする。酸化シリコン膜10の上に、厚さ100〜150nm、一例として110nmの窒化シリコン膜11を形成する。窒化シリコン膜11の成膜は、原料ガスとしてSiClとNHとの混合ガスを用い、基板温度750℃〜800℃の条件で、低圧化学気相成長(LPCVD)により行う。
図8Bに示すように、通常のフォトリソグラフィ技術を用いて、窒化シリコン膜11及び酸化シリコン膜10に、形成すべき素子分離絶縁膜に対応する開口を形成する。開口部の幅は、0.07〜1μmである。窒化シリコン膜11及び酸化シリコン膜10のエッチングは、CF、CHF、及びArの混合ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)により行う。
図8Cに示すように、窒化シリコン膜11をエッチングマスクとして、半導体基板1の表層部を異方性エッチングすることにより、トレンチ15を形成する。トレンチ15の深さは、250nm〜350nm、一例として300nmとする。半導体基板1のエッチングは、HBrとOとの混合ガス、またはClとOとの混合ガスを用いたRIEにより行う。
図8Dに示すように、トレンチ15の内面を熱酸化することにより、厚さ3nm〜10nm、一例として3nmの酸化シリコンライナ18を形成する。
図8Eに示すように、トレンチ15の内面、及び窒化シリコン膜11の表面を覆うように、厚さ約20nmの窒化シリコンライナ20を形成する。窒化シリコンライナ20の成膜は、例えば原料ガスとしてSiClとNHとの混合ガスを用い、基板温度約650℃の条件で、LPCVDにより行う。窒化シリコンライナ20は、トレンチ15を形成する際にエッチングマスクとして用いた窒化シリコン膜11よりも薄いため、窒化シリコン膜11の成膜温度よりも低い温度に設定し、成膜速度を遅くしている。
窒化シリコンライナ20は、後のエッチング工程等で、トレンチ15の内面を保護する機能を持つ。窒化シリコンライナ20の厚さが20nmであれば、後工程で剥離しない程度の十分な密着強度が確保される。窒化シリコンライナ20を形成する際の原料ガスとして、SiHとNHとの混合ガス、SiClとNHとの混合ガス、またはビスターシャルブチルアミノシラン等を用いてもよい。
窒化シリコンライナ20を形成した基板を、誘導結合型高密度プラズマCVD装置のチャンバ内に装填し、温度400℃〜450℃で1分〜5分のプレアニールを行う。
図8Fに示すように、トレンチ15の下方の一部分に充填され、上部には空洞が残るように、基板上に酸化シリコンからなる下部絶縁膜22を堆積させる。例えば、半導体基板1の上面から、トレンチ15内に充填された下部絶縁膜22の上面までの深さDが100nmになるまで、下部絶縁膜22の堆積を行う。下部絶縁膜22の堆積条件は、下記の通りである。
基板温度 400℃〜450℃;
原料ガス SiH、O2;
スパッタリングガス Ar。
トレンチ15の深さが300nmの場合、基板の平坦面上における厚さが500nmになるまで堆積を行うと、トレンチ15内において、半導体基板1の上面から下部絶縁膜22の上面までの深さDが100nmになる。下部絶縁膜22の堆積時に、スパッタリングガスとして作用するArが混入されているため、下部絶縁膜22の堆積と、堆積した下部絶縁膜22のスパッタリングとが同時に進行する。トレンチ15の開口部の縁に堆積した下部絶縁膜22が除去されるため、空孔の発生が防止される。
図8Gに示すように、トレンチ15内が完全に埋め尽くされるように、下部絶縁膜22の上に、同一チャンバ内で、酸化シリコンからなる上部絶縁膜24を堆積させる。上部絶縁膜24の堆積条件は下記の通りである。
基板温度 200℃〜300℃
原料ガス SiH、O2;
スパッタリングガス Ar。
下部絶縁膜22の堆積時の基板温度よりも低温で上部絶縁膜24が堆積されるため、上部絶縁膜24は、下部絶縁膜22に比べて低密度の膜になる。上部絶縁膜24を堆積させた後、上部絶縁膜24の堆積時の基板温度よりも高温、例えば500℃以上の温度で熱処理を行う。この熱処理により、上部絶縁膜24が緻密な膜になる。言い換えると、上部絶縁膜24に引張応力が内在することになる。なお、下部絶縁膜22には、圧縮応力が内在したままである。
熱処理により、上部絶縁膜24に引張応力を内在させるために、上部絶縁膜24の堆積時の基板温度を300℃以下にすることが好ましい。ただし、基板温度を下げすぎると、トレンチ15内の埋め込み特性が低下するため、基板温度を200℃以上とすることが好ましい。また、熱処理の温度は、500℃以上とすることが好ましい。
基板温度が低くなると、トレンチ15内の埋め込み特性が悪くなる。空孔を生じさせることなく、トレンチ15内を下部絶縁膜22で埋め込むために、下部絶縁膜22の堆積時の基板温度を400℃以上にすることが好ましい。上部絶縁膜24の堆積時には、トレンチ15内の下部が既に下部絶縁膜22で埋め込まれているため、比較的低い基板温度でも、トレンチ15の上部を、再現性よく埋め込むことができる。
図8Hに示すように、窒化シリコンの研磨速度よりも酸化シリコンの研磨速度の方が速い条件で化学機械研磨(CMP)を行うことにより、平坦面上の窒化シリコンライナ20よりも上に堆積している下部絶縁膜22及び上部絶縁膜24を除去する。これにより、トレンチ15内にのみ、下部絶縁膜22及び上部絶縁膜24が残る。なお、このCMPにより、窒化シリコン膜11の上面を覆っていた薄い窒化シリコンライナ20も除去され、窒化シリコン膜11が露出する。
図8Hに示した状態で、上部絶縁膜24、及びトレンチ15の側面上に堆積している下部絶縁膜22を、窒化シリコン膜11の厚さの途中までフッ酸を用いてエッチングする。次に、リン酸を用いて、窒化シリコン膜11をエッチングし、その下の酸化シリコン膜10を露出させる。このとき、上部絶縁膜22及び下部絶縁膜24もわずかにエッチングされる。最後に、フッ酸を用いて、酸化シリコン膜10をエッチングし、半導体基板1の表面を露出させる。
図8Iに、酸化シリコン膜10をエッチングした後の状態を示す。下部絶縁膜22及び上部絶縁膜24が、半導体基板1の表面よりも僅かに突出するように、図8Hの状態からの上部絶縁膜22、下部絶縁膜24、窒化シリコン膜11、及び酸化シリコン膜10のエッチング条件が制御される。トレンチ15内の下部絶縁膜22及び上部絶縁膜24が、素子分離絶縁膜2を構成する。素子分離絶縁膜2により活性領域3が画定される。
図8Jに示すように、半導体基板1の露出した表面を熱酸化することにより、酸化シリコンからなるゲート絶縁膜25を形成する。例えば、ゲート絶縁膜25を厚さ1nmだけ形成すると、その表面が、元の半導体基板1の表面から約0.5nmだけ上昇する。上部絶縁膜24の上面と、ゲート絶縁膜25の上面とが同一の高さになるように、図8Iに示した上部絶縁膜24及び下部絶縁膜22の突出量が制御されている。
図8Kに示すように、素子分離絶縁膜2及びゲート絶縁膜25の上に、ポリシリコン膜4aをCVDにより堆積させる。
図9A及び図9Bに示した第2の実施例による半導体装置完成までの工程について説明する。図9A及び図9Bは、それぞれ図3Aの一点鎖線B3−B3、及び一点鎖線C3−C3における断面に対応する。
まず、ポリシリコン膜4aをパターニングして、ゲート電極4を残す。ゲート電極4をマスクとして、半導体基板1の表層部に、ソース及びドレインのエクステンション部を形成するためのイオン注入を行う。ゲート電極4の側面上に、酸化シリコン等からなるサイドウォールスペーサ26を形成する。ゲート電極及びサイドウォールスペーサ26をマスクとして、ソース及びドレインの深い領域を形成するためのイオン注入を行う。
ゲート電極4やサイドウォールスペーサ26を形成するときのエッチング工程、イオン注入のマスクとなるレジストパターンのアッシング工程、その他の洗浄工程等で、素子分離絶縁膜2がエッチングされる。このため、素子分離絶縁膜2の上面が半導体基板1の表面よりも沈み込み、沈み込み部28が形成される。沈み込みの深さは、50nm〜100nm程度である。活性領域の縁から外側に張り出したゲート電極4の端部、及びその側面上に形成されているサイドウォールスペーサ26の下の素子分離絶縁膜2は沈み込まない。
MOSFETの形成のためのエッチング、アッシング等の処理中に、トレンチ15の内面に形成されている窒化シリコンライナ20は、酸化シリコンからなる素子分離絶縁膜2に比べてエッチングされにくい。このため、窒化シリコンライナ20が保護膜として機能する。これにより、トレンチ15の内面に、シリコンからなる半導体基板1が露出することを防止することができる。
ゲート電極4の端部の下に残っている上部絶縁膜24に引張応力が内在するため、ゲート電極4の下のチャネル領域に、ゲート幅方向(z方向)の引張応力が加わり、z方向の引張歪εzzが発生する。式(1)からわかるように、NMOSFET及びPMOSFETのいずれの場合においても、ドレイン電流が増大する。
図9Aに示したように、ゲート長方向に平行な断面内においては、沈み込み部28が形成されるため、半導体基板1の極浅い領域に上部絶縁膜24が残らない。このため、x方向の引張応力は、チャネル領域に加わりにくい。すなわち、式(1)のεxxは、εzzよりも小さい。PMOSFETのドレイン電流変化率を求める式(1)において、εxxの係数が負になっているが、εxxに比べてεzzの方が十分大きいため、ドレイン電流変化率は正になる。
歪量εxxをεzzよりも十分小さくするために、素子分離絶縁膜2の上面の沈み込み量Dを50nm以上にすることが好ましい。
次に、図10A〜図11Bを参照して、第3の実施例による半導体装置の製造方法について説明する。
図10Aに示すように、第2の実施例の図8Fの状態に至るまでの工程と同一の工程を経て、下部絶縁膜22を形成する。第2の実施例では、下部絶縁膜22を堆積させた後、上部絶縁膜24を堆積させたが、第3の実施例では、上部絶縁膜24を堆積させる前に、基板を、濃度0.5%のHF水溶液に、30秒間浸漬させる。これにより、下部絶縁膜22の表層部がエッチングされる。
図10Bに示すように、このHF処理により、トレンチ15の側面上に堆積している下部絶縁膜22の側壁部22aが薄くなる。その後の工程は、第2の実施例の図8Gに示した状態以降の工程と同一である。
図11A及び図11Bは、それぞれ図3Aの一点鎖線B3−B3、及び一点鎖線C3−C3における断面に対応する。図11A及び図11Bに示すように、上部絶縁膜24と、トレンチ15の側面との間に残っている下部絶縁膜22が、図9A及び図9Bに示した第2の実施例による半導体装置の下部絶縁膜22よりも薄い。このため、素子分離絶縁膜2のうち、引張応力が内在する上部絶縁膜膜24が占める割合が大きくなる。これにより、チャネル領域に、より大きな歪を生じさせることができる。
第3の実施例では、図10Bに示した下部絶縁膜22の上に上部絶縁膜24を堆積させる際に、下部絶縁膜22の埋め込み特性が改善される。また、トレンチ15の内面が、窒化シリコンライナ20で覆われているため、トレンチ15の側面において半導体基板1が露出してしまうことを防止することができる。
第3の実施例では、下部絶縁膜22の表層部をHF水溶液を用いてエッチングしたが、その他の化学的エッチングで表層部を除去してもよい。また、化学的エッチングの他に、スパッタリング等で表層部を除去してもよい。例えば、Arプラズマを用いて、下部絶縁膜22の表層部をスパッタリングすることができる。このスパッタリングは、下部絶縁膜22及び上部絶縁膜24を堆積させるためのプラズマCVD装置を用いて行うことができる。このため、基板を他のエッチング装置に移送することなく、同一チャンバ内で連続的に処理を行うことができる。
次に、図12A〜図13Bを参照して、第4の実施例による半導体装置の製造方法について説明する。
図12Aに示すように、第2の実施例の図8Dの状態に至るまでの工程と同一の工程を経て、酸化シリコンライナ18を形成する。第4の実施例では、第2の実施例の図8Eに示した窒化シリコンライナ20を形成しない。
図12Bに示すように、トレンチ15内の一部が埋め込まれるように、上部絶縁膜22を堆積させる。その後の工程は、第2の実施例の図8Gに示した状態以降の工程と同一である。
図13A及び図13Bは、それぞれ図3Aの一点鎖線B3−B3、及び一点鎖線C3−C3における断面に対応する。
第2及び第3の実施例において、窒化シリコンライナ20は、トレンチ15の側面に半導体基板1が露出することを防止する保護膜として機能する。一方、窒化シリコンライナ20は、トレンチ15内を酸化シリコンで埋め込む際に、埋め込み特性を劣化させる場合がある。第4の実施例では、窒化シリコンライナ20が形成されないため、下部絶縁膜22及び上部絶縁膜24によるトレンチ15内の埋め込み特性を、より改善することができる。ただし、第4の実施例においては、保護膜として機能する窒化シリコンライナが形成されていないため、レジスト除去の薬品処理等において、トレンチ15の側面に半導体基板1が露出しないように注意を要する。
次に、図14A〜図15Bを参照して、第5の実施例による半導体装置の製造方法について説明する。
図14Aに示すように、第4の実施例の図12Aの状態に至るまでの工程と同一の工程を経て、トレンチ15の内面に、酸化シリコンライナ18を形成する。その後、トレンチ15内の一部分が埋め込まれるように、下部絶縁膜22を堆積させる。
図14Bに示すように、下部絶縁膜22の表層部をHF水溶液でエッチングする。これにより、図10Bに示した第3の実施例の場合と同様に、トレンチ15の内面上に堆積している下部絶縁膜22の側壁部22aが薄くなる。その後の工程は、第2の実施例の図8Gに示した状態以降の工程と同一である。
図15A及び図15Bは、それぞれ図3Aの一点鎖線B3−B3、及び一点鎖線C3−C3における断面に対応する。図13A及び図13Bに示した第4の実施例の場合と同様に、窒化シリコンライナが配置されていないため、下部絶縁膜22及び上部絶縁膜24によるトレンチ15内の埋め込み特性を、より改善することができる。ただし、トレンチ15の側面に半導体基板1が露出しないようにプロセスを管理する必要がある。
また、図11A及び図11Bに示した第3の実施例の場合と同様に、上部絶縁膜24と、トレンチ15の側面との間に配置されている下部絶縁膜22が、図13A及び図13Bに示した第4の実施例の下部絶縁膜22よりも薄くなる。このため、第3の実施例の場合と同様に、チャネル領域に、より大きな歪を生じさせることができる。
上記実施例では、下部絶縁膜22及び上部絶縁膜24の材料として酸化シリコンを用いたが、他の絶縁材料を用いてもよい。この場合、上部絶縁膜24に引張応力を内在させるために、下部絶縁膜22よりも密度の低い膜を堆積させた後、成膜時の基板温度よりも高温で熱処理して膜を緻密化させればよい。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
上記実施例から、以下の付記に示す発明が導出される。
(付記1)
半導体基板の表層部に、活性領域を取り囲むように形成されたトレンチと、
前記トレンチ内の下部に充填された絶縁材料からなる下部絶縁膜と、
前記トレンチ内の、前記下部絶縁膜よりも上の空間に充填され、前記活性領域の表層部に引張歪を生じさせる応力が内在する上部絶縁膜と
を有する半導体装置。
(付記2)
前記下部絶縁膜は、圧縮応力を内在させている付記1に記載の半導体装置。
(付記3)
さらに、前記活性領域を横切るとともに、該活性領域の縁から外側に張り出した張り出し部分を含むゲート電極を有する付記1または2に記載の半導体装置。
(付記4)
前記ゲート電極の張り出し部分の下方において、前記上部絶縁膜の厚さが50nm以上である付記3に記載の半導体装置。
(付記5)
前記上部絶縁膜のうち、前記ゲート電極で覆われていない領域の上面が、前記活性領域の上面よりも沈み込んでいる付記3または4に記載の半導体装置。
(付記6)
前記上部絶縁膜のうち、前記ゲート電極で覆われていない領域の上面が、前記活性領域の上面よりも沈み込んでいる深さが50nm以上である付記5に記載の半導体装置。
(付記7)
前記半導体基板がシリコンで形成され、前記下部絶縁膜及び上部絶縁膜が酸化シリコンで形成されている付記1〜6のいずれかに記載の半導体装置。
(付記8)
(a)半導体基板の表層部に、活性領域を取り囲むようにトレンチを形成する工程と、
(b)前記トレンチの下部が埋められ、上部には空洞が残るように、前記半導体基板の上に絶縁材料からなる下部絶縁膜を堆積させる工程と、
(c)前記トレンチの上部に残っている空洞内を埋め込むように、前記下部絶縁膜の上に、引張応力が内在する絶縁材料からなる上部絶縁膜を堆積させる工程と、
(d)前記トレンチ内以外の前記半導体基板上に堆積している前記上部絶縁膜及び下部絶縁膜を除去する工程と
を有する半導体装置の製造方法。
(付記9)
前記下部絶縁膜及び上部絶縁膜が、共に酸化シリコンで形成され、前記工程cにおける堆積時の基板温度が、前記工程bにおける堆積時の基板温度よりも低く、前記工程cが、前記上部絶縁膜を堆積させた後、該上部絶縁膜の堆積時の基板温度よりも高い温度で熱処理を行うことにより該上部絶縁膜に引張応力を内在させる付記8に記載の半導体装置の製造方法。
(付記10)
前記工程bにおける堆積時の基板温度が400℃以上であり、前記工程cにおける堆積時の基板温度が300℃以下であり、前記上部絶縁膜を堆積させた後の熱処理の温度が500℃以上である付記9に記載の半導体装置の製造方法。
(付記11)
前記工程b及びcにおいて、前記下部絶縁膜及び上部絶縁膜の原料元素を含むガスに、スパッタリング作用を持つガスを混合させて、プラズマ励起型化学気相成長により、前記下部絶縁膜及び上部絶縁膜を堆積させる付記8〜10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記12)
前記工程b及びcにおいて、誘導結合により発生する高密度プラズマを用いて、前記下部絶縁膜及び上部絶縁膜を堆積させる付記11に記載の半導体装置の製造方法。
(付記13)
前記工程bと工程cとの間に、さらに、
(e)前記下部絶縁膜の表層部を除去する工程
を含む付記8〜12のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記14)
前記工程eにおいて、化学的エッチングまたはスパッタリングにより、前記下部絶縁膜の表層部を除去する付記13に記載の半導体装置の製造方法。
(付記15)
前記工程aと工程bとの間に、さらに、
(f)前記トレンチの内面及び前記半導体基板の上面を覆うように、窒化シリコンからなるライナを形成する工程
を含む付記8〜14のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(1A)は、参考例による半導体装置の平面図であり、(1B)及び(1C)は、それぞれ(1A)の一点鎖線B1−B1及びC1−C1における断面図である。 (2A)及び(2B)は、それぞれNMOSFET及びPMOSFETのドレイン電流変化率とゲート幅との関係を、素子分離絶縁膜の収縮率ごとに示すグラフである。 (3A)は、第1の実施例による半導体装置の平面図であり、(3B)及び(3C)は、それぞれ(3A)の一点鎖線B3−B3及びC3−C3における断面図である。 (4A)及び(4B)は、それぞれNMOSFET及びPMOSFETのドレイン電流変化率と、素子分離絶縁膜を構成する上部絶縁膜の厚さとの関係を、上部絶縁膜の収縮率ごとに示すグラフである。 (5A)及び(5B)は、それぞれNMOSFET及びPMOSFETのドレイン電流変化率とゲート幅との関係を、上部絶縁膜の収縮率ごとに示すグラフである。 (6A)〜(6C)は、それぞれ素子分離絶縁膜を構成する上部絶縁膜の収縮率が0%、1%、及び2%のときの、ドレイン電流変化率と、上部絶縁膜の厚さとの関係をゲート幅ごとに示すグラフである。 (7A)〜(7C)は、それぞれ素子分離絶縁膜を構成する上部絶縁膜の収縮率が0%、1%、及び2%のときの、ドレイン電流変化率と、上部絶縁膜の厚さとの関係を、素子分離絶縁膜の上面の沈み込み量ごとに示すグラフである。 第2の実施例による半導体装置の製造方法の製造途中段階における装置の断面図(その1)である。 第2の実施例による半導体装置の製造方法の製造途中段階における装置の断面図(その2)である。 第2の実施例による半導体装置の製造方法の製造途中段階における装置の断面図(その3)である。 第2の実施例による半導体装置の製造方法の製造途中段階における装置の断面図(その4)である。 (9A)及び(9B)は、第2の実施例による半導体装置の断面図である。 第3の実施例による半導体装置の製造方法の製造途中段階における装置の断面図である。 (11A)及び(11B)は、第3の実施例による半導体装置の断面図である。 第4の実施例による半導体装置の製造方法の製造途中段階における装置の断面図である。 (13A)及び(13B)は、第4の実施例による半導体装置の断面図である。 第5の実施例による半導体装置の製造方法の製造途中段階における装置の断面図である。 (15A)及び(15B)は、第5の実施例による半導体装置の断面図である。
符号の説明
1 半導体基板
2 素子分離絶縁膜
3 活性領域
4 ゲート電極
4a ポリシリコン膜
10 酸化シリコン膜
11 窒化シリコン膜
15 シャロートレンチ
18 酸化シリコンライナー
20 窒化シリコンライナー
22 下部絶縁膜
22a 側壁部
24 上部絶縁膜
25 ゲート絶縁膜
26 サイドウォールスペーサ
28 沈み込み部

Claims (9)

  1. 半導体基板の表層部に、活性領域を取り囲むように形成されたトレンチと、
    前記トレンチの内面を覆うライナ膜と、
    前記ライナ膜により内面が覆われた前記トレンチ内の、下部に充填され、圧縮応力が内在する下部絶縁膜と、
    前記ライナ膜により内面が覆われた前記トレンチ内の、前記下部絶縁膜よりも上の空間に充填され、前記活性領域の表層部に引張歪を生じさせる応力が内在する上部絶縁膜と、
    を有する半導体装置。
  2. さらに、前記活性領域を横切るとともに、該活性領域の縁から外側に張り出した張り出し部分を含むゲート電極を有する請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記ゲート電極の張り出し部分の下方において、前記上部絶縁膜の厚さが50nm以上である請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記上部絶縁膜のうち、前記ゲート電極で覆われていない領域の上面が、前記活性領域の上面よりも沈み込んでいる請求項2または3に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体基板がシリコンで形成され、前記下部絶縁膜及び上部絶縁膜が酸化シリコンで形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の半導体装置。
  6. (a)半導体基板の表層部に、活性領域を取り囲むようにトレンチを形成する工程と、
    (b)前記トレンチの内面を覆うようにライナ膜を形成する工程と、
    前記ライナ膜により内面が覆われた前記トレンチの下部が埋められ、上部には空洞が残るように、前記ライナ膜の上に、圧縮応力が内在する絶縁材料からなる下部絶縁膜を堆積させる工程と、
    前記ライナ膜により内面が覆われた前記トレンチの上部に残っている空洞内を埋め込むように、前記下部絶縁膜の上に、引張応力が内在する絶縁材料からなる上部絶縁膜を堆積させる工程と、
    )前記トレンチ内以外の前記半導体基板上に堆積している前記上部絶縁膜及び下部絶縁膜を除去する工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
  7. 前記下部絶縁膜及び上部絶縁膜が、共に酸化シリコンで形成され、前記工程における堆積時の基板温度が、前記工程における堆積時の基板温度よりも低く、前記工程が、前記上部絶縁膜を堆積させた後、該上部絶縁膜の堆積時の基板温度よりも高い温度で熱処理を行うことにより該上部絶縁膜に引張応力を内在させる請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記工程における堆積時の基板温度が400℃以上であり、前記工程における堆積時の基板温度が300℃以下であり、前記上部絶縁膜を堆積させた後の熱処理の温度が500℃以上である請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記工程と工程との間に、さらに、
    )前記下部絶縁膜の表層部を除去する工程と、
    を含む請求項6〜8のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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