JP4987330B2 - 画像記録方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、本発明は、画像記録媒体に沿って配列される多数の記録素子を画像データに応じて制御し、前記画像記録媒体に画像を記録する画像記録方法及び装置に関する。
図24は、プリント配線基板の製造工程の説明図である。蒸着等により銅箔1が被着された基板2が準備され、この銅箔1上に感光材料からなるフォトレジスト3が加熱圧着(ラミネート)される。次いで、露光装置によりフォトレジスト3が配線パターンに応じて露光された後、現像液により現像処理され、露光されていないフォトレジスト3が除去される。フォトレジスト3が除去されることで露出した銅箔1は、エッチング液によってエッチング処理され、その後、残存するフォトレジスト3が剥離液によって剥離される。この結果、基板2上に所望の配線パターンからなる銅箔1が残存形成されたプリント配線基板が製造される。
ここで、フォトレジスト3に配線パターンを露光する露光装置として、例えば、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等の空間光変調素子を利用した装置を適用することができる(特許文献1参照)。DMDは、SRAMセル(メモリセル)の上に格子状に配列された多数のマイクロミラーを揺動可能な状態で配置したものであり、各マイクロミラーの表面には、アルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。SRAMセルに画像データに従ったデジタル信号が書き込まれると、その信号に応じて各マイクロミラーが所定方向に傾斜し、その傾斜状態に従って光ビームがオンオフ制御されてフォトレジスト3に導かれ、配線パターンが露光記録される。
米国特許第5132723号明細書
ところで、各マイクロミラーによって反射されフォトレジスト3に導かれる光ビームは、強度、ビーム径、ビーム形状等が場所によって異なることがある。また、配線パターンが形成される基板2側では、加熱温度や圧力の不均一により、フォトレジスト3のラミネート状態が場所によって異なっていたり、現像処理、エッチング処理等の化学処理工程における化学反応速度が不均一となる場合がある。これらの理由により、所望の線幅からなる配線パターンを基板2に形成できないことがある。
本発明は、画像記録媒体に所望の画像を高精度に記録することのできる画像記録方法及び装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、記録素子又は画像記録媒体の状態を考慮した調整を行うことのできる画像記録方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明の画像記録方法は、複数の記録素子を画像データに応じて制御することにより、光ビームを画像記録媒体に導いて該画像記録媒体に画像を記録する画像記録方法において、
全ての記録素子をオン状態に設定するステップと、
前記オン状態の各記録素子から導かれた前記光ビームの光量を測定するステップと、
測定された前記各光量に基づいて、前記画像記録媒体に導かれる前記光ビームの光量のローカリティを算出するステップと、
算出された前記ローカリティに基づいて、前記画像記録媒体での前記光ビームの光量を一定にするための初期マスクデータを作成するステップと、
作成された前記初期マスクデータを用いてテストデータを補正し、補正後の前記テストデータに基づいて前記各記録素子のオンオフ状態を制御することにより、前記光ビームを前記画像記録媒体に導いて該画像記録媒体にテストパターンを記録するステップと、
記録された前記テストパターンを所望の記録状態とすべく、前記テストパターンの記録位置に応じた補正データとしての光量補正量ΔEiを求めるステップと、
前記初期マスクデータを用いて前記テストデータを補正したときの光量Eiに対する前記光量補正量ΔEiの割合と、前記画像の1画素を形成する前記複数の記録素子の個数Nとを用いて、オフ状態に制御する記録素子の個数nを、n=N・ΔEi/Eiとし、N個中のn個の記録素子をオフ状態に制御するマスクデータを求めるステップと、
オンオフ状態を決定する前記画像データと、オフ状態を決定する前記マスクデータとに基づいて前記各記録素子を制御し、前記画像記録媒体に画像を記録するステップと、
からなることを特徴とする。
また、本発明の画像記録装置は、複数の記録素子を画像データに応じて制御することにより、光ビームを画像記録媒体に導いて該画像記録媒体に画像を記録する画像記録装置において、
前記画像記録媒体にテストパターンを記録するためのテストデータを記憶するテストデータ記憶手段と、
前記テストデータに従って前記画像記録媒体に記録された前記テストパターンを所望の記録状態とすべく、前記テストパターンの記録位置に応じた補正データとしての光量補正量ΔEiを求め、前記画像記録媒体での前記光ビームの光量を一定にするための初期マスクデータを用いて前記テストデータを補正するときの光量Eiに対する前記光量補正量ΔEiの割合と、前記画像の1画素を形成する前記複数の記録素子の個数Nとを用いて、オフ状態に制御する記録素子の個数nを、n=N・ΔEi/Eiとし、N個中のn個の記録素子をオフ状態に制御するマスクデータを設定するマスクデータ設定手段と、
前記マスクデータを記憶するマスクデータ記憶手段と、
オンオフ状態を決定する前記画像データと、オフ状態を決定する前記マスクデータとに基づいて前記各記録素子を制御する記録素子制御手段と、
前記記録素子制御手段が前記各記録素子をオン状態に設定した場合に、前記各記録素子から導かれた前記光ビームの光量を測定するフォトセンサと、
前記フォトセンサで測定された前記各光量に基づいて、前記画像記録媒体に導かれる前記光ビームの光量のローカリティを算出する光量ローカリティ算出部と、
を備え、
前記マスクデータ設定手段は、前記光量ローカリティ算出部が算出した前記ローカリティに基づいて、前記初期マスクデータを作成し、作成した前記初期マスクデータを前記マスクデータ記憶手段に記憶し、
前記記録素子制御手段は、前記マスクデータ記憶手段に記憶された前記初期マスクデータを用いて前記テストデータを補正し、補正後の前記テストデータに基づいて前記各記録素子のオンオフ状態を制御することにより、前記光ビームを前記画像記録媒体に導いて該画像記録媒体にテストパターンを記録させることを特徴とする。
本発明の画像記録方法及び装置では、画像記録媒体の位置による画像むらを補正するためのマスクデータを設定し、画像記録媒体に画像を記録する多数の記録素子のうち、特定の記録素子を前記マスクデータを用いて所定の制御状態に設定することにより、画像むらを無くし、所望の画像を高精度に記録することができる。
図1は、本発明の画像記録方法及び装置が適用される実施形態であるプリント配線基板等の露光処理を行う露光装置10を示す。露光装置10は、複数の脚部12によって支持された変形の極めて小さい定盤14を備え、この定盤14上には、2本のガイドレール16を介して露光ステージ18が矢印方向に往復移動可能に設置される。露光ステージ18には、感光材料が塗布された矩形状の基板F(画像記録媒体)が吸着保持される。
定盤14の中央部には、ガイドレール16を跨ぐようにして門型のコラム20が設置される。このコラム20の一方の側部には、露光ステージ18に対する基板Fの装着位置を検出するCCDカメラ22a及び22bが固定され、コラム20の他方の側部には、基板Fに対して画像を露光記録する複数の露光ヘッド24a〜24jが位置決め保持されたスキャナ26が固定される。露光ヘッド24a〜24jは、基板Fの走査方向(露光ステージ18の移動方向)と直交する方向に2列で千鳥状に配列される。CCDカメラ22a、22bには、ロッドレンズ62a、62bを介してストロボ64a、64bが装着される。ストロボ64a、64bは、基板Fを感光することのない赤外光からなる照明光をCCDカメラ22a、22bの撮像域に照射する。
また、定盤14の端部には、露光ステージ18の移動方向と直交する方向に延在するガイドテーブル66が装着されており、このガイドテーブル66には、露光ヘッド24a〜24jから出力されたレーザビームLの光量を検出するフォトセンサ68が矢印x方向に移動可能に配設される。
図2は、各露光ヘッド24a〜24jの構成を示す。露光ヘッド24a〜24jには、例えば、光源ユニット28を構成する複数の半導体レーザから出力されたレーザビームLが合波され光ファイバ30を介して導入される。レーザビームLが導入された光ファイバ30の出射端には、ロッドレンズ32、反射ミラー34及びデジタル・マイクロ・ミラーデバイス(DMD)36が順に配列される。
DMD36は、図3に示すように、SRAMセル(メモリセル)38の上に格子状に配列された多数のマイクロミラー40(記録素子)を揺動可能な状態で配置したものであり、各マイクロミラー40の表面には、アルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。SRAMセルにDMDコントローラ42から描画データに従ったデジタル信号が書き込まれると、その信号に応じて各マイクロミラー40が所定方向に傾斜し、その傾斜状態に従ってレーザビームLのオンオフ状態が実現される。
オンオフ状態が制御されたDMD36によって反射されたレーザビームLの射出方向には、拡大光学系である第1結像光学レンズ44、46、DMD36の各マイクロミラー40に対応して多数のレンズを配設したマイクロレンズアレー48、ズーム光学系である第2結像光学レンズ50、52が順に配列される。なお、マイクロレンズアレー48の前後には、迷光を除去するとともに、レーザビームLを所定の径に調整するためのマイクロアパーチャアレー54、56が配設される。
露光ヘッド24a〜24jを構成するDMD36は、図4及び図5に示すように、高い解像度を実現すべく、露光ヘッド24a〜24jの移動方向に対して所定角度傾斜した状態に設定される。すなわち、DMD36を基板Fの走査方向(矢印y方向)に対して傾斜させることで、DMD36を構成するマイクロミラー40の配列方向に対する間隔mよりも基板Fの走査方向と直交する方向(矢印x方向)の間隔Δxを狭くし、解像度を高く設定することができる。
なお、図5では、走査方向(矢印y方向)の同一の走査線57上に複数のマイクロミラー40が配置されており、基板Fには、これらの複数のマイクロミラー40によって略同一位置に導かれたレーザビームLにより画像が多重露光される。これにより、マイクロミラー40間の光量のむらが平均化される。また、各露光ヘッド24a〜24jによる露光エリア58a〜58jは、露光ヘッド24a〜24j間の継ぎ目が生じることのないよう、矢印x方向に重畳するように設定される。
ここで、DMD36を構成する各マイクロミラー40を介して基板Fに導かれるレーザビームLの光量は、例えば、図6に示すように、露光ヘッド24a〜24jの配列方向である矢印x方向に各DMD36の反射率、光学系等に起因するローカリティを有している。このようなローカリティのある状態において、図7に示すように、複数のマイクロミラー40により反射された合成光量の少ないレーザビームLを用いて基板Fに画像を露光記録した場合と、合成光量の多いレーザビームLを用いて基板Fに画像を露光記録した場合とでは、感光材料である基板Fが所定の状態に感光する閾値をthとすると、画像の矢印x方向の幅W1、W2が異なる不具合が生じてしまう。また、図23に示すように、露光された基板Fに対して、さらに、現像処理、エッチング処理、剥離処理の各処理を行う場合、レーザビームLの光量のローカリティの影響に加えて、レジストのラミネートむら、現像処理むら、エッチング処理むら、剥離処理むら等に起因する画像の幅の変動が発生する。
そこで、本実施形態では、上記の各変動要因を考慮して、基板Fに1画素を形成するために用いるマイクロミラー40の枚数をマスクデータを用いて設定制御することにより、図8に示すように、基板Fの最終的な剥離処理まで考慮して形成される画像の矢印x方向の幅W1を位置によらず一定となるように制御する。
図9は、このような制御を行うための機能を有した露光装置10の制御回路ブロック図である。
露光装置10は、基板Fに露光記録される画像データを入力する画像データ入力部70と、入力された二次元の画像データを記憶するフレームメモリ72と、フレームメモリ72に記憶された画像データを露光ヘッド24a〜24jを構成するDMD36のマイクロミラー40のサイズ及び配置に応じた高解像度に変換する解像度変換部74と、解像度の変換された画像データを各マイクロミラー40に割り当てて出力データとする出力データ演算部76と、出力データをマスクデータに従って補正する出力データ補正部78と、補正された出力データに従ってDMD36を制御するDMDコントローラ42(記録素子制御手段)と、DMDコントローラ42によって制御されたDMD36を用いて、基板Fに所望の画像を露光記録する露光ヘッド24a〜24jとを備える。
解像度変換部74には、テストデータを記憶するテストデータメモリ80(テストデータ記憶手段)が接続される。テストデータは、基板Fに一定の線幅及びスペース幅を繰り返すテストパターンを露光記録し、そのテストパターンに基づいてマスクデータを作成するためのデータである。
出力データ補正部78には、マスクデータを記憶するマスクデータメモリ82(マスクデータ記憶手段)が接続される。マスクデータは、常時オフ状態とするマイクロミラー40を指定するデータであり、マスクデータ設定部86において設定される。また、露光装置10は、フォトセンサ68によって検出したレーザビームLの光量に基づき、光量ローカリティデータを算出する光量ローカリティデータ算出部88を有する。光量ローカリティデータ算出部88によって算出された光量ローカリティデータは、マスクデータ設定部86(マスクデータ設定手段)に供給される。
本実施形態の露光装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、図10に示すフローチャートに基づき、マスクデータの設定手順を説明する。
先ず、露光ステージ18を移動させて露光ヘッド24a〜24jの下部にフォトセンサ68を配置した後、露光ヘッド24a〜24jを駆動する(ステップS1)。この場合、DMDコントローラ42は、DMD36を構成する全てのマイクロミラー40がレーザビームLをフォトセンサ68に導くオン状態に設定する。
フォトセンサ68は、図1に示す矢印x方向に移動しながら露光ヘッド24a〜24jから出力されたレーザビームLの光量を測定し、光量ローカリティデータ算出部88に供給する(ステップS2)。光量ローカリティデータ算出部88は、測定された光量に基づき、矢印x方向の各位置xi(i=1、2、…)でのレーザビームLの光量ローカリティデータを算出し、マスクデータ設定部86に供給する(ステップS3)。
マスクデータ設定部86は、供給された光量ローカリティデータに基づき、基板Fの各位置xi(i=1、2、…)でのレーザビームLの光量Ei(i=1、2、…)を一定にするための初期マスクデータを作成し、マスクデータメモリ82に記憶させる(ステップS4)。なお、初期マスクデータは、例えば、図6に示す光量のローカリティがなくなるよう、基板Fの各位置xi(i=1、2、…)に画像の1画素を形成する複数のマイクロミラー40の中の何枚かを、光量ローカリティデータに従ってオフ状態に制御するデータとして設定される。図5では、初期マスクデータによってオフ状態に設定したマイクロミラー40を黒丸で例示している。
初期マスクデータを設定した後、露光ステージ18を移動させて露光ヘッド24a〜24jの下部に基板Fを配置し、テストデータに基づいて露光ヘッド24a〜24jを駆動する(ステップS5)。
解像度変換部74は、テストデータメモリ80からテストデータを読み込み、DMD36を構成する各マイクロミラー40に対応する解像度に変換した後、そのテストデータを出力データ演算部76に供給する。出力データ演算部76は、テストデータを各マイクロミラー40のオンオフ信号であるテスト出力データとして出力データ補正部78に供給する。出力データ補正部78は、マスクデータメモリ82から供給される初期マスクデータの位置に対応するマイクロミラー40のテスト出力データを強制的にオフ状態とした後、DMDコントローラ42に出力する。
DMDコントローラ42は、DMD36を構成する各マイクロミラー40を、初期マスクデータによって補正されたテスト出力データに従ってオンオフ制御することにより、光源ユニット28からのレーザビームLを基板Fに照射し、テストパターンを露光記録する(ステップS6)。なお、このテストパターンは、初期マスクデータによって補正されたテスト出力データに従って形成されているため、レーザビームLの光量ローカリティの影響が排除されたパターンとなる。
テストパターンが露光記録された基板Fは、現像処理、エッチング処理及びレジストの剥離処理が行われ、テストパターンが残存した基板Fが生成される(ステップS7)。なお、このテストパターンは、例えば、図11に示すように、矢印x方向の各位置xi(i=1、2、…)に線幅Wi(i=1、2、…)で形成される多数の矩形状のテストパターン90であり、ローカリティのない理想状態では、線幅Wi及びスペース幅が位置xiによらず一定となるテスト出力データに基づいて描画されている。
そこで、基板Fに形成されたテストパターン90の線幅Wi(i=1、2、…)を測定し(ステップS8)、その測定結果から、各線幅Wi(i=1、2、…)を最小値の線幅Wminとすることのできる光量補正量ΔEi(i=1、2、…)を算出する(ステップS9)。図12は、矢印x方向の各位置xi(i=1、2、…)と、測定された線幅Wi(i=1、2、…)との関係を示す。また、図13は、基板Fに照射されるレーザビームLの光量変化量ΔEと、それに伴う線幅変化量ΔWとの関係を示す。この関係は、予め実験等によって求めておく。光量補正量ΔEi(i=1、2、…)は、測定した線幅Wi(i=1、2、…)を最小値の線幅Wminとする線幅変化量ΔWiを得ることのできる各位置xiの光量変化量ΔEiとして算出される(図14参照)。
マスクデータ設定部86は、算出された光量補正量ΔEi(i=1、2、…)に基づき、ステップS4で設定された初期マスクデータを調整してマスクデータを設定する(ステップS10)。この場合、マスクデータは、基板Fの各位置xi(i=1、2、…)に画像の1画素を形成する複数のマイクロミラー40の中でオフ状態に制御するマイクロミラー40を、光量補正量ΔEi(i=1、2、…)に従って決定するデータとして設定される。設定されたマスクデータは、初期マスクデータに代えてマスクデータメモリ82に記憶される。
なお、マスクデータは、例えば、初期マスクデータを用いて出力データを補正したときの光量Ei(i=1、2、…)(図6参照)に対する光量補正量ΔEi(i=1、2、…)の割合と、1画素を形成する複数のマイクロミラー40の枚数Nとを用いて、オフ状態に制御するマイクロミラー40の枚数nを、
n=N・ΔEi/Ei
とし、N枚中のn枚のマイクロミラー40をオフ状態とするように設定すればよい。
以上のようにしてマスクデータを設定した後、基板Fに対する所望の配線パターンの露光記録処理を行う。
そこで、画像データ入力部70から所望の配線パターンに係る画像データが入力される。入力された画像データは、フレームメモリ72に記憶された後、解像度変換部74に供給され、DMD36の解像度に応じた解像度に変換され、出力データ演算部76に供給される。出力データ演算部76は、解像度の変換された画像データからDMD36を構成するマイクロミラー40のオンオフ信号である出力データを演算し、この出力データを出力データ補正部78に供給する。
出力データ補正部78は、マスクデータメモリ82からマスクデータを読み出し、出力データとして設定されている各マイクロミラー40のオンオフ状態をマスクデータによって補正し、補正された出力データをDMDコントローラ42に供給する。
DMDコントローラ42は、補正された出力データに基づいてDMD36を駆動し、各マイクロミラー40をオンオフ制御する。光源ユニット28から出力され、光ファイバ30を介して各露光ヘッド24a〜24jに導入されたレーザビームLは、ロッドレンズ32から反射ミラー34を介してDMD36に入射する。DMD36を構成する各マイクロミラー40により所望の方向に選択的に反射されたレーザビームLは、第1結像光学レンズ44、46によって拡大された後、マイクロアパーチャアレー54、マイクロレンズアレー48及びマイクロアパーチャアレー56を介して所定の径に調整され、次いで、第2結像光学レンズ50、52により所定の倍率に調整されて基板Fに導かれる。露光ステージ18は、定盤14に沿って移動し、基板Fには、露光ステージ18の移動方向と直交する方向に配列される複数の露光ヘッド24a〜24jにより所望の配線パターンが露光記録される。
配線パターンが露光記録された基板Fは、露光装置10から取り外された後、現像処理、エッチング処理、剥離処理が施される。この場合、基板Fに照射されるレーザビームLの光量は、マスクデータに基づき剥離処理までの最終処理工程を考慮して調整されているため、所望の線幅を有する高精度な配線パターンを得ることができる。
なお、上述した実施形態では、図11に示すテストパターン90を基板Fに露光記録し、その線幅Wi(i=1、2、…)を測定してマスクデータを求めているが、テストパターン90のスペース幅を測定してマスクデータを求めてもよい。また、各線幅Wi(i=1、2、…)又は各スペース幅を高精度に測定することが困難な場合には、テストパターン90の各位置xi(i=1、2、…)を中心とした小領域の濃度を測定し、その濃度分布に基づいてマスクデータを求めるようにしてもよい。
また、テストパターン90を基板Fに露光記録する代わりに、図15に示すように、所定の網%からなる網点パターン91を基板Fに露光記録し、その網%又は濃度を測定してマスクデータを求めるようにしてもよい。
さらに、テストデータとして、図16に示すn(n=1、2、…)ステップのグレースケールデータ92をテストデータメモリ80に設定し、このグレースケールデータ92を用いて、基板Fの矢印y方向に段階的に光量が増加するグレースケールパターンを露光記録した後、現像処理を行い、次いで、図17に示すように、基板Fに残存するレジストパターン94の範囲、又は残存していないレジストパターン94の範囲を測定し、レジストパターン94の各位置xi(i=1、2、…)におけるグレースケールデータ92の対応するステップの段数niを求め、その段数niに基づいてマスクデータを求めるようにしてもよい。
なお、テストパターン90の場合も同様に、現像処理後のレジストパターンを測定してマスクデータを求めることができる。
また、異なる2方向に配列される各テストパターンの線幅又はスペース幅を測定してマスクデータを求めるようにしてもよい。例えば、図18に示すように、基板Fの各位置xiに、走査方向(矢印y方向)に並行するテストパターン96aと、走査方向と直交する方向(矢印x方向)に並行するテストパターン96bとを一組として描画し、これらのテストパターン96a、96bの線幅の平均値等に基づいて光量補正量を算出し、マスクデータを求めてもよい。このように、異なる2方向に配列されるテストパターンを用いることにより、テストパターンの方向に依存する線幅変動要因の影響を排除することができる。
なお、線幅変動要因の1つとして、走査方向とそれに直交する方向とでテストパターンのエッジ部分の描画のされ方が異なることが考えられる。すなわち、図19に示すように、基板Fの走査方向(矢印y方向)のエッジ部分98aは、レーザビームLの1つ又は複数のビームスポットが基板Fの移動方向である矢印y方向に移動して描画されるのに対して、図20に示すように、矢印x方向のエッジ部分98bは、基板Fに対して移動しないレーザビームLの複数のビームスポットによって描画される。従って、このようなエッジ部分98a、98bの描画のされ方の違いにより、線幅に差異が生じる可能性がある。また、ビームスポット形状が真円でない場合においても同様に、線幅に変動が生じる可能性がある。
テストパターンの配列方向としては、上記の2方向だけではなく、3方向以上の方向としてもよく、また、矢印x、y方向に対して傾斜させたテストパターンを用いることもできる。さらには、テストパターンとして、規定の回路パターンを形成し、その回路パターンを測定することで、光量の補正を行うようにしてもよい。
また、基板Fに塗布される感光材料の種類に応じて光量補正量を求め、マスクデータを設定するようにしてもよい。すなわち、図21に示すように、基板Fに照射されるレーザビームLの光量変化量ΔEと線幅変化量ΔWとの関係、あるいは、レーザビームLのビーム径と線幅変化量ΔWとの関係は、感光材料A、Bの種類によって異なる場合がある。これは、感光材料A、Bの階調特性の違いによって生じるものであり、図22に示すように、同じ条件下でテストパターンを描画した場合であっても、異なる線幅Wとなることがある。なお、図21では、光量変化量ΔEと線幅変化量ΔWとの関係を直線近似で示している。
このような感光材料A、Bの特性の違いによらず同じ線幅のパターンを描画するためには、感光材料A、B毎の光量変化量ΔE−線幅変化量ΔW特性(図21)と、感光材料A、B毎の各位置xiでの基準線幅W0(この場合、例えば、線幅Wの最小値とする。)に対する線幅変化量ΔWA、ΔWB(図22)とから、各感光材料A、Bに応じた光量補正量を設定する必要がある。図23は、感光材料A、B毎に設定された光量補正量の一例を示す。
この実施形態では、マスクデータ設定部86において、感光材料A、B毎に求めた光量補正量に基づいて各マスクデータを設定し、マスクデータメモリ82に記憶させる。そして、基板Fに対して所望の配線パターンの露光処理を行う場合には、例えば、オペレータが入力した感光材料の種類に対応するマスクデータをマスクデータメモリ82から読み出し、出力データ演算部76から供給される出力データを当該マスクデータによって補正することにより、感光材料の種類によらず、線幅のばらつきがない高精度な配線パターンを基板Fに露光記録することができる。なお、光量(ビーム径)と線幅との関係を記録したテーブルを用意し、このテーブルを光量(ビーム径)に基づいて参照することによってローカリティの補正量を求めるようにしてもよい。
上述した露光装置10は、例えば、多層プリント配線基板(PWB:Printed Wiring Board)の製造工程におけるドライ・フィルム・レジスト(DFR:Dry Film Resist)又は液状レジストの露光、液晶表示装置(LCD)の製造工程におけるカラーフィルタや、ブラックマトリクスの形成、TFTの製造工程におけるDFRの露光、プラズマ・ディスプレイ・パネル(PDP)の製造工程におけるDFRの露光等の用途に好適に用いることができる。また、本発明は、インクジェット記録ヘッドを備えた描画装置にも同様して適用することが可能である。さらに、印刷分野、写真分野での露光装置にも適用することができる。
本実施形態の露光装置の外観斜視図である。 本実施形態の露光装置における露光ヘッドの概略構成図である。 図2に示す露光ヘッドを構成するDMDの説明図である。 図2に示す露光ヘッドによる露光記録状態の説明図である。 図2に示す露光ヘッドを構成するDMD及びそれに設定されるマスクデータの説明図である。 本実施形態の露光装置における記録位置と光量ローカリティとの関係説明図である。 図6に示す光量ローカリティを補正しない場合において記録された線幅の説明図である。 図6に示す光量ローカリティを補正した場合において記録された線幅の説明図である。 本実施形態の露光装置における制御回路ブロック図である。 本実施形態の露光装置におけるマスクデータを作成する処理のフローチャートである。 本実施形態の露光装置により基板に露光記録されたテストパターンの説明図である。 図11に示すテストパターンの位置と測定した線幅との関係説明図である。 基板に照射されるレーザビームの光量変化量と、それに伴う線幅変化量との関係説明図である。 基板の位置と光量補正量との関係説明図である。 本実施形態の露光装置により基板に露光記録された網点パターンの説明図である。 テストデータであるグレースケールデータの説明図である。 図16に示すグレースケールデータを用いて基板に形成された銅箔パターンの説明図である。 本実施形態の露光装置により基板に露光記録されたテストパターンの他の構成の説明図である。 基板の走査方向に形成されるエッジ部分の説明図である。 基板の走査方向と直交する方向に形成されるエッジ部分の説明図である。 種類の異なる感光材料における光量変化量と線幅変化量との関係説明図である。 種類の異なる感光材料における基板の位置と線幅との関係説明図である。 種類の異なる感光材料における基板の位置と光量補正量との関係説明図である。 プリント配線基板の製造工程の説明図である。
符号の説明
10…露光装置 14…定盤
18…露光ステージ 22a、22b…CCDカメラ
24a〜24j…露光ヘッド 26…スキャナ
28…光源ユニット 36…DMD
42…DMDコントローラ 68…フォトセンサ
78…出力データ補正部 80…テストデータメモリ
82…マスクデータメモリ 86…マスクデータ設定部
88…光量ローカリティデータ算出部 90、96a、96b…テストパターン
92…グレースケールデータ 94…レジストパターン
F…基板 L…レーザビーム

Claims (19)

  1. 複数の記録素子を画像データに応じて制御することにより、光ビームを画像記録媒体に導いて該画像記録媒体に画像を記録する画像記録方法において、
    全ての記録素子をオン状態に設定するステップと、
    前記オン状態の各記録素子から導かれた前記光ビームの光量を測定するステップと、
    測定された前記各光量に基づいて、前記画像記録媒体に導かれる前記光ビームの光量のローカリティを算出するステップと、
    算出された前記ローカリティに基づいて、前記画像記録媒体での前記光ビームの光量を一定にするための初期マスクデータを作成するステップと、
    作成された前記初期マスクデータを用いてテストデータを補正し、補正後の前記テストデータに基づいて前記各記録素子のオンオフ状態を制御することにより、前記光ビームを前記画像記録媒体に導いて該画像記録媒体にテストパターンを記録するステップと、
    記録された前記テストパターンを所望の記録状態とすべく、前記テストパターンの記録位置に応じた補正データとしての光量補正量ΔEiを求めるステップと、
    前記初期マスクデータを用いて前記テストデータを補正したときの光量Eiに対する前記光量補正量ΔEiの割合と、前記画像の1画素を形成する前記複数の記録素子の個数Nとを用いて、オフ状態に制御する記録素子の個数nを、n=N・ΔEi/Eiとし、N個中のn個の記録素子をオフ状態に制御するマスクデータを求めるステップと、
    オンオフ状態を決定する前記画像データと、オフ状態を決定する前記マスクデータとに基づいて前記各記録素子を制御し、前記画像記録媒体に画像を記録するステップと、
    からなることを特徴とする画像記録方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記記録素子は、前記画像データに応じて光ビームを前記画像記録媒体に導き、画像を露光記録することを特徴とする画像記録方法。
  3. 請求項1記載の方法において、
    前記所望の記録状態とは、前記画像記録媒体に記録される所望の線幅であることを特徴とする画像記録方法。
  4. 請求項1記載の方法において、
    前記所望の記録状態とは、前記画像記録媒体の複数の記録位置での線幅が一定であることを特徴とする画像記録方法。
  5. 請求項1記載の方法において、
    前記テストデータは、所定幅又は所定間隔からなる前記テストパターンを記録するデータであり、
    前記テストパターンの幅又は間隔を記録位置によらず一定にすべく前記補正データを求めることを特徴とする画像記録方法。
  6. 請求項1記載の方法において、
    前記テストデータは、所定濃度からなる前記テストパターンを記録するデータであり、
    前記テストパターンの濃度を記録位置によらず一定にすべく前記補正データを求めることを特徴とする画像記録方法。
  7. 請求項1記載の方法において、
    前記テストデータは、所定網%からなる前記テストパターンを記録するデータであり、
    前記テストパターンの網%を記録位置によらず一定にすべく前記補正データを求めることを特徴とする画像記録方法。
  8. 請求項1記載の方法において、
    前記テストデータは、濃度が段階的に変化する複数のステップからなるグレースケールを前記テストパターンとして記録するデータであり、
    前記画像記録媒体に記録された前記グレースケールを現像処理し、現像後の前記画像記録媒体に残存する前記グレースケールの範囲、又は、現像後の前記画像記録媒体に残存していない前記グレースケールの範囲に基づいて前記補正データを求めることを特徴とする画像記録方法。
  9. 請求項1記載の方法において、
    前記画像記録媒体に応じた前記補正データ又は前記マスクデータを求めることを特徴とする画像記録方法。
  10. 複数の記録素子を画像データに応じて制御することにより、光ビームを画像記録媒体に導いて該画像記録媒体に画像を記録する画像記録装置において、
    前記画像記録媒体にテストパターンを記録するためのテストデータを記憶するテストデータ記憶手段と、
    前記テストデータに従って前記画像記録媒体に記録された前記テストパターンを所望の記録状態とすべく、前記テストパターンの記録位置に応じた補正データとしての光量補正量ΔEiを求め、前記画像記録媒体での前記光ビームの光量を一定にするための初期マスクデータを用いて前記テストデータを補正するときの光量Eiに対する前記光量補正量ΔEiの割合と、前記画像の1画素を形成する前記複数の記録素子の個数Nとを用いて、オフ状態に制御する記録素子の個数nを、n=N・ΔEi/Eiとし、N個中のn個の記録素子をオフ状態に制御するマスクデータを設定するマスクデータ設定手段と、
    前記マスクデータを記憶するマスクデータ記憶手段と、
    オンオフ状態を決定する前記画像データと、オフ状態を決定する前記マスクデータとに基づいて前記各記録素子を制御する記録素子制御手段と、
    前記記録素子制御手段が前記各記録素子をオン状態に設定した場合に、前記各記録素子から導かれた前記光ビームの光量を測定するフォトセンサと、
    前記フォトセンサで測定された前記各光量に基づいて、前記画像記録媒体に導かれる前記光ビームの光量のローカリティを算出する光量ローカリティ算出部と、
    を備え、
    前記マスクデータ設定手段は、前記光量ローカリティ算出部が算出した前記ローカリティに基づいて、前記初期マスクデータを作成し、作成した前記初期マスクデータを前記マスクデータ記憶手段に記憶し、
    前記記録素子制御手段は、前記マスクデータ記憶手段に記憶された前記初期マスクデータを用いて前記テストデータを補正し、補正後の前記テストデータに基づいて前記各記録素子のオンオフ状態を制御することにより、前記光ビームを前記画像記録媒体に導いて該画像記録媒体にテストパターンを記録させることを特徴とする画像記録装置。
  11. 請求項10記載の装置において、
    前記記録素子は、前記画像データに応じて光ビームを前記画像記録媒体に導き、画像を露光記録する露光素子であることを特徴とする画像記録装置。
  12. 請求項11記載の装置において、
    前記露光素子は、前記画像データに従い、入射した光ビームを変調して前記画像記録媒体に導く空間光変調素子を構成することを特徴とする画像記録装置。
  13. 請求項12記載の装置において、
    前記空間光変調素子は、前記光ビームを反射する反射面の角度が前記画像データに従って変更可能な多数のマイクロミラーを二次元的に配列して構成されるマイクロミラーデバイスであることを特徴とする画像記録装置。
  14. 請求項10記載の装置において、
    前記所望の記録状態とは、前記画像記録媒体に記録される所望の線幅であることを特徴とする画像記録装置。
  15. 請求項10記載の装置において、
    前記所望の記録状態とは、前記画像記録媒体の複数の記録位置での線幅が一定であることを特徴とする画像記録装置。
  16. 請求項10記載の装置において、
    前記テストデータは、所定幅又は所定間隔からなる前記テストパターンを記録するデータからなることを特徴とする画像記録装置。
  17. 請求項10記載の装置において、
    前記テストデータは、所定濃度からなる前記テストパターンを記録するデータからなることを特徴とする画像記録装置。
  18. 請求項10記載の装置において、
    前記テストデータは、所定網%からなる前記テストパターンを記録するデータからなることを特徴とする画像記録装置。
  19. 請求項10記載の装置において、
    前記マスクデータ記憶手段は、前記画像記録媒体に応じた前記マスクデータを記憶することを特徴とする画像記録装置。
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