JP4987846B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、近接させた無線通信に用いられるアンテナ装置に関する。
近時、ユーザが携帯型の無線通信機器を持ち歩き、必要に応じて相手側無線通信機器に近接させて、無線通信を行わせるシステムの普及が進んでいる。このようなシステムの無線通信機器で用いられるアンテナ装置は、安定した通信が行えるように様々な工夫が為されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来は、この種の無線通信機器では、近接させた場合にのみ安定した通信を行えることが望ましく、無線通信機器同士を近接させない場合には、通信が行われないようにすることが望ましい。
また近時、新たな近接無線通信方式であるTransfer-JETの開発が進められており、この方式においても、同様の要望がある。
特開2007−058666公報
至近距離通信で用いられるアンテナ装置は、通信相手側端末に近接させた場合に、安定した通信品質が得られることが求められている。
この発明は上記の要望に応えるべくなされたもので、通信相手側端末に近接させた場合に、安定した通信品質が得られるアンテナ装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、平面状のアンテナ素子を用い、近接無線通信に用いるアンテナ装置において、前記アンテナ素子の外周の1辺上のほぼ中央に位置する給電点と誘電体基板のグランドパターンに無線信号を給電する給電手段と、前記給電点が位置する前記1辺上における前記給電点の近傍の位置と、前記誘電体基板のグランドパターンとを短絡させる短絡手段とを具備し、前記給電点が位置する前記1辺と当該1辺の両端に接続される前記外周内の2つの辺とを合わせた長さが前記無線信号の2分の1波長であり、前記給電点が位置する前記1辺に対向する前記外周内の辺が開放端となることを特徴とする。
以上述べたように、この発明では、アンテナ素子の外周の1辺上のほぼ中央に位置する給電点と誘電体基板のグランドパターンに無線信号を給電する給電手段と、給電点の近傍と、誘電体基板のグランドパターンとを短絡させる短絡手段とを備え、アンテナ素子の開放端を除く外周の長さを無線信号の2分の1波長となるように構成している。
したがって、この発明によれば、給電点がアンテナ素子の外周の1辺のほぼ中央にあり、アンテナ素子の開放端を除く外周の長さを無線信号の2分の1波長となるようにしているので、通信相手側端末に近接させた場合に、安定した通信品質を得ることが可能なアンテナ装置を提供できる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の第1の実施形態に係わるアンテナ装置の構成を示すものである。このアンテナ装置は、無線回路などを設けた誘電体基板100と、無線信号を空間に放射するための金属などの導電材質からなる平面のアンテナ素子301と、このアンテナ素子301と誘電体基板100とを接続する給電回路200および短絡線201とを備える。
アンテナ素子301は、例えば図1に示すように、長辺長a、短辺長bの長方形の形状の平板であって、誘電体基板100と平行するように設けられている。そして、外周の1辺、例えば1つの長辺のほぼ中央には、給電回路200を介して誘電体基板100のグランドパターンに接続される給電点が設けられ、給電回路200で発振された無線信号が供給される。なお、アンテナ素子301で受信された無線信号は、図示しない受信回路に供給される。
また上記給電点が設けられる近傍の辺上に、短絡線201が接続されており、その他端は誘電体基板100のグランドパターンに接続される。そして、上記給電点が設けられる長辺の長さaと、この辺に隣り合う2つの短辺の長さb×2を合わせた長さa+b×2が、上記無線信号の波長λの1/2となっており、上記給電点が設けられる長辺に対向する長辺が開放端となる。
以上のような構成のアンテナ装置では、給電点と開放端を結ぶ線に対して対称形のアンテナ素子301を用い、そして外周に設けた給電点と開放端までの外周長を無線信号の半波長としている。このため、同様の構成のアンテナ装置を有する通信相手側端末に近接させた場合に、放射抵抗の低下を抑制し、ハイインピーダンス化が図れるので、安定した通信品質が得られる。
なお、上記の説明では、アンテナ素子301の形状が長方形の場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。図2乃至図4に示すように、円盤状の平面のアンテナ素子から弧の一部を切り取った形状(アンテナ素子302,303)であったり、円盤状の平面のアンテナ素子からそれよりも小さな直径の円盤を切り取った形状(アンテナ素子304)であってもよい。
図2の例では、アンテナ素子302の弧のほぼ中央に、給電回路200を介して誘電体基板100のグランドパターンに接続される給電点が設けられ、給電回路200で発振された無線信号が供給される。また上記給電点が設けられる近傍の辺(弧)上に、短絡線202が接続されており、その他端は誘電体基板100のグランドパターンに接続される。そして、上記弧の長さが、上記無線信号の波長λの1/2となっており、上記弧に対向する辺(弦)が開放端となる。
図3の例では、アンテナ素子302の弦のほぼ中央に、給電回路200を介して誘電体基板100のグランドパターンに接続される給電点が設けられ、給電回路200で発振された無線信号が供給される。また上記給電点が設けられる近傍の辺(弦)上に、短絡線203が接続されており、その他端は誘電体基板100のグランドパターンに接続される。そして、上記弦の長さが、上記無線信号の波長λの1/2となっており、上記弦に対向する辺(弧)が開放端となる。
図4の例では、アンテナ素子304の切り取られた部分の弧のほぼ中央に、給電回路200を介して誘電体基板100のグランドパターンに接続される給電点が設けられ、給電回路200で発振された無線信号が供給される。また上記給電点が設けられる近傍の弧上に、短絡線204が接続されており、その他端は誘電体基板100のグランドパターンに接続される。そして、上記弧の長さが、上記無線信号の波長λの1/2となっており、上記弧に対向する辺(弦)が開放端となる。
図2乃至図4のいずれに示すアンテナ素子302,303,304であっても、上述したように給電回路200と短絡線202〜204を設け、その設けられた辺の長さが無線信号の波長λの1/2となるようにしているので、通信相手側端末に近接させた場合に、放射抵抗の低下を抑制し、ハイインピーダンス化が図れるので、安定した通信品質が得られる。
(第2の実施形態)
図5は、この発明の第2の実施形態に係わるアンテナ装置の構成を示すものである。このアンテナ装置は、無線回路などを設けた誘電体基板100と、無線信号を空間に放射するための金属などの導電材質からなる平面のアンテナ素子301a、301bと、アンテナ素子301aと誘電体基板100とを接続する給電回路200aおよび短絡線201aと、アンテナ素子301bと誘電体基板100とを接続する給電回路200bおよび短絡線201bとを備える。
アンテナ素子301aとアンテナ素子301bは、誘電体基板100上で対称形を為しており、例えば図5に示すように、それぞれ長辺長a、短辺長bの長方形の形状の平板であって、それぞれ誘電体基板100と平行し、同一平面上で長辺が近接して平行するように設けられている。
そして、アンテナ素子301aは、アンテナ素子301bに近接する辺、例えば図5に示すように、1つの長辺のほぼ中央には、給電回路200aを介して誘電体基板100のグランドパターンに接続される給電点が設けられ、給電回路200aで発振された無線信号が供給される。なお、アンテナ素子301aで受信された無線信号は、図示しない受信回路に供給される。
また上記給電点が設けられる近傍の辺上に、短絡線201aが接続されており、その他端は誘電体基板100のグランドパターンに接続される。そして、上記給電点が設けられる長辺の長さaと、この辺に隣り合う2つの短辺bを合わせた長さa+b×2が、上記無線信号の波長λの1/2となっており、上記給電点が設けられる長辺に対向する長辺が開放端となる。
同様に、アンテナ素子301bは、アンテナ素子301aに近接する長辺のほぼ中央には、給電回路200bを介して誘電体基板100のグランドパターンに接続される給電点が設けられ、給電回路200bで発振された無線信号が供給される。なお、アンテナ素子301bで受信された無線信号は、図示しない受信回路に供給される。
また上記給電点が設けられる近傍の辺上に、アンテナ素子301aとは点対称に、短絡線201bが接続されており、その他端は誘電体基板100のグランドパターンに接続される。そして、上記給電点が設けられる長辺の長さaと、この辺に隣り合う2つの短辺bを合わせた長さa+b×2が、上記無線信号の波長λの1/2となっており、上記給電点が設けられる長辺に対向する長辺が開放端となる。
以上のような構成のアンテナ装置では、アンテナ素子301a、301bがそれぞれ給電点と開放端を結ぶ線に対して対称形のアンテナ素子301を用い、そして外周に設けた給電点と開放端までの外周長を無線信号の半波長としている。そして、このようなアンテナ素子301a、301bを開放端が外側になるように同一平面上で点対称に配置するようにしている。このため、同様の構成のアンテナ装置を有する通信相手側端末に近接させた場合に、放射抵抗の低下を抑制し、ハイインピーダンス化が図れ、開放端を広く展開しているので、安定した通信品質が得られる。
なお、上記の説明では、アンテナ素子301a、301bを形状を図1に示したアンテナ素子と同様に長方形として説明したが、図2乃至図4に示したアンテナ素子302乃至304を適用するようにしてもよい。その場合には、開放端が外側になるように、2つのアンテナ素子を同一平面上で点対称に配置する。
また図6に示すように、一方のアンテナ素子301aにのみ給電回路200aおよび短絡線201aを設け、アンテナ素子301bには給電回路200bおよび短絡線201bは設けないようにしても、一定の効果が得られる。これは、アンテナ素子301a上に生じるイメージ電流Imにより、アンテナ素子301aとアンテナ素子301bとの間を線対称に、アンテナ素子301b上にもイメージ電流Imが生じるからである。
(第3の実施形態)
図7は、この発明の第3の実施形態に係わるアンテナ装置の構成を示すものである。このアンテナ装置は、無線信号を空間に放射するための金属などの導電材質からなる平面のアンテナ素子305aと、地板であるグランド305bと、アンテナ素子305aとグランド305bに無線信号を給電する給電回路200と、アンテナ素子305aとグランド305bを短絡する短絡面205とを備える。なお、図示しない受信回路を備え、アンテナ素子305aに接続される。
アンテナ素子305aとグランド305bは、異なる大きさの方形の平板であって、互いに平面が対向して平行に設けられ、グランド305bは、アンテナ素子305aよりも大きい。そしてアンテナ素子305aの一辺(以下、接続辺と称する)上には、給電回路200と短絡面205が設けられ、アンテナ素子305aとグランド305bが電気的に接続される。アンテナ素子305aとグランド305bの間には、誘電体で満たすようにしてもよい。これにより、誘電体による波長短縮が行えるので、装置の小型化に寄与する。
給電回路200は、図示しない無線回路から無線信号を給電する回路であって、例えば上記接続辺のほぼ中央に設けられた給電点Sa,Sbに接続される。また上記給電点Saの近傍の接続辺上に、短絡面205が接続されて、アンテナ素子305aとグランド305bが接続される。短絡面205は、金属などの導電材料からなる。
また給電点Saと給電点Sbを結ぶ距離Sと、給電点Saから短絡面205とは反対側の辺を通じた開放端までの長さの和が、上記無線信号の波長λの1/4となっている。ただし、波長の0.2〜0.3でも構わない。そして、距離Sを、無線信号が4.5GHzの場合に、6mm以下、すなわち波長換算でλ/11以下としている。
以上のような構成のアンテナ装置では、アンテナ素子305aとグランド305bが互いに平面が平行して設けられ、給電点Saと給電点Sbを結ぶ距離Sと、給電点Saから短絡面205とは反対側の辺を通じた開放端までの長さの和を、上記無線信号の波長λの1/4とし、距離Sを波長換算でλ/11以下としている。このように距離Sを波長換算でλ/11以下としているため、アンテナ単体時では、図示しない無線回路とアンテナとのインピーダンス整合の取れない状態となるものの、通信相手側端末に近接させた場合には、上記インピーダンス整合が取れ、S21が向上する。すなわち、安定した通信品質が得られる。
なお、上記の説明では、給電回路200を介したアンテナ素子305aとグランド305bとを用いた構成としたが、これに限定されるものではない。
例えば、図8に示すように、給電点Saと給電点Sbを結ぶ距離Sと、給電点Saから短絡面205とは反対側の辺を通じた第1アンテナ素子306aの開放端までの長さと、給電点Sbから短絡面205とは反対側の辺を通じた第2アンテナ素子306bの開放端までの長さの和が、上記無線信号の波長λの1/2とし、そして、距離Sを波長換算でλ/11以下としている。またこの場合も、第1アンテナ素子306aと第2アンテナ素子306bの間を、誘電体で満たすようにしてもよい。これにより、誘電体による波長短縮が行えるので、装置の小型化に寄与する。
このような長さ設定(波長設定)によっても、アンテナ単体時では、図示しない無線回路とアンテナとのインピーダンス整合の取れない状態となるものの、通信相手側端末に近接させた場合には、上記インピーダンス整合が取れ、S21が向上する。すなわち、安定した通信品質が得られる。
また例えば、図9に示すような構成でもよい。第1アンテナ素子306aと第2アンテナ素子306cを図8と同様にして配置、接続する。第2アンテナ素子306cの接続辺に対向する辺には、切り欠き部C1を設ける。またこの場合も、第1アンテナ素子306aと第2アンテナ素子306cの間を、誘電体で満たすようにしてもよい。これにより、誘電体による波長短縮が行えるので、装置の小型化に寄与する。
このように第2アンテナ素子306cに切り欠きが設けられても、図示したような長さ設定(波長設定)により、アンテナ単体時では、図示しない無線回路とアンテナとのインピーダンス整合の取れない状態となるものの、通信相手側端末に近接させた場合には、上記インピーダンス整合が取れ、S21が向上する。すなわち、安定した通信品質が得られる。また、切り欠き部C1の空間に、受信回路などを搭載した無線モジュールを400を配置することができ、装置の小型化に寄与する。
また例えば、図10に示すように、第1アンテナ素子307aと第2アンテナ素子307bを図8と同様にして配置、接続し、第1アンテナ素子307aを第2アンテナ素子307bと同じ大きさにし、第1アンテナ素子307aがコの字型になるように、切り欠き部C2を設けるようにしてもよい。コの字の対向する2辺は、給電点Saから見て短絡面205とは反対側で開放端に通じる辺で接続するように、上記切り欠き部C2を設ける。
そして、給電点Saと給電点Sbを結ぶ距離Sと、給電点Saから短絡面205とは反対側の辺を通じた開放端までの長さと、給電点Sbから短絡面205とは反対側の辺を通じた開放端までの長さの和が、上記無線信号の波長λの1/2とし、そして、距離Sを波長換算でλ/11以下としている。
このような構成によれば、同様の構成のアンテナ装置を有する通信相手側端末に近接させた場合に、アンテナの向きによらないS21が得られる。またこの場合も、第1アンテナ素子307aと第2アンテナ素子307bの間を、誘電体で満たすようにしてもよい。 なお、図10では、第1アンテナ素子307aの開放端の長さを給電点Saが設けられる接続辺の長さと同じものとしているが、これよりも短くてもよく、コの字型ではなく、L字型であってもよい。また、コの字型やL字型は、図7にも適用できる。この場合は、第2アンテナ素子307bに代わって、グランド305bが用いられるが、給電点Saと給電点Sbを結ぶ距離Sと、給電点Saから短絡面205とは反対側の辺を通じた開放端までの長さの和を、上記無線信号の波長λの1/4とし、距離Sを波長換算でλ/11以下とすればよい。
(第4の実施形態)
図11は、この発明の第4の実施形態に係わるアンテナ装置の構成を示すものである。この実施形態では、第3の実施形態で説明したアンテナ装置を、より実装状態に近い構成で説明する。
図11(a)に、当該アンテナ装置を側面方向から見た断面図を示す。このアンテナ装置は、無線信号を空間に放射するための金属などの導電材質からなる平面の第1アンテナ素子308aおよび第2アンテナ素子308bと、これらのアンテナ素子に無線信号を給電する給電部601と、両アンテナ素子を短絡する短絡素子602と、給電部601と細線同軸ケーブル500を接続する同軸コネクタ(UFL)600と、誘電体400とを備える。給電部601と短絡素子602は、それぞれ、金属などの導電材料を用いたスルーホールを形成している。
図11(b)は、当該アンテナ装置を第2アンテナ素子308b側から見た図である。第1アンテナ素子308aと第2アンテナ素子308bは、異なる大きさの長方形の平板であって、長方形の2対の対辺のうち、短い方の1対が同じ長さとなっており、互いに平面が対向して平行に設けられる。
またアンテナ素子間で対向する同じ長さの2短辺のうち、一方の短辺(以下、接続辺と称する)の間に、上記給電部601と短絡素子602が設けられ、第1アンテナ素子308aと第2アンテナ素子308bが電気的に接続される。また接続辺側に同軸コネクタ(UFL)600を設けるため、第2アンテナ素子308bは長辺方向にも長くなっている。
そして第1アンテナ素子308aと第2アンテナ素子308bの間の空間は、誘電体400が満たされており、短辺方向には、誘電体400がアンテナ素子の大きさと面一となっているが、長辺方向には誘電体400が外部にはみ出している。
また、第2アンテナ素子308bには、第1アンテナ素子308aの反対側に、細線同軸ケーブル500や同軸コネクタ600を設けるため、これらの厚みに合わせて、図11(c)に示すように、誘電材料からなる段差調整用パッド700を設ける。なお、各辺の長さは、第3の実施形態と同様にして、無線信号の波長λに基づいて決定する。
以上のような構成のアンテナ装置では、第1アンテナ素子308aと第2アンテナ素子308bの間の空間を、誘電体400で満たし、そして第1アンテナ素子308aと第2アンテナ素子308bの接続は、2つのスルーホール601,602で行われているので、第1アンテナ素子308aと第2アンテナ素子308bの位置が物理的に安定し、第1アンテナ素子308aを搭載する装置の筐体の内壁に密着させることができる。またスルーホールを用いているので、第2アンテナ素子308bから第1アンテナ素子308aに給電を行うことができる。
次に、上述した実施形態のアンテナ装置のアンテナ特性について説明する。
図8に示したアンテナ装置の各部の寸法を、図12に示すように設定する。この場合、アンテナ単体についてのスミスチャートを図13に示す。
そして、図14に示すように、図12に示したアンテナ装置を、第1アンテナ素子305aを内側にして、送信側アンテナAnt1と受信側アンテナAnt2を対向させる。なお、受信側アンテナAnt2は、図12に示したアンテナ装置そのものであるが、送信側アンテナAnt1は、同様の構成であるが、受信側アンテナAnt2を対向させるために、受信側アンテナAnt2と線対称な構成としている。そして図15に示すように、2つのアンテナの距離、すなわち、送信側アンテナAnt1の第1アンテナ素子305aと、受信側アンテナAnt2の第1アンテナ素子305aの距離をLとする。距離Lを可変した場合のスミスチャートを図16に示す。そして図17に、S21特性を示す。
図16からわかるように、アンテナ距離Lが10[mm]の場合には、アンテナ単体時と同様の特性となるが、アンテナ距離Lを3[mm]とした場合には、すなわち、送信側アンテナAnt1と受信側アンテナAnt2を近接させた場合には、特性がチャート中心に近づいて、アンテナ整合が改善することがわかる。このため、図17に示すように、送信側アンテナAnt1と受信側アンテナAnt2を近接させることにより、S21特性が向上する。
次に、図12に示したアンテナ装置において、給電回路200と短絡面205の間の距離Dを可変した場合のスミスチャートを図18に示す。また、図12に示したアンテナ装置において、短絡面205の幅Wを可変した場合のスミスチャートを図19に示す。これらの特性からわかるように、距離Dあるいは幅Wを可変することで、インピーダンスを可変することができる。
次に、図9に示したアンテナ装置において、切り欠き部C1の大きさ(深さ)を可変した場合の特性を調べた。すなわち、図20に示すように、切り欠き部C1の深さを0[mm]とした場合(図7と同じ)、図21に示すように、切り欠き部C1の深さを5.0[mm]とした場合について調べた。その結果を、図22に示す。
次に、図10に示したアンテナ装置を、送信側アンテナAnt1と受信側アンテナAnt2として2つ用いて、図23に示すように対向させた場合について調べた。互いに、第1アンテナ素子307aを対向させている。この時、図24に示すスミスチャートの特性が得られた。このスミスチャートには、アンテナ単体時と、図23に示すように、2つのアンテナを対向させた場合について示している。
また図23に示すように、正面で対向させた場合と、90度、180度、270度の角度を成すように、送信側アンテナAnt1と受信側アンテナAnt2を配置した場合のS21特性を調べた。この結果を図25に示す。この特性からわかるように、アンテナを回転させても、S21特性の変化が少ないことがわかる。
なお、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
その一例として例えば、上記実施の形態では、図7乃至図9において、第1アンテナ素子305aまたは306aの短絡面205よりも先の部分を残しているが、図26に示すように、短絡面205よりも先の部分を無くして、小型化してもよい。このような小型化を行う前後の特性を調べ、図27のスミスチャートに示す。この図に示されるように、小型化を行っても、特性に大きな影響はない。
また上記実施の形態では、2つのアンテナ素子、またはアンテナ素子と誘電体基板とを平行にした場合を例に挙げて説明したが、平行でなくてもよい。また給電点Sa、Sbをアンテナ素子や誘電体基板の外周に設けた図を例示したが、外周の近傍であれば、同様の効果が得られる。
そしてまた、上記実施の形態では、4.5GHzの場合に距離Sが6mm、すなわち波長換算でλ/11としたが、1mm(波長換算でλ/67)、4mm(波長換算でλ/17)、現状のセルラー及びUWBアンテナの限界高さである8mm(波長換算でλ/8.4)でも有効である。特に、Transfer-JETにおいては、センター周波数が4.48GHz(帯域内は4.2-4.8GHz)であることより、λ/17以下が有効である。
その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であることはいうまでもない。
この発明に係わるアンテナ装置の第1の実施の形態の構成を示す図。 図1に示したアンテナ装置の変形例を示す図。 図1に示したアンテナ装置の変形例を示す図。 図1に示したアンテナ装置の変形例を示す図。 この発明に係わるアンテナ装置の第2の実施の形態の構成を示す図。 図5に示したアンテナ装置の変形例を示す図。 この発明に係わるアンテナ装置の第3の実施の形態の構成を示す図。 図7に示したアンテナ装置の変形例を示す図。 図7に示したアンテナ装置の変形例を示す図。 図7に示したアンテナ装置の変形例を示す図。 この発明に係わるアンテナ装置の第4の実施の形態の構成を示す図。 図7に示したアンテナ装置により具体的な寸法を設定した図。 図12に示したアンテナ装置の特性を説明するための図。 図12に示したアンテナ装置を対向させて運用する状態の例を示す図。 図14に示したアンテナ装置をA方向から見た図。 図14に示したアンテナ装置の特性の変化を説明するための図。 図14に示したアンテナ装置の特性を説明するための図。 図12に示したアンテナ装置の特性の変化を説明するための図。 図12に示したアンテナ装置の特性の変化説明するための図。 図9に示したアンテナ装置の特性を説明するための図。 図9に示したアンテナ装置の特性を説明するための図。 図9に示したアンテナ装置の特性の変化を説明するための図。 図10に示したアンテナ装置を対向させて運用する状態の例を示す図。 図23に示したアンテナ装置の特性を説明するための図。 図23に示したアンテナ装置の特性を説明するための図。 図9に示したアンテナ装置の変形例を示す図。 図26に示したアンテナ装置の特性を説明するための図。
符号の説明
100…誘電体基板、200,200a,200b…給電回路、201,201a,201b,202,203,204,205…短絡面、301,301a,301b,302,303,304,305a,306a,306b,307a,307b,308a,308b…アンテナ素子、305b…グランド、400…誘電体、500…細線同軸ケーブル、600…同軸コネクタ、601…給電部、602…短絡素子、700…段差調整用パッド、Ant01,Ant1…送信側アンテナ、Ant02,Ant2…受信側アンテナ、Sa,Sb…給電点。

Claims (6)

  1. 平面状のアンテナ素子を用い、近接無線通信に用いるアンテナ装置において、
    前記アンテナ素子の外周の1辺上のほぼ中央に位置する給電点と誘電体基板のグランドパターンに無線信号を給電する給電手段と、
    前記給電点が位置する前記1辺上における前記給電点の近傍の位置と、前記誘電体基板のグランドパターンとを短絡させる短絡手段とを具備し、
    前記給電点が位置する前記1辺と当該1辺の両端に接続される前記外周内の2つの辺とを合わせた長さが前記無線信号の2分の1波長であり、前記給電点が位置する前記1辺に対向する前記外周内の辺が開放端となることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記アンテナ素子と前記誘電体基板を平行に設けることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 平面状のアンテナ素子を用い、近接無線通信に用いるアンテナ装置において、
    前記アンテナ素子の外周の一部である弧のほぼ中央に位置する給電点と誘電体基板のグランドパターンに無線信号を給電する給電手段と、
    前記給電点が位置する前記弧上における前記給電点の近傍の位置と、前記誘電体基板のグランドパターンとを短絡させる短絡手段とを具備し、
    前記給電点が位置する前記弧の長さが前記無線信号の2分の1波長であり、前記弧に対向し且つ前記弧の両端間に接続される前記外周内の辺が開放端となることを特徴とするアンテナ装置。
  4. 前記アンテナ素子と前記誘電体基板を平行に設けることを特徴とする請求項3に記載のアンテナ装置。
  5. 第1アンテナと第2アンテナを備え、近接無線通信に用いるアンテナ装置において、
    前記第1アンテナは、
    平面状の第1アンテナ素子と、
    前記第1アンテナ素子の外周の1辺上のほぼ中央に位置する第1給電点と誘電体基板のグランドパターンに無線信号を給電する第1給電手段と、
    前記第1給電点が位置する前記1辺上における前記第1給電点の近傍の位置と、前記誘電体基板のグランドパターンとを短絡させる第1短絡手段とを備え、
    前記第1給電点が位置する前記1辺と当該1辺の両端に接続される前記外周内の2つの辺とを合わせた長さが前記無線信号の2分の1波長であり、前記第1給電点が位置する前記1辺に対向する前記外周内の辺が開放端となり、
    前記第2アンテナは、
    前記第1アンテナ素子とほぼ同じ形状の第2アンテナ素子と、
    前記第2アンテナ素子の外周の1辺上のほぼ中央に位置する第2給電点と前記誘電体基板のグランドパターンに無線信号を給電する第2給電手段と、
    前記第2給電点が位置する前記1辺上における前記第2給電点の近傍の位置と、前記誘電体基板のグランドパターンとを短絡させる第2短絡手段とを備えた第2アンテナとを具備し、
    前記第2給電点が位置する前記1辺と当該1辺の両端に接続される前記外周内の2つの辺とを合わせた長さが前記無線信号の2分の1波長であり、前記第2給電点が位置する前記1辺に対向する前記外周内の辺が開放端となり、
    前記第1アンテナ素子と前記第2アンテナ素子とが同一平面を形成し、かつ前記第1給電点と前記第2給電点を近接させて前記第1アンテナ素子の開放端と前記第2アンテナ素子の開放端を最遠に配置したことを特徴するアンテナ装置。
  6. 第1アンテナと第2アンテナを備え、近接無線通信に用いるアンテナ装置において、
    前記第1アンテナは、
    平面状の第1アンテナ素子と、
    前記第1アンテナ素子の外周の1辺上のほぼ中央に位置する第1給電点と誘電体基板のグランドパターンに無線信号を給電する第1給電手段と、
    前記第1給電点が位置する前記1辺上における前記第1給電点の近傍の位置と、前記誘電体基板のグランドパターンとを短絡させる第1短絡手段とを備え、
    前記第1給電点が位置する前記1辺と当該1辺の両端に接続される前記外周内の2つの辺とを合わせた長さが前記無線信号の2分の1波長であり、前記第1給電点が位置する前記1辺に対向する前記外周内の辺が開放端となり、
    前記第2アンテナは、
    前記第1アンテナ素子とほぼ同じ形状の第2アンテナ素子を具備し、
    前記第1アンテナ素子と前記第2アンテナ素子とが同一平面を形成し、かつ同一方向に並べて配置したことを特徴するアンテナ装置。
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