JP5002109B2 - セル接着の防止剤としての新規なグアニジノ誘導体 - Google Patents
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Description
(技術分野)
本発明は、下記のI式のアシルグアニジノ誘導体:
【化8】
式中、R1、R2、R3、A、B、X、Y及びnは、下記に示す意味を有する
並びにそれらの生理学的に許容し得る塩及びプロドラッグに関する。I式の化合物は、有用な製薬上有効な化合物である。それらは、ビトロネクチンレセプタアンタゴニスト並びに破骨細胞による細胞接着及び骨吸収の抑制剤である。これは、それらを、例えば、細胞−細胞又は細胞−マトリックス相互作用プロセスにおけるビトロネクチンレセプタとそれらのリガンドとの間の相互作用をベースにした或はそのような相互作用に影響を及ぼすことによって予防、軽減又は治癒することができる病気を治療及び予防するために適したものにする。例えば、それらは、骨粗鬆症を治療及び予防するために、或は脈管平滑筋の望ましくない血管形成又は細胞の増殖を抑制するために適用することができる。発明は、その上に、I式の化合物を製造するプロセス、それらの使用、特に製薬の有効な成分としての使用、及びそれらを含む薬剤組成物に関する。
【0002】
ヒトの骨は、骨吸収及び骨形成を含む恒常的な動的再生プロセスを受ける。これらのプロセスは、これらの目的に特定されるタイプの細胞によって制御される。骨吸収は、破骨細胞による骨マトリックスの破壊をベースにする。大部分の骨疾患は、骨形成と骨吸収との間の平衡の障害をベースにする。骨粗鬆症は、低い骨マス及び高い骨虚弱により骨折の危険の増大を生じることを特徴とする疾患である。それは、進行中の再編成化プロセスの間に骨吸収に対して新しい骨形成が不足することから生じる。従来の骨粗鬆症治療は、例えば、ビスホスホネート、エストロゲン、エストロゲン/プロゲステロン(ホルモン置換療法又はHRT)、エストロゲンアゴニスト/アンタゴニスト(選択的エストロゲンレセプタ修飾物質又はSERM)、カルシトニン、ビタミンD類似物、副甲状腺ホルモン、生長ホルモン分泌促進薬、又はフッ化ナトリウムを投与することを含む(Jardine等、Annual Reports in Medicinal Chemistry.31(1996)211)。
【0003】
活性化された破骨細胞は、直径が400μmまでの多核細胞であり、骨マトリックスを取り去る。活性化された破骨細胞は、骨マトリックスの表面に結合されるようになり、タンパク質加水分解酵素及び酸を、破骨細胞の細胞膜と骨マトリックスとの間の空間である「シーリング域」の中に分泌する。酸性条件及びプロテアーゼが骨の破壊を引き起こす。I式の化合物は、破骨細胞による骨吸収を抑制する。
【0004】
破骨細胞の骨への結合が、破骨細胞の細胞表面上のインテグリンレセプタによって制御されることを立証する研究が存在する。インテグリンは、中でも血小板上のフィブリノゲンレセプタαIIbβ3及びビトロネクチンレセプタαvβ3を含む上科のレセプタである。ビトロネクチンレセプタαvβ3は、膜糖タンパク質であり、内皮細胞、脈管平滑筋の細胞、破骨細胞及び腫瘍細胞のような多数の細胞の細胞表面上に発現される。ビトロネクチンレセプタαvβ3は、破骨細胞膜上に発現され、骨への結合及び骨吸収のプロセスを制御し、それにより骨粗鬆症の原因になる。この場合、αvβ3は、トリペプチドモチーフArg−Gly−Asp(又はRGD)を含有するオステオポンチン、骨シアロタンパク及びトロンボスポンチンのような骨マトリックスタンパク質に結合する。
【0005】
Horton及び共同作業者は、破骨細胞による歯の破壊及び破骨細胞の移動を抑制するRGDペプチド及びアンチ−ビトロネクチンレセプタ抗体(23C6)について記載している(Horton等、Exp.Cell.Res.95(1991)368)。サト等は、蛇の毒液からのRGDペプチドであるエキスタチンを組織培養において骨吸収の潜在的抑制剤として及び骨への破骨細胞接着の抑制剤として特性表示している(J.Cell Biol.111(1990)1713)。Fischer等(Endocrinology 132(1993)1411)及びヤマモト等(Endocrinology 139(1998)1411)は、エキスタチンが、また、ラットモデルでインビトロで骨吸収を抑制することも立証することができた。
【0006】
ビトロネクチンαvβ3は、大動脈脈管平滑筋細胞のネオ内膜中への移動を刺激し、これは、それの最終段階では、動脈硬化及び血管形成後に再狭窄に至る事象である(Brown等、Cardiovascular Res.28(1994)1815)。Yue等(Pharmacology Reviews and Communications 10(1998)9−18)は、αvβ3アンタゴニストを使用してネオ内膜形成を抑制することについて記載している。
【0007】
Brooks等(Cell 79(1994)1157)は、αvβ3又はαvβ3アンタゴニストに対する抗体が、新脈管形成の間に血管細胞の細胞消滅を誘発することによって腫瘍の収縮を引き起こすことを立証することができた。。ビトロネクチンレセプタ(αvβ3)は、更に種々のその他のタイプのガンの進行に関与する。レセプタは、例えば悪性黒色腫細胞において過発現される(Engleman等、Annual Reports in Medicinal Chemistry.31(1996)191)。黒色腫侵入は、過発現と相関した(Stracke等、Encyclopedia of Cancer,III巻、1855、Academic Press,1997;Hillis等、Clinical Scinece 91(1996)639)。Carron等(Cancer Res.58(1998)1930)は、αvβ3アンタゴニストを用いた腫瘍増殖の抑制及び悪性の高カルシウム血症の抑制について記載している。
【0008】
Friedlander等(Scinece 270(1995)1500)は、ラットの目におけるbFGF誘発される新脈管形成プロセスを抑制するアンチ−αvβ3抗体又はαvβ3アンタゴニストを呈示しており、これは、網膜症の治療又は乾癬の治療において治療学的に用いることができる特性である。Storgard等(J.Clin.Invest.103(1999)47)は、αvβ3アンタゴニストを関節炎疾患の治療において使用することについて記載している。ビトロネクチンレセプタ又はそれが関係している相互作用による干渉は、これより依然適した製薬の有効な成分による治療及び予防を望む所定の疾患の異なる状態を改質する可能性を供する。
【0009】
EP−A−0 528 586及びEP−A−0 528 587は、アミノアルキル−又はヘテロシクリル−置換されたフェニルアラニン誘導体を破骨細胞による骨吸収の抑制剤として開示しており、WO 95/32710は、アリール誘導体を破骨細胞による骨吸収の抑制剤として開示している。WO 95/28426では、RGDペプチドは、骨吸収、新脈管形成及び再狭窄の抑制剤として記載されている。国際特許出願WO 99/32457は、カルバミド酸エステル誘導体について開示しており、WO 99/37621は、ビトロネクチンレセプタアンタゴニストであるスルホンアミドについて開示している。それ以上のビトロネクチンレセプタアンタゴニストは、WO 98/08840及びWO 98/18461に開示されている。骨吸収の抑制剤としての置換されたプリン誘導体が、EP−A−0 853 084に記載されている。それ以上の研究は、I式の化合物が、ビトロネクチンレセプタ及び破骨細胞による骨吸収の特に強い抑制剤であることを示した。
【0010】
発明の開示
本発明は、下記のI式の、それのすべての立体異性形態の化合物及びそれのすべての比の混合物、並びにそれの生理学的に許容し得る塩及びそれらのプロドラッグに関する:
【化9】
式中、
nは、0又は1又は2であり;
Aは、窒素又はCHであり;
Bは、窒素又はCHであり;
Xは、−CH2−、−NR1−、−O−又は−S−であり;
Yは、水素、ハロゲン、NR6R6 ’、(C1−C18)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C0−C8)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C0−C8)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C0−C8)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、シアノ、CF3、ヒドロキシ、ニトロ、カルボキシル、(C1−C8)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルコキシ、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルカノイルアミノ、(C5−C14)−アリールスルホニルアミノ、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルアミノ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、(C1−C6)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C1−C8)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルスルホニル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C1−C8)−アルキルスルホニル、(C5−C14)−アリール、又は(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができ;
R1は、水素又は(C1−C4)−アルキルであり;
R2は、ヒドロキシ、アミノ、(C1−C6)−アルキル−CO−O−(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシ、(C3−C16)−シクロアルキルオキシ、(C3−C16)−シクロアルキル−CO−O−(C1−C4)−アルコキシ、(C5−C14)−アリール−CO−O−(C1−C4)−アルコキシであり、ここで、アリール、アルキル、アルコキシ、シクロアルキルオキシ及びシクロアルキルは、ヒドロキシル、ハロゲン、オキソ、CN、(C1−C4)−アルキル−CO、(C1−C4)−アルキル−CO−NH、(C1−C4)−アルキル−NH−CO−、COOH、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルキル−S(O)2及びNR6R6 ’からなる群より選ぶ1つ、2つ又は3つのラジカルによって置換されることができ、或はR2は、アミノ酸であり、それのアミノ基を通してC=Oに結合され、ここで天然のアミノ酸が好適であり;
R3は、R4、R4C(O)R5、R4OC(O)R5、R4S(O)2R5、R4N(R1)C(O)R5、R4N(R1)S(O)2R5であり;
R4は、(C1−C18)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C0−C8)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C0−C8)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C0−C8)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、シアノ、CF3、ニトロ、ヒドロキシ、カルボキシル、(C1−C8)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルコキシ、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルカノイルアミノ、(C5−C14)−アリールスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルアミノ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、(C1−C6)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルスルホニル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができ;
R5は、(C1−C4)−アルキレン又は直接結合であり;
R6及びR6 ’は、互いに関係が無く、水素、(C1−C8)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C1−C8)−アルキル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルであり、ここで、アリール部分において、1、2、3、4又は5つの環炭素原子は、N、O又はSのようなヘテロ原子によって置換されることができ、或はR6及びR6 ’は、それらを結合する原子と共に環システム、特に4−〜8−員環システムを形成し、これらは、随意にN、O、Sからなる群からの更なる、特に1、2又は3の更なるヘテロ原子も含有することができかつ飽和又は不飽和になることができる。
【0011】
発明の具体的な説明
I式の化合物において何回も現われることができるすべてのラジカル、例えばR1は、各々互いに独立に示した意味を有することができかつ同一に又は異なることができる。
【0012】
置換基において現れるアルキルラジカルは、直鎖又は枝分れ、飽和される又は一不飽和にもしくは多不飽和になることができる。これは、また、それらが置換基を有する或は例えばアルコキシラジカル、アルコキシカルボニルラジカル又はアリールアルキルラジカルにおいてその他のラジカルの置換基として現われるならば、当てはまる。同じことは、アルキレンラジカルに当てはまる。炭素原子1〜18を含有するアルキル残基の例は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、これらのラジカルのn−異性体、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、ネオペンチル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、2,3,4−トリメチルヘキシル、sec−ブチル、tert−ブチル、tert−ペンチルである。好適なアルキルラジカルは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルである。上述した一価ラジカルに対応する二価ラジカル、例えばメチレン、エチレン、1,3−プロピレン、1,2−プロピレン(=1−メチルエチレン)、2,3−ブチレン(=1,2−ジメチルエチレン)、1,4−ブチレン、1,6−ヘキシレンは、アルキレンラジカルの例である。
【0013】
不飽和のアルキル残基は、1つ以上、例えば1、2又は3個の二重結合及び/又は三重結合を含有ることができる。不飽和のアルキル残基が少なくとも2つの炭素原子を持たなければならないのはもちろんである。不飽和のアルキルラジカルの例は、ビニル、1−プロペニル、アリル、ブテニル、3−メチル−2−ブテニルのようなアルケニル残基或はエチニル、1−プロピニル又はプロパルギルのようなアルキニル残基である。アルキル残基は、また、それらが置換される時に、不飽和になることもできる。不飽和のアルキレン残基、特にアルケニレン及びアルキニレン残基も同様に直鎖又は枝分れになることができる。アルケニレン残基の例は、ビニレン又はプロペニレンである。アルキニレンラジカルの例は、エチニレン又はプロピニレンである。
【0014】
アルキル残基に関係するこれらの記述は、対応して二価又は多価アルキル残基と認めることができる残基、例えばヒドロキシ−アルキル−のような置換されたアルキル残基におけるアルキル部分に当てはまる。結合であって、それらを経て置換されたアルキル部分における置換基がそれらの近隣の基に結合されるものは、任意の所望の位置に配置されることができる。
【0015】
シクロアルキル残基は、単環式、二環式又は三環式になることができる、すなわちそれらは、モノシクロアルキル残基、ビシクロアルキル残基及びトリシクロアルキル残基になることができる、但し、それらは適した炭素原子数を有しかつ親の炭化水素が安定であることを条件とする。二環式又は三環式シクロアルキル残基は、少なくとも4つの炭素原子を持たなければならない。二環式又は三環式シクロアルキル残基は、少なくとも5つの炭素原子を有するのが好ましく、少なくとも6つの炭素原子かつそれぞれの定義において特定する炭素原子数までを有するのが一層好ましい。これより、(C3−C14)−シクロアルキルは、例えば(C3−C14)−モノシクロアルキル、(C6−C14)−ビシクロアルキル及び(C6−C14)−トリシクロアルキルを含み、これらに限定せず、(C3−C12)−シクロアルキルは、例えば(C3−C12)−モノシクロアルキル、(C6−C12)−ビシクロアルキル及び(C6−C12)−トリシクロアルキルを含み、これらに限定しない。
【0016】
モノシクロアルキル残基は、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシル又はシクロテトラデシルであり、これらは、また、例えば(C1−C4)−アルキルで置換されることもできる。挙げることができる置換されたシクロアルキル残基の例は、4−メチルシクロヘキシル及び2,3−ジメチルシクロペンチルである。
【0017】
ビシクロアルキル残基及びトリシクロアルキル残基も同様に任意の所望の適した位置で、例えば1つ以上のオキソ基及び/又は1つ以上の同一の又は異なる(C1−C4)−アルキル基、例えばメチル又はイソプロピル基、好ましくはメチル基によって置換される又は未置換になることができる。結合であって、それを経て二環式又は三環式残基が結合されるものは、分子中の任意の所望の位置に配置されることができ;こうして残基が橋頭原子を経て又はブリッジ中の原子を経て結合されることができる。結合であって、それを経て残基が結合されるものもまた、任意の所望の立体化学位置、例えばエキソ位置又はエンド位置に配置されることができる。
【0018】
二環式環システムの親構造の例は、ノルボルナン(=ビシクロ[2.2.1]ヘプタン)、ビシクロ[2.2.2]オクタン及びビシクロ[3.2.1]オクタンである。オキソ基で置換されたシステムの例は、樟脳(=1,7,7−トリメチル−2−オキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン)である。三環式環システムの親構造の例は、ツイスタン(=トリシクロ[4.4.0.03,8]デカン、アダマンタン(=トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン)、ノルアダマンタン(=トリシクロ[3.3.1.03,7]ノナン)、トリシクロ[2.2.1.02,6]ヘプタン、トリシクロ[5.3.2.04,9]ドデカン、トリシクロ[5.4.0.02,9]ウンデカン又はトリシクロ[5.5.1.03,11]トリデカンである。アダマンタンから誘導される残基は、1−アダマンチル又は2−アダマンチルにすることができる。
【0019】
ハロゲンは、例えばフッ素、塩素、臭素又はヨウ素である。
【0020】
(C5−C14)−アリールは、(C5−C14)−アリール残基(=(C5−C14)−ヘテロアリール残基)(ここで、5〜14の環炭素原子の1つ以上が、窒素、酸素又は硫黄のようなヘテロ原子によって置換される)及び炭素環式(C6−C14)−アリール残基を含む。炭素環式(C6−C14)−アリール残基の例は、フェニル、1−ナフチル又は2−ナフチルのようなナフチル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル又は4−ビフェニリルのようなビフェニリル、アントリル或はフルオレニルであり、ここで、(C6−C12)−アリール残基、特に1−ナフチル、2−ナフチル及びフェニルが好適である。アリール残基、特にフェニル残基は、他に記述しないならば、1つ以上の、好ましくは1つ、2つ又は3つの同一の又は異なる置換基によって置換される又は未置換になることができる。置換されるアリール残基は、他に記述しないならば、特に下記からなるシリーズからの同一の又は異なる残基によって置換されることができる:(C1−C8)−アルキル、好ましくは(C1−C6)−アルキル、一層好ましくは(C1−C4)−アルキル、(C1−C8)−アルコキシ、好ましくは(C1−C6)−アルコキシ、一層好ましくは(C1−C4)−アルコキシ、フッ素、塩素及び臭素、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、メチレンジオキシ、シアノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、好ましくは(C1−C4)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルコキシ、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルカノイルアミノ、(C5−C14)−アリールスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルアミノ、好ましくは(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノ、好ましくはジ−((C1−C4)−アルキル)アミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、(C1−C6)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルアミノスルホニル、フェニルを含む(C5−C14)−アリール、テトラゾリルを含む(C5−C14)−ヘテロアリール、(R9O)2P(O)−及び(R9O)2P(O)−O−(式中、R9は水素、(C1−C10)−アルキル、(C6−C14)−アリール又は(C6−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルである)。アリール残基に存在することができる亜族の置換基は、(C1−C8)−アルキル、特に(C1−C4)−アルキル、(C1−C8)−アルコキシ、特に(C1−C4)−アルコキシ、フッ素、塩素及び臭素、ニトロ、アミノ、(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ−((C1−C4)−アルキル)アミノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、メチレンジオキシ、シアノ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、(C1−C4)−アルコキシカルボニル、フェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、テトラゾリル、(R9O)2P(O)−及び(R9O)2P(O)−O−(式中、R9は水素、(C1−C10)−アルキル、(C6−C14)−アリール又は(C6−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルである)によって形成される。通常2までのニトロ基だけがI式の化合物中に存在することができ、同様にI式の化合物の定義において述べたすべての他の基、置換基又はヘテロ原子は、生成する分子が安定でありかつ意図する用途について望まれない特性を示さないような位置、数及び組合せで存在することができるだけである。
【0021】
モノ置換されたフェニル残基では、置換基は、2位、3位又は4位に配置されることができ、3位及び4位が好適である。フェニルが二置換されるならば、置換基は、2,3位、2,4位、2,5位、2,6位、3,4位又は3,5位に配置されることができる。二置換されるフェニル残基では、2つの置換基が、結合部位に対して3,4位に配置される。三置換されるフェニル残基では、置換基は、2,3,4位、2,3,5位、2,3,6位、2,4,5位、2,4,6位又は3,4,5位に配置されることができる。同様に、ナフチル残基及びその他のアリール残基は、任意の所望の位置、例えば1−ナフチル残基は、2−、3−、4−、5−、6−、7−及び8−位で、2−ナフチル残基は、1−、3−、4−、5−、6−、7−及び8−位で置換されることができる。
【0022】
(C5−C14)−アリール基は、また、炭素環式システムの他に、また、単環式又は多環式、例えば単環式、二環式又は三環式の芳香族環システム(ここで、1つ、2つ、3つ、4つ又は5つの環炭素原子が、ヘテロ原子により、特に窒素、酸素及び硫黄からなるシリーズからの同一の又は異なるヘテロ原子によって置換される)になることもできる。複素環式(C5−C14)−アリール基及び(C5−C14)−ヘテロアリール基の例は、下記である:2−ピリジル、3−ピリジル及び4−ピリジルのようなピリジル、2−ピロリル及び3−ピロリルのようなピロリル、2−フリル及び3−フリルのようなフリル、2−チエニル及び3−チエニルのようなチエニル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、テトラゾリル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、フタラジニル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、β−カルボリニル、或はこれらの残基のベンゾ縮合された、シクロペンタ縮合された、シクロヘキサ縮合された又はシクロヘプタ縮合された誘導体。複素環式システムは、炭素環式アリールシステムに関して上に挙げた置換基によって任意の適した位置で置換されることができる。
【0023】
一連のヘテロアリール基において、窒素、酸素及び硫黄からなるシリーズからの、1つ、2つ又は3つの環ヘテロ原子、特に1つ又は2つの環ヘテロ原子を有し、かつ(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、フッ素、塩素、ニトロ、アミノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、(C1−C4)−アルコキシカルボニル、フェニル、フェノキシ、ベンジルオキシ及びベンジルからなるシリーズからの1つ、2つ又は3つの置換基によって置換される又は未置換になることができる単環式又は二環式の芳香族環システムが好適である。ここで、特に好適なのは、窒素、酸素及び硫黄からなるシリーズからの、1つ、2つ又は3つの環ヘテロ原子、特に1つ又は2つの環ヘテロ原子を有し、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、フェニル、フェノキシ、ベンジル及びベンジルオキシからなるシリーズからの1つ又は2つの置換基によって置換されることができる単環式又は二環式の芳香族5員〜10員環システムである。一層特に好適なのは、窒素、酸素及び硫黄からなるシリーズからの、1つ又は2つの環ヘテロ原子、特に1つの環ヘテロ原子を有し、上記した通りに未置換の又は置換される5員又は6員の単環式ヘテロアリール基及び9員又は10員の二環式ヘテロアリール基である。
【0024】
亜族のアリール基は、0、1つ、2つ、3つ又は4つの環窒素原子を含有し、上に示した通りに置換されるか又は未置換のいずれか、特にフッ素、塩素、臭素、シアノ、CF3、ニトロ、カルボキシル、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルコキシ、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルカノイルアミノ、(C5−C14)−アリールスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルアミノ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、(C1−C6)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルスルホニル、(C5−C14)−アリール、又は(C5−C14)−ヘテロアリールによって置換される又は未置換の6員の単環式芳香族環システムの残基によって形成される。
【0025】
アリール残基に関する上記の記述は、また、例えばアリール−アルキル−のような基におけるアリール部分にも対応して当てはまる。アリール部分においても上に挙げた置換基を有することができるアリール−アルキル−残基の例は、ベンジル、1−フェニルエチル又は2−フェニルエチルである。
【0026】
飽和及び不飽和の複素環式環システムの例として、4員〜8員環システムを含む上述したヘテロアリール基であって、それらから、それらがそれぞれの基の定義に従っているならば、複素環式残基が誘導され得るものに加えて、アゼチジン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサシクロヘキサン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、ジヒドロイソキサゾール、テトラヒドロイソキサゾール、1,3−ジオキソラン、1,2−ジチオラン、2,3−ジヒドロフラン、2,5−ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、2,3−ジヒドロチオフェン、2,5−ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、4−イミダゾリン、イミダゾリジン、2−オキサゾリン、3−オキサゾリン、4−オキサゾリン、オキサゾリジン、2−チアゾリン、3−チアゾリン、4−チアゾリン、チアゾリジン、2H−チアピラン、2H−ピラン、4H−ピランを挙げることができる。R6及びR6 ’を、それらを接続する窒素原子と共に表わす4員〜8員環システムは、4、5、6、7又は8つの環メンバーを含有し、好ましくはモルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、ピペリジン又はピロリジンである。
【0027】
R2を表わすアミノ酸(アミノカルボン酸)は、同じ分子内にアミノ基を1つ又はいくつか含有するカルボン酸である。それらは、R2基を有するI式におけるC=O基にアミド結合を形成することによりアミノ基を経て結合される。アミノ酸は、例えば、アミノ基とカルボキシル基とが同じ炭素原子(それの位置はα位と呼ばれる)に結合されるα−アミノ酸、又はβ−アミノ酸になることができる。好適なアミノ酸の群は、α−アミノ酸、特にL−α−アミノ酸によって形成される。好適なアミノ酸の群は、更に天然のアミノ酸であって、リビング有機体のタンパク質がそれらで組立てられておりかつ対応する核酸がコード化しているもの、特に天然のL−α−アミノ酸によって形成される。特に好適なアミノ酸は、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、トリプトファン、フェニルアラニン、メチオニン、グリシン、セリン、チロシン、トレオニン、システイン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギニン、ヒスチジン、特にL−異性体である。アミノ酸における官能基は、誘導体の形態で存在することができる。例えば、アミノ酸におけるカルボン酸基は、(C1−C4)−アルキルエステルのようなエステルとして、又はアミドとして存在することができる。
【0028】
I式の化合物中に存在する光学的に活性な炭素原子は、互いに関係なくR構造又はS構造を有することができる。I式の化合物中は、純鏡像異性体又は純ジアステレオマーの形態で或は鏡像異性体の混合物の形態で、例えばラセミ化合物、又はジアステレオマーの混合物の形態で存在することができる。本発明は、純ジアステレオマー及びジアステレオマーの混合物と同様に両方の純鏡像異性体及び鏡像異性体の混合物に関する。発明は、I式の二種以上の立体異性体を含み、立体異性体を混合物においてすべての比で含む。それぞれの構造単位を含有するI式の化合物は、また、E異性体又はZ異性体(或はトランス異性体又はシス異性体)として存在することもできる。発明は、両方の純E異性体、純Z異性体、純シス異性体、純トランス異性体及びE/Z混合物及びシス/トランス混合物のすべての比のものに関する。発明は、また、I式の化合物のすべての互変異性形態も含む。ジアステレオマー(E/Z異性体を含む)は、例えばクロマトグラフィーによって分離して個々の異性体にすることができる。ラセミ化合物は、通例の方法、例えばキラル相でクロマトグラフィーにより或は分離する、例えば光学的に活性な酸又は塩基で得られるジアステレオマー性塩を晶出することによって分離して二種の鏡像異性体にすることができる。I式の立体化学的に均一な化合物は、また、立体化学的に均一な出発原料を採用することにより又は立体選択的な反応を使用することによって得ることもできる。
【0029】
I式の化合物の生理学的に許容し得る塩は、生理学的に許容し得る非毒性塩、特に製薬上利用可能な塩である。酸性基、例えばカルボキシル基を含有するI式の化合物のそのような塩は、例えばアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩及びカルシウム塩のようなもの、かつまた生理学的に許容し得る第四級アンモニウムイオンを有する塩並びにアンモニア及び生理学的に許容し得る有機アミン、例えばトリエチルアミン、エタノールアミン又はトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミンのようなものとの酸付加塩である。I式の化合物における塩基性基は、例えば塩酸、硫酸又はリン酸のような無機酸と、或は錯酸、くえん酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、メタンスルホン酸又はp−トルエンスルホン酸のような有機カルボン酸及びスルホン酸と酸付加塩を形成することができる。塩基性窒素原子に加えて同時に塩基性基及び酸性基、例えばカルボキシル基を含有するI式の化合物は、同様に本発明が含む双性イオン(又はベタイン又は分子内塩)として存在することができる。
【0030】
I式の化合物の塩は、当業者に知られている通例の方法、例えば溶媒又は希釈剤中でI式の化合物を無機又は有機酸又は塩基と組み合わせることにより、或はその他の塩からカチオン交換又はアニオン交換によって得ることができる。本発明の主題は、また、生理学的許容度が低いために、直接薬剤に使用するのに適していないが、例えばI式の化合物のそれ以上の化学的改質を実施するための中間体として又は生理学的に許容し得る塩を調製するための出発原料として適しているI式の化合物のすべての塩でもある。
【0031】
本発明は、その上に、I式の化合物の活性な代謝物質ばかりでなく、I式の化合物のすべての溶媒和化合物、例えば水和物又はアルコールとの付加物、かつまたエステルのようなI式の化合物の誘導体、プロドラッグ及びその他の生理学的に許容し得る誘導体を含む。発明は、特に、生理学的条件下で転化してI式の化合物にすることができるI式の化合物のプロドラッグに関する。I式の化合物用の適したプロドラッグ、すなわち所望の様式で改良される性質を有するI式の化合物の化学的に改質された誘導体は、当業者に知られている。プロドラッグ及びそれらの製法に関する一層詳細な情報は、例えばFleisher等、Advanced Drug Delivery Reviews 19(1996)115; Design of Prodrugs,H.Bundgaard(編)、Elsevier,1985;又はH.Bundgaard、Drugs of the Future 16(1991)443に見られ、これらの文献を本明細書中に援用する。I式の化合物用の適したプロドラッグは、特にカルボン酸基、特にCOR2基を表わすCOOH基のエステルプロドラッグ及びアミンプロドラッグ、例えばアルキルエステル、かつまたアミノ基又はグアニジン基のようなアシル化可能な窒素含有基のアシルプロドラッグ及びカルバメートプロドラッグである。アシルプロドラッグ又はカルバメートプロドラッグにおいては、そのような基における窒素原子上の1つ以上、例えば1つ又は2つの水素原子がアシル基又はカルバメート基で置換される。アシルプロドラッグ及びカルバメートプロドラッグ用の適したアシル基及びカルバメート基は、例えば下記である:R10−C(O)−及びR11−C(O)−基(式中、R10は、水素、(C1−C18)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C1−C8)−アルキル−、(C5−C14)−アリール(ここで、1〜5個の炭素原子が窒素、酸素又は硫黄のようなヘテロ原子によって置換されることができる)又は(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキル−(ここで、アリール部分における1〜5個の炭素原子が窒素、酸素又は硫黄のようなヘテロ原子によって置換されることができる)であり、R11は、水素を除いてR10について示した意味を有する)。
【0032】
I式の好適な化合物の亜族は、Aが窒素でありかつBが窒素である化合物によって形成され、別の亜族は、Aが窒素でありかつBがCHである化合物によって形成され、別の亜族は、AがCHでありかつBが窒素である化合物によって形成され、別の亜族は、AがCHでありかつBがCHである化合物によって形成され、ここで、すべてのこれらの化合物は、すべての立体異性形態及びそれらのすべての比の混合物で、並びにそれらの生理学的に許容し得る塩及びそれらのプロドラッグの形態で構成される。
【0033】
n、X、Y、R1、R2、R3、R4、R5は、本発明の範囲内で、互いに関係なく前に規定した意味を採用することができる。
【0034】
nは、0又は1又は2であるのが好ましく、0又は1であるのが一層好ましく、1であるのが特に好ましい。
【0035】
Xは、−NR1−又は−S−であるのが好ましい。I式の特に好適な化合物の亜族は、Xが−NR1−である化合物によって形成され、別の亜族は、Xが−S−である化合物によって形成される。
【0036】
Yは、水素、(C1−C6)−アルキル、(C5−C7)−シクロアルキル−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C0−C3)−アルキル(ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、シアノ、CF3、ニトロ、(C1−C4)−アルキル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができる)であるのが好ましい。Yは、水素、(C1−C6)−アルキル又は(C5−C14)−アリール(ここで、アリール及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、CF3、(C1−C4)−アルキルによって一度又は二度置換されることができる)であるのが一層好ましい。Yは、水素又は(C1−C3)−アルキルであるのが特に好ましい。
【0037】
R1は、水素又はメチルであるのが好ましく、水素であるのが一層好ましい。
【0038】
R2は、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルキル−CO−O−(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシであるのが好ましく、ヒドロキシ又は(C1−C4)−アルコキシであるのが一層好ましい。
【0039】
R3は、R4、R4C(O)R5、R4OC(O)R5、R4S(O)2R5、R4N(R1)C(O)R5、又はR4N(R1)S(O)2R5であるのが好ましく、R4、R4OC(O)R5、又はR4S(O)2R5であるのが一層好ましく、R4OC(O)R5又はR4S(O)2R5であるのが特に好ましい。
【0040】
R4は、(C1−C18)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C0−C8)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C0−C8)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C0−C8)−アルキル(ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、シアノ、CF3、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルキルカルボニル、(C1−C4)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ−((C1−C4)−アルキル)アミノ、(C1−C4)−アルキルスルホニル、(C1−C4)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルスルホニル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができる)であるのが好ましい。R4は、(C1−C10)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C0−C3)−アルキル(ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、シアノ、CF3、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルキルカルボニル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができる)であるのが一層好ましい。R4は、(C1−C10)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C0−C3)−アルキル(ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、シアノ、CF3、(C1−C4)−アルキルによって一度又は二度置換されることができる)であるのが特に好ましい。
【0041】
R5は、直接結合であるであるのが好ましい。
【0042】
発明は、更に、I式において、下記である好適な化合物(それらのすべての立体異性形態)及びそれのすべての比の混合物、並びにそれらの生理学的に許容し得る塩及びそれらのプロドラッグを含む:
nは、0又は1又は2であり;
Xは、−NR1−又は−S−であり;
Yは、水素、(C1−C6)−アルキル、(C5−C7)−シクロアルキル−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C0−C3)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、シアノ、CF3、ニトロ、(C1−C4)−アルキル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができ;
R1は、水素又はメチルであり;
R2は、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルキル−CO−O−(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシであり;
R3は、R4、R4C(O)R5、R4OC(O)R5、R4S(O)2R5、R4N(R1)C(O)R5、R4N(R1)S(O)2R5であり;
R4は、(C1−C18)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C0−C8)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C0−C8)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C0−C8)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、シアノ、CF3、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルコキシ(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルキルカルボニル、(C1−C4)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ−((C1−C4)−アルキル)アミノ、(C1−C4)−アルキルスルホニル、(C1−C4)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルスルホニル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができ;
R5は、直接結合である。
【0043】
発明は、更に、I式において、下記である好適な化合物(それらのすべての立体異性形態)及びそれのすべての比の混合物、並びにそれらの生理学的に許容し得る塩及びそれらのプロドラッグを含む:
nは、0又は1であり;
Xは、−NR1−又は−S−であり;
Yは、水素、(C1−C6)−アルキル又は(C5−C14)−アリールであり、ここで、アリール及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、CF3、(C1−C4)−アルキルによって一度又は二度置換されることができ;
R1は、水素又はメチルであり;
R2は、ヒドロキシ又は(C1−C4)−アルコキシであり;
R3は、R4、R4OC(O)R5、R4S(O)2R5であり;
R4は、(C1−C10)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C0−C3)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、CF3、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルキルカルボニル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができ;
R5は、直接結合である。
【0044】
発明は、更に、I式において、下記である好適な化合物(それらのすべての立体異性形態)及びそれのすべての比の混合物、並びにそれらの生理学的に許容し得る塩及びそれらのプロドラッグを含む:
nは、1であり;
Xは、−NR1−又は−S−であり;
Yは、水素又は(C1−C3)−アルキルであり;
R1は、水素であり;
R2は、ヒドロキシ又は(C1−C4)−アルコキシであり;
R3は、R4、R4OC(O)R5、R4S(O)2R5であり;
R4は、(C1−C10)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C0−C3)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、CF3、(C1−C4)−アルキルによって一度又は二度置換されることができ;
R5は、直接結合である。
【0045】
本発明の範囲内に、更に、I式において、下記である好適な化合物(それらのすべての立体異性形態)及びそれのすべての比の混合物、並びにそれらの生理学的に許容し得る塩及びそれらのプロドラッグを含む:
nは、1であり;
Xは、−NR1−であり;
Yは、水素又は(C1−C3)−アルキルであり;
R1は、水素であり;
R2は、ヒドロキシ又は(C1−C4)−アルコキシであり;
R3は、R4、R4OC(O)R5、R4S(O)2R5であり;
R4は、(C1−C10)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C0−C3)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、CF3、(C1−C4)−アルキルによって一度又は二度置換されることができ;
R5は、直接結合である。
【0046】
本発明の範囲内に、更に、I式において、下記である好適な化合物(それのすべての立体異性形態)及びそれのすべての比の混合物、並びにそれらの生理学的に許容し得る塩及びそれらのプロドラッグを含む:
nは、1であり;
Xは、−S−であり;
Yは、水素又は(C1−C3)−アルキルであり;
R1は、水素であり;
R2は、ヒドロキシ又は(C1−C4)−アルコキシであり;
R3は、R4、R4OC(O)R5、R4S(O)2R5であり;
R4は、(C1−C10)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C0−C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C0−C3)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、CF3、(C1−C4)−アルキルによって一度又は二度置換されることができ;
R5は、直接結合である。
【0047】
Xが−NR1−、−CH2−又は−O−である場合に、R2−CO−及びR1R3N−基に結合されるI式の化合物の炭素原子は、S構造中に存在するのが好ましい。Xが−S−である場合に、R2−CO−及びR1R3N−基に結合されるI式の化合物の炭素原子は、R構造中に存在するのが好ましい。
【0048】
本発明は、また、I式の化合物を調製するプロセスに関する。化合物は、一般的に、例えば収束性合成の過程で、I式からレトロ合成的に誘導することができる2つ以上の断片を結合することによって調製することができる。I式の化合物の調製では、一般的に、合成の過程で、それぞれの合成工程で望まない反応又は副反応に至り得る官能基を、プリカーサー(前駆物質)の形態で導入し、プリカーサーを後に所望の官能基に転化させる、或は官能基を合成問題に適応させる保護基戦略によって一時的にブロックすることが有利に又は必要になり得、このような戦略は、当業者に知られている(Greene,Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,Wiley,1991)。
【0049】
これより、I式の化合物は、例えば下記のII式の化合物:
【化10】
式中、Y、A及びBは、上述した通りに規定し、L1は、求核的に置換可能な脱離基、例えばハロゲン、好ましくは塩素である
を、下記のIII式の化合物:
【化11】
式中、L2は、求核的に置換可能な脱離基、好ましくは塩素又は臭素のようなハロゲンであり、P1は、カルボン酸保護基(Greene,Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,Wiley,1991)、好ましくはメチル又はエチル又はベンジルである
と反応させることによって調製することができる。
【0050】
II式において、A及びBが窒素である化合物、例えば6−クロロプリン、2,6−ジクロロプリン又は2−アミノ−6−クロロプリンのようなものは、市販されており又は知られている方法によって容易に調製することができる。Aが窒素でありかつBがCHである化合物は、当業者に知られている方法、例えば4−クロロ−2−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンの合成(West and Beauchamp,J.Org.Chem.26(1961)3809)に類似した方法によって容易に調製することができる。II式において、AがCHでありかつBがCHである化合物は、例えば4−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジンの合成(Mahadevan and Rasmussen,J.Heterocycl.Chem.29(1992)359)に類似した方法によって容易に調製することができる。
【0051】
II式の化合物とIII式の化合物との反応は、適した有機溶媒、特にDMF(ジメチルホルムアミド)、NMP(N−メチルピロリドン)、THF(テトラヒドロフラン)中で、適した塩基、特にK2CO3の存在において実施するのが好ましい。反応は、下記のIV式の化合物:
【化12】
式中、L1、P1、Y、A、Bは、上述した通りに規定する
を生じ、これを更に下記のV式の化合物と反応させる:
【化13】
式中、X、R1、R2、及びR3は、上述した通りに規定する。
代わりに、II、III、IV、V式の化合物における官能基をプリカーサーの形態又は保護される基の形態で存在させることができ、後にI式の化合物に存在する基に転化させることができる。保護基は、例えばt−ブトキシにすることができる。
【0052】
IV式の化合物とV式の化合物との反応は、適した有機溶媒、特にDMF、NMP又はTHF中で、随意にトリエチルアミン(TEA)又はジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)のような適した塩基の存在において実施するのが好ましく、該反応は、下記のVI式の化合物を生じる:
【化14】
式中、X、R1、R2、R3、Y、P1、A及びBは、上述した通りに規定する。
【0053】
VI式の化合物を、保護基P1が、例えばメチル、エチル又はベンジルを意味しなければ、当業者に知られている方法(Greene,Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,Wiley,1991)により保護基P1を除き、随意に生成したカルボン酸を活性化することによって、VII式の化合物に転化させる(保護基P1が、例えばメチル、エチル又はベンジルを意味する場合には、除去工程を省くことができる)。VII式の化合物において、
【化15】
X、R1、R2、R3、Y、A及びBは、上述した通りに規定し、L3は、求核的に置換可能な脱離基である。
【0054】
VII式の化合物、又はVI式の化合物においてP1の除去を省いている場合にはVI式の化合物を下記のVIII式:
【化16】
のグアニジン又はグアニジン誘導体と反応させ、該反応は、I式の化合物を生じる。VIII式の化合物において、nは、上述した通りに規定する。
【0055】
VII式におけるCOL3基は、カルボン酸基COOH又は活性化されたカルボン酸誘導体であるのが好ましい。L3は、例えば、ヒドロキシル、ハロゲン、特に塩素又は臭素、アルコキシ、好ましくはメトキシ又はエトキシ、アリールオキシ、好ましくはフェノキシ又はペンタフルオロフェノキシ、フェニルチオ、メチルチオ、2−ピリジルチオ又は窒素原子を経て結合される窒素複素環、特にアゾールのラジカル、例えば1−イミダゾリルのようなものにすることができる。L3は、また、例えば、((C1−C4)−アルキル)−O−CO−O−又はトリルスルホニルオキシにすることもできる、すなわち活性化された酸誘導体は、混合無水物にすることができる。L3がヒドロキシルである場合、すなわちVIII式のグアニジンをカルボン酸と反応させるならば、その場合便宜上カルボン酸を初めに活性化させる。活性化は、例えばDCCI(ジシクロヘキシルカルボジイミド)又はTOTU(O−((シアノ(エトキシカルボニル)−メチレン)アミノ)−1,1,3,3−テトラメチルウロニオウムテトラフルオロボレート)又はHATU(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N',N'−テトラメチルウロニオウムヘキサフルオロホスフェート)又はペプチド化学において通例のその他の活性化用試薬によって実施することができる。また、活性化されたカルボン酸誘導体を調製するための数多くの適した方法が、J.March,Advanced Organic Chemistry、第3版、John Wiley & Sons,1985,p.350に原文献の詳細と共に示されている。
【0056】
VIII式の遊離のグアニジンの他に、グアニジニウム塩もまたVII式の化合物との反応において採用することができ、次いでそれから遊離のグアニジンを現場で又は分離工程で塩基によって調製する。VII式の活性化されたカルボン酸誘導体とVIII式のグアニジン又はグアニジン誘導体との反応は、それ自体知られている方法でプロトン性又は非プロトン性の極性であるが不活性の有機溶媒中で実施するのが好ましい。例えば、メチルエステル(L3=メトキシ)又はエチルエステル(L3=エトキシ)とグアニジンとの反応では、メタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、ジメチルホルムアミド又はテトラヒドロフランの温度0℃〜これらの溶媒の沸騰温度までのものが適しているのが分かった。その他の場合では、VII式の化合物とグアニジンとの反応は、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン又はジオキサンのような非プロトン性の不活性溶媒中で、適するならば塩基、例えばカリウムt−ブトキシド又はナトリウムメトキシドのようなものを加えて実施するのが有利なその他の場合がある。しかし、VII式の化合物とグアニジンとの反応において、例えば水酸化ナトリウムのような塩基を使用する時に、水もまた溶媒として用いることができる。L3が塩素であるならば、反応は、酸捕集剤、例えば添加塩基を加えることにより又は生成したハロゲン化水素酸(hydrohalic acid)を結合させるために過剰のグアニジン(誘導体)の存在において実施するのが有利である。反応混合物を混ぜ合わせ、所望ならば、次いで反応生成物を当業者によく知られている通例のプロセスによって精製する。
【0057】
得られた生成物中に必要に応じて依然存在する保護基を、次いで標準のプロセスによって除く。例えば、t−ブチルエステル基を、トリフルオロ酢酸で処理することによってカルボン酸基に転化させる。ベンジル基は、水素化によって除くのに対し、フルオレニルメトキシカルボニル基は、第二アミンによって除く。次いで、それ以上の反応、例えばアシル化反応を標準のプロセスによって実施することができ、適するならば、生理学的に許容し得る塩又はプロドラッグへの転化を知られているプロセスによって実施することができる。
【0058】
I式の化合物は、有用な薬理学に有効な化合物であり、例えば骨異常、腫瘍病、心臓血管障害又は炎症性症状を治療及び予防するために適している。I式の化合物及びそれらの生理学的に許容し得る塩及びそれらのプロドラッグは、動物、好ましくは哺乳動物、特にヒトに治療又は予防用薬剤として投与することができる。それらは、それら自体で又は互いとの混合物として又は腸内もしくは非経口投与を可能にしかつI式の少なくとも一種の化合物及び/又はその生理学的に許容し得る塩及び/又はそのプロドラッグを有効成分として効能のある投薬量で、製薬上許容し得るキャリヤーに加えて含有する薬剤組成物の形態で投与することができる。
【0059】
従って、本発明は、また、薬剤として使用するためのI式の化合物及び/又はそれらの生理学的に許容し得る塩及び/又はそれらのプロドラッグに関し、I式の化合物及び/又はそれらの生理学的に許容し得る塩及び/又はそれらのプロドラッグの、上述した又は下記に述べる疾患を治療及び予防するため、例えば骨異常を治療及び予防するための薬剤を製造するための使用に関し、かつまたI式の化合物及び/又はそれらの生理学的に許容し得る塩及び/又はそれらのプロドラッグの、これらの疾患を治療及び予防するための使用並びにそのような治療及び予防方法に関する。本発明は、その上に、I式の少なくとも一種の化合物及び/又はその生理学的に許容し得る塩及び/又はそのプロドラッグを効能のある投薬量で、かつ製薬上許容し得るキャリヤー、すなわち一種以上のキャリヤー物質(又は賦形剤)及び/又は補助物質(又は添加物)を含有する薬剤組成物(又は医薬品)に関する。
【0060】
薬剤は、経口で、例えばピル、錠剤、ラッカー仕上げ錠剤、被覆錠剤、顆粒、硬質及び軟質ゼラチンカプセル、溶液、シロップ、エマルション、懸濁液又はエーロゾル混合物の形態で投与することができる。しかし、また、投与は直腸に、例えば坐薬の形態で、或は腸内に、例えば静脈内に、筋内に又は皮下に、注入溶液又は輸液、マイクロカプセル、移植片又は棒の形態で、或は経皮に又は局所に、例えば軟膏、溶液エマルション又はチンキ剤の形態で、或はその他の方法で、例えばエーロゾル又は鼻噴霧の形態で実施することもできる。
【0061】
発明に従う薬剤組成物は、それ自体知られておりかつ当業者によく知られている方法で調製し、I式の一種以上の化合物及び/又はその(それらの)生理学的に許容し得る塩及び/又はその(それらの)プロドラッグを一種以上の製薬上許容し得る不活性な無機及び/又は有機キャリヤー物質及び/又は添加物並びに所望ならばその他の一種以上の製薬上許容し得る有効な化合物と混合し、ヒト及び獣医学において用いることができる投与形態及び剤形でもたらす。ピル、錠剤、被覆錠剤及び硬質ゼラチンカプセルを製造するために、例えばラクトース、コーンスターチ又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等を使用することが可能である。軟質ゼラチンカプセル及び坐薬用のキャリヤー物質は、例えば脂肪、ワックス、半固体及び液体ポリオール、天然又は硬化油等である。溶液、例えば注入溶液、或はエマルション又はシロップを製造するための適したキャリヤー物質は、例えば水、アルコール、グリセロール、ポリオール、スクロース、転化糖、グルコース、植物油等である。マイクロカプセル、移植片又は棒用の適したキャリヤー物質は、例えばグリコール酸及び乳酸のコポリマーである。薬剤組成物は、I式の化合物及び/又はそれらの生理学的に許容し得る塩及び/又はそれらのプロドラッグを約0.5〜90重量%含有するのが普通である。薬剤組成物中のI式の有効成分及び/又はその生理学的に許容し得る塩及び/又はそのプロドラッグの量は、約0.2〜約500mgであるのが普通であり、約1〜約200mgであるのが好ましい。
【0062】
薬剤組成物は、I式の有効成分及び/又はその生理学的に許容し得る塩及び/又はそのプロドラッグ及びキャリヤー物質に加えて、添加物、例えばフィラー、錠剤分解物質、バインダー、滑剤、湿潤剤、安定剤、乳化剤、防腐剤、甘味料、着色剤、薬味、芳香薬、増粘剤、希釈剤、緩衝物質、溶媒、可溶化剤、蓄積作用を達成するための剤、浸透圧を変えるための塩、被覆剤又は酸化防止剤のようなものを含有することができる。それらは、また、I式の二種以上の化合物及び/又はそれらの生理学的に許容し得る塩及び/又はそれらのプロドラッグを含有することもできる。その上に、それらは、また、I式の少なくとも一種の化合物及び/又はその生理学的に許容し得る塩及び/又はそのプロドラッグに加えて、一種以上のその他の治療学的に又は予防学的に有効な成分を含有することもできる。
【0063】
I式の化合物は、ビトロネクチンレセプタのアンタゴニスト及び細胞接着の抑制剤である。それらは、例えば破骨細胞の骨表面への結合を抑制し、それにより破骨細胞による骨吸収を抑制する能力を有する。I式の化合物の作用は、例えば分離されたビトロネクチンレセプタ又はビトロネクチンレセプタを含有する細胞の、ビトロネクチンレセプタのリガンドへの結合の抑制を求めるアセイにおいて立証されることができる。そのようなアセイの詳細を、下記に挙げる。I式の化合物及びそれらの生理学的に許容し得る塩及びそれらのプロドラッグは、ビトロネクチンレセプタアンタゴニストとして、一般に、細胞−細胞相互作用プロセス又は細胞−マトリックス相互作用プロセスにおけるビトロネクチンレセプタとそれらのリガンドとの間の相互作用をベースにした又はこのタイプの相互作用の抑制によって影響され得る疾患を治療又は予防するために、或はこのタイプの相互作用の抑制が望まれる疾患を予防、軽減又は治癒するために適している。初めに説明した通りに、そのような相互作用は、例えば骨吸収、血管形成又は脈管平滑筋系の細胞の増殖において役割を果たす。I式の化合物及びそれらの生理学的に許容し得る塩及びそれらのプロドラッグは、従って、例えば少なくとも一部骨吸収、血管形成又は脈管平滑筋系の細胞の増殖の望まない程度によって引き起こされる疾患を予防、軽減又は治癒するために適している。
【0064】
骨疾患であって、それらを治療及び予防するために発明に従うI式の化合物を採用することができるものは、特に骨粗鬆症、高カルシウム血症、オステオペニア、例えば転移によって引き起こされるもの、歯の病気、上皮小体機能亢進症、特に慢性関節リウマチにおける侵食及びパジェット病である。加えて、I式の化合物は、グルココルチコイド、ステロイド又はコルチコステロイド療法により或は性ホルモンの欠乏によって引き起こされる骨の異常を軽減、回避又は治癒するために使用することができる。これらのすべての病気は、骨形成と骨破壊との間の不平衡をベースにしかつ破骨細胞による骨吸収の抑制によって好都合に影響されることができる骨損失を特徴とする。I式の化合物及び/又はそれらの生理学的に許容し得る塩及び/又はそれらのプロドラッグは、また、従来の骨粗鬆症治療と組み合わせて、例えばビスホスホネート、エストロゲン、エストロゲン/プロゲステロン、エストロゲンアゴニスト/アンタゴニスト、カルシトニン、ビタミンD類似物、副甲状腺ホルモン、生長ホルモン分泌促進薬、又はフッ化ナトリウムのような剤と組み合わせて、骨吸収の抑制剤として、例えば骨粗鬆症を治療又は予防する際に好都合に使用することもできる。I式の化合物及び/又はそれらの生理学的に許容し得る塩及び/又はそれらのプロドラッグ及び前に挙げたような骨粗鬆症を治療又は予防するのに有効なその他の有効成分の投与は、同時に又は逐次に、任意の順序で、共に又は別々に行うことができる。そのような組合せ治療又は予防において使用するために、I式の化合物及び/又はそれらの生理学的に許容し得る塩及び/又はそれらのプロドラッグ及び前に挙げたような一種以上のその他の有効成分を、単一の薬剤組成物、例えば錠剤、カプセル又は顆粒中に存在させることができ、或は二種以上の別の薬剤組成物に存在させ、該薬剤組成物を単一のパッケージに又は2つ以上の別のパッケージに入れることができる。I式の化合物及び/又はそれらの生理学的に許容し得る塩及び/又はそれらのプロドラッグの、そのような組合せ治療又は予防における使用並びにそれらの、そのような組合せ治療又は予防のための医薬品の製造における使用もまた本発明の主題である。発明は、その上に、I式の少なくとも一種の化合物及び/又はその生理学的に許容し得る塩及び/又はそのプロドラッグを効能のある量で、前に挙げたような骨粗鬆症を治療又は予防するのに或は骨吸収の抑制に有効な少なくとも一種のその他の有効成分と共に、通例の製薬上許容し得るキャリヤーと共に含む薬剤組成物に関する。薬剤組成物に関する上記の説明は、対応してそのような薬剤組合せ組成物に当てはまる。
【0065】
I式の化合物及びそれらの生理学的に許容し得る塩及びそれらのプロドラッグは、破骨細胞による骨吸収の抑制剤としての使用の他に、例えば、腫瘍増殖及び腫瘍転移の抑制剤として、抗炎症剤として、慢性関節リウマチを治療又は予防するため、乾癬を治療するため、動脈硬化又は再狭窄のような心臓血管病を治療又は予防するため、腎障害又は網膜症、例えば糖尿病網膜症のようなものを治療又は予防するために使用することができる。腫瘍増殖及び腫瘍転移の抑制剤としては、I式の化合物及び/又はそれらの生理学的に許容し得る塩及び/又はそれらのプロドラッグは、また、従来の癌療法と組み合わせて好都合に使用することもできる。従来の癌療法の例は、Bertino(編集者)、Encyclopedia of Cancer(Academic Press)、1997に挙げられている。I式の化合物を従来の骨粗鬆症療法、例えば投与の可能なモードのようなもの及び薬剤組合せ組成物と組み合わせて使用することに関する上記の記述はすべて、対応してI式の化合物を従来の癌療法と組み合わせて使用することに当てはまる。
【0066】
I式の化合物を使用する時に、投薬量は、広い範囲内で変えることができかつ通例の通りに、各々の個々の場合における個々の症状に適するべきである。投薬量は、例えば採用する化合物、治療すべき病気の性質及び発病度、或は急性の症状を治療するのか又は慢性の症状を治療するのかどうか或は予防法を実施するのかどうかに依存する。経口投与の場合、毎日の投薬量は、重さが約75kgの成人で有効な結果を達成するのに、約0.01〜約100mg/kgであるのが普通であり、約0.1〜約50mg/kgであるのが好ましく、特に約0.1〜約5mg/kgである(各々の場合に、体重1kg当たりのmgで表わす)。また、静脈内投与の場合、毎日の投薬量は、約0.01〜約100mg/kgであるのが普通であり、約0.05〜約10mg/kgであるのが好ましい(各々の場合に、体重1kg当たりのmgで表わす)。毎日の投薬量は、特に比較的多い量を投与する場合、いくつかに、例えば2、3又は4回の投与に分割することができる。例のごとく、個々の挙動に応じて、示した毎日の投薬量から上方に又は下方に外れることが必要になり得る。
【0067】
I式の化合物は、製薬の有効成分としての使用の他に、また、有効成分を作用の部位に特異的に移送するために、その他の有効成分の賦形剤又はキャリヤーとして使用することもできる(=薬物ターゲティング;例えばTargeted Drug Delivery,R.C.Juliano,Handbook of Experimental Pharmacology、100巻、Born,G.V.R.等編、Springer Verlagを参照、この文献を本明細書中に援用する)。移送すべき有効成分は、特に上述した病気を治療するために使用することができるものである。
【0068】
I式の化合物及びそれらの塩は、その上に、診断目的用に、例えばインビトロ診断において、ビトロネクチンレセプタのブロッキング或は細胞−細胞又は細胞−マトリックス相互作用の影響が望まれる生化学研究において補助剤として採用することができる。I式の化合物及びそれらの塩は、その上に、I式の化合物から、例えば置換基を導入する又は官能基を変更することによって得ることができるその他の化合物、特にその他の製薬の有効成分を調製するための合成中間体として使用することができる。
【0069】
例
生成物を質量スペクトル(MS)及び/又はNMRスペクトルによって同定した。例えば酢酸又はトリフルオロ酢酸を含有する酸性溶離剤を使用してクロマトグラフィーによって精製した化合物は、溶離した後に凍結乾燥させていた時に凍結乾燥させるためにかけた条件に応じて依然溶離剤に由来する酸を含有し得た。化合物は、また、最後の合成工程内で酸を使用した時に、例えばt−ブチル保護機を除くのにトリフルオロ酢酸を採用した時に、酸を含有し得た。酸を含有する化合物は、一部又は完全に使用した酸の塩の形態で、例えば酢酸塩又はトリフルオロ酢酸塩の形態で得られた。
【0070】
略語
AcOH 酢酸
DCM ジクロロメタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
EE エチルアセテート
MeOH メタノール
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
【0071】
例1:
(2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−{9−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−9H−プリン−6−イルアミノ}−プロピオン酸
【化17】
【0072】
1a)4−(6−クロロ−プリン−9−イル)−酪酸エチルエステル
6−クロロプリン25g(0.162モル)をジメチルホルムアミド500mlに溶解し、この溶液に炭酸カリウム89.4g(0.647モル)を加えた。4−ブロモ酪酸エチルエステル23.4ml(0.162モル)を4時間かけて滴下して加えた。溶液を室温で16時間攪拌した。溶剤を真空で除き、残留物をEEに溶解し、溶液を水で3回及び塩化ナトリウム飽和水溶液で1回洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、溶剤を真空で除いた。残留物をシリカゲル上で、DCM/EE(1/1)で溶離してクロマトグラフにかけた。収量:28.7g。
MS(ES+):m/e=269/271(M+H+)。
【0073】
1b)4−[6−((2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−t−ブトキシカルボニル−エチルアミノ)−プリン−9−イル]−酪酸エチルエステル
4−(6−クロロ−プリン−9−イル)−酪酸エチルエステル1g(3.72mモル)をジメチルホルムアミド(3ml)に溶解し、N,N−ジジイソプロピルエチルアミン2.6ml(14.9mモル)を加えた。(2S)−3−アミノ−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−プロピオン酸t−ブチルエステル1.09g(3.72モル)を加え、ジメチルホルムアミド(2ml)を加えた。反応を80℃で2日間攪拌した。溶剤を真空で除き、残留物をジクロロメタンに溶解し、溶液を10%くえん酸水溶液で3回及び水で3回洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、溶剤を真空で除いた。残留量の4−(6−クロロ−プリン−9−イル)−酪酸エチルエステルを下記の通りにして除いた:残留物をテトラヒドロフランに溶解し、マクロ孔質アミノメチルポリスチレン樹脂2gを加えた。懸濁液を60℃において5時間加熱し、次いで室温で16時間穏やかに攪拌した。樹脂をろ別し、テトラヒドロフランで洗浄し、一緒にした有機相を真空で乾燥させた。収量:908mg。MS(ES+):m/e=527(M+H+)。
【0074】
1c)(2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−{9−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−9H−プリン−6−イルアミノ}−プロピオン酸t−ブチルエステル
4−[6−((2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−t−ブトキシカルボニル−エチルアミノ)−プリン−9−イル]−酪酸エチルエステル200mg(0.38mモル)をジメチルホルムアミド2mlに溶解し、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルアミン188mg(1.9mモル)を加えた。溶液を室温で16時間攪拌した。溶剤を真空で除き、残留物をジクロロメタンに溶解し、溶液を10%くえん酸水溶液でで2回及び水で2回洗浄した。一緒にした水性相中の生成物をジクロロメタンで5回抽出した。一緒にした有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、溶剤を真空で除いた。残留物をシリカゲル上で、ジクロロメタン/メタノール(10/1)で、次いでDCM/AcOH/水(85:15:1.5:1.5)で溶離してクロマトグラフにかけた。収量:70.6mg。
MS(ES+):m/e=580(M+H+)。
【0075】
1d)(2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−{9−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−9H−プリン−6−イルアミノ}−プロピオン酸
(2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−{9−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−9H−プリン−6−イルアミノ}−プロピオン酸t−ブチルエステル70mg(0.12mモル)をトリフルオロ酢酸/水(95/5)3mlに溶解した。溶液を室温で3時間攪拌した。溶剤を真空で除き、トルエンを残留物に加え、次いで真空で除いた。残留物をアセトニトリル/水1/1に溶解し、凍結乾燥させた。収量:51mg(トリフルオロアセテート塩)。
MS(ES+):m/e=524(M+H+)。
【0076】
例2:
(2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−プロピオン酸
【化18】
【0077】
2a)4−(4−クロロ−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル
4−クロロ−2−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(West and Beauchamp,J.Org.Chem.26(1961)3809に従って調製した)0.5g(3mモル)をDMF3mlに溶解し、この溶液に炭酸カリウム2.06g(15mモル)を加えた。4−ブロモ酪酸エチルエステル0.431ml(3mモル)を加え、混合物を50℃で45分間攪拌した。反応混合物をEE50mlで希釈し、水で3回洗浄し、MgSO4上で乾燥させ、ろ過し、溶剤を真空で除いた。収量:0.8g。
MS(ES+):m/e=282.1(M+H+、100%);284.1(30%)
【0078】
2b)4−[4−((2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−t−ブトキシカルボニル−エチルアミノ)−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−酪酸エチルエステル
4−(4−クロロ−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−酪酸エチルエステル(例2a)1000mg(3.5mモル)のN−メチルピロリドン7ml中の溶液に、(2S)−3−アミノ−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−プロピオン酸t−ブチルエステル1590mg(5.4mモル)及びトリエチルアミン5.9mlを加え、反応を100℃で36時間の間攪拌した。反応をEE85mlで希釈し、水、水性くえん酸でかつ再び水で抽出した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、ろ過し、溶剤を真空で除いた。残留物をシリカゲル上で、DCM/EE(2:1)で溶離してクロマトグラフにかけた。収量:719mg。
MS(ES+):m/e=540.3(M+H+、100%)。
【0079】
2c)(2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−プロピオン酸
4−[4−((2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−t−ブトキシカルボニル−エチルアミノ)−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−酪酸エチルエステル(例2b)300mg(0.5mモル)の無水THF5ml中の溶液に、ナトリウムエタノラート124mg(1.82mモル)及び1,4,5,6−テトラヒドロ−2−アミノピリミジン155mg(1.56mモル)を加え、溶液を室温で6時間攪拌した。混合物をpH7.0にもたらし、溶剤を真空で除いた。残留物をシリカゲル上で、DCM/MeOH/AcOH/H2O(90:10:1:1)で溶離してクロマトグラフにかけた。EE(2:1)で溶離してクロマトグラフにかけた。収量:28mg。
MS(ES+):m/e=537.2(M+H+、20%);403.7(40%);269.1(50%);91(100%)。
【0080】
例3:
(2S)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−2−(ナフタレン−1−スルホニルアミノ)−プロピオン酸
【化19】
【0081】
3a)4−[4−((2S)−2−アミノ−2−t−ブトキシカルボニル−エチルアミノ)−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル
4−[4−((2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−t−ブトキシカルボニル−エチルアミノ)−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル709mgをエタノール40mlに溶解し、Pd/C(10%)100mg上で室温で4時間の間水素化した。触媒をろ過によって除き、溶剤を真空で除いた。残留物をDCM60mlに溶解し、ブライン10ml及び更なるNaHCO35gと共に攪拌した。相が分離され、水性相をDCMで抽出し、一緒にした有機相をMgSO4上で乾燥させ、ろ過し、溶剤を真空で除いた。収量:475mg。
【0082】
3b)4−[4−((2S)−2−t−ブトキシカルボニル−2−(ナフタレン−1−スルホニルアミノ)−エチルアミノ)−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−酪酸エチルエステル
1−ナフタレンスルホン酸クロリド132mg(0.59mモル)の無水THF5ml中の溶液に、4−[4−((2S)−2−アミノ−2−t−ブトキシカルボニル−エチルアミノ)−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル(例3a)158mg(0.39mモル)及びDIPEA0.1mlを−15℃で加えた。反応混合物を−5℃で90分間、次いで室温で4.5時間の間攪拌した。DMFを真空で除き、残留物をDCMに吸収させ、ブラインで洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、ろ過し、溶剤を真空で除いた。残留物をシリカゲル上で、DCM/MeOH/AcOH/H2O(94:6:0.6:0.6)で溶離してクロマトグラフにかけた。収量:138mg。
Rf:0.8(DCM/MeOH/AcOH/H2O、90:10:1:1)。
MS(ES+):596.3(M+H+、100%)。
【0083】
3c)(2S)−3−(2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−2−(ナフタレン−1−スルホニルアミノ)−プロピオン酸t−ブチルエステル
4−{4−((2S)−2−t−ブトキシカルボニル−2−(ナフタレン−1−スルホニルアミノ)−エチルアミノ)−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−酪酸エチルエステル(例3b)128mg(0.215mモル)の無水DMF1ml中の溶液に、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルアミン105mg(1.05mモル)を加え、反応混合物を室温で4.5時間の間攪拌した。溶剤を真空で除き、残留物をDCMに吸収させ、飽和NaCl溶液で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、ろ過し、溶剤を真空で除いた。残留物をシリカゲル上で、DCM/MeOH/AcOH/H2O(95:5:0.5:0.5)で溶離してクロマトグラフにかけた。収量:72mg。
MS(ES+):649.3(M+H+、100%)。
【0084】
3d)(2S)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−2−(ナフタレン−1−スルホニルアミノ)−プロピオン酸
(2S)−3−(2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−2−(ナフタレン−1−スルホニルアミノ)−プロピオン酸t−ブチルエステル(例3c)75mgのDCM5ml中の溶液に、TFA1.5mlを加え、室温で2時間の間攪拌した。溶剤及びTFAを真空で除き、AcOH/H2O(1:1)から残留物を凍結乾燥させた。収量:84mg。
MS(ES+):593.2(M+H+、90%);297.2(100)。
【0085】
例4:
(2S)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−2−(ベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸
【化20】
【0086】
4a)4−{4−((2S)−2−t−ブトキシカルボニル−2−(ベンゼンスルホニルアミノ)−エチルアミノ)−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル
【0087】
ベンゼンスルホン酸クロリド103.5mg(0.59mモル)の溶液に、4−[4−((2S)−2−アミノ−2−t−ブトキシカルボニル−エチルアミノ)−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル(例3a)158mg(0.39mモル)及びDIPEA0.1mlを−15℃で加えた。反応混合物を−5℃で90分間、次いで室温で4.5時間の間攪拌した。DMFを真空で除き、残留物をDCMに吸収させ、ブラインで洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、ろ過し、溶剤を真空で除いた。残留物をシリカゲル上で、DCM/MeOH/AcOH/H2O(94:6:0.6:0.6)で溶離してクロマトグラフにかけた。収量:114mg。
Rf:0.7(DCM/MeOH/AcOH/H2O、90:10:1:1)。
MS(ES+):546.2(M+H+、100%)。
【0088】
4b)(2S)−3−(2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−2−(ベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸t−ブチルエステル
【0089】
4−{4−((2S)−2−t−ブトキシカルボニル−2−(ベンゼンスルホニルアミノ)−エチルアミノ)−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル(例4a)104mg(0.19mモル)のDMF1ml中の溶液に、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルアミン100mg(1.0mモル)を加え、反応混合物を室温で4.5時間の間攪拌した。溶剤を真空で除き、残留物をDCMに吸収させ、飽和NaCl溶液で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、ろ過し、溶剤を真空で除いた。残留物をシリカゲル上で、DCM/MeOH/AcOH/H2O(95:5:0.5:0.5)で溶離してクロマトグラフにかけた。収量:70mg。
MS(ES+):699.3(M+H+、100%)。
【0090】
4c)(2S)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−2−(ベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸
【0091】
(2S)−3−(2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−2−(ベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸t−ブチルエステル(例4b)70mgのDCM5ml中の溶液に、TFA1.5mlを加え、室温で2時間の間攪拌した。溶剤及びTFAを真空で除き、AcOH/H2O(1:1)から残留物を凍結乾燥させた。収量:71mg。MS(ES+):543.2(M+H+、50%);272.1(100)。
【0092】
例5:
(2S)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ}−2−(4−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸
【化21】
【0093】
5a)4−[4−((2S)−2−t−ブトキシカルボニル−2−(4−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−エチルアミノ]−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル
4−ブロモベンゼンスルホン酸クロリド149.5mg(0.59mモル)の溶液に、4−[4−((2S)−2−アミノ−2−t−ブトキシカルボニル−エチルアミノ)−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル]−酪酸エチルエステル(例3a)158mg(0.39mモル)及びDIPEA0.1mlを−15℃で加えた。反応を−5℃で90分間、次いで室温で4.5時間の間攪拌した。DMFを真空で除き、残留物をDCMに吸収させ、ブラインで洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、ろ過し、溶剤を真空で除いた。残留物をシリカゲル上で、DCM/MeOH/AcOH/H2O(94:6:0.6:0.6)で溶離してクロマトグラフにかけた。収量:126mg。
Rf:0.8(DCM/MeOH/AcOH/H2O、90:10:1:1)。
MS(ES+):626.1(M+H+、100%)。
【0094】
5b)(2S)−3−(2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−2−(4−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸t−ブチルエステル
【0095】
4−{4−[(2S)−2−t−ブトキシカルボニル−2−(4−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−エチルアミノ]−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−酪酸エチルエステル(例5a)116mg(0.19mモル)のDMF1ml中の溶液に、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルアミン100mg(1.0mモル)を加え、反応混合物を室温で4.5時間の間攪拌した。溶剤を真空で除き、残留物をDCMに吸収させ、飽和NaCl溶液で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、ろ過し、溶剤を真空で除いた。残留物をシリカゲル上で、DCM/MeOH/AcOH/H2O(95:5:0.5:0.5)で溶離してクロマトグラフにかけた。収量:70mg。
MS(ES+):677.2、679.2(M+H+、100%)。
【0096】
5c)(2S)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−2−(4−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸
【0097】
(2S)−3−(2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミノ)−2−(4−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸t−ブチルエステル(例5b)70mgのDCM5ml中の溶液に、TFA1.5mlを加え、室温で2時間の間攪拌した。溶剤及びTFAを真空で除き、AcOH/H2O(1:1)から残留物を凍結乾燥させた。収量:76mg。
MS(ES+):621.0、623.0(M+H+、40%);311.1、312.0(100)。
【0098】
例6:
(2R)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−スルファニル}−2−(4−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸
【化22】
【0099】
6a)N,N'−ビス−(4−ブロモベンゼンスルホニル)−(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル
(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル1g(2.35mモル)のTHF12ml中の懸濁液に、4−ブロモベンゼンスルホン酸クロリド1.2g(4.7mモル)及びTEA1.64mlを加えた。反応混合物を室温にもたらし、2時間の間攪拌した。混合物を氷水100ml上に注ぎ、くえん酸でpH2.5にもたらした。30分後に、油状生成物が晶出し、これをろ別し、水で洗浄し、乾燥させた。収量:1.6g。
MS(ES+):788.9、790.9、792.9(M+H+、30%);732.9、734.9、736.9(50);676.8、678.8、680.8(100)。
【0100】
6b)N−(4−ブロモベンゼンスルホニル)−(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル
N,N'−ビス−(4−ブロモベンゼンスルホニル)−(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル(例6a)760mg(0.96mモル)のDCM2ml中の溶液に、ジチオエリトリトール(DTE)631mg(4.07mモル)及びTEA0.4mlを加え、混合物を室温で1.5時間の間攪拌した。溶液をDCM30mlで希釈し、10%くえん酸でかつ水で抽出した。溶剤を蒸発させ、生成物を直接次の反応で使用した。
【0101】
6c)4−{4−[(2R)−2−(4−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−2−t−ブトキシカルボニル−エチルスルファニル]−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル
4−(4−クロロ−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル(例2a)279mg及びN−(4−ブロモベンゼンスルホニル)−(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル(例6b)655mgをNMP2ml中に溶解し、DIPEA0.68mlを加えた。反応混合物を4時間の間100℃に加熱した。混合物をEE60mlで希釈し、10%くえん酸、飽和NaCl溶液でかつ水で抽出した。有機相をMgSO4上で乾燥させ、溶剤を真空で除いた。粗製生成物をシリカゲル上で、EE/トルエン(1:6)で溶離してクロマトグラフにかけた。収量:108mg。
MS(ES+):641.1、643.1(M+H+、100%)。
【0102】
6d)(2R)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−スルファニル}−2−(4−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸−t−ブチルエステル
4−{4−[(2R)−2−(4−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−2−t−ブトキシカルボニル−エチルスルファニル]−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−酪酸エチルエステルからの例5bに類似した製法。収率:15%。
MS(ES+):694.2、696.2(M+H+、100%)。
【0103】
6e)(2R)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−スルファニル}−2−(4−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸
(2R)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−スルファニル}−2−(4−ブロモベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸−t−ブチルエステル(例6d)からの例5cに類似した製法。収率:100%。
MS(ES+):638.0、640.0(M+H+、20%)。
【0104】
例7:
(2R)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−スルファニル}−2−(ナフタレン−1−スルホニルアミノ)−プロピオン酸
【化23】
【0105】
7a)N,N'−ビス−(ナフタレン−1−スルホニル)−(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル
(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル1g(2.35mモル)及び1−ナフタレンスルホン酸クロリド1.32g(5.8mモル)からの例6aに類似した製法。収量:1.78g(油状結晶)。
MS(ES+):733.1(M+H+、20%);677.1(50);621.0(100)。
【0106】
7b)N−(ナフタレン−1−スルホニル)−(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル
N,N'−ビス−(ナフタレン−1−スルホニル)−(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル(例7a)890mgからの例6bに類似した製法。収量:820mg、直接次の反応で使用した。
【0107】
7c)4−{4−[(2R)−2−(ナフタレン−1−スルホニルアミノ)−2−t−ブトキシカルボニル−エチルスルファニル]−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル
4−(4−クロロ−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル(例2a)282mg及びN−(ナフタレン−1−スルホニル)−(R)−シスチン−t−ブチルエステル440mgからの例6bに類似した製法。収量:110mg。
MS(ES+):613.2(M+H+、100%)。
【0108】
7d)(2R)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−スルファニル}−2−(ナフタレン−1−スルホニルアミノ)−プロピオン酸−t−ブチルエステル
4−{4−[(2R)−2−(ナフタレン−1−スルホニルアミノ)−2−t−ブトキシカルボニル−エチルスルファニル]−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル(例7c)からの例5bに類似した製法。収率:12%。
MS(ES+):666.2(M+H+、100%)。
【0109】
7e)(2R)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−スルファニル}−2−(ナフタレン−1−スルホニルアミノ)−プロピオン酸
(2R)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−スルファニル}−2−(ナフタレン−1−スルホニルアミノ)−プロピオン酸−t−ブチルエステル(例7d)からの例5cに類似した製法。収率:92%。
MS(ES+):610.2(M+H+、20%)。
【0110】
例8:
(2R)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルスルファニル}−2−(ベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸
【化24】
【0111】
8a)N,N−ビス−(ベンゼンスルホニル)−(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル
(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル1g(2.35mモル)及びベンゼンスルホン酸クロリド0.83g(4.7mモル)からの例6aに類似した製法。収量:1.5g。
MS(ES+):633.1(M+H+、20%);577.1(50);521.0(100)。
【0112】
8b)N−(ベンゼンスルホニル)−(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル
N,N'−ビス−(ベンゼンスルホニル)−(R)−シスチン−ビス−t−ブチルエステル(例8a)710mgからの例6bに類似した製法。収量:655mg、直接続く反応工程で使用した。
【0113】
8c)4−{4−[(2R)−2−(ベンゼンスルホニルアミノ)−2−t−ブトキシカルボニル−エチルスルファニル]−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル
4−(4−クロロ−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル(例2a)282mg及びN−(ベンゼンスルホニルアミノ)−(R)−シスチン−t−ブチルエステル475mg(例8b)からの例6bに類似した製法。収量:112mg。
MS(ES+):563.2(M+H+、100%)。
【0114】
8d)(2R)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−スルファニル}−2−(ベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸−t−ブチルエステル
4−{4−[(2R)−2−(ベンゼンスルホニルアミノ)−2−t−ブトキシカルボニル−エチルスルファニル]−2−メチル−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−酪酸エチルエステル(例8c)からの例5bに類似した製法。収率:8%。
【0115】
8e)(2R)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−スルファニル}−2−(ベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸
(2R)−3−{2−メチル−7−[3−(1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン−2−イルカルバモイル)−プロピル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−スルファニル}−2−(ベンゼンスルホニルアミノ)−プロピオン酸−t−ブチルエステル(例8d)10mgからの例5cに類似した製法。収量:5.5mg。
MS(ES+):560.1(M+H+、45%)。
【0116】
薬理学テスチング
キストリン(kistrin)結合アセイ
下記に記載するキストリンのヒトビトロネクチンレセプタ(VnR)への結合の抑制は、テスト方法であって、それにより発明の化合物のビトロネクチンレセプタαvβ3に対するアンタゴニスト作用を求めることができるものである(αvβ3ELISA Test;そのテスト方法を、テスト結果の一覧表において「K/VnR」と略す)。
【0117】
キストリンの精製
キストリンを、Proc.Natl.Acad.Sci.USA87(1989)2741及びProteins:Structure,Function and Genetics15(1993)312に記載されている通りのDennis等の方法に従って精製した。
【0118】
ヒトビトロネクチンレセプタ(αvβ3)の精製
ヒトビトロネクチンレセプタを、Pystela等、Methods Enzymol.144(1987)475の方法に従ってヒト胎盤から得た。ヒトビトロネクチンレセプタαvβ3は、また、ビトロネクチンレセプタの両方のサブユニットαv及びβ3についてDNA配列と共にコ−トランスフェクトされるいくつかの細胞系統(例えば、293の細胞、ヒト胎児腎臓細胞系統から)からも得ることができる。サブユニットをオクチルグリコシドで抽出し、次いでコンカナバリンA、ヘパリン−Sepharose及びS−300を通してクロマトグラフにかける。
【0119】
モノクローナル抗体
ビトロネクチンレセプタのβ3サブユニットについて特異的なマウスモノクローナル抗体を、Newman等、Blood,1985,227の方法に従って、又は同様なプロセスいよって調製した。ホースラディッシュペルオキシダーゼへのラビットFab2アンチ−マウスFc接合体(アンチ−マウスFc HRP)をPel Freeze(Catalog No.715 305−1)から得た。
【0120】
ELISAテスト
キストリンのヒトビトロネクチンレセプタへの結合を抑制する物質の能力を、ELISAテストを使用して求めることができる。この目的に、Nunc96穴マイクロタイタープレートに、Proteins:Structure,Function and Genetics15(1993)312に記載されている通りのDennis等の方法に従ってキストリンの溶液(0.002mg/ml)を塗布した。次いで、プレートをPBS/0.05%Tween−20で2回洗浄し、緩衝溶液(Tris−HCl(50mM)、NaCl(100mM)、MgCl2(1mM)、CaCl2(1mM)、MnCl2(1mM)、pH7)中のウシ血清アルブミン(BSA、0.5%、RIAグレード又はそれよりも良好)でインキュベートする(60分)ことによってブロックした。既知の抑制剤及びテスト物質の溶液を、アセイ緩衝液(BSA(0.5%、RIAグレード又はそれよりも良好);Tris−HCl(50mM)、NaCl(100mM)、MgCl2(1mM)、CaCl2(1mM)、MnCl2(1mM)、pH7)中2×10-12〜2×10-6モル/lの濃度で調製した。ブロックされたプレートを空にし、各々の場合において、既知の抑制剤か又はテスト物質のいずれかを規定した濃度(2×10-12〜2×10-6モル/l)で含有するこの溶液0.025mlを各々の穴に加えた。アセイ緩衝液中のビトロネクチンレセプタの溶液(0.03mg/ml)0.025mlをピペットで取ってプレートの各々の穴の中に入れ、プレートを振盪機上で室温で60〜180分間インキュベートした。一方、ビトロネクチンレセプタのβ3サブユニットについて特異的なマウスモノクローナル抗体の溶液(6ml/プレート)を、アセイ緩衝液(0.0015mg/ml)中で調製した。アンチ−マウスFc HRP抗体接合体である第二のラビット抗体(原液0.0001ml/マウスモノクローナルアンチ−β3抗体溶液6ml)をこの溶液に加え、マウスアンチ−β3抗体とラビットアンチ−マウスFc HRP抗体接合体とのこの混合物を、レセプタ−抑制剤インキュベーションの時間の間インキュベートした。テストプレートを、0.05%Tween−20を含有するPBS溶液で4回洗浄し、各々の場合において、抗体混合物0.05ml/穴をピペットで取ってプレートの各々の穴の中に入れ、60〜180分間インキュベートした。プレートをPBS/0.05%Tween−20で4回洗浄し、次いでo−フェニレンジアミン0.67mg/ml及びH2O20.012%を含有するPBS溶液0.05ml/穴で発現させた。この代わりに、o−フェニレンジアミンを、Na3PO4及びくえん酸を含有する緩衝液(pH5)に採用することができる。1N H2SO4(0.05mg/ml)を使用して発色を停止させた。各々の穴についての吸収を492〜405nmで測定し、データを標準方法によって評価する。
【0121】
下記のテスト結果(抑制濃度IC50)が得られた。
【0122】
【表1】
Claims (10)
- 下記のI式のすべての立体異性体の形若しくはそのすべての比の混合物の形にある化合物又はその生理学的に許容し得る塩:
式中、
nは、0又は1又は2であり;
A及びBは、
・Aが窒素でありかつBがCHであるか、
・AがCHでありかつBが窒素であるか、又は
・AがCHでありかつBがCHであるか、のいずれかであり、
Xは、−CH2−、−NR1−、−O−又は−S−であり;
Yは、水素、ハロゲン、NR6R6’、(C1−C18)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリール、(C3−C14)−シクロアルキル−(C1−C8)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C1−C8)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、シアノ、CF3、ヒドロキシ、ニトロ、カルボキシル、(C1−C8)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルコキシ−、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルカノイルアミノ、(C5−C14)−アリールスルホニルアミノ、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルアミノ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、(C1−C6)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C1−C8)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルスルホニル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C1−C8)−アルキルスルホニル、(C5−C14)−アリール、又は(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができ;
R1は、水素又は(C1−C4)−アルキルであり;
R2は、ヒドロキシ、アミノ、(C1−C6)−アルキル−CO−O−(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシ、(C3−C16)−シクロアルキルオキシ、(C3−C16)−シクロアルキル−CO−O−(C1−C4)−アルコキシ、(C5−C14)−アリール−CO−O−(C1−C4)−アルコキシ、ここで、アリール、アルキル、アルコキシ、シクロアルキルオキシ及びシクロアルキルは、ヒドロキシル、ハロゲン、オキソ、CN、(C1−C4)−アルキル−CO、(C1−C4)−アルキル−CO−NH、(C1−C4)−アルキル−NH−CO−、COOH、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルキル−S(O)2及びNR6R6’からなる群より選ぶ1つ、2つ又は3つのラジカルによって置換されることができ、或はR2は、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、トリプトファン、フェニルアラニン、メチオニン、グリシン、セリン、チロシン、トレオニン、システイン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギニン及びヒスチジンから選択されるアミノ酸であり、それのアミノ基を通してC=Oに結合され;
R3は、R4、R4C(O)R5、R4OC(O)R5、R4S(O)2R5、R4N(R1)C(O)R5、R4N(R1)S(O)2R5であり;
R4は、(C1−C18)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリール、(C3−C14)−シクロアルキル−(C1−C8)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C1−C8)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、シアノ、CF3、ニトロ、ヒドロキシ、カルボキシル、(C1−C8)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシカルボニル、(C1−C6)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルコキシ、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルカルボニル、(C1−C6)−アルカノイルアミノ、(C5−C14)−アリールスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニルアミノ、(C1−C6)−アルキルアミノ、ジ−((C1−C6)−アルキル)アミノ、(C1−C6)−アルキルスルホニル、(C1−C6)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルスルホニル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができ;
R5は、(C1−C4)−アルキレン又は直接結合であり;
R6及びR6’は、互いに関係が無く、水素、(C1−C8)−アルキル、(C3−C14)−シクロアルキル、(C3−C14)−シクロアルキル−(C1−C8)−アルキル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−アリール−(C1−C8)−アルキルであり、ここで、アリール部分において、1、2、3、4又は5つの環炭素原子は、N、O及びSから選択されるヘテロ原子によって置換されることができ、或はR6及びR6’は、それらを結合する原子と共に環を形成する。 - I式において、
nは、0又は1又は2であり;
Xは、−NR1−又は−S−であり;
Yは、水素、(C1−C6)−アルキル、(C 5 −C 7 )−シクロアルキル、(C 5 −C 14 )−アリール、(C 5 −C 14 )−ヘテロアリール、(C5−C7)−シクロアルキル−(C 1 −C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C 1 −C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C 1 −C3)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、シアノ、CF3、ニトロ、(C1−C4)−アルキル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができ;
R1は、水素又はメチルであり;
R2は、ヒドロキシ、(C1−C6)−アルキル−CO−O−(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C6)−アルコキシであり;
R3は、R4、R4C(O)R5、R4OC(O)R5、R4S(O)2R5、R4N(R1)C(O)R5、R4N(R1)S(O)2R5であり;
R4は、(C1−C18)−アルキル、(C 3 −C 14 )−シクロアルキル、(C 5 −C 14 )−アリール、(C 5 −C 14 )−ヘテロアリール、(C3−C14)−シクロアルキル−(C 1 −C8)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C 1 −C8)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C 1 −C8)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、シアノ、CF3、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルキルカルボニル、(C1−C4)−アルキルアミノカルボニル、(C1−C4)−アルキルアミノ、ジ−((C1−C4)−アルキル)アミノ、(C1−C4)−アルキルスルホニル、(C1−C4)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C4)−アルキルアミノスルホニル、(C5−C14)−アリール−(C1−C4)−アルキルスルホニル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができ;
R5は、直接結合である
請求項1記載のI式のすべての立体異性体の形若しくはそのすべての比の混合物の形にある化合物又はその生理学的に許容し得る塩。 - I式において、
nは、0又は1であり;
Xは、−NR1−又は−S−であり;
Yは、水素、(C1−C6)−アルキル又は(C5−C14)−アリールであり、ここで、アリール及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、CF3、(C1−C4)−アルキルによって一度又は二度置換されることができ;
R1は、水素又はメチルであり;
R2は、ヒドロキシ又は(C1−C4)−アルコキシであり;
R3は、R4、R4OC(O)R5、R4S(O)2R5であり;
R4は、(C1−C10)−アルキル、(C 3 −C 14 )−シクロアルキル、(C 5 −C 14 )−アリール、(C 5 −C 14 )−ヘテロアリール、(C3−C14)−シクロアルキル−(C 1 −C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C 1 −C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C 1 −C3)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、CF3、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−アルキルカルボニル、(C5−C14)−アリール、(C5−C14)−ヘテロアリールによって一度、二度又は三度置換されることができ;
R5は、直接結合である
請求項1〜2の一以上に記載のI式のすべての立体異性体の形若しくはそのすべての比の混合物の形にある化合物又はその生理学的に許容し得る塩。 - I式において、
nは、1であり;
Xは、−NR1−又は−S−であり;
Yは、水素又は(C1−C3)−アルキルであり;
R1は、水素であり;
R2は、ヒドロキシ又は(C1−C4)−アルコキシであり;
R3は、R4、R4CO(O)R5、R4S(O)2R5であり;
R4は、(C1−C10)−アルキル、(C 3 −C 14 )−シクロアルキル、(C 5 −C 14 )−アリール、(C 5 −C 14 )−ヘテロアリール、(C3−C14)−シクロアルキル−(C 1 −C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C 1 −C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C 1 −C3)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、CF3、(C1−C4)−アルキルによって一度又は二度置換されることができ;
R5は、直接結合である
請求項1〜3の一以上に記載のI式のすべての立体異性体の形若しくはそのすべての比の混合物の形にある化合物又はその生理学的に許容し得る塩。 - I式において、
nは、1であり;
Xは、−NR1−であり;
Yは、水素又は(C1−C3)−アルキルであり;
R1は、水素であり;
R2は、ヒドロキシ又は(C1−C4)−アルコキシであり;
R3は、R4OC(O)R5、R4S(O)2R5であり;
R4は、(C1−C10)−アルキル、(C 3 −C 14 )−シクロアルキル、(C 5 −C 14 )−アリール、(C 5 −C 14 )−ヘテロアリール、(C3−C14)−シクロアルキル−(C 1 −C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C 1 −C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C 1 −C3)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、CF3、(C1−C4)−アルキルによって一度又は二度置換されることができ;
R5は、直接結合である
請求項1〜4の一以上に記載のI式のすべての立体異性体の形若しくはそのすべての比の混合物の形にある化合物又はその生理学的に許容し得る塩。 - I式において、
nは、1であり;
Xは、−S−であり;
Yは、水素又は(C1−C3)−アルキルであり;
R1は、水素であり;
R2は、ヒドロキシ又は(C1−C4)−アルコキシであり;
R3は、R4、R4OC(O)R5、R4S(O)2R5であり;
R4は、(C1−C10)−アルキル、(C 3 −C 14 )−シクロアルキル、(C 5 −C 14 )−アリール、(C 5 −C 14 )−ヘテロアリール、(C3−C14)−シクロアルキル−(C 1 −C3)−アルキル、(C5−C14)−アリール−(C 1 −C3)−アルキル、(C5−C14)−ヘテロアリール−(C 1 −C3)−アルキルであり、ここで、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル及びアルキルは、フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシ、CF3、(C1−C4)−アルキルによって一度又は二度置換されることができ;
R5は、直接結合である
請求項1〜4の一以上に記載のI式のすべての立体異性体の形若しくはそのすべての比の混合物の形にある化合物又はその生理学的に許容し得る塩。 - 下記のII式の化合物:
式中、Y、A及びBは、請求項1〜6に規定する通りであり、L1は、求核的に置換可能な脱離基である
を、下記のIII式の化合物:
式中、L2は、求核的に置換可能な脱離基であり、P1は、カルボン酸保護基である
と反応させ、かつ生成した下記のIV式の化合物:
式中、Y、A及びBは、請求項1〜6に規定する通りであり、L1は、求核的に置換可能な脱離基であり、P1は、カルボン酸保護基である
を、下記のV式の化合物:
式中、X、R1、R2及びR3は、請求項1〜6に規定する通りである
と反応させて下記のVI式の化合物:
式中、R1、R2、R3、X、Y、A及びBは、請求項1〜6に規定する通りであり、P1は、カルボン酸保護基である
をもたらし、P1を除いた後に、VI式の化合物を下記のVIII式の化合物:
式中、nは、請求項1〜6に規定する通りである
と反応させることを含む請求項1〜6の内の1以上に記載の化合物の製造方法。 - 請求項1〜6の内の1以上に記載のI式の少なくとも一種の化合物及び/又はそれの生理学的に許容し得る塩並びに製薬上許容し得るキャリヤーを含む製薬組成物。
- ビトロネクチンレセプタアンタゴニストとして使用するための請求項1〜6の内の1以上に記載のI式の化合物及び/又はそれの生理学的に許容し得る塩。
- 骨吸収の抑制剤として、骨粗鬆症を治療又は予防するため、腫瘍増殖又は腫瘍転移の抑制剤として、抗炎症剤として、或は心臓血管障害、再狭窄、動脈硬化、腎症、網膜症、乾癬又は慢性関節リウマチを治療又は予防するために使用するための請求項1〜6の内の1以上に記載のI式の化合物及び/又はそれの生理学的に許容し得る塩。
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