JP5017183B2 - フォーカス引き込み方法および光ディスク装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2層以上の記録層を有する多層光ディスクへのフォーカス引き込み方法および光ディスク装置に関する。
光ディスクの記録容量増加方法としては、データの記録・再生を行うレーザ光の短波長化および対物レンズの高NA化によるレーザスポットの微小化や、記録層を複数にする多層化などがある。多層光ディスクとしてはDVDやBlu-ray Disc(以下、BDと記載する)において2層ディスクが実用化されている。また、近年は3層以上の記録層を有するBDが提案されている。
BDでは、レーザ波長405nmおよびNA0.85で光学系が構成されており、ディスク表面と記録層との距離に応じて球面収差が発生するという課題がある。球面収差が発生すると光ディスクの記録性能や再生性能が劣化するため、BDに対応する光ディスク装置では球面収差補正機構を備え、球面収差を適切に補正することで記録・再生性能を確保している。
また、光ディスクが多層である場合は、表面から各記録層までの距離が異なるため、各記録層での最適な球面収差補正量が異なる。そのため、光ディスク装置は、各記録層で球面収差補正量が最適となるよう、記録層毎に球面収差補正量を変更する必要がある。
このように球面収差が発生する多層光ディスクに対応する光ディスク装置には、各種課題が存在するが、その一つとして所望の記録層にいかにフォーカスサーボを迅速に引き込むことができるかという課題がある。この課題を解決する方法として、例えば特開2003−16660号公報(特許文献1)においては、所望の記録層に最適となるように予め球面収差の補正量を設定してから、フォーカスサーボ引き込み動作を行うようにしている。すなわち、所望の記録層に最適となるように球面収差補正機構を予め駆動してから対物レンズを光ディスクに近づける所謂フォーカススイープ動作を行い、フォーカススイープ期間中に現れる和信号のピーク数をカウントして所望のカウント数になった後の和信号のレベルとフォーカスエラー信号のゼロクロスによりフォーカスサーボループを閉じる動作としている。
特開2003−16660号公報
先に示した特許文献1においては、光ディスクからの反射光を検出する光検出器の出力信号の総和である和信号のピーク数をカウントすることで所望の記録層を選択しているが、この選択動作が困難である場合が存在することが判明してきた。この新たな課題について図1および図2を用いて説明する。
図1は、多層光ディスクの断面模式図の一例であり、本例では6層の記録層を有するものとする。
符号100はカバー層であり、透明樹脂などで構成される。カバー層100の厚さは、例えば50μmとする。
符号101から106は、それぞれ記録層L5,L4,L3,L2,L1,L0である。なお、各記録層は相変化材料や有機材料を用いた積層構造を有するものとする。
符号107から111はスペース層である。各スペース層は透明樹脂により構成されている。また、各スペース層の厚さは、例えば10μmとする。
符号112は基板であり、ポリカーボネートなどで構成される。なお、カバー層100から基板112までを全て合わせた光ディスク全体の厚さは1.2mmとする。また、情報の記録・再生を行うレーザ光はカバー層100側から入射される。つまり、光ディスクの表面から記録層L0までの厚さは100μmである。
以上に述べた6層光ディスクに対するフォーカス引き込み動作と信号波形について図2の模式図を用いて説明する。図2においては、光ディスク装置が備える球面収差補正機構は記録層L0に対して最適となるように予め調整されており、記録層L0がフォーカス引き込みの目的層であるものとする。
図2(a)は6層光ディスクのディスク断面図であり、図中の矢印はフォーカスを引き込む際に対物レンズを光ディスクに近づける動作をさせたときのレーザスポットの軌跡を模式的に示している。また、図2(b)は光検出器が出力する和信号の概念図であり、レーザスポットがディスクの表面を通過する時刻T0において一つのピークをとる。さらに対物レンズを光ディスクに近づけると、レーザスポットが記録層L5を通過する時刻T1において和信号に再びピークが現れ、以下、時刻T2,T3,T4,T5,T6においてそれぞれ記録層L4,L3,L2,L1,L0を通過する際にも和信号にピークが現れる。
また、和信号(b)のピーク数をカウントするためのスライスレベルを図2(b)中に示す。
ここで、多層光ディスクでは、各記録層での反射信号が干渉し合う層間クロストークが発生することが一般的に知られている。このため、記録層間で和信号レベルが十分低下しない場合がある。例えば、図2の和信号(b)に示すように、時刻T1における記録層L5でのピークと時刻T2における記録層L4でのピークとの間で和信号レベルが十分に低下しない場合がこれである。この場合は、和信号(b)がスライスレベルを下回らないことにより和信号のピーク数を正しくカウントすることができない。
また、光ピックアップのバラツキなどによっては、図3に示すように記録層L5でのピークレベルがスライスレベルを超えておらず、さらに記録層L1と記録層L0の間での和信号のボトムレベルがスライスレベルを下回らない場合もなども想定される。この場合は、和信号のピーク数を正しくカウント可能なスライスレベルを設定することが非常に困難である。
以上に説明した図2および図3のような場合は、光ディスク装置は和信号(b)のピーク数を誤カウントするため所望の記録層L0へ正しくフォーカス引き込みを行うことができないといった課題が生じる。
そこで本発明の目的は、多層光ディスクに対して所望の記録層へ迅速にフォーカスを引き込み可能なフォーカス引き込み方法および光ディスク装置を提供することである。
本発明の目的は、その一例として、フォーカス引き込み時における球面収差補正量の設定値を工夫することで達成できる。
本発明によれば、多層光ディスクの所望の記録層へ迅速にフォーカスを引き込み可能なフォーカス引き込み方法および光ディスク装置を提供することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
多層光ディスクにおいては、情報の記録・再生を行うレーザを入射するディスク表面から各記録層までの距離が異なることに起因して球面収差が発生し、そのために各記録層におけるS字状のフォーカスエラー信号(以下、FE信号と呼ぶ)の振幅が異なることが知られている。例えば、球面収差補正量を記録層L0に対して最適となるように設定しておくと記録層L0でのFE信号振幅は他の記録層でのFE信号振幅に比べて大きくなる。また、記録層L1では球面収差補正量が最適値からずれているために、記録層L1でのFE信号振幅は記録層L0でのFE信号振幅よりも小さくなる。以下、同様に記録層L2,L3,L4,L5と記録層L0から遠ざかるに従ってFE信号振幅が小さくなる。なお、ここで言う最適とは、所定記録層におけるFE信号振幅が最大となる最適値であって、フォーカス引き込みを行った後にRF信号やトラッキングエラー信号(以下、TE信号と呼ぶ)を用いて行う球面収差調整による最適値ではないものとする。
ここで、6層光ディスクにおいてフォーカスを引き込む動作と信号波形について図4の模式図を用いて説明する。図4においては、本実施例の光ディスク装置が備える球面収差補正機構は記録層L0に対して最適となるように予め設定されているものとする。なお、本実施例の光ディスクの構成の詳細については、後述する。
図4(a)は6層光ディスクの断面図であり、図中の矢印はフォーカスを引き込む際に対物レンズを光ディスクに近づけたときのレーザスポットの軌跡を模式的に示している。また、図4(b)はFE信号の概念図であり、レーザスポットがディスクの表面を通過する時刻T0において0クロスするS字波形が現れる。さらに対物レンズを光ディスクに近づけると、レーザスポットが記録層L5を通過する時刻T1において0クロスするS字波形がFE信号に現れ、以下同様に、時刻T2,T3,T4,T5,T6においてそれぞれ記録層L4,L3,L2,L1,L0を通過する際にもFE信号にS字波形が現れる。
従って記録層L0へ正確にフォーカス引き込みを行うためには、図4に示すように記録層L1および記録層L0での各S字波形のボトムレベルB1およびB0の間に検出レベルVthを設けておき、光ディスク装置に搭載されているフォーカス引き込み制御回路は、FE信号が検出レベルVth以下になった後にFE信号が0クロスするタイミングT6においてフォーカスサーボループを閉じる方法を用いることができる。
以上の方法を用いるには、フォーカス引き込みの目的層である記録層L0でのFE信号振幅が一番大きい必要がある。しかしながら、球面収差補正量を記録層L0に最適に設定していても記録層L0と記録層L1との間のスペース層厚が小さいと記録層L0でのFE信号振幅と記録層L1でのFE信号振幅の差が十分大きくならない。そのため、記録層L0でのFE信号のみを正しく検出できるように検出レベルVthを設定することが困難となり、記録層L1でのFE信号を誤検出するという課題が発生する。そこで、以下実施例に記載の方法を用いることでフォーカス引き込み時における記録層L1でのFE信号振幅と記録層L0でのFE信号振幅の差を拡大できる。
図5は、第1実施例における光ディスク装置の模式図である。
符号1は光ディスクであり、例えば図1に示した6層光ディスクである。
符号2はスピンドルモータであり、スピンドルドライバ回路3の出力信号に応じて回転して、光ディスク1を回転させる。また、スピンドルモータ2はホールセンサを内蔵しており、回転に同期したホールセンサ信号を出力する。
符号3はスピンドルドライバ回路であり、後述する制御回路15から出力されるスピンドル駆動信号に基づいてスピンドルモータ2を回転駆動する信号を出力する。また、スピンドルモータ2が出力するホールセンサ信号に基づいて、スピンドルモータ2の回転に同期した所謂FG信号を出力する。なお、FG信号は、光ディスク1の1回転周期中に複数発のパルスで構成される。
符号4は光ピックアップであり、光ディスク1に対してレーザ光を照射して情報の記録・再生を行う。また、光ピックアップ4は光ディスク1からの反射光に応じた電気信号を出力する。また、光ピックアップ4内には電気的に消去再書き込み可能なROM(Electrically Erasable Programmable ROM、以下EEPROMと呼ぶ)が設けられており、光ピックアップ個別の情報が製造時に記録されているものとする。光ピックアップ4の構成については、別途詳細に説明する。
符号5は信号処理回路であり、光ピックアップ4からの出力信号を演算してFE信号、TE信号および和信号を出力する。
符号6はFOK生成回路であり、信号処理回路5が出力する和信号を所定のレベルで2値化した信号(以下、FOK信号と呼ぶ)を出力する。FOK信号は、後述する制御回路15に供給される。
符号7はフォーカス補償回路であり、信号処理回路5が出力するFE信号に対してフォーカスサーボの安定性および追従性能を改善するために位相とゲインの補償を行った信号を出力する。
符号8はスイープ信号生成回路であり、制御回路15の指示に従って光ピックアップ4に搭載されている対物レンズを光ディスク1に対して近づけたり遠ざけたりするスイープ信号を生成して出力する。
符号9は切り換え回路であり、入力端子a側にはフォーカス補償回路7の出力信号が供給されており、入力端子b側にはスイープ信号生成回路8の出力信号が供給されている。また、切り換え回路9は制御回路15から供給される制御信号SELによって動作するものとし、SEL信号がLow出力のときは入力端子a側に切り換わり、Hi出力のときは入力端子b側に切り換わるものとする。また、切り換え回路9の出力信号がフォーカス駆動信号(以下、FOD信号と呼ぶ)である。
符号10はトラッキング補償回路であり、信号処理回路5が出力するTE信号に対してトラッキングサーボの安定性および追従性能を改善するために位相とゲインの補償を行ったトラッキング駆動信号(以下、TRD信号と呼ぶ)を出力する。
符号11はスレッド補償回路であり、TRD信号の低域成分を抽出してゲインの補償を行ったスレッド駆動信号(以下、SLD信号と呼ぶ)を出力する。
符号12はドライバ回路であり、FOD信号、TRD信号を増幅した信号を光ピックアップ4内のフォーカスアクチュエータおよびトラッキングアクチュエータに供給する。また、SLD信号を増幅した信号をスレッドモータ13へ供給する。また、制御回路15が出力する球面収差補正駆動信号SAを増幅して光ピックアップ4内の球面収差補正アクチュエータに供給する。
符号13はスレッドモータであり、SLD信号をドライバ回路12で増幅した信号に応じて回転する。
符号14はリードスクリュであり、その一端はスレッドモータ13に結合されており、スレッドモータ13によって回転駆動される。また、リードスクリュ14が回転駆動すると、光ピックアップ4は光ディスク1の半径方向へ移動する。
符号15は制御回路であり、光ディスク装置全体を制御する。制御回路15には、FE信号、TE信号、FOK信号、FG信号が供給される。また、スピンドル駆動信号、スイープ信号生成回路8の制御信号、切り換え回路9を制御するSEL信号、球面収差補正駆動信号SADを出力する。また、制御回路15は、信号処理回路5内の可変ゲイン504,508,510のゲイン値を設定することができる。さらに、制御回路15は光ピックアップ4内に設けられたEEPROMにアクセスしてその情報を読み出すことができる。なお、制御回路15は、一般的なCPUを用いることができる。
次に、光ピックアップ4の光学系の構成について図6を用いて説明する。
符号600はレーザダイオードであり、レーザ光を出射する。
符号601は偏光ビームスプリッタであり、レーザ光をその偏光状態に応じて通過または反射させる。
符号602はコリメータレンズであり、レーザ光を並行光線にする。
符号603は1/4波長板であり、レーザ光の偏光状態を変化させる。
符号604は第1補正レンズであり、凹レンズである。
符号605は第2補正レンズであり、凸レンズである。
符号606は対物レンズであり、レーザ光を光ディスク1の記録面へ集光する。
符号607はシリンドリカルレンズである。
符号608は4分割光検出器であり、各光検出器は入射されたレーザ光の強度に応じた電気信号を出力する。
符号609はフォーカスアクチュエータおよびトラッキングアクチュエータであり、図5のドライバ回路12の出力信号に応じて対物レンズ606をレーザ光の略光軸方向および光ディスク1の略半径方向へ駆動する。
符号610は球面収差補正アクチュエータであり、図5のドライバ回路12の出力信号に応じて第2補正レンズ605をレーザ光の光軸方向へ駆動する。
なお、以上に述べた第1補正レンズ604、第2補正レンズ605、球面収差補正アクチュエータ610を全て合わせて球面収差補正機構と呼ぶ。
なお、本実施例では上記のような球面収差補正機構を例に説明するが、かかる機構は液晶素子等を用いても構わない。
以上に述べた光ピックアップ4の構成において、レーザダイオード600から出射されたレーザ光は偏光ビームスプリッタ601,コリメータレンズ602,1/4波長板603,第1補正レンズ604,第2補正レンズ605,対物レンズ606を通過して光ディスク1へ入射される。
さらに、光ディスク1から反射されたレーザ光は再び対物レンズ606,第2補正レンズ605,第1補正レンズ604,1/4波長板603、コリメータレンズ602を通過して偏光ビームスプリッタ601へ到達する。ここで、レーザ光は1/4波長板603を往復で2回通過しているので、レーザダイオード600を出射したときは直線偏光であったレーザ光はこの時点で円偏光となっている。そのため、レーザ光は偏光ビームスプリッタ601で反射されて、シリンドリカルレンズ607を通過して4分割光検出器608上へ集光される。
また、信号処理回路5の構成について図7を用いて説明する。
4分割光検出器608は、受光面がA、B、C、Dの4つに分割されており、受光面A,Bと受光面B,Cとの境界線が光ディスク1のトラック接線方向と一致するように配置されている。また、受光面AからDの各出力はそれぞれMA,MB,MC,MDとして信号処理回路5へ供給される。信号処理回路5においては、加算回路501,502および減算回路503によって、公知の非点収差法である(MA+MC)−(MB+MD)の演算信号が出力される。さらに、前記の演算信号が可変ゲイン504によってゲイン調整されてFE信号として出力される。また、加算回路505、506および減算回路507によって、公知のプッシュプル法である(MA+MD)−(MB+MC)の演算信号が出力される。さらに、前記の演算信号が可変ゲイン508によってゲイン調整されてTE信号として出力される。また、前記加算回路505,506の出力信号が加算回路509によって加算されて(MA+MB+MC+MD)の演算信号を得た後に可変ゲイン510によってゲイン調整された信号が和信号として出力される。なお、可変ゲイン504,508,510のゲイン値は制御回路15によって制御される。
ここで、記録層L0における球面収差補正量とFE信号振幅との関係を図8に示す。
図8の曲線は、球面収差補正量を変化させたときの記録層L0でのFE信号振幅をプロットしたものである。図1の説明で述べたように光ディスク1の表面から記録層L0の距離は100μmであるから、球面収差補正量が100μmのときに記録層L0のFE信号振幅は最大となる。なお、球面収差補正量が100μmという意味は、第2補正レンズ605の駆動距離が100μmということではなく、光ディスク1の表面から記録層までの厚さが100μmの時に球面収差量が0に補正される、という意味である。
ここで、球面収差補正量を100μmから変化させるとFE信号振幅は最初は緩やかに減少するがその後は急激に減少していくことが知られている。
次に、記録層L0からL5までの全ての記録層について、図8同様に球面収差補正量とFE信号振幅との関係を図9に示す。
図9の曲線(a)は、球面収差補正量を変化させたときの記録層L5でのFE信号振幅をプロットしたものである。ディスク表面から記録層L5までの距離は50μmであるので、球面収差補正量は50μmが最適であり、そのときにFE信号振幅が最大となる。同様に、曲線(b)は、球面収差補正量を変化させたときの記録層L4でのFE信号振幅をプロットしたものである。ディスク表面から記録層L4までの距離は、カバー層100とスペース層107を合わせた60μmであるので、球面収差補正量は60μmが最適であり、そのときにFE信号振幅が最大となる。以下、同様に曲線(c)、(d)、(e)、(f)は各記録層L3、L2、L1、L0でのFE信号振幅をプロットしたものであり、それぞれ、球面収差補正量がディスク表面から各記録層までの距離と等しくなる70μm、80μm、90μm、100μmのときにFE信号振幅が最大となる。
従来例では、記録層L0にフォーカス引き込みする前に記録層L0に最適となるように予め球面収差補正量を100μmに設定する。これは、図8で示したように球面収差補正量を100μmに設定することによって記録層L0のFE信号振幅が最大となるからである。なお、球面収差補正量が100μmとなるための球面収差補正アクチュエータ610の設定情報は光ピックアップ4内のEEPROMに予め記録されているものとする。前記設定情報は、例えば光ピックアップ4の製造時に、表面から記録層までの厚さが100μmと判明している基準ディスクを再生して、その再生性能が最良となるときの球面収差補正アクチュエータ610の設定とすればよい。
一方、本実施例では、フォーカス引き込み時の球面収差補正量を、従来例よりも大きい例えば105μmに設定するものとする。つまり、フォーカス引き込みを実施する前に制御回路15は球面収差補正量が105μmとなるように球面収差補正駆動信号SADに所定の信号を出力するものとする。
図10に本実施例におけるフォーカス引き込みのフローチャートを示す。
フォーカス引き込み動作を開始すると、制御回路15は球面収差補正駆動信号SADに所定の信号を出力して第2補正レンズ605を駆動することで、球面収差補正量を105μmに設定する(ステップS001)。ここで、球面収差補正量を105μmに設定するための球面収差補正アクチュエータ610の設定値は、光ピックアップ4内のEEPROMに記録されている前記設定情報を用いることができる。これは、球面収差補正アクチュエータ610の設定値に対する球面収差補正量の関係は光ピックアップ4の設計から決まるためである。すなわち、前記設定情報は球面収差補正量を100μmに設定するための情報であるので、球面収差補正量を所望の105μmに設定するための球面収差補正アクチュエータ610の設定値は、前記設定情報から算出することができる。
次に制御回路15は、SEL信号にHiを出力する(ステップS002)。このため、切り換え回路9は入力端子b側に供給されるスイープ信号生成回路8の出力信号を出力する。
更に制御回路15は、対物レンズ606が光ディスク1へ近づくようにスイープ信号生成回路8に対してフォーカススイープ開始を指示する(ステップS003)。
その後、制御回路15はFOK信号を監視する(ステップS004)。ここで、FOK信号がLowの場合はFOK監視を継続する。
ステップS004においてFOK信号がHiであった場合は、制御回路15はFE信号レベルと検出レベルVthを比較する(ステップS005)。FE信号レベルが検出レベルVthよりも大きい場合はステップS004へ戻る。
ステップS005においてFE信号レベルが検出レベルVthよりも小さかった場合は、制御回路15はFE信号が0クロスするか監視する(ステップS006)。FE信号が0クロスしない場合はFE信号レベルの監視を継続する。
ステップS006においてFE信号が0クロスしたことを検知したら、制御回路15はSEL信号にLowを出力する(ステップS007)。このため、切り換え回路9は入力端子a側に切り換わってフォーカス補償回路7の出力をドライバ回路12へ供給する。これによってフォーカスサーボループが閉じて目標層である記録層L0へフォーカスサーボを引き込む。
さらに、制御回路15は球面収差補正駆動信号SADに所定の信号を出力して第2補正レンズ605を駆動することで、球面収差補正量を100μmに設定する(ステップS008)。これにより、球面収差補正量はフォーカスサーボを引き込んだ記録層L0に最適となるので、光ディスク1に対してデータの記録また再生を良好に行うことができる。
なお、本実施例ではステップS006においてフォーカスエラー信号が0クロスするタイミングでフォーカスサーボループを閉じる構成としたがジャスト0クロスタイミングでなくてもよい。例えば、フォーカスエラー信号の0レベルよりも小さいレベルを超えたタイミングとしてもよい。これは、フォーカスサーボループを閉じるタイミングが0クロスタイミングだと遅い場合があるからで、例えば0レベルよりもFE信号の片振幅の5%程度小さいレベル、つまりFE信号の片振幅が1Vだとすると0レベルよりも50mV小さいレベルを超えるタイミングでフォーカスサーボループを閉じるようにしてもよい。
以下、本実施例の効果について実施例を適用しない場合と図9を用いて比較する。
本実施例を適用しない場合の例として、フォーカス引き込み時の球面収差補正量を100μmに設定した場合を考える。このとき、球面収差補正量が記録層L0に対して最適である100μmであるので、記録層L0および記録層L1でのFE信号振幅の差は図9のD1に相当する。
一方、本実施例を適用した場合は、球面収差補正量が105μmに設定されているので、記録層L0および記録層L1でのFE信号振幅の差は図9のD2に相当する。
ここで、記録層L0と記録層L1のFE信号振幅差について、本実施例を適用しない場合のD1と本実施例と適用した場合のD2とを比較するとD1に対してD2の方が大きいことは図9から明らかである。この理由は、球面収差補正量を記録層L0に対して最適な100μから105μmへ変更したときに、記録層L0におけるFE信号振幅低下に対して記録層L1におけるFE信号振幅低下の方が大きいためである。
ここで、図4におけるFE信号のS字波形のボトムレベルB1とB0のレベル差について考えると、本実施例を適用しない場合のレベル差は前記D1の略半分に相当するが、本実施例を適用した場合のレベル差は前記D2の略半分に相当する。つまり、本実施例を適用することにより、FE信号のS字波形のボトムレベル差を拡大することができる。このことにより、図4における検出レベルVthを設定する際に、S字波形のボトムレベルB1とB0に対して十分なマージンを確保して設定することができるようになる。そのため、検出レベルVthにより、記録層L0でのS字波形を正確に検出できるため、所望の記録層L0へ正しくフォーカス引き込みを行うことができるようになる。
以上に述べた本実施例1は、フォーカス引き込みを行う所望の記録層L0の厚さよりも大きい厚さに最適になるように球面収差補正量を設定することで、記録層L0および記録層L1におけるFE信号のS字波形のボトムレベル差を拡大させる。このことにより、光ディスク装置が記録層L0でのS字波形を正確に検出できるようになるので、目的の記録層L0へ正しく迅速にフォーカス引き込みできるようになる。
なお、本実施例ではフォーカス引き込み時の球面収差補正量の設定と105μmとしたが、105μmに限るものではなく、記録層L0と記録層L1におけるFE信号のS字波形のボトムレベルが拡大できれば良いので、100μmよりも大きい設定である102μmや108μmとしてよいことはいうまでもない。ただし、球面収差補正量を150μmなどに設定すると記録層L0のFE信号振幅低下に伴ってフォーカスサーボゲインが不足してしまいフォーカス引き込みが失敗してしまう可能性がある。そのため、実施例1を適用する際の球面収差補正量の上限はディスク表面から記録層L0までの距離の130%である130μmまでにとどめておくことが望ましい。
また、本実施例では基準ディスクでの再生性能が最良となる球面収差補正量の設定値が記録されるEEPROMは光ピックアップ4内に設ける構成としたが、EEPROMを設ける場所は光ピックアップ4内に限定するものではなく光ディスク装置内であればよい。
実施例1では光ディスク1の一番奥の記録層である記録層L0へフォーカス引き込みする場合について説明したが、実施例2では中間の記録層、例えば記録層L3へのフォーカス引き込みする場合について説明する。
なお、本実施例における光ディスク装置の模式図は、実施例1の図5と同じである。
図11に本実施例におけるフォーカス引き込みのフローチャートを示す。
実施例1のフローチャートである図10と本実施例のフローチャートである図11との違いは、球面収差補正量の設定値である。すなわち実施例1では図10のフローチャートにおいて球面収差補正量を105μmに設定する(ステップS001)が、本実施例では図11のフローチャートにおいて球面収差補正量を75μmに設定する(ステップS009)ように変更する。その他のステップは図10と同じであるので、同一番号を付して説明を省略する。
以下、本実施例の効果について実施例を適用しない場合と比較する。
実施例1で説明した図9と同様に、実施例2での各記録層における球面収差補正量とFE信号振幅との関係を図12に示す。
本実施例を適用しない場合の例として、フォーカス引き込み時の球面収差補正量を引き込み目標である記録層L3に対して最適となる70μmに設定した場合を考える。記録層L4のFE信号振幅をプロットしたのが曲線(b)であり、記録層L3のFE信号振幅をプロットしたのが曲線(c)であるので、記録層L4および記録層L3でのFE信号振幅の差は図12のD3に相当する。
一方、本実施例を適用した場合は、球面収差補正量が75μmに設定されているので、記録層L4および記録層L3でのFE信号振幅の差は図12のD4に相当する。
ここで、記録層L4のFE信号振幅と記録層L3のFE信号振幅差について、本実施例を適用しない場合のD3と本実施例と適用した場合のD4とを比較するとD3に対してD4の方が大きいことは図12から明らかである。この理由は、球面収差補正量を記録層L3に対して最適な70μから75μmへ変更したときに、記録層L3におけるFE信号振幅低下に対して記録層L4におけるFE信号振幅低下の方が大きいためである。
本実施例を適用した場合のフォーカス引き込み時のFE信号波形を図4と同様に図13に示す。
図13において、記録層L3でのFE信号のS字波形のボトムレベルがB2であり、記録層L4でのFE信号のS字波形のボトムレベルがB3である。また、フォーカス引き込みの目的層である記録層L3でのFE信号のS波形を検出するための検出レベルVthがボトムレベルB2とB3の間に設定されている。このため、制御回路15はFE信号が検出レベルVthを超えた後に0クロスするタイミングでフォーカスサーボループを閉じることにより、正確に記録層L3にフォーカスを引き込むことができる。
ここで、ボトムレベルB2とB3の差は図12のFE信号振幅差D4の略半分に相当する。本実施例を適用すると先に説明したようにFE信号振幅の差が図12のD3からD4へ拡大する。このことにより、図13における検出レベルVthを設定する際に、S字波形のボトムレベルB3とB2に対して十分なマージンを確保して設定することができるようになる。そのため、検出レベルVthにより、記録層L3でのS字波形を正確に検出できるため、所望の記録層L3へ正しく迅速にフォーカス引き込みを行うことができるようになる。
以上に述べた本実施例2は、フォーカス引き込みを行う所望の記録層L3の厚さよりも大きい厚さに最適になるように球面収差補正量を設定することで、記録層L3および記録層L4におけるFE信号のS字波形のボトムレベル差を拡大させる。このことにより、光ディスク装置が記録層L3でのS字波形を正確に検出できるようになるので、目的の記録層L3へ正しくフォーカス引き込みできるようになる。
なお、本実施例ではフォーカス引き込み時の球面収差補正量の設定と75μmとしたが、75μmに限るものではなく、記録層L3と記録層L4におけるFE信号のS字波形のボトムレベルが拡大できれば良いので、70μmよりも大きい設定である72μmや78μmとしてよいことはいうまでもない。ただし、球面収差補正量を100μmなどに設定すると記録層L3のFE信号振幅低下に伴ってフォーカスサーボゲインが不足してしまいフォーカス引き込みが失敗してしまう可能性があるの。そのため、実施例2を適用する際の球面収差補正量の上限はディスク表面から記録層L3までの距離の130%である91μmまでにとどめておくことが望ましい。
また、本実施例ではフォーカス引き込みの目標を記録層L3としたが、その他の記録層である記録層L2や記録層L4とした場合にも適用できることはいうまでもない。なお、その場合は球面収差補正量をディスク表面から各記録層までの距離よりも大きい値に設定すればよい。
以上に述べた実施例1および実施例2は、対物レンズ606を光ディスク1の表面側から目的記録層へ動作させるいわゆるアップスイープを用いたフォーカス引き込み方法について説明したが、本実施例では、記録層側からディスク表面側へ対物レンズ606を移動させるいわゆるダウンスイープを用いたフォーカス引き込み方法について説明する。具体的には、記録層L1にフォーカス引き込みする場合について説明する。
なお、本実施例における光ディスク装置の模式図は、実施例1および実施例2の図5と同じである。
従来例でのダウンスイープを用いたフォーカスを引き込む動作と信号波形について、図14の模式図を用いて説明する。図14の各模式図は図4と同様なので説明を省略する。
図14においては、光ディスク装置が備える球面収差補正機構は記録層L1に対して最適となるように予め設定されているものとする。光ディスク1の表面から記録層L1までの距離はカバー層100およびスペース層107から110までの合計である90μmであるので、記録層L1に最適な球面収差補正量は90μmである。
この状態において、制御回路15が対物レンズ606を上昇させると図14の時刻T0においてディスク表面を通過し、以下時刻T1,T2,T3,T4,T5,T6において記録層L5,L4,L3,L2,L1,L0を通過する。そして、制御回路15はレーザスポットが記録層L0を超えた後の時刻T7において、対物レンズ606を下降動作へ切り替える。その後、下降する対物レンズ606は時刻T8,T9,T10,T11,T12,T13において記録層L0,L1,L2,L3,L4,L5を通過する。
以上に述べた対物レンズの動作に伴いレーザスポットが各記録層を通過するとFE信号にS字波形が現れる。ここで、球面収差補正量はフォーカス引き込みの目標である記録層L1に最適となる90μmに設定されているので、時刻T5およびT9において記録層L1を通過する際のFE信号振幅が他の記録層を通過する際のFE信号振幅よりも大きくなる。
このとき、記録層L0でのFE信号波形のトップレベルがB5であり、記録層L1でのFE信号波形のトップレベルがB6である。また、検出レベルVthはトップレベルB5とB6の間に設定されている。そのため、対物レンズ606を下降動作へ切り替えた時刻T7の後に制御回路15はFE信号が検出レベルVthを超えたことを検出してさらにFE信号が0クロスするタイミングでフォーカスサーボループを閉じれば記録層L1へフォーカス引き込みすることができる。
ここで、検出レベルVthがFE信号のトップレベルB5、B6に対してマージンを十分に確保できるかが重要な課題となる。つまり、トップレベルB5とB6の差が大きいほど、マージンを確保して検出レベルVthを設定できるので、フォーカス引き込みの信頼性を向上できる。
本実施例では、以上の課題に対してフォーカス引き込み時の球面収差補正量を、従来例よりも小さい例えば85μmに設定するものとする。つまり、フォーカス引き込みを実施する前に球面収差補正量が85μmとなるように制御回路15は球面収差補正駆動信号SADに所定の信号を出力するものとする。
図15に本実施例におけるフォーカス引き込みのフローチャートを示す。
フォーカス引き込み動作を開始すると、制御回路15は球面収差補正駆動信号SADに所定の信号を出力して第2補正レンズ605を駆動することで、球面収差補正量を85μmに設定する(ステップS010)。
次に制御回路15は、SEL信号にHiを出力する(ステップS011)。このため、切り換え回路9は入力端子b側に供給されるスイープ信号生成回路8の出力信号を出力する。
更に制御回路15は、対物レンズ606が光ディスク1の表面から記録層へ向かって移動するようにスイープ信号生成回路8に対してフォーカスUpスイープ開始を指示する(ステップS012)。
その後、制御回路15はレーザスポットが記録層L0を超えたか監視する(ステップS013)。レーザスポットが記録層L0を超えたかどうかの判定方法は、例えばFE信号のS字波形の数をカウントすれば良い。または、レーザスポットが記録層L0を確実に超える時間をカウントする方法でも良い。
ステップS013でレーザスポットが記録層L0を越えたことを検出したら、制御回路15は対物レンズ606が光ディスク1の表面へ向かって移動するようにスイープ信号生成回路8に対してフォーカスDownスイープ開始を指示する(ステップS014)。
ステップS014において対物レンズ606の動作をフォーカスDownスイープに切り替えた後、制御回路15はFOK信号を監視する(ステップS015)。ここで、FOK信号がLowの場合はFOK監視を継続する。
ステップS015においてFOK信号がHiであった場合は、制御回路15はFE信号レベルと検出レベルVthを比較する(ステップS016)。FE信号レベルが検出レベルVthよりも小さい場合はステップS015へ戻る。
ステップS016においてFE信号レベルが検出レベルVthよりも大きい場合は、制御回路15はFE信号が0クロスするか監視する(ステップS017)。FE信号が0クロスしない場合はFE信号レベルの監視を継続する。
ステップS017においてFE信号が0クロスしたことを検知したら、制御回路15はSEL信号にLowを出力する(ステップS018)。このため、切り換え回路は入力端子a側に切り換わってフォーカス補償回路7の出力をドライバ回路12へ供給する。これによってフォーカスサーボループが閉じて目標層である記録層L1へフォーカスサーボを引き込む。
さらに、制御回路15は球面収差補正駆動信号SADに所定の信号を出力して第2補正レンズ605を駆動することで、球面収差補正量を90μmに設定する(ステップS019)。これにより、球面収差補正量はフォーカスサーボを引き込んだ記録層L1に最適となるので、光ディスク1に対してデータの記録また再生を良好に行うことができる。
以下、本実施例の効果について実施例を適用しない場合と図16を用いて比較する。
図16は記録層L0からL5までの全ての記録層について、球面収差補正量とFE信号振幅との関係を示した模式図である。
本実施例を適用しない場合の例として、フォーカス引き込み時の球面収差補正量を90μmに設定した場合を考える。このとき、球面収差補正量が記録層L1に対して最適である90μmであるので、記録層L0および記録層L1でのFE信号振幅の差は図16のD5に相当する。
一方、本実施例を適用した場合は、球面収差補正量が85μmに設定されているので、記録層L0および記録層L1でのFE信号振幅の差は図16のD6に相当する。
ここで、記録層L0と記録層L1のFE信号振幅差について、本実施例を適用しない場合のD5と本実施例と適用した場合のD6とを比較するとD5に対してD6の方が大きいことは図16から明らかである。この理由は、球面収差補正量を記録層L1に対して最適な90μから85μmへ変更したときに、記録層L1におけるFE信号振幅低下に対して記録層L0におけるFE信号振幅低下の方が大きいためである。
ここで、図14におけるFE信号のS字波形のトップレベルB5とB6のレベル差について考えると、本実施例を適用しない場合のレベル差は前記D5の略半分に相当するが、本実施例を適用した場合のレベル差は前記D6の略半分に相当する。つまり、本実施例を適用することにより、FE信号のS字波形のトップレベル差を拡大することができる。このことにより、図14における検出レベルVthを設定する際に、S字波形のトップレベルB5とB6に対して十分なマージンを確保して設定することができるようになる。そのため、検出レベルVthにより、記録層L1でのS字波形を正確に検出できるため、所望の記録層L1へ正しくフォーカス引き込みを行うことができるようになる。
以上に述べた本実施例3は、フォーカス引き込みを行う所望の記録層L1の厚さよりも小さい厚さに最適になるように球面収差補正量を設定することで、記録層L0および記録層L1におけるFE信号のS字波形のトップレベル差を拡大させる。このことにより、光ディスク装置が記録層L1でのS字波形を正確に検出できるようになるので、目的の記録層L1へ正しく迅速にフォーカス引き込みできるようになる。
なお、本実施例ではフォーカス引き込み時の球面収差補正量の設定と85μmとしたが、85μmに限るものではなく、記録層L0と記録層L1におけるFE信号のS字波形のトップレベルが拡大できれば良いので、90μmより小さい設定である88μmや83μmとしてよいことはいうまでもない。ただし、球面収差補正量を50μmなどに設定すると記録層L1のFE信号振幅低下に伴ってフォーカスサーボゲインが不足してしまいフォーカス引き込みが失敗してしまう可能性があるの。そのため、実施例3を適用する際の球面収差補正量の上限はディスク表面から記録層L3までの距離の70%である63μmまでにとどめておくことが望ましい。
また、本実施例ではフォーカス引き込みの目標を記録層L1としたが、その他の記録層である記録層L2や記録層L3とした場合にも適用できることはいうまでもない。なお、その場合は球面収差補正量をディスク表面から各記録層までの距離よりも小さい値に設定すればよい。
実施例1から3までに述べたFE信号のS字波形を検出するための検出レベルVthは所定の固定レベルを用いることができる。しかし、光ピックアップや光ディスクの個別ばらつきがあると、フォーカス引き込みの目的記録層で現れるS字波形のピークレベルがばらつく。この場合、検出レベルVthが目的記録層でのS字波形を検出できずに、目的記録層へ正しくフォーカス引き込みできない可能性がある。そこで、S字波形のピークレベルばらつきに対応するために、フォーカス引き込みを実行する前に予め適切な検出レベルVthを学習して設定することが望ましい。
本実施例では、実施例1で説明した記録層L0へフォーカス引き込む場合における検出レベルVthの設定方法を説明する。
なお、本実施例における光ディスク装置の模式図は、実施例1の図5と同じである。
以下、図17の波形模式図と図18のフローチャートを用いて検出レベルVthの設定方法について説明する。
図17(a)は6層光ディスクのディスク断面図であり、図中の矢印は対物レンズをスイープ動作させた際のレーザスポットの軌跡を模式的に示している。また、図17(b)はFE信号の概念図であり、図17(c)は球面収差補正量の設定値、図17(d)はSEL信号の概念図である。
検出レベルVthの学習をスタートすると、図17の時刻T0において制御回路15は球面収差補正駆動信号SADに所定の信号を出力して第2補正レンズ605を駆動することで、球面収差補正量を105μmに設定する(図18のステップS020)。球面収差補正量を105μmにする理由は、実施例1において球面収差補正量を105μmに設定してフォーカス引き込みを実施するので、この状態における検出レベルVthを学習するためである。
次に制御回路15は、図17の時刻T1においてSEL信号にHiを出力する(図18のステップS021)。このため、切り換え回路9は入力端子b側に供給されるスイープ信号生成回路8の出力信号を出力する。
その後、制御回路15は図17の時刻T2においてフォーカスUpスイープの開始をスイープ信号生成回路8に対して指示する(図18のステップS022)。この処理により、対物レンズ606は光ディスク1に対して近づく。対物レンズ606が上昇していくと、レーザスポットは図17の時刻T3において光ディスク1の表面を通過してFE信号(b)にS字波形が現れる。さらに対物レンズが上昇していくと、記録層L5,L4,L3,L2,L1,L0をそれぞれ横断する時刻T4,T5,T6,T7,T8,T9においてFE信号(b)にS字波形が現れる。ここで、球面収差補正量は105μmに設定されているので、実施例1の図9で述べたとおり、記録層L0のFE信号振幅が一番大きくなる。
ステップS022によって対物レンズがスイープ動作を開始すると制御回路15はFE信号のピークレベルを測定する(図18のステップS023)。ここで測定するピークレベルはFE信号のボトムピークレベルであり、球面収差補正量が105μmに設定されている状態では上述したとおり各記録層のFE信号振幅のうち記録層L0でのFE信号振幅が一番大きい。そのため、記録層L0でのFE信号のS字波形のボトムピークレベルすなわち図17のB7で示したレベルが測定される。
レーザスポットが最奥の記録層L0を超えると制御回路15は図17の時刻T10においてFE信号のピークレベル測定を終了する(図18のステップS024)。
さらに、制御回路15はフォーカススイープ停止をスイープ信号制御回路8に対して指示する(図18のステップS025)。なお、ステップS024とステップS025は同時に実行してもよい。
次に、制御回路15は対物レンズ606を初期位置に戻すためにスイープ信号制御回路8に対して図17の時刻T11においてフォーカスDownスイープの開始をスイープ信号生成回路8に対して指示する(図18のステップS026)。この処理により、対物レンズ606は光ディスク1の表面に向かって下降する。対物レンズ606が下降していくと、レーザスポットは図17の時刻T12において光ディスク1の記録層L0を通過してFE信号(b)にS字波形が現れる。さらに対物レンズが下降していくと、記録層L1,L2,L3,L4,L5,表面をそれぞれ通過する時刻T13,T14,T15,T16,T17,T18においてFE信号(b)にS字波形が現れる。ここで、球面収差補正量は105μmに設定されているので、ステップS023で説明したように記録層L0のFE信号振幅が一番大きい。
対物レンズ606が光ディスクの表面を通過した後すなわち図17の時刻T19において、制御回路15はフォーカススイープ停止をスイープ信号制御回路8に対して指示する(図18のステップS027)。
最後に、制御回路15はステップS023からS024の期間中に測定したボトムピークレベルすなわち図17のレベルB7を用いて検出レベルVthを算出する(図18のステップS028)。検出レベルVthの算出方法としては、例えば測定したボトムピークレベルB7が-800mVであった場合は、所定レベル100mVだけ0レベルに近づけた-700mVを検出レベルVthとして算出するなどすればよい。
以上に説明した検出レベルVthの設定方法は、対物レンズをUpスイープする期間中にFE信号を測定してピークレベルであるB7を求めたが、測定精度を高めるために例えば対物レンズをDownスイープする期間中でもFE信号のピークレベルを測定して図17のレベルB8で示したピークレベルを取得し、ピークレベルB7とB8の平均値を検出レベルVthとして算出するようにしても良い。
なお、本実施例では記録層L0へフォーカス引き込む場合について説明したが他の記録層へフォーカス引き込みする場合、例えば実施例2のように記録層L3へフォーカス引き込む場合は、ステップS020における球面収差補正量を75μmに設定すればよいことは言うまでもない。
なお、上記の説明では所定レベルを100mVとしたが、所定レベルを大きくしすぎると算出した検出レベルVthが記録層L1でのFE信号のS字波形を検出してしまう可能性があるので、所定レベルは実験より求めることが望ましい。
また、検出レベルVthの他の算出方法としては、測定したピークレベルの95%等を検出レベルVthとしても良い。
さらに、検出レベルVthの算出はディスクローディング時に一度だけ行えばよい。つまり、例えば定常的にデータの記録または再生を行っている最中に、外部からの振動など何らかの外乱によってフォーカスサーボが外れた場合は、検出レベルVthは既に算出している値を用いればよい。
以上に述べた本発明の実施例4は、球面収差補正量をフォーカス引き込み時と同じ状態にして引き込みの目標記録層におけるFE信号のS字波形のピークレベルを測定し、その測定値を用いてS字検出の検出レベルVthを算出するものである。このことにより、光ピックアップや光ディスクの個別ばらつきに起因するFE信号のS字波形のピークばらつきに対応して適切な検出レベルVthを設定することができるので、フォーカス引き込みの信頼性を向上させることができる。
実施例4では記録層L0へフォーカス引き込む場合における検出レベルVthの設定方法を説明したが、本実施例では検出レベルVthの他の設定方法を説明する。
これまでの実施例が対象としてきた6層光ディスクは図1に示した構造であり、各記録層間のスペース層の厚さは10μmであったが、光ディスクの記録再生性能向上のためにスペース層厚が8μmなどに小さくなる場合もあり得る。
また、記録層数が例えば8層など更に増えた場合を考える。すなわち、図1に示した6層光ディスクに対して記録層が光ディスクの表面側に向かってL6、L7と増えた場合である。なお、この場合も各記録層間のスペース層厚は図1で説明した10μmよりも小さい値に設定されると考えられる。
これらのように記録層L0と記録層L1との間のスペース層の厚さが小さくなると、記録層L0と記録層L1とで現れるFE信号のS字波形のピークレベル差が従来よりも小さくなる。そのため、実施例4で説明したFE信号の測定ピークレベルと固定値を用いて検出レベルVthを算出する方法だと固定値を小さくしなければならなくなり、FE信号のピークレベルばらつきの影響を受けやすくなる。
そこで、以上の課題を解決して検出レベルVthを設定する方法について以下説明する。
なお、本実施例における光ディスク装置の模式図は、実施例1の図5と同じである。
以下、図19の波形模式図と図20のフローチャートを用いて検出レベルVthの設定方法について説明する。なお、図19の波形模式図の各波形は、実施例4で説明した図17と同様であるので詳細説明を省略する。
実施例4のフローチャートである図18と本実施例のフローチャートである図20との異なる点は、図18のステップS023が図20ではステップS029に変更されている点である。また、ステップS028の検出レベルVthの算出方法が実施例4とは異なる。
以降、Vthの設定方法について説明する。
制御回路15は、実施例4と同様にステップS022までの一連の動作を行って対物レンズ606を上昇駆動させる。
ステップS022によって対物レンズがスイープ動作を開始すると、制御回路15はFE信号の一番大きい第1ピークレベルと2番目に大きい第2ピークレベルを測定する(ステップS029)。ここでステップS020において球面収差補正量が105μmに設定されている状態においては図9で説明したとおり各記録層のFE信号振幅のうち記録層L0でのFE信号振幅が一番大きい。また、同様に図9から明らかなように記録層L1でのFE信号振幅が2番目に大きい。そのため、測定される第1ピークレベルは図19のレベルB7であり、測定される第2ピークレベルは図19のレベルB9である。
その後、レーザスポットが最奥の記録層L0を超えると制御回路15は図19の時刻T10においてFE信号のピークレベル測定を終了する(図20のステップS024)。
以降、制御回路15は実施例4と同様にステップS025からS027までを実施して対物レンズ606を初期位置に戻す。
以上の動作の後、制御回路15は測定された第1ピークレベルB7と第2ピークレベルB9を用いて検出レベルVthを算出する(ステップS028)。記録層L0へフォーカスを引き込むためには、検出レベルVthが第1ピークレベルB7と第2ピークレベルB9の間であれば記録層L0でのS字波形を正しく検出することができる。このことより、例えば第1ピークレベルB7と第2ピークレベルB9の中間値を検出Vthとすればよい。
以上に説明した検出レベルVthの設定方法は、対物レンズをUpスイープする期間中にFE信号を測定して第1ピークレベルであるB7と第2ピークレベルであるB9を求めたが、測定精度を高めるために例えば対物レンズをDownスイープする期間中でもFE信号を測定して図19のレベルB8で示した記録層L0でのピークレベルとレベルB10で示した記録層L1でのピークレベルを取得し、これらのピークレベルを用いて検出レベルVthを算出するようにしてもよい。つまり、記録層L0でのピークレベルB7およびB8の平均値と記録層L1でのピークレベルB9およびB10の平均値との中間値を検出レベルVthとすればよい。
なお、本実施例では記録層L0へフォーカス引き込む場合について説明したが他の記録層へフォーカス引き込みする場合、例えば実施例2のように記録層L3へフォーカス引き込む場合は、ステップS020における球面収差補正量を75μmに設定すればよいことは言うまでもない。
さらに、検出レベルVthの算出はディスクローディング時に一度だけ行えばよい。つまり、例えば定常的にデータの記録または再生を行っている最中に、外部からの振動など何らかの外乱によってフォーカスサーボが外れた場合は、検出レベルVthは既に算出している値を用いればよい。
以上に述べた本発明の実施例5は、球面収差補正量をフォーカス引き込み時と同じ状態にして引き込みの目標記録層におけるFE信号のS字波形の第1ピークレベルと目標記録層に隣接する記録層におけるFE信号のS字波形の第2ピークレベルとを測定し、前記2つの測定ピークレベルを用いてS字検出の検出レベルVthを算出するものである。このことにより、記録層間距離が小さくなってFE信号のS字波形のピーク差が小さくなっても適切な検出レベルVthを設定することができるので、フォーカス引き込みの信頼性を向上させることができる。
以上に述べた実施例1から実施例3では、球面収差補正量を引き込み目的層に対する最適設定値とは異なる設定値にしてからフォーカス引き込みを行う方法を説明した。この方法を用いると、フォーカス引き込みの目的記録層でのFE信号のS字波形振幅に対する前記目的層に隣接する記録層のうちレーザスポットが先に通過する隣接記録層でのFE信号のS字波形振幅の比が従来例を用いた場合よりも小さくなる。これは、前記目的記録層でのS字波形のピークレベルに対する前記隣接記録層でのS字波形のピークレベルの比が小さくなることと同義である。このことにより、前記目的記録層でのFE信号のS字波形を検出するための検出レベルをS字波形のピークレベルに対して十分なマージンを持って設定できるようになるので、目的の記録層に正確にフォーカス引き込みできるようになる。
また、実施例4と実施例5では、フォーカス引き込みに先立ってFE信号のS字波形を検出するための検出レベルを学習する方法を説明した。このことにより、前記S字波形のピークレベルのバラツキや記録層間厚の影響を回避して、前記検出レベルを適切に設定できるようになる。
なお、光ディスク装置に光ディスクをローディングすると、フォーカス引き込みに引き続いて球面収差補正調整を行う場合がある。その調整方法の1つとして例えば、球面収差補正量を所定の範囲内でステップ状に変化させながら、ステップ毎にTE信号の振幅を測定して測定振幅が最大となる球面収差補正量を求める方法がある。この場合、前記所定の範囲が例えば±4μmであれば、フォーカスを引き込んだ後にそのまま球面収差補正調整を行ってもよい。つまり、実施例1のフローチャート(図10)において、球面収差補正量を100μmに設定するステップS008を省略してステップS007を実施した後に終了するようにしてもよい。そして、球面収差補正調整においては球面収差補正量を104μmから96μmまでステップ状に変化させながらTE振幅を測定する。このことにより、球面収差補正を駆動する時間が短縮できるので、ローディング時間を短縮することができる。
また、本発明の実施例では図1に示した6層光ディスクに対するフォーカス引き込み方法について説明したが、本発明が対象とする多層光ディスクはこれに限るものではなく、2層以上の記録層を有する多層光ディスクであれば同様に適用できることは言うまでもない。
なお、本発明を用いる光ディスク装置は、記録層の数に応じて実施例1から5に述べた本発明を適用するかどうか決めてもよい。例えば、光ディスク装置に装着された光ディスの種類を判別し、BDと判別した場合において、さらに記録層数が3未満と判別した場合は従来のフォーカス引き込み方法を用いるようにし、一方記録層数が3以上と判別した場合は、本発明のフォーカス引き込み方法を用いるようにしても良い。上記の例では、記録層が3以上かどうかを基準にしてフォーカス引き込み方法を切り替える構成について述べたが、基準の数を例えば1や4など他の数として、フォーカス引き込み方法を切り替える構成としても良いことは言うまでもない。
また、本発明で用いた球面収差補正機構の構成は図6に示したとおりであるが、その構成はこれに限るものではなく、例えば液晶素子を用いた構成としても良い。
さらに、本発明で用いた光学系およびサーボエラー信号の生成方式は図6および図7に示したとおりであるが、その生成方式はこれに限るものではなく、例えばFE信号の生成方式に公知のナイフエッジ方式等を用いても良いし、TE信号の生成方式に公知のDPD方式等を用いても良い。
6層光ディスクの断面模式図である。 対物レンズを光ディスクに近づけた際の和信号波形を示す模式図である。 対物レンズを光ディスクに近づけた際の和信号波形を示す他の模式図である。 対物レンズを光ディスクに近づけた際のフォーカスエラー信号波形を示す模式図である。 本発明を説明するための光ディスク装置を示す模式図である。 本発明を説明するための光ピックアップを示す模式図である。 本発明の光ディスク装置を成す信号処理回路を説明するための模式図である。 記録層L0における球面収差補正量とフォーカスエラー信号振幅との関係を示す模式図である。 各記録層における球面収差補正量とフォーカスエラー信号振幅との関係を示す模式図である。 本発明の第1実施例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施例を説明するための各記録層における球面収差補正量とフォーカスエラー信号振幅との関係を示す模式図である。 本発明の第2実施例を説明するための波形模式図である。 本発明の第3実施例を説明するための波形模式図である。 本発明の第3実施例を示すフローチャートである。 本発明の第3実施例を説明するための各記録層における球面収差補正量とフォーカスエラー信号振幅との関係を示す模式図である。 本発明の第4実施例を説明するための波形模式図である。 本発明の第4実施例を示すフローチャートである。 本発明の第5実施例を説明するための波形模式図である。 本発明の第5実施例を示すフローチャートである。
符号の説明
1…光ディスク、2…スピンドルモータ、3…スピンドルドライバ回路、4…光ピックアップ、5…信号処理回路、6…FOK生成回路、7…フォーカス補償回路、8…スイープ信号生成回路、9…切り換え回路、10…トラッキング補償回路、11…スレッド補償回路、12…ドライバ回路、13…スレッドモータ、14…リードスクリュ、15…制御回路、
100…カバー層、101,102,103,104,105,106…記録層、107,108,109,110,111…スペース層、112…基板、
501,502,505,506,509…加算回路、503,507…減算回路、504,508,510…可変ゲイン
600…レーザダイオード、601…偏光ビームスプリッタ、602…コリメータレンズ、603…1/4波長板、604…第1補正レンズ、605…第2補正レンズ、606…対物レンズ、607…シリンドリカルレンズ、608…4分割光検出器、609…フォーカスアクチュエータおよびトラッキングアクチュエータ、610…球面収差補正アクチュエータ、

Claims (10)

  1. 複数の記録層を有する多層光ディスクの目的記録層にフォーカスを引き込む方法であって、
    前記目的記録層でのフォーカスエラー信号のS字波形の所定極性の第1ピークレベルに対し、該目的記録層に隣接する記録層のうちでフォーカス引き込みの際に該目的記録層よりも前にレーザスポットが通過する記録層でのフォーカスエラー信号のS字波形の前記所定極性の第2ピークレベルの比をピークレベル比としたときに、
    球面収差補正量が前記目的記録層に合うように、第1の球面収差補正値に設定したときのピークレベル比よりもピークレベル比が小さくなるように球面収差補正量を第2の球面収差補正値に設定し、
    対物レンズをレーザ光の光軸方向に駆動し、
    前記目的記録層近傍におけるフォーカスエラー信号が所定のレベルを超えたタイミングでフォーカスサーボループを閉じる、
    フォーカス引き込み方法。
  2. 請求項1に記載のフォーカス引き込み方法であって、
    前記対物レンズを駆動するときには、前記第1ピークレベルを検出しかつ前記第2ピークレベルを検出しない検出レベルを設定し、
    フォーカスエラー信号が前記検出レベルを超えた後に、前記目的記録層近傍におけるフォーカスエラー信号が所定のレベルを超えたタイミングでフォーカスサーボループを閉じる、
    フォーカス引き込み方法。
  3. 請求項1に記載のフォーカス引き込み方法であって、
    フォーカスサーボループを閉じた後に、球面収差補正量が前記目的記録層に合うように前記第1の球面収差補正値に設定する、
    フォーカス引き込み方法。
  4. 請求項1に記載のフォーカス引き込み方法であって、
    前記第1の球面収差補正値は不揮発性記憶手段に記憶されている、
    フォーカス引き込み方法。
  5. 請求項2に記載のフォーカス引き込み方法であって、
    球面収差補正量を前記第2の球面収差補正値に設定し、
    前記対物レンズをレーザ光の光軸方向に駆動し、
    前記複数の記録層から各々得られるフォーカスエラー信号のS字波形の前記所定極性のピークレベルのうちで最大となる最大ピークレベルを測定し、
    該最大ピークレベルから所定レベルを差し引いたレベルを前記検出レベルとする、
    フォーカス引き込み方法。
  6. 請求項2に記載のフォーカス引き込み方法であって、
    球面収差補正量を前記第2の球面収差補正値に設定し、
    前記対物レンズをレーザ光の光軸方向に駆動し、
    フォーカスエラー信号のS字波形の所定極性の最大となる第1のピークレベルと前記所定極性であり2番目に大きい第2のピークレベルとを測定し、該第1のピークレベルと該第2のピークレベルとの間のレベルを前記検出レベルとする、
    フォーカス引き込み方法。
  7. 複数の記録層を有する多層光ディスクから情報を再生する光ディスク装置であって、
    レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光源が出射するレーザ光を集光する対物レンズと、
    前記対物レンズを駆動するアクチュエータと、
    多層光ディスクからの反射光を検出する検出器と、
    前記検出器が検出した反射光からフォーカスエラー信号を生成する信号処理回路と、
    前記レーザ光源が出射するレーザ光の球面収差を補正する球面収差補正手段と、
    前記球面収差補正手段を制御する制御手段と、
    を有し、
    所定の記録層にフォーカスを引き込むときには前記制御手段は、該所定の記録層から得られるフォーカスエラー信号の振幅と該所定の記録層に隣接する記録層のうちでフォーカス引き込みの際に該所定の記録層よりも前にレーザスポットが通過する隣接記録層から得られるフォーカスエラー信号の振幅との差が該所定の記録層を再生する時のそれより大きくなるように、前記球面収差補正手段を制御する、
    光ディスク装置。
  8. 請求項7に記載の光ディスク装置であって、
    所定の記録層にフォーカスを引き込んだときには前記制御手段は、該所定の記録層から得られるフォーカスエラー信号の振幅と前記隣接記録層から得られるフォーカスエラー信号の振幅との差が小さくなるように、前記球面収差補正手段を制御する、
    光ディスク装置。
  9. 請求項7に記載の光ディスク装置であって、
    前記球面収差補正手段が補正する際の補正量を保持するメモリと、
    を有し、
    所定の記録層にフォーカスを引き込むときには前記制御手段は、該所定の記録層から得られるフォーカスエラー信号の振幅と前記隣接記録層から得られるフォーカスエラー信号の振幅との差が前記所定の記録層を再生する時のそれより大きくなるように、前記メモリに保持される補正量を用いて前記球面収差補正手段を制御する、
    光ディスク装置。
  10. 請求項7に記載の光ディスク装置であって、
    所定の記録層にフォーカスを引き込むときには前記制御手段は、前記アクチュエータの駆動方向に応じて前記球面収差補正手段による補正量を異ならせる、
    光ディスク装置。
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