JP4986593B2 - ネコ忌避剤 - Google Patents
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Description
この発明は、2−イソプロピル−5−メチルフェノールを有効成分とする、ネコ忌避剤である。有効成分とするとは、2−イソプロピル−5−メチルフェノールが主なネコ忌避効果を発揮するものであり、忌避効果を有する化合物が2−イソプロピル−5−メチルフェノールのみであるネコ忌避剤だけでなく、忌避効果を有する他の忌避化合物を補助的に含有するネコ忌避剤も含む。このように用いることができる他の忌避化合物としては、レモングラスなどのハーブ等から得られる精油成分や、カプサイシンなどのネコに対して一定の忌避効果のある化合物が挙げられる。これらの成分は2−イソプロピル−5−メチルフェノールよりもネコ忌避効果が小さいので、2−イソプロピル−5−メチルフェノールよりも多量に含まれていてもよい。
・2−イソプロピル−5−メチルフェノール(和光純薬工業(株)製:試薬)
・ヒノキチオール(和光純薬工業(株)製:試薬)
・L−メントール(日本テルペン化学製:試薬)
・レモングラス(大保香料(株)製)
・エタノール(和光純薬工業(株)製:試薬)
(実施例1)
1m×1m(2m2)、厚さ30μmのポリエチレン製ごみ袋にネコの餌(マスターフーズリミティド製:商品名カルカンウィスカスを使用した。以下同じ。)30gと新聞紙10枚を入れ、その中に2−イソプロピル−5−メチルフェノール1.5gを入れてネコ忌避袋とし、輪ゴムで密封した。これを25℃、4坪の部屋にネコ1匹と一緒に置き、1日後に確認したところ、袋は破られずに餌はそのまま残った。
40℃の環境で2−イソプロピル−5−メチルフェノール2gをノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル:日本乳化剤(株)製)12gと混合し、更に水を86g加え、混合し、2重量%の水分散液を作成した。この水分散液10ml(忌避剤0.2gに相当する。)を実施例1の忌避剤のかわりにごみ袋に入れてネコ忌避袋とし、実施例1と同様の実験をしたところ、同様に袋は破られずに餌はそのまま残った。
実施例1において、2−イソプロピル−5−メチルフェノールを入れないこと以外は実施例1と同様の作業を行ったところ、袋は破られて中の餌が食べられていた。
実施例1において、2−イソプロピル−5−メチルフェノールの代わりにヒノキチオールを1.5g入れたこと以外は実施例1と同様の作業を行ったところ、袋は破られて中の餌が食べられていた。
実施例1において、2−イソプロピル−5−メチルフェノールの代わりにLメントールを1.5g入れたこと以外は実施例1と同様の作業を行ったところ、袋は破られて中の餌が食べられていた。
(実施例3)
実施例2で作成した水分散液を100ml/m2(2−イソプロピル−5−メチルフェノールに換算して2g/m2に相当する。)分、布に散布した。これを30cm角に切って内寸:幅47cm×奥行き55cm×高さ60cmの犬小屋内部に、入口(入口サイズ:幅28cm×高さ36cm)に接するように敷き、犬小屋の奥に実施例1と同じ餌30gを置いた。この犬小屋を25℃、4坪の部屋にネコ1匹と一緒に置き、直後のネコの行動と、1日後、3日後における餌の状況を観察した。餌が食べられた場合の評価を×、食べられなかった場合の評価を○とし、その結果を表1に示す。部屋に置いたネコは犬小屋の中に入ろうとせず、1日及び3日間経過しても犬小屋の中の餌は食べられていなかった。
実施例3で用いた2重量%の水分散液に、さらに水を20倍当量加えて、0.1重量%の水分散液とした。この薄めた水分散液を、100ml/m2(2−イソプロピル−5−メチルフェノールに換算して0.1g/m2に相当する。)分、布に散布し、実施例3と同様に評価した。その結果を表1に示す。部屋に置いたネコは犬小屋の中に入ろうとせず、1日後も餌は食べられておらず、3日後にようやく餌が食べられていた。
実施例3において、2−イソプロピル−5−メチルフェノールの入っていない水溶液を用いて同様の作業と評価を行ったところ、部屋に置いたネコは、すぐに犬小屋の中に入って餌を食べた。
実施例3において、2−イソプロピル−5−メチルフェノールの代わりにメントールを用い、2g/m2として同様の作業、評価を行ったところ、部屋に置いたネコはすぐに犬小屋の中に入って餌を食べた。
比較例5において、用いる水分散液を500ml/m2(メントールに換算して10g/m2)となるように布に散布して、同様の作業、評価を行ったところ、部屋に置いたネコはすぐに犬小屋の中に入って餌を食べた。
比較例5で用いるメントールの代わりに、ヒノキチオールを用い、2g/m2として同様の作業、評価を行ったところ、部屋に置いたネコはすぐに犬小屋の中に入って餌を食べた。
比較例6で用いるメントールの代わりに、ヒノキチオールを用い、10g/m2として同様の作業、評価を行ったところ、部屋に置いたネコはすぐに犬小屋の中に入って餌を食べた。
(実施例5)
エタノールと2−イソプロピル−5−メチルフェノールとを95:5の重量比で混合し溶解させた混合液(5重量%)を作成した。これに噴射剤(LPG/DME=70/30(重量比))を用いて、混合液:噴射剤=60:40の重量比で混合して、2−イソプロピル−5−メチルフェノール5%のネコ忌避エアゾール剤を作成した。このネコ忌避エアゾール剤を、直径25cmの紙皿に1gスプレー(2−イソプロピル−5−メチルフェノール:1g/m2相当)し、1時間乾燥した。この皿の真ん中に餌を3粒置き、25℃、4坪の部屋にネコ1匹と一緒に置いて観察したところ、8時間経過後も餌を食べなかった。
実施例5において、2−イソプロピル−5−メチルフェノールを混合しないこと以外は実施例5と同様の手順によりエアゾール剤を得て作業を行ったところ、8時間後、餌は全て食べられていた。
(実施例6)
2−イソプロピル−5−メチルフェノール3gをノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル:日本乳化剤(株)製:ニューコール710)9gに溶かし混合し、これを多孔質担持体である石川ライト5号(石川ライト工業(株)製)88gに添加攪拌し、均一に吸着させてネコ忌避担持体である粉剤(2−イソプロピル−5−メチルフェノール:3重量%)を得た。実施例3と同じ部屋に設置した犬小屋の中にこのネコ忌避担持体を100g撒き、その奥に餌30gを置いて、ネコを放した。1日経過してもネコは犬小屋に入らず、餌を食べないままであった。
実施例6において、2−イソプロピル−5−メチルフェノールを混合しないこと以外は実施例6と同様の手順により粉剤を得て作業を行ったところ、1日経過後に餌は全て食べられていた。
実施例6において、2−イソプロピル−5−メチルフェノールの代わりにメントール(比較例11)、又はヒノキチオール(比較例12)を用いて同様の手順により粉剤を得て作業を行ったところ、いずれも1日経過後に餌は全て食べられていた。
(実施例6〜9)
上記の実施例6において、界面活性剤の代わりにそれぞれ、流動パラフィン(カネダ(株)製:ハイコール、実施例7)低分子ポリブテン(日本油脂(株)製:ニッサンポリブテンON、実施例8)、エタノール(和光純薬工業(株)製:試薬、実施例9)のそれぞれの溶媒を用いて同様にネコ忌避担持体を作成した。これらと、実施例6のネコ忌避担持体とについて、40℃の恒温としたインキュベーターにそれぞれのネコ忌避担持体を10gずつ個別のシャーレに入れ、1ヶ月間保存した。その後、ネコ忌避担持体1gをとり、メタノール30mlに入れ、30分間超音波抽出を行った。これをフィルターで濾過し、濾液をカラムに注入して、下記の条件で2−イソプロピル−5−メチルフェノールの含有量を測定した。その結果を表2に示す。いずれも残存2−イソプロピル−5−メチルフェノールが観測されたが、特に低分子ポリブテン、流動パラフィン、界面活性剤が70%以上の残存性を示した。
実施例6において、2−イソプロピル−5−メチルフェノールの代わりにメントール(比較例11)、又はヒノキチオール(比較例12)を用いた粉剤について、同様に40℃の恒温としたインキュベーター中で1ヶ月又は2ヶ月保存したものを得た。製造直後のものと、1ヶ月間、又は2ヶ月間保存したものとを用いて同様の評価を行った。その結果を表2に示す。製造直後のものと同様に、1ヶ月又は2ヶ月保存した粉剤でも、忌避効果は発揮されなかった。
ヒノキチオール20gを、石川ライト5号(石川ライト工業(株)製)80gに添加攪拌し、均一に吸着させて担持体である粉剤(ヒノキチオール:20重量%)を得た。この粉剤の、製造直後のものと、上記の実施例6と同様に1ヶ月間、及び2ヶ月間保存したものとを用いて、同様の評価を行った。その結果を表2に示す。製造直後の粉剤を用いた場合は、3回ともネコは一日経っても餌を食べなかったが、1ヶ月又は2ヶ月保存した粉剤では、ネコは3回ともすぐに餌を食べてしまった。
(実施例10)
40℃の温度環境で、2−イソプロピル−5−メチルフェノールと、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル界面活性剤(日本乳化剤(株)製:ニューコール710)とを1:3の重量混合比で混合して2−イソプロピル−5−メチルフェノールを溶解させた。得られた溶解液を、油性塗料(シリコンアクリル樹脂系塗料:(株)アサヒペン製、スーパーコート)と混合して、5重量%のネコ忌避塗料を作成した。
実施例10において混合及び溶解を行う温度を10℃にした以外は実施例10と同様の手順によりネコ忌避塗料を作成し、同様の試験をおこなったところ、1日経過しても袋は破られず、ネコ忌避効果を十分に発揮した。
実施例10において、混合及び溶解を行う温度を50℃にした以外は実施例10と同様の手順を行って溶解させたところ、5分後に2−イソプロピル−5−メチルフェノールの含有量が実施例10の場合の80%まで減少しており、20%分の2−イソプロピル−5−メチルフェノールが揮散してしまった。ただし、このネコ忌避塗料10gを用いて実施例10と同様の作業を行ったところ、1日経過しても袋は破られず、ネコ忌避効果を十分に発揮した。
実施例10において、2−イソプロピル−5−メチルフェノールを含有させないこと以外は同様の手順により塗料を塗布して同様に餌を入れて密封し、ネコの前に置いたところ、一日経過後、袋は破られて餌は食べられていた。
実施例10において、温度環境を0℃にした以外は同様に溶解させようとしたところ、界面活性剤が固くなって、2−イソプロピル−5−メチルフェノールと混合することができず、ネコ忌避塗料を作成できなかった。
実施例10において、温度環境を60℃とした以外は同様に溶解させたところ、5分後に、2−イソプロピル−5−メチルフェノールの含有量は実施例10の場合の30%まで減少しており、70%分の2−イソプロピル−5−メチルフェノールが揮散してしまった。また、その溶解作業中に、揮散した2−イソプロピル−5−メチルフェノールによると考えられる刺激が作業者の目に感じられたため、製造作業を途中で中止した。
実施例10において、油性塗料の代わりに水性塗料((株)カンペハピオ製:スーパーヒット)を使用し、2−イソプロピル−5−メチルフェノールの濃度が10重量%であり、界面活性剤の濃度が30重量%となるようにして同様に混合した。得られたネコ忌避塗料を同様にごみ袋に塗布して餌を入れて密閉してネコの前に置いたところ、1日経過しても袋は破られていなかった。
実施例10において、2−イソプロピル−5−メチルフェノールを含有させないこと以外は同様の手順により塗料を塗布して同様に餌を入れて密封し、ネコの前に置いたところ、一日経過後、袋は破られて餌は食べられていた。
(実施例14)
2−イソプロピル−5−メチルフェノールを2重量%含むエタノール溶液を作成し、これを100ml/m2(2−イソプロピル−5−メチルフェノールの量は2g/m2)となるように、実施例3と同じ布に散布した。これを30cm角に切り、実施例3と同様の実験をしたところ、ネコは犬小屋に侵入しなかった。
2−イソプロピル−5−メチルフェノールを1.5重量%、レモングラスを0.5重量%含むエタノール溶液を作成し、実施例14と同様の濃度(2−イソプロピル−5−メチルフェノールは1.5g/m2)となるように散布し、同様の実験をしたところ、ネコは犬小屋に侵入せず、併用しても効果が発揮された。
レモングラス2重量%を含むエタノール溶液を作成し、実施例14と同様の濃度となるように散布し、同様の実験をしたところ、ネコは犬小屋に侵入して餌を食べた。
Claims (1)
- 2−イソプロピル−5−メチルフェノールを10℃以上、50℃以下の温度環境で界面活性剤又は溶媒に溶解させた溶解液、又は、界面活性剤を用いて溶媒に分散させた分散液を、ゲル化剤を水に溶解させたゲル溶解液と混合してゲル化することを特徴とする、ネコ空間忌避剤の製造方法。
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