JP4987746B2 - 車両のドアハンドル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のドアハンドル装置に関するものである。
一般に車両のドアは、特許文献1に記載されるように、アウターパネルに固定されたアウトサイドハンドル装置に対するロック解除操作力をドアロック装置に伝達し、ドアロック装置によりロックされているドアを開放操作するように構成される。
特開2002-242508号公報
しかし、上述した従来例において、車両に側方衝突等の衝撃力が加えられ、アウトサイドハンドル装置のハンドル本体が慣性力によりロック解除操作方向に回転すると、ドアロック装置は不用意に開放されてしまうことがあるという欠点がある。
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、側方衝突等が発生した際にドアの不用意な開放を防止することのできる車両のドア開放制御システムに使用可能な車両のドアハンドル装置を提供することを目的とする。
車両のドア開放制御システムは、ドアロック装置5、ロック操作手段7、衝撃検出部2、および操作力伝達規制手段9を備える。ドアロック装置5は、ロック状態においてドア3を拘束して閉扉状態を維持し、ロック解除部4への解除操作力の付与によりロック状態が解除される。
ロック操作手段7は開放操作部6を含み、該開放操作部6へのロック解除操作力をロック解除部4に伝達してドアロック装置5によるドア3のロックを解除する。開放操作部6は、ハンドルベース10にハンドル本体13、さらにはレバー15を回転自在に連結したドアハンドル装置Aを含めることができる。
衝撃検出部2は、車両の適宜箇所に設置され、衝突等により車両に加えられた衝撃力を検出する。衝撃検出部2において所定の閾値以上の衝撃力が検出されると、アクチュエータ8が駆動される。
操作力伝達規制手段9は、上記アクチュエータ8により操作力伝達位置と伝達規制位置との間を駆動される。この操作力伝達規制手段9は、操作力伝達位置においてのみロック操作手段7への操作力をドアロック装置5に伝達し、ドアロック装置5によるドア3拘束を解除する。
操作力伝達規制手段9による操作力の遮断は、ロック操作手段7を拘束してロック操作手段7の可動部の移動をブロックしたり、あるいは、適宜の簡易クラッチ機構により相互に連結される2部材を連結解除状態にして一方の変位の他方への伝達を不能にすることにより実現できる。
ロック操作手段7の拘束による操作力遮断は、アクチュエータ8により駆動される係止部11を被係止部12に係止させて行うことが可能であり、この場合、被係止部12は、開放操作部6のドアロック装置5に対するロック解除ストローク位置手前で、かつ、車両への衝撃負荷からの係止部11の応答時間相当ストローク位置を超えた位置で係止部11に衝接可能な壁面として形成することができる。
このように、被係止部12を壁面として形成すると、例えば、係止部11と被係止部12との噛合、あるいは摩擦による拘束に比して、動作信頼性を高め、かつ、装置を小型化することができる。すなわち、摩擦により被係止部12を拘束する場合には、大きな垂直荷重を接触面に与える必要が有り、例えばアクチュエータ8としてソレノイドを使用する場合、所定の圧接力を確保するためには、大型のソレノイドが必要となる。
また、歯車状に形成される係止部11と被係止部12とを噛み合わせて被係止部12を拘束する場合であっても、歯形の歯面が傾斜面により形成されると、当該傾斜面から係止解除方向の分力を受けるため、接触圧を高める必要は依然として存在し、大型化要素を排除できない。さらに、係止解除方向の分力発生は、歯面を直交面により形成することにより防止できるが、この場合、十分な歯面強度、すなわち被係止部12の強度を確保するためには、歯面間の間隔を大きくする必要があり、被係止部12の拘束までの移動距離が過大になる上に、噛合信頼性も低くなる。
この点、上述した構成をとると、係止部11は、ロック解除操作位置手前で当接するように設定された壁面を待ち受けることとなるために、壁面が衝接した際の荷重に対する強度のみを考慮すれば足り、アクチュエータ8のパワーは要しない。
また、上記係止部11は、伝達規制位置に移動した後、所定時間経過後、被係止部12に対する拘束を解除するように構成した場合には、車体衝突時におけるドア3の不用意な開放を規制した後、直ちに規制が解除されるために、衝突発生後の車内からの脱出、あるいは車外からの救出に支障を来すことがない。
この場合、アクチュエータ8に、励磁状態で係止部11を伝達規制位置に駆動し、非励磁状態で原位置に復帰するソレノイド8を使用すると、規制解除のための駆動信号をソレノイド8に対する通電停止により代替できる。この結果、規制解除制御は、例えば、通電時間を制御する簡易タイマーとスイッチによっても実現できるために、制御系を簡単にすることができる。
上述した操作力伝達規制手段9による操作力の遮断位置は、ロック操作手段7上の適宜位置、すなわち、ハンドル本体13等の開放操作部6、開放操作部6の開放操作力をドアロック装置5に伝達するためのロッド、あるいはケーブル、さらには、ドアロック装置5上のロック解除部4への伝達部17に設定することが可能であるが、ドアハンドル装置Aに予め組み込んでおくと、ドアハンドル装置Aをドア3に固定するだけで、必要な性能を発揮させることができる。
この場合、ドアハンドル装置Aを、ハンドルベース10に回転自在に連結されるハンドル本体13と、
ハンドルベース10に回転自在に連結されてハンドル本体13のロック解除操作により回転駆動され、衝撃負荷時にハンドル本体13による回転操作方向に対して反対方向の回転力を発生させるカウンタウエイト14を備えたレバー15とを有して形成し、レバー15の回転を係止部11により拘束するように構成することができる。
このように構成することにより、カウンタウエイト14による慣性力キャンセルと操作力伝達規制手段9による操作力伝達遮断とが相俟って、衝突時等におけるドア3の不用意な開放を完全に防止することができる。
また、本発明によれば、
車両への衝撃を検出する衝撃検出部2と、
ロック状態において車両のドア3を拘束し、ロック解除部4への解除操作力の付与によりロック状態を解除するドアロック装置5と、
開放操作部6を含み、該開放操作部6へのロック解除操作力をロック解除部4に伝達してドアロック装置5のロック状態を解除するロック操作手段7と、
衝撃検出部2における衝撃検出信号の出力により駆動されるアクチュエータ8により操作力伝達位置から伝達規制位置に駆動され、伝達規制位置において、ロック操作手段7からロック解除部4へのロック解除操作力の伝達を禁止する操作力伝達規制手段9と、
を有する車両のドア開放制御システムを提供することも可能である。
本発明によれば、車両に側方衝突等が発生した際、ドアの不用意な開放を確実に防止することができる。
図1に示すように、車両のドア開放制御システムは、車両のドア3に固定されるドアロック装置5を有する。ドアロック装置5は、車両に形成される図外のストライクに係止してドア3を拘束して閉塞状態を維持するためのラッチ(図示せず)と、ロック解除部4を備え、ロック解除部4に解除操作力が与えられると、ストライクとの係止状態が解除されたロック解除状態に移行する。
上記ドアロック装置5を車外、あるいは車内から操作するために、ドア3にはロック操作手段7が設けられる。ロック操作手段7は、ドアハンドル装置Aと、ドアハンドル装置Aの出力部16から出力される開放操作力をドアロック装置5に伝達するためのケーブル、あるいはロッド等の伝達部17とを有する。ドアハンドル装置Aは、ドア3に固定されるハンドルベース10に開放操作部6としてのハンドル本体13を枢軸18周りに回転操作可能に連結して形成される。
9は操作力伝達規制手段であり、アクチュエータ8と係止部11とを有する。操作力伝達規制手段9をドアハンドル装置Aに組み込んだこの実施の形態において、操作力伝達規制手段9はハンドルベース10に固定される。被係止部12は、伝達部17をハンドル本体13に直接連結して出力部16とする場合にはハンドル本体13に、後述するように、ハンドル本体13に加えられた回転操作力をレバー15により変換した後、伝達部17に伝達する場合には、レバー15に設けられる。
上記係止部11は、アクチュエータ8により図1において実線で示す操作力伝達位置から鎖線で示す伝達規制位置まで駆動され、伝達規制位置において被係止部12に係止する。係止部11の係止により、被係止部12、すなわち、当該被係止部12が形成されるハンドル本体13、あるいはレバー15等の可動部材の動きは拘束され、結果、出力部16からの操作力取り出しが不可能となる。
上記アクチュエータ8を駆動制御するために、車両には衝撃検出部2が配置される。衝撃検出部2は、加速度センサ19と制御部20とを有し、制御部20は、加速度センサ19が所定の閾値以上の衝撃を検出した際にアクチュエータ8のドライブ信号をセットし、係止部11を伝達規制位置まで移動させる。
したがってこの実施の形態において、通常の運用状態において係止部11は操作力伝達位置に保持されており、被係止部12に対する拘束は解除されている。この状態でハンドル本体13を回転操作すると、出力部16は所定寸法変位し、これに連結された伝達部17を経由してドアロック装置5のロック解除部4を動作させてラッチをロック解除状態に移行させる。
これに対し、車両に側方衝突等により衝撃力が与えられると、衝撃検出部2からの命令によりアクチュエータ8が動作して係止部11による被係止部12の拘束が行われる。この結果、衝撃力によってハンドル本体13、あるいはレバー15に慣性力が発生しても、出力部16の変位が規制されるために、不用意にドアロック装置5がロック解除されることはない。
図2、3に上述したシステムに使用可能なドアハンドル装置Aを示す。ドアハンドル装置Aは、ドア3に固定されるハンドルベース10と、ハンドルベース10に連結されるハンドル本体13とを有する。ハンドル本体13は、細長形状の握り部13aの一端にドア3内方に向けて突出する操作突部13bを備え、他端においてハンドルベース10に回転自在に連結される。このドアハンドル装置Aは、図2(a)に示す姿勢でドア3に固定され、ドア3開放操作時に枢軸18周りに水平回転操作され、それに伴って操作突部13bがドア3外方に向けて移動する。
ハンドル本体13への操作力をドアロック装置5に伝達するために、ハンドルベース10にはレバー15が連結される。図3に示すように、レバー15は、上記操作突部13bへの係止片15aと、カウンタウエイト14と、出力部16としてのワイヤ連結部とを有し、ワイヤ連結部16には、アウターケーブル17aがハンドルベース10に固定されたケーブル17のインナーケーブル17bが連結される。また、レバー15は、トーションスプリング21により係止片15aが操作突部13bに圧接する方向に付勢され、この付勢力により、ハンドル本体13は、図2(b)に示す初期姿勢に保持される。
カウンタウエイト14はレバー15に一体に形成され、枢軸22を挟んで係止片15aに対して反対位置に配置される。このカウンタウエイト14は、上記トーションスプリング21と協働してハンドル本体13が衝突等により発生する慣性力により開放操作方向に移動した際のレバー15の回転を規制する。
したがってこの実施の形態において、ハンドル本体13を初期状態から水平回転させると、図3(b)に示すように、レバー15が回転してケーブル17が引かれ、この結果、ドアロック装置5のロック解除部4が操作されてドアロックが解除される。
車両に側方衝突が生じた際の慣性力によりドアロック装置5が開放操作されることのないように、ドアハンドル装置Aには、操作力伝達規制手段9が組み込まれる。図4に示すように、操作力伝達規制手段9は、上述した衝撃検出部2からの命令により駆動されるソレノイド(アクチュエータ8)を備える。ソレノイド8は、励磁状態において図4(b)に示すように、プランジャ23を吸引し、通電停止により復帰バネ24の復元力により突出状態に復帰する。
ソレノイド8のプランジャ23には上記レバー15の枢軸22が固定される。枢軸22は外方に突出する突起状の係止部11を備えて長手方向移動自在にハンドルベース10に装着される。この枢軸22は係止部11をハンドルベース10に形成された回り止め切欠10aに嵌合させて回り止めされ、レバー15は枢軸22回りに空転する。
上記レバー15には、係止部11が挿通可能なキー溝状の貫通孔15bが開設される。ソレノイド8が励磁されてプランジャ23が吸引されると係止部11は、図4(a)に示す操作力伝達位置から貫通孔15b内に進入する伝達規制位置に移動する。この状態で、図4(d)に示すように、レバー15の貫通孔15bに形成される被係止部12の移動経路が係止部11により閉塞されるために、レバー15の回転が規制される。
図4(c)に示すように、被係止部12は、図4(d)に示す係止部11の進入位置に対してθだけストローク開始端寄り、すなわち、反時計回りにレバー15が回転するこの実施の形態において、時計回りに配置される。θは、車両が側方衝突等を受けてからソレノイド8により係止部11が貫通孔15b内に進入するまでの時間(応答時間)にレバー15がハンドル本体13の慣性力により回転する角度より大きく、かつドアロック装置5をロック解除するための回転角以下に設定される。
したがってこの実施の形態において、車両に所定値以上の衝撃が加えられると、係止部11が貫通孔15bに進入してレバー15の回転を規制し、ケーブル17への操作力伝達を防止する。この状態から所定時間経過後、ソレノイド8への通電を停止すると、プランジャ23は復帰バネ24の復元力により原位置に復帰し、レバー15への拘束が解除され、以後、ハンドル本体13を使用したドア3の開放操作が可能になる。
図5に図4の変形例を示す。この変形例において係止部11はレバー15の枢軸22とは別体に形成され、ハンドルベース10の回り止め切欠10aに嵌合して回り止めされる。この係止部11が連結されるソレノイド8は、励磁状態において、プランジャ23が突出状態となるプッシュタイプのソレノイド8であり(図5(b)参照)、突出状態において係止部11はレバー15の貫通孔15bに挿入してレバー15の回転を規制する。また、規制状態からソレノイド8への給電を停止すると、復帰バネ24の復元力により吸引状態に復帰し、レバー15への回転操作が可能になる。
図6に本発明の第2の実施の形態を示す。この実施の形態は、係止部11によりハンドル本体13を拘束するようにした変形を示すもので、ハンドル本体13の操作突部13bの下端には、係止突部13cが突設され、その上面が被係止部12とされる。
係止部11は、ハンドルベース10に一端が回転自在に軸支されてレバー状に形成され、図6(a)に示す操作力伝達位置と、図6(b)に示す伝達規制位置との間を移動する。この係止部11は、図外のトーションスプリングにより操作力伝達位置側に付勢される。被係止部12と係止部11との間には、係止部11の応答時間を考慮した遊び寸法(L)が設定される。
また、上記係止部11を駆動するソレノイド8は、励磁によりプランジャ23が突出するプッシュタイプのソレノイド8であり、ソレノイドケース8aには、復帰バネ24を反力をとるためのキャップ25が固定される。
したがってこの実施の形態において、衝撃検出部2が衝撃を検出すると、係止部11が図6(b)に示す伝達規制位置に移動し、ハンドル本体13の移動を規制する。この後、ソレノイド8に対する通電が停止されると、復帰バネ24によりプランジャ23は初期位置に復帰し、これに伴って係止部11は操作力伝達位置に復帰し、ハンドル本体13への操作が可能になる。
なお、以上において、ハンドル本体13の操作力をレバー15により変換してドアロック装置5に伝達するように構成されたドアハンドル装置Aを示したが、レバー15を有することなく、ハンドル本体13に直接ケーブル17等を連結したドアハンドル装置Aを構成することも可能である。
車両のドア開放制御システムを示す図である。 ドアハンドル装置を示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)の2B-2B線断面図である。 ドアハンドル装置の動作を示す図で、(a)は図2(b)の3A-3A線断面図、(b)は(a)の状態からハンドル本体が移動した状態を示す図である。 操作力伝達規制手段を示す図で、(a)は図3(a)の4A-4A線断面図、(b)は(a)の状態からソレノイドを励磁させた状態を示す図、(c)は(a)の4C-4C線断面図、(d)は(c)の状態からのソレノイドを励磁させた状態を示す図である。 図4の変形例を示す図で、(a)はソレノイドの励磁状態を示す図、(b)はソレノイドの非励磁状態を示す図である 第2の実施の形態を示す図で、(a)は断面図、(b)はソレノイド非励磁状態を示す図、(c)はソレノイド励磁状態を示す図である。
符号の説明
2 衝撃検出部
3 ドア
4 ロック解除部
5 ドアロック装置
6 開放操作部
7 ロック操作手段
8 アクチュエータ(ソレノイド)
9 操作力伝達規制手段
10 ハンドルベース
11 係止部
12 被係止部
13 ハンドル本体
14 カウンタウエイト
15 レバー

Claims (4)

  1. 車両のドアに固定されるハンドルベースに移動自在に保持される開放操作部への開放操作により車両に固定されたドアロック装置をロック解除状態に移行させる車両のドアハンドル装置であって、
    ハンドルベースと開放操作部のいずれか一方に配置される係止部を操作力伝達位置から伝達規制位置に移動させて他方に形成される被係止部に係止させ、開放操作部を拘束する操作力伝達規制手段を有し、
    前記係止部は、車両に配置された衝撃検出部からの衝撃検出信号の出力により駆動されるとともに、
    被係止部は、開放操作部のドアロック装置に対するロック解除ストローク位置手前で、かつ、車両への衝撃負荷からの係止部の応答時間相当ストローク位置を超えた位置で係止部に衝接可能な壁面により形成される車両のドアハンドル装置。
  2. 前記係止部は、伝達規制位置に移動した後、所定時間経過後、被係止部に対する拘束を解除する請求項1記載の車両のドアハンドル装置。
  3. 前記アクチュエータは、励磁状態で係止部を伝達規制位置に駆動し、非励磁状態で原位置に復帰するソレノイドである請求項2記載の車両のドアハンドル装置。
  4. 前記開放操作部は、
    ハンドルベースに回転自在に連結されるハンドル本体と、
    ハンドルベースに回転自在に連結されてハンドル本体のロック解除操作により回転駆動され、衝撃負荷時にハンドル本体による回転操作方向に対して反対方向の回転力を発生させるカウンタウエイトを備えたレバーとを有し、
    前記係止部は、前記レバーの回転を拘束してドアロック装置へのロック解除操作力伝達を規制する請求項1、2または3記載の車両のドアハンドル装置。
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